JP2017019953A - ガスエンジン油組成物 - Google Patents

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【課題】耐酸化性及び耐NOx性に優れるガスエンジン油組成物を提供する。【解決手段】基油と、ガスエンジン油組成物全量に対する含有量が1.5質量%〜4.0質量%であるナフチルアミン系酸化防止剤と、カルシウム系清浄剤と、を含有し、塩基価が2mgKOH/g〜7mgKOH/gであるガスエンジン油組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ガスエンジン油組成物に関する。
近年、ガスエンジンシステムの普及に伴い、環境負荷低減、メンテナンスの容易化からガスエンジン油についても更油間隔の長い長寿命(ロングドレン)油が求められている。
ガスエンジンシステムは、燃焼性に優れるものの、ガソリンエンジンや陸上ディーゼルエンジンに比べ燃焼温度が高いため、高温酸化やNOxの発生量が多く、液体燃料を使用するエンジンと比較して、エンジン用潤滑油、すなわちエンジン油の劣化が促進され易いことが知られている。
例えば、ガスエンジン油にフェノール系酸化防止剤やジフェニルアミン系酸化防止剤等の添加又はこれら酸化防止剤を併用した、耐酸化性や耐NOx性に優れた長寿命の向上を図ったガスエンジン油が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平7−126681号公報 特開平8−165485号公報
しかしながら、従来の技術では、十分なガスエンジン油の長寿命化が図られておらず、ガスエンジン油の長寿命化を実現するには、より一層の耐酸化性と耐NOx性に優れるガスエンジン油が求められている。具体的には、NOxバブリング評価においてより高い塩基価保持性を有するガスエンジン油が求められている。
上記状況に鑑み、本発明は、耐酸化性及び耐NOx性に優れるガスエンジン油組成物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らが鋭意検討をした結果、ナフチルアミン系酸化防止剤を1.5質量%〜4.0質量%と、カルシウム系清浄剤とを含有し、組成物の塩基価を2mgKOH/g〜7mgKOH/gとすることで、耐酸化性と耐NOx性に優れ、ガスエンジン油の長寿命化に適したガスエンジン油となることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成したものである。
すなわち、前記課題を解決するための具体的な手段は以下の通りである。
<1> 基油と、ガスエンジン油組成物の全量に対する含有量が1.5質量%〜4.0質量%であるナフチルアミン系酸化防止剤と、カルシウム系清浄剤とを含有し、塩基価が2mgKOH/g〜7mgKOH/gであるガスエンジン油組成物である。
<2> 前記カルシウム系清浄剤がカルシウムサリシレートであり、前記ガスエンジン油組成物の100℃における動粘度が10mm/s〜20mm/sであり、硫酸灰分量が0.8質量%以下である、<1>に記載のガスエンジン油組成物である。
本発明によれば、耐酸化性及び耐NOx性に優れるガスエンジン油組成物が提供される。特に、メンテナンスが容易となる長寿命のガスエンジン油として好適に用いられる。
NOxバブリング試験において塩基価保持率を示す図である。
以下、本発明のガスエンジン油組成物について詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲を表す「〜」はその上限値及び下限値として記載されている数値を含む範囲を表す。また、数値範囲において、上限値のみ単位が記載されている場合は、下限値も同じ単位である。
本発明のガスエンジン油組成物は、基油と、ガスエンジン油組成物の全量に対する含有量が1.5質量%〜4.0質量%であるナフチルアミン系酸化防止剤と、カルシウム系清浄剤とを含有し、塩基価が2mgKOH/g〜7mgKOH/gである。
1.基油
本発明のガスエンジン油組成物において、基油としては鉱油系基油及び合成系基油の中から選ばれる一種以上のものを用いる。
鉱油系基油としては、例えば原油の潤滑油留分を溶剤精製、水素化精製、水素化分解精製、水素化脱蝋などの精製法を適宜組合せて精製したものが挙げられる。
なお、後述の粘度指数が125以上である基油としては、水素化精製油、触媒異性化油などに溶剤脱蝋または水素化脱蝋などの処理を施した高度に精製されたパラフィン系鉱油(高粘度指数鉱油系潤滑油基油)等が挙げられる。
合成系基油としては、例えば、メタン等の天然ガスを原料として合成されるイソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、ジアルキルジエステル類、ポリオール類、アルキルベンゼン類、ポリグリコール類、フェニルエーテル類などが挙げられる。
