JPH07126681A - 潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油組成物

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JPH07126681A
JPH07126681A JP5294317A JP29431793A JPH07126681A JP H07126681 A JPH07126681 A JP H07126681A JP 5294317 A JP5294317 A JP 5294317A JP 29431793 A JP29431793 A JP 29431793A JP H07126681 A JPH07126681 A JP H07126681A
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oil
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Masaaki Shiomi
正明 汐見
Masakichi Shimada
政吉 島田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】潤滑油基油に対して、組成物全重量に基づき、
(A)ポリアルケニルこはく酸イミド及び/又はそのホ
ウ素誘導体4〜10重量%、(B)特定のジアリールア
ミン類0.7〜1.5重量%及び(C)特定のヒンダード
フェノール類0.7〜1.5重量%を配合させて成る潤滑
油組成物である。 【効果】耐NOx酸化性に優れており、特にメインテナ
ンスの軽減化が可能な長寿命のガスエンジンヒートポン
プ用エンジン油として好適に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な潤滑油組成物、さ
らに詳しくは、耐NOx酸化性に優れ、特にメインテナ
ンスの軽減化が可能な長寿命のガスエンジンヒートポン
プ用エンジン油として好適な潤滑油組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ガスエンジンヒートポンプ(以下、GH
Pと略記することもある)は、1980年代の前半頃か
らガス冷房普及促進施策の一貫として研究開発が開始さ
れ、ガスエンジンヒートポンプエアコンなどとして実用
化されている。しかしながら、装置の普及に伴い、保守
点検作業が増大していることから、点検の簡素化や保守
作業間隔の延長化など、メインテナンスの改善が重要課
題となり、そして特にエンジン油の更油期間の延長がメ
インテナンス改善の鍵となっている。一方、GHP用潤
滑油組成物は、装置の構造上及び燃焼温度が高いことか
ら、ブローバイガス中の濃度の高いNOxとの接触によ
り急速に劣化されるという難点があり、したがって、該
GHP用潤滑油組成物に対し、その品質として、特に
(1)耐NOx性能に優れていること、(2)高温安定
性に優れていること及び(3)残渣を油中に分散できる
こと、などが要求されている。しかしながら、従来提案
されているGHP用エンジン油は上記の要求される品質
すべてを満足しうるものではなく、2年間又は4000
時間を大幅に超えるロングライフ化が要望されているの
が実状である。GHP用エンジン油は、主としてブロー
バイガス中のNOxとの接触によるNOx酸化により劣
化していくため、耐NOx酸化性を向上させることがで
きれば、GHP用エンジン油として長寿命化が達成でき
る。該エンジン油の劣化については、NOxがエンジン
油基油及び添加剤を攻撃して反応性の強いラジカルを生
成し、その後、NOx、酸素及び熱により劣化が進行し
ていくものと推定されている。生成したスラッジには、
基油とNOxとの反応物(RONO2、R:炭化水素
基)、添加剤とNOxとの反応物、基油の酸化劣化物
(RCOOH、R:炭化水素基)及びエンジン油成分が
含有されていることが報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、特にメインテナンスの軽減化が可能な長
寿命のGHP用エンジン油として好適な耐NOx酸化性
に優れた潤滑油組成物を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する潤滑油組成物を開発すべく鋭意研究
を重ねた結果、特定の無灰清浄分散剤と特定の構造のジ
