JPH0712766B2 - 車輌のリヤサスペンション - Google Patents
車輌のリヤサスペンションInfo
- Publication number
- JPH0712766B2 JPH0712766B2 JP63190127A JP19012788A JPH0712766B2 JP H0712766 B2 JPH0712766 B2 JP H0712766B2 JP 63190127 A JP63190127 A JP 63190127A JP 19012788 A JP19012788 A JP 19012788A JP H0712766 B2 JPH0712766 B2 JP H0712766B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle body
- arm
- wheel
- support member
- connecting end
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G3/00—Resilient suspensions for a single wheel
- B60G3/18—Resilient suspensions for a single wheel with two or more pivoted arms, e.g. parallelogram
- B60G3/20—Resilient suspensions for a single wheel with two or more pivoted arms, e.g. parallelogram all arms being rigid
- B60G3/26—Means for maintaining substantially-constant wheel camber during suspension movement ; Means for controlling the variation of the wheel position during suspension movement
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G3/00—Resilient suspensions for a single wheel
- B60G3/18—Resilient suspensions for a single wheel with two or more pivoted arms, e.g. parallelogram
- B60G3/20—Resilient suspensions for a single wheel with two or more pivoted arms, e.g. parallelogram all arms being rigid
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、独立懸架式の車輌のリヤサスペンションに関
する。
する。
(従来の技術) 車両の後輪を懸架するサスペンション装置としてマルチ
リンク式のものが知られている。第4図及び第5図は従
来のマルチリンク式リヤサスペンションを示し、このリ
ヤサスペンション10は、後輪2を支持するホイールキャ
リア11を、上部フロントアーム12と上部リヤアーム13と
から構成される上部連結系14、下部フロントアーム15と
下部リヤアーム16とから構成される下部連結系17、及び
トーコントロール用アーム18により車体に連結してい
る。
リンク式のものが知られている。第4図及び第5図は従
来のマルチリンク式リヤサスペンションを示し、このリ
ヤサスペンション10は、後輪2を支持するホイールキャ
リア11を、上部フロントアーム12と上部リヤアーム13と
から構成される上部連結系14、下部フロントアーム15と
下部リヤアーム16とから構成される下部連結系17、及び
トーコントロール用アーム18により車体に連結してい
る。
ホイールキャリア11は、サスペンション10のストロー
ク、後輪2に作用する前後力等により変位、即ち略上下
方向及び略車幅方向に移動し、上部連結系14と下部連結
系17とで設定される仮想キングピン軸まわりに回動す
る。このホイールキャリア11の変位を、アーム18の剛性
により所定の回動に変換することで、サスペンション11
のトー角変化を規制してトーコントロールを行うもので
ある。
ク、後輪2に作用する前後力等により変位、即ち略上下
方向及び略車幅方向に移動し、上部連結系14と下部連結
系17とで設定される仮想キングピン軸まわりに回動す
る。このホイールキャリア11の変位を、アーム18の剛性
により所定の回動に変換することで、サスペンション11
のトー角変化を規制してトーコントロールを行うもので
ある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら上記従来のリヤサスペンション10において
は、サスペンション10のストロークによるホイールキャ
リア11のトー角変化も、後輪2に作用する前後力による
トー角変化も同じアーム18の剛性により規制している。
このため、サスペンション10のストロークによるトー角
変化特性と、後輪2に作用する前後力によるトー角変化
特性とを異なる特性に設定できず、サスペンション10の
トー角変化特性を任意に設定し難いという問題がある。
は、サスペンション10のストロークによるホイールキャ
リア11のトー角変化も、後輪2に作用する前後力による
トー角変化も同じアーム18の剛性により規制している。
このため、サスペンション10のストロークによるトー角
変化特性と、後輪2に作用する前後力によるトー角変化
特性とを異なる特性に設定できず、サスペンション10の
トー角変化特性を任意に設定し難いという問題がある。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたもの
