JPH07133803A - 揺戻り防止弁を有する液圧制御装置 - Google Patents

揺戻り防止弁を有する液圧制御装置

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JPH07133803A
JPH07133803A JP27938093A JP27938093A JPH07133803A JP H07133803 A JPH07133803 A JP H07133803A JP 27938093 A JP27938093 A JP 27938093A JP 27938093 A JP27938093 A JP 27938093A JP H07133803 A JPH07133803 A JP H07133803A
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plunger
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hole
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Toyoaki Sagawa
豊明 佐川
Kenji Nakamura
健二 中村
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/22Hydraulic or pneumatic drives
    • E02F9/2203Arrangements for controlling the attitude of actuators, e.g. speed, floating function
    • E02F9/2207Arrangements for controlling the attitude of actuators, e.g. speed, floating function for reducing or compensating oscillations

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1対の逆向き配置の揺戻り防止弁を備えた液
圧制御装置において、停止時の第1波に続いて、第2波
の揺戻りをも、効果的に抑制することである。 【構成】 揺戻り防止弁12A内のシート部材収納孔3
6内には、オリフィス孔38を有するダンピング用圧力
室36aを形成し、プランジャ収納孔35内全体を2次
ポート34に連通し、1次ポート側が高圧時の高圧側第
1セット圧力値をリリーフセット圧PS の70〜85%
とし、2次ポート側が高圧時の低圧側第2セット圧力値
を上記PS の10〜25%とし、上記プランジャ22の
シリンダ孔27の内径d1 とシート部材24のシート面
31の直径d2 の値を、それらの間の関係が(d1 2−d
2 2)・PSH=d2 2・PSLとなるように設定し、上記内孔
30には、2次ポート側の圧力が1次ポート側の圧力よ
りも高い時に内孔30を閉じる逆止機構を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、主として建設機械の
旋回部分などを駆動するために使用される油圧モータあ
るいは油圧シリンダなどの油圧アクチュエータの制御装
置であって、特に、アクチュエータ停止時における揺戻
りを防止する弁を備えた液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、作動液として油を利用した基本
的な油圧制御回路を示しており、油圧ポンプ3を有する
作動油供給源6から方向制御弁1の操作によって、管路
5又は管路8に作動油を供給することにより、油圧モー
タ4とともに慣性体を所望の向きに駆動する。一方、弁
1を中立位置にすることにより、リリーフ弁9の作用で
戻り側の管路8又は管路5に制動圧力を発生させて、モ
ータ4を停止させる。両管路5,8間には、クロス型に
1対のリリーフ弁9が接続されている。
【0003】図9は、図8の管路5,8の圧力P1 ,P
2 の変化と、油圧モータ4及び慣性体の変化を示してお
り、方向制御弁1を位置Tに切り換えた場合、油圧モー
タ4は、管路5からのポンプ作動油により油圧モータ4
及び慣性体を一方向に加速駆動せしめる。油圧モータ4
が定常速度になると、管路5の液圧P1 は、図9に示す
如く、油圧モータ4が所定回転速度を維持するのに必要
な圧力まで緩やかに低下する。定常速度で一定時間作動
後、方向制御弁1を中立位置に切り換えると、油圧モー
タ4は慣性体の慣性力によりポンピングし、該ポンピン
グにより管路5から作動油を管路8へ排出する。そうす
うと、管路8内の油圧P2 が急上昇し、その油圧P2
リリーフ弁9のリリーフセット圧力値PS に達すると、
リリーフ弁9は開き、油圧モータ4は、その前後の圧力
差で制動され、やがて停止する。
【0004】ところが、慣性体等が停止する間際には、
いわゆる揺戻り現象が生じる。すなわち、慣性体が略停
止して上記制動圧力がリリーフ弁9のリリーフセット圧
力値PS 以下になったとき、次のような現象が生じる。
【0005】(1)リリーフ弁9が閉じることにより慣
性体は一旦停止するが、戻り側の管路8内の油圧P2
高圧まで立ち上がっているため、供給側の管路5との差
圧(P2 −P1 )に対応した圧力的エネルギが存在し、
このエネルギによって、油圧モータ4が反転動作を始め
る。
【0006】(2)これにより、戻り側の管路8の圧力
は急速に低下するが、油圧モータ4は、慣性体(負荷)
