JPH068466A - インク容器、これを用いた記録ヘッドユニットおよびこれを搭載する記録装置 - Google Patents

インク容器、これを用いた記録ヘッドユニットおよびこれを搭載する記録装置

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JPH068466A
JPH068466A JP19168792A JP19168792A JPH068466A JP H068466 A JPH068466 A JP H068466A JP 19168792 A JP19168792 A JP 19168792A JP 19168792 A JP19168792 A JP 19168792A JP H068466 A JPH068466 A JP H068466A
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ink
flexible member
ink container
outer cylinders
container according
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JP19168792A
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English (en)
Inventor
Torachika Osada
虎近 長田
Hidemi Kubota
秀美 久保田
Kazuhiro Nakajima
一浩 中島
Yasuo Kotaki
小瀧  靖夫
Yohei Sato
陽平 佐藤
Kenichiro Hashimoto
憲一郎 橋本
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク容器を様々な形状とすることができる
とともに、残量インクをデジタル的に読み取れるように
して残量インクのバラツキを減少させる。 【構成】 インク容器は、一端面が底板4によって閉鎖
された第1乃至第3外筒1a,1b,1cの他端面の開
口部がそれぞれ可撓性部材2a,2b,2cで閉鎖され
ており、その内部にはインク6が収容されている。底板
4の内部あるいは近傍で各外筒1a,1b,1cは互い
に連通されており、インク6が自由に流通する。また、
各可撓性部材1a,1b,1cは、それぞれ外壁部2a
−A,2b−A,2c−A,屈曲部2a−B,2b−
B,2c−B,内壁部2a−C,2b−C,2c−Cお
よび底壁部2a−D,2b−D,2c−Dからなり、イ
ンク6の消費にともなって、各屈曲部2a−B,2b−
B,2c−Bが順番に移転して不可逆変形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筆記具、インクジェッ
ト記録装置、複写機またはファクシミリ等の記録装置に
おいて使用されるインク容器、これを用いた記録ヘッド
ユニットおよびこれを搭載する記録装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置において、記録
ヘッドの吐出口からのインクもれ防止のためのインク容
器として、次に記載する(イ)または(ロ)等が知られ
ている。
【0003】(イ)容器の開口部を図22に示すような
厚肉t1 の側壁と薄肉t2 の底壁を有する可撓性部材2
00で覆い、前記容器内の負圧に応答して可撓性部材2
00が弾性変形するもの(特開昭59−98857号公
報参照)。
【0004】(ロ)図23に示すように、インク容器本
体201内に、吐出口203から吐出されるインクの量
に応じて吐出口203に向けて移動する可動壁を配設
し、該可動壁とインク容器本体201の内面との間の接
触界面における摩擦力によって、インク容器本体201
内のインクの負圧力を制御するものであって、前記可動
壁には、(A)に示す周面にOリング202を設けた可
動壁204や、(B)に示すダイヤフラム状の弾性材料
製の可動壁304を用いたものである(特開昭60−2
04355号公報参照)。
【0005】上記従来の技術のうち(イ)のものでは、
インクを収容する容器の開口部が弾性を備えた可撓性部
材で覆われており、インクの消費にともなう負圧に応じ
て弾性的に変形してつぶれてゆく構成であるため、ある
程度インクが消費されてゆくと可撓性部材の変形が大き
くなり、ゆがみが大きくなる。するとそれ以上の変形が
しにくくなり、可撓性部材で発生される負圧が急激に大
きくなり、インクの供給がなされなくなってしまう。ま
た(イ)のものでは、可撓性部材は側面部分から変形し
てゆくため、可撓性部材がとりつけられている容器の開
口部では、可撓性部材は変形できない構成となってい
る。そのためインクが供給できなくなる。
【0006】本発明者らの実験によれば、(イ)の構成
におけるインクの使用効率は最大でも50%程度でしか
なく、インクの使用効率が低い。加えて、(イ)の形態
でインク吐出部と切り離せる構成とした場合、可撓性部
材の弾性変形の特性のため、切り離した状態で可撓性部
材の復元を生じ、可撓性部材内に空気を吸込んでしまう
おそれがある。このように空気が吸込まれた場合には再
度のインク吐出が正常に行なわれず、インク切れを起す
おそれがある。
【0007】ところで、インクの使用効率を改善するも
のとして米国特許第5040001号明細書では、可撓
性部材の側面の肉厚に差をつけ、肉厚の薄い側から積極
的につぶれるような構成としたものがある。
【0008】しかし、本件においても容器との接合部で
ある開口部はそのままであるため、インクの使用効率は
さほど向上しない。また、薄肉厚部が不均一な変形をし
た場合や、開口端と反対の側が内方に向って変形してつ
