JPH0713224B2 - 耐水性接着剤組成物 - Google Patents

耐水性接着剤組成物

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JPH0713224B2
JPH0713224B2 JP1168122A JP16812289A JPH0713224B2 JP H0713224 B2 JPH0713224 B2 JP H0713224B2 JP 1168122 A JP1168122 A JP 1168122A JP 16812289 A JP16812289 A JP 16812289A JP H0713224 B2 JPH0713224 B2 JP H0713224B2
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emulsion
vinyl acetate
water
acid ester
isocyanate
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保明 荒木
滋 永澤
慶一 浜多
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Konishi Co Ltd
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Konishi Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は可使時間が長く、接着強さ及び耐水性に優れ、
かつ溶剤臭のない耐水性接着剤組成物に関する。
[従来の技術] 水性エマルジョンとイソシアネート系化合物とを主成分
とする接着剤が耐水性接着剤として優れた性能を有する
ものであることはすでによく知られている。しかしなが
ら、水性エマルジョンにイソシアネート系化合物を直接
混入すると反応が激しく進行するため、接着剤の発泡増
粘が著しくて使用しにくく、又接着剤は、経時とともに
接着強さが低下する等の問題が生じている。
これらの欠点を排除した水性エマルジョンとイソシアネ
ート系化合物とを主成分とする接着剤として近年盛んに
使用されている耐水性接着剤は、特公昭51−30577号公
報にみられるように、イソシアネート系化合物またはイ
ソシアネート系重合物を水とほとんど相互溶解性を有せ
ず、さらにイソシアネート系化合物またはイソシアネー
ト系重合物と相互溶解性を有する溶剤に溶解した硬化剤
を、ポリビニルアルコールを含有する水溶液または水性
エマルジョンに分散せしめてなるものであって、上記の
溶剤の使用により可使時間の延長を意図している。
[発明が解決しようとする課題] 従来の水性エマルジョンとイソシアネート系化合物とを
主成分とする接着剤は上記に述べたように、接着剤の発
泡増粘が著しくて使用しにくく、又接着剤は経時ととも
に接着強さが低下する等の問題がある。
また、上記の特公昭51−30577号公報に示される接着剤
においては、溶剤を使用しているので、夏季の使用に際
して溶剤の臭気が強く換気等の設備が必要となり、1〜
2時間で発泡や粘度の増大がおこり、急激の接着強さの
低下がみられる。
本発明は、上記従来の技術における問題点を除去し、可
使時間が長くて作業しやすく、接着強さおよび耐水性に
優れ、かつ溶剤臭がない耐水性接着剤組成物を提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明はなされたものであっ
て、本発明の耐水性接着剤組成物は、ポリビニルアルコ
ールの存在下、酢酸ビニルと、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、ビニルエステル、マレイン酸エス
テル、フマル酸エステルおよびイタコン酸エステルから
なる群より選ばれた20〜30℃における水に対する溶解度
が1重量%以下のモノマーとの乳化共重合により得られ
たエマルジョンの主剤に、硬化剤としてのイソシアネー
ト系化合物を配合してなるものである。
本発明における酢酸ビニルと各エステルとの乳化共重合
エマルジョンは、ポリビニルアルコールの存在下で、公
知慣用の方法により乳化共重合させて得られる。
本発明に用いられる各エステルとしては、20〜30℃にお
ける水に対する溶解度が1重量%以下の水にほとんど溶
解しないものであって、 (1) アクリル酸エステルとしては、アクリル酸のエ
チル、ブチル、2−エチル・ヘキシル、n−オクチル、
デシル等のエステル、 (2) メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸
のエチル、ブチル、ヘキシル、デシル、ラウリル、ステ