の慣性力により、差圧が0となる位置を通り過ぎて、過
剰反転するため、今度は管路5側の油圧P1 が立ち上が
り、モータ前後の差圧力が増大し、これにより、油圧モ
ータ4は再反転して、最終停止位置を行き過ぎる。すな
わち、第2波の再反転が生じる。このような反転動作が
繰り返される。
【0007】上記のような揺戻り現象を防止できる油圧
制御装置として、本願出願人は、図10のように揺戻り
防止弁112A,112Bをクロス型に備えたものを開
発し、出願している(特公平2−58481号)。
【0008】この装置の特徴は、両管路5,8間に、1
対の揺戻り防止弁112A,112Bを備え、油圧モー
タ4のいずれの回転時にも適用できるように、それらを
クロス型に配置した点にある。
【0009】両揺戻り防止弁112A,112Bは接続
方向が異なるだけで、同一構造であるので、下側の第1
の弁112Aの内部構造のみを簡単に説明する。図11
において、ケーシング14の一端部はプラグ21により
密封されており、ケーシング内部には、プランジャ2
2、ピストン23、シート部材24及び強弱のスプリン
グ25,26等が、軸芯に沿って移動可能に組み込まれ
ている。このうち、プランジャ22は、シリンダ孔27
と小孔28がつながって内部を貫通しており、シリンダ
孔27の内面にピン状のピストン23が軸方向摺動自在
に嵌め込まれている。
【0010】シート部材24は、貫通した内孔30を有
すると共にプランジャ22に対向する環状のシート面3
1を有し、該シート面31がプランジャ22の軸方向端
面に密接するとき、内孔30が小孔28を介してシリン
ダ孔27に連通する。プランジャ22とケーシング14
間に縮設された強い第1スプリング25と、シート部材
24とケース15間に縮設された弱い第2スプリング2
6は、それぞれプランジャ22及びシート部材24を図
11のX2 方向(プラグ21寄りの方向)に付勢してい
る。
【0011】ケーシング14は、図11のX1 方向側
(プラグ21側と反対寄り側)の端縁に、内孔30に連
通する1次ポート33を有し、外周面にはシート面31
の外側に通じる2次ポート34を有している。シート部
材収納孔36内に形成される圧力室36aはオリフィス
孔38を介して1次ポート33に通じている。
【0012】この揺戻り防止弁112Aの開閉は次のよ
うに行われる。 (1)まず、1次ポート33にかかる圧力P2 が2次ポ
ート34にかかる圧力P1 より大きく、その差(P2
−P1 )がリリーフセット圧力値PS まで達している場
合は、プランジャ22とシート部材24は、スプリング
25,26を圧縮してX1 方向側に移行した位置にきて
おり、かつ、シート部材24のシート面31とこれに対
向するプランジャ22の端面が密接し、両ポート33,
34間が閉塞された状態になっている。
【0013】(2)1次ポート33にかかる圧力P2
2次ポート34にかかる圧力P1 より大きい場合におい
て、図11の状態から圧力P2 がゆるやかに低下した場
合には、プランジャ22とシート部材24は、スプリン
グ25,26によりX2 方向側に移行した位置となり、
この場合も、上記同様に、シート面31とプランジャ2
2の端面が密接し、両ポート33,34間が閉塞された
状態となっている。
【0014】(3)反対に、2次ポート34にかかる圧
力P1 が1次ポート33にかかる圧力P2 より大きい場
合は、プランジャ22とシート部材24は、スプリング
25,26によりX2 方向側に移行した位置に保たれ、
また、シート部材24は、プランジャ22に対して第2
スプリング26の力で押し付けられるので、やはりポー
ト33,34間は閉鎖状態が保たれる。
【0015】(4)しかし、上記(1)の状態から、1
次ポート33の圧力P2 が急激に低下する場合には、
(2)の状態に移るまでの間において、両部材22,2
4間のX2 方向への移動速度の差によって、シート部材
24のシート面31からプランジャ22が離れ、ポート
33,34間が開放される。この動作を詳しく説明する
と、第1スプリング25によるプランジャ22のX2
向への速い移動速度に対して、シート部材24の同方向
への移動速度は、オリフィス孔38を有する圧力室36
aのダンピング作用によって緩和されるため、極めて遅
く、両者22、24の移動速度差によりシート面31か
らプランジャ22が離れるのである。
【0016】こうした構造の1対の弁112A,112
Bを、モータ4の前後の管路5,8に対して、1次ポー
ト33及び2次ポート34の向きを逆向きにしてクロス
型に配置しており、これにより、モータ4及び慣性体に
ついての揺戻り現象が抑制される。
【0017】たとえば、管路8に制動圧を発生させてモ
ータ4を停止する場合、停止近くになって制動圧がリリ
ーフ弁9のリリーフセット圧力値以下になると、まず、
同リリーフ弁9が閉じてモータ4が一旦停止し、その直
後に管路8内の圧力的エネルギにより、モータが反転し
始めて管路8の圧力が急速に低下しようとするが、その
際、弁112Aは両管路8,5間を短絡し、該弁112
Aを介して管路8側から管路5側に向けて作動油を逃が
すことにより、両者5,8間の差圧を0に近づける。両
管路5,8間の圧力差が0に近づくことは、モータ2を
反転させる圧力的エネルギが抑制されることを意味す
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記図10及び図11
の従来例に使用されている揺戻り防止弁112A,11
