JP3535215B2 - 溶解保持炉 - Google Patents

溶解保持炉

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JP3535215B2 JP12066294A JP12066294A JP3535215B2 JP 3535215 B2 JP3535215 B2 JP 3535215B2 JP 12066294 A JP12066294 A JP 12066294A JP 12066294 A JP12066294 A JP 12066294A JP 3535215 B2 JP3535215 B2 JP 3535215B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は手許炉の溶湯補給システ
ムに使用される溶解保持炉の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、手許炉の溶湯補給システムとして
は、ルツボ炉を用いて連続溶解するものと、集中溶解炉
から溶湯を保持炉専用の手許炉へ取鍋等で運搬し、配湯
するものとが知られている。ところが、前者のルツボ炉
利用のものにあっては、溶湯中へ被予熱材料を直接差し
込んで溶解するようにしているので、湯温調節の関係上
定期的に少量の材料を投入しなければならず、溶解能力
と熱効率が低いという問題があり、しかも安全面・溶湯
品質面から頻繁なルツボ交換が必要となって多くの費用
と労力がかかり、メインテナンスコストが大きいという
問題があった。
【0003】また、後者の集中溶解方式の場合にあって
は、溶解量の変動が大きいとトータルコストの面で大き
な損失となる為、常に大量の溶解量を確保する必要があ
り、材質が多種多様化して来たアルミニウム等の材料の
溶解に使用し難い問題があり、しかも配湯過程において
溶湯温度が低下する為必然的に集中溶解炉からの出湯温
度をその低下分だけ高くしなければならず省エネルギー
などの点で問題があった。
【0004】そこで、図5、6に示すようにアルミニウ
ム等の金属を連続溶解保持する金属溶解保持炉(B)が提
案された。この金属溶解保持炉(B)は手許炉の溶湯補給
システムとして利用されるもので、被予熱材供給タワー
(50)と、溶解バーナ(51)が設置された溶解室(52)と、溶
解室(52)に連通し、溶解バーナ(51)の火炎によって溶解
された溶湯(53)が流入して貯溜される均熱保持室(54)
と、均熱保持室(54)に連通し、均熱保持室(54)から流出
した溶湯(53)を溜めておき、そこから溶湯(53)を汲み出
すウエル(55)とで構成されている。これにより手許炉の
溶湯補給システムの一部として金属溶解保持炉(B)が効
果的に使用されるようになったのであるが、この金属溶
解保持炉(B)にも以下の問題点があった。
【0005】この場合は、加熱溶解室(52)と均熱保持
室(54)とを繋ぐ連通孔(56)、均熱保持室(54)とウェル(5
5)とを繋ぐ連通孔(57)は、耐火レンガで形成された厚肉
隔壁に穿設されただけのものであったので、その分だけ
炉の熱容量が大きくなり、必要熱量がそれだけ大きくな
るだけでなく炉の形状も炉壁分の大きさだけ大きくなる
という問題や、加熱溶解室(52)と均熱保持室(54)との
間及び均熱保持室(54)とウェル(55)との間での熱の伝達
が悪く、特にウェル(55)において問題があった。即ち、
ウェル(55)では溶湯(53)を汲み出すためにその上面が開
口しており、しかも絶えず溶湯(53)が汲み出されるもの
であるから、均熱保持室(54)からの熱伝導が悪いと温度
低下が起こりやすく、ウェル(55)での温度管理が難しい
という問題があった。
【0006】そのほか、均熱保持室(54)とウェル(55)と
は連通孔(57)にて直接接続されているので、溶湯(53)内
の不純物や吸蔵ガスを除去する場所がなく、溶湯(53)の
品質(特に、アルミホイルなど強度と信頼性を必要とす
る鋳物製品向けの場合)に問題があった。また、連通孔
は(56)(57)の2箇所しかないためにスラグの流入をある
程度には防止できるものの期待した程ではなく、ウェル
(55)に流入する溶湯(53)の品質を向上させる事ができな
かった。仕切り用の隔壁が耐火レンガで構成されている
ために、耐火レンガを破壊しない限り炉内の清掃を行う
事ができず、事実上炉の清掃はできないという問題もあ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題の第
