JPH07126888A - めっき密着性の優れためっき鋼板の製造方法 - Google Patents

めっき密着性の優れためっき鋼板の製造方法

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JPH07126888A
JPH07126888A JP5278197A JP27819793A JPH07126888A JP H07126888 A JPH07126888 A JP H07126888A JP 5278197 A JP5278197 A JP 5278197A JP 27819793 A JP27819793 A JP 27819793A JP H07126888 A JPH07126888 A JP H07126888A
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JP
Japan
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steel sheet
pickling
plating adhesion
acid
plating
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JP5278197A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Komori
森 務 小
Toru Honjo
庄 徹 本
Nobuyuki Morito
戸 延 行 森
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】めっき密着性に優れた深絞り用高強度鋼板の提
供。 【構成】Siを0.4wt%以上含有する冷延鋼板を焼
鈍処理後、めっき前処理として硫酸濃度20wt%以上
または塩酸濃度13wt%以上またはフッ酸濃度3wt
%以上の酸液あるいはこれらの混酸を用いて3秒以上1
5秒以下の酸洗処理を施し、次いで電気めっきを施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車車体用として使
用される、めっきを施した深絞り用高強度鋼板の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車業界においては、燃費向上
のための車体の軽量化、衝突時の乗員の安全性、また車
体のスタイル多様化による難加工性部品の発生から、加
工性の良い高強度鋼板の使用が多くなっている。これら
の深絞り用冷延鋼板(加工性の良い高強度鋼板)として
は、Si,Mn,Ti,Al,Pなどを添加した特開昭
61−291924号、特開昭60−17052号、特
公昭61−11294号、特公昭63−4899号など
がある。しかし、いずれもSi含有率を上げると酸化膜
を形成し、化成処理性や溶融亜鉛めっき性が劣化するこ
とが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】焼鈍などの熱処理によ
り、鋼板の表面にはSiの酸化膜が形成され、化成処理
性や溶融亜鉛めっき性が劣化ばかりでなく、電気めっき
においてもめっき密着性を劣化させることがわかった。
このような表面酸化膜を形成し易い鋼板の電気めっき前
処理方法としては、特開昭61−159590号に開示
されている様にブラッシングしながら酸洗することが知
られている。
【0004】しかし、このような方法を実施すると、ブ
ラッシング装置を内部に組み込んだ酸洗装置が必要とな
り設備が複雑となること、また、この方法では高張力鋼
板の一部には効果があるものの本発明で意図するSiを
0.4wt%含有する冷延鋼板には有効なものではなか
った。本発明は前記問題点を解決し、めっき性、特に電
気めっき性の優れた深絞り用高強度冷延鋼板を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】特にSiを多く添加した
鋼板は酸に溶解しにくく、SiO2 に富んだ表面酸化膜
を形成するため、通常電気めっき工程で使用する5〜1
0%の硫酸や塩酸では完全に除去することはできない。
また、ベルトサンダー等の研削により酸化膜を除去しよ
うとすると、表面に凸凹ができ外観が損なわれる。
【0006】前述した特開昭61−159590号記載
のブラッシングしながら酸洗する方法における酸洗液
(塩酸濃度3%、硫酸濃度10%)では酸洗能力の不足
から酸洗時間を30秒行っても鋼板表面の酸化膜が完全
に除去されずめっき密着性の改善効果は得られなかっ
た。
【0007】そこで、本発明者らは酸洗能力を強化し、
Siの表面酸化皮膜を除去する事を検討し、さらに、従
来技術としての上記特開昭61−159590号に開示
されている一般の冷延鋼板のめっき前処理法である酸洗
とブラッシングの組み合わせの処理をSiを0.4wt
%以上含有する冷延鋼板のめっき前処理として適用でき
ないか、検討した。
【0008】その結果、酸洗液濃度を高くすることによ
りめっき密着性が向上することがわかった。さらに、ブ
ラッシングの効果について調査した結果、ブラッシング
をする工程が酸洗中と酸洗後ではブラッシング効果は変
わらず、ブラッシングなしと比較してめっき密着性の改
