JPH07127289A - 立体駐車場付き建物 - Google Patents

立体駐車場付き建物

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JPH07127289A
JPH07127289A JP29892993A JP29892993A JPH07127289A JP H07127289 A JPH07127289 A JP H07127289A JP 29892993 A JP29892993 A JP 29892993A JP 29892993 A JP29892993 A JP 29892993A JP H07127289 A JPH07127289 A JP H07127289A
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JP
Japan
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vehicle
space
building
parking
car
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Application number
JP29892993A
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English (en)
Inventor
Kenji Wakao
健治 若尾
Hideyo Oto
英世 大戸
Kayako Matano
かや子 俣野
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Publication date
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】地下等の経済効率の高いスペースを占有するこ
となく、多くの車両を収容する。 【構成】複数のフロアスペース31を貫通させる形で躯
体2に形成したボイド部5に、入出庫口6aが形成され
た立体駐車機6を上下方向に重ねる形で複数収容し、各
入出庫口6aの前に支持スラブ22を、車待機スペース
32を形成する形で設けておくことにより、ボイド部5
の有効利用を図る。各立体駐車機6を利用する車両38
を躯体2の外部から、エレベータ7による搬送経路8を
介して各車待機スペース32に進入させて、それぞれ入
出庫待ちさせる。複数の車待機スペース32で車両38
が入出庫待ち出来、エレベータ7のケージ7aは直ちに
返送出来るので、入口8a付近の混雑がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、都市部の高層建物に適
用するに好適な、立体駐車場付き建物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、都市部に建築されるオフィスビル
や住宅等の建物では、駐車場用地の確保が難しいため
に、地下に駐車場を設ける場合がある。また、建物にタ
ワー式の立体駐車場を組み込んでしまう方法も用いられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、地下に駐車場
を構築する場合には、建物躯体の建設費用に加えて地下
掘削費用がかかるので、建設費が高額になるが、地下に
大収容台数の駐車場を設けてしまうと、当該駐車場に占
有される形で、地下を商用スペースや通路として経済効
率良く利用することが出来なくなり、建設費の回収が難
しくなる、という不都合がある。従って、あまり多くの
収容台数が求められない。また、タワー式の立体駐車場
では、機械の能力や法律的な規制によって、1機当たり
の収容台数が限定されている。実際、1機当たりの収容
台数を制限一杯まで増やしてしまうと、その分入出庫に
要する時間が増大する結果になって、該入出庫の順番を
待つ為の車の混雑や事故等が懸念される。従って、最近
の超高層化によって敷地面積に対する利用者数が莫大に
なったような超高層建物では、こうした立体駐車場1機
では、とても対応しきれない。そこで、立体駐車場を建
物の横方向に並べて複数設置すれば良いが、こうすると
地下駐車場の場合と同様に、建物にとって経済効率の高