アリールアミン類と特定の構造のヒンダードフェノール
類とを組み合わせ、それらを所定の割合で潤滑油基油に
配合させて成る組成物により、その目的を達成しうるこ
とを見い出した。本発明はかかる知見に基づいて完成し
たものである。すなわち、本発明は、潤滑油基油に対し
て、組成物全重量に基づき、(A)ポリアルケニルこは
く酸イミド及び/又はそのホウ素誘導体4〜10重量
%、(B)一般式
【0005】
【化6】
【0006】(式中のR1、R2、R3、及びR4はそれぞ
れ水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基であり、そ
れらはたがいに同一でも異なっていてもよい)及び/又
は一般式
【0007】
【化7】
【0008】(式中のR5及びR6はそれぞれ水素原子又
は炭素数1〜18の炭化水素基であり、それらはたがい
に同一でも異なっていてもよい)で表されるジアリール
アミン類0.7〜1.5重量%、並びに(C)一般式
【0009】
【化8】
【0010】(式中のR7、R8及びR9はそれぞれ炭素
数3〜18の炭化水素基であり、それらはたがいに同一
でも異なっていてもよい)及び/又は一般式
【0011】
【化9】
【0012】(式中のR10、R11、R12及びR13はそれ
ぞれ炭素数3〜18の炭化水素基であり、それらはたが
いに同一でも異なっていてもよく、Xは−S−又は
【0013】
【化10】
【0014】であり、R'及びR"は水素原子又はアルキ
ル基であり、kは1〜5の整数である。)で表されるヒ
ンダードフェノール類0.7〜1.5重量%を配合させて
成る潤滑油組成物を提供するものである。以下、本発明
を詳細に説明する。
【0015】本発明組成物において用いられる潤滑油基
油については特に制限はなく、従来潤滑油の基油として
慣用されているもの、例えば鉱油や合成油が使用され
る。鉱油としては、フェノール、フルフラール、N−メ
チルピロリドンなどを用いる溶剤精製又は水素化処理に
よる例えば軽質ニュートラル油、中質ニュートラル油、
重質ニュートラル油、ブライトストックなどが挙げられ
る。一方、合成油としては、例えばポリα−オレフィン
オリゴマー、ポリブデン、アルキルベンゼン、ポリオー
ルエステル、ポリグリコールエステル、二塩基酸エステ
ルなどが挙げられる。これらの基油はそれぞれ単独で用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、
また鉱油と合成油とを混合使用してもよい。これらの基
油は、温度100℃における動粘度が3.5〜20mm2
s、好ましくは4〜10.5mm2/sの範囲にあるものが
好適であり、特にGHP用潤滑油基油としては、温度1
00℃における動粘度が3.5〜6.5mm2/s、好まし
くは4.5〜6mm2/sの範囲にあるものが好適である。
この動粘度が上記範囲より低いと焼付が発生しやすい
し、高いと低温始動性及び低燃費化に悪影響を与え、好
ましくない。特に鉱油として水素化処理油を使用するこ
とが、本発明の目的を達成する上で好ましい。この水素
化処理は、通常飽和炭化水素含有量が90重量%以上、
芳香族炭化水素含有量が2重量%以下、極性化合物含有
量が0.5重量%以下及び臭素価が1以下のものであ
る。炭化水素の組成はゲルクロマトグラフィーによるカ
ーボンタイプ分析法で求めることができ、また臭素価は
JIS K-2605を用いて測定することができる。こ
のような水素化処理油は、飽和炭化水素含有量が80重
量%以下で、かつ芳香族炭化水素含有量が10重量%以
上である溶剤精製油に比べて、耐NOx酸化性において
顕著な効果を示す。本発明組成物においては、(A)成
分の無灰清浄分散剤として、ポリアルケニルこはく酸イ
ミド及び/又はそのホウ素誘導体が用いられる。前記ポ
リアルケニルこはく酸イミドとしては、例えば一般式
【0016】
【化11】
【0017】(式中のR14は炭素数30以上のオレフィ
ンオリゴマー残基、R15は炭素数2〜4のアルキレン
基、mは1〜10の整数である)で表されるモノポリア
ルケニルこはく酸イミド、及び一般式
【0018】
【化12】
【0019】(式中のR16及びR17はそれぞれ炭素数3
0以上のオレフィンオリゴマー残基であり、それらはた
がいに同一でも異なっていてもよく、R18及びR19はそ
れぞれ炭素数2〜4のアルキレン基であり、それらはた