ぶれてしまった場合には、可撓性部材側の負圧の分布が
バラツキ、あるいは、インクを多量に残したまま急激に
負圧が大きくなりインクの供給がなされなくなり、使用
効率の低下を招くおそれもある。
【0009】また(ロ)のものでは、可動壁とインク容
器本体との間の気密性保持および可動壁の倒れ防止のた
めに、Oリングやダイヤフラムの剛性を大きく設定した
り、Oリングやダイヤフラムの厚みを厚くしインク容器
との接触面積を大きくしなければならない。その結果、
可動壁とインク容器本体内面との接触界面における摩擦
力が大きくなり、可動壁の始動圧、すなわち、可動壁の
静止状態から移動を開始するのに必要な差圧が大きくな
ってしまうなど、高精度のインク負圧の調整を行なうた
めの必要条件の設定が難しい。
【0010】上記従来の技術の問題点を解決するため、
次のような提案がなされている(特願平3−32954
6号)。
【0011】図24および図25に示すように、インク
容器は、一端面が底板404により閉鎖された円筒状の
外筒401の他端面の開口部がゴム、軟質のプラスチッ
ク等の可撓性材料からなる可撓性部材402で閉鎖さ
れ、底板403には非使用時には閉塞手段であるボール
栓403で閉塞されたインク取出し用の排出口405が
形成されたものであり、その内部にはインク406が収
容されている。
【0012】前記可撓性部材402は、その周縁部が外
筒401の開口部の端面に固着され、前記周縁部近傍か
ら外筒401の内壁面に沿って折り曲げられて外筒40
1の長手方向に延びる外壁部402aと外筒1のほぼ中
央部で逆方向に折れ曲がった屈曲部402b、この屈曲
部402bから前記外壁部402aに沿って外筒1の開
口部近傍まで延びる内壁部402cおよび、内壁部40
2cに続く円板状の底壁部402dを有する。
【0013】なお、図25は模式的に描いた図面であ
り、屈曲部402bは図のような折れまがり状態だけで
なく、材質の特性によってふくらみを有するように比較
的大きな曲率で屈曲している形態も当然含むものであ
る。
【0014】しかしながら、この方式では、容器が、円
筒形あるいは、それに近い形状しかとりえない、また、
インク残量が前記可撓性部材のつぶれ具合によって視覚
的に検知できるものの、容器のインク容量が大きくなる
ほど、インクの消費の変化量が読み取りにくくなり、交
換時残量インクがバラつきやすいという未解決の課題が
あった。
【0015】本発明は、上記従来の技術の有する未解決
の課題に鑑みてなされたものであり、インク容器の形状
を様々な形状とすることが可能であるとともに、残量イ
ンクをデジタル的に読み取れるようにし、残量インクの
バラツキを減少させることを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のインク容器は、複数の外筒を備え、前記
複数の外筒の一端面を閉鎖する底板と、前記複数の外筒
の他端面の開放部をそれぞれ閉鎖する可撓性部材とから
なり、その内部にインクが収容されたインク容器であっ
て、前記各可撓性部材は、前記インクの消費にともなっ
て前記複数の外筒のそれぞれの内壁面に沿って不可逆的
に移転する屈曲部をそれぞれ有し、前記底板の近傍にお
いて、前記複数の外筒が互いに連通されているととも
に、インクを排出するための共通の排出口を有すること
を特徴とするものである。
【0017】また、可撓性部材の外表面が潤滑処理され
たものや、可撓性部材の周縁部が外筒の開放部他端に固
着されたもの、あるいは可撓性部材の周縁部が底板に固
着されたものとすることができる。
【0018】さらに、各可撓性部材のそれぞれの屈曲部
は、その剛性に差を設けることにより、屈曲部の移転が
順番に行なわれて同時に複数個の屈曲部が屈曲すること
がないようにし、消費の変化をわかりやすくするとよ
い。
【0019】
【作用】インクが消費されていくにともなって、インク
容器内の圧力が下がり負圧力が発生する。この負圧力に
よって最も変形し易い可撓性部材が変形し、その屈曲部
が外筒の内壁面に沿って底板に向けて移転してゆくが、
このとき当該可撓性部材の底壁部は、外壁部および内壁
部に比較して変形し難いので、初期の状態の形状を保っ
たまま底板に向かって移動する、その結果、当該可撓性
部材が、不可逆変形し、インク消費量に見合う分だけ、
その外筒、底板および、当該可撓性部材に囲まれたイン
ク容器容積が減少していく。
【0020】最も変形し易い可撓性部材の変形が終了す
ると、次に変形し易い可撓性部材が上記と同様変形す
る。
【0021】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0022】図1は第1実施例の斜視図、図2は第1実
施例の模式断面図である。
【0023】図1および図2に示すように、本実施例の
インク容器は、一端面が底板4によって閉鎖された複数
個の外筒である円筒状の第1乃至第3外筒1a,1b,
1cの他端面の開口部がそれぞれゴム、軟質のプラスチ
ック等の可撓性材料からなる可撓性部材2a,2b,2
cで閉鎖され、底板4には非使用時には閉塞手段である
ボール栓3で閉塞されたインク取り出し用の排出口5が
形成されたものであり、その内部にはインク6が収容さ
れている。
【0024】底板4の内部あるいは近傍で各外筒1a,
1b,1cは連通しており(本実施例では底板4の近傍
において互いに隣接する外筒の壁に連通口が開口されて
いる。)、インク6が自由に流通する。
【0025】各可撓性部材2a,2b,2cは、それぞ
れその周縁部が各外筒1a,1b,1cの開口部の端面
に固着され、前記周縁部近傍から各外筒1a,1b,1
cの内壁面に沿って折り曲げられて各外筒1a,1b,
1cの長手方向に延びる各外壁部2a−A,2b−A,
2c−Aと各外筒1a,1b,1cのそれぞれのほぼ中
