JPH07128768A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH07128768A
JPH07128768A JP27234693A JP27234693A JPH07128768A JP H07128768 A JPH07128768 A JP H07128768A JP 27234693 A JP27234693 A JP 27234693A JP 27234693 A JP27234693 A JP 27234693A JP H07128768 A JPH07128768 A JP H07128768A
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silver halide
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tabular grains
projected area
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JP27234693A
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English (en)
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Tatsuya Ishizaka
達也 石坂
Mitsuo Saito
光雄 斎藤
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】超迅速・低廃液処理をしても高感度であるハロ
ゲン化銀感材を提供する。 【構成】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀乳
剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該乳
剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以上が
Cl- 含率が20モル%以上で主平面が{100}面
で、厚さが0.35μm以下でアスペクト比(直径/厚
さ)が2以上の平板状粒子であり、かつ、双晶粒子の投
影面積の合計が該平板状粒子の全投影面積の10%以下
であり、かつ該平板状粒子がセレン化合物及び/または
テルル化合物により化学増感されていることを特徴とす
るハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の写真の分野において有用
なハロゲン化銀写真感光材料に関し、特に、主平面が
{100}面であり、セレン化合物及び/またはテルル
化合物によって化学増感された平板状粒子を含有するハ
ロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】現在X線感光材料の現像処理において、
処理時間の短縮と、処理にともなう廃液の低減が要求さ
れている。一般にX線感光材料にはヨウ臭化銀乳剤が用
いられているが、上記のような要求に対しては溶解度の
高い塩臭化銀または塩化銀乳剤の使用が有利である。し
かしながら、塩化銀含有量の高い塩臭化銀乳剤または塩
化銀乳剤を用いると低感化してしまうことは当業界にお
いてはよく知られている。一方、廃液低減のためには少
ない銀量で画像濃度を高めることが望ましく、また感
度、粒状性、シャープネス、色増感効率などの点から平
板状粒子が適していることは、当業者間ではよく知られ
ている。
【0003】本発明は、以上述べた如く、処理性に優れ
た塩化銀含有量の高い平板状粒子において、{100}
主平面をもつ乳剤粒子の含有率が高く、しかも高感度で
ある乳剤粒子を含有したハロゲン化銀写真感光材料に関
する。
【0004】主平面が{100}面である平板状AgX
粒子を含有するAgX乳剤に関しては、特開昭51−8
8017号、特公昭64−8323号、欧州特許053
4395A1に記載されている。しかし、AgClを含
有する該平板状AgX乳剤では欧州特許0534395
A1の実施例の粒子写真に見られる如く、双晶粒子の混
入比率が高く、かつ、粒子サイズ分布が広い。例えば該
公報の Fig.1では粒子数が多い為にその存在確率の信頼
度が高いと思われるが、それによると(双晶粒子の投影
面積の合計/アスペクト比2以上の{100}面平板状
粒子の投影面積の合計)=a4 は約0.11である。ま
た、厚さ0.35μm以下の該平板状粒子の粒子サイズ
分布の変動係数は広い。特に投影面積が大きい粒子の直
径分布が写真性に重要であるが、該分布が広い。例えば
該平板状粒子を投影面積の大きい方から順に該平板状粒
子の全投影面積の70%までを取り出した場合、その直
径分布の変動係数(標準偏差/平均直径)は0.12越
える。また、該平板状粒子のエッジ比(長辺のエッジ長
/短辺のエッジ長)が1.4以下である該平板状粒子の
投影面積比率が低い。例えば Fig.1では約0.4であ
る。これらは写真の感度が低下する。
【0005】一方、感材に使用するAgX乳剤は、通
常、所望の感度、階調等を得るために各種の化学物質を
用いて化学増感を施す。その代表的方法としては、硫黄
増感、セレン増感、金などの貴金属増感、還元増感およ
び、これらの組合せによる、各種増感法が知られてい
る。近年、感材における高感度、優れた粒状性や高い鮮
鋭度、更に現像進行等を速めた迅速処理等々への所望は
強く、上記増感法の種々の改良がなされてきた。上記の
増感法のうち、セレン増感法に関しては、米国特許第1
574944号、同第1602592号、同第1623
499号、同第3297446号、同第3297447
号、同第3320069号、同第3408196号、同
第3408197号、同第3442653号、同第34
20670号、同第3591385号、フランス特許第
2693038号、同第2093209号、特公昭52
−34491号、同52−34492号、同53−29
5号、同57−22090号、特開昭59−18053
6号、同59−185330号、同59−181337
号、同59−187338号、同59−192241
号、同60−150046号、同60−151637
号、同61−246738号、英国特許第255846
号、同第861984号及び、H.E.Spencer ら著、Joun
al of Photographic Science誌、31巻、158〜16
9ページ(1983年)等に開示されている。
【0006】他方、テルル増感法およびテルル増感剤に
関しては米国特許第1623499号、同332006
9号、同3772031号、同3531289号、同3
655394号、同4704349号、英国特許第23
5211号、同1121496号、同1295462
号、同1396696号、同2160993号、カナダ
特許第800958号、特開昭61−67845号等に
一般的には開示されているものの、詳細でかつ具体的な
テルル増感についての記載は、英国特許第129546
2号、同1396696号とカナダ特許第800958
号ぐらいしか知られていない。
【0007】本発明は塩化銀含有率が高く、主平面が
{100}面である乳剤にセレン増感及び/またはテル
ル増感を施したものであるが、双晶粒子の投影面積の合
計の占める割合が低い場合に双晶粒子の占める割合が高
い粒子にセレン増感及び/またはテルル増感を施したと
きの感度に対して予想外に高感化した技術に関するもの
であり、まったく新規の技術である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塩化
銀を含有し、セレン化合物及び/またはテルル化合物で
化学増感することによって、迅速低廃液処理にきわめて
有効で、かつ高感度なハロゲン化銀写真感光材料を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下によ
り達成された。 (1) 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を
有するハロゲン化銀写真感光材料において、該乳剤層中
のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以上がCl-
含率が20モル%以上で主平面が{100}面で、厚さ
が0.35μm以下でアスペクト比(直径/厚さ)が2
以上の平板状粒子であり、かつ双晶粒子の投影面積の合
計が該平板状粒子の全投影面積の10%以下であり、か
つ該平板状粒子がセレン化合物及び/またはテルル化合
物により化学増感されていることを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料。
【0010】(2) 支持体上に少なくとも一層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60
%以上がCl- 含率が20モル%以上で、主平面が{1
00}面で、厚さが0.35μm以下でアスペクト比が
2以上の平板状粒子であり、かつ該平板状粒子を投影面
積の大きい方から順に該平板状粒子の全投影面積の70
%までを取り出した場合に、その直径分布の変動係数が
0〜0.11であり、かつ該平板状粒子がセレン化合物
及び/またはテルル化合物により化学増感されているこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0011】(3) 支持体上に少なくとも一層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60
%以上がCl- 含率が20モル%以上で、主平面が{1
00}面で、厚さが0.35μm以下でアスペクト比が
2以上の平板状粒子であり、かつ該平板状粒子の全投影
面積の47%以上がエッジ比(長辺のエッジ長/短辺の
エッジ長)が1〜1.4であり、かつ該平板状粒子がセ
レン化合物及び/またはテルル化合物により化学増感さ
れていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0012】(4) 支持体上に少なくとも一層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60
%以上がCl- 含率が20モル%以上で、主平面が実質
的に直角平行四辺形の{100}面で、厚さが0.35
μm以下でアスペクト比が2以上の平板状粒子であり、
かつ該平板状粒子の全投影面積の10%以上が4つの角
の内の1つの角が優先的に欠損し、丸味を帯びた形状で
あり、かつ該平板状粒子がセレン化合物及び/またはテ
ルル化合物により化学増感されていることを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0013】その他の本発明の好ましい実施態様は次の
通りである。 (5) 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を
有するハロゲン化銀写真感光材料において、該乳剤層中
のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以上がCl-
含率が20モル%以上で、主平面が{100}面で、厚
さが0.35μm以下でアスペクト比が2以上の平板状
粒子であり、かつ該平板状粒子がセレン化合物及び/ま
たはテルル化合物によって化学増感されており、かつ該