がいに同一でも異なっていてもよく、nは0又は1〜1
0の整数である)で表されるビスポリアルケニルこはく
酸イミドなどを挙げることができる。これらのポリアル
ケニルこはく酸イミドは、通常ポリオレフィンと無水マ
レイン酸との反応で得られるポリアルケニルこはく酸無
水物を、ポリアルキレンポリアミンと反応させることに
よって製造することができる。この際、該ポリアルケニ
ルこはく酸無水物とポリアルキレンポリアミンとの反応
比率を変えることにより、モノポリアルケニルこはく酸
イミド又はビスポリアルケニルこはく酸イミドあるいは
それらの混合物が得られる。該ポリアルケニルこはく酸
イミドの製造において、原料として用いられるポリオレ
フィンとしては、炭素数2〜6のオレフィンを重合して
得られる炭素数が30以上、好ましくは40以上で、そ
の平均分子量が500〜20,000、好ましくは70
0〜5,000のものが用いられる。また、ポリオレフ
ィンを形成するオレフィンとしては、例えばエチレン、
プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセ
ン、2−メチルペンテン−1、1−オクテンなどの炭素
数2〜8のα−オレフィンを好ましく挙げることができ
る。好ましいポリオレフィンはポリプロピレン及びポリ
イソブチレンである。一方、ポリアルキレンポリアミン
としては、一般式
【0020】
【化13】
【0021】(式中のR15及びmは前記と同じ意味をも
つ)で表されるものや、一般式
【0022】
【化14】
【0023】(式中のR18、R19及びnは前記と同じ意
味をもつ)で表されるものが用いられる。このようなポ
リアルキレンポリアミンとしては、例えばポリエチレン
ポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、ポリブチレン
ポリアミンなどが挙げられるが、これらの中でポリエチ
レンポリアミンが好適である。
【0024】本発明においては、ポリアルケニルこはく
酸イミドとして、モノ体又はビス体のいずれも用いるこ
とができるが、これらの混合物が好適である。モノポリ
アルケニルこはく酸イミドとビスポリアルケニルこはく
酸イミドとの混合割合は、重量比で好ましくは80:2
0ないし20:80、より好ましくは60:40ないし
40:60の範囲である。該混合割合が前記範囲を逸脱
すると十分な酸化安定性が得られないおそれがある。さ
らに、該(A)成分として、前記ポリアルケニルこはく
酸イミドにホウ素化合物を反応させて得られたホウ素誘
導体を用いることができる。特に、モノポリアルケニル
こはく酸イミドとビスポリアルケニルこはく酸イミドと
の混合物のホウ素誘導体を用いるのが有利である。本発
明組成物においては、前記(A)成分のポリアルケニル
こはく酸イミド及び/又はそのホウ素誘導体は、組成物
全重量に基づき4〜10重量%、好ましくは4〜8重量
%、より好ましくは4.5〜6.5重量%の範囲で配合す
ることが必要である。この配合量が4重量%未満では耐
NOx酸化性に劣り、本発明の目的が達せられないし、
10重量%を超えるとその量の割には効果の向上がみら
れない。本発明組成物においては、(B)成分として、
一般式
【0025】
【化15】
【0026】及び/又は一般式
【0027】
【化16】
【0028】で表されるジアリールアミン類が用いられ
る。前記一般式[1]及び[2]において、R1〜R
6は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素
基である。該炭化水素基としては、例えば炭素1〜18
のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数
6〜18のシクロアルキル基などが挙げられ、該アルキ
ル基やアルケニル基は直鎖状であってもよいし、分岐鎖
状であってもよい。また、R1、R2、R3及びR4はたが
いに同一であっても異っていてもよく、R5及びR6はた
がいに同一であっても異っていてもよい。具体的には、
p,p'−ジブチルジフェニルアミン、p,p'−ジペンチ
ルジフェニルアミン、p,p'−ジヘキシルジフェニルア
ミン、p,p'−ジヘプチルジフェニルアミン、p,p'−
ジオクチルジフェニルアミン、p,p'−ジノニルジフェ
ニルアミン、モノオクチルジフェニルアミン、モノノニ
ルジフェニルアミン、テトラブチルジフェニルアミン、