アリル等のエステル、 (3) ビニルエステルとしてはC8−C10アルキルのビ
ニルエステル(シエル化学株式会社製、商品名VeoV
a)、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等、 (4) マレイン酸エステルとしては、ジエチルマレエ
ート、ジブチルマレエート、ジオクチルマレエート等 (5) フマル酸エステルとしてはジブチルフマレー
ト、ジオクチルフマレート等、及び (6) イタコン酸エステルとしてはイタコン酸ジメチ
ル、イタコン酸ジブチル、イタコン酸ジ2−エチル・ヘ
キシル等、 が挙げられる。
酢酸ビニルと上記各エステル類との共重合比は、酢酸ビ
ニル:各エステル=99:1〜50:50(モル比、以下同じ)
の範囲、特に好ましくは98:2〜60:40の範囲で使用され
る。酢酸ビニルに対する各エステルのモル比が99:1未満
では、これら酢酸ビニル共重合エマルジョンとイソシア
ネート系化合物の混合による発泡増粘をおさえる効力が
少なく、耐水強度も弱い。一方、酢酸ビニルに対する各
エステルのモル比が50:50をこえると、接着強さ及び耐
水強度が極端に低下する。
このようにして得られた本発明に用いるポリ酢酸ビニル
共重合樹脂エマルジョンには、各種の水性エマルジョン
を添加することができる。かかる水性エマルジョンとし
ては、酢酸ビニルエマルジョン、エチレン−酢酸ビニル
共重合エマルジョン、クロロプレンラテックス、ポリブ
タジエンラテックス、スチレン−ブタジエン共重合ラテ
ックス、ブタジェン−アクリロニトリル共重合ラテック
ス、ブチルゴムラテックス、ポリアクリル酸エステルエ
マルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ポリ塩化ビ
ニルデンエマルジョンなどが挙げられる。
本発明において上記の酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョ
ンの硬化剤として用いられるイソシアネート系化合物と
しては、分子中に2個以上のイソシアネート基を含むも
のが適合し、例えばトリレンジイソシアネート(TD
I)、水素化TDI、トリメチロールプロパノール−TDIア
ダクト、トリフェニルメタントリイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシレンジイ
ソシアネート等が挙げられる。さらに、ポリオールにポ
リイソシアネートを過剰に配合し反応してなるイソシア
ネートプレポリマーを用いることもできる。
酢酸ビニル共重合エマルジョンに対するこれらのイソシ
アネート系化合物の添加量は、0.1〜30重量%である。
なお、この添加量は耐水性等の要求性能によって決定さ
れる。
[作 用] 本発明においては、イソシアネート系化合物が、水相よ
りむしろ疎水性ポリマー中に多く侵入膨潤させるため、
イソシアネート系化合物と水との反応を遅延させるもの
と推定される。
[実施例] 実施例1 還流冷却器つき14つ口フラスコに水280g、ポリビニ
ルアルコール[(PVA CST,クラレ株式会社製)]25gを
添加して、90℃で1時間加熱溶解した。次に過酸化水素
0.4g、酒石酸0.4gを開始剤として、常法により酢酸ビニ
ルモノマーとアクリル酸ブチル183gとを表1に示す割合
に混合して3時間かけ滴下し乳化共重合してエマルジョ
ンを得た。更に可そ剤としてシブチルフタレート(DB
P)15gを添加し酢酸ビニル−アクリル酸ブチル共重合エ
マルジョンとした。
上記酢酸ビニルモノマーを単独で滴下乳化重合して得ら
れたエマルジョンも作製し比較例1とした。
これらのエマルジョン100部(重量部 以下同じ)に対
し、スミジュール44V20(住友バイエルウレタン株式会
社製 MDI系イソシアネート重合物)15部を加え発泡性
及び経時粘度変化を調べた、発泡性の結果を表1に、粘
度変化を表2に示す。
又イソシアネート化合物を溶剤に溶解した場合との比較
のため、スミジュール44V20:トルエン=1:1及びスミジ
ュール44V20:ジブチルフタレート=1.1のものを酢酸ビ
ニル単独エマルジョンに対し30部加え比較例2とした。
以上より酢酸ビニルと、アクリル酸ブチルとの共重合エ
マルジョンを含む本発明の接着剤は、酢酸ビニル単独エ
マルジョンを含む接着剤より発泡倍率が少なく粘度変化
も少ないことが判る。
又溶剤に溶解したイソシアネート化合物を使用した場合
より本発明の接着剤は発泡倍率が少ないことが判る。
実施例2 実施例1と同様に酢酸ビニル モノマー:表3に示す各
エステル=90:10 の割合の乳化共重合エマルジョンを作製した。
又酢酸ビニルモノマー単独のエマルジョンも作製し比較
例3とした。
これらのエマルジョン100部に対しスミジュール44V20を