い、壁面に位置する部分等のスペースが駐車場に占有さ
れるので、地値の高い都市部においては経済的な損失が
大きい。そこで本発明は、上記事情に鑑み、地下等の経
済効率の高いスペースを占有することなく、多数の車を
収容出来るようにした、立体駐車場付き建物を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、躯体
(2)を有し、前記躯体(2)に上下方向に積層された
複数のフロアスペース(31)を設け、前記躯体(2)
にボイド部(5)を、前記複数のフロアスペース(3
1)を上下方向に貫通させる形で設け、前記ボイド部
(5)に、入出庫口(6a)が形成された立体駐車機
(6)を、上下方向に重ねる形で複数収容し、前記入出
庫口(6a)の前に車支持手段(22)を、車待機スペ
ース(32)を形成する形でそれぞれ設け、前記各車支
持手段(22)に、前記躯体(2)の外部と前記車待機
スペース(32)を連絡する車搬送経路(8)を接続す
るよう設けて、構成される。また、本発明において、前
記車搬送経路(8)は前記車支持手段(22)間を上下
方向に接続する車両搬送用リフト(7)であるようにし
て、立体駐車場付き建物(1)が構成される。また、本
発明において、前記車搬送経路(8)は前記車支持手段
(22)間を上下方向に螺旋状に接続する形で設けられ
た車路(9)であるようにして、立体駐車場付き建物
(1’)が構成される。さらに、本発明において、前記
車路(9)は、前記立体駐車機(6)の周囲を囲む形で
形成されたことを特徴として、立体駐車場付き建物
(1’)が構成される。なお、( )内の番号等は、図
面における対応する要素を示す、便宜的なものであり、
従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるもので
はない。以下の作用の欄についても同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により、本発明は、各立体駐車機
(6)を利用する車両(38)が、躯体(2)の外部か
ら車搬送経路(8)を介して車待機スペース(32)に
進入し、複数の入出庫口(6a)の各前において、それ
ぞれの立体駐車機(6)の入出庫待ちを行うように作用
する。また、本発明において、車両(38)は、車両搬
送用リフト(7)によって搬送される形で、躯体(2)
の外部から各車待機スペース(32)に進入するように
作用する。また、本発明において、車両(38)は車路
(9)を螺旋状に自走する形で、躯体(2)の外部から
各車待機スペース(32)に進入するように作用する。
さらに、本発明において、上下方向に重ねられた複数の
立体駐車機(6)の周囲を囲むように、螺旋状の車路
(9)が配置するように作用する。
【0006】
【実施例】図1は本発明による立体駐車場付き建物の一
実施例を示す断側面図、図2は図1のII、II矢視平面
図、図3は図1のIII矢視部拡大図、図4は本発明によ
る立体駐車場付き建物の別の実施例を示す断側面図であ
る。
【0007】立体駐車場付き建物である高層建物1は、
図1又は図2に示すように、地盤39に支持されたコン
クリート等からなる躯体2を有しており、躯体2の内部
には、建物空間3が、略矩形状の断面をなすように形成
されている。建物空間3は、各階のフロアスペース31
が、上下方向に多数重ねられた形で構成されており、従
って、フロアスペース31は、上下方向に複数積層され
た形で、躯体2に設けられている。各フロアスペース3
1には、図2に示すように、いくつかの部屋31aが、
躯体2の一部を構成している窓部21にそれぞれ面した
形で設けられており、また、建物空間3の真中部分には
ボイド部5が、複数のフロアスペース31を上下方向に
連通させる形で、実施例においては最下層階から最上層
階まで貫通した形の柱空間状に形成されている。そして
各フロアスペース31には、図2に示すように、いくつ
かの部屋31aの内側において、該部屋31a相互間を
連絡する形の廊下31bが、硝子窓等を介してボイド部
5を包囲するように枠状をなす形で共用部分として設け
られている。
【0008】ボイド部5は、図1に示すように、躯体2
の上端部分である屋上部分に穴が開いた形で、開口部5