テトラヘキシルジフェニルアミン、テトラオクチルジフ
ェニルアミン、テトラノニルジフェニルアミン、炭素数
4〜9の混合アルキルジフェニルアミン、フェニル−α
−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、ブ
チルフェニル−α−ナフチルアミン、ブチルフェニル−
β−ナフチルアミン、ペンチルフェニル−α−ナフチル
アミン、ペンチルフェニル−β−ナフチルアミン、ヘキ
シルフェニル−α−ナフチルアミン、ヘキシルフェニル
−β−ナフチルアミン、ヘプチルフェニル−α−ナフチ
ルアミン、ヘプチルフェニル−β−ナフチルアミン、オ
クチルフェニル−α−ナフチルアミン、オクチルフェニ
ル−β−ナフチルアミン、ノニルフェニル−α−ナフチ
ルアミン、ノニルフェニル−β−ナフチルアミン等が挙
げられる。前記一般式[1]で表されるジアリールアミ
ン類の好ましいものとしては、p,p'−ジオクチルジフ
ェニルアミンを挙げることができ、一方前記一般式
[2]で表されるジアリールアミン類の好ましいものと
しては、フェニル−α−ナフチルアミンやアルキルフェ
ニル−α−ナフチルアミンを挙げることができる。
【0029】本発明組成物においては、該(B)成分と
して、前記一般式[1]で表されるジアリールアミン類
を1種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても
よく、また前記一般式[2]で表されるジアリールアミ
ン類を1種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用い
てもよいが、一般式[1]で表されるジアリールアミン
類1種以上と一般式[2]で表されるジアリールアミン
類1種以上とを組み合わせて用いると耐NOx酸化性が
さらに向上するので有利である。該一般式[1]で表さ
れるジアリールアミン類と一般式[2]で表されるジア
リールアミン類は、重量比10:90ないし、90:1
0好ましくは20:80ないし80:20の割合で混合
して用いるのが望ましい。好適な具体例は、p,p'−ジ
オクチルジフェニルアミンとフェニル−α−ナフチルア
ミンとの重量比30:70の組合せである。本発明組成
物においては、該(B)成分のジアリールアミン類は、
組成物全重量に基づき0.7〜1.5重量%、好ましくは
0.8〜1.2重量%の範囲で配合することが必要であ
る。この配合量が0.7重量%未満では耐NOx酸化性
の改善効果が十分に発揮されないし、1.5重量%を超
えるとその量の割には効果の向上がみられない。本発明
組成物においては、(C)成分として、一般式
【0030】
【化17】
【0031】及び/又は一般式
【0032】
【化18】
【0033】で表されるヒンダードフェノール類が用い
られる。
【0034】前記一般式[3]及び[4]において、R
7〜R13はそれぞれ炭素数3〜18の炭化水素基であ
り、該炭化水素基としては、炭素数3〜18のアルキル
基、炭素数3〜18のアルケニル基、炭素数6〜18の
シクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素
数7〜18のアルキルアリール基、炭素数7〜18のア
リールアルキル基などが挙げられ、該アルキル基やアル
ケニル基は直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であって
もよい。また、R7、R8及びR9はたがいに同一でも異
っていてもよく、R10、R11、R12及びR13はたがいに
同一でも異っていてもよい。さらに、一般式[4]にお
いて、Xは−S−又は
【0035】
【化19】
【0036】R'及びR"は、水素原子又はアルキル基、
特にメチル基であり、kは1〜5の整数である。具体的
には、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジ
メチル−6−t−ブチルフェノール、4,4'−メチレン
ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4'−
イソプロピリデンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノ
