JPH07132421A - 部品供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、部品を連続して次工程へ供給
できる部品供給装置を得る。 【構成】 着脱トレイ４ａ，４ｂは位置決めピン６によ
り位置決めされてセットベースに装着されている。セッ
トベースはロッドレスシリンダーを介して揺動軸１０に
取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、組立ライン等で部品を
供給する際に用いる多品種部品を供給整列するための部
品供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、部品供給装置として先に本出願人
が提案した特願平５−１５４４７４号公報記載の発明が
ある。上記発明は、フィーダボール内部に配置されたボ
ールトラックの最終端に部品形状に応じた収納枠を有し
た着脱トレイを設け、上記収納枠内に部品を整列させて
次工程の組立等に供給するものである。この構成によ
り、別種類の部品の供給の際には上記着脱トレイを交換
することにより多品種部品の供給を可能にすることがで
きる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記従来技
術による振込パーツフィーダ供給装置においては、ボー
ルトラック上を搬送された部品は収納枠内に整列されて
組立等の次工程へ供給されるが、収納枠内の全ての部品
が取り出された時点で振込パーツフィーダ供給装置を動
作させ、再度収納枠へ部品を整列させる必要がある。し
かしながら、部品の整列が完了する迄には一定時間を要
するため、その間は組立等の次工程が一時中断してしま
い、連続した作業を行うことができないという問題があ
った。

【０００４】因って、本発明は前記従来技術における問
題点に鑑みて開発されたもので、きわめて簡易な構成に
より組立等の次工程が一時中断することなく、連続して
部品を供給することが可能な部品供給装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の部品供給装置
は、振動を発生させるためのパーツフィーダ本体上部
に、周縁にボールトラックを設けたフィーダボールを設
置する。上記ボールトラックの最終端をフィーダボール
内へ配置し、上記ボールトラックの最終端の下方には収
納枠を有する複数の着脱トレイが移動可能に設けられて
いる。また、複数の着脱トレイへの部品の供給を切り換
えるための部品供給先切り換え機構が取り付けられてい
る。

【０００６】

【作用】本発明では、フィーダボール内の部品は振動体
により発生する振動によりボールトラック上を搬送さ
れ、上記フィーダボール内部に配置されたボールトラッ
クの最終端から、上記ボールトラックの最終端の下方に
設けられた収納枠を有する着脱トレイ上に供給される。
そして、フィーダボールの振動による作用から上記収納
枠内に整列される。

【０００７】部品の整列後、部品供給先切り換え機構に
より部品の整列が完了した収納枠を有する着脱トレイ
を、ロボット等の供給手段の部品取り出し位置に移動す
ると同時に、部品の入っていない収納枠を有する別の着
脱トレイがボールトラックの最終端の下方に配置され
る。

【０００８】部品の整列が完了済の上記収納枠内から部
品をロボット等の取り出しによって組立等の次工程に供
給するとともに、部品整列前の上記収納枠へ部品を供給
して整列する。収納枠を有する複数の着脱トレイへの部
品の供給先切り換えと、部品の取り出しの動作とを順次
繰り返すことにより、次工程への連続した部品の供給を
行うことが可能となる。

【０００９】

【実施例１】図１〜図４は本実施例を示し、図１は装置
の全体斜視図、図２はフィーダボールの平面図、図３は
フィーダボールの断面図、図４は着脱トレイの揺動の説
明図である。パーツフィーダ本体１の上部にはフィーダ
ボール２が設置されている。フィーダボール２の内周縁
には部品搬送路となるボールトラック３が設けられ、フ
ィーダボール２の内部へ配置されたボールトラック３の
最終端の下方には、部品８の形状に応じた収納枠７を有
した着脱トレイ４ａ，４ｂを装着するためのセットベー
ス５が設置されている。

【００１０】セットベース５上面には着脱トレイ４ａ，
４ｂを位置決めして装着するための位置決めピン６と、
装着された着脱トレイ４ａ，４ｂの間を仕切るための仕
切り板９が固着されている。着脱トレイ４ａ，４ｂは位
置決めピン６に嵌合する位置決め孔（図示省略）を有し
ており、位置決めピン６により位置決めされてセットベ
ース５に装着されている。

【００１１】また、セットベース５の下面はロッドレス
シリンダー１５に固定され、ロッドレスシリンダー１５
は揺動ができるように揺動軸１０に取り付けられてい
る。ロッドレスシリンダー１５はロッドレスシリンダー
１５自体の揺動および移動の妨げにならない位置の給排
気口から空圧チューブ１６を介して空圧源（図示省略）
につながれ、エアーが送られている。

【００１２】揺動軸１０は、一端はフィーダボール２の
外周に設けられた片方のホルダー１２ａに取り付けられ
た支持部材１１に揺動可能に保持され、もう一端はフィ
ーダボール２の外周に設けられた、もう片方のホルダー
１２ｂに取り付けられた回転シリンダー１３の軸へジョ
イント１４を介して固定されている。回転シリンダー１
３にはストッパーが内蔵されており、着脱トレイ４ａ，
４ｂの水平位置と傾斜位置との位置調整ができるように
構成されている。