基油の性状としては、通常、ガスエンジン油に用いられるものを適宜使用することができる。中でも、より長寿命のガスエンジン油とするためには、100℃における動粘度が5〜12mm/s、粘度指数が125以上であることが好ましく、100℃における動粘度が6〜10mm/s、粘度指数が125以上であることがより好ましい。
このような性状の基油は、アメリカ石油協会(API)の基油分類で、グループII基油(硫黄分0.03質量%以下、飽和分90質量%以上、粘度指数80以上120未満の性状を有する基油)とグループIII基油(硫黄分0.03質量%以下、飽和分90質量%以上、粘度指数120以上)を混合して上記性状に合わせたものであってもよいが、グループIII基油を使用することがより好ましい。
2.ナフチルアミン系酸化防止剤
本発明のガスエンジン油組成物は、ナフチルアミン系酸化防止剤を少なくとも1種含有する。ナフチルアミン系酸化防止剤として、下記一般式(1)で表されるフェニル−α−ナフチルアミン及びアルキル化フェニル−α−ナフチルアミンが挙げられる。

一般式(1)中、Rは、水素原子又は、炭素数1〜16の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を表す。
一般式(1)において、Rで表されるアルキル基は、耐酸化性及び耐NOx性をより向上させる観点から、炭素数3〜12が好ましく、炭素数4〜10がより好ましい。
で表されるアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、3−メチルペンチル基、エチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルへキシル基、n−オクチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、2−エチルへキシル基、3−メチルヘプチル基、n−ノニル基、i−ノニル基、1−メチルオクチル基、エチルヘプチル基、n−デシル基、1−メチルノニル基、n−ウンデシル基、1,1−ジメチルノニル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基などが挙げられる。
以下、一般式(1)で表されるナフチルアミン系酸化防止剤の具体例としては、n−ペンチル化フェニル−α−ナフチルアミン、2−メチルブチル化フェニル−α−ナフチルアミン、2−エチルへキシル化フェニル−α−ナフチルアミン、n−オクチル化フェニル−α−ナフチルアミン、t−オクチル化フェニル−α−ナフチルアミン、n−ノニル化フェニル−α−ナフチルアミン、1−メチルオクチル化フェニル−α−ナフチルアミン、n−ウンデシル化フェニル−α−ナフチルアミン、n−ドデシル化フェニル−α−ナフチルアミンなどが挙げられる。
ただし、本発明は上記の具体例によって制限されることはない。
本発明のガスエンジン油組成物におけるナフチルアミン系酸化防止剤の含有量は、組成物全量に対して1.5質量%〜4.0質量%であり、好ましくは2.0質量%〜3.5質量%であり、より好ましくは、2.5質量%〜3.5質量%である。ナフチルアミン系酸化防止剤の含有量が1.5質量%未満であると、十分な耐酸化性と耐NOx性を得ることができない。一方、ナフチルアミン系酸化防止剤の含有量が4.0質量%を超えると、その量の割には効果の向上が見られず、コストが増大してしまう。
3.カルシウム系清浄剤
本発明のガスエンジン油組成物は、カルシウム系清浄剤を少なくとも1種含有する。カルシウム系清浄剤としては、例えば、カルシウムサリシレート、カルシウムスルホネート、カルシウムフェネートなどが挙げられる。
このうちアルキルサリチル酸のアルカリ土類金属塩であるカルシウムサリシレートを配合することが好ましい。
本発明のカルシウム系清浄剤の全塩基価は、好ましくは160mgKOH/g以上であり、より好ましくは200mgKOH/g〜240mgKOH/g、特に好ましくは210mgKOH/g〜230mgKOH/gである。
カルシウム系清浄剤の塩基価を160mgKOH/g以上とすることで、本発明のガスエンジン油組成物を、所定の塩基価に調整し易く、また塩基価保持性の向上に有効である。
なお、本発明におけるカルシウム系清浄剤の全塩基価は、JIS K−2501:2003−9(過塩素酸法)に規定する試験方法に準拠して測定することで求めることができる。
本発明のカルシウム系清浄剤の配合量は、ガスエンジン油組成物の全量に対して、好ましくは0.5質量%〜3.0質量%であり、より好ましくは1.0質量%〜2.5質量%であり、特に好ましくは1.0質量%〜2.0質量%である。カルシウム系清浄剤を0.5質量%以上とすることで耐酸化性及び耐NOx性効果をより高めることができる。また、カルシウム系清浄剤を3.0質量%以下とすることで過剰な塩基成分のピストンへの堆積を抑制しやすく、ライナスカッフィングを抑制しやすい。
4.コハク酸イミド系分散剤