で、サスペンションのストロークによるトー角変化特性
と、後輪に作用する前後力によるトー角変化特性とを異
なる特性に設定することが可能な車輌のリヤサスペンシ
ョンを提供することを目的とする。
で、サスペンションのストロークによるトー角変化特性
と、後輪に作用する前後力によるトー角変化特性とを異
なる特性に設定することが可能な車輌のリヤサスペンシ
ョンを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために本発明によれば、後輪を回転
自在に支持する車輪支持部材と、前記車輪支持部材から
車体の幅方向に向かって延び、車輪支持部材の上部に1
つの枢着点で枢着された外端および車体に1つの枢着点
で枢着される内端を有したアッパアームと、前記車輪支
持部材から車体の内側に向かって延び、車体に複数の枢
着点で枢着される複数の内端を有する一方、車輪支持部
材の下部に少なくとも1つの枢着点で枢着される前記ア
ッパアームの外端と協動して仮想キングピンの中心線を
規定する外端を有したロアアームと、前記車輪支持部材
から車体の内側に向かいかつ車体の前方に対し傾斜して
延び、車輪支持部材に対し前記アッパアームの外端と前
記ロアアームの外端との間に位置しかつ仮想キングピン
の中心線の前後方向に水平に離間した2つの枢着点でそ
れぞれ枢着された2つの外端、および車体に1つの枢着
点で枢着される内端を有するスイングアームとを備えた
車輌のリヤサスペンションにおいて、前記スイングアー
ムの内端は、弾性ブッシュを介して車体に枢着されると
共に、前記弾性ブッシュの軸線は、車体を上方から見た
平面内で、後輪の中心と弾性ブッシュの軸方向中心とを
結ぶ線分に直交する線分に対し、車体前後方向に沿う向
きに所定の角度を存して傾斜されていることを特徴とす
る。
自在に支持する車輪支持部材と、前記車輪支持部材から
車体の幅方向に向かって延び、車輪支持部材の上部に1
つの枢着点で枢着された外端および車体に1つの枢着点
で枢着される内端を有したアッパアームと、前記車輪支
持部材から車体の内側に向かって延び、車体に複数の枢
着点で枢着される複数の内端を有する一方、車輪支持部
材の下部に少なくとも1つの枢着点で枢着される前記ア
ッパアームの外端と協動して仮想キングピンの中心線を
規定する外端を有したロアアームと、前記車輪支持部材
から車体の内側に向かいかつ車体の前方に対し傾斜して
延び、車輪支持部材に対し前記アッパアームの外端と前
記ロアアームの外端との間に位置しかつ仮想キングピン
の中心線の前後方向に水平に離間した2つの枢着点でそ
れぞれ枢着された2つの外端、および車体に1つの枢着
点で枢着される内端を有するスイングアームとを備えた
車輌のリヤサスペンションにおいて、前記スイングアー
ムの内端は、弾性ブッシュを介して車体に枢着されると
共に、前記弾性ブッシュの軸線は、車体を上方から見た
平面内で、後輪の中心と弾性ブッシュの軸方向中心とを
結ぶ線分に直交する線分に対し、車体前後方向に沿う向
きに所定の角度を存して傾斜されていることを特徴とす
る。
(作用) スイングアームはその内端が1箇所で車体に、外端が2
箇所で車輪支持部材にそれぞれ取り付けられているの
で、リヤサスペンション装置が上下方向にストローク運
動すると、車輪支持部材は、アッパアームおよびロアア
ームが協働して規定する仮想キングピンの中心線の回り
に、スイングアームによって、回動される。従って、リ
ヤサスペンション装置のストローク運動に基づく、トー
角の変化特性は、主としてスイングアームにより決定さ
れることになる。
箇所で車輪支持部材にそれぞれ取り付けられているの
で、リヤサスペンション装置が上下方向にストローク運
動すると、車輪支持部材は、アッパアームおよびロアア
ームが協働して規定する仮想キングピンの中心線の回り
に、スイングアームによって、回動される。従って、リ
ヤサスペンション装置のストローク運動に基づく、トー
角の変化特性は、主としてスイングアームにより決定さ
れることになる。
また、後輪に作用する前後力は、スイングアームの内端
を、弾性ブッシュの弾性力に抗することによりこの軸芯
(揺動軸)に沿う方向に移動させる。このため、スイン
グアームはその内端を中心に略水平方向に回動し、車輪
支持部材を回動させてトー角を変化させる。従って、後
輪に作用する前後力に対するトー角変化特性は、弾性ブ
ッシュの弾性力及び揺動軸の配向等により決定される。
を、弾性ブッシュの弾性力に抗することによりこの軸芯
(揺動軸)に沿う方向に移動させる。このため、スイン
グアームはその内端を中心に略水平方向に回動し、車輪
支持部材を回動させてトー角を変化させる。従って、後
輪に作用する前後力に対するトー角変化特性は、弾性ブ
ッシュの弾性力及び揺動軸の配向等により決定される。
(実施例) 第1図及び第2図を参照すると、リヤサスペンション20
は、ホイールキャリア21と、アッパーアーム22と、ロア
アーム23と、トレーリングアーム24を備えている。ホイ
ールキャリア21は、アクスルハウジング部21aを有して
おり、このアクスルハウジング部21aは、後輪2を回転
自在に支持している。
は、ホイールキャリア21と、アッパーアーム22と、ロア
アーム23と、トレーリングアーム24を備えている。ホイ
ールキャリア21は、アクスルハウジング部21aを有して
おり、このアクスルハウジング部21aは、後輪2を回転
自在に支持している。
アッパーアーム22は、Iアーム形状をなし、ホイールキ
ャリア21側から図示しない車体の幅方向に沿い水平に延
びている。アッパーアーム22のホイールキャリア21から
遠く離れた端部は、車体への連結端部22aとして形成さ
れており、この連結端部22aには、アッパーアーム22の
長手方向に対して直交する方向に貫通した取付け孔が形
成されている。それ故、アッパーアーム22の連結端部22
aは、車体の所定の取付け位置に於いて、その取付け孔
内に連結ピン及び弾性ブッシュを介して回動自在に取付
