JPH07126770A - アルミ溶解保持炉 - Google Patents
アルミ溶解保持炉Info
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- JPH07126770A JPH07126770A JP27698193A JP27698193A JPH07126770A JP H07126770 A JPH07126770 A JP H07126770A JP 27698193 A JP27698193 A JP 27698193A JP 27698193 A JP27698193 A JP 27698193A JP H07126770 A JPH07126770 A JP H07126770A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 品質の高いアルミ溶湯を外部に供給すること
を目的とする。 【構成】 上記目的を達成するアルミ溶解保持炉１Ｂ
は、外部から投入されたアルミ溶解材料を加熱して溶解
する溶解室２と、その溶解室２で加熱溶解されたアルミ
溶湯を流入させ、そのアルミ溶湯を窒素ガスの供給によ
りバブリングさせることによりアルミ溶湯中のガスを窒
素ガスとともにアルミ溶湯上に放出させ、その窒素ガス
でアルミ溶湯面を覆うことにより同アルミ溶湯の表面が
酸化することを抑制する脱ガス室７と、その脱ガス室７
と連通され、脱ガスされたアルミ溶湯を所定の温度に昇
温して保持するとともに、外部から供給された窒素ガス
でアルミ溶湯表面を覆って酸化を抑制する保持室１０
と、その保持室１０からアルミ溶湯を流入させる過程で
アルミ溶湯中の不純物を除去するセラミックフィルタ１
４を介した出湯室１５とを備えた構成になっている。
を目的とする。 【構成】 上記目的を達成するアルミ溶解保持炉１Ｂ
は、外部から投入されたアルミ溶解材料を加熱して溶解
する溶解室２と、その溶解室２で加熱溶解されたアルミ
溶湯を流入させ、そのアルミ溶湯を窒素ガスの供給によ
りバブリングさせることによりアルミ溶湯中のガスを窒
素ガスとともにアルミ溶湯上に放出させ、その窒素ガス
でアルミ溶湯面を覆うことにより同アルミ溶湯の表面が
酸化することを抑制する脱ガス室７と、その脱ガス室７
と連通され、脱ガスされたアルミ溶湯を所定の温度に昇
温して保持するとともに、外部から供給された窒素ガス
でアルミ溶湯表面を覆って酸化を抑制する保持室１０
と、その保持室１０からアルミ溶湯を流入させる過程で
アルミ溶湯中の不純物を除去するセラミックフィルタ１
４を介した出湯室１５とを備えた構成になっている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムのインゴ
ット等を加熱して溶解し、アルミ溶湯にした状態で保持
するアルミ溶解保持炉に関する。
ット等を加熱して溶解し、アルミ溶湯にした状態で保持
するアルミ溶解保持炉に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、アルミニウムのインゴットを加熱
して溶解し、アルミ溶湯にした状態で保持するアルミ溶
解保持炉として、図８に示すような構成のものがある。
図８は従来のアルミ溶解保持炉の縦断面図であり、同図
に示すように、アルミ溶解保持炉５０は、外部から投入
されたアルミインゴット等の溶解材料Ａｉを直火バ−ナ
５１で加熱し、アルミ溶湯Ａｎに溶解する溶解室５２
と、溶解室５２のアルミ溶湯Ａｎを流入させ、そのアル
ミ溶湯Ａｎを浸漬バ−ナあるいは直火バ−ナ等の保持バ
−ナ５３で昇温し、保持する保持室５４と、保持室５４
で所定温度に保持されたアルミ溶湯Ａｎを流入させて外
部に汲み出す出湯室５５とを備えたものである。