aを介して空に向けて開放されており、ボイド部5の上
層階部には、採光部5bが、開口部5aを介して該採光
部5bに太陽光40が進入し得る形で形成されている。
また、ボイド部5の下層階部には立駐設置部5cが設け
られており、さらに、躯体2内の建物空間3の下部に
は、図1に示すように、立駐設置部5cに隣接する位置
に、待機領域5dとエレベータ設置部5eが、中層階迄
のフロアスペース31を上下方向に連通させるようにボ
イド部5に連通した形で設けられている。
【0009】ボイド部5の立駐設置部5cには、図3に
示すように、ユニット式の立体駐車機6が、図1に示す
ように上下方向に重ねて複数収容されており、各立体駐
車機6の下部には、図3に示すように、入出庫口6aが
開口形成されている。立体駐車機6は、実施例において
は、公知の垂直循環型のものであり、その各々に車が搭
載され得る形の複数のケージ6bが設けられていて、こ
れ等複数のケージ6bを支持するリンクチェーン6cに
よって、該複数のケージ6bが図3矢印A又はB方向に
循環する形で立体駐車機6内を移動駆動自在に構成され
ている。そして、各ケージ6bは、これが入出庫口6a
に位置決め固定されたときに、該ケージ6bに車両38
が入出庫自在であるようになっている。
【0010】また、前記待機領域5dにおける前記入出
庫口6aの前には、図1に示すように、躯体2の一部に
なっている支持スラブ22が、車支持手段としてそれぞ
れ設けられており、支持スラブ22は、立体駐車機6の
高さに対応した所定の間隔ごとに上下方向に並ぶ形で、
該立体駐車機6の配設数量に対応した数だけ設けられて
いる。支持スラブ22は、入出庫口6aの前において各
立体駐車機6へ車両が乗り入れるための、車待機スペー
ス32を形成する形になっており、支持スラブ22上に
は、ターンテーブル(図示せず)等が設けられて、車両
38の方向転換が自在な形で、その車待機スペース32
に1台乃至複数台の車両38が待機し得るようになって
いる。
【0011】また、前記エレベータ設置部5eには、図
1に示すように、エレベータ7が収容されており、エレ
ベータ7には、車が搭載され得るケージ7aが、該エレ
ベータ7内に形成されたシャフト7s中を上下方向に移
動駆動自在に設けられている。そして、エレベータ7に
は前記支持スラブ22に対応した位置毎に、車乗り入れ
階7nが設定されており、エレベータ7は、車乗り入れ
階7nにおいてケージ7aを位置決めし、該ケージ7a
内に車両38を出し入れ自在であるように構成されてい
る。即ち、エレベータ7は、支持スラブ22間を上下方
向に接続する形の車両搬送用リフトであり、エレベータ
7は、そのシャフト7sを移動するケージ7aによっ
て、躯体2の外部と車待機スペース32を連絡する形で
各支持スラブ32に接続するよう設けられた車両搬送経
路8を構成する形になっている。なお、搬送経路8には
入口8aが、高層建物1の1階部分等において躯体2に
開口形成された形で設けられており、車両38は、入口
8aを介して、躯体2の外部と搬送経路8とを出入り自
在であるようになっている。
【0012】高層建物1は以上のような構成を有してい
るので、該高層建物1の建物空間3には、ボイド部5の
開口部5aを介して、太陽光40が採光部5bに進入す
る。すると、各フロアスペース31の廊下31bは、硝
子窓等を介してボイド部5を包囲するようになっている
ので、採光部5bから太陽光40が、廊下31b或いは
各部屋31aに届く。従って、ボイド部5によって、フ
ロアスペース31各所の採光及び太陽光40によって齊
される快適性が確保される。なお、高層建物1では、車
両の駐車スペースとしてボイド部5の立駐設置部5cが
用いられることによって、部屋31aに設けるべき窓2
1を躯体2の外側のいずれにも設けることが可能であ
る。従って、高層建物1の壁面を立体駐車機6によって
潰してしまうことなく、建物空間3を、部屋31a等の
共用空間として経済効率良く利用することが出来る。ま
た、車両の駐車スペースを地下のみに求めないので、地
階のフロアスペース31を部屋31a等として有効に供
用することが出来る。なお、各立体駐車機6の入出庫口
6a位置まで車両38を搬送するために、車両搬送経路
8として設けられるエレベータ7は、そのケージ7aが