平板状粒子が前記(1)〜(4)の内の少なくとも2つ
の特徴を有する粒子であることを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0014】(6) 支持体上に少なくとも一層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60
%以上がCl- 含率が20モル%以上で、主平面が{1
00}面で、厚さが0.35μm以下でアスペクト比が
2以上の平板状粒子であり、かつ該平板状粒子がセレン
化合物及び/またはテルル化合物によって化学増感され
ており、かつ該平板状粒子が前記(1)〜(4)の少な
くとも3つの特徴を有する粒子であることを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0015】(7) 支持体上に少なくとも一層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60
%以上がCl- 含率が20モル%以上で、主平面が{1
00}面で、厚さが0.35μm以下でアスペクト比が
2以上の平板状粒子であり、かつ該平板状粒子がセレン
化合物及び/またはテルル化合物によって化学増感され
ており、かつ、該平板状粒子が前記(1)〜(4)の特
徴を有する粒子であることを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。支持体上
に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料において、該乳剤層中のハロゲン化
銀粒子の全投影面積の60%以上、好ましくは70%以
上、より好ましくは80〜100%が、Cl- 含率20
モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましく
は75〜100モル%、更に好ましくは90〜100モ
ル%であり主平面が{100}面である平板状粒子であ
る。主平面は平板状粒子の最外表面を指す。該平板状粒
子の厚さは0.35μm以下であり、0.05〜0.3
μmがより好ましく、0.05〜0.25μmが更に好
ましい。アスペクト比(直径/厚さ)は2以上、好まし
くは2〜25、より好ましくは4〜20である。ここで
直径とは、該平板状粒子の投影面積と等しい面積を有す
る円の直径を指し、厚さは2つの主平面間の距離を指
す。該ハロゲン化銀乳剤には双晶粒子が混入し易いが、
本発明のAgX乳剤ではa4 値が0.1以下、好ましく
は0〜0.08、より好ましくは0〜0.05、更に好
ましくは0〜0.02である。ここで双晶粒子とは双晶
面を1枚以上有し、外表面が{111}面である粒子を
指し、詳細は写真工学の基礎、銀塩写真編、第3章、コ
ロナ社(1979年)の記載を参考にするこができる。
【0017】更には(該平板状粒子を投影面積の大きい
方から順に該平板状粒子の全投影面積の70%までを取
り出した場合に、その直径分布の標準偏差=a6 が好ま
しくは0〜0.11、より好ましくは0〜0.09、更
に好ましくは0〜0.07、最も好ましくは0〜0.0
6である。該平板状粒子の全投影面積の好ましくは47
%以上、より好ましくは55〜100%、更に好ましく
は75〜100%がエッジ比(長辺のエッジ長/短辺の
エッジ長)が1〜1.4、好ましくは1〜1.3、より
好ましくは1〜1.2である。該平板状粒子の主平面の
形状は実質的に直角平行四辺形である。但し、角が少し
丸味を帯びた態様も許容されるが、(角の欠損部の体積
/欠損前の粒子の体積)は0.2以下であり、多くの場
合は0〜0.1である。ここで欠損前の体積とは、該粒
子の直線部を延長し、直方体を形成した時の粒子の体積
を指す。本発明のAgCl含率の高い粒子では四つの角
の内、1つだけが優先的に丸味を帯びた粒子が多くなる
場合がある。ここで優先的とは、該欠損部体積が他の2
倍以上、多くの場合は4倍以上、より多くの場合は8倍
以上である。(この平板状粒子の全投影面積/前記平板
状粒子の全投影面積)=a7 、が好ましくは0.08以
上、より好ましくは0.15〜1.0、更に好ましくは
0.35〜1.0を占める態様が好ましい。
【0018】該平板状粒子の平均粒子直径は0.2〜1
0μmが好ましくは、0.3〜5μmがより好ましい。
該平板状粒子のI- 含率は12モル%以下が好ましく、
6モル%以下がより好ましく、0〜3モル%が更に好ま
しい。
【0019】本発明のAgX乳剤は次のようにして製造
することができる。該平板状粒子はエッジ方向へ優先的
に成長する為に、平板状粒子となる。該優先的成長を可
能にする欠陥を本発明ではらせん転位欠陥と呼ぶ。該欠
陥は核形成時に1個以上、好ましくは1〜3、より好ま
しくは1〜2個のハロゲン組成ギャップ面を形成するこ
とにより形成される。より好ましくは溶解度の高いAg
1 層上に、AgX1層よりも溶解度の低いAgX2
を積層させることにより形成される。即ち、ハロゲンコ
ンバージョン反応を伴なうハロゲン組成ギャップ面の形
成が有効である。溶解度はAgCl>AgBr>Ag
I、である為、Cl- 含率が高く、I- 含率が低い程、
溶解度は高いといえる。より具体的に記せば、核形成時
に形成される核のハロゲン組成構造が、例えば(AgX
1 |AgX2 )、または(AgX1|AgX4 |AgX
3 )の構造を有する。該構造は、例えば銀塩溶液(以
後、「Ag+ 液」と記す)とハロゲン塩溶液(以後、
「X- 液」と記す)を同時混合添加し、該ギャップ面の
所でX- 液のハロゲン組成を不連続に変化させることに
より形成することができる。または分散媒溶液にX-
を添加し、次にAg+ 液を添加し、AgXを形成し、次
に別のX- 液を添加し、次にAg+ 液を添加し、(Ag
1 |AgX2 )構造を作ることもできるし、それらの
組み合せ方法で作ることもできる。AgX1 とAg
2 、およびAgX1 とAgX4 、AgX4 とAgX3
はCl- 含率もしくはBr- 含率が25〜100モル
%、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは7
5〜100モル%だけ異なる。更に/またはI- 含率が
5〜100モル%、好ましくは10〜100モル%、よ
り好ましくは30〜100モル%だけ異なる。その他、
Cl- 含率差もしくはBr- 含率差が前記規定に従が
い、I- 含率差が0〜5モル%である態様を挙げること
ができる。核のサイズは0.15μm以下が好ましく、
0.01〜0.1μmがより好ましい。
【0020】(AgX1 |AgX2 )の場合のAg
1 :AgX2 のモル比、また、(AgX1 |AgX4
|AgX3 )のAgX1 :AgX2 :AgX3 のモル比
は実験計画法的に種々変化させ、最も好ましい本発明の
態様が得られる該モル比を選んで用いることができる。
(AgX1 |AgX2 )の場合、AgX2 層の厚さはA
gX1 層の表面を平均で1格子層以上覆う量が好まし
く、3格子層覆う量〜AgX 1 層の104 倍モル量がよ
り好ましい。(AgX1 |AgX4 |AgX3 )の場合
の該AgX4 層の添加モル量は、該AgX1 層の添加モ
ル量の0.02〜10倍モル量が好ましく、0.1〜3
倍モル量がより好ましい。通常は該ギャップ差が大きく
なる程、該欠陥形成頻度が高くなる。
【0021】該核形成時の分散媒溶液の雰囲気は、{1
00}面形成雰囲気にする必要がある。Cl- 過剰濃度
下で行なう核形成の場合は、通常の殆んどの条件(pC
l0.8〜3.0、pH2〜9)は{100}面形成雰
囲気である。該欠陥形成頻度はpH1〜7領域では、p
Hが高くなる程、また、pCl値は高くなる程、該欠陥
形成頻度が高くなる。ここでpCl=−log〔Cl-
のモル/リットル〕である。1粒子中に多数本の該欠陥
が導入されると、最終的に得られるAgX乳剤中に厚さ
が厚い粒子の頻度が高くなる。従って該欠陥導入量は多
すぎても好ましくない。最終的に得られるAgX乳剤が
本発明の態様となるように該欠陥形成条件を選ぶ必要が
ある。該ギャップ面形成を核間で均一に行なえば、本発
明の態様が得られる。核形成時の分散媒溶液の分散媒濃
度は0.1〜10重量%が好ましく、0.3〜5重量%
がより好ましい。pHは1〜10が好ましく、2〜8が
より好ましい。温度は10〜80℃が好ましく、30〜
60℃がより好ましい。多くの場合、該ギャップ面形成
時の温度が30℃より低下すればする程、該欠陥形成頻
度は低下する。これは該欠陥形成にある程度以上の温度
が必要なことを示している。過剰Br- 濃度は10-2
ル/リットル以下が好ましく、10-2.5モル/リットル
以下がより好ましい。過剰Cl- 濃度はpCl=0.8
〜3.0が好ましく、1.2〜2.8がより好ましい。
【0022】核形成時には均一な核形成を可能にする為
に添加する銀塩溶液および/もしくはX- 塩溶液に分散
媒を含ませることができる。分散媒濃度は0.1重量%
以上が好ましく、0.1〜2重量%がより好ましく、
0.2〜1重量%が更に好ましい。分子量3000〜6
万、好ましくは8000〜4万の低分子量ゼラチンがよ
り好ましい。更にはAg+ 液とX- 液を添加孔数が3〜
1015個、好ましくは30〜1015個の多孔体添加系を
通して、直接に液中に添加することがより好ましい。そ
の詳細は特開平3−21339号、同4−193336
号、特願平2−240283号の記載を参考にすること
ができる。ゼラチンはメチオニン含率の低いゼラチンの
方が該欠陥形成頻度が高くなる。メチオニン含率が1〜
60μmol/gのゼラチンから、それぞれの場合に応じて
最も好ましいゼラチンを選んで用いることができる。
【0023】核形成時の過剰X- 塩濃度、または過剰A
+ 塩濃度を低くすることにより、双晶粒子の混入比率
を下げることができる。その他、該混入比率は分散媒濃
度を下げる程、また攪拌レベルが悪化する程、増加す
る。従って、最終的に得られる粒子が本発明の態様に入
るように、トライ アンド エラー法で該条件を選べば
よい。核形成時の該ハロゲン組成ギャップ面の形成、お
よび該界面におけるハロゲンコンバージョン反応によ
り、らせん転位欠陥を形成した後、次に温度を好ましく
は10℃以上、より好ましくは20〜70℃だけ昇温さ
せ熟成する。{100}面形成雰囲気下で熟成すること
が好ましい。熟成条件は前記核形成条件範囲から選ぶこ
とが好ましい。該熟成により平板状粒子を優先的に成長
させ、非平板状粒子を消滅させ、平板状粒子比率を高め
る。該熟成速度は通常、pH1〜6の領域ではpHが高
くなるにつれ、また、pCl 1〜3の領域ではCl-
濃度が増すにつれ、速くなる。該平板状粒子比率を高め
た後、次に溶質を添加して、該平板状粒子を更に成長さ
せる。溶質の添加方法としては、1)イオン添加法(A
+ 液とX- 液を添加する方法)、2)予めAgX微粒
子を形成し、該微粒子を添加する方法、3)両者の併用
方法、を挙げることができる。該平板状粒子をエッジ方
向に優先的に成長させる為には、該平板状粒子がオスト
ワルド熟成を受けない範囲内で、過飽和濃度を低くして
成長させる必要がある。即ち、低過飽和濃度でかつ、該
濃度を高精度で制御する必要がある。2)の方法はこれ
を可能にする為により好ましい。各平板状粒子を均一に
成長させることができ、好ましい。
【0024】微粒子乳剤添加法では0.15μm径以
下、好ましくは0.1μm径以下、より好ましくは0.