2Bは、開作動用のセット圧力値が、それぞれ単一方向
のみにおいて、一か所でしかセットできず、そのセット
圧力値は、最初の反転現象を防止すべく、リリーフセッ
ト圧力値PS の近傍の高い圧力値にセットされている。
したがって、繰返し反転において、反転の第1波を効果
的に抑制することはできるが、続いて生じる再反転の第
2波は、上記高圧のセット圧力値よりも低い圧力域で生
じるため、逆向きの防止弁112Bによって抑制するこ
とできない。
【0019】また、パワーシャベル等の建設機械で、い
わゆる「チョイ旋回」する場合には、上記高圧のセット
圧力値まで上昇しない間に加速駆動が終わり、定常速度
から停止動作に入り、このような場合、揺戻り防止弁1
12A,112Bは、図11のように、スプリング25
などが圧縮された開動作待機状態にはならず、揺戻り防
止効果は全く期待できない。
【0020】なお、差圧検出型で、低圧のセット圧力値
でのみ動作する揺戻り防止弁もあるが、高圧状態の圧力
エネルギを開放することはないので、揺れ戻り防止効果
は薄い。
【0021】
【発明の目的】本願発明は、従来の図11の油圧制御装
置の揺戻り防止弁に、改良工夫を加えたものであり、高
圧時及び低圧時のいずれの場合でも、かつ、いずれの方
向への反転に対しても揺戻り防止弁を作動させるように
することにより、揺戻り防止効果を一層向上させること
を目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】液圧アクチュエータの1
対の液出入口を、1対の管路及び方向制御弁を介して液
圧供給源に接続し、各管路には、それぞれリリーフ弁を
接続すると共に管路間に1対の揺れ戻り防止弁を互いに
逆向きに接続している液圧制御装置において、揺戻り防
止弁は、1次,2次ポートを有するケーシングと、一端
開口状で内径d1 のシリンダ孔を有するプランジャと、
該プランジャと同一軸芯配置のシート部材と、シリンダ
孔に一端突出状に摺動自在に嵌合するピストンと、プラ
ンジャを反シート部材側に付勢する第1スプリングと、
シート部材をプランジャ側へ付勢する第2スプリングと
を備え、ケーシングは、プランジャ収納孔とシート部材
収納孔を有すると共に、そられの中間部にそれぞれラン
ド部を介して弁室を有し、各ランド部にプランジャの小
径部とシート部材をそれぞれ摺動自在に嵌合すると共
に、弁室内で、直径d2 のシート部材の一端シート面と
プランジャの小径部端面を密接離反可能に対向させ、プ
ランジャには、シリンダ孔からシート部材側の端面に至
る小孔を形成し、シート部材には、一端が1次ポートに
開口すると共に他端に至る内孔を形成し、シート部材収
納孔内には、オリフィス孔を有するダンピング用圧力室
を形成し、プランジャ収納孔の全体を2次ポートに連通
し、1次ポート側が高圧の時に第1スプリングの初期荷
重に釣り合う力を生じさせる第1セット圧力値PSHをリ
リーフセット圧力値PS の70〜85%とし、2次ポー
ト側が高圧の時に第1スプリングの初期荷重に釣り合う
力を生じさせる第2セット圧力値PSLをリリーフセット
圧力値PS の10〜25%として、上記内径d1と直径
2 の値を、それらの間の関係が(d1 2−d2 2)・PSH
=d2 2・PSLとなるように設定し、シート部材の内孔に
は、2次ポート側の圧力が1次ポート側より高い時に内
孔を閉じる逆止機構を設けていることを特徴とする揺戻
り防止弁を有する液圧制御装置である。
【0023】
【作用】図1において、加速駆動及び定常運転を経て、
方向制御弁1により液圧供給を停止すると、油圧モータ
4は負荷の慣性力で回転を続けることによりポンピング
し、作動油を例えば戻り側の管路8へ排出するため、管
路8の油圧が急上昇し、リーフ弁9Aが開き、両管路
5、8間の差圧はリリーフセット圧力値Ps と略等しく
なり、油圧モータ4はその差圧により制動され、減速さ
れる。
【0024】減速区域が終わりに近づき、管路5,8間
の差圧がリリーフセット圧力値PSより下がり、リリー
フ弁9Aが閉じると、モータ4の反転開始と同時に、モ
ータ4のポンピングにより、作動油が管路5に送られ、
管路8内の圧力は急速に低下する。
【0025】この急速低下時において、リリーフセット
圧力値PS 以下に下がり始めると略同時(高圧域)に、
図2の下側の第1の弁12Aのプランジャ22及びシー
ト部材24が、速度差をもって各スプリング25,26
により移行し始め、この速度差により第1の弁12Aを
開き始める。高圧側第1セット圧力値PSHまで下がる
と、プランジャ22がストロークエンドとなることによ
り、弁開度が最大となり、管路8内の立ち上がり状の作
動油を速やかに管路5へと逃がす。これにより、管路8
内の急激な油圧の立ち上がりを抑制し、第1波としての
反転を抑制する。
【0026】その後、管路8の圧力P がさらに降下する
と、今度は、第2の弁12Bの2次ポート34側の圧力
が低圧になった時点で、第2の弁12Bのプランジャ2
2及びシート部材24が、速度差をもってスプリング2
5,26により移行し始める。ところが、この動作にお
いて、第2の弁12Bの1次ポート33の圧力P1 が2
次ポート34の圧力P2 よりも低いことから、ボール体
48などの逆止機構が作用し、管路5側への作動油の排
出を阻止する。
【0027】次に揺戻りが発生し、第2の弁12Bにお
いて、1次ポート33側からの圧力が働くと、上記逆止
機構の閉状態が解除され、一気に2次ポート側へと作動
油が流れ、これにより、管路5内の圧力の立ち上がりを
防止し、第2波としての再反転を抑制する。