央部で逆方向に折れ曲がった屈曲部2a−B,2b−
B,2c−B、各屈曲部2a−B,2b−B,2c−B
から各前記外壁部2a−A,2b−A,2c−Aに沿っ
て各外筒1a,1b,1cのそれぞれの開口部近傍まで
延びる内壁部2a−C,2b−C,2c−Cおよび各内
壁部2a−C,2b−C,2c−Cに続く円板状の底壁
部2a−D,2b−D,2c−Dをそれぞれ有する。
【0026】なお、図2は模式的に描いた図面であり、
各屈曲部2a−B,2b−B,2c−Bは、図のような
折れまがり状態だけでなく、材質の特性によってふくら
みを有するように比較的大きな曲率で屈曲している形態
も当然含むものである。
【0027】また、各可撓性部材2a,2b,2cは肉
厚を微妙に変えることにより、剛性に差を設けて屈曲に
必要な力を異ならせている。例えば、第1可撓性部材2
aの肉厚を一番薄くし、順次第2可撓性部材2b,第3
可撓性部材2cの順に肉厚を増加させておくと、インク
6が排出口5から流出したとき、まず、第1可撓性部材
2aが屈曲し、屈曲し終わった後第2可撓性部材2bが
屈曲し始める。そして第2可撓性部材2bが屈曲し終わ
った後第3可撓性部材2cが屈曲し始める。
【0028】各可撓性部材2a,2b,2cは厚さだけ
でなく、材質、直径、潤滑剤を変えても同様の効果があ
る。
【0029】ここで、本実施例のインク容器の動作につ
いて説明する。
【0030】図3は上記第1実施例のインク容器を記録
装置の記録ヘッドに結合してその吐出口よりインクを吐
出させて消費していく状態を示す模式断面図である。
【0031】図3の(A)は比較的初期の状態を示し、
記録ヘッド9との結合時にボール栓(図示せず)が記録
ヘッド側に設けた棒体等の手段により押圧されて排出口
5より離反され、排出口5は解放されており、吐出口9
aよりインク6が吐出されて消費されていく。
【0032】インク6が消費されるにともなって、イン
ク容器内の圧力が下がり負圧力が発生する。この負圧力
は各可撓性部材2a,2b,2cが変形するのに十分な
大きさであって、屈曲に要する力が最も小さい第1可撓
性部材2aがまず変形し、その屈曲部2a−Bが第1外
筒1aの内壁面に沿って底板4に向けて移転していく。
このとき、その底壁部2a−Dは外壁部2a−Aおよび
内壁部2a−Cに比較して変形し難いので初期の状態を
保ったまま底板4に向かって移動していき、インク消費
量に見合う分だけ第1外筒1a,底板4および第1可撓
性部材2aに囲まれた部分のインク容器の容積が減少し
てゆく。
【0033】そして、図3の(B)に示すように、最後
には、屈曲部2a−Bが屈曲できない状態になると、つ
づいて屈曲に要する力が2番目に弱い第2可撓性部材2
bが第1可撓性部材2aと同様の原理で変形し、そのの
ち第3可撓性部材2cの変形へと続く。第3可撓性部材
2cが変形できない状態になると、負圧力がインク供給
できない程に大となり、通常の使用状態ではこれ以上イ
ンクを吐出することができない状態となる。本実施例で
は、上記したように各可撓性部材2a,2b,2cのそ
れぞれの屈曲部2a−B,2b−B,2c−Bが、各外
筒1a,1b,1cの内壁面に沿って移転していくため
インクが消費されていく過程で、移転した下流側すなわ
ち、底板付近の内壁面近傍に、ほとんどインク6が残ら
ない状態を作りだすことができ、さらに、各底壁部2a
−D,2b−D,2c−Dがほぼ初期の状態の形状を保
ったまま底板4まで達するため、インク残量が極めて少
なくなるまで使用できることになる。
【0034】また、動作図で明らかなように、各可撓性
部材のそれぞれの屈曲部2a−B,2b−B,2c−B
の移転が内壁面に沿って行われるため、各屈曲部2a−
B,2b−B,2c−Bの変形は不可逆的になり、従来
の技術のような弾性変形するものと比べ、元の形状に戻
ることがなく、オリフィスから空気を吸い込んでしま
い、インク切れを起こすことがないという効果がある。
【0035】さらには、インクを収納する部分が複雑に
分けられていることで全体のタンク形状に変化をつけや
すく、また、消費量の変化がデジタル的に確認できる。
変形の順序は、各可撓性部材2a,2b,2cいずれが
最初でも最後でもよい。ユーザーは最後の可撓性部材が
変形し始めたとき、交換タンクの用意をする。
【0036】図4は第2実施例を示す斜視図、図5は第
2実施例の模式断面図である。
【0037】各可撓性部材12a,12b,12cの周
縁部が底板14近傍の各外筒11a,11b,11cに
それぞれ固着され、各外筒11a,11b,11cに密
着し、各外筒11a,11b,11cの共通の蓋である
上板17近傍まで延びる各可撓性部材12a,12b,
12cの外壁部12a−A,12b−A,12c−Aと
前記上板17近傍で逆方向に折れ曲がった各屈曲部12
a−B,12b−B,12c−Bおよび各屈曲部12a
−B,12b−B,12c−Bからそれぞれ前記外壁部
12a−A,12b−A,12c−Aに沿ってのびる各
内壁部12a−C,12b−C,12c−Cおよび円板
状の各底壁部12a−D,12b−D,12c−Dから
なる。
【0038】また、上板17には大気連通孔17aが設
けてあり、第1外筒11aのみ大気開放状態にある。第
1外筒11aと第2外筒11bは互いに隣接する外壁に
形成された連通孔18aによって通じているが、初期状
態では第1可撓性部材12aの外壁部12a−Aによっ
て第1外筒11a側の開口部が塞がれているため、第2
外筒11b内は密閉状態にある。第3外筒11c内も同
様である。また、底板14の内部あるいは近傍でインク
16は流通可能になっている。本実施例では、各屈曲部
12a−B,12b−B,12c−Bの剛性が同じで
も、大気に通じた外筒内の可撓性部材から変形するため