本発明のガスエンジン油組成物は、油中に混入する燃焼生成物を分散する目的で、分散剤としてコハク酸イミド系の分散剤を配合することができ、ガスエンジン油の長寿命化の観点から、ホウ素含有コハク酸イミドを配合することがより好ましい。
ホウ素含有コハク酸イミドとしては、下記一般式(2)又は下記一般式(3)で表されるコハク酸イミドをホウ素変性させたものが用いられる。このうち、下記一般式(2)で表されるコハク酸イミドをホウ素変性させたホウ素含有コハク酸イミドを用いることが好ましく、数平均分子量(Mn)(ポリスチレン換算)が3000〜8000のものが好ましく、3000〜6000であるものがより好ましい。


一般式(2)及び一般式(3)において、それぞれ独立に、R及びRはいずれも数平均分子量(Mn)が800〜2500(ポリスチレン換算)であるアルキル基又はアルケニル基を表し、Rは炭素数2〜5のアルキレン基を表し、nはそれぞれ独立に、1〜10の整数を表す。
ホウ素含有コハク酸イミドの数平均分子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定された値を示す。GPCは、装置:Shodex GPC−101(昭和電工社製)、カラム:Shodex GPC LF−804(昭和電工社製)を3本、検出器:示差屈折検出器、移動相:THF、流量:1ml/min、試料濃度:約1.0mass%/vol% THF(テトラヒドロフラン)、注入量:100μLの条件にて測定する。数平均分子量(Mn)の算出には、標準ポリスチレンを用いる。
ホウ素含有コハク酸イミドの好ましい配合量は、ガスエンジン油組成物の全量に対し1質量%〜11質量%であり、より好ましい配合量は、ガスエンジン油組成物の全量に対し2質量%〜10質量%である。
5.ジアルキルジチオリン酸亜鉛
本発明のガスエンジン油組成物は、摩耗防止性能の観点から、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を配合することが好ましい。ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基は第1級アルキル基であっても第2級アルキル基であってもよい。
上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛の好ましい配合量は、ガスエンジン油組成物の全量に対し、0.1質量%〜2.0質量%であり、より好ましい配合量は0.2質量%〜1.0質量%である。
6.その他の添加剤
本発明のガスエンジン油組成物は、本発明の効果(耐酸化性、耐NOx性)を著しく損なわない範囲で必要に応じて、金属不活性化剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、消泡剤等の他の添加剤を配合することができる。
例えば、ベンゾトリアゾール系金属不活性化剤を0.01質量%〜0.10質量%添加することにより、軸受メタルの劣化および変色を防ぐことができる。
粘度指数向上剤としては、オレフィンコポリマー、オレフィンコポリマーとポリメタクリレートの混合物、ポリイソブチレン、スチレン/イソプレン共重合体、ポリアクリレート、ポリメタクリレートなどを配合することができる。
流動点降下剤としては、ポリメタクリレートなどを配合することができる。
消泡剤としては、シリコーン系消泡剤などを配合することができる。
7.ガスエンジン油組成物の塩基価
本発明のガスエンジン油組成物の塩基価は、2mgKOH/g〜7mgKOH/gであり、好ましくは3mgKOH/g〜5mgKOH/gである。
塩基価は、JIS K−2501:2003−8(塩酸法)に規定する試験方法に準拠して測定することで求めることができる。塩基価が2mgKOH/g以上であると、耐酸化性及び耐NOx性の高い効果が得られる。また、7mgKOH/g以下であると過剰な塩基成分がピストンへ堆積することが抑制され、ライナスカッフィングを引き起こす可能性を低減させることができる。
なお、この組成物の塩基価は前述のカルシウム系清浄剤を含有することで調整できる。
8.ガスエンジン油組成物中の硫酸灰分量
本発明のガスエンジン油組成物中に含まれる硫酸灰分量は特に限定はないが、硫酸灰分の多くは、金属型清浄剤や摩耗防止剤であるジアルキルジチオリン酸亜鉛等の金属分に由来するものである。硫酸灰分量が多すぎると、ピストンヘッドや吸排気バルブに堆積物が生成し、燃焼の妨げとなる可能性がある。このような観点から、硫酸灰分量は0.8質量%以下であることが好ましい。
一方、基本的なエンジン油の性能を得るために、上記のような金属を含有する添加剤を配合する必要があり、ガスエンジン油組成物中に含まれる硫酸灰分量の下限値は0.5質量%となる場合が多い。
なお、本発明における硫酸灰分量は、JIS K−2272:1998に規定する試験方法に準拠して測定された灰分量を意味する。
9.ガスエンジン油組成物の動粘度