上下方向に移動駆動し得るようにシャフト7s分の設置
スペースが必要とされるのみであり、建物空間3におい
て大きなスペースを占有することがない。
【0013】ところで、上述したように採光部5bに進
入する太陽光40は、開口部5aの面積に応じた形で、
高層建物1の下層階迄は届かない。そこで、太陽光40
の届かない下層階のボイド部5では、ここを採光部5b
として開放しておいてもあまり用をなさないので、立駐
設置部5cとして立体駐車機6が収容されており、これ
によって、ボイド部5は、有効にスペース利用が図られ
得る。また、ボイド部5の立駐設置部5cには、立体駐
車機6が、上下方向に重ねられた形で複数収容されてい
るので、該立体駐車機6の1機当たりの収容台数にはリ
ンクチェーン6cの搬送能力或いは法規制等によって制
限があるが、複数の立体駐車機6の合計収容台数によっ
て、高層建物1全体で十分なる収容台数を確保すること
が出来る。
【0014】そして、高層建物1の利用者が車両を駐車
する場合には、該高層建物1の1階部分等に設けられた
入口8aから搬送経路8に車両38を乗り入れ、エレベ
ータ7を利用して(即ち搬送経路8によって)、所定の
車乗り入れ階7nの車待機スペース32に車両搬送を行
う。すると、車両38が、エレベータ7のケージ7aか
ら支持スラブ22上の車待機スペース32に移動した時
点で、該空のケージ7aを速やかに、他の車乗り入れ階
7nに移動させることが可能である。こうして所定乗り
入れ階7nにおいて支持スラブ22上の車待機スペース
32に配置された車両38は、立体駐車機6の空いてい
るケージ6bを入出庫口6aに循環移動させる間、該車
待機スペース32を占有する形になるが、高層建物1に
おいては、上下方向に重ねる形で設けられた複数の立体
駐車機6の配設数量分だけ、車待機スペース32がある
ので、該車待機スペース32の数量分の車両38が一度
に、循環中のケージ6bを待つことが出来る。従って、
車待機スペース32の数量分だけ車搬送経路8の入口8
aに待機する車両38の数量を減らすことが出来、ま
た、上述したようにエレベータ7のケージ7aの返送が
速やかに行われるので、入口8a付近における駐車場待
ちの車両による混雑や事故等の発生を極力避けることが
出来る。
【0015】また、上述した実施例においては、高層建
物1に設けられる車搬送経路8としてエレベータ7等の
車両搬送用リフトを用いた例を述べたが、こうした車両
搬送経路8は、図4に示すように、各立体駐車機6の入
出庫口6aに設けられる支持スラブ22間を上下方向に
螺旋状に接続する形で設けられる車両通行路9等の車路
であっても良い。即ち、図4に示す高層建物1’のボイ
ド部5には、採光部5bの下側の立駐設置部5cに、そ
の各々に入出庫口6aが形成された図1に示すものと同
様の立体駐車機6が、上下方向に重ねられた形で複数収
容されており、各入出庫口6aの前には、図1に示す高
層建物1に設けられたと同様の支持スラブ22が、車待
機スペース32を形成する形でそれぞれ設けられてい
る。そして、高層建物1’には、躯体2の外部と車待機
スペース32を連絡する車搬送経路8として、車両通行
路9が、支持スラブ22に接続するよう設けられてお
り、車両通行路9は、図4に示すように、立体駐車機6
の周囲を囲む形で、螺旋状に形成されている。従って、
立体駐車機6を利用する車両38は、立体駐車機6の周
囲を螺旋状に周回しながら自走する形で、車両搬送経路
8の入口8aから各車待機スペース32に進入し、ここ
において、ケージ6bが入出庫口6aに搬送されるのを
待機することが出来る。
【0016】従って、高層建物1’では高層建物1と同
様に、採光部5bを介して各フロアスペース31の採光
及び快適性が確保される。また、躯体2の壁面部分や地
階のフロアスペース31が立体駐車機6によって塞がれ
てしまうことなく、上下方向に重ねられた複数の立体駐
車機6によって、十分なる車両38の収容台数が確保さ
れる。そして、立体駐車機6を利用する車両38の車搬
送経路8は、立体駐車機6の周囲を囲む形で、螺旋状に
形成された車両通行路9であることによって、該車両3
8はエレベータ7等の車両搬送用リフトのケージ7aを
待つ必要なく、自力で円滑に車待機スペース32に進入
し、待機することが出来る。従って、エレベータ7等の