1は、連通孔の天井部に設けられた仕切り板の下縁や炉
内を区画する仕切り板に形成された連通孔の下縁が溶湯
中に浸漬するようにする事により、加熱溶解室から均熱
保持室へ流入する溶湯や、均熱保持室から脱ガス室に流
入する溶湯、脱ガス室から汲み出し部に流入する溶湯の
表面に浮かぶスラグの量を減少させ、汲み出し部の溶湯
の品質を向上させる事であり、第2は均熱保持室からウ
ェルへの熱伝達を容易にする事により、ウェルでの温度
管理を容易にする事であり、第3は溶湯内の不純物や吸
蔵ガスを脱ガス部にて除去し、溶湯の品質を向上させる
事であり、第4は隔壁の交換を容易にして炉内の清掃を
簡単に行うことができるようにするという点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するための手段として、 被予熱材投入口(5)が上部に形成されている予熱タワ
ー(1)と、 予熱タワー(1)から降下して来た被予熱材(9)を溶解す
る加熱溶解室(2)と、 加熱溶解室(2)にて溶解された溶解金属(19)が流入
し、この溶湯(19)を所定の温度に保つ均熱保持室(3)
と、 均熱保持室(3)から流入して来た溶湯(19)の脱ガスを
行う脱ガス部(4a)と溶湯(19)を汲み出す汲み出し部(4b)
とを有するウエル(4)とで構成された溶解保持炉(A)であ
って、 加熱溶解室(2)と均熱保持室(3)とを連通する連通孔(1
3)の天井部に設置されており、その下縁が連通孔(13)を
通過する溶湯(19)に浸漬するようになっている第1仕切
り板(20)と、 均熱保持室(3)とウェル(4)とを仕切り、均熱保持室
(3)とウェル(4)の脱ガス部(4a)とを連通する連通孔(21)
が穿設されていて、前記連通孔(21)の下縁が溶湯(19)中
に浸漬している第2仕切り板(21a)と、 脱ガス部(4a)と汲み出し部(4b)とを仕切り、その下縁
が溶湯(19)中に浸漬している第3仕切り板(25a)とを有
する事を特徴とする。
【0009】これにより、予熱タワー(1)内に投入され
た被予熱材(9)は、予熱タワー(1)内に充填され、溶解バ
ーナ(11)にて下から加熱される。被予熱材(9)はこの加
熱により次第に下部から解け始め、床面(10)に滴下し、
さらに溶解バーナ(11)にて加熱されて床面(10)を傾斜に
沿って流下して均熱保持室(3)内に流入する。均熱保持
室(3)内に入った溶湯(19)は浸漬ヒータ(18)によって一
定の温度に保たれ、ウエル(4)の溶湯汲み出しに合わせ
て均熱保持室(3)からウエル(4)へと流れて行く。
【0010】ここで、加熱溶解室(2)と均熱保持室(3)と
を連通する連通孔(13)の天井部には第1仕切り板(20)が
設置されており、均熱保持室(3)とウェル(4)とは第2仕
切り板(21a)で仕切りられており、脱ガス部(4a)と汲み
出し部(4b)とは第3仕切り板(25a)で仕切られているだ
けであるので(従来例のような耐火レンガによる仕切り
ではないので)、炉の熱容量も小さくなって必要熱量も
小さくなるだけでなく、炉の形状も仕切り板が薄いだけ
小さくできるものである。
【0011】また、炉内が熱容量の小さい仕切り板(20)
(21a)(25a)で仕切られているだけであるから、加熱溶解
室(2)と均熱保持室(3)との間及び均熱保持室(3)とウェ
ル(4)との間での熱の伝達がよくなり、特にウェル(4)に
おいて均熱保持室(3)からの良好な熱の供給が行われ、
ウェル(4)での温度低下が小さく温度管理が簡単にな
る。
【0012】そのほか、均熱保持室(3)とウェル(4)の間
に脱ガス部(4a)が設置されているので、溶湯(19)内の不
純物や吸蔵ガスを効果的に除去する事ができ、溶湯(19)
の品質を、アルミホイルなど強度と信頼性を必要とする
鋳物製品向けのものに出来るような高品質にする事が出
来る。更に、3枚の仕切り板(20)(21a)(25a)にて炉内が
仕切られ、その下縁が溶湯(19)に浸漬しているので、溶
湯(19)の表面に浮遊しているスラグの流入をより効果的
に防止する事が出来、溶湯(19)のより一層の品質向上を
図る事が出来るものである。その他、仕切り用の隔壁が
薄肉の仕切り板(20)(21a)(25a)で構成されているため
に、取り替えが簡単に行うことが出来、炉内の清掃を簡
単に行う事が出来る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って説明す
る。(A)は本発明に係る溶解保持炉の1実施例で、図1