して溶解し、アルミ溶湯にした状態で保持するアルミ溶
解保持炉として、図８に示すような構成のものがある。
図８は従来のアルミ溶解保持炉の縦断面図であり、同図
に示すように、アルミ溶解保持炉５０は、外部から投入
されたアルミインゴット等の溶解材料Ａｉを直火バ−ナ
５１で加熱し、アルミ溶湯Ａｎに溶解する溶解室５２
と、溶解室５２のアルミ溶湯Ａｎを流入させ、そのアル
ミ溶湯Ａｎを浸漬バ−ナあるいは直火バ−ナ等の保持バ
−ナ５３で昇温し、保持する保持室５４と、保持室５４
で所定温度に保持されたアルミ溶湯Ａｎを流入させて外
部に汲み出す出湯室５５とを備えたものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のアルミ溶解
保持炉５０は、アルミ溶湯Ａｎが比較的長い時間滞留さ
れる保持室５４でアルミ溶湯Ａｎの表面が空気に直接触
れているため酸化し、機械加工が困難な硬度の高いアル
ミ酸化物が生成されるという問題がある。また、アルミ
溶湯Ａｎ中には一般に水素ガス及び不純物等が混入され
ていることが多いため、アルミ製品化されたとき、巣が
生成されたり、不純物がそのまま含有されるため、アル
ミ製品の品質が悪くなるという問題がある。そこで本発
明では、第１に機械加工が困難な硬度の高いアルミ酸化
物の生成を抑制すること。第２に、アルミ製品に巣など
を発生させないために水素ガスなどの含有ガスを放出さ
せること。第３にアルミ溶湯中の不純物を除去すること
を解決すべき技術的課題とするものである。
保持炉５０は、アルミ溶湯Ａｎが比較的長い時間滞留さ
れる保持室５４でアルミ溶湯Ａｎの表面が空気に直接触
れているため酸化し、機械加工が困難な硬度の高いアル
ミ酸化物が生成されるという問題がある。また、アルミ
溶湯Ａｎ中には一般に水素ガス及び不純物等が混入され
ていることが多いため、アルミ製品化されたとき、巣が
生成されたり、不純物がそのまま含有されるため、アル
ミ製品の品質が悪くなるという問題がある。そこで本発
明では、第１に機械加工が困難な硬度の高いアルミ酸化
物の生成を抑制すること。第２に、アルミ製品に巣など
を発生させないために水素ガスなどの含有ガスを放出さ
せること。第３にアルミ溶湯中の不純物を除去すること
を解決すべき技術的課題とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のための第
１の技術的手段は、アルミ溶解保持炉を、外部から投入
されたアルミ溶解材料が溶解室で加熱され溶解されたア
ルミ溶湯を所定の温度に昇温して保持する保持室に対し
て、前記アルミ溶湯の表面の酸化を抑制するガスを供給
する酸化抑制ガス供給手段を備えた構成にすることであ
る。また、第２の技術的手段は、アルミ溶解保持炉を、
外部から投入されたアルミ溶解材料を加熱して溶解する
溶解室と、その溶解室で加熱溶解されたアルミ溶湯を流
入させ、そのアルミ溶湯を窒素ガスの供給によりバブリ
ングさせることによりアルミ溶湯中のガスを窒素ガスと
ともにアルミ溶湯上に放出させ、その窒素ガスでアルミ
溶湯面を覆うことにより同アルミ溶湯が酸化することを
抑制する脱ガス室と、その脱ガス室から流入されたアル
ミ溶湯を所定の温度に昇温して保持するとともに外部か
ら供給された窒素ガスでアルミ溶湯面を覆いアルミ溶湯
の酸化を抑制する保持室と、その保持室から前記アルミ
溶湯を流入させる過程で前記アルミ溶湯中の不純物を除
去するフィルタを介した出湯室とを備えた構成にするこ
とである。
１の技術的手段は、アルミ溶解保持炉を、外部から投入
されたアルミ溶解材料が溶解室で加熱され溶解されたア
ルミ溶湯を所定の温度に昇温して保持する保持室に対し
て、前記アルミ溶湯の表面の酸化を抑制するガスを供給
