JPH0713301Y2 - ダーリントン接続のスイッチング回路 - Google Patents

ダーリントン接続のスイッチング回路

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JPH0713301Y2
JPH0713301Y2 JP1784892U JP1784892U JPH0713301Y2 JP H0713301 Y2 JPH0713301 Y2 JP H0713301Y2 JP 1784892 U JP1784892 U JP 1784892U JP 1784892 U JP1784892 U JP 1784892U JP H0713301 Y2 JPH0713301 Y2 JP H0713301Y2
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JP
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output transistor
switching circuit
current
transistor
darlington
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稔 石川
和夫 桜井
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、トランジスタをダーリ
ントン接続して電磁開閉器等の電磁石装置の駆動に用い
るスイッチング回路に関する。
【0002】
【従来の技術】電子駆動式電磁開閉器は投入時その電磁
石装置の可動鉄片を吸引するため大きい電流を要するか
らコイルに全電圧を印加するが、この可動鉄片を吸引状
態で保持するには小電流でよいからコイルにチョッパ電
圧を印加してその平均電流を小さくし、省エネルギー化
と電磁石装置の小形化が図られている。
【0003】このような電源の開閉に図3に示すように
トランジスタをダーリントン接続したスイッチング回路
が用いられている。第3図において、スイッチング回路
1は出力トランジスタ2のベースに入力トランジスタ3
のエミッタが接続され、両トランジスタ2,3のコレク
タ間をダイオード4で接続してダーリントン回路を形成
している。スイッチング回路1の出力端OBには電磁石
装置のコイル5が直列に接続され、このスイッチング回
路1の出力端OBとコイル5の直列回路が直流電源7に
接続されている。6はコイル5と並列に接続されコイル
5の逆電圧を吸収するダイオードである。入力トランジ
スタ3のベースとエミッタとの間にダイオード8が接続
され、このベースは抵抗9を直列に接続して直流電源7
に接続されている。信号発生器10はスイッチング回路1
の入力端OAに接続されてスイッチング回路1を制御す
る。
【0004】このスイッチング回路1の動作を図4のタ
イムチャートを参照しながら説明する。図4は入力信号
S、コイル電流IC 、出力トランジスタ2の電流IT
それぞれの時間tに対する変化を示す。時刻t1 に連続
した入力信号Sが入力すると電流IC ,電流IT が同時
に流れ始め次第に増加する。そして、時刻t2 にコイル
5が図示しない電磁石装置の可動鉄片を吸引するとコイ
ル5のインダクタンスの増加により電流IC ,電流IT
は共に瞬時減少するが、再び増加して電流ITは投入電
流Im の大きさで安定する。入力信号Sは時刻t3 に連
続した信号からチョッパ信号に変わる。このため、電流
T はチョッパ電流に変わるが、電流IC は電流IT
遮断された時にコイル5の電磁エネルギーがダイオード
6に流れるからチョッパ電流にはならず連続して次第に
低下し、一定の保持電流IH で安定する。しかし、電磁
石装置の可動鉄片は一度吸引されるとこれを小電流で保
持することができるから電磁石装置の動作には支障な
く、節電になる。一般に保持電流IH は投入電流Im
1/15程度で足りる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、トランジス
タは導通状態から急に不導通状態に変化する時蓄積時間
があり、この蓄積時間は導通時の電流が大きいと長くな
るから、従来の回路のように出力トランジスタが飽和動
作をするものではスイッチング回路の高速動作を妨げる
という欠点がある。
【0006】そこで、本考案の目的は、前述した従来装
置のもつ利点を活かしつつ、蓄積時間の短いダーリント
ン接続のスイッチング回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに本考案は、電磁石装置のコイルに接続された出力ト
ランジスタと、信号発生器により駆動され、前記出力ト
ランジスタのベースにエミッタが接続されたn個のダー