本発明のガスエンジン油組成物の100℃における動粘度(JIS K−2283:2000(ASTM D445))は、好ましくは10mm/s〜20mm/s、より好ましくは12.5mm/s〜16.3mm/sである。
10.用途
本発明のガスエンジン油組成物は、クランク室内のNOx量が多い発電容量1000kW以下のコジェネレーションなどのガスエンジンに好適に使用できる。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
(実施例1、2及び比較例1〜7)
以下に記載する基油及び添加剤を用いて、下記表1に記載の割合で配合したガスエンジン油組成物を製造した。なお、表中の「質量%」はガスエンジン油組成物の全質量に対する質量%を意味する。
<基油>
(1)水素化分解系の鉱油系基油(グループIII基油):
100℃動粘度 7.8mm/s、粘度指数128
<添加剤>
(1)清浄剤
・サリシレート:
塩基価228mgKOH/gであるカルシウムサリシレート(アルキルサリチル酸のカルシウム塩)
(2)分散剤
・ホウ素含有コハク酸イミド:
数平均分子量(Mn)(ポリスチレン換算)が5500であって、窒素含有量1.4質量%、ホウ素含有量が0.9質量%である。
(3)酸化防止剤
・フェノール系酸化防止剤:
高分子ヒンダードフェノール
・ジフェニルアミン系酸化防止剤:
N-フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンの反応生成物
・ナフチルアミン系酸化防止剤:
下記構造を有するN-フェニル−α−(1,1,3,3-テトラメチルブチル)−1−ナフタレンアミン
(4)摩耗防止剤
第2級アルキル基と、第1級アルキル基とを有するジアルキルジチオリン酸亜鉛
(5)その他添加剤
・ポリメタクリレート系流動点降下剤
・オレフィンコポリマー系粘度指数向上剤
・消泡剤(シリコーン)
<評価>
実施例1、2及び比較例1〜7の各ガスエンジン油組成物について、以下に記載の試験を実施した。
[NOxバブリング試験]
200mLのベッセルに試験油(ガスエンジン油組成物)を40mL入れ、銅及び鉄触媒を添加し、140℃で、96時間、0.8%NOガス5.7L/hrと、加湿空気15L/hrとを試験油中に吹込んで劣化油とした。
[NOxバブリング試験の評価基準]
JIS K−2501:2003(電位差滴定法による塩基価の試験法(塩酸法))に規定する試験方法に準拠して、試験実施前のガスエンジン油組成物(新油)及び試験実施後のガスエンジン油組成物(劣化油)の塩基価をそれぞれ測定し、これらの値から変化率(塩基価保持率)を求めた。結果を表1及び図1に示した。塩基価保持率が高いほど、高温でのNOx劣化に対する性能(耐酸化性、耐NOx性)が優れていることを示す。
表1中、「塩基価」は新油の塩基価を示し、「残存塩基価」は劣化油の塩基価を示す。
[動粘度試験]
JIS K−2283:2000(ASTM D445)に規定する試験方法に準拠して、実施例1、2及び比較例1〜7の試験油について100℃における動粘度を測定した。結果を表1に示す。
[硫酸灰分試験]
JIS K−2272:1998に規定する試験方法に準拠して、実施例1、2及び比較例1〜7の試験油について硫酸灰分量を測定した。結果を表1に示す。
[評価結果]
各種酸化防止剤を3質量%添加した実施例1、比較例1及び比較例2において、実施例1(ナフチルアミン系酸化防止剤)の塩基価保持率は、比較例1(フェノール系酸化防止剤)と比べて約2.5倍、比較例2(ジフェニルアミン系酸化防止剤)と比べ、約1.5倍高い塩基価保持率を示す結果となった。
各種酸化防止剤を2質量%添加した実施例2、比較例3及び4において、実施例2(ナフチルアミン系酸化防止剤)は、同量の酸化防止剤を添加した比較例3(フェノール系酸化防止剤)及び比較例4(ジフェニルアミン系酸化防止剤)に比べ、約2倍高い塩基価保持率を示す結果となった。
一方、酸化防止剤の添加量が1質量%である比較例5〜7では、ナフチルアミン系、フェノール系、ジフェニルアミン系の各酸化防止剤の種類の違いに関わらず、同程度の塩基価保持率を示し、耐酸化性能及び耐NOx性能における差は認められなかった。
このことから、特定の配合量のナフチルアミン系酸化防止剤をガスエンジン油に用いることで、耐酸化性能及び耐NOx性能が向上しているといえる。

Claims (2)

  1. 基油と、
    ガスエンジン油組成物の全量に対する含有量が1.5質量%〜4.0質量%であるナフチルアミン系酸化防止剤と、
    カルシウム系清浄剤と、を含有し、
    塩基価が2mgKOH/g〜7mgKOH/gであるガスエンジン油組成物。
  2. 前記カルシウム系清浄剤がカルシウムサリシレートであり、
    前記ガスエンジン油組成物の100℃における動粘度が10mm/s〜20mm/sであり、
    硫酸灰分量が0.8質量%以下である、請求項1に記載のガスエンジン油組成物。
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