する酸化抑制ガス供給手段を備えた構成にすることであ
る。また、第２の技術的手段は、アルミ溶解保持炉を、
外部から投入されたアルミ溶解材料を加熱して溶解する
溶解室と、その溶解室で加熱溶解されたアルミ溶湯を流
入させ、そのアルミ溶湯を窒素ガスの供給によりバブリ
ングさせることによりアルミ溶湯中のガスを窒素ガスと
ともにアルミ溶湯上に放出させ、その窒素ガスでアルミ
溶湯面を覆うことにより同アルミ溶湯が酸化することを
抑制する脱ガス室と、その脱ガス室から流入されたアル
ミ溶湯を所定の温度に昇温して保持するとともに外部か
ら供給された窒素ガスでアルミ溶湯面を覆いアルミ溶湯
の酸化を抑制する保持室と、その保持室から前記アルミ
溶湯を流入させる過程で前記アルミ溶湯中の不純物を除
去するフィルタを介した出湯室とを備えた構成にするこ
とである。
【０００５】
【作用】上記第１の構成のアルミ溶解保持炉によれば、
外部から投入されたアルミ溶解材料が溶解室で加熱され
溶解されたアルミ溶湯を所定の温度に昇温して保持する
保持室に対して、酸化抑制ガス供給手段により酸化抑制
用のガスが供給されるためアルミ溶湯表面の酸化が抑制
される。また、第２の構成のアルミ溶解保持炉によれ
ば、溶解室で加熱溶解されたアルミ溶解材料がアルミ溶
湯となって脱ガス室に流入されると、アルミ溶湯中に窒
素ガスが供給され、アルミ溶湯がバブリングされるた
め、アルミ溶湯中に含まれる水素ガス等が気中に放出さ
れるとともに、窒素ガスはアルミ溶湯表面に滞留するた
め、アルミ溶湯は空気と直接接触しにくいことから、ア
ルミ溶湯表面の酸化が抑制される一方、アルミ溶湯が脱
ガス室から保持室に流入されると、保持室には外部から
窒素ガスが供給されるため、アルミ溶湯は保持室におい
ても表面が窒素ガスで覆われ、アルミ溶湯表面の酸化が
抑制される。更に、アルミ溶湯が保持室から出湯室に流
入される過程でアルミ溶湯中の不純物がフィルタにより
除去されるため、出湯室には、酸化物の生成が極めて少
ない、水素ガス等が放出済みで、且つ不純物の除去され
たアルミ溶湯が供給される。
外部から投入されたアルミ溶解材料が溶解室で加熱され
溶解されたアルミ溶湯を所定の温度に昇温して保持する
保持室に対して、酸化抑制ガス供給手段により酸化抑制
用のガスが供給されるためアルミ溶湯表面の酸化が抑制
される。また、第２の構成のアルミ溶解保持炉によれ
ば、溶解室で加熱溶解されたアルミ溶解材料がアルミ溶
湯となって脱ガス室に流入されると、アルミ溶湯中に窒
素ガスが供給され、アルミ溶湯がバブリングされるた
め、アルミ溶湯中に含まれる水素ガス等が気中に放出さ
れるとともに、窒素ガスはアルミ溶湯表面に滞留するた
め、アルミ溶湯は空気と直接接触しにくいことから、ア
ルミ溶湯表面の酸化が抑制される一方、アルミ溶湯が脱
ガス室から保持室に流入されると、保持室には外部から
窒素ガスが供給されるため、アルミ溶湯は保持室におい
ても表面が窒素ガスで覆われ、アルミ溶湯表面の酸化が
抑制される。更に、アルミ溶湯が保持室から出湯室に流
入される過程でアルミ溶湯中の不純物がフィルタにより
除去されるため、出湯室には、酸化物の生成が極めて少
ない、水素ガス等が放出済みで、且つ不純物の除去され
たアルミ溶湯が供給される。
【０００６】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図１は、第１実施例のアルミ溶解保持炉１Ａ
の構成を略体的に示した縦断面図である。図１に示すよ
うに、アルミ溶解保持炉１Ａは、外部から投入されたア
ルミインゴット等の溶解材料Ａｉを直火バ−ナＦＢで加
熱し、アルミ溶湯Ａｎに溶解する溶解室２と、溶解室２
のアルミ溶湯Ａｎを流入させ、そのアルミ溶湯Ａｎを浸