ように、リンクチェーン6cを駆動自在に設けておく必
要がないので、駆動経費がかからず、またケージ7aの
返送を待つ必要がなく車両通行路9に進入することが出
来るので、入口8a付近が混まない。なお、このように
高層階へ車両38が円滑に自走するには、車両通行路9
等の車路が螺旋状に形成されていることが望ましいが、
螺旋状に形成された車路は比較的大きなスペースを要す
る。しかし、高層建物1’においては、立体駐車機6の
周囲を囲むように車両通行路9を形成することによっ
て、こうした螺旋状の車路を無理なく建物空間3に収容
配置させることが出来る。従って、躯体2内に形成され
る建物空間3を一層有効に利用する結果になる。さら
に、車両通行路9を立体駐車機6の周囲を囲むように形
成しておけば、該車両通行路9の螺旋状の曲率半径を十
分大きくとることが出来るので、車両38にとって高い
安全性が確保される。従ってこのように、上述した高層
建物1、1’のいずれの例においても、地下や壁面を形
成する部分等の、該高層建物1、1’において経済効率
の高いスペースを占有することなく、多数の車を収容出
来る。従って、該高層建物1、1’は、地価が高く、駐
車スペースの確保が難しい都市部の高層建物に適用すれ
ば、特に有用である。
【0017】なお、上述した実施例においては、躯体2
の外部と各車待機スペース32を連絡する車搬送経路8
として、エレベータ7が設けられた例と、車両通行路9
が設けられた例をそれぞれ述べたが、こうした車搬送経
路8は、エレベータ8等の車両搬送用リフトや車両通行
路9等の車路以外の構成であっても差し支えない。ま
た、エレベータ8と車両通行路9が同時に設けられてい
ても差し支えない。なお、実施例においては、車両通行
路9は、立体駐車機6の周囲を囲む形で螺旋状に形成さ
れている例を述べたが、車両通行路9等の車路は、その
他の位置に設けられていても構わない。例えば、図2に
示すように各フロアスペース31の部屋31aに人間を
搬送するためのエレベータホール35等を包囲するよう
に車路が設けられていても、該車路をスペース効率良く
螺旋状に形成することが出来る。また、躯体2全体の周
囲を囲むように車路が設けられていても構わない。な
お、実施例においては、ボイド部5の上層階部に採光用
の採光部5bを設け、下層階部に設けた立駐設置部5c
に立体駐車機6を上下方向に重ねて複数収容した例を述
べたが、こうした採光部5bの配設は任意である。(即
ち、ボイド部5の全てを塞ぐように立体駐車機6を複数
収容しても構わず、或いは、立体駐車機5が収容された
以外の部分のボイド部5を採光部5b以外の用途に用い
ても差し支えない。)また、ボイド部5には複数であれ
ば、2機のみの立体駐車機6、6が上下方向に重ねて設
けられていても良い。なお、実施例においては、立体駐
車機6は、ケージ6bがリンクチェーン6cによって矢
印A、B方向に循環する垂直循環型のものが用いられた
例を述べたが、ボイド部5に収容される立体駐車機6
は、上下方向に複数重ねることが出来るものであれば、
その構成は任意である。例えば、パレットに搭載した車
両38を、該パレットごと所定の位置に搬送収納してい
く方式の立体駐車機や、その他の方式の立体駐車機によ
っても、実施例と全く同等の効果が発現され得る。即
ち、車両38が自走のみによって所定の駐車位置に駐車
する以外の立体駐車機を用いる場合には、いずれにして
も入出庫口6aの前における入出庫待ち時間が必要であ
り、こうした立体駐車機を建物内部に収容して用いる場
合の全てにおいて、本発明の効果を期待することが可能
である。なお、実施例においては、躯体2の断面が略矩
形状に形成されていて、該躯体2が形成する建物空間3
の真中部分が、最下層階から最上層階まで貫通した形で
ボイド部5が形成されている例を述べたが、ボイド部5
は、必ずしも、最下層階から最上層階まで貫通している
必要はなく、複数のフロアスペース31を上下方向に連
通させる形で設けられていれば良い。また、ボイド部5
の配設位置は建物空間3の真中部分でなくても良い。そ
の他、躯体2の形状及び、各フロアスペース31毎の部
屋31a及び廊下31b等の配置構成及びその各形状
は、設計上の任意事項である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、躯