はその平断面図、図2は図1のL−L′線断面図、図3
は図1のM−M′線断面図、図4は図1のN−N′線断
面図である。本発明にかかる溶解保持炉(A)は、大略、
予熱タワー(1)、加熱溶解室(2)、均熱保持室(3)、ウエ
ル(4)で構成されている。
【0014】予熱タワー(1)は、加熱溶解室(2)の上方に
連続して設置されており、上面に被予熱材投入口(5)が
設けられ、開閉蓋(6)が開閉自在に設置されている。開
閉蓋(6)は図3に示す様に予熱タワー(1)に設置された駆
動シリンダ(7)によって、スライドするようになってい
る。開閉蓋(6)の中央には排ガス排出用の通孔(6a)が穿
設されている。
【0015】ロストル(8)は予熱タワー(1)の下部の内側
面に架設されており、被予熱材(9)が加熱溶解室(2)内に
直接落ち込むのを防止する働きをなす。本実施例ではロ
ストル(8)の数は中央に一本だけ設けられているが、勿
論これに限られず、平行ないし交差するように複数本設
けてもよいものである。又、ロストル(8)は全長に亙っ
て一体のものであってもよいが、図3に示すように予熱
タワー(1)の内側壁から突出体(8a)を突設し、この突出
体(8a)間に逆台形状嵌着部材(8b)を嵌め込み、適宜逆台
形状嵌着部材(8b)を交換出来るようにしておいてもよ
い。
【0016】加熱溶解室(2)は、予熱タワー(1)の下方に
て予熱タワー(1)に連続して形成されるもので、その予
熱タワー(1)の直下の床面(10)は溶解バーナ(11)が設置
されている加熱空間(12)に向かって下り傾斜に形成され
ている。
【0017】前記溶解バーナ(11)は加熱溶解室(2)の加
熱空間(12)の側面に設置されており、火炎(14)が床面(1
0)方向に噴出するようにその噴射口が下り傾斜になるよ
うに取り付けられている。予熱タワー(1)の直下の加熱
溶解室(2)の側面には第1点検口(15a)が設置されてお
り、この第1点検口(15a)に第1点検扉(15)が開閉自在
に設置されている。この第1点検扉(15)を開くことによ
り、ここから加熱溶解室(2)内を点検、清掃するように
なっている。又、加熱溶解室(2)の加熱空間(12)側の側
壁の第2点検口(16a)には第2点検扉(16)が開閉自在に
設置されており、第2点検口(16a)から加熱空間(12)内
を点検、清掃するようになっている。
【0018】均熱保持室(3)は連通孔(13)を介して加熱
溶解室(2)の加熱空間(12)に連通しており、天井から浸
漬ヒータ(18)が垂設されている。浸漬ヒータ(18)は、セ
ラミック製のヒータチューブ(18b)とその内部に収納さ
れたヒータ部(18a)とで大略構成されており、均熱保持
室(3)内に溜まった溶湯(19)内に浸漬ヒータ(18)のヒー
タ部(18a)全体が浸漬されている。
【0019】均熱保持室(3)に収納される溶湯(19)の湯
面高さは、一般的には図2に示すように、加熱空間(12)
の出口部分の高さにほぼ一致する様に常時保持されてお
り、ヒータ部(18a)の上端はこの湯面より常時5〜10cm
程度下に保持されている。従ってヒータ部(18a)の上端
は加熱空間(12)の床面(10)の出口部分より低く設定され
ておれば、常時溶湯(19)内にその全体が浸漬される事に
なる。
【0020】また、連通孔(13)の出口部分の天井面には
第1仕切り板(20)が垂設されている。第1仕切り板(20)
の下端も床面(10)の出口より若干低く設定されており、
第1仕切り板(20)の下端も溶湯(19)内に浸漬される事に
なる。なお、床面(10)は予熱タワー(1)の直下から連通
孔(13)に向かって下り傾斜に形成されており、溶解バー
ナ(11)から噴射された火炎(14)によって加熱・溶融した
金属が連通孔(13)を通って均熱保持室(3)内に円滑に流
入するようになっている。
【0021】均熱保持室(3)とウェル(4)とは、セラミッ
クス製の薄肉仕切り板(21a)にて仕切られており、均熱
保持室(3)とウェル(4)の脱ガス部(4a)とを連通する連通
孔(21)が穿設されていて、前記連通孔(21)の下縁が溶湯
(19)中に浸漬している。これにより、均熱保持室(3)内
で均熱保持された溶湯(19)が前記連通孔(21)を通って脱
ガス部(4a)内に流入するようになっている。また、脱ガ
ス部(4a)と汲み出し部(4b)とは第3仕切り板(25a)にて
仕切られており、その下縁が溶湯(19)中に浸漬してい
る。
【0022】脱ガス部(4a)内にはアルゴンのような不活