(本実施例では第1外筒12a→第2外筒12b→第3
外筒12c)、第1実施例と同様の効果が得られる。本
実施例のインク消費の様子を第6図の(A),(B)に
示す。
【0039】本実施例の場合、各可撓性部材の開口部を
底板近傍に接続しているため、形態として従来例で示し
た図22のものに極めて近い。そのために、外壁部が底
壁部の移動より先につぶれを生じてしまうおそれがあ
る。
【0040】そこで本実施例では、可撓性部材の外壁部
と外筒の内面との接触界面に極めて容易にはがれやすい
接着剤のようなものを介在させて、可撓性部材の底壁部
側からの移動が先行してなされるようにする。これによ
りインクの消費量による負圧増大で発生するおそれのあ
る外壁部の内方へのつぶれを防止でき、その結果、安定
的なインク供給が達成できるとともに、可撓性部材の外
壁部が外筒の内面からのはくりの力がインクに対する負
圧として作用するので、良好にインクもれを防止するこ
ともできる。なお、外筒の内面からの外壁部のはくり力
を調整することで発生する負圧を調整することができ
る。また、接着剤が外筒同士を連通する大気連通孔の密
閉時のシールの役目も果たす。
【0041】このように大気連通孔17aを有した上板
17を設けることで、各可撓性部材の底壁部が外方から
の作用に対して保護される。したがって、不用意な加圧
状態による吐出口からのインクもれを発生することな
く、各可撓性部材によるインクの供給状態を安定に達成
することができる。
【0042】図7乃至図10は、それぞれ図1に示した
第1実施例の変形例を示し、底板に設けられた排出口の
閉塞手段が異なる。もちろん、第1実施例に限られるこ
となく、第2実施例に適用しても有効である。
【0043】図7に示すものは、底板24−1に設けら
れた排出口25−1はボール栓23−1で閉塞されてお
り、底板24−1の容器内部側には、インクが通る孔2
8aを有する箱形の揺動防止機構28が排出口25−1
を取囲むように取付けられている。本変形例では、イン
ク容器に衝撃が加わっても、揺動防止機構28の働きに
よって排出口25−1からインク洩れが発生しない。
【0044】図8に示すものは、ボール栓にかえて、つ
き破りタイプの閉塞部材23−2によって排出口25−
2を閉塞したものであり、図9に示すものは、排出口2
5−3をフィルム状シール材23−3で閉塞したもので
ある。
【0045】図10に示すものは、底板24−4に取付
けたインクの通る孔28a−1を有するボール栓ガイド
28−1中において、圧縮ばね28b−1で常時付勢さ
れたボール栓23−4により排出口25−4を閉塞した
ものである。本変形例では、使用時に適宜手段によりボ
ール栓23−4を圧縮ばね28b−1の弾発力に抗して
押圧力を加え排出口25−4を開くことができ、一旦使
用した後、前記押圧力を除くと再度排出口25−4を閉
塞することができる。
【0046】図11は第3実施例を示し、(A)はその
斜視図、(B)は(A)のA−A線に沿う断面図であ
る。
【0047】本実施例は、図11に示すように、第1乃
至第3外筒31a,31b,31cのそれぞれの壁面に
窓33a,33b,33cをそれぞれ設けたものであ
る。
【0048】本実施例では、各外筒31a,31b,3
1cの内部の各可撓性部材32c(32a,32bは図
示せず)はインク36の消費にともなって図11の
(B)に示す一点鎖線の如く変形する。この各可撓性部
材32c(32a,32b)の変形の様子は各窓33
a,33b,33cから確認でき、インク36の残量を
明確に知ることができる。また、各外筒31a,31
b,31c全体を透明材料で構成してもよく、この場合
は目盛り等を施すと、より正確にインクの残量を知るこ
とができる。
【0049】図12は第3実施例の変形例を示し、
(A)はその斜視図、(B)は記録装置の記録ヘッドに
結合してその吐出口よりインクを吐出させて消費してい
く状態を示す模式断面図である。
【0050】本変形例は、窓43を最後に変形する第3
可撓性部材42cを内蔵した第3外筒41cのみに設け
たものである。この場合は、インク残量が、終わりに近
づいたときのみ確認することができる。
【0051】本変形例では、窓43の設けられていない
第1外筒41a、第2外筒41bそれぞれの可撓性部材
42a,42bは、順番に変形する必要はない。すなわ
ち、窓43が設けられた第3外筒41cの可撓性部材4
2cのみ、例えば肉厚を厚くすることで他のものよりも
変形に要する負荷が大きければよい。
【0052】第13乃至図16は他の実施例をそれぞれ
示し、可撓性部材の形状が第1実施例と異なるのみであ
るので、以下、可撓性部材についてのみ説明し、その他
の部分については説明は省略する。
【0053】図13に示す第4実施例は、第1乃至第3
可撓性部材52a,52b,52cのそれぞれの底壁部
52a−D,52b−D,52c−Dを半球状にしたも
のである。
【0054】図14に示す第5実施例は、第1乃至第3
可撓性部材62a,62b,62cそれぞれの外壁部お
よび内壁部となる部分に凹凸62a−E,62b−E,
62c−Eを設けたものである。
【0055】このように厚みを設けることで、各可撓性
部材62a,62b,62cの発生する負圧の調整や外
壁部と内壁部との接触状態を改善することができ、摩擦
係数を減少させることが可能である。
【0056】図15に示す第6実施例は、第1乃至第3
可撓性部材72a,72b,72cのそれぞれの底壁部
72a−D,72b−D,72c−Dを外壁部および内
壁部となる部分に比較して厚肉としたものである。本実
施例では各底壁部72a−D,72b−D,72c−D
が変形し難いのでより安定した動作が可能となる。
【0057】図16に示すものは第6実施例の変形例で