15部加えた接着強さを測定した。その結果を表3に示
す。
[接着条件] 被着材:カバ/カバ(マサ目)、含水率8% 塗付量:250g/m2(両面塗付) 堆積時間:1分 圧締条件:温度−20℃ 時間−20時間 圧力−8kg/cm2 養生時間:20℃,7日間 [試験方法] JIS K−6852による圧縮せん断接着強さを測定 常態−20℃,7日間養生後そのままの状態で測定 耐温水−20℃,7日間養生後60℃温水中に3時間浸せき
後、室温水に30分浸せきし濡れたままの状態で測定 以上より酢酸ビニルモノマー:各エステル=90:10の乳
化共重合エマルジョンを含む本発明の接着剤は、酢酸ビ
ニル単独エマルジョンを含む接着剤より耐水性に優れ時
間が経過しても接着強さの低下が少ないことが判る。
実施例3 実施例1と同様に酢酸ビニルモノマー:ジブチルマレエ
ート(又はジオクチルフマレート又はイタコン酸ジブチ
ル)=95:5の割合の乳化共重合エマルジョンを作製し
た。
これらのエマルジョン100gに対してデスモジュールVL
(住友バイエルウレタン株式会社製芳香族ポリイソシア
ネート)15部を加え接着強さを測定した。
その結果を表4に示す。
以上より上記共重合エマルジョンを含む本発明の接着剤
は耐温水接着強さに優れていることが判る。
実施例4 還流冷却器つき14つ口フラスコに水295g、ポリビニ
ルアルコール(PVA117,クラレ株式会社製)10.0g及びポ
リビニルアルコール(PVA CST,クラレ株式会社製)12.5
gを添加して、90℃で1時間加熱溶解した。
次に過酸化水素0.4g、酒石酸0.4gを開始剤として常法に
より酢酸ビニルモノマー:C10アルキルビニルエステル
(VeoVa10,シエン化学株式会社製)=177.5:5.0(モル
比99.1、以下同じ)、172.5:10.0(98:2)、162.5:20.0
(95:5)、92.5:90.0(70:30)、56.5:126.0(50:50)
gを混合して3時間かけ滴下して乳化共重合してエマル
ジョンを得た。
又上記方法により酢酸ビニルモノマー単独で滴下乳化重
合して得られたエマルジョン及びそのエマルジョンに後
からVeoVa10を酢酸ビニルモノマー:VeoVa10のモル比=9
9:1、98:2、95:5、70:30、50:50の割合の量で添加混合
したものを比較例4とした。
これらのエマルジョン100部に対しスミジュール44V20
(住友バイエルウレタン株式会社製MDI系イソシアネー
ト重合物)15部を加え発泡性を調べた。その結果を表5
に示す。
以上から酢酸ビニル−VeoVa10共重合エマルジョンは、
酢酸ビニル単独重合エマルジョンあるいはこれにVeoVa1
0を後からブレンドしたものにくらべてイソシアネート
重合物を混合した場合、発泡を押さえることが判る。
[発明の効果] 本発明の耐水性接着剤組成物は、溶剤を使用していない
ので臭気が無く発泡増粘も著しく少なくて作業がしやす
く、さらに接着強さの低下も無く、かつ著しく耐水性が
向上したものである。
このような本発明の耐水性接着剤組成物は、木材、チッ
プボード、ハードボードの木質材、スレート板、けい酸
カルシウム板のような無機質材料、メラミン樹脂化粧
板、フェノール樹脂板、発泡ポリスチレン等のプラスチ
ック材料、段ボール紙、板紙、クラフト紙等の紙質材料
等を接着することができる。
したがって、フラッシュパネル、化粧合板、構造用合
板、プレハブパネル、集成材等の平面接着とか、縁貼
り、ホゾ、ダボ、トメ、ハギ、角木その他の組み立てや
家具組み立て等の木材工業に、また段ボール、合紙、紙
管、紙器、製袋等の紙加工に利用できる。特に高度の耐
水性を要求される用途に利用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルアルコールの存在下、酢酸ビニ
    ルと、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビ
    ニルエステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル
    およびイタコン酸エステルからなる群より選ばれた20℃
    〜30℃における水に対する溶解度が1重量%以下のモノ
    マーとの乳化共重合により得られたエマルジョンの主剤
    に、硬化剤としてのイソシアネート系化合物を配合して
    なる耐水性接着剤組成物。
JP1168122A 1989-06-29 1989-06-29 耐水性接着剤組成物 Expired - Lifetime JPH0713224B2 (ja)

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