けられる。これに対し、アッパーアーム22の他方の端部
は、ホイールキャリア21への連結端部22bとして形成さ
れており、この連結端部22bは、ボールジョイントを介
して、ホイールキャリア21の上部に回動自在に取り付け
られている。ここで、アッパーアーム22に於ける連結端
部22aの取付け孔の軸線は、車体の長手軸線に沿うて配
置されている。従って、後輪2とともにホイールキャリ
ア21が車体に対して上下方向に運動すると、これに伴っ
て、アッパーアーム22もまたその連結端部22aに於ける
取付け孔の軸線の回りに揺動されることになる。このよ
うにしてアッパーアーム22が揺動されると、アッパーア
ーム22の連結端部22bは、ホイールキャリア21とともに
車体に対して上下方向に変位されると同時に、車体の幅
方向にも変位する。
ャリア21側から図示しない車体の幅方向に沿い水平に延
びている。アッパーアーム22のホイールキャリア21から
遠く離れた端部は、車体への連結端部22aとして形成さ
れており、この連結端部22aには、アッパーアーム22の
長手方向に対して直交する方向に貫通した取付け孔が形
成されている。それ故、アッパーアーム22の連結端部22
aは、車体の所定の取付け位置に於いて、その取付け孔
内に連結ピン及び弾性ブッシュを介して回動自在に取付
けられる。これに対し、アッパーアーム22の他方の端部
は、ホイールキャリア21への連結端部22bとして形成さ
れており、この連結端部22bは、ボールジョイントを介
して、ホイールキャリア21の上部に回動自在に取り付け
られている。ここで、アッパーアーム22に於ける連結端
部22aの取付け孔の軸線は、車体の長手軸線に沿うて配
置されている。従って、後輪2とともにホイールキャリ
ア21が車体に対して上下方向に運動すると、これに伴っ
て、アッパーアーム22もまたその連結端部22aに於ける
取付け孔の軸線の回りに揺動されることになる。このよ
うにしてアッパーアーム22が揺動されると、アッパーア
ーム22の連結端部22bは、ホイールキャリア21とともに
車体に対して上下方向に変位されると同時に、車体の幅
方向にも変位する。
ロアアーム23は、いわゆるA字形状を規定する一対のア
ーム、即ち、車体の前後方向にみて、フロントアーム23
Aと、リアアーム23Bとから形成されており、これらフロ
ントアーム23A及びリアアーム23Bの一端は互いに一体的
に連結されている。アーム23A,23Bの互いに連結された
一端は、ホイールキャリア21への連結端部23cとして形
成されている。フロントアーム23Aは、ホイールキャリ
ア21側から第1図中矢印で示される車体の前方方向で且
つ車体の長手軸線に向かって斜めに延び、しかも、第2
図から明らかなように上方に向かって延びている。一
方、リアアーム23Bは、ホイールキャリア21側から車体
の幅方向にほぼ水平にしてアッパーアーム22を越えて延
び、そして、フロントアーム23Aより車体の長手軸線に
近接するように、この長手軸線に向かって延びている。
フロント及びリアアーム23A,23Bに於けるそれぞれの他
方の端部は、アッパーアーム22の連結端部22aと同様な
車体への連結端部23a,23bとして形成されている。従っ
て、ロアアーム23の連結端部23a,23bは、車体の所定の
取付け位置に、連結ピン及び弾性ブッシュを介して回動
可能に取付けられている。これに対し、ロアアーム23の
残りの連結端部23cは、ホイールキャリア21の下部にボ
ールジョイントを介して回動可能に取り付けられてい
る。
ーム、即ち、車体の前後方向にみて、フロントアーム23
Aと、リアアーム23Bとから形成されており、これらフロ
ントアーム23A及びリアアーム23Bの一端は互いに一体的
に連結されている。アーム23A,23Bの互いに連結された
一端は、ホイールキャリア21への連結端部23cとして形
成されている。フロントアーム23Aは、ホイールキャリ
ア21側から第1図中矢印で示される車体の前方方向で且
つ車体の長手軸線に向かって斜めに延び、しかも、第2
図から明らかなように上方に向かって延びている。一
方、リアアーム23Bは、ホイールキャリア21側から車体
の幅方向にほぼ水平にしてアッパーアーム22を越えて延
び、そして、フロントアーム23Aより車体の長手軸線に
近接するように、この長手軸線に向かって延びている。
フロント及びリアアーム23A,23Bに於けるそれぞれの他
方の端部は、アッパーアーム22の連結端部22aと同様な
車体への連結端部23a,23bとして形成されている。従っ
て、ロアアーム23の連結端部23a,23bは、車体の所定の
取付け位置に、連結ピン及び弾性ブッシュを介して回動
可能に取付けられている。これに対し、ロアアーム23の
残りの連結端部23cは、ホイールキャリア21の下部にボ
ールジョイントを介して回動可能に取り付けられてい
る。
ここで、上述の説明から明らかなように、フロントアー
ム23Aの連結端部23aは、リアアーム23Bの連結端部23bよ
りも上方に位置し、且つ、後輪2側に位置付けられてい
る。また、連結端部23a,23bのそれぞれの取付け孔の軸
線は、車体の長手軸線方向に対して傾斜したライン上に
位置付けられている。従って、後輪2とともにホイール
キャリア21が車体に対して上下方向に運動すると、これ
に伴い、ロアアーム23もまた、その連結端部23a,23bに
於ける取付け孔の軸線回りに揺動されることになる。こ
のようにしてロアアーム23が揺動されると、その連結端
部23cは、車体に対して上下方向及び車体の幅方向に変
位されるばかりでなく、連結端部23a,23bの取付け孔が
車体の長手方向に対して傾斜したライン上にあるので、
更に車体の前後方向にも変位されることになる。また、
ロアアーム23に於ける連結端部23cの上下方向及び車体
の幅方向の変位量は、このロアアーム23がアッパーアー
ム22よりも長いので、前述したアッパーアーム22の上下
方向及び幅方向の変位量よりも小さい。