あって、第1乃至第3可撓性部材82a,82b,82
cの厚肉の底壁部82a−D,82b−D,82c−D
それぞれの外面に凹部82a−E,82b−E,82c
−Eを形成したものである。
【0058】次に図17乃至図20に示す第7実施例に
ついて説明する。
【0059】図17は第7実施例を示し、(A)は可撓
性部材が配設された側から見た斜視図、(B)は底板側
から見た斜視図である。図18はその模式断面図であ
る。
【0060】本実施例のインク容器は、一端面が底板9
4により閉鎖された断面が方形状(以下、「角柱状」と
いう。)の第1乃至第3外筒91a,91b,91cの
それぞれの他端面の開口部がゴム、軟質のプラスチック
等の可撓性材料からなる角柱状の第1乃至第3可撓性部
材92a,92b,92cで閉鎖され、底板4には非使
用時には閉塞手段である不図示のボール栓で閉塞された
インク取出し用の排出口95が形成されたものであり、
その内部にはインクが収容されている。
【0061】各可撓性部材92a,92b,92cは、
それぞれ周縁部が各外筒91a,91b,91cの開口
部の端面に固着され、前記周縁部近傍から各外筒91
a,91b,91cの内壁面に沿って折り曲げられ、各
外筒91a,91b,91cの長手方向に延びる外壁部
92a−A,92b−A,92c−Aと各外筒91a,
91b,91cのほぼ中央部で逆方向に折れ曲がった屈
曲部92a−B,92b−B ,92c−B、各屈曲部
92a−B,92b−B,92c−Bから前記外壁部9
2a−A,92b−A,92c−Aに沿って外筒91
a,91b,91cの開口部近傍までそれぞれ延びる内
壁部92a−C,92b−C,92c−Cおよび、各内
壁部92a−C,92b−C,92c−Cに続く円板状
の底壁部92a−D,92b−D,92c−Dを有す
る。
【0062】図19は本実施例に使用した可撓性部材の
1つを示す斜視図、図20は可撓性部材の各側面・
・・の平面図を示す。
【0063】図19に示す第1可撓性部材92aは厚肉
部92a−Eと薄肉部92a−Fとで形成されており、
厚肉部92a−Eは全て独立している。また、図20か
らわかるように、各側面・・・の厚肉部92a
−Eの周期が位相されている。
【0064】このような可撓性部材92を使用すること
により側面つぶれがほとんど起こらず、直に一定の負圧
に到達し、安定した負圧レベルになる。
【0065】図20には、互いに対向する側面・と
残りの互いに対向する・の厚肉部92a−Eの周期
が約180度位相されているものである。
【0066】また、本実施例の変形例として、各可撓性
部材の4つのコーナー部およびコーナー部近傍の肉厚を
薄くすることもできる。
【0067】以上の説明から明らかなように、上記第1
実施例と第7実施例とは、各外筒の形状が異なるのみ
で、その他の点については全く同様である。したがっ
て、動作についても第1実施例と第7実施例とは同様に
考えてよい。
【0068】また、第2実施例乃至第6実施例およびこ
れらの変形例における各外筒および各可撓性部材につい
て、第7実施例に示した各外筒および各可撓性部材で置
換したものは、本発明の他の実施例として有効なもので
ある。
【0069】さらに、上述した各実施例および各変形例
は、3個の外筒を有するものを示したが、2個以上なら
ば上述したのと同様の効果を生じるものであり、加え
て、各外筒の配列も2列、3列等、その個数によって適
宜選択することができる。
【0070】ところで、本発明で使用されうる可撓性部
材は、比較的変形し易い軟質の材料であることが好まし
い。
【0071】また、インク容器の材料に要求される諸特
性としては、 (1)可塑剤フリーまたはインクへの影響の無いこと (2)界面活性剤フリーまたはインクへの影響の無いこ
と (3)重金属フリーまたはインクへの影響が無いこと (4)吸水率の低い高分子化合物であること (5)ガスバリアー性に優れたものであること (6)ガラス転位点(Tg)が室温以下の高分子化合物
であること (7)インクによって膨潤、変形などを引き起こさない
高分子化合物であること (8)耐候性、耐環境性に優れていること (9)厚さを2mm以下、好ましくは1mm以下に加工
が可能な高分子化合物であること 等が挙げられる。
【0072】例えばガラス転位点(Tg)が室温以下の
材料としては具体的には、 フッ素系ゴム PVC(ポリ塩化ビニル) PVA(ポリビニルアルコール) PVdC(ポリ塩化ビニリデン) PE(ポリエチレン) PP(ポリプロピレン) ポリオレフィン EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体) ポリブテン EPDM EPR/EPT 塩化ブチルゴム ポリウレタン アクリルゴム シリコンゴム BR(ポリブタジエンゴム) NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム) SBR(スチレンブタジエンゴム) IR(イソプレンゴム) IIR(イソプレンイソブチレンゴム) CR(クロロプレンゴム) クロロスルホン化PE 多硫化ゴム などが挙げられる。
【0073】また、可撓性部材は、さらに要求される特
性を十分に満足させるため所望の特性の材料を多層とし
て積層して構成してもよい。
【0074】その場合、例えば、ガスバリアー性に優れ
た材料と、容器の外筒と可撓性部材の外壁部との摺動性
に優れた材料等を組合わせることで目的に合致した材料
とできる。また、他の例としては、最内層として耐イン
ク性にすぐれた接液性の良好な材料を用いたり、また、
おり返して変形して移転していくために摩擦係数が低
く、スムーズな隔壁の移動を可能にする材料などを使用
するとよい。
【0075】また、インクの蒸発やガスの侵入を防止す