【００１３】以下、本実施例の作用について説明する。
パーツフィーダ本体１の加振機能（図示省略）によりパ
ーツフィーダ本体１の上部に設置されたフィーダボール
２が振動し、フィーダボール２内部に多数貯蔵された部
品８がボールトラック３上を搬送される。部品８はフィ
ーダボール２の内部に設けられたボールトラック３の最
終端から、その下方に位置する着脱トレイ４ａに供給さ
れる。（この時、着脱トレイ４ｂには部品８は供給され
ない）。

【００１４】着脱トレイ４ａ，４ｂはセットベース５，
ロッドレスシリンダー１５，揺動軸１０，支持部材１１
およびホルダー１２ａを介してフィーダボール２に結合
しているので、フィーダボール２の振動が伝わる。フィ
ーダボール２の振動による搬送および振込作用により、
着脱トレイ４ａ上の部品８が収納枠７に嵌入して整列さ
れ、位置および姿勢が矯正される。

【００１５】部品８が着脱トレイ４ａの全ての収納枠７
に整列された状態になる一定時間経過後（この一定時間
は部品８の種類によって変動する）、図４に示すよう
に、整列されずに着脱トレイ４ａ上に残った部品８が完
全に払われ、また収納枠７に整列された部品８が収納枠
７より脱落することがない角度に回転シリンダー１３を
揺動駆動し、着脱トレイ４ａ，４ｂを傾斜させる。

【００１６】着脱トレイ４ａ，４ｂを傾斜させること
で、整列されずに着脱トレイ４ａ上に残った部品８をフ
ィーダボール２内に返還する。また、着脱トレイ４ａ，
４ｂが傾斜している間にパーツフィーダ本体１の振動を
止めることにより、ボールトラック３上の部品８の搬送
が止まり、着脱トレイ４ａが水平状態に戻った時点で、
部品８は着脱トレイ４ａの収納枠７に整然と整列された
状態となる。

【００１７】次に、図２および３に示すように、ロッド
レスシリンダー１５を動作させることにより、ボールト
ラック３の最終端の下方に着脱トレイ４ｂを移動させ、
部品８を着脱トレイ４ａの収納枠７に供給して整然と整
列させた場合と同様に、部品８を着脱トレイ４ｂの収納
枠７に供給して整然と整列させる。

【００１８】この着脱トレイ４ｂの収納枠７に部品８を
供給している間に、着脱トレイ４ａの収納枠７へ整列さ
れた部品８をロボット等の供給手段により、組立等の次
工程へ供給する。着脱トレイ４ａの収納枠７に整列され
た部品８の次工程への供給が完了し、着脱トレイ４ｂの
収納枠７に部品８を供給して整然と整列させた後、ロッ
ドレスシリンダー１５を動作させることにより着脱トレ
イ４ａをボールトラック３の最終端の下方位置に移動さ
せる。

【００１９】移動後、着脱トレイ４ａの収納枠７に部品
８を供給して整列させる。この着脱トレイ４ａの収納枠
７へ部品８を供給している間に、着脱トレイ４ｂの収納
枠７へ整列された部品８を組立等の次工程に供給する。
以降、着脱トレイ４ａ，４ｂ上の収納枠７へ交互に部品
８を供給する動作を繰り返す。

【００２０】本実施例の部品供給装置によれば、収納枠
を有する複数の着脱トレイへの部品の供給切り換えと供
給の動作とを順次繰り返すことにより、組立等の次工程
が一次中断することなく連続して部品の供給を行うこと
が可能である。

【００２１】

【実施例２】図５〜図７は本実施例を示し、図５はフィ
ーダボールの平面図、図６はフィーダボールの断面図、
図７は要部拡大平面図である。本実施例は、前記実施例
１における部品供給先切り換え機構が異なるもので、他
の構成は同一な構成部分から成り、同一構成部分には同
一番号を付してその説明を省略する。

【００２２】本実施例は、仕切り板による部品供給先切
り換え機構の例である。フィーダボール２の内周縁に設
けられているボールトラック３の最終端に設置された切
り換え板２２の一端は回転軸２４を介して回転するよう
にボールトラック３に取り付けられ、切り換え板２２の
もう一端は連結棒２３を介してシリンダー２１と回転す
るように連結されている。

【００２３】シリンダー２１はフィーダボール２の外周
に設けられたホルダー１２ａに取り付けられたシリンダ
ー台２０へ回転するように取り付けられている。セット
ベース５はボールトラック３の最終端の下方に設置され
ており、部品８の形状に応じた収納枠７を有する着脱ト
レイ４ａ，４ｂが装着され、着脱トレイ４ａ，４ｂの間
を仕切るための仕切り板９が固着されている。また、セ
ットベース５は揺動可能に揺動軸１０に取り付けられて
いる。