06〜0.006μm径のAgX微粒子乳剤を添加し、
オストワルド熟成により該平板状粒子を成長させる。該
微粒子乳剤は連続的に添加することもできるし、断続的
に添加することもできる。該微粒子乳剤は反応容器の近
傍に設けた混合器でAgNO3 溶液とX- 塩溶液を供給
して連続的に調製し、ただちに反応容器に連続的に添加
することもできるし、予め別の容器でバッチ式に調製し
た後に連続的もしくは断続的に添加することもできる。
該微粒子乳剤は液状で添加することもできるし、乾燥し
た粉末として添加することもできる。該乾燥粉末を添加
直前に水と混合し、液状化して添加することもできる。
添加した微粒子は20分以内に消失する態様で添加する
ことが好ましく、10秒〜10分がより好ましい。消失
時間が長くなると、微粒子間で熟成が生じ、粒子サイズ
が大きくなる為に好ましくない。従って一度に全量を添
加しない方が好ましい。該微粒子は多重双晶粒子を実質
的に含まないことが好ましい。ここで多重双晶粒子と
は、1粒子あたり、双晶面を2枚以上有する粒子を指
す。実質的に含まないとは、多重双晶粒子数比率が5%
以下、好ましくは1%以下、より好ましくは0.1%以
下を指す。更には1重双晶粒子をも実質的に含まないこ
とが好ましい。更にはらせん転位を実質的に含まないこ
とが好ましい。ここで実質的に含まないとは前記規定に
従う。
【0025】該微粒子のハロゲン組成はAgCl、Ag
Br、AgBrI(I- 含率は10モル%以下が好まし
く、5モル%以下がより好ましい)およびそれらの2種
以上の混晶である。その他の詳細は特願平4−2141
09号の記載を参考にすることができる。
【0026】核形成時、熟成時および成長時の分散媒と
しては従来公知のAgX乳剤用分散媒を用いることがで
きるが、特にメチオニン含率が好ましくは0〜50μモ
ル/g、より好ましくは0〜30μモル/gのゼラチン
を好ましく用いることができる。該ゼラチンが熟成、成
長時に用いられた場合、直径サイズ分布が揃ったより薄
い平板状粒子が形成され、好ましい。また、特公昭52
−16365号、日本写真学会誌(1)、17、22
(1966年)、同30巻(1)、10、19(196
7年)、同30巻(2)、17(1967年)、同33
巻(3)、24(1967年)記載の合成高分子を分散
媒として好ましく用いることができる。また、欧州特許
0534395A1号記載の晶癖制御剤を併用すること
ができる。該分散濃度は0.1〜10重量%が好まし
く、該制御剤は好ましくは10-1〜10-6モル/リット
ル、より好ましくは10-2〜10-5モル/リットルで用
いることができる。これらは核形成前から成長終了時ま
でのどの時点で添加することもできる。既存の分散媒に
追加添加の形で添加することもできるし、既存の分散媒
を遠心分離等で除去した後、添加することもできる。
【0027】該熟成、成長時の分散媒濃度、pH、X-
塩濃度の範囲、Ag+ 液とX- 液の添加方法(多孔体添
加系を用いること、分散媒を含有させること)に関して
は前記核形成の記載を参考にすることができる。温度は
25℃以上が好ましく、30〜80℃がより好ましい。
該成長も{100}面形成雰囲気下で行なうことが好ま
しい。前記{100}面形成雰囲気は、それぞれの条件
で、核形成または熟成し、または成長させ、該粒子表面
の60〜100%、好ましくは80〜100%、より好
ましくは90〜100%が{100}面となる条件を指
す。該面比率は、T.Tani,Journal of Imaging Science,
29巻、165(1985年)記載の方法を用いて測定
することができる。
【0028】本発明のAgX粒子の製造法としてはその
他、次の方法を挙げることができる。1)核形成→低過
飽和濃度下で平板状粒子を選択的に成長させ、平板状粒
子と非平板状粒子のサイズ差を大きくする→オストワル
ド熟成により非平板状粒子を消滅させる、2)核形成→
10℃以上昇温し、オストワルド熟成を伴なう低過飽和
度下で成長させる。即ち、平板状粒子以外の微粒子の消
失を伴ないながら、平板状粒子を成長させる。
【0029】該平板状粒子は主にAgClを主体とする
粒子であるが、粒子内に種々のハロゲン組成構造を持た
せることができる。具体例として特願平5−96250
号記載の多重構造粒子をあげることができる。即ち、B
- 含率および/またはI-含率が粒子表面で高くなっ
た態様、粒子のエッジ部で高くなった態様、粒子の中間
層が高くなった態様、粒子の主平面上が高くなった態様
を挙げることができる。Br- 含率は好ましくは1モル
%以上、より好ましくは3〜100モル%、更に好まし
くは5〜70モル%高くなった態様、I- 含率は好まし
くは1モル%以上、より好ましくは2〜30モル%、更
に好ましくは3〜10モル%高くなった態様を挙げるこ
とができる。
【0030】該平板状粒子の主平面は{100}面であ
り、Ag+ とX- が交互に配列している。この面上に分
光増感色素が吸着した場合、該色素は該Ag+ と直接に
相互作用することができる。AgX粒子ではAg+ は伝
導帯を構成し、X- は価電子帯を構成している。従って
該色素の最低空位準位は、AgX粒子の伝導帯と直接に
相互作用することができ、該色素が光励起された時のA
gX伝導帯への電子注入効率がよい。従って分光増感効
率が高くなる。一方、主平面が{111}面である平板
状粒子では該色素とAgX粒子の伝導帯とはX- 層を介
してしか、相互作用できない。表面のX- 層は表面で結
合が切れている為に過剰の負荷電を帯びており、この負
荷電障壁をのり越えて電子注入される為に電子注入効率
が悪い。従って分光増感効率が悪くなる。従って、従来
の{111}面型平板状粒子に対してもより優れた分光
増感効率を示す。また、該{111}面型平板状粒子を
固有域光で励起した場合、生じた正孔は表面のX- 層を
介して該色素の最高被占軌道に捕獲され易く、それが励
起電子と再結合し、いわゆる固有減感を生じ易い。これ
は該正孔が表面のX- 層により捕獲され易い為である。
これに対し、該{100}面型平板状粒子ではそれが少
ない。
【0031】本発明で用いられるセレン増感剤として
は、従来公知の特許に開示されているセレン化合物を用
いることができる。すなわち通常、不安定型セレン化合
物および/または非不安定型セレン化合物を添加して、
高温、好ましくは40℃以上で乳剤を一定時間攪拌する
ことにより用いられる。不安定型セレン化合物としては
特公昭41−15748号、特公昭43−13489
号、特願平2−130976号、特願平2−22930
0号などに記載の化合物を用いることが好ましい。具体
的な不安定セレン増感剤としては、イソセレノシアネー
ト類(例えばアリルイソセレノシアネートの如き脂肪族
イソセレノシアネート類)、セレノ尿素類、セレノケト
ン類、セレノアミド類、セレノカルボン酸類(例えば、
2−セレノプロピオン酸、2−セレン酪酸)、セレノエ
ステル類、ジアシルセレニド類(例えば、ビス(3−ク
ロロ−2,6−ジメトキシベンゾイル)セレニド)、セ
レノホスフェート類、ホスフィンセレニド類、コロイド
状金属セレンなどがあげられる。
【0032】不安定型セレン化合物の好ましい類型を上
に述べたがこれらは限定的なものではない。当業技術者
には写真乳剤の増感剤としての不安定型セレン化合物と
いえば、セレンが不安定である限りに於いて該化合物の
構造はさして重要なものではなく、セレン増感剤分子の
有機部分はセレンを担持し、それを不安定な形で乳剤中
に存在せしめる以外何らの役割をもたないことが一般に
理解されている。本発明においては、かかる広範な概念
の不安定セレン化合物が有利に用いられる。本発明で用
いられる非不安定型セレン化合物としては特公昭46−
4553号、特公昭52−34492号および特公昭5
2−34491号に記載の化合物が用いられる。非不安
定型セレン化合物としては例えば亜セレン酸、セレノシ
アン化カリウム、セレナゾール類、セレナゾール類の四
級塩、ジアリールセレニド、ジアリールジセレニド、ジ
アルキルセレニド、ジアルキルジセレニド、2−セレナ
ゾリジンジオン、2−セレノオキサゾリジンチオンおよ
びこれらの誘導体等があげられる。これらのセレン化合
物のうち、好ましくは以下の一般式(I)および(II)が
あげられる。一般式(I)
【0033】
【化1】
【0034】式中、Z1 およびZ2 はそれぞれ同じでも
異なっていてもよく、アルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、t−ブチル基、アダマンチル基、t−オクチ