ム23Aの連結端部23aは、リアアーム23Bの連結端部23bよ
りも上方に位置し、且つ、後輪2側に位置付けられてい
る。また、連結端部23a,23bのそれぞれの取付け孔の軸
線は、車体の長手軸線方向に対して傾斜したライン上に
位置付けられている。従って、後輪2とともにホイール
キャリア21が車体に対して上下方向に運動すると、これ
に伴い、ロアアーム23もまた、その連結端部23a,23bに
於ける取付け孔の軸線回りに揺動されることになる。こ
のようにしてロアアーム23が揺動されると、その連結端
部23cは、車体に対して上下方向及び車体の幅方向に変
位されるばかりでなく、連結端部23a,23bの取付け孔が
車体の長手方向に対して傾斜したライン上にあるので、
更に車体の前後方向にも変位されることになる。また、
ロアアーム23に於ける連結端部23cの上下方向及び車体
の幅方向の変位量は、このロアアーム23がアッパーアー
ム22よりも長いので、前述したアッパーアーム22の上下
方向及び幅方向の変位量よりも小さい。
第2図及び第3図に示されるように、ホイールキャリア
21に対するアッパーアーム22に於ける連結端部22bの取
付け位置は、同じくホイールキャリア21に対するロアア
ーム23の連結端部23cの取付け位置よりも、車体の前方
に偏位されている。
21に対するアッパーアーム22に於ける連結端部22bの取
付け位置は、同じくホイールキャリア21に対するロアア
ーム23の連結端部23cの取付け位置よりも、車体の前方
に偏位されている。
ここで、サスペンション装置20の仮想キングピンの中心
線は、アッパーアーム22に於ける連結端部22bのボール
ジョイントの中心とロアアーム23に於ける連結端部23c
のボールジョイントの中心とを結ぶ線により規定される
が、この仮想キングピンの中心線は、連結端部22bが連
結端部23cよりも車体の前方に偏位しているから、後輪
2のキャスタ角は、常に、ネガティブに設定されてい
る。従って、キャスタトレールもまた、常にネガティブ
となり、ここで、このキャスタトレールの絶対値は、常
に、ニューマティックトレールに比べて大きくなるよう
に設定されている。
線は、アッパーアーム22に於ける連結端部22bのボール
ジョイントの中心とロアアーム23に於ける連結端部23c
のボールジョイントの中心とを結ぶ線により規定される
が、この仮想キングピンの中心線は、連結端部22bが連
結端部23cよりも車体の前方に偏位しているから、後輪
2のキャスタ角は、常に、ネガティブに設定されてい
る。従って、キャスタトレールもまた、常にネガティブ
となり、ここで、このキャスタトレールの絶対値は、常
に、ニューマティックトレールに比べて大きくなるよう
に設定されている。
前述したトレーリングアーム24は、鋳造又は鍛造により
形成されており、ロアアーム23に対していわゆる逆A字
形をなしている。即ち、トレーリングアーム24は、ホイ
ールキャリア21側の一方の端部が車体の前後方向に二股
に分岐され、そして、他方の端部側がロアアーム23に於
けるフロントアーム23Aの上方を、車体の前方で且つ車
体の長手軸線に向かい、そして、ほぼ水平に延びてい
る。従って、トレーリングアーム24は、ホイールキャリ
ア21から遠く離れた端部を頂点とするとともに、ホイー
ルキャリア21側の二股状に分かれた2つの端部間を結ぶ
線分を底辺とし、他の2辺の長さが異なる三角形状をな
している。即ち、トレーリングアーム24に於いて、上述
した頂点を規定する端部を連結端部24aとし、そして、
上記底辺の端を規定する他の2つの端部を連結端部24b,
24cとした場合、連結端部24aと連結端部24bとの間の距
離は、連結端部24aと連結端部24cとの間の距離よりも短
い。
形成されており、ロアアーム23に対していわゆる逆A字
形をなしている。即ち、トレーリングアーム24は、ホイ
ールキャリア21側の一方の端部が車体の前後方向に二股
に分岐され、そして、他方の端部側がロアアーム23に於
けるフロントアーム23Aの上方を、車体の前方で且つ車
体の長手軸線に向かい、そして、ほぼ水平に延びてい
る。従って、トレーリングアーム24は、ホイールキャリ
ア21から遠く離れた端部を頂点とするとともに、ホイー
ルキャリア21側の二股状に分かれた2つの端部間を結ぶ
線分を底辺とし、他の2辺の長さが異なる三角形状をな
している。即ち、トレーリングアーム24に於いて、上述
した頂点を規定する端部を連結端部24aとし、そして、
上記底辺の端を規定する他の2つの端部を連結端部24b,
24cとした場合、連結端部24aと連結端部24bとの間の距
離は、連結端部24aと連結端部24cとの間の距離よりも短
い。
第1図および第2図から示されるように、連結端部24b
と連結端部24cとは、前記仮想キングピンの中心線の前
後方向に水平に離間した状態でホイールキャリア21に連
結されている。
と連結端部24cとは、前記仮想キングピンの中心線の前
後方向に水平に離間した状態でホイールキャリア21に連
結されている。
トレーリングアーム24の連結端部24aには、第3図に示
されるように、取付け孔が形成されている。この連結端
部24aの取付け孔内には、前述した連結端部22a,23a,23b
の場合と同様に弾性ブッシュ31が装着されている。従っ
て、トレーリングアーム24の連結端部24aもまた、車体
の所定の取付け位置に、連結ピン及び上記弾性ブッシュ
31を介して、回動自在に取り付けられている。第3図
に、連結ピンは、図示されていない。一方、トレーリン
グアーム24の二股状に分かれた連結端部24b,24cには、
その軸線が車体の長手軸線と平行で且つ互いに一直線に
整合された取付け孔がそれぞれ形成されている。これら
連結端部24a,24bの取付け孔内には、弾性ブッシュ31と
同様な弾性ブッシュがそれぞれ装着されている。従っ
て、トレーリングアーム24の連結端部24b,24cは、ホイ
ールキャリア21にそれぞれ連結ピン40及び弾性ブッシュ