【００２４】以下、本実施例の作用について説明する。
但し、部品供給先切り換え機構以外は前記実施例１と同
様な作用であり、その説明を省略する。シリンダー２１
のロッドを縮ませて切り換え板２２をボールトラック３
の縁に沿わせた状態で、部品８はボールトラック３上を
搬送されてボールトラック３の最終端へと搬送される。

【００２５】搬送された部品８はボールトラック３の最
終端の下方に配置された着脱トレイ４ａに設けられた収
納枠７に整列される。部品８が整列される迄の一定時間
経過後、シリンダー２１のロッドを伸ばし、連結棒２３
を介して切り換え板２２を軸２４を中心として回転移動
し、ボールトラック３上に切り換え板２２による壁を形
成する。

【００２６】この壁により、部品８は着脱トレイ４ａへ
は供給されず、切り換え板２２に沿って切り換え板２２
があった箇所の開口部からその下方にある着脱トレイ４
ｂの収納枠７へと供給される。着脱トレイ４ｂ上の収納
枠７への部品８の供給を行っている間に、着脱トレイ４
ａの収納枠７から次工程への部品８の供給が行われる。
以降、着脱トレイ４ａ，４ｂ上の収納枠７に交互に部品
８を供給する動作が繰り返される。

【００２７】本実施例の部品供給装置によれば、着脱ト
レイは移動しないため、フィーダボールの大きさは着脱
トレイ２枚分のみが内部に配置可能であれば良く、余分
なスペースを確保する必要がない。また、着脱トレイの
位置に変化がないため整列した部品の位置も確実であ
り、次工程への部品の供給を確実に行うことが可能であ
る。

【００２８】

【実施例３】図８および図９は本実施例を示し、図８は
フィーダボールの平面図、図９はフィーダボールの断面
図である。本実施例は、前記実施例１における部品供給
先切り換え機構が異なるもので、他の構成は同一な構成
部分から成り、同一構成部分には同一番号を付してその
説明を省略する。

【００２９】本実施例は、セットベース５を回転させる
部品供給先切り換え機構の例である。ボールトラック３
の最終端の下方に設置されたセットベース５の上面には
部品８の形状に応じた収納枠７を有する着脱トレイ４
ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄが位置決めピン６を介して装着さ
れ、着脱トレイ４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄを仕切るための
仕切り板９が固着されている。

【００３０】セットベース５はベース３１の上面に置か
れ、ベース３１は揺動軸１０に固着されている。このベ
ース３１の下面にはステッピングモータ３０が取り付け
られている。また、ステッピングモータ３０の回転軸３
２にはセットベース５が取り付けられ、ステッピングモ
ータ３０の回転により、セットベース５とセットベース
５に装着された着脱トレイ４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄも回
転するように構成されている。

【００３１】ステッピングモータ３０の回転角度は、パ
ルス発生機（図示省略）で９０°回転するパルスを出
し、角度制御が行われる。なお、本構成は、三角形の着
脱トレイが３枚以上でセットベース上に設置されたもの
でも同様の構成が可能である。

【００３２】以下、本実施例による作用を説明する。部
品供給先切り換え機構の他は前記実施例１と同様の作用
であり、その説明を省略する。ステッピングモータ３０
が９０°毎に回転することにより、ステッピングモータ
３０の回転軸３２に取り付けられたセットベース５が連
動して回転し、回転テーブルを形成している。また、セ
ットベース５に装着された着脱トレイ４ａ，４ｂ，４
ｃ，４ｄの位置を順次入れ換えることで部品供給先切り
換え機構を実現するものである。

【００３３】本実施例の部品供給装置によれば、小さい
スペースで多数の着脱トレイを配置することができる。

【００３４】

【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係る部品供
給装置によれば、簡単な構成で、部品を連続して次工程
へ供給することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１を示す全体斜視図である。

【図２】実施例１を示す平面図である。

【図３】実施例１を示す断面図である。

【図４】実施例１を示す説明図である。

【図５】実施例２を示す平面図である。

【図６】実施例２を示す断面図である。

【図７】実施例２を示す要部拡大平面図である。

【図８】実施例３を示す平面図である。

【図９】実施例３を示す断面図である。

【符号の説明】

１ パーツィーダ本体 ２ フィーダボール ３ ボールトラック ４ａ，４ｂ 着脱トレイ ５ セットベース ６ 位置決めピン ７ 収納枠 ８ 部品 ９ 仕切り板 10 揺動軸 11 支持部材 12a,12b ホルダー 13 回転シリンダー 14 ジョイント 15 ロッドレスシリンダー 16 空圧チューブ

フロントページの続き (72)発明者 中田 秀人 東京都渋谷区幡ヶ谷２丁目43番２号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 福田 清一 東京都渋谷区幡ヶ谷２丁目43番２号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品を搬送して整列する部品供給装置に
   おいて、フィーダボールと、該フィーダボール内に設け
   られた部品を搬送するボールトラックと、部品形状に応
   じた収納枠を有して部品の位置および姿勢を整列する複
   数の着脱トレイと、各着脱トレイの部品の供給先切り換
   え機構とを具備したことを特徴とする部品供給装置。