【0028】また、「チョイ旋回」などのように、軽く
少しだけアクチュエータを作動させた後に停止する場合
でも、低圧のセット圧力値で、プランジャとシート部材
とを離反させておき、その次に発生する第2波の再反転
を、逆止機構が開くことにより、防止することができ
る。
【0029】
【実施例】図1は、本願発明を適用した油圧制御回路で
あって、油圧アクチュエータとして油圧モータ4を備え
た建設機械(パワーシャベル)の旋回駆動用のものを示
す。管路5,8の下方には、図10と同様な作動油供給
源6が接続されている。機械の旋回部分等の慣性体を、
正逆回転可能な油圧モータ4によっていずれかの向きに
旋回駆動し、その後、リリーフ弁9A又は9Bの作用で
制動圧力を発生させて停止させるようになっている。
【0030】1対の第1,第2揺戻り防止弁12A,1
2Bは、接続方向が逆向きに配置されているだけで、内
部構造は同じであるので、図1の下側の第1の揺戻り防
止弁12Aの詳細構造のみを説明する。
【0031】図2において、前述の図11で説明した部
品と同名称の部品には、同じ符号を付しており、また、
それと説明が重複する内容は、省略あるいは簡単に述べ
る。第1の揺戻り防止弁12Aは、ケーシング14の内
部に、プランジャ22、ピストン23、シート部材2
4、強い第1スプリング25及び弱い第2スプリング2
6などを備えている。
【0032】ケーシング14は略筒状に形成されると共
に、その半分がケース15の凹部内に液密状態で嵌着
(螺着)されている。ケーシング14内には、大径のプ
ランジャ収納孔35と小径のシート部材収納孔36とが
軸方向の両側部に分けて形成されており、両孔35,3
6間の中央部に弁室40が形成されている。該弁室40
の軸方向両側には、プラジャ22の小径部22bとシー
ト部材24が摺動自在に嵌合する環状のランド部41,
42が形成されている。プランジャ収納孔35の軸方向
の端部は、プラグ21により閉塞されている。
【0033】ケーシング14のケース嵌合側の一端縁に
は1次ポート33が開口し、これは管路8に連通してお
り、一方、ケーシング外周面であって、上記ケース15
との嵌合部分には、管路5に連通する2次ポート34が
開口している。該2次ポート34は、ケーシング14内
の通路44を介して弁室40に連通し、また、途中で分
岐して、軸と平行な通路45を介してプランジャ収納孔
35内に連通している。
【0034】シート部材収納孔36のプラグ側の端部に
は、ダンピング作用を発揮するオリフィス孔38が形成
され、該オリフィス孔38を介して1次ポート33に連
通している。
【0035】プランジャ22は、プラグ側の大径のつば
部22aと、1次ポート33側の小径部22bを一体に
有しており、上記つば部22aがプランジャ収納孔35
に摺動自在に嵌合し、小径部22bが前記ランド部41
に摺動自在に嵌合している。
【0036】プランジャ22の内部には、プラグ側に開
口するシリンダ孔27と、このシリンダ孔27と連通す
る小孔28が形成されており、小孔28は1次ポート3
3側の端部が開口している。ここで、プランジャ22の
シリンダ孔27の内径をd1 と、プランジャ小径部22
bの外径をd3 とおく。ただし、d1 >d3 である。ま
た、上記各径d1 ,d3に対応するシリンダ孔断面積及
びプランジャ小径部断面積をそれぞれA1 ,A3 とす
る。
【0037】ピストン23は、プランジャ22のシリン
ダ孔27内に摺動自在に嵌合する共にプラグ21側へ突
出するピン状部材であり、軸方向両端部は半球面状に形
成され、全長はシリンダ孔27の深さよりも長くなって
いる。ピストン23の直径はシリンダ孔27の内径d1
に略等しい。
【0038】プランジャつば部22aとランド部41の
端壁の間には、ばね径及び線径が太くて、ばね力の強い
第1スプリング25が縮設されており、該第1スプリン
グ25により、プランジャ22をプラグ側へと付勢して
いる。ここで、第1スプリング25の初期セット荷重を
0 とおき、また、最大圧縮荷重をF1 とおく。
【0039】シート部材24は、プランジャ22と同一
軸芯上でこれに対向するように1次ポート側に配置され
ており、前記ランド部42に摺動自在に嵌合すると共
に、つば部24aを有しており、該つば部24aはシー
ト部材収納孔36に摺動自在に嵌合している。これによ
り、つば部24aとランド部42の端壁の間に圧力室3
6aを構成し、この圧力室36aに前記オリフィス孔3
8が開口している。
【0040】シート部材24の軸芯部分には、これを軸
方向に貫通する内孔30が形成され、シート部材24の
プランジャ22側の端部には、プランジャ22の端面に
密接して弁閉作用の役目を果たす環状のシート面31が
形成されている。ここで、シート部材24の直径(シー
ト面31の外径)をd2 とおく。また、上記径d2 に対
応するシート部材断面積をA2 とする。
【0041】シート部材24のつば部24aとこれに対
向するケースの凹部底面の間には、ばね径及び線径が小
さくて、ばね力の弱い第2スプリング26が縮設されて
おり、シート部材24をプランジャ側(プラグ側)に付
勢している。ここで、第2スプリング26の初期セット
荷重をf0 とおく。この第2スプリング26は非常に弱
いスプリングであるため、最大圧縮時の荷重f1は、上
記f0と殆ど同じと見なしても特に差し支えはない。
【0042】上記構成の弁12Aにおいて、本願発明は
次の(1),(2),(3)の3つの重要な要件が備え
られている。
【0043】(1)プランジャ22のつば部22aの外