を介して回動自在に取付けられている。ここで、ホイー
ルキャリア21に対する連結端部24b,24cの取付け位置
は、アッパーアーム22に於ける連結端部22bの取付け位
置よりも下方で且つ後輪2の車軸よりも上方に位置付け
られている。
されるように、取付け孔が形成されている。この連結端
部24aの取付け孔内には、前述した連結端部22a,23a,23b
の場合と同様に弾性ブッシュ31が装着されている。従っ
て、トレーリングアーム24の連結端部24aもまた、車体
の所定の取付け位置に、連結ピン及び上記弾性ブッシュ
31を介して、回動自在に取り付けられている。第3図
に、連結ピンは、図示されていない。一方、トレーリン
グアーム24の二股状に分かれた連結端部24b,24cには、
その軸線が車体の長手軸線と平行で且つ互いに一直線に
整合された取付け孔がそれぞれ形成されている。これら
連結端部24a,24bの取付け孔内には、弾性ブッシュ31と
同様な弾性ブッシュがそれぞれ装着されている。従っ
て、トレーリングアーム24の連結端部24b,24cは、ホイ
ールキャリア21にそれぞれ連結ピン40及び弾性ブッシュ
を介して回動自在に取付けられている。ここで、ホイー
ルキャリア21に対する連結端部24b,24cの取付け位置
は、アッパーアーム22に於ける連結端部22bの取付け位
置よりも下方で且つ後輪2の車軸よりも上方に位置付け
られている。
前述した弾性ブッシュ31は、例えば、円筒形状をなした
ゴム製のブッシュからなる。これら弾性ブッシュ31は、
その軸線方向、つまり、第4図に示される矢印A方向に
は弾性変形し易いが、しかしながら、矢印B方向で示さ
れる軸線と直交する方向には弾性変形し難い性質を有し
ている。トレーリングアーム24がホイールキャリア21か
ら伝達される荷重は、連結端部24b,24cに分散して加わ
ることから、これら連結端部24b,24cの個々の弾性ブッ
シュが受ける分散荷重は小さく、それ故、これら弾性ブ
ッシュには、比較的軟らかく振動に対する吸収性の良好
なゴムブッシュを使用可能となる。付け加えれば、個々
の弾性ブッシュが同等な弾性を有していることは、勿論
である。
ゴム製のブッシュからなる。これら弾性ブッシュ31は、
その軸線方向、つまり、第4図に示される矢印A方向に
は弾性変形し易いが、しかしながら、矢印B方向で示さ
れる軸線と直交する方向には弾性変形し難い性質を有し
ている。トレーリングアーム24がホイールキャリア21か
ら伝達される荷重は、連結端部24b,24cに分散して加わ
ることから、これら連結端部24b,24cの個々の弾性ブッ
シュが受ける分散荷重は小さく、それ故、これら弾性ブ
ッシュには、比較的軟らかく振動に対する吸収性の良好
なゴムブッシュを使用可能となる。付け加えれば、個々
の弾性ブッシュが同等な弾性を有していることは、勿論
である。
トレーリングアーム24に於ける連結端部24aの取付け孔
は、ロアアーム23に於ける連結端部23aの取付け孔の軸
線と平行で、且つ、車体の前後方向に対して所定の角度
で傾斜した軸線を有している。この点に関して、詳述す
れば、第1図に示されているように、車体の上方からみ
た平面内で考えた場合、連結端部24aに於ける取付け孔
の軸線l1は、後輪2の中心O1と弾性ブッシュ31の軸方向
中心O2とを結ぶ線分n1に対して直交する線分n2との間に
交差角ψを存して傾斜されている。
は、ロアアーム23に於ける連結端部23aの取付け孔の軸
線と平行で、且つ、車体の前後方向に対して所定の角度
で傾斜した軸線を有している。この点に関して、詳述す
れば、第1図に示されているように、車体の上方からみ
た平面内で考えた場合、連結端部24aに於ける取付け孔
の軸線l1は、後輪2の中心O1と弾性ブッシュ31の軸方向
中心O2とを結ぶ線分n1に対して直交する線分n2との間に
交差角ψを存して傾斜されている。
第2図には、符号32で示されたダンパが示されており、
このダンパ32の上側半分には、コイルスプリング33がダ
ンパ32を囲むようにして取付けられている。ダンパ32の
下端は、ホイールキャリア21の中央部から下方で且つ車
体の長手軸線側に向かって一体的に延びたアーム21bの
自由端に、枢着されており、また、ダンパ32の上端は、
車体に枢着されている。
このダンパ32の上側半分には、コイルスプリング33がダ
ンパ32を囲むようにして取付けられている。ダンパ32の
下端は、ホイールキャリア21の中央部から下方で且つ車
体の長手軸線側に向かって一体的に延びたアーム21bの
自由端に、枢着されており、また、ダンパ32の上端は、
車体に枢着されている。
以下に、上述したリヤサスペンション20の働きを説明す
る。
る。
ホイールキャリア21が車体に対して上下方向に運動する
際、前述したように連結端部24aと連結端部24bとの間の
距離が連結端部24aと連結端部24cとの間よりも短いトレ
ーリングアーム24について着目して言及する。
際、前述したように連結端部24aと連結端部24bとの間の
距離が連結端部24aと連結端部24cとの間よりも短いトレ
ーリングアーム24について着目して言及する。
先ず、ホイールキャリア21が車体に対して上方に運動す
る、いわゆる、サスペンション装置20がバンプすると、
トレーリングアーム24は、上述の距離の相違から、その
連結端部24bが連結端部24cよりも車体の内側に引き込ま
れるように揺動される。従って、ホイールキャリア21
は、前述した仮想キングピンの中心線回りに、第1図中
矢印C方向に回動される。この結果、後輪2は、トーイ
ン方向に回動される。
る、いわゆる、サスペンション装置20がバンプすると、
トレーリングアーム24は、上述の距離の相違から、その
連結端部24bが連結端部24cよりも車体の内側に引き込ま
れるように揺動される。従って、ホイールキャリア21
は、前述した仮想キングピンの中心線回りに、第1図中
矢印C方向に回動される。この結果、後輪2は、トーイ
ン方向に回動される。
一方、ホイールキャリア21が車体に対して下方に運動す