リントン接続された入力トランジスタ群とを備えたダー
リントン接続のスイッチング回路において、前記出力ト
ランジスタと前記入力トランジスタ群のコレクタ間に抵
抗を接続し、この抵抗の抵抗値Rを、出力トランジスタ
のベース・エミッタ間電圧をVBEとし、電磁石装置のコ
イル電流をIm としたとき、R=(n−1)・VBE/I
m (なお、n≧3である)に設定したことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】電磁石装置は保持電流が投入電流に比し1/1
5程度に小さくてよいこと、出力トランジスタの蓄積時
間は電流が小さいほど短いことから、出力トランジスタ
と入力トランジスタ群のコレクタ間に抵抗を接続し、こ
の抵抗の抵抗値Rを、出力トランジスタのベース・エミ
ッタ間電圧をVBEとし、電磁石装置のコイル電流をIm
としたとき、R=(n−1)・VBE/Im (なお、n≧
3である)に設定することによって、出力トランジスタ
を電磁石装置の投入時には飽和状態で使用して電力損失
を抑え、電磁石装置の保持時には出力トランジスタを非
飽和状態で使用して出力トランジスタの蓄積時間を短縮
化する。
【0009】
【実施例】次に本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。ここで、図1は本考案の原理図を示し、図に
おいて図3に示す従来例と同一のものには同一の符号を
付して重複する説明を省略する。図1において、従来例
と異なる点は、出力トランジスタ2のコレクタと入力ト
ランジスタ3のコレクタとの間に接続されていたダイオ
ードが抵抗11に変更された点である。その他出力トラ
ンジスタ2のベースに入力トランジスタ3が接続されて
ダーリントン回路を構成し、スイッチング回路1の出力
端OBとコイル5の直列回路が電源7に接続され、信号
発生器10がスイッチング回路1の入力端OAに接続さ
れている点は従来と同一である。また、このスイッチン
グ回路1の動作も従来例と同一であるのでその説明は省
略する。
【0010】従来例の回路も図1の回路もその出力端O
Bの電圧VOBと出力トランジスタ2の投入電流Im 、保
持電流IH が等しいものとし、抵抗11を抵抗値Rとし
て両回路について先ず投入電流Im に対する出力トラン
ジスタ2の電力を比較すると、図3において、ダイオー
ド4の電圧降下V4 と出力トランジスタ2のベース・エ
ミッタ間の電圧VBEとを等しいとすれば、出力トランジ
スタ2のコレクタ・エミッタ間の電圧V2 と入力トラン
ジスタ3のコレクタ・エミッタ間の電圧V3 とは等し
い。ただし、電圧V3 は飽和電圧である。また、図1に
おいて、抵抗11の電圧降下Im ・Rを電圧VBEに等し
くしたとき、すなわち抵抗値RがVBE/Im のときに出
力トランジスタ2の電力消費、すなわち発熱は従来の回
路と同一となる。
【0011】次に、抵抗値RがVBE/Im のときに出力
トランジスタ2の電流Im が1/15の保持電流IH
減少したと仮定すると電圧V2 は、V2 =VOB−IH
R=VBE・14/15+V3 となり、図1の回路は出力
トランジスタ2の電圧V2 が従来例の回路より電圧VBE
・14/15だけ高いことになり、抵抗11の電圧降下
がほぼ零に近いことから出力トランジスタ2のV2 が高
くなり非飽和状態となる。出力トランジスタ2の電流
(ここでは保持電流IH )が小さくなれば蓄積時間が短
くなることは既に述べた。
【0012】図1に示す原理図では、信号発生器10の
出力電流が一定であるためにスイッチング回路1で駆動
できるコイル電流の大きさが定められてしまう。例え
ば、電磁接触器の場合には小型から大型(例えば、コイ
ル電流0.1Aから20A)までの種類があり、この全
ての種類の電磁接触器を図1のスイッチング回路で駆動
することは前述した理由から困難であり、このような問
題を解決した本考案の一実施例を図2に示し、以下、図
2について説明する。
【0013】図2は、出力トランジスタ2と入力トラン
ジスタ3との間に中間トランジスタ12を挿入して2個
の入力トランジスタ群と出力トランジスタの3個のトラ
ンジスタでダーリントン回路を構成したものであり、出
力トランジスタ2のベースに中間トランジスタ12のエ
ミッタが接続され、ダイオード13が追加されている他
は図1のものと同一である。図2に示すスイッチング回
路1では、ダーリントン接続されたトランジスタの数を
nとすると、抵抗11の抵抗値Rは、R=(n−1)V
BE/Im として設定される。ここで、抵抗11の抵抗値
Rがダーリントン接続されるトランジスタの数nに依存
することについて説明する。図2において、抵抗11が
接続されていない時のスイッチング回路1の出力端OB