周面に、軸方向の切り溝39を形成し、つば部22aの
軸方向両側の空間部分を連通している。これにより、つ
ば部22aとプラグ21の間の閉空間は、溝39及び通
路45などを介して2次ポート34に連通する。すなわ
ちプランジャ収納孔35全体が2次ポート34に連通す
る。したがって、2次ポート34側の圧力P1 が高い場
合に、プランジャ収納孔35の全体に作動油が圧入され
ると、(P1 −P2 )×プランジャ小径部断面積A3
力が、プランジャ22をX1 方向へ押す力となる。ここ
でX1 方向とは、軸方向の1次ポート33側であり、X
2 方向とは、軸方向のプラグ側を示す。なお、上側の第
2の弁12Bは、第1の弁12Aと左右逆向きに描いて
あるので、図中の弁12B内に記載してあるように、プ
ラグ側へのX2 方向は、図中で右向きになり、1次ポー
ト33側へのX1 方向は、図中で左向きなっている。
【0044】この構造により、下側の第1の弁12Aに
おいて、2次ポート34側の圧力P1 が1次ポート33
側の圧力P2 より高い状態において、その圧力差により
スプリング25(及びスプリング26)に抗してX1
向へ移動させることが可能となり、また、圧力差(P1
−P2 )がリリーフセット圧力値PS などから減少する
ときに、プランジャ22とシート部材24が、X2 方向
へ戻ることが可能となる。
【0045】(2)プランジャ22のシリンダ孔27の
内径d1 とシート部材24の直径d2 とを、下記の式
(I)が成立するように選定する。PSHは、下側の第1
の弁12Aにおいて、1次ポート33側の圧力P2 が高
い場合における高圧側第1セット圧力値であり、リリー
フ弁9のリリーフセット圧力値PS の概ね70〜85%
の範囲に設定する。PSLは、2次ポート側の圧力P1
高い場合における低圧側第2セット圧力値であり、リリ
ーフセット圧力値PS の概ね10〜25%の範囲に設定
する。上記両セット圧力値PSH,PSLは、プランジャ2
2が第1スプリング25によりX2 方向に戻されてピス
トン23により停止された時の圧力値、いいかえれば、
スプリング25によるプランジャ移行動作のストローク
エンド時に至った瞬間の圧力値であり、共に第1スプリ
ング25の初期セット荷重F0 に釣り合う力を生じさせ
る圧力値である。 (d1 2−d2 2)・PSH=d2 2・PSL・・・式(I)
【0046】この式の導出過程を具体的に説明すると、
図2の下側の弁12Aにおいて、1次ポート33側から
圧力P2 が加えられ、2次ポート34側に圧力P1 が存
在する(P2 >P1 )とすると、プランジャ22の力バ
ランス式としては、次式が成り立つ。 π(d1 2−d2 2)・PSH/4=F0 ・・・式(II) この式(II)において、左辺はプランジャ22をX1
向へ押す力であり、右辺はX2 方向へ押す力である。こ
の状態は、プランジャ22とシート部材24がX2 方向
側へ移行して、プランジャ22のストロークエンドに達
した時の状態である。この状態から(P2 −P1 )が増
加するとプランジャ22はスプリング25に抗してX1
方向へ移行し、作動のための待機状態へと移ることにな
る。なお、実際は、プランジャ22がシート部材24に
当接した状態であるので、X1 方向へ移行する場合に
は、第2のスプリング26の荷重f0 も考慮されるが、
この値は、F0 に比べると非常に小さい。
【0047】次に、2次ポート34側から高い圧力P1
が加えられ、1次ポート33側に圧力P2 が存在する
(P1 >P2 )とすると、プランジャ22の力バランス
式は、次式となる。 d3 2・PSL/4=π(d3 2−d2 2)・PSL/4+F0 ・・・式(III) この式において、左辺はプランジャ22をX1 方向に押
す力であり、右辺は、プランジャ22をX2 方向へ押す
力である。この状態は、プランジャ22とシート部材2
4が、X2 方向側へ移行して、プランジャ22のストロ
ークエンドに達した時の状態である。この状態から(P
1 −P2 )が増加するとプランジャ22はスプリング2
5に抗してX1 方向へ移行し、作動のための待機状態へ
と移ることになる。上記式(III)を簡単にすると、次
のようにd3 が消去された式となる。 d2 2・PSL/4=F0 ・・・式(IV) 式(IV)及び(II)から、d1 ,d2 のみの関係式
(I)を導き出している。
【0048】この(2)の構成により、一次ポート33
の圧力P2 が2次ポート34の圧力P1 よりも高い場合
においては、スプリング25によるプランジャ動作が、
差圧(P2 −P1 )の高圧側の第1セット圧力値PSH
ストロークエンドとなり、一方、2次ポート34の圧力
1 が1次ポートの圧力P2よりも高い場合には、上記
動作が、差圧(P1 −P2 )の低圧側の第2セット圧力
値PSLでストロークエンドとなる。
【0049】(3)シート部材24のシート面31の軸
心側部分に、すりばち状のボール受け座24cを形成
し、これに対向するプランジャ小径部22bの端面には
凹みを形成し、ボール受け座24cと凹みの間で囲まれ
る空間に、逆止弁機構として、ボール体48を軸方向に
遊動可能に収納している。該ボール体48は、2次ポー
ト34の圧力P1 が1次ポート33の圧力P2 より高い
時に、ボール受け座24cに着座して、1ポート33側
への作動油の流出を阻止する。
【0050】この(3)の構造により、2次ポート34
の圧力P1 が1次ポート33の圧力P2 よりも高い場合
において、その差圧が急激に減少して、プランジャ22