ール)、4,4'−ブチリデンビス(4−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(2−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)等を挙げること
ができる。前記一般式[3]で表されるヒンダードフェ
ノール類の好ましいものとしては、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾールを挙げることができ、前記一般式
[4]で表されるヒンダードフェノール類の好ましいも
のとしては、4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−t−
ブチルフェノール)、4,4'−メチレンビス(6−t−
ブチル−o−クレゾール)を挙げることができる。本発
明組成物においては、該(C)成分として、前記一般式
[3]で表されるヒンダードフェノール類を1種用いて
もよいし、2種以上組み合わせて用いてもよく、また前
記一般式[4]で表されるヒンダードフェノール類を1
種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよ
い。さらに一般式[3]で表されるヒンダードフェノー
ル類1種以上と一般式[4]で表されるヒンダードフェ
ノール類1種以上とを組み合わせて用いてもよい。本発
明組成物においては、該(C)成分のヒンダードフェノ
ール類は、組成物全重量に基づき0.7〜1.5重量%、
好ましくは0.8〜1.2重量%の範囲で配合することが
必要である。この配合量が0.7重量%未満では耐NO
x酸化性の改善効果が十分に発揮されないし、1.5重
量%を超えるとその量の割には効果の向上がみられな
い。
【0037】本発明の潤滑油組成物には、本発明の目的
が損なわれない範囲で従来潤滑油に慣用されている各種
添加剤、例えば金属清浄剤、摩擦低減剤、摩耗防止剤、
粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆剤、腐食防止剤、
消泡剤、他の酸化防止剤などを適宜添加することができ
る。金属清浄剤としては、例えばカルシウムスルホネー
ト、マグネシウムスルホネート、バリウムスルホネー
ト、カルシウムフェネート、バリウムフェネートなどが
挙げられ、これらは、通常0.1〜5重量%の割合で使
用され、また摩擦低減剤としては、例えばモリブデン
系、アミン系、りん酸エステル系などがあり、これらは
通常0.05〜5.0重量%の割合で使用される。摩耗防
止剤としては、例えばジチオりん酸金属塩(Zn、P
b、Sb、Moなど)、ジチオカルバミン酸金属塩(Z
nなど)、硫黄化合物、りん酸エステル、亜りん酸エス
テル、りん酸エステルのアミン塩、亜りん酸エステルの
アミン塩などを挙げることができ、これらは、通常0.
05〜5.0重量%の割合で使用され、また粘度指数向
上剤としては、例えばポリメタクリレート系、ポリイソ
ブチレン系、エチレン−プロピレン共重合体系、スチレ
ン−ブタジエン水添共重合体系などが挙げられ、これら
は、通常、0.5〜35重量%の割合で使用される。流
動点降下剤としては、例えばポリメタクリレートなど
が、防錆剤としては、例えばアルケニルこはく酸やその
部分エステルなどが、腐食防止剤としては、例えばベン
ゾトリアゾールやベンゾイミダゾールなどが、消泡剤と
しては、例えばジメチルポリシロキサンやポリアクリレ
ートなどが挙げられ、これらは適宜添加することができ
る。
【0038】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 実施例1 基油としての10W−30水素化処理油(100℃動粘
度5.5mm2/s)、及び(A)成分としてのポリブテニ
ルコハク酸イミド(ビス体70〜90重量%含有、残り
はモノ体、ポリブテニル基:平均分子量;1,100)
のホウ素誘導体6.0重量%、(B)成分としてのフェ
ニル−α−ナフチルアミン1.0重量%、(C)成分と
してのヒンダードフェノール[4,4'−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)]1.0重量%、C
a−スルホネート系金属洗浄剤4.5重量%、ジチオり
ん酸亜鉛系耐摩耗剤1.5重量%、ポリメタクリレート
系粘度指数向上剤5.5重量%、ポリメタクリレート系
流動点降下剤0.1重量%、ポリシロキサン系消泡剤0.