性ガス吹き込み用ランス等脱ガス装置(24)が設置されて
おり、脱ガス部(4a)内の溶湯(19)中のガス(主として水
素)や不純物を浮上させて除去するようになっている。
脱ガス部(4a)にて脱ガスされ、より清浄となった溶湯(1
9)は、第3仕切り板(25a)の下縁を潜って汲み出し部(4
b)に流入する。汲み出し部(4b)内には湯面センサ(26)と
熱電対(27)とが設置されており、常時溶湯(19)の湯面及
び湯温を検知している。
【0023】しかして、駆動シリンダ(7)を作動し、開
閉蓋(6)を開き、予熱タワー(1)の被予熱材投入口(5)か
ら被予熱材(9)を予熱タワー(1)内に投入する。投入され
た被予熱材(9)はロストル(8)に係止して予熱タワー(1)
内に充填され、直接加熱溶解室(2)に落下する事がな
い。このようにロストル(8)にて懸垂された状態で被予
熱材(9)が予熱タワー(1)内に充填される。
【0024】次に溶解バーナ(11)を点火し、火炎(14)を
加熱溶解室(2)の床面(10)に向かって噴射させる。火炎
(14)は床面(10)に沿って流れ、予熱タワー(1)内に流入
して上昇して行き、予熱タワー(1)内に堆積している被
予熱材(9)を加熱しつつ被予熱材投入口(5)を閉塞してい
る開閉蓋(6)の通孔(6a)を通って外部に排ガスとなって
放出される。この間、予熱タワー(1)内の被予熱材(9)は
前述のように高温ガス(14)に接触して加熱され、その下
部から次第に溶解を始め、床面(10)に滴下し、更に溶解
バーナ(11)の前記火炎(14)によって更に加熱され、加熱
空間(12)の床面(10)を流れ、加熱溶解室(2)の底部の湯
溜まり内に流入する事になる。
【0025】湯溜まり内に入った金属は更に火炎(14)に
よって加熱され、高温の溶湯(19)となって連通孔(13)を
通り、均熱保持室(3)内に流入する。均熱保持室(3)内に
入った溶湯(19)は浸漬ヒータ(18)によって所定の温度に
保たれ、汲み出し部(4b)の溶湯汲み出しに合わせて均熱
保持室(3)から脱ガス部(4a)、汲み出し部(4b)へと流れ
て行く。この間脱ガス部(4a)において溶湯(19)の脱ガス
・不純物除去がなされ、清浄な溶湯(19)となって、汲み
出し部(4b)に流入する。
【0026】均熱保持室(3)、ウエル(4)内の溶湯(19)の
湯温及び湯面の高さは湯面センサ(26)及び熱電対(27)に
よって常時監視されており、湯温が低い場合には浸漬ヒ
ータ(18)を加熱して湯温を所定の温度まで上げるように
する。また湯面が所定高さよりも低い場合には溶解バー
ナ(11)の燃焼量を増やし、被予熱材(9)の溶解量を増加
させる。
【0027】浸漬ヒータ(18)は前述のように常時溶湯(1
9)内にその発熱部(18a)の全体が浸漬されており、発熱
部(18a)の発熱量全体が溶湯(19)に投入されるようにな
っている。これにより、均熱保持室(3)の雰囲気温度が
発熱部(18a)によって必要以上の高温に加熱されるとい
う事がなく、溶湯(19)の湯面でのアルファーアルミナへ
の変態を低く押さえる事が出来る。又、前述の様に発熱
部(18a)の熱量は全て溶湯(19)内に投入され、均熱保持
室(3)内の雰囲気を加熱するような事がないので、炉体
の外壁温度がそれだけ低くなり、周囲の作業環境の改善
につながる。
【0028】また、溶湯(19)が加熱溶解室(2)、均熱保
持室(3)、脱ガス部(4a)を通って汲み出し部(4b)に流入
する過程において第1仕切り板(20)、第2仕切り板(21
a)、第3仕切り板(25a)が垂設されており、その下端が
溶湯(19)内に浸漬されているので、溶湯(19)の表面に浮
かぶ酸化物が、これら第1仕切り板(20)、第2仕切り板
(21a)、第3仕切り板(25a)によってそれぞれ堰き止めら
れ、次の工程に流入する事がなく、汲み出し部(4b)には
極めて清浄な湯が供給される事になる。(従来例に比べ
て汲み出し部(4b)の表面に浮かぶスラグ(酸化物)は半
分程度である。ここで、第3仕切り板(25a)は下縁全体
がウェル(4)の底部から離間しているように設置されて
いてもよいが、図4に示すように連通孔(25)を設けてお
き、こり連通孔(25)全体が溶湯(19)中に浸漬されている
状態にしてもよい。(なお、溶湯(19)は、高温であるか
ら前記仕切り板(20)(21a)(25a)でスラグの流入を防止し
たとしても汲み出し部(4b)で溶湯(19)の表面が空気と接
触して酸化するためにスラグを零にする事は出来な
い。)