る、いわゆる、サスペンション装置20がリバウンドする
と、トレーリングアーム24は、今度は逆に、連結端部23
cが連結端部24bよりも、車体の内側に引き込まれるよう
に揺動される。従って、ホイールキャリア21は、仮想キ
ングピンの中心線回りに、第1図中矢印D方向に回動さ
れる。この結果、後輪2は、トーアウト方向に回動され
る。
る、いわゆる、サスペンション装置20がリバウンドする
と、トレーリングアーム24は、今度は逆に、連結端部23
cが連結端部24bよりも、車体の内側に引き込まれるよう
に揺動される。従って、ホイールキャリア21は、仮想キ
ングピンの中心線回りに、第1図中矢印D方向に回動さ
れる。この結果、後輪2は、トーアウト方向に回動され
る。
このように、トレーリングアーム24が上下方向に運動し
たとき、ホイールキャリア21が仮想キングピンの中心線
の回りに回動されるのは、ホイールキャリア21に対して
連結端部24bと連結端部24cとが仮想キングピンの中心線
の前後方向に水平に離間されていることに起因する。
たとき、ホイールキャリア21が仮想キングピンの中心線
の回りに回動されるのは、ホイールキャリア21に対して
連結端部24bと連結端部24cとが仮想キングピンの中心線
の前後方向に水平に離間されていることに起因する。
上述の説明から明らかな如く、サスペンション装置20が
ストローク運動する際に於いて、後輪2のトー角の変化
特性は、トレーリングアーム24自体、つまり、連結端部
24aと連結端部24bとの間の距離と、連結端部24aと連結
端部24cとの間の距離の差に、換言すれば、連結端部24a
と連結端部24b,24cとの位置関係により決定されること
になる。この結果、後輪2に於けるトー角の変化特性
は、専ら、トレーリングアーム24により決定されるか
ら、この発明のサスペンション装置20は、第4図及び第
5図に示した従来のサスペンション装置10で使用されて
いるトー角を制御するトーコントロールアーム18を必要
としない。
ストローク運動する際に於いて、後輪2のトー角の変化
特性は、トレーリングアーム24自体、つまり、連結端部
24aと連結端部24bとの間の距離と、連結端部24aと連結
端部24cとの間の距離の差に、換言すれば、連結端部24a
と連結端部24b,24cとの位置関係により決定されること
になる。この結果、後輪2に於けるトー角の変化特性
は、専ら、トレーリングアーム24により決定されるか
ら、この発明のサスペンション装置20は、第4図及び第
5図に示した従来のサスペンション装置10で使用されて
いるトー角を制御するトーコントロールアーム18を必要
としない。
後輪2にブレーキがかけられると、ホイールキャリア21
内にある後輪2の中心O1には、第1図に示されるよう
に、後方に向かう力Fが作用する。この力Fは、前述し
た線分n1に沿う方向の分力F1と、車体の幅方向に沿う分
力F2に分解できる。力F自体は、後輪2の中心O1に作用
しないので、この力Fによって、後輪2が仮想キングピ
ンの中心線回りに回動されることはないが、しかしなが
ら、力Fの分力F1は、弾性ブッシュ31の軸方向中心O2に
対し、線分n1に沿って作用するので、この分力F1は、後
輪2を仮想キングピンの中心線回りに回動させるモーメ
ントを発生する。即ち、線分n1は、前述の説明から既に
明らかであるように、連結端部24aに於ける弾性ブッシ
ュ31の軸線l1に対して直交していないことから、分力F1
は、軸線l1に沿い且つ車体の後方を指向する分力F3と、
軸線l1に直交する力F4とに更に分解することができる。
ここで、弾性ブッシュ31は、軸線l1方向へは弾性変形し
易く、一方、軸線l1に直交する方向には弾性変形し難い
性質を有していることから、分力F3が分力F4に比べて小
さくても、弾性ブッシュ31は、軸線l1に沿い且つ車体の
後方に向かって大きく弾性的な圧縮変形を受ける。従っ
て、トレーリングアーム24の連結端部24aは、弾性ブッ
シュ31の圧縮変形に伴い、軸線l1に沿って車体の後方に
変位される。この結果、トレーリングアーム24の連結端
部24bは、車体の内側に引き込まれることから、ホイー
ルキャリア21が第1図中矢印C方向に回動され、後輪2
は、トーイン方向に回動されることになる。
内にある後輪2の中心O1には、第1図に示されるよう
に、後方に向かう力Fが作用する。この力Fは、前述し
た線分n1に沿う方向の分力F1と、車体の幅方向に沿う分
力F2に分解できる。力F自体は、後輪2の中心O1に作用
しないので、この力Fによって、後輪2が仮想キングピ
ンの中心線回りに回動されることはないが、しかしなが
ら、力Fの分力F1は、弾性ブッシュ31の軸方向中心O2に
対し、線分n1に沿って作用するので、この分力F1は、後
輪2を仮想キングピンの中心線回りに回動させるモーメ
ントを発生する。即ち、線分n1は、前述の説明から既に
明らかであるように、連結端部24aに於ける弾性ブッシ
ュ31の軸線l1に対して直交していないことから、分力F1
は、軸線l1に沿い且つ車体の後方を指向する分力F3と、
軸線l1に直交する力F4とに更に分解することができる。
ここで、弾性ブッシュ31は、軸線l1方向へは弾性変形し
易く、一方、軸線l1に直交する方向には弾性変形し難い
性質を有していることから、分力F3が分力F4に比べて小
さくても、弾性ブッシュ31は、軸線l1に沿い且つ車体の
後方に向かって大きく弾性的な圧縮変形を受ける。従っ
て、トレーリングアーム24の連結端部24aは、弾性ブッ
シュ31の圧縮変形に伴い、軸線l1に沿って車体の後方に
変位される。この結果、トレーリングアーム24の連結端
部24bは、車体の内側に引き込まれることから、ホイー
ルキャリア21が第1図中矢印C方向に回動され、後輪2
は、トーイン方向に回動されることになる。
一方、後輪2が加速されたときには、後輪2の中心O1に
力Fとは逆向きの力が作用することから、トレーリング
アーム24の動きは、前述し場合と逆になり、この結果、