ル基)、アルケニル基(例えば、ビニル基、プロペニル
基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル
基)、アリール基(例えば、フェニル基、ペンタフルオ
ロフェニル基、4−クロロフェニル基、3−ニトロフェ
ニル基、4−オクチルスルファモイルフェニル基、α−
ナフチル基)、複素環基(例えば、ピリジル基、チエニ
ル基、フリル基、イミダゾリル基)、−NR1(R2)、−
OR3 または−SR4 を表す。R1 、R2 、R3 および
4 はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、アルキル
基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表す。
アルキル基、アラルキル基、アリール基または複素環基
としてはZ1 と同様な例があげられる。ただし、R1
よびR2 は水素原子またはアシル基(例えば、アセチル
基、プロパノイル基、ベンゾイル基、ヘプタフルオロブ
タノイル基、ジフルオロアセチル基、4−ニトロベンゾ
イル基、α−ナフトイル基、4−トリフルオロメチルベ
ンゾイル基)であってもよい。一般式(I)中、好まし
くはZ1 はアルキル基、アリール基または−NR1(R 2)
を表し、Z2 は−NR5(R6)を表す。R1 、R2 、R5
およびR6 はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水
素原子、アルキル基、アリール基、またはアシル基を表
す。一般式(I)中、より好ましくはN,N−ジアルキ
ルセレノ尿素、N,N,N’−トリアルキル−N’−ア
シルセレノ尿素、テトラアルキルセレノ尿素、N,N−
ジアルキル−アリールセレノアミド、N−アルキル−N
−アリール−アリールセレノアミドを表す。一般式(I
I)
【0035】
【化2】
【0036】式中、Z3 、Z4 およびZ5 はそれぞれ同
じでも異なっていてもよく、脂肪族基、芳香族基、複素
環基、−OR7 、−NR8(R9)、−SR10、−Se
11、X 1 、水素原子を表す。R7 、R10およびR11
脂肪族基、芳香族基、複素環基、水素原子またはカチオ
ンを表し、R8 およびR9 は脂肪族基、芳香族基、複素
環基または水素原子を表し、Xはハロゲン原子を表す。
一般式(II)において、Z3 、Z4 、Z5 、R7
8 、R9 、R10およびR 11で表される脂肪族基は直
鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、アラルキル基(例えば、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、
n−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘ
キサデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基、プロパ
ルギル基、3−ペンチニル基、ベンジル基、フェネチル
基)を表す。一般式(II)において、Z3 、Z4
5 、R7 、R8 、R9 、R10およびR 11で表される芳
香族基は単環または縮環のアリール基(例えば、フェニ
ル基、ペンタフルオロフェニル基、4−クロロフェニル
基、3−スルホフェニル基、α−ナフチル基、4−メチ
ルフェニル基)を表す。一般式(II)において、Z3
4 、Z5 、R7 、R8 、R9 、R10およびR 11で表さ
れる複素環基は窒素原子、酸素原子または硫黄原子のう
ち少なくとも一つを含む3〜10員環の飽和もしくは不飽
和の不飽和基(例えば、ピリジル基、チエニル基、フリ
ル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ベンズイミダゾ
リル基)を表す。一般式(II)において、R7 、R10
よびR11で表されるカチオンはアルカリ金属原子または
アンモニウムを表し、X1 で表されるハロゲン原子は、
例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子または沃素原子
を表す。一般式(II)中、好ましくはZ3 、Z4 または
5 は脂肪族基、芳香族基または−OR7 を表し、R7
は脂肪族基または芳香族基を表す。一般式(II)中、よ
り好ましくはトリアルキルホスフィンセレニド、トリア
リールホスフィンセレニド、トリアルキルセレノホスフ
ェートまたはトリアリールセレノホスフェートを表す。
以下に一般式(I)および(II)で表される化合物の具
体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0037】
【化3】
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】本発明で用いられるテルル増感剤として
は、米国特許第1,623,499号、同3,320,
069号、同3,772,031号、英国特許第23
5,211号、同1,121,496号、同1,29
5,462号、同1,396,696号、カナダ特許第
800,958号、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサ
イアティー・ケミカル・コミュニケーション(J.Chem.S
oc.Chem.Commun.) 635(1980)、ibid 1102(1979) 、ibid
645(1979)、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアテ
ィー・パーキン・トランザクション(J.Chem.Soc.Perki
n Trans.)1,2191(198)等に記載の化合物を用いることが
好ましい。
【0046】具体的なテルル増感剤としては、コロイド
状テルル、テルロ尿素類(例えばアリルテルロ尿素、
N,N−ジメチルテルロ尿素、テトラメチルテルロ尿
素、N−カルボキシエチル−N′,N′−ジメチルテル
ロ尿素、N,N′−ジメチルエチレンテルロ尿素、N、
N′−ジフェニルエチレンテルロ尿素)、イソテルロシ
アナート類(例えばアリルイソテルロシアナート)、テ
ルロケトン類(例えばテルロアセトン、テルロアセトフ
ェノン)、テルロアミド類(例えばテルロアセトアミ
ド、N,N−ジメチルテルロベンズアミド)、テルロヒ
ドラジド(例えばN,N′,N′−トリメチルテルロベ
ンズヒドラジド)、テルロエステル(例えばt−ブチル
−t−ヘキシルテルロエステル)、ホスフィンテルリド
類(例えばトリブチルホスフィンテルリド、トリシクロ
ヘキシルホスフィンテルリド、トリイソプロピルホスフ
ィンテルリド、ブチル−ジイソプロピルホスフィンテル
リド、ジブチルフェニルホスフィンテルリド)、他のテ
ルル化合物(例えば英国特許第1,295,462号記
載の負電荷のテルライドイオン含有ゼラチン、ポタシウ
ムテルリド、ポタシウムテルロシアナート、テルロペン
タチオネートナトリウム塩、アリルテルロシアネート)
等があげられる。
【0047】これらのテルル化合物のうち、好ましくは
以下の一般式(III) および(IV)があげられる。
【0048】
【化11】
【0049】式中、R21、R22およびR23は脂肪族基、
芳香族基、複素環基、OR24、NR 25(R26)、S
27、OSiR28(R29)(R30)、X2 または水素原
子を表す。R24およびR27は脂肪族基、芳香族基、複素
環基、水素原子またはカチオンを表し、R25およびR26
は脂肪族基、芳香族基、複素環基または水素原子を表
し、R28、R29およびR30は脂肪族基を表し、X2 はハ
ロゲン原子を表す。
【0050】次に一般式(III) について、詳細に説明す
る。一般式(III) において、R21、R22、R23、R24
25、R26、R27、R28、R29およびR30で表される脂
肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであって、特
に炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基であ
る。アルキル基、アルケニル基、アルキチル基、アラル
キル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、n−デ
シル、n−ヘキサデシル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、アリル、ブテニル、3−ペンテニル、プロパルギ