漬バ−ナＳＢで昇温し、所定の温度に保持する保持室１
０と、保持室１０で所定温度に保持されたアルミ溶湯Ａ
ｎを流入させて外部に汲み出す出湯室１５とを備えたも
のである。
説明する。図１は、第１実施例のアルミ溶解保持炉１Ａ
の構成を略体的に示した縦断面図である。図１に示すよ
うに、アルミ溶解保持炉１Ａは、外部から投入されたア
ルミインゴット等の溶解材料Ａｉを直火バ−ナＦＢで加
熱し、アルミ溶湯Ａｎに溶解する溶解室２と、溶解室２
のアルミ溶湯Ａｎを流入させ、そのアルミ溶湯Ａｎを浸
漬バ−ナＳＢで昇温し、所定の温度に保持する保持室１
０と、保持室１０で所定温度に保持されたアルミ溶湯Ａ
ｎを流入させて外部に汲み出す出湯室１５とを備えたも
のである。
【０００７】上記保持室１０には、天井部の孔ＳＨを介
して、外部に設けられた窒素ガス供給装置ＮＳから窒素
ガスＮ２が供給される。この窒素ガスＮ２は、保持室１
０のアルミ溶湯Ａｎの表面を覆うため、アルミ溶湯Ａｎ
の表面は、直接、空気と接触しにくいことから、酸化が
抑制される。そのため、出湯室１５から汲み出されるア
ルミ溶湯Ａｎは、アルミ酸化物が極めて少ない、良質の
ものとなる。
して、外部に設けられた窒素ガス供給装置ＮＳから窒素
ガスＮ２が供給される。この窒素ガスＮ２は、保持室１
０のアルミ溶湯Ａｎの表面を覆うため、アルミ溶湯Ａｎ
の表面は、直接、空気と接触しにくいことから、酸化が
抑制される。そのため、出湯室１５から汲み出されるア
ルミ溶湯Ａｎは、アルミ酸化物が極めて少ない、良質の
ものとなる。
【０００８】次に、第２実施例のアルミ溶解保持炉１Ｂ
について図２から図６を参照しながら説明する。図２
は、アルミ溶解保持炉１Ｂの一部破断平面断面図であ
る。また、図３は、図２のＡ−Ａ矢視断面図、図４は、
図２のＢ−Ｂ矢視断面図、図５は、図２のＣ−Ｃ矢視断
面図、図６は、図２のＤ−Ｄ矢視断面図である。
について図２から図６を参照しながら説明する。図２
は、アルミ溶解保持炉１Ｂの一部破断平面断面図であ
る。また、図３は、図２のＡ−Ａ矢視断面図、図４は、
図２のＢ−Ｂ矢視断面図、図５は、図２のＣ−Ｃ矢視断
面図、図６は、図２のＤ−Ｄ矢視断面図である。
【０００９】アルミ溶解保持炉１Ｂの溶解室２に、搬送
装置３で搬送されてきたアルミインゴットＡｉが、順
次、搬送装置３から投入されると、それぞれのアルミイ
ンゴットＡｉはガスバ−ナ４で加熱され、アルミ溶湯Ａ
ｎの状態に溶融される。図２及び図４に示すように、溶
解室２の溶解材料投入口２Ａの近傍に光電スイッチ５が
取り付けられており、この光電スイッチ５がアルミイン
ゴットＡｉにより所定時間以上遮光されると、搬送装置
３からのアルミインゴットの投入が一時停止される一
方、溶解が進行して光電スイッチ５が非遮光状態になる
と、再びアルミインゴットＡｉの投入が開始される。
装置３で搬送されてきたアルミインゴットＡｉが、順
次、搬送装置３から投入されると、それぞれのアルミイ
ンゴットＡｉはガスバ−ナ４で加熱され、アルミ溶湯Ａ
ｎの状態に溶融される。図２及び図４に示すように、溶
解室２の溶解材料投入口２Ａの近傍に光電スイッチ５が
取り付けられており、この光電スイッチ５がアルミイン
ゴットＡｉにより所定時間以上遮光されると、搬送装置
３からのアルミインゴットの投入が一時停止される一
方、溶解が進行して光電スイッチ５が非遮光状態になる
と、再びアルミインゴットＡｉの投入が開始される。
【００１０】溶解室２で溶解されたアルミ溶湯Ａｎは、
傾斜状の流路６を通り、脱ガス室７に流入される。この
脱ガス室７は、アルミ溶湯Ａｎを窒素ガスＮ２の供給に
よりバブリングさせることによりアルミ溶湯Ａｎ中の水
素ガス等を窒素ガスＮ２とともにアルミ溶湯Ａｎ上に放
