JPH07126594A - 接着剤組成物 - Google Patents
接着剤組成物Info
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- JPH07126594A JPH07126594A JP30111893A JP30111893A JPH07126594A JP H07126594 A JPH07126594 A JP H07126594A JP 30111893 A JP30111893 A JP 30111893A JP 30111893 A JP30111893 A JP 30111893A JP H07126594 A JPH07126594 A JP H07126594A
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- vinyl acetate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 施工時の初期粘着力、貼着可能時間(オープ
ンタイム)、接着力及び塗布作業性等に優れたバランス
の良い接着剤組成物を提供すること。 【構成】 酢酸ビニル系重合体の有機溶剤溶液にエーテ
ル結合を有する(メタ)アクリレート含有アクリル系共
重合体を配合してなる。
ンタイム)、接着力及び塗布作業性等に優れたバランス
の良い接着剤組成物を提供すること。 【構成】 酢酸ビニル系重合体の有機溶剤溶液にエーテ
ル結合を有する(メタ)アクリレート含有アクリル系共
重合体を配合してなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酢酸ビニル系の接着剤
組成物に関し、特に、初期粘着力、貼着可能時間(オー
プンタイム)、接着力及び塗布作業性に優れた酢酸ビニ
ル系接着剤組成物に関するものである。
組成物に関し、特に、初期粘着力、貼着可能時間(オー
プンタイム)、接着力及び塗布作業性に優れた酢酸ビニ
ル系接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、酢酸ビニル系接着剤は、塩化
ビニル樹脂製タイル、木製タイル等の接着をはじめと
し、木工、紙用など各種分野で広く利用されている。そ
して、該タイル等の床用接着剤として用いた場合には、
施工時の初期粘着力、貼着可能時間(オープンタイ
ム)、接着力及び塗布作業性等が重要な要求性能となっ
てくる。そこで、これらの要求性能を満足させるべく種
々の検討がなされている。特公昭53−42343号公
報では、ステアリン酸系エステルを配合してオープンタ
イムの改善が試みられており、特開昭54−11604
0号公報では、カルボキシ化樹脂を配合して接着力,塗
布作業性,初期粘着力の改善が、特開平1−29988
1号公報では、ポリオレフィン系フィブリル繊維を配合
して接着力,チクソ性の改善及びノンアスベスト化が、
特開平4−145182号公報では、酢酸ビニル−エチ
レンコポリマーをバインダーとしてオープンタイム,接
着力の改善及びノンアスベスト化が、特開平4−220
484号公報では、高級アルコールを配合して可使時
間,耐湿接着力の改善が、特開平5−105885号公
報では、可塑剤や高沸点溶剤を配合してオープンタイ
ム,初期粘着力の改善及びノンアスベスト化がそれぞれ
試みられている。
ビニル樹脂製タイル、木製タイル等の接着をはじめと
し、木工、紙用など各種分野で広く利用されている。そ
して、該タイル等の床用接着剤として用いた場合には、
施工時の初期粘着力、貼着可能時間(オープンタイ
ム)、接着力及び塗布作業性等が重要な要求性能となっ
てくる。そこで、これらの要求性能を満足させるべく種
々の検討がなされている。特公昭53−42343号公
報では、ステアリン酸系エステルを配合してオープンタ
イムの改善が試みられており、特開昭54−11604
0号公報では、カルボキシ化樹脂を配合して接着力,塗
布作業性,初期粘着力の改善が、特開平1−29988
1号公報では、ポリオレフィン系フィブリル繊維を配合
して接着力,チクソ性の改善及びノンアスベスト化が、
特開平4−145182号公報では、酢酸ビニル−エチ
レンコポリマーをバインダーとしてオープンタイム,接
着力の改善及びノンアスベスト化が、特開平4−220
484号公報では、高級アルコールを配合して可使時
間,耐湿接着力の改善が、特開平5−105885号公
報では、可塑剤や高沸点溶剤を配合してオープンタイ
ム,初期粘着力の改善及びノンアスベスト化がそれぞれ
試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記開
示技術中、初期粘着力の向上が認められるのは、特開昭
54−116040号公報及び特開平5−105855
号公報技術だけであり、前者においてはオープンタイム
が考慮されておらず、後者に至っては、初期粘着力のみ
で肝心の接着力については具体的に記載されておらず、
施工時の初期粘着力、貼着可能時間(オープンタイ
ム)、接着力及び塗布作業性等のバランスに優れた接着
剤については、まだまだ検討の必要性があるのが実情で
ある。
示技術中、初期粘着力の向上が認められるのは、特開昭
54−116040号公報及び特開平5−105855
号公報技術だけであり、前者においてはオープンタイム
が考慮されておらず、後者に至っては、初期粘着力のみ
で肝心の接着力については具体的に記載されておらず、
施工時の初期粘着力、貼着可能時間(オープンタイ
ム)、接着力及び塗布作業性等のバランスに優れた接着
剤については、まだまだ検討の必要性があるのが実情で
ある。
【0004】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
かかる問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、酢酸ビ
ニル系重合体(イ)の有機溶剤溶液にエーテル結合を有
する(メタ)アクリレート含有アクリル系共重合体
(ロ)を配合してなる接着剤組成物が、タイル等の床用
接着剤として用いた場合には、施工時の初期粘着力、貼
着可能時間(オープンタイム)、接着力及び塗布作業性
等に優れていることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
かかる問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、酢酸ビ
ニル系重合体(イ)の有機溶剤溶液にエーテル結合を有
する(メタ)アクリレート含有アクリル系共重合体
(ロ)を配合してなる接着剤組成物が、タイル等の床用
接着剤として用いた場合には、施工時の初期粘着力、貼
着可能時間(オープンタイム)、接着力及び塗布作業性
等に優れていることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【0005】以下に、本発明を詳細に述べる。本発明に
用いられる酢酸ビニル系重合体(イ)としては、酢酸ビ
ニルのホモポリマーの他、酢酸ビニルと(メタ)アクリ
レート、エチレン、プロピレン、α−オクテン、α−オ
クタデセンなどのオレフィン、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸
などの不飽和カルボン酸或は、その部分又は完全エステ
ル・無水物・ニトリル・アミド、プロピオン