とシート部材24間が離れた状態となった時において
も、2次ポート34の圧力P1が1次ポート33の圧力
2 よりも高い状態が続いている間は、1次ポート33
側への作動油の流れを阻止し、その後、1次ポート33
の圧力P2 が2次ポート34の圧力P1 よりも高い状態
に変化した瞬間に、弁開することになる。
【0051】上述の3つの要件が加えられた揺戻り防止
弁12A,12Bを、前述のように第1の防止弁12A
については、1次ポート33を管路8に、2次ポート3
4を管路5に接続し、第2の防止弁12Bについては、
1次ポート33を管路5に、2次ポート34を管路8に
接続する。
【0052】本実施例の作用を説明する。下記説明にお
いて、PSL0 は、2次ポート34側から作動油が入って
きたときにおいて、スプリング25によりプランジャ2
2がX2 方向へ動き始める時に対応する圧力値であり、
SL0>PSLである。
【0053】(1)図1において、方向制御弁1を位置
Tに切り換えることにより、作動油が管路5から油圧モ
ータ4に供給され、油圧モータ4からの排出油は、管路
8から作動油供給源6に還流される。これによりモータ
4が始動して、慣性体を加速駆動する。
【0054】加速時、差圧(P1 −P2 )はリリーフ弁
9Bのリリーフセット圧力値PS まで上昇しており、両
弁12A,12Bは図2に示す状態と同じ状態となって
おり、スプリング25,26が最大圧縮された状態で、
両弁12A,12Bは共に閉じている。なお、この図2
は、後述するように、本来は、P2 >P1 の条件におい
て、PS =P2 −P1 の状態を示すものであるが、油圧
の高低を除けば加速時と同じ状態と考えられるので、図
2を利用して説明している。
【0055】すなわち、加速駆動時、第1の弁12Aに
おいては、2次ポート34から、通路44を通ってプラ
ンジャ収納孔35内及び弁室40内に圧力P1 の作動油
が入り、プランジャ22は、(P1 −P2 )×A3 の力
でX1方向へ押され、スプリング25,26を圧縮して
シート部材24と共にX1 方向に移行し、シート面31
を閉塞している。
【0056】上側の第2の弁12Bにおいては、1次ポ
ート33からシート部材24の内孔30及びプランジャ
内の小孔28を通ってシリンダ孔27内に圧力P1 の作
動油が入り、(P1 −P2 )×(A1 −A3)の力で、
プランジャ22をX1 方向に押している。これにより、
プランジャ22及びシート部材24は共にX1 方向に移
行し、またシート面31を閉塞している。
【0057】(2)油圧モータ4が、加速状態から定速
状態に移る時、管路5の油圧P1 は、油圧モータ4を所
定の回転速度を維持するのに必要な圧力まで低下し、P
SH>P1 −P2 >PSL0となる。したがって、下側の第
1の弁12A内においては、プランジャ22はスプリン
グ25によりX2 方向に移行し、これに伴い、シート部
材24も同方向に移行する。この場合、プランジャ22
の移行速度は遅いので、シート部材24は、たとえオリ
フィス孔38のダンピング作用により速度が制限されて
いても、十分にプランジャ22の移行に付いてゆくこと
ができ、シート面31は閉じた状態が保たれる。一方、
上側の弁12Bは、プランジャ22及びシート部材24
とも移行せず、図2の閉じた状態が保たれる。
【0058】慣性体及びモータ4を停止させるべく、方
向制御弁1を中立位置に切り替えると、図9に示すよう
に管路5の油圧P1 が低下する。このとき、油圧モータ
4は負荷の慣性力で回転を続けることによりポンピング
し、管路5の作動油を管路8へ排出するため、管路8の
油圧P2 が急上昇する。それにより、図1のリリーフ弁
9Aが開き、(P2 −P1 )はリリーフセット圧力値P
s (>PSH)と略等しくなり、油圧モータ4はその差圧
により制動される。これは、図9の減速区間に相当し、
弁12A,12Bは図2で示すように、双方共に閉じて
いる。すなわち、第1の弁12Aは、1次ポート33側
が高圧となっていることにより、一方、第2の弁12B
は、2次ポート側34が高圧となっていることにより、
両者ともスプリング25,26を圧縮した状態で閉じて
いる。ただし、P2 >P1 である。
【0059】減速区域が終わりに近づき、差圧(P2
1 )がリリーフセット圧力値PSより下がり始めて、
リリーフ弁9Aが閉じると、つづいて油圧モータ4が停
止した時点での管路8の油圧はまだ大きいが、図9によ
うに、モータ4の反転開始と同時に、モータ4のポンピ
ングにより、作動油が管路5に送られ、油圧P2 は急速
に低下する。
【0060】この急速低下時において、差圧(P2 −P
1 )がリリーフセット圧力値PS よりも下がった時、第
1の弁12Aにおいて、プランジャ22及びシート部材
24は、スプリング25,26により、図2の状態から
2 方向に移行し始める。この動作中において、プラン
ジャ22は第1スプリング25により急速度で移行する
が、シート部材24は、オリフィス孔38のダンピング
作用により、遅い速度でX2 方向に移行するため、シー
ト面31からプランジャ22の小径部端面が離れ始め
る。これにより、管路8の作動油が、第1の弁12Aの
1次ポート33から2次ポート34を通って管路5へと
流れ始める。すなわち、弁12Aが開き始める。
【0061】図3において、管路8の圧力P2 の低下に
より、P2 −P1 がPSHまで下がると、プランジャ22
はピストン23によりX2 方向への移行が係止された状
態、すなわち、ストロークエンドに達する。この時、第