出させ、その窒素ガスＮ２でアルミ溶湯Ａｎ面を覆うこ
とにより同アルミ溶湯Ａｎの表面が酸化することを防止
するものである。そのため、脱ガス室７には、外部から
供給された窒素ガスＮ２をアルミ溶湯Ａｎ中に放出する
複数のランス棒８が設置されている。このランス棒８は
Ｌ字状に形成され、脱ガス室７の底面に平行な部分には
多数の小孔が明けられており、この小孔から窒素ガスＮ
２が放出され、アルミ溶湯Ａｎが窒素ガスＮ２によりバ
ブリングされる。尚、図６に示すように、脱ガス室７の
蓋７Ａは、開閉棒７Ｂの回動により開閉され、脱ガス室
７のメンテナンスが容易なように構成されている。脱ガ
ス室７のメンテナンスは、主としてアルミ溶湯Ａｎの表
面に生成した酸化アルミを除去するものである。
傾斜状の流路６を通り、脱ガス室７に流入される。この
脱ガス室７は、アルミ溶湯Ａｎを窒素ガスＮ２の供給に
よりバブリングさせることによりアルミ溶湯Ａｎ中の水
素ガス等を窒素ガスＮ２とともにアルミ溶湯Ａｎ上に放
出させ、その窒素ガスＮ２でアルミ溶湯Ａｎ面を覆うこ
とにより同アルミ溶湯Ａｎの表面が酸化することを防止
するものである。そのため、脱ガス室７には、外部から
供給された窒素ガスＮ２をアルミ溶湯Ａｎ中に放出する
複数のランス棒８が設置されている。このランス棒８は
Ｌ字状に形成され、脱ガス室７の底面に平行な部分には
多数の小孔が明けられており、この小孔から窒素ガスＮ
２が放出され、アルミ溶湯Ａｎが窒素ガスＮ２によりバ
ブリングされる。尚、図６に示すように、脱ガス室７の
蓋７Ａは、開閉棒７Ｂの回動により開閉され、脱ガス室
７のメンテナンスが容易なように構成されている。脱ガ
ス室７のメンテナンスは、主としてアルミ溶湯Ａｎの表
面に生成した酸化アルミを除去するものである。
【００１１】脱ガス室７でバブリングされ、水素ガス等
が放出されたアルミ溶湯Ａｎは、流路９を通り、保持室
１０に流入される。この保持室１０では、脱ガス室７か
ら流入されたアルミ溶湯Ａｎが所定の温度に昇温されて
保持されるとともに、前述の窒素ガス供給装置ＮＳと同
様の図示していない装置から図３に示すように窒素ガス
Ｎ２が供給されるため、窒素ガスＮ２でアルミ溶湯Ａｎ
の表面が覆われ、酸化が防止される。保持室１０には、
浸漬バ−ナ１１、あるいは電気ヒ−タ１２などがアルミ
溶湯Ａｎ中に浸漬されており、アルミ溶湯Ａｎを昇温
し、出湯可能な所定の温度に保持している。
が放出されたアルミ溶湯Ａｎは、流路９を通り、保持室
１０に流入される。この保持室１０では、脱ガス室７か
ら流入されたアルミ溶湯Ａｎが所定の温度に昇温されて
保持されるとともに、前述の窒素ガス供給装置ＮＳと同
様の図示していない装置から図３に示すように窒素ガス
Ｎ２が供給されるため、窒素ガスＮ２でアルミ溶湯Ａｎ
の表面が覆われ、酸化が防止される。保持室１０には、
浸漬バ−ナ１１、あるいは電気ヒ−タ１２などがアルミ
溶湯Ａｎ中に浸漬されており、アルミ溶湯Ａｎを昇温
し、出湯可能な所定の温度に保持している。
【００１２】保持室１０に貯湯されたアルミ溶湯Ａｎ
は、流路１３を通り、セラミックフィルタ１４を通過し
て出湯室１５に流入される。この過程でセラミックフィ
ルタ１４はアルミ溶湯Ａｎ中の不純物を除去する。図７
はセラミックフィルタ１４を斜視図で示したものであ
り、側面にフィルタ部１４Ａが設けられている。尚、フ
ィルタ部１４Ａを側面に設ける以外に、底面に設けたも
のもあり、適宜、選択して使用する。
は、流路１３を通り、セラミックフィルタ１４を通過し
て出湯室１５に流入される。この過程でセラミックフィ
ルタ１４はアルミ溶湯Ａｎ中の不純物を除去する。図７
はセラミックフィルタ１４を斜視図で示したものであ
り、側面にフィルタ部１４Ａが設けられている。尚、フ