るガスバリアー性に優れた材料や、ゴム等の可撓性部材
に優れた形状保持機能を備えた材料を使用してもよい。
なお、ゴム材料は長期保存に耐えられるような材料が好
ましく、例えば、IIR、ブチルゴム、EPR、EPD
M、EPT、フッ素ゴム、熱可塑性のエラストマーなど
が挙げられる。
【0076】一方、外筒や可撓性部材は、その一部が、
あるいは全体が透明あるいは半透明の材料で構成しても
よい。
【0077】このように透明あるいは半透明部分をもた
せることで、内部のインクの使用状態や、インクの色を
識別することができ、取り扱い性が向上する。
【0078】ところで、本発明では、特に図2などの実
施例においては、各内壁部2a−C,2b−C ,2c
−Cと各外壁部2a−A,2b−A,2c−Aとがそれ
ぞれ接触状態となることがある。
【0079】したがって、ここの間の摩擦が大きいと、
各可撓性部材2a,2b,2cのそれぞれ屈曲部2a−
B,2b−B,2c−Bの移転が生じなくなり、インク
の供給に支障をきたす場合がある。
【0080】そのために、接触面部分に摩擦力を低減さ
せるための潤滑性を示す部材を介在させるか、使用部材
自身潤滑性を備えたものを使用することで解消すること
ができる。
【0081】潤滑性を示す材料としてはガラスビーズな
どの粒子径の小さな物質(でんぷんやコロ、その他の粉
末類)が利用できる。
【0082】また、オイルや不揮発性の液体や、ゲル化
やゾル化した部材、ワックスやロウなどの使用も可能で
ある。
【0083】次に、本発明のインク容器を適用した図2
1に示すインクジェット記録装置について説明する。
【0084】記録ヘッド103と本発明のインク容器と
を接合した記録ヘッドユニットを搭載したキャリッジ1
01は、ガイド軸104および螺旋溝105aをもつリ
ードスクリュ105に案内され、キャリッジ101上に
は、本発明のインク容器が内装されたインク容器カセッ
ト102を装着することが可能である。ちなみに、記録
ヘッド103側には、図示しない棒体が設けられてお
り、インク容器カセット102を一体化した際に、前記
棒体の先端部が容器の排出口内に挿入されてボールを押
圧し、排出口を解放するように構成されている。
【0085】リードスクリュ105は、正逆回転する駆
動モータ106によって歯車列106a,106b,1
06c,106dを介して正逆回転され、その螺旋溝1
05aに先端部が係合したキャリッジ101に設けられ
ているピン(図示せず)を介してキャリッジ101を矢
印方向および反矢印方向へ往復移動させる。駆動モータ
106の正逆回転の切換は、キャリッジ101がホーム
ポジションにあることをキャリッジ101に設けられた
レバー115とフォトカプラ116とで検出することに
より行なう。
【0086】他方、被記録媒体である記録紙109は、
プラテン107に押え板108によって押圧され、紙送
りモータ110によって駆動される紙送りローラ(図示
せず)によって記録ヘッドに対向するように搬送され
る。
【0087】回復ユニット111は、記録ヘッド103
の吐出口に付着した異物や粘度の高くなったインクを除
去して、吐出特性を正規の状態に維持するために設けら
れたものである。
【0088】回復ユニット111は、吸引手段(図示せ
ず)に連通されたキャップ部材113を有し、記録ヘッ
ド103の前記吐出口をキャッピングして吸引すること
により、吐出口に付着した異物や粘度の高くなったイン
クを除去する。また、回復ユニット111とプラテン1
07の間には、案内部材112に案内されて記録ヘッド
103の吐出口面の走行経路上に向けて前進、後退する
クリーニングブレード114が配設されており、該クリ
ーニングブレード114の先端で前記吐出口面に付着し
た異物やインク滴をクリーニングできるように構成され
ている。
【0089】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中で熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を
行うインクジェット記録方式の記録ヘッド、記録装置に
於いて、優れた効果をもたらすものである。
【0090】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方
式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれ
にも適用可能である。
【0091】この記録方式を簡単に説明すると、液体
(インク)が保持されているシートや液路に対応して配
置されている吐出エネルギ発生手段である電気熱変換体
に、記録情報に対応して液体(インク)に核沸騰現象を
越え、膜沸騰現象を生じるような急速な温度上昇を与え
るための少なくとも一つの駆動信号を印加することによ
って、熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用
面に膜沸騰を生じさせる。このように液体(インク)か
ら電気熱変換体に付与する駆動信号に一対一対応した気
泡を形成出来るため、特にオンデマンド型の記録法には
有効である。この気泡の成長、収縮により吐出孔を介し
て液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を
形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適
切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優
れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第446