【0029】次に、熱伝導に付いて述べると、前記仕切
り板(20)(21a)(25a)は、薄いセラミックス板にて構成さ
れているため、換言すれば、従来のような耐火レンガに
よるものではないので、熱伝導性がよく、特にウェル
(4)と均熱保持室(3)とは第2仕切り板(21a)にて仕切ら
れているだけであるから、均熱保持室(3)からウェル(4)
『即ち、脱ガス部(4a)及び汲み出し部(4b)』への熱移動
が起こり、ウェル(4)内の溶湯(19)のや温度低下が防止
出来、汲み出し部(4b)での温度管理を容易に行える事が
出来るものである。
【0030】また、炉内の仕切りが前記薄いセラミック
ス製の仕切り板(20)(21a)(25a)にて構成されているの
で、容易に取り替える事が出来、従来は不可能であった
炉内の清掃や補修を簡単に行う事が出来る。
【0031】本発明において使用される金属は、特定さ
れることはないが、本実施例にあってはアルミニウムや
その合金が使用されている。
【0032】
【発明の効果】本発明の溶解保持炉は、第1〜3仕切り
板の下縁が溶湯に浸漬するようになっているので、加熱
溶解室から均熱保持室、均熱保持室からウェルの脱ガス
部、脱ガス部から汲み出し部に流入する溶湯の表面に浮
かぶスラグが堰止められて汲み出し部の溶湯表面のスラ
グ量が減少し、汲み出し部の溶湯の品質を向上させる事
ができるという利点がある。
【0033】また、炉内が耐火レンガのような厚肉隔壁
でなく、薄肉の仕切り板にて区画されているので、均熱
保持室からウェルへの熱伝達が容易になって、ウェルで
の温度管理が容易になるたけでなく、仕切り板の交換が
容易に出来て炉内の清掃・補修を簡単に行うことができ
る。
【0034】更に、均熱保持室から流入して来た溶湯を
脱ガス部にて脱ガスを行うようになっているので、溶湯
内の不純物や吸蔵ガスを脱ガス部にて除去し、溶湯の品
質を向上させる事が出来るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶解保持炉の平断面図
【図2】図1のL−L′の縦断面図
【図3】図1のM−M′縦断面図
【図4】図1のN−N′縦断面図
【図5】従来例の縦断面図
【図6】従来例の平断面図
【符号の説明】
(A)…溶解保持炉 (1)…予熱タワー (1a)…被予熱材通過縦孔 (2)…加熱溶解室 (3)…均熱保持室 (4)…ウエル (4a)…脱ガス部 (4b)…汲み出し部 (5)…被予熱材投入口 (8)…ロストル (9)…被予熱材 (18)…浸漬ヒータ (19)…溶湯
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−310289(JP,A) 特開 平2−171586(JP,A) 特開 平2−150688(JP,A) 特開 平7−270074(JP,A) 特開 平7−305968(JP,A) 実開 平1−144793(JP,U) 実開 昭59−32289(JP,U) 実開 平1−12197(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27B 3/04 B22D 45/00 F27B 3/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被予熱材投入口が上部に形成され
    ている予熱タワーと、予熱タワーから降下して来た被予
    熱材を溶解する加熱溶解室と、加熱溶解室にて溶解され
    た溶解金属が流入し、この溶湯を所定の温度に保つ均熱
    保持室と、均熱保持室から流入して来た溶湯の脱ガスを
    行う脱ガス部と溶湯を汲み出す汲み出し部とを有するウ
    エルとで構成された溶解保持炉であって、 加熱溶解室と均熱保持室とを連通する連通孔の天井部に
    設置されており、その下縁が連通孔を通過する溶湯に浸
    漬するようになっている第1仕切り板と、均熱保持室と
    ウェルとを仕切り、均熱保持室とウェルの脱ガス部とを
    連通する連通孔が穿設されていて、前記連通孔の下縁が
    溶湯中に浸漬している第2仕切り板と、脱ガス部と汲み
    出し部とを仕切り、その下縁が溶湯中に浸漬している第
    3仕切り板とを有する事を特徴とする溶解保持炉。
  2. 【請求項2】 仕切り板が、薄肉のセラミックス
    板で構成されている事を特徴とする請求項1に記載の溶
    解保持炉。
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