体2を有し、前記躯体2に上下方向に積層された複数の
フロアスペース31を設け、前記躯体2にボイド部5
を、前記複数のフロアスペース31を上下方向に貫通さ
せる形で設け、前記ボイド部5に、入出庫口6aが形成
された立体駐車機6を、上下方向に重ねる形で複数収容
し、前記入出庫口6aの前に支持スラブ22等の車支持
手段を、車待機スペース32を形成する形でそれぞれ設
け、前記各車支持手段に、前記躯体2の外部と前記車待
機スペース32を連絡する車搬送経路8を接続するよう
設けて、高層建物1、1’等の立体駐車場付き建物を構
成したので、各立体駐車機6を利用する車両38は、躯
体2の外部から車搬送経路8を介して車待機スペース3
2に進入し、複数の入出庫口6aの各前において、それ
ぞれの立体駐車機6の入出庫待ちを行うことが出来る。
すると、1機の立体駐車機6の収容台数は、機械の能力
或いは法規制等によって、所定の台数より多く出来ない
ように制限されているが、本発明による立体駐車場付き
建物には、複数の立体駐車機6のそれぞれに収容可能な
車両台数を合計しただけの、多数の車両38が収容され
ることが出来る。そしてこのように多数の車両38を収
容出来てなお、立体駐車機5を利用する車両38が1か
所の入出庫口6aに集中することがない。即ち、入出庫
口6aの前において車支持手段が形成している車待機ス
ペース32は、立体駐車機6の設置数量に見合った分だ
け配設された形になるので、それぞれの立体駐車機6毎
に車両38が入出庫待ちを行うことによって、円滑なる
車両入出庫が図られる。この結果、多数の車両38が1
ヶの入出庫口6aの前に集中することによる混雑及びこ
れに付随する事故等の発生を極力避けることが出来る。
また、立体駐車機6は、躯体2に採光等の為に形成した
ボイド部5を利用して、該ボイド部5に上下方向に重ね
る形で複数収容するので、該立体駐車機6を複数設置す
ることによって、躯体2の壁面部分や地下等の経済効率
の高いスペースが駐車スペースの為に占有されることが
ない。特に高層建物では、ボイド部5の下層部分に、太
陽光40が届かない、等の理由によってデッドスペース
となり得る部分があるので、こうしたデッドスペース部
分を駐車スペースとして効率的に利用することが出来
る。従って、本発明によれば、多数の収容台数を確保し
ながら、地下等の経済効率の高いスペースを占有するこ
とがないので、地価が高く、利用者の多い都市部の高層
建物において、多数の車を経済効率良く収容したい場合
等に特に有用である。
【0019】また、本発明において、前記車搬送経路8
は前記支持スラブ22等の車支持手段間を上下方向に接
続するエレベータ7等の車両搬送用リフトであるように
して、立体駐車場付き建物1を構成すると、車両38
は、車両搬送用リフトによって搬送される形で、躯体2
の外部から各車待機スペース32に進入することが出来
る。すると、車両搬送用リフトは、車待機スペース32
を形成している各支持スラブ22を上下方向に接続する
形になっていることによって、各立体駐車機6を利用す
る車両38が、車両搬送用リフトによって、躯体2の外
部と、各立体駐車機6の入出庫口6a毎に設けられる各
車待機スペース32間を行き来することが出来る。この
際に、車両38は車待機スペース32で入出庫待ちを行
うことが出来るので、車両搬送用リフトのケージ7a
は、所定の車乗り入れ階7n等において、車両38を車
待機スペース32等から積込或いはここに降ろしたとこ
ろで、直ちに他の車乗り入れ階7nに移動して構わず、
各立体駐車機6の空のケージ6bが入出庫口6aに循環
するのを待つ必要はない。従って、車両搬送用リフトに
よる車搬送経路8を利用すれば、先に述べたように、立
体駐車場付き建物1において経済効率の高い部分を駐車
スペースとして占有することなく、多数の車両収容台数
を確保することが出来るのは勿論、一層円滑な車両搬送
が可能となる。また、車両搬送用リフトは、小さなスペ
ースでも設置出来るので、建物空間3等のスペースの有
効利用を阻害することもない。
【0020】また、本発明において、前記車搬送経路8
は前記支持スラブ22等の車支持手段間を上下方向に螺
旋状に接続する形で設けられた車両通行路9等の車路で