3359号明細書、同第4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。なお、上記熱作用
面の温度上昇率に関する発明の米国特許第431312
4号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに
優れた記録を行なうことができる。
【0092】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出孔、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されている様に、熱作
用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも本
発明は有効である。
【0093】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出孔とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成を有するものにおいても本発明は有効である。
【0094】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である記録媒体の最
大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドが
ある。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示
されているような記録ヘッドを複数組み合わせることに
よってフルライン構成にしたものや、一体的に形成され
た一個のフルライン記録ヘッドであっても良い。
【0095】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0096】また、本発明のインク容器を使用した記録
装置に、記録ヘッドに対する回復手段や予備的な補助手
段を付加することは、記録装置を一層安定にすることが
できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げ
れば、記録ヘッドに対しての、キャピング手段、クリー
ニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれ
とは別の加熱素子、或はこれらの組み合わせによる予備
加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを
行なう手段を付加することも安定した記録を行なうため
に有効である。
【0097】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0098】本発明において、上述した各インクにたい
して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0099】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファ
クシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
【0100】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0101】各可撓性部材が、それぞれ各外筒内壁面に
沿って転移する屈曲部を有し、非可逆変形するため、イ
ンクの消費量にともなう微小な圧力変化に合わせてイン
ク容器の容積が減少して行き、その状態を保つ。その結
果、インクに空気が混入するおそれがなく、筆記具や記
録装置の信頼性が向上する。
【0102】また、各可撓性部材の各屈曲部が順番に移
転するのでインクの残量がデジタル的に検知でき、イン
ク容器内の残量インクのバラツキが減少する。
【0103】さらに、各可撓性部材の外側に大気連通孔
を形成した蓋を固着しておくと、外筒に比較して強度が
小さい各可撓性部材が直接外部の物に接触することがな
くなり、各可撓性部材の破損等を防止することができ
る。
【0104】加えて、各屈曲部を利用して大気連通孔を
開くことにより、複数箇所の変形部の変形順所を定める
ことができる。
【0105】また、複数の外筒を合体することで平らな
形状を初めとして様々な形状をとりえることを可能にし
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のインク容器を示し、(A)は可撓
性部材が設けられた側から見た斜視図、(B)は底板側
からみた斜視図である。
【図2】第1実施例のインク容器の模式断面図である。
【図3】第1実施例のインク容器の使用時における状態
を示す模式断面図である。
【図4】第2実施例のインク容器を示し、(A)は上板
が設けられた側から見た斜視図、(B)は底板側からみ
た斜視図である。
【図5】第2実施例のインク容器の模式断面図である。
【図6】第2実施例のインク容器の使用時における状態
を示す模式断面図である。
【図7】第1実施例のインク容器の変形例を示す模式断
面図である。
【図8】第1実施例のインク容器の変形例を示す模式断
面図である。
【図9】第1実施例のインク容器の変形例を示す模式断
面図である。
【図10】第1実施例の変形例を示す模式断面図であ
る。
【図11】第3実施例のインク容器の変形例を示し、
(A)は上板側からみた斜視図、(B)は(A)のA−
A線に沿う断面図である。
【図12】第3実施例のインク容器の変形例を示し、
(A)は上板側からみた斜視図、(B)は使用時の状態
を示す模式断面図である。
【図13】第4実施例のインク容器を示す模式断面図で
ある。
【図14】第5実施例のインク容器を示す模式断面図で
ある。
【図15】第6実施例のインク容器を示す模式断面図で
ある。