ホイールキャリア21は、第1図中矢印D方向に回動さ
れ、後輪2は、トーアウト方向に回動されることにな
る。
力Fとは逆向きの力が作用することから、トレーリング
アーム24の動きは、前述し場合と逆になり、この結果、
ホイールキャリア21は、第1図中矢印D方向に回動さ
れ、後輪2は、トーアウト方向に回動されることにな
る。
従って、自動車の加減速時に、後輪2に対し前後方向に
作用する力によっても、後輪のトー角は変化されること
になる。ここで、この場合でのトー角の変化特性は、弾
性ブッシュ31の変形量、即ち、その弾性率、並びに、軸
線l1の方向により決定されるトレーリングアーム24の連
結端部24aの変位特性から設定することが可能となる。
作用する力によっても、後輪のトー角は変化されること
になる。ここで、この場合でのトー角の変化特性は、弾
性ブッシュ31の変形量、即ち、その弾性率、並びに、軸
線l1の方向により決定されるトレーリングアーム24の連
結端部24aの変位特性から設定することが可能となる。
上述の説明から明らかなように、サスペンション装置20
のストローク運動に基づくトー角の変化特性と、後輪2
に対し車体の前後方向に作用する力に基づくトー角の変
化特性とは、それぞれ、独立して設定可能であることが
分かる。
のストローク運動に基づくトー角の変化特性と、後輪2
に対し車体の前後方向に作用する力に基づくトー角の変
化特性とは、それぞれ、独立して設定可能であることが
分かる。
なお、本実施例においては、ホイールキャリア21をアッ
パアーム22及びロアアーム23により車体に連結する型式
のリヤサスペンションに適用したがこれに限るものでは
なく、ホイールキャリア21をサスペンションストラット
及びロアアームにより車体に連結する、所謂ストラット
式リヤサスペンション等にも適用可能である。
パアーム22及びロアアーム23により車体に連結する型式
のリヤサスペンションに適用したがこれに限るものでは
なく、ホイールキャリア21をサスペンションストラット
及びロアアームにより車体に連結する、所謂ストラット
式リヤサスペンション等にも適用可能である。
また、トレーリングアーム24は、連結端部24aがホイー
ルキャリア21よりも車体の前方に位置したスイングアー
ムに限らず、連結端部24aがホイールキャリア21よりも
車体の後方に位置した逆A字形のリーディングアームと
したスイングアームであってもよい。
ルキャリア21よりも車体の前方に位置したスイングアー
ムに限らず、連結端部24aがホイールキャリア21よりも
車体の後方に位置した逆A字形のリーディングアームと
したスイングアームであってもよい。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、スイングアームは
その内端が1箇所で車体に、外端が2箇所で車輪支持部
材にそれぞれ取り付けられているので、リヤサスペンシ
ョンが上下方向にストローク運動すると、車輪支持部材
は、アッパアームおよびロアアームが協働して規定する
仮想キングピンの中心線の回りに、スイングアームによ
って、回動される。従って、リヤサスペンションのスト
ローク運動に基づく、トー角の変化特性は、主としてス
イングアームにより決定されることになる。
その内端が1箇所で車体に、外端が2箇所で車輪支持部
材にそれぞれ取り付けられているので、リヤサスペンシ
ョンが上下方向にストローク運動すると、車輪支持部材
は、アッパアームおよびロアアームが協働して規定する
仮想キングピンの中心線の回りに、スイングアームによ
って、回動される。従って、リヤサスペンションのスト
ローク運動に基づく、トー角の変化特性は、主としてス
イングアームにより決定されることになる。
また、スイングアームの内端には、弾性ブッシュが設け
られており、この弾性ブッシュの軸線、即ち、車体に対
してスイングアームが揺動する軸線は、車体の上方から
の平面でみたとき、この平面内で、後輪の中心と弾性ブ
ッシュの軸方向中心とを結ぶ線分に直交する線分に対
し、車体前後方向に沿う向きに所定の角度傾斜されてい
る。この場合には、後輪に作用する前後力は、スイング
アームの内端を、弾性ブッシュの弾性力に抗することに
よりこの軸芯(揺動軸)に沿う方向に移動させる。この
ため、スイングアームはその内端を中心に略水平方向に
回動し、車輪支持部材を回動させてトー角を変化させ
る。したがって、後輪に作用する前後力に対するトー角
変化特性は、弾性ブッシュの弾性力及び揺動軸の配向等
により決定される。
られており、この弾性ブッシュの軸線、即ち、車体に対
してスイングアームが揺動する軸線は、車体の上方から
の平面でみたとき、この平面内で、後輪の中心と弾性ブ
ッシュの軸方向中心とを結ぶ線分に直交する線分に対
し、車体前後方向に沿う向きに所定の角度傾斜されてい
る。この場合には、後輪に作用する前後力は、スイング
アームの内端を、弾性ブッシュの弾性力に抗することに
よりこの軸芯(揺動軸)に沿う方向に移動させる。この
ため、スイングアームはその内端を中心に略水平方向に
回動し、車輪支持部材を回動させてトー角を変化させ
る。したがって、後輪に作用する前後力に対するトー角
変化特性は、弾性ブッシュの弾性力及び揺動軸の配向等
により決定される。
前述したリヤサスペンションのストローク運動に基づく
トー角の変化特性と、後輪に作用する前後力に基づくト
ー角の変化特性とを、スイングアームにより、独立して
設定することができる。従って、トー角の変化特性を設
定する上での自由度は大きく、この結果、自動車の走行
性能を向上できる等の優れた効果を奏する。
トー角の変化特性と、後輪に作用する前後力に基づくト
ー角の変化特性とを、スイングアームにより、独立して
設定することができる。従って、トー角の変化特性を設
定する上での自由度は大きく、この結果、自動車の走行
性能を向上できる等の優れた効果を奏する。
第1図は本発明を適用した車輌のリヤサスペンションの