ル、3−ペンチニル、ベンジル、フェネチルがあげられ
る。一般式(III) において、R21、R22、R23、R24
25、R26およびR27で表される芳香族基は好ましくは
炭素数6〜30のものであって、特に炭素数6〜20の
単環または縮環のアリール基であり、例えばフェニル、
ナフチルがあげられる。
【0051】一般式(III) において、R21、R22
23、R24、R25、R26およびR27で表される複素環基
は窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうち少なくとも
一つを含む3〜10員環の飽和もしくは不飽和の複素環
基である。これらは単環であってもよいし、さらに他の
芳香環もしくは複素環と縮合環を形成してもよい。複素
環基としては、好ましくは5〜6員環の芳香族複素環基
であり、例えばピリジル、フリル、チエニル、チアゾリ
ル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリルがあげられる。
一般式(III) において、R24およびR27で表されるカチ
オンは、例えばアルカリ金属、アンモニウムを表す。一
般式(III)においてX2 で表されるハロゲン原子は、例
えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子および沃素原子を
表す。また、この脂肪族基、芳香族基および複素環基は
置換されていてもよい。置換基としては以下のものがあ
げられる。代表的な置換基としては例えば、アルキル
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、
アシルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、スルホニル
アミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホ
ニル基、スルフィニル基、アルキルオキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルオ
キシ基、リン酸アミド基、ジアシルアミノ基、イミド
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、
シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ホ
スホノ基、ニトロ基、およびヘテロ環基があげられる。
これらの基はさらに置換されていてもよい。置換基が2
つ以上あるときは同じでも異なっていてもよい。
【0052】R21、R22、R23は互いに結合してリン原
子と一緒に環を形成してもよく、また、R25とR26は結
合して含窒素複素環を形成してもよい。一般式(III)
中、好ましくはR21、R22およびR23は脂肪族基または
芳香族基を表し、より好ましくはアルキル基または芳香
族基を表す。
【0053】
【化12】
【0054】式中、R31は脂肪族基、芳香族基、複素環
基または−NR33(R34)を表し、R32は−NR35(R
36)、−N(R37)N(R38)R39または−OR40を表
す。R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39および
40は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基または
アシル基を表す。ここでR31とR35、R31とR37、R31
とR38、R31とR40、R33とR35、R33とR37、R33
38およびR33とR 40は結合して環を形成してもよい。
【0055】次に一般式(IV)について詳細に説明す
る。一般式(IV)において、R31、R33、R34、R35
36、R37、R38、R39およびR40で表される脂肪族基
は好ましくは炭素数1〜30のものであって、特に炭素
数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アラルキル基である。アルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基とし
ては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、t−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘ
キサデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリ
ル、2−ブテニル、3−ペンテニル、プロパルギル、3
−ペンチニル、ベンジル、フェネチルがあげられる。一
般式(IV)において、R31、R33、R34、R35、R36
37、R38、R39およびR40で表される芳香族基は好ま
しくは炭素数6〜30のものであって、特に炭素数6〜
20の単環または縮環のアリール基であり、例えばフェ
ニル、ナフチルがあげられる。
【0056】一般式(IV)において、R31、R33
34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40で表さ
れる複素環基は窒素原子、酸素原子および硫黄原子のう
ち少なくとも一つを含む3〜10員環の飽和もしくは不
飽和の複素環基である。これらは単環であってもよい
し、さらに他の芳香環もしくは複素環と縮合環を形成し
てもよい。複素環基としては、好ましくは5〜6員環の
芳香族複素環基であり、例えばピリジル、フリル、チエ
チル、チアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル
があげられる。一般式(IV)において、R33、R34、R
35、R36、R37、R38、R39およびR 40で表されるアシ
ル基は好ましくは炭素数1〜30のものであって、特に
炭素数1〜20の直鎖または分岐のアシル基であり、例
えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイル、デ
カノイルがあげられる。ここでR31とR35、R31
37、R31とR38、R31とR40、R33とR35、R33とR
37、R33とR38およびR33とR40は結合して環を形成す
る場合は例えばアルキレン基、アリーレン基、アラルキ
ル基またはアルケニレン基があげられる。
【0057】また、この脂肪族基、芳香族基および複素
環基は一般式(III) であげた置換基で置換されていても
よい。一般式(IV)中、好ましくはR31は脂肪族基、芳
香族基または−NR33(R34)を表し、R32は−NR35
(R36)を表す。R33、R34、R35およびR36は脂肪族
基または芳香族基を表す。一般式(IV)中、より好まし
くはR31は芳香族基または−NR33(R34)を表し、R
32は−NR35(R36)を表す。R33、R34、R35および
36はアルキル基または芳香族基を表す。ここで、R31
とR35およびR33とR35はアルキレン基、アリーレン
基、アラルキレン基またはアルケニレン基を介して環を
形成することもより好ましい。
【0058】以下に本発明の一般式(III) および(IV)
で表される化合物の具体例(例示化合物)を示すが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0059】
【化13】
【0060】
【化14】
【0061】
【化15】
【0062】
【化16】
【0063】
【化17】
【0064】
【化18】
【0065】
【化19】
【0066】
【化20】
【0067】
【化21】
【0068】本発明の一般式(III) および(IV)で表さ
れる化合物は既に知られている方法に準じて合成するこ
とができる。例えばジャーナル・オブ・ケミカル・ソサ
イアティ(J.Chem.Soc.(A)) 1969,2927;ジャーナル・オ
ブ・オルガノメタリック・ケミストリー(J.Organome.Ch
em.) 4,320(1965);ibid. 1,200(1963);ibid. 113.C35(1
976); フォスフォラス・サルファー(Phosphorus Sulfu
r)15,155(1983);ヘミッシェ・ベリヒテ(Chem.Ber.)109,
2996(1976);ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアテ
ィ・ケミカル・コミュニケーション(J.Chem.Soc.Chem.