の電圧VOBは、出力トランジスタ2および中間トランジ
スタ12のベース・エミッタ間電圧をVBE2 ,VBE12
し、入力トランジスタ3のコレクタ・エミッタ間電圧を
CE3 とすると、VOB=VBE2 +VBE12+VCE3 であ
り、その消費電力はVOB・Im となる。一方、抵抗11
の抵抗値Rを、抵抗11における電圧降下がVBE2 +V
BE12に等しくなるように、すなわちR=(VBE2 +V
BE12)/Im に選ぶと、出力トランジスタ2への印加電
圧は入力トランジスタ3のVCE3 となり、その消費電力
はIm ・VCE3 となり、抵抗11が接続されていない場
合に比べて消費電力が少なくなる。ここで、抵抗11の
抵抗値RをR=(VBE2 +VBE12)/Imに選んだ時、
BE2 =VBE12であるので(VBE2 +VBE12)=2VBE
となって、R=2VBE/Im となり、3段のダーリント
ン接続されたスイッチング回路ではR=(3−1)・V
BE/Im となるので、n段のダーリントン接続されたス
イッチング回路における抵抗11の抵抗値Rは、R=
(n−1)VBE/Im としてダーリントン接続されるト
ランジスタの段数に依存して設定することができる。こ
れにより、電磁石装置の投入時には図3に示す従来例の
出力トランジスタと同一の電力損失、すなわち同一の発
熱量に抑えることができ、また、電磁石装置の保持時に
は出力トランジスタ2を非飽和状態で使用することがで
きるので出力トランジスタの蓄積時間を短くできる。な
お、ここでは、抵抗11の抵抗値Rが(n−1)VBE
m に一致するように設定した最適の場合について説明
したが、ほぼ一致するように設定することができること
は言うまでもない。
【0014】
【考案の効果】以上に説明したように本考案によれば、
電磁石装置のコイルに接続された出力トランジスタと、
信号発生器により駆動され、前記出力トランジスタのベ
ースにエミッタが接続されたn個のダーリントン接続さ
れた入力トランジスタ群とを備えたダーリントン接続の
スイッチング回路において、前記出力トランジスタと前
記入力トランジスタ群のコレクタ間に抵抗を接続し、こ
の抵抗の抵抗値Rを、出力トランジスタのベース・エミ
ッタ間電圧をVBEとし、電磁石装置のコイル電流をIm
としたとき、R=(n−1)・VBE/Im (なお、n≧
3である)に設定したことにより、電磁石装置の投入動
作時には出力トランジスタを飽和状態で使用することに
よって出力トランジスタの電力損失を従来例と同等に低
減することができ、一方、電磁石装置の保持動作時には
出力トランジスタを非飽和状態で使用することによって
出力トランジスタの蓄積時間を短縮化することができる
ので、保持電流を供給するためのパルスジューティ比の
制御を正確に行うことが可能である。また、入力トラン
ジスタを複数個用いてダーリントン回路を構成すること
により、出力トランジスタに流れるコイル電流を調整す
ることができるので、小型から大型(例えばコイル電流
が0.1Aから20A)までの種類の電磁接触器に適用
することが可能であるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるダーリントン接続のスイッチング
回路を示す原理図
【図2】本考案の一実施例を示すダーリントン接続のス
イッチング回路の結線図
【図3】従来のダーリントン接続のスイッチング回路を
示す結線図
【図4】図3の動作を示すタイムチャート
【符号の説明】
1 スイッチング回路 2 出力トランジスタ 3 入力トランジスタ 11 抵抗 12 中間トランジスタ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁石装置のコイルに接続された出力トラ
    ンジスタと、信号発生器により駆動され、前記出力トラ
    ンジスタのベースにエミッタが接続されたn個のダーリ
    ントン接続された入力トランジスタ群とを備えたダーリ
    ントン接続のスイッチング回路において、前記出力トラ
    ンジスタと前記入力トランジスタ群のコレクタ間に抵抗
    を接続し、この抵抗の抵抗値Rを、出力トランジスタの
    ベース・エミッタ間電圧をVBEとし、電磁石装置のコイ
    ル電流をIm としたとき、R=(n−1)・VBE/Im
    (なお、n≧3である)に設定したことを特徴とするダ
    ーリントン接続のスイッチング回路。
JP1784892U 1992-03-31 1992-03-31 ダーリントン接続のスイッチング回路 Expired - Lifetime JPH0713301Y2 (ja)

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