一実施例を示す平面図、第2図は第1図の側面図、第3
図は第1図に示すトレーリングアームの車体側端の要部
を示す拡大断面図、第4図は従来のリヤサスペンション
の平面図、第5図は第4図の後面図である。 2……後輪、20……リヤサスペンション、21……ホイー
ルキャリア(車輪支持部材)、22……アッパアーム(上
部連結系)、23……ロアアーム(下部連結系)、24……
トレーリングアーム(スイングアーム)、31……弾性ブ
ッシュ、l1……揺動軸線、n2……車体側端中心と後輪中
心とを結ぶ線に直交する線。
一実施例を示す平面図、第2図は第1図の側面図、第3
図は第1図に示すトレーリングアームの車体側端の要部
を示す拡大断面図、第4図は従来のリヤサスペンション
の平面図、第5図は第4図の後面図である。 2……後輪、20……リヤサスペンション、21……ホイー
ルキャリア(車輪支持部材)、22……アッパアーム(上
部連結系)、23……ロアアーム(下部連結系)、24……
トレーリングアーム(スイングアーム)、31……弾性ブ
ッシュ、l1……揺動軸線、n2……車体側端中心と後輪中
心とを結ぶ線に直交する線。
Claims (1)
- 【請求項1】後輪を回転自在に支持する車輪支持部材
と、 前記車輪支持部材から車体の幅方向に向かって延び、車
輪支持部材の上部に1つの枢着点で枢着された外端およ
び車体に1つの枢着点で枢着される内端を有したアッパ
アームと、 前記車輪支持部材から車体の内側に向かって延び、車体
に複数の枢着点で枢着される複数の内端を有する一方、
車輪支持部材の下部に少なくとも1つの枢着点で枢着さ
れる前記アッパアームの外端と協動して仮想キングピン
の中心線を規定する外端を有したロアアームと、 前記車輪支持部材から車体の内側に向かいかつ車体の前
方に対し傾斜して延び、車輪支持部材に対し前記アッパ
アームの外端と前記ロアアームの外端との間に位置しか
つ仮想キングピンの中心線の前後方向に水平に離間した
2つの枢着点でそれぞれ枢着された2つの外端、および
車体に1つの枢着点で枢着される内端を有するスイング
アームとを備えた車輌のリヤサスペンションにおいて、 前記スイングアームの内端は、弾性ブッシュを介して車
体に枢着されると共に、前記弾性ブッシュの軸線は、車
体を上方から見た平面内で、後輪の中心と弾性ブッシュ
の軸方向中心とを結ぶ線分に直交する線分に対し、車体
前後方向に沿う向きに所定の角度を存して傾斜されてい
ることを特徴とする車輌のリヤサスペンション。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63190127A JPH0712766B2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | 車輌のリヤサスペンション |
KR1019890009947A KR910008158B1 (ko) | 1988-07-29 | 1989-07-13 | 차량의 리어서스펜션 |
US07/384,493 US4957308A (en) | 1988-07-29 | 1989-07-24 | Rear suspension apparatus for motor vehicles |
DE3924717A DE3924717C2 (de) | 1988-07-29 | 1989-07-26 | Hinterradaufhängung für ein Kraftfahrzeug |
GB8917270A GB2221433B (en) | 1988-07-29 | 1989-07-28 | Rear suspension apparatus for motor vehicles |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63190127A JPH0712766B2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | 車輌のリヤサスペンション |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0238112A JPH0238112A (ja) | 1990-02-07 |
JPH0712766B2 true JPH0712766B2 (ja) | 1995-02-15 |
Family
ID=16252845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63190127A Expired - Lifetime JPH0712766B2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | 車輌のリヤサスペンション |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0712766B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5830725Y2 (ja) * | 1977-12-28 | 1983-07-07 | 本田技研工業株式会社 | 車輌の後輪懸架装置 |
JPS592607U (ja) * | 1982-06-29 | 1984-01-09 | 日産自動車株式会社 | トレ−リングア−ム式リヤサスペンシヨン |
JPS63145112A (ja) * | 1986-12-09 | 1988-06-17 | Honda Motor Co Ltd | 自動車のリヤサスペンシヨン装置 |
-
1988
- 1988-07-29 JP JP63190127A patent/JPH0712766B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0238112A (ja) | 1990-02-07 |
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