Commun.)635(1980);ibid.1102(1976);ibid.645(1979);i
bid.820(1987);ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイア
ティ・パーキン・トランザクション(J.Chem.Soc.Perki
n.Trans.)1,2191(1980); ザ・ケミストリー・オブ・オ
ルガノ・セレニウム・アンド・テルリウム・カンパウン
ズ(The Chemistry of Organo Selenium and Tellurium
Compounds)2巻の216〜267(1987)に記載の
方法で合成することができる。
【0069】これらの本発明で用いるテルル増感剤の使
用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等に
より変わるが、一般にハロゲン化銀1モル当り10-8
10 -2モル、好ましくは10-7〜5×10-3モル程度を
用いる。本発明における化学増感の条件としては、特に
制限はないが、pAgとしては6〜11、好ましくは7
〜10であり、温度としては40〜95℃、好ましくは
45〜85℃である。
【0070】本発明におていは、金、白金、パラジウ
ム、イリジウム等の貴金属増感剤を併用することが好ま
しい。特に、金増感剤を併用することは好ましい態様で
あり、具体的には、塩化金酸、カリウムクロロオーレー
ト、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金セレナ
イド等が挙げられ、ハロゲン化銀1モル当り、10-7
10-2モル程度を用いることができる。本発明におい
て、更に、硫黄増感剤を併用することも好ましい。具体
的には、チオ硫酸塩(例えば、ハイポ)、チオ尿素類
(例えば、ジフェニルチオ尿素、トリエチル尿素、アリ
ルチオ尿素)、ローダニン類等の公知の不安定硫黄化合
物が挙げられ、ハロゲン化銀1モル当り10-7〜10-2
モル程度を用いることができる。
【0071】本発明において、更に還元増感剤を並用す
ることも好ましい。本発明に用いられる還元増感の方法
は、いわゆる還元増感剤としてアスコルビン酸、2酸化
チオ尿素の他に例えば、塩化第1スズ、アミノイミノメ
タンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、
シラン化合物、ポリアミン化合物を用いて還元増感する
ことができる。また、乳剤のpHを7以上又はpAgを
8.3以下に保持し、熟成することにより還元増感する
ことができる。又、粒子形成中に銀イオンのシングルア
ディション部分を導入することにより還元増感すること
ができる。
【0072】しかしながら、粒子形成・結晶成長への影
響を少なくし、かつ制御された還元増感を行なう上か
ら、アスコルビン酸ならびにその誘導体、又は2酸化チ
オ尿素を用いて還元増感することが好ましい。用いる還
元増感剤の量は、還元剤種によって異なるが10-7モル
から10-2モル/モルAg量が好ましく用いられる。還
元増感は、粒子形成中のいかなるところで行っても良
く、粒子形成後も化学増感前であるならば、いつ行って
も良い。
【0073】本発明の写真感光材料に用いられる各種添
加剤等については特に制限は無く例えば、以下の該当箇
所に記載のものを用いる事が出来る。 項 目 該 当 箇 所 1)カブリ防止剤、 特開平2−68539号公報第10頁左下欄17 安定剤 行目から同第11頁左上欄7行目及び同第3頁左 下欄2行目から同第4頁左下欄。 2)色調改良剤 特開昭62−276539号公報第2頁左下欄7 行目から同第10頁左下欄20行目、特開平3− 94249号公報第6頁左下欄15行目から第1 1頁右上欄19行目。 3)分光増感色素 特開平2−68539号公報第4頁右下欄4行目 から同第8頁右下欄。 4)界面活性剤、 特開平2−68539号公報第11頁左上欄14 帯電防止剤 行目から同第12頁左上欄9行目。 5)マット剤、滑り剤、 特開平2−68539号公報第12頁左上欄10 可塑剤 行目から同右上欄10行目、同第14頁左下欄1 0行目から同右下欄1行目。 6)親水性コロイド 特開平2−68539号公報第12頁右上欄11 行目から同左下欄16行目。 7)硬膜剤 特開平2−68539号公報第12頁左下欄17 行目から同第13頁右上欄6行目。 8)支持体 特開平2−68539号公報第13頁右上欄7行 目から20行目。 9)クロスオーバー 特開平2−264944号公報第4頁右上欄20 カット法 行目から同第14頁右上欄。 10)染料、媒染剤 特開平2−68539号公報第13頁左下欄1行 目から同第14頁左下欄9行目。同3−2453 7号公報第14頁左下欄から同第16頁右下欄。 11) ポリヒドロキシ 特開平3−39948号公報第11頁左上欄から ベンゼン類 同第12頁左下欄、EP特許第452772A号 公報。 12) 層構成 特開平3−198041号公報。 13)現像処理方法 特開平2−103037号公報第16頁右上欄7 行目から同第19頁左下欄15行目、及び特開平 2−115837号公報第3頁右下欄5行目から 同第6頁右上欄10行目。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
【0074】
【実施例】
実施例1 (平板状粒子1の調製)反応容器にゼラチン水溶液12
00ml(メチオニン含率が約40μモル/gの脱イオン
化アルカリ処理骨ゼラチン18gを含み、pH4.3)
を入れ、温度を43℃に保ちながらAg−1液(100
ml中にAgNO3 20g、該ゼラチン0.8g、HNO
3 1N液0.2mlを含む)とX−1液(100ml中にN
aCl 6.9g、該ゼラチン0.8g、NaOH1N液
0.3mlを含む)を24ml/分で12mlだけ同時混合添
加した。2分間攪拌した後、Ag−2液(100ml中に
AgNO3 を2g、該ゼラチン0.8g、HNO3 1N
液0.2mlを含む)とX−2液(100ml中にKBr
1.4g、該ゼラチン0.8g、NaOH1N液0.2
mlを含む)を31ml/分で19mlだけ同時混合添加し
た。2分間攪拌した後、Ag−1液とX−1液を48ml
/分で36mlだけ同時混合添加した。NaCl−1液
(100ml中にNaCl 10gを含む)を20ml加え、
pHを4.8とし、温度を75℃に昇温した。20分間
熟成した後、温度を60℃に下げ、pHを5.0とした
後、銀電位130mVでAg−3液(100ml中にAg
NO3 10gを含む)とX−3液(100ml中にNaC
l 3.6gを含む)を C.D.J.(controlled double jet)
添加した。添加開始時の流量は7ml/分で1分間に0.
1ml/分ずつ流量を加速添加し、Ag−3液を400ml
添加した。
【0075】沈降剤を添加し、温度を30℃に下げ、沈
降水洗し、ゼラチン水溶液を加え、38℃でpH6.
2、pCl 3. 0に調節した。該粒子の形状特性値は次
の通りであった。 (アスペクト比2以上の(100)平板状粒子の全投影
面積/全AgX粒子の投影面積和)=a1 =0.91 アスペクト比2以上の(100)平板状粒子の平均アス
ペクト比(平均直径/平均厚さ)=a2 =3.4 アスペクト比2以上の(100)平板状粒子の平均直径
=a3 =1.0μm (双晶粒子の全投影面積/アスペクト比2以上の(10
0)平板状粒子の全投影面積)=a4 =0、 (アスペクト比2以上でエッジ比1〜1.4の(10
0)平板状粒子の投影面積和/全AgX粒子の投影面積
の和)=a5 =0.94、 (アスペクト比2以上の(100)平板状粒子を大きい
方から全投影面積の70%までを取り出した時、その粒
子の直径分布の変動係数)=a6 =0.059、平均厚
さ=a7 =0.29μm
【0076】(平板状粒子2の調製)反応容器中にゼラ
チン水溶液1200ml(脱イオン化アルカリ処理ゼラチ
ン20gを含み、pH4.3)を入れ、温度を41℃に
保ちながら、Ag−1液とX−1液を50ml/分で12
mlだけ同時混合添加した。2分間攪拌した後、Ag−2
液とX−2液を62ml/分で22mlだけ同時混合添加し
た。2分間攪拌した後、Ag−1液とX−1液を50ml
/分で38mlだけ同時混合添加した。NaCl−1液を
23ml加え、pHを5.0とし、温度を75℃に昇温し
た。20分間熟成した後、温度を65℃に下げ、AgC
l微粒子乳剤(平均粒子直径0.08μm)を4×10
-3モル/分のAgCl添加速度で添加し、10分間添加
した後、AgCl 10-4モル/分の加速添加法で70分
間添加した。添加後、8分間熟成した後、沈降剤を加
え、温度を30℃に下げ、沈降水洗した。ゼラチン水溶
液を加え、38℃でpH6.2、pCl 3. 0に調節し
た。該粒子の形状特性値は次の通りであった。 a1 =0.92、a2 =4.5、a3 =1.0μm、a
4 =0、 a5 =0.82、a6 =0.077、 a7 =0.22
μm
【0077】(平板状粒子3の調製)平板状粒子2の調
製において、粒子形成が終った後、温度を72℃に上
げ、更に10分間、熟成をした後、沈降剤を加え、温度
を30℃に下げ、沈降水洗した。ゼラチン水溶液を加
え、38℃でpH6.2、pCl 3.0に調節した。該
乳剤粒子のレプリカのTEM像を観察した所、アスペク
ト比2以上の平板状粒子の全投影面積の約38%が、4
つの角の内の1つの角が優先的に欠損し、丸味をおびた
形状の平板状粒子であるAgX乳剤であった。
【0078】(比較用粒子4の調製)欧州特許0534
395A1号の実施例11Bの処方に従って、粒子形成
した、該乳剤に沈降剤を添加し、30℃で沈降水洗法で
水洗し、ゼラチン水溶液を加え、38℃でpH6.2、
pCl 3.0に調節した。該乳剤粒子のレプリカのTE
M像の粒子形状は同明細書の Fig.5の粒子形状に近かっ
た。
【0079】(乳剤の調製:化学増感)以上の如く調製
した粒子1〜4を攪拌しながら54℃に保った状態で化
学増感を施した。まず、チオスルホン酸化合物−Iを添
加し、つぎに直径0.07μmのAgI微粒子を全銀量