ィルタ部１４Ａを側面に設ける以外に、底面に設けたも
のもあり、適宜、選択して使用する。
【００１３】上記出湯室１５に流入されたアルミ溶湯Ａ
ｎは、図示していない汲み上げ装置により汲み上げら
れ、製品製造ラインに運ばれる。
ｎは、図示していない汲み上げ装置により汲み上げら
れ、製品製造ラインに運ばれる。
【００１４】以上のようにアルミ溶解保持炉１Ｂを構成
することにより、溶解室２で加熱溶解されたアルミイン
ゴットＡｉがアルミ溶湯Ａｎとなって脱ガス室７に流入
されると、アルミ溶湯Ａｎ中にランス棒８から窒素ガス
Ｎ２が供給され、アルミ溶湯Ａｎがバブリングされるた
め、アルミ溶湯Ａｎ中に含まれる水素ガス等が気中に放
出されるとともに、窒素ガスＮ２はアルミ溶湯Ａｎ面に
滞留するため、アルミ溶湯Ａｎは空気と直接接触しにく
いことから、アルミ溶湯Ａｎ表面の酸化が抑制される一
方、アルミ溶湯Ａｎが脱ガス室７から保持室１０に流入
されるとともに図示していない窒素ガス供給装置から窒
素ガスＮ２が供給されるため、アルミ溶湯Ａｎは保持室
１０においても表面が窒素ガスＮ２で覆われ、アルミ溶
湯Ａｎ表面の酸化が抑制される。更にアルミ溶湯Ａｎが
保持室１０から出湯室１５に流出される過程でアルミ溶
湯Ａｎ中の不純物がセラミックフィルタ１４により除去
されるため、出湯室１５には、酸化物の生成が極めて少
ない、水素ガス等が放出済みで、且つ不純物の除去され
たアルミ溶湯Ａｎが供給される。
することにより、溶解室２で加熱溶解されたアルミイン
ゴットＡｉがアルミ溶湯Ａｎとなって脱ガス室７に流入
されると、アルミ溶湯Ａｎ中にランス棒８から窒素ガス
Ｎ２が供給され、アルミ溶湯Ａｎがバブリングされるた
め、アルミ溶湯Ａｎ中に含まれる水素ガス等が気中に放
出されるとともに、窒素ガスＮ２はアルミ溶湯Ａｎ面に
滞留するため、アルミ溶湯Ａｎは空気と直接接触しにく
いことから、アルミ溶湯Ａｎ表面の酸化が抑制される一
方、アルミ溶湯Ａｎが脱ガス室７から保持室１０に流入
されるとともに図示していない窒素ガス供給装置から窒
素ガスＮ２が供給されるため、アルミ溶湯Ａｎは保持室
１０においても表面が窒素ガスＮ２で覆われ、アルミ溶
湯Ａｎ表面の酸化が抑制される。更にアルミ溶湯Ａｎが
保持室１０から出湯室１５に流出される過程でアルミ溶
湯Ａｎ中の不純物がセラミックフィルタ１４により除去
されるため、出湯室１５には、酸化物の生成が極めて少
ない、水素ガス等が放出済みで、且つ不純物の除去され
たアルミ溶湯Ａｎが供給される。
【００１５】
【発明の効果】以上のように第１の発明によれば、外部
から投入されたアルミ溶解材料が溶解室で加熱され溶解
されたアルミ溶湯を所定の温度に昇温して保持する保持
室に対して、酸化抑制ガス供給手段により酸化抑制用の
ガスが供給されるためアルミ溶湯表面の酸化が抑制さ
れ、アルミ酸化物の極めて少ない良質のアルミ溶湯を供
給することができるという効果がある。また、第２の発
明によれば、溶解室で加熱溶解されたアルミ溶解材料が
アルミ溶湯となって脱ガス室に流入されると、アルミ溶
湯中に窒素ガスが供給され、アルミ溶湯がバブリングさ
れるため、アルミ溶湯中に含まれる水素ガス等が気中に
放出されるとともに、窒素ガスはアルミ溶湯表面に滞留
するため、アルミ溶湯は空気と直接接触しにくいことか
ら、アルミ溶湯表面の酸化が抑制される一方、アルミ溶
湯が脱ガス室から保持室に流入されると、保持室には外
部から窒素ガスが供給されるため、アルミ溶湯は保持室
においても表面が窒素ガスで覆われ、アルミ溶湯表面の
酸化が抑制される。更に、アルミ溶湯が保持室から出湯
室に流入される過程でアルミ溶湯中の不純物がフィルタ
により除去されるため、出湯室には、酸化物の生成が極
めて少ない、水素ガス等が放出済みで、且つ不純物の除