1の弁12Aの開度が最大となり、2次ポート34への
逃げ量が最大となる。なお、他方の第2の弁12Bは、
差圧(P2 −P1 )がまだPSL0よりも大きいので、閉
じたままである。
【0062】さらにP2 −P1 が下がってゆき、PSH
2 −P1 >PSL0 の範囲に入っても、第1の弁12A
において、シート部材24はまだゆっくりとX2 方向へ
移動中であるので、弁12Aは開いている。
【0063】上記のように、PS >P2 −P1 >PSL0
の範囲では、第1の弁12Aは開いており、これによ
り、第1の弁12Aを介して管路8から管路5へと作動
油を逃がし、管路8内の急激な油圧の立ち上がりを抑制
し、第1波としての反転を抑制する。
【0064】さらに、差圧(P2 −P1 )が低くなり、
SL0 >(P2 −P1 )>PSLの段階になると、今度
は、上側の第2の弁12Bにおいて、図3の状態からス
プリング25,26の力により、プランジャ22及びシ
ート部材24はX2 方向に移行し始める。この動作にお
いて、プランジャ22は第1スプリング25により急速
度で移行するが、シール部材24は、オリフィス孔38
のダンピング作用により、遅い速度でX2 方向に移行し
始め、シート面31からプランジャ22の端面は離れ始
める。
【0065】そして、(P2 −P1 )=PSLの時には、
図4のように、第2の弁12Bにおいて、プランジャ2
2はピストン23に係止されてストロークエンドとな
る。一方、シート部材24に関しては、1次ポート33
の圧力P1 が2次ポート34の圧力P2 よりも低いこと
から、2次ポート34から弁室40内に入る作動油圧に
より、ボール体48がボール受け座24cに着座してお
り、2次ポート34から1次ポート33を介する管路5
側への作動油の排出が阻止されている。さらに、(P2
−P1 )×A2 が、スプリング26の荷重f1 よりも高
いことから、シート部材24自体のX2 方向への移動も
阻止され、図4のようにX1 方向側に押し込められた状
態に保たれる。
【0066】さらに差圧(P2 −P1 )が下がっても、
第2の弁12Bの第2スプリング26の圧縮状態は維持
され、図4の状態が保たれるが、第2スプリング26の
セット圧力PX (これは、略f0 /A2 に相当)より小
さくなると、シート部材24は、ボール体48で閉じら
れたまま、図4の状態からX2 方向へ移行し始めようと
する。
【0067】しかし、この時期になると、管路5側の油
圧の立ち上がりが急速で、また、(P2 −P1 )が、P
X から次の0までになる段階は、極めて一瞬に近い時間
であるので、シート部材24がX2 方向へ移行し始める
と、略同時に管路5の圧力P1 と管路8の圧力P2 との
高低関係が逆転し(P1 >P2 となり)、図5のような
状態となる。
【0068】図5において、揺戻りが発生し、管路5の
圧力P1 が管路8の圧力P2 より高くなった瞬間、すな
わち、発生した逆向きの差圧(P1 −P2 )がまだPSL
よりも小さい段階において、第2の弁12Bでは、1次
ポート33側からの作動油によりボール体48が押しの
けてられ、両ポート33,34間が開放し、管路5の作
動油が主管路8に逃がされる。このように、管路5から
管路8に作動油を速やかに逃がすことにより、管路5内
の圧力の立ち上がりを防止し、第2波としての再反転を
抑制する。
【0069】図6において、(P1 −P2 )がPSLより
も大きくなった場合には、下側の第1弁12Aは、スプ
リング25を圧縮して、作動待機状態になる。
【0070】なお、傾斜地で使用する場合などにおいて
は、作業中の油圧の変化により、低圧で弁12B又は1
2Bが開いてしまう場合があるが、その場合、ボール体
48の逆止機構により、作動油圧の流れは阻止され、両
管路5,8間を無意味に作動油が行き来することを阻止
でき、油圧制御装置としての機能を維持することができ
る。
【0071】
【別の実施例】
(1)図7は、油圧アクチュエータとして、往復動型油
圧シリンダ104を備えた例であり、また、リリーフ弁
9A,9Bは、管路5,8間にクロス型に配置してい
る。
【0072】(2)シート部材24に設ける逆止機構と
して、図示の実施例では、ボール体48及び受け弁座2
4cを設けた例を示しているが、シート部材24の内孔
30内に、ボールを嵌入した構造や、あるいは、シート
部材24内に逆止弁を内蔵してもよい。
【0073】(3)実施例には、作動液として、油圧を
利用したものを記載しているが、他の液体による液圧制
御装置に適用できることはいうまでもない。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明による
と、 (1)高圧側第1セット圧力値と低圧側第2セット圧力
値のいずれにおいても、急速圧力低下時に、プランジャ
とシート部材を離反させ、かつ、低圧側第2セット圧力
値で動作した時には、逆止機構により、上記圧力低減に
続く逆向きの圧力発生時に、液圧を逃がすようにしてい
るので、液圧アクチュエータ停止時に発生する第1波の
反転現象ばかりでなく、それに続く逆向きの第2波とし
ての再反転をも抑制でき、揺戻り現象を従来よりも一層
効果的に抑制できる。
【0075】(2)いわゆる「チョイ旋回」などのよう
に、軽く少しだけアクチュエータを作動させて、停止す
る場合でも、低圧の第2セット圧力値で、プランジャ及
びシート部材を離反させ、かつ逆止機構で作動液の流れ
を一時阻止しておき、そして、その次に発生する第2波
の再反転を、迅速に効果的に防止することができる。