に対して0.10モル%添加し、さらに二酸化チオ尿素
を添加し、22分間そのまま保持して還元増感を施し
た。つぎに4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラアザインデンと増感色素−1、2をそれ
ぞれ添加した。さらに塩化カルシウムを添加した。引き
続きチオ硫酸ナトリウムとセレン化合物II−20および
テルル化合物III −12を表1に示す量だけ添加した。
さらに塩化金酸およびチオシアン酸カリウムを添加し、
40分後に35℃に冷却した。ここでAgI微粒子、チ
オ硫酸ナトリウム、セレン化合物、テルル化合物以外の
添加剤は後で述べる写真感度が最適となる量を添加し
た。こうして乳剤の調製(化学熟成)を終了した。
【0080】
【化22】
【0081】
【化23】
【0082】
【化24】
【0083】(乳剤塗布層の調製)化学増感を施した乳
剤に対してハロゲン化銀1モル当たり下記の薬品を添加
して乳剤塗布液とした。 ・ゼラチン(乳剤中のゼラチンも含めて) 111g ・デキストラン(平均分子量3.9万) 21.5g ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量40万) 5.1g ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 1.2g ・硬膜剤 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 膨潤率が230%の値となるように添加量を調整 ・化合物−I 42.1mg ・化合物−II 10.3g ・化合物−III 0.11g ・化合物−IV 8.5mg ・化合物−V 0.43g (NaOHでpH6.1に調整)
【0084】
【化25】
【0085】
【化26】
【0086】上記塗布液に対し、染料−Iが片面当たり
10mg/m2となるように染料乳化物Aを添加した。
【0087】
【化27】
【0088】(染料乳化物Aの調製)上記染料−Iを6
0gおよび下記高沸点有機溶媒−Iを62.8g、−II
を62.8g及び酢酸エチル333gを60℃で溶解し
た。つぎにドデシルスルホン酸ナトリウムの5%水溶液
65ccとゼラチン94g、水581ccを添加し、ディゾ
ルバーにて60℃、30分間乳化分散した。つぎに下記
化合物−VIを2gおよび水6リットルを加え、40℃に
降温した。つぎに旭化成製限外濾過ラボモジュールAC
P1050を用いて、全量が2kgとなるまで濃縮し、前
記化合物−VIを1g加えて染料乳化物Aとした。
【0089】
【化28】
【0090】(表面保護層塗布液の調製)表面保護層塗
布液を、各成分が下記の塗布量となるように調製した。 ・ゼラチン 0.780g/m2 ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量40万) 0.035 ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万)0.0012 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) 0.072 ・塗布助剤−I 0.020 ・塗布助剤−II 0.037 ・塗布助剤−III 0.0080 ・塗布助剤−IV 0.0032 ・塗布助剤−V 0.0025 ・化合物−VII 0.0022 ・プロキセル 0.0010 (NaOHでpH6.8に調整)
【0091】
【化29】
【0092】(支持体の調製) (1)下塗層用染料分散物Bの調製 下記の染料−IIを特開昭63−197943号に記載の
方法でボールミル処理した。
【0093】
【化30】
【0094】水434ccおよびTriton X200
(登録商標)界面活性剤(TX−200(登録商標))
の6.7%水溶液791ccとを2リットルのボールミル
に入れた。染料20gをこの溶液に添加した。酸化ジル
コニウム(ZrO2)のビーズ400ml(2mm径)を添加
し、内容物を4日間粉砕した。この後、12.5%ゼラ
チン160gを添加した。脱泡した後、濾過によりZr
2 ビーズを除去した。得られた染料分散物を観察した
ところ、粉砕された染料の粒径は0.05〜1.15μ
mにかけての広い分野を有していて、平均粒径は0.3
7μmであった。さらに、遠心分離操作を行うことで
0.9μm以上の大きさの染料粒子を除去した。こうし
て染料分散物Bを得た。
【0095】(2)支持体の調製 二軸延伸された厚さ175μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にコロナ放電を行い、下記の組成より
成る第1下塗液を塗布量が4.9cc/m2と成るようにワ
イヤーコンバーターにより塗布し、185℃にて1分間
乾燥した。つぎに反対面にも同様にして第1下塗層を設
けた。使用したポリエチレンテレフタレートには染料−
Iが0.04wt%含有されているものを用いた。 ・ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス溶液 (固形分40%ブタジエン/スチレン重量比=31/69) 158cc ・2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム塩4%溶液 41cc ・蒸留水 801cc *ラテックス溶液中には、乳化分散剤として下記化合物
をラテックス固形分に対し0.4wt%含有
【0096】
【化31】
【0097】(3)下塗層の塗布 上記の両面の第1下塗層上に下記の組成からなる第2の
下塗層を塗布量が下記に記載の量となるように片側ず
つ、両面にワイヤー・バーコーダー方式により塗布し、
155℃で乾燥した。 ・ゼラチン 80mg/m2 ・染料分散物B(染料固形分として) 8 ・塗布助剤−VI 1.8 ・化合物−VIII 0.27 ・マット剤 平均粒径2.5μmのポリメチルメタクリレート 2.5
【0098】
【化32】
【0099】(写真材料の調製)前述のごとく準備した
支持体上に先の乳剤層と表面保護層とを組み合わせ同時
押し出し法により両面に塗布した。片面当りの塗布銀量
は1.75g/m2とした。
【0100】(写真性能の評価)写真材料を富士写真フ
イルム(株)社製のXレイオルソスクリーンHR−4を
使用して両側から0.05秒の露光を与えた。露光後、
以下の自動現像機と処理液を用いて感度の評価を行っ
た。感度は試料1を基準とし、カブリに加えて1.0の
濃度を与える露光量の比の逆数で示した。
【0101】(処理) 自動現像機・・富士フイルム(株)社製CEPROS−
Mを改造して乾燥ゾーンにヒートローラーを組み込み、
搬送スピードを速め、Dry toDry 30秒とした。 濃縮液の調製 <現像液> パーツ剤A 水酸化カリウム 330g 亜硫酸カリウム 630g 亜硫酸ナトリウム 255g 炭酸カリウム 90g ホウ酸 45g ジエチレングリコール 180g ジエチレントリアミン五酢酸 30g 1−(N,N−ジエチルアミン)エチル−5−メルカプト テトラゾール 0.75g ハイドロキノン 450g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3− ピラゾリドン 60g 水を加えて 4125ml
【0102】 パーツ剤B ジエチレングリコール 525g 3,3′ジチオビスヒドロ桂皮酸 3g 氷酢酸 102.6g 2−ニトロインダゾール 3.75g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 34.5g 水を加えて 750ml
【0103】 パーツ剤C グルタールアルデヒド(50wt/wt%) 150g 臭化カリウム 15g メタ重亜硫酸カリウム 105g 水を加えて 750ml
【0104】 <定着液> チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol %) 3000ml エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム・二水塩 0.45g 亜硫酸ナトリウム 225g ホウ酸 60g 1−(N,N−ジエチルアミン)−エチル−5−メルカプト テトラゾール 15g 酒石酸 48g 氷酢酸 675g 水酸化ナトリウム 225g 硫酸(36N) 58.5g 硫酸アルミニウム 150g 水を加えて 6000ml pH 4.68
【0105】(処理液の調製)上記現像液濃度液を下記
の容器に各パーツ剤毎に充填した。この容器はパーツ剤
A、B、Cの各部分容器が容器自身によって一つに連結
されているものである。また、上記定着液濃度も同種の
容器に充填した。まず、現像槽内にスターターとして、
酢酸54gと臭化カリウム55.5gを含む水溶液30
0mlを添加した。上記処理剤入容器を逆さにして自現機
の側面に装着されている処理液ストックタンクの穿孔刃
にさしこんで、キャップの封止膜を破り、容器内の各処
理剤をストックタンクに充填した。これらの各処理剤を
下記の割合で自現機の現像槽、定着槽に、それぞれ自現
機に設置されているポンプを作動して満たした。また、
感材が四切サイズ換算で8枚処理される毎にも、この割
合で、処理剤原液と水とを混合して自現機の処理槽に補
充した。
【0106】現像液 パーツ液A 51ml パーツ液B 10ml パーツ液C 10ml 水 125ml pH 10.50 定着液 濃縮液 80ml 水 120ml pH 4.62 水洗槽には水道水を満たした。
【0107】また、水あか防止剤として、放線菌を平均
粒径100μm、平均孔径3μmのパーライトに担持さ
せたもの0.4gをポリエチレン製のビン(ビン開口部
を300メッシュのナイロン布で覆い、この布より水お
よび菌の流通が可能)に充填したものを3個用意し、そ
のうちの2個を水洗槽の底部に、1個を水洗水のストッ
クタンク(液量0.2リットル)の底部にそれぞれ沈め