善効果が確認される場合があった。
【0009】すなわち、本発明は、Siを0.4wt%
以上含有する冷延鋼板を焼鈍処理後、めっき前処理とし
て硫酸濃度20wt%以上または塩酸濃度13wt%以
上またはフッ酸濃度3wt%以上の酸液あるいはこれら
の混酸を用いて3秒以上15秒以下の酸洗処理を施し、
次いで電気めっきを施すことを特徴とするめっき密着性
に優れた電気めっき鋼板の製造方法を提供するものであ
る。
【0010】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明
によれば、熱処理によって鋼板表面に形成された酸化皮
膜を硫酸濃度20wt%以上または塩酸濃度13wt%
以上またはフッ酸濃度3wt%以上の酸液にあるいはこ
れらの混酸に浸漬することにより溶解除去し、場合によ
っては酸洗処理の途中および/または後にブラッシング
を行い、電気めっきを施す。これにより、電気めっきの
密着性劣化は防止でき、電気めっきを施したプレス性の
優れた高強度冷延鋼板が製造できるようになる。
【0011】本発明で用いる鋼板中のSi0.4wt%
以上の理由は、鋼板中のSi0.4wt%未満では形成
される酸化皮膜の量が少なく、通常のめっき前処理とし
て行う酸洗液においても電気めっきの密着性劣化が問題
とはならないためである。
【0012】めっきの前処理としては、脱脂を行った
後、酸洗においては硫酸濃度20wt%以上または塩酸
濃度13wt%以上またはフッ酸濃度3wt%以上の酸
液にあるいはこれらの混酸を用い、浸漬あるいは電解に
より酸洗を行う。酸洗液種については、1種類の酸種で
も本発明の範囲内に入る場合は密着性の改善効果があり
混酸にしてもよい。例えば、フッ酸の液に硫酸を添加し
てフッ酸5wt%と硫酸10wt%の様に混酸にしても
よい。酸洗に要する時間は3秒以上が必要である。3秒
未満では酸洗による酸化皮膜の除去が達成されずめっき
密着性の改善効果が少ない。また、15秒以下でなけれ
ばならない。15秒を越えるとかえって酸洗過多になり
表面荒れが生じ、外観むらとなる場合がある。
【0013】酸洗濃度に関しては、濃度を高めることに
より酸洗能力は高くなるが、酸洗タンク及び配管系統ラ
イニングの耐酸性強度により、硫酸の場合60wt%以
下、塩酸の場合20wt%以下、フッ酸の場合10wt
%以下が好ましい。さらに、酸洗温度に関しては高温の
方が酸洗能力は強くなるが、高温過ぎると酸洗タンクの
ライニングを傷めたり、酸洗処理時間の範囲が狭くなり
操業性が悪くなるため、30℃〜60℃にするのが好ま
しい。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例に基づいて具体的に説
明する。 (実施例)表1に示す成分組成の高強度冷延鋼板につい
てめっき前処理として脱脂工程後、酸洗工程として各種
酸洗液種、酸洗液濃度、酸洗液温度、酸洗時間及び酸洗
処理種の異なった処理を行い、その後常法に従いZn−
Ni合金電気めっきを30g/m2 施した。これらのめ
っき鋼板のめっき密着性をOT曲げ密着性試験により評
価した。評価基準は次の通りである。 5:めっき剥離なし 4:めっき剥離がごくわずかに発生(目視にて判定しに
くい) 3:めっき剥離発生(目視して判定可) 2:めっき剥離が多い 1:めっき剥離が非常に多い。 結果を示す表1からも明らかなように、本発明の酸洗濃
度を高めたもので処理したものはめっき密着性に優れて
いる。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、熱処理工程で成形した
安定な表面酸化皮膜を酸洗工程において高濃度酸洗液を
用いることによって効率よく除去することによって、め
っき密着性の優れた加工性良好な高強度鋼板を製造する
ことができるようになった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Siを0.4wt%以上含有する冷延板を
    焼鈍処理後、めっき前処理として20wt%以上の硫酸
    を含有する酸洗液を用いて3秒以上15秒以下の酸洗処
    理を施し、次いで電気めっきを施すことを特徴とするめ
    っき密着性に優れた電気めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の酸洗液の代わりに13wt
    %以上の塩酸を含有する酸洗液を用いるめっき密着性に
    優れた電気めっき鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の酸洗液の代わりに3wt%
    以上のフッ酸を含有する酸洗液を用いるめっき密着性に
    優れた電気めっき鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの酸洗処理の途中
    および/または後に鋼板表面をブラッシングするめっき
    密着性に優れた電気めっき鋼板の製造方法。
JP5278197A 1993-11-08 1993-11-08 めっき密着性の優れためっき鋼板の製造方法 Withdrawn JPH07126888A (ja)

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