【0076】(3)低圧のセット圧力値を設定していな
がらも、ボール体48の逆止機構を備えているので、傾
斜地で使用する場合などにおいては、作業中の油圧の変
化により、低圧で弁12B又は12Bが作動するが、ボ
ール体48の逆止機構により、作動油圧の流れを阻止す
るので、管路間を無意味に作動油が行き来することを、
阻止でき、油圧制御装置としての機能を維持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明を適用した油圧制御装置の全体回路
図である。
【図2】 揺戻り防止弁の縦断面拡大図である。
【図3】 図2の次の作動段階を示す揺戻り防止弁の縦
断面図である。
【図4】 図3の次の作動段階を示す揺戻り防止弁の縦
断面図である。
【図5】 図4の次の作動段階を示す揺戻り防止弁の縦
断面図である。
【図6】 図5の次の作動段階を示す揺戻り防止弁の縦
断面図である。
【図7】 別の実施例の全体回路図である。
【図8】 従来の基本的な制御回路図である。
【図9】 図8の回路における液圧などと時間との関係
を示すグラフである。
【図10】 揺戻り防止弁を備えた油圧制御装置の従来
例の回路図である。
【図11】 図10の揺戻り防止弁の縦断面拡大図であ
る。
【符号の説明】
1 方向制御弁 3 油圧ポンプ 4 油圧モータ(液圧アクチュエータ) 5,8 管路 9A,9B リリーフ弁 12A,12B 揺戻り防止弁 14 ケーシング 22 プランジャ 23 ピストン 24 シート部材 24c ボール受け座 25,26 スプリング 28 小孔 30 内孔 31 シート面 33 1次ポート 34 2次ポート 36a 圧力室 38 オリフィス孔 39 切り溝 48 ボール体(逆止機構)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧アクチュエータの1対の液出入口
    を、1対の管路及び方向制御弁を介して液圧供給源に接
    続し、各管路には、それぞれリリーフ弁を接続すると共
    に管路間に1対の揺れ戻り防止弁を互いに逆向きに接続
    している液圧制御装置において、 揺戻り防止弁は、1次,2次ポートを有するケーシング
    と、一端開口状で内径d1 のシリンダ孔を有するプラン
    ジャと、該プランジャと同一軸芯配置のシート部材と、
    シリンダ孔に一端突出状に摺動自在に嵌合するピストン
    と、プランジャを反シート部材側に付勢する第1スプリ
    ングと、シート部材をプランジャ側へ付勢する第2スプ
    リングとを備え、ケーシングは、プランジャ収納孔とシ
    ート部材収納孔を有すると共に、そられの中間部にそれ
    ぞれランド部を介して弁室を有し、各ランド部にプラン
    ジャの小径部とシート部材をそれぞれ摺動自在に嵌合す
    ると共に、弁室内で、直径d2 のシート部材の一端シー
    ト面とプランジャの小径部端面を密接離反可能に対向さ
    せ、プランジャには、シリンダ孔からシート部材側の端
    面に至る小孔を形成し、シート部材には、一端が1次ポ
    ートに開口すると共に他端に至る内孔を形成し、シート
    部材収納孔内には、オリフィス孔を有するダンピング用
    圧力室を形成し、プランジャ収納孔の全体を2次ポート
    に連通し、1次ポート側が高圧の時に第1スプリングの
    初期荷重に釣り合う力を生じさせる第1セット圧力値P
    SHをリリーフセット圧力値PS の70〜85%とし、2
    次ポート側が高圧の時に第1スプリングの初期荷重に釣
    り合う力を生じさせる第2セット圧力値PSLをリリーフ
    セット圧力値PS の10〜25%として、上記内径d1
    と直径d2 の値を、それらの間の関係が(d1 2−d2 2
    ・PSH=d2 2・PSLとなるように設定し、シート部材の
    内孔には、2次ポート側の圧力が1次ポート側より高い
    時に内孔を閉じる逆止機構を設けていることを特徴とす
    る揺戻り防止弁を有する液圧制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1531273A2 (en) * 2003-11-12 2005-05-18 Kabushiki Kaisha Kawasaki Precision Machinery Counterbalance valve, and control unit and hydraulically powered system comprising the same
KR100894087B1 (ko) * 2001-05-21 2009-04-21 하이드로콘트롤 에스.피.에이. 유체-작동 액추에이터의 제어를 가능하게 하는 밸브

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US7069723B2 (en) 2003-11-12 2006-07-04 Kabushiki Kaisha Kawasaki Precision Machinery Anti-reaction valve device, and control unit and hydraulically powered system comprising anti-reaction valve device

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