た。 処理スピード及び処理温度 現 像 35℃ 8.8秒 定 着 32℃ 7.7 水 洗 17℃ 3.8 スクイズ 4.4 乾 燥 58℃ 5.3 トータル 30 補充量 現像液 25ml/10×12インチ 定着液 25ml/10×12インチ 結果を表1に示す。
【0108】
【表1】
【0109】比較用粒子4に比べて、双晶粒子の混入比
率が低い粒子1〜3の感度が高く、しかも驚くべきこと
に、セレン増感やテルル増感を施すと、粒子1〜3の感
度が比較用粒子4に比べて非常に高くなることがわか
る。
【0110】実施例2 実施例1で調製した平板状粒子1および比較用粒子4に
対して攪拌しながら60℃に保った状態で化学増感を施
した。まずチオスルフォン酸化合物−Iを添加し、つぎ
に直径0.07μmのAgI微粒子を全銀量に対して
0.15モル%添加した。つぎに実施例1で使用した増
感色素−1,2をそれぞれ添加した。引き続きチオ硫酸
ナトリウムとセレン化合物I−17、II−6、II−15
及びテルル化合物III −3、IV−9を表2に示す量だけ
添加し、60分後に35℃に冷却した。ここでチオスル
フォン酸化合物−Iおよび増感色素−1、2は、写真感
度が最適となる量を添加した。
【0111】実施例1と同様にして乳剤塗布層、表面保
護層塗布液、支持体、下塗層を調製し、片面当りの塗布
銀量が1.65g/m2となるように支持体の両面に塗布
した。写真性能の評価も実施例1と同様に行ない、表2
に示す結果を得た。感度は試料22を基準とした。
【0112】
【表2】
【0113】双晶粒子の混入比率のまったくない粒子1
においてセレン増感やテルル増感を施すことで比較粒子
4に対して驚くべき高感度を実現することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。支持体上
に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料において、該乳剤層中のハロゲン化
銀粒子の全投影面積の60%以上、好ましくは70%以
上、より好ましくは80〜100%が、Cl- 含率20
モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましく
は75〜100モル%、更に好ましくは90〜100モ
ル%であり主平面が{100}面である平板状粒子であ
る。主平面は平板状粒子の最外表面を指す。該平板状粒
子の厚さは0.35μm以下であり、0.05〜0.3
μmがより好ましく、0.05〜0.25μmが更に好
ましい。アスペクト比(直径/厚さ)は2以上、好まし
くは2〜25、より好ましくは4〜20である。ここで
直径とは、該平板状粒子の投影面積と等しい面積を有す
る円の直径を指し、厚さは2つの主平面間の距離を指
す。該ハロゲン化銀乳剤には双晶粒子が混入し易いが、
本発明のAgX乳剤ではa4 値が0.1以下、好ましく
は0〜0.08、より好ましくは0〜0.05、更に好
ましくは0〜0.02である。ここで双晶粒子とは双晶
面を1枚以上有し、外表面が{100}面である粒子を
指し、詳細は写真工学の基礎、銀塩写真編、第3章、コ
ロナ社(1979年)の記載を参考にするこができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】更には(該平板状粒子を投影面積の大きい
方から順に該平板状粒子の全投影面積の70%までを取
り出した場合に、その直径分布の標準偏差=a6 が好ま
しくは0〜0.11、より好ましくは0〜0.09、更
に好ましくは0〜0.07、最も好ましくは0〜0.0
6である。該平板状粒子の全投影面積の好ましくは47
%以上、より好ましくは55〜100%、更に好ましく
は75〜100%がエッジ比(長辺のエッジ長/短辺の
エッジ長)が1〜1.4、好ましくは1〜1.3、より
好ましくは1〜1.2である。該平板状粒子の主平面の
形状は実質的に直角平行四辺形である。但し、角が少し
丸味を帯びた態様も許容されるが、(角の欠損部の体積
/欠損前の粒子の体積)は0.2以下であり、多くの場
合は0〜0.1である。ここで欠損前の体積とは、該粒
子の直線部を延長し、直方体を形成した時の粒子の体積
を指す。本発明のAgCl含率の高い粒子では四つの角
の内、1つだけが優先的に丸味を帯びた粒子が多くなる
場合がある。ここで優先的とは、該欠損部体積が他の2
倍以上、多くの場合は4倍以上、より多くの場合は8倍
以上である。(優先的欠損部を有する平板状粒子の全投
影面積/平板状粒子の全投影面積)、が好ましくは0.
08以上、より好ましくは0.15〜1.0、更に好ま
しくは0.35〜1.0を占める態様が好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】(AgX1 |AgX2 )の場合のAg
1 :AgX2 のモル比、また、(AgX1 |AgX4
|AgX3 )のAgX1 :AgX4 :AgX3 のモル比
は実験計画法的に種々変化させ、最も好ましい本発明の
態様が得られる該モル比を選んで用いることができる。
(AgX1 |AgX2 )の場合、AgX2 層の厚さはA
gX1 層の表面を平均で1格子層以上覆う量が好まし
く、3格子層覆う量〜AgX 1 層の104 倍モル量がよ
り好ましい。(AgX1 |AgX4 |AgX3 )の場合
の該AgX4 層の添加モル量は、該AgX1 層の添加モ
ル量の0.02〜10倍モル量が好ましく、0.1〜3
倍モル量がより好ましい。通常は該ギャップ差が大きく
なる程、該欠陥形成頻度が高くなる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】該平板状粒子の主平面は{100}面であ
り、Ag+ とX- が交互に配列している。この面上に分
光増感色素が吸着した場合、該色素は該Ag+ と直接に
相互作用することができる。AgX粒子では(伝導帯は
Ag+ により構成され、価電子帯は最上バンドはAg+
とX- との強い結合から構成される一方、Γ点付近では
- により構成される。)従って該色素の最低空位準位
は、AgX粒子の伝導帯と直接に相互作用することがで
き、該色素が光励起された時のAgX伝導帯への電子注
入効率がよい。従って分光増感効率が高くなる。一方、
主平面が{111}面である平板状粒子では該色素とA
gX粒子の伝導帯とはX- 層を介しての相互作用の確率
が高くなる。表面のX- 層は表面で結合が切れている為
に過剰の負荷電を帯びており、この負荷電障壁をのり越
えて電子注入される為に電子注入効率が悪い。従って分
光増感効率が悪くなる。従って、従来の{111}面型
平板状粒子に対してもより優れた分光増感効率を示す。
また、該{111}面型平板状粒子を固有域光で励起し
た場合、生じた正孔は表面のX- 層を介して該色素の最
高被占軌道に捕獲され易く、それが励起電子と再結合
し、いわゆる固有減感を生じ易い。これは該正孔が表面
のX- 層により捕獲され易い為である。これに対し、該
{100}面型平板状粒子ではそれが少ない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】(比較用粒子4の調製)欧州特許0534
395A1号の実施例11Bの処方に従って、粒子形成
した、該乳剤に沈降剤を添加し、30℃で沈降水洗法で
水洗し、ゼラチン水溶液を加え、38℃でpH6.2、
pCl 3.0に調節した。該乳剤粒子のレプリカのTE
M像の粒子形状は同明細書の Fig.4、 Fig.5の粒子形状
に近かった。具体的にはa1 =0.62、a2 =10.
0、a3 =1.3μm、a4 =0.19、a5=0.5
3、a6 =0.17、a7 =0.13μmであった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以
    上がCl- 含率が20モル%以上で主平面が{100}
    面で、厚さが0.35μm以下でアスペクト比(直径/
    厚さ)が2以上の平板状粒子であり、かつ、双晶粒子の
    投影面積の合計が該平板状粒子の全投影面積の10%以
    下であり、かつ該平板状粒子がセレン化合物及び/また
    はテルル化合物により化学増感されていることを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以
    上がCl- 含率が20モル%以上で、主平面が{10
    0}面で、厚さが0.35μm以下でアスペクト比が2
    以上の平板状粒子であり、かつ、該平板状粒子を投影面
    積の大きい方から順に該平板状粒子の全投影面積の70
    %までを取り出した場合に、その直径分布の変動係数が
    0〜0.11であり、かつ該平板状粒子がセレン化合物
    及び/またはテルル化合物により化学増感されているこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以
    上がCl- 含率が20モル%以上で、主平面が{10
    0}面で、厚さが0.35μm以下でアスペクト比が2
    以上の平板状粒子であり、かつ該平板状粒子の全投影面
    積の47%以上がエッジ比(長辺のエッジ長/短辺のエ
    ッジ長)が1〜1.4であり、かつ該平板状粒子がセレ
    ン化合物及び/またはテルル化合物により化学増感され
    ていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以
    上がCl- 含率が20モル%以上で、主平面が実質的に
    直角平行四辺形の{100}面で、厚さが0.35μm
    以下でアスペクト比が2以上の平板状粒子であり、かつ
    該平板状粒子の全投影面積の10%以上が4つの角の内
    の1つの角が優先的に欠損し、丸味を帯びた形状であ
    り、かつ該平板状粒子がセレン化合物及び/またはテル
    ル化合物により化学増感されていることを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料。
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