あるようにして、立体駐車場付き建物1’を構成する
と、車両38は車路を螺旋状に自走する形で、躯体2の
外部から各車待機スペース32に進入することが出来
る。従って、車路は、単に該車路を車両38が自走し得
るようになっていれば良く、上述した車両搬送用リフト
のような駆動機構が必要ないので、駆動経費がかから
ず、経済的である。また、各立体駐車機6を利用する車
両38は、車搬送経路8の入口8aで待機する必要な
く、各立体駐車機6の入出庫待ちを行うための各々の車
待機スペース32まで、車路を介して自走で直接進入出
来る。従って、入口8aに対応した躯体2の1階部分等
の出入り口が、駐車待ちの車両38によって塞がれてし
まうことがない。従って、車路による車搬送経路8を利
用すれば、先に述べたように、立体駐車場付き建物1’
において経済効率の高い部分を駐車スペースとして占有
することなく、多数の車両収容台数を確保することが出
来るのは勿論、入出庫待ちのための車両38の混雑を、
経済的且つ効果的に回避することが出来る。
【0021】さらに、本発明において、前記車両通行路
9等の車路は、前記立体駐車機6の周囲を囲む形で形成
されたことを特徴として、立体駐車場付き建物1’を構
成すると、上下方向に重ねられた複数の立体駐車機6の
周囲を囲むように、螺旋状の車路9が配置することが出
来る。従って、先に述べたように車路を利用して高層階
の車待機スペース32へ車両38が円滑に自走するに
は、車路が螺旋状に形成されていることが望ましいが、
螺旋状に形成された車路は通常、比較的大きなスペース
を要する。そこで、本発明においてはこうした螺旋状の
車路を、立体駐車機6の周囲を囲むように形成すること
によって、躯体2内の建物空間3等のスペースに無理な
く該車路を収容配置させることが出来る。従って、単に
車両38が通行するのみで経済効果を齊さない車路によ
って躯体2内に形成される建物空間3等のスペースが占
有されることなく、該スペースを一層経済効率良く利用
することが出来る。また、立体駐車機6の周囲を囲むよ
うに車路を形成することによって、車路の螺旋がなす曲
率半径を十分大きくとることが出来るので、該車路を自
走する車両38にとって、高い安全性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による立体駐車場付き建物の一実施例を
示す断側面図である。
【図2】図1のII、II矢視平面図である。
【図3】図1のIII矢視部拡大図である。
【図4】本発明による立体駐車場付き建物の別の実施例
を示す断側面図である。
【符号の説明】
1、1’……立体駐車場付き建物(高層建物) 2……躯体 22……車支持手段(支持スラブ) 31……フロアスペース 32……車待機スペース 5……ボイド部 6……立体駐車機 6a……入出庫口 7……車両搬送用リフト(エレベータ) 8……車搬送経路 9……車路(車通行路)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】躯体を有し、 前記躯体に上下方向に積層された複数のフロアスペース
    を設け、 前記躯体にボイド部を、前記複数のフロアスペースを上
    下方向に貫通させる形で設け、 前記ボイド部に、入出庫口が形成された立体駐車機を、
    上下方向に重ねる形で複数収容し、 前記入出庫口の前に車支持手段を、車待機スペースを形
    成する形でそれぞれ設け、 前記各車支持手段に、前記躯体の外部と前記車待機スペ
    ースを連絡する車搬送経路を接続するように設けて構成
    した、立体駐車場付き建物。
  2. 【請求項2】前記車搬送経路は前記車支持手段間を上下
    方向に接続する車両搬送用リフトである請求項1記載
    の、立体駐車場付き建物。
  3. 【請求項3】前記車搬送経路は前記車支持手段間を上下
    方向に螺旋状に接続する形で設けられた車路である請求
    項1記載の、立体駐車場付き建物。
  4. 【請求項4】請求項3記載の車路は、前記立体駐車機の
    周囲を囲む形で形成されたことを特徴とする請求項3記
    載の、立体駐車場付き建物。
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