【図16】第6実施例の変形例を示す模式断面図であ
る。
【図17】第7実施例のインク容器を示し、(A)は可
撓性部材が設けられた側からみた斜視図、(B)は底板
側からみた斜視図である。
【図18】第7実施例のインク容器の模式断面図であ
る。
【図19】第7実施例の1つの可撓性部材を一部破断し
て示す斜視図である。
【図20】図19に示す可撓性部材の各面を示す説明図
である。
【図21】本発明のインク容器を用いたインクジェット
記録装置の一例を示す斜視図である。
【図22】従来のインク容器に用いられる可撓性部材の
一部断面側面図である。
【図23】従来の他のインク容器を示し、(A)はOリ
ングを有する可動壁をもつものの模式断面図、(B)は
ダイヤフラム状の可動壁を有するものの模式断面図であ
る。
【図24】先願のインク容器を示す斜視図である。
【図25】図24に示すインク容器の模式断面図であ
る。
【符号の説明】
1a,1b,1c 外筒 2a,2b,2c 可撓性部材 2a−A,2b−A,2c−A 外壁部 2a−B,2b−B,2c−B 屈曲部 2a−C,2b−C,2c−C 内壁部 2a−D,2b−D,2c−D 底壁部 3 ボール栓 4 底板 5 排出口 9 記録ヘッド 9a 吐出口 17 上板 17a 大気連通孔 92a−E 薄肉部 92a−F 厚肉部
フロントページの続き (72)発明者 小瀧 靖夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 陽平 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 橋本 憲一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の外筒を備え、前記複数の外筒の一
    端面を閉鎖する底板と、前記複数の外筒の他端面の開放
    部をそれぞれ閉鎖する可撓性部材とからなり、その内部
    にインクが収容されたインク容器であって、 前記各可撓性部材は、前記インクの消費にともなって前
    記複数の外筒のそれぞれの内壁面に沿って不可逆的に移
    転する屈曲部をそれぞれ有し、前記底板の近傍におい
    て、前記複数の外筒が互いに連通されているとともに、
    インクを排出するための共通の排出口を有することを特
    徴とするインク容器。
  2. 【請求項2】 各可撓性部材の外表面はそれぞれ潤滑処
    理がなされていることを特徴とする請求項1記載のイン
    ク容器。
  3. 【請求項3】 各可撓性部材の周縁部が各外筒の開放部
    の端面にそれぞれ固着された請求項1または2記載のイ
    ンク容器。
  4. 【請求項4】 各可撓性部材の周縁部がそれぞれ底板に
    固着された請求項1または2記載のインク容器。
  5. 【請求項5】 各可撓性部材の外側に大気連通孔を有す
    る蓋が固着された請求項1、2、3または4記載のイン
    ク容器。
  6. 【請求項6】 インク容器の反可撓性部材側に排出口が
    形成されており、前記排出口を閉塞する閉塞手段が設け
    られた請求項1乃至5いずれか1項記載のインク容器。
  7. 【請求項7】 排出口を囲む揺動防止機構がインク容器
    内面に設けられた請求項6記載のインク容器。
  8. 【請求項8】 複数の外筒の他端面の開放部をそれぞれ
    閉鎖する可撓性部材は、それぞれの屈曲部の移転が順番
    に行われるように、各屈曲部の剛性に差が設けられた請
    求項1乃至7いずれか1項記載のインク容器。
  9. 【請求項9】 複数の外筒の他端面の開放部をそれぞれ
    閉鎖する可撓性部材は、その内のひとつの可撓性部材の
    屈曲部の移転が他の可撓性部材の屈曲部の移転より遅れ
    るように、前記一つの可撓性部材の屈曲部の剛性を他の
    可撓性部材の屈曲部の剛性より大きくした請求項1乃至
    7いずれか1項記載のインク容器。
  10. 【請求項10】 複数の外筒のうちの1つの外筒が大気
    解放されており、他の外筒は前記1つの外筒と互いに連
    通される連通孔を有し、前記連通孔が、可撓性部材の移
    転により開閉される請求項1乃至9いずれか1項記載の
    インク容器。
  11. 【請求項11】 複数の外筒および前記複数の外筒の他
    端面の開放部をそれぞれ閉鎖する可撓性部材が角柱状で
    あり、前記可撓性部材のそれぞれの側面は周期的に厚肉
    部分と薄肉部分からなる請求項1乃至10いずれか1項
    記載のインク容器。
  12. 【請求項12】 各可撓性部材の4つのコーナー部およ
    びコーナー部近傍の肉厚が薄い請求項11記載のインク
    容器。
  13. 【請求項13】 各可撓性部材の厚肉部分と薄肉部分の
    周期が位相された請求項11または12記載のインク容
    器。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13項いずれか1項記載
    のインク容器を備え、前記インク容器の排出口と連通さ
    れた液路を有し、前記液路に設けられた吐出エネルギー
    発生手段によりインクを吐出させる吐出部を有する記録
    ヘッドを備えた記録ヘッドユニット。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の記録ヘッドユニット
    を搭載するキャリッジと、吐出エネルギ発生手段に電気
    信号を供給する手段と、記録ヘッドに対向するように被
    記録媒体を搬送するための搬送装置を備えた記録装置。
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