去されたアルミ溶湯を供給することができるという効果
がある。
から投入されたアルミ溶解材料が溶解室で加熱され溶解
されたアルミ溶湯を所定の温度に昇温して保持する保持
室に対して、酸化抑制ガス供給手段により酸化抑制用の
ガスが供給されるためアルミ溶湯表面の酸化が抑制さ
れ、アルミ酸化物の極めて少ない良質のアルミ溶湯を供
給することができるという効果がある。また、第２の発
明によれば、溶解室で加熱溶解されたアルミ溶解材料が
アルミ溶湯となって脱ガス室に流入されると、アルミ溶
湯中に窒素ガスが供給され、アルミ溶湯がバブリングさ
れるため、アルミ溶湯中に含まれる水素ガス等が気中に
放出されるとともに、窒素ガスはアルミ溶湯表面に滞留
するため、アルミ溶湯は空気と直接接触しにくいことか
ら、アルミ溶湯表面の酸化が抑制される一方、アルミ溶
湯が脱ガス室から保持室に流入されると、保持室には外
部から窒素ガスが供給されるため、アルミ溶湯は保持室
においても表面が窒素ガスで覆われ、アルミ溶湯表面の
酸化が抑制される。更に、アルミ溶湯が保持室から出湯
室に流入される過程でアルミ溶湯中の不純物がフィルタ
により除去されるため、出湯室には、酸化物の生成が極
めて少ない、水素ガス等が放出済みで、且つ不純物の除
去されたアルミ溶湯を供給することができるという効果
がある。
【図１】第１の実施例のアルミ溶解保持炉の縦断面図で
ある。
ある。
【図２】第２の実施例のアルミ溶解保持炉の一部破断平
面断面図である。
面断面図である。
【図３】図１のＡ−Ａ矢視断面図である。
【図４】図１のＢ−Ｂ矢視断面図である。
【図５】図１のＣ−Ｃ矢視断面図である。
【図６】図１のＤ−Ｄ矢視断面図である。
【図７】セラミックフィルタの斜視図である。
【図８】従来のアルミ溶解保持炉の縦断面図である。
１Ａ，１Ｂ アルミ溶解保持炉 ２ 溶解室 ４，ＦＢ ガスバ−ナ ７ 脱ガス室 ８ ランス棒 １０ 保持室 １１，ＳＢ 浸漬バ−ナ １４ セラミックフィルタ １５ 出湯室 Ａｉ アルミインゴット Ａｎ アルミ溶湯 Ｎ２ 窒素ガス ＮＳ 窒素ガス供給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 三喜男 愛知県名古屋市中川区法蔵町２丁目26番地 東邦ガス株式会社法蔵社宅Ｂ−17号 (72)発明者 梶谷 健 大阪府大阪市平野区背戸口４丁目９番11号 株式会社正英製作所内 (72)発明者 森川 守 大阪府大阪市平野区背戸口４丁目９番11号 株式会社正英製作所内
Claims (3)
- 【請求項１】 外部から投入されたアルミ溶解材料が溶
解室で加熱され溶解されたアルミ溶湯が流入されるとと
もに、そのアルミ溶湯を所定の温度に昇温して保持する
保持室に対して、前記アルミ溶湯の表面の酸化を抑制す
るガスを供給する酸化抑制ガス供給手段を備えたことを
特徴とするアルミ溶解保持炉。 - 【請求項２】 酸化抑制用のガスを窒素ガスとすること
を特徴とする請求項１のアルミ溶解保持炉。 - 【請求項３】 外部から投入されたアルミ溶解材料を加
熱して溶解する溶解室と、その溶解室で加熱溶解された
アルミ溶湯を流入させ、そのアルミ溶湯を窒素ガスの供
給によりバブリングさせることによりアルミ溶湯中のガ
スを窒素ガスとともにアルミ溶湯上に放出させ、その窒
素ガスでアルミ溶湯面を覆うことにより同アルミ溶湯が
酸化することを抑制する脱ガス室と、その脱ガス室から
流入されたアルミ溶湯を所定の温度に昇温して保持する
とともに外部から供給された窒素ガスでアルミ溶湯面を
覆いアルミ溶湯の表面の酸化を抑制する保持室と、その
保持室から前記アルミ溶湯を流入させる過程で前記アル
ミ溶湯中の不純物を除去するフィルタを介した出湯室と