002重量%を含有する潤滑油組成物を調製した。この
潤滑油組成物について、NOx酸化試験を行い、全酸価
上昇値を測定したところ、6.6mgKOH/gであった。
【0039】実施例2 実施例1において、(A)成分としてポリブテニルこは
く酸イミドホウ素誘導体5.0重量%、及び(B)成分
としてフェニル−α−ナフチルアミンとp,p'−ジオク
チルジフェニルアミンとの組合せ(重量比70:30)
1.0重量%を用いた以外は、実施例1と同様にして潤
滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物について、N
Ox酸化試験を行い、全酸価上昇値を測定したところ、
7.1mgKOH/gであった。 比較例1 実施例1において、(A)成分としてポリブテニルこは
く酸イミドホウ素誘導体3.5重量%を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして潤滑油組成物を調製した。こ
の潤滑油組成物について、NOx酸化試験を行い、全酸
価上昇値を測定したところ、8.2mgKOH/gであった。 比較例2 実施例1において、(B)成分としてフェニル−α−ナ
フチルアミン0.6重量%を用いたこと以外は、実施例
1と同様にして潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組
成物について、NOx酸化試験を行い、全酸価上昇値を
測定したところ、12.0mgKOH/gであった。 比較例3 実施例1において、(C)成分としてヒンダードフェノ
ール[4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフ
ェノール)]0.6重量%を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成
物について、NOx酸化試験を行い、全酸価上昇値を測
定したところ、8.5mgKOH/gであった。
【0040】比較例4 実施例1において、(B)成分としてフェニル−α−ナ
フチルアミン2.0重量%を用い、かつ(C)成分を用
いなかったこと以外は、実施例1と同様にして潤滑油組
成物を調製した。この潤滑油組成物について、NOx酸
化試験を行い、全酸価上昇値を測定したところ、11.
0mgKOH/gであった。 実施例3 実施例1において、基油として水素化処理油の代わりに
10W−30フェノール溶剤精製油を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして潤滑油組成物を調製した。こ
の潤滑油組成物について、NOx酸化試験を行い、全酸
価上昇値を測定したところ、7.9mgKOH/gであった。 比較例5 実施例1において、(A)成分としてポリブテニルコハ
ク酸イミドホウ素誘導体3.5重量%及び(C)成分と
してヒンダードフェノール[4,4'−メチレンビス(2,
6−ジ−t−ブチルフェノール)]0.3重量%を用い、
かつ(B)成分を用いなかったこと以外は、実施例1と
同様にして潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物
について、NOx酸化試験を行い、全酸価上昇値を測定
したところ、10.7mgKOH/gであった。 比較例6 比較例5において、基油として水素化処理油の代わりに
10W−30フェノール溶剤精製油を用いた以外は、比
較例5と同様にして潤滑油組成物を調製した。この潤滑
油組成物について、NOx酸化試験を行い、全酸価上昇
値を測定したところ、12.2mgKOH/gであった。
【0041】
【発明の効果】本発明の潤滑油組成物は、耐NOx酸化
性に優れており、特にメインテナンスの軽減化が可能な
長寿命のガスエンジンヒートポンプ用エンジン油として
好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 135:30 133:54 133:12) C10N 30:10 40:25

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潤滑油基油に対して、組成物全重量に基づ
    き、(A)ポリアルケニルこはく酸イミド及び/又はそ
    のホウ素誘導体4〜10重量%、(B)一般式 【化1】 (式中のR1、R2、R3、及びR4はそれぞれ水素原子又
    は炭素数1〜18の炭化水素基であり、それらはたがい
    に同一でも異なっていてもよい)及び/又は一般式 【化2】 (式中のR5及びR6はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜
    18の炭化水素基であり、それらはたがいに同一でも異
    なっていてもよい)で表されるジアリールアミン類0.
    7〜1.5重量%、並びに(C)一般式 【化3】 (式中のR7、R8及びR9はそれぞれ炭素数3〜18の
    炭化水素基であり、それらはたがいに同一でも異なって
    いてもよい)及び/又は一般式 【化4】 (式中のR10、R11、R12及びR13はそれぞれ炭素数3
    〜18の炭化水素基であり、それらはたがいに同一でも
    異なっていてもよく、Xは−S−又は 【化5】 であり、R'及びR"は水素原子又はアルキル基であり、
    kは1〜5の整数である。)で表されるヒンダードフェ
    ノール類0.7〜1.5重量%を配合させて成る潤滑油組
    成物。
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