を備えたことを特徴とするアルミ溶解保持炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27698193A JPH07126770A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | アルミ溶解保持炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27698193A JPH07126770A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | アルミ溶解保持炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07126770A true JPH07126770A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17577110
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27698193A Pending JPH07126770A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | アルミ溶解保持炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07126770A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0748993A1 (en) * | 1995-06-13 | 1996-12-18 | Praxair Technology, Inc. | Aluminum melting with reduced dross formation |
| JP2004257715A (ja) * | 2003-02-27 | 2004-09-16 | Nippon Kounetsu Kogyosha:Kk | 金属溶解保持炉 |
| JP2007017129A (ja) * | 2005-07-11 | 2007-01-25 | Denso Corp | 溶融金属保持炉の燃焼制御方法 |
| WO2017065701A1 (en) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | Yu Zhou-Hao | Furnace |
-
1993
- 1993-11-05 JP JP27698193A patent/JPH07126770A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0748993A1 (en) * | 1995-06-13 | 1996-12-18 | Praxair Technology, Inc. | Aluminum melting with reduced dross formation |
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| KR20180055821A (ko) * | 2015-10-13 | 2018-05-25 | 츠요시 가지타니 | 노 |
| JP2018534516A (ja) * | 2015-10-13 | 2018-11-22 | 健 梶谷 | 溶解炉 |
| US10767929B2 (en) | 2015-10-13 | 2020-09-08 | Tsuyoshi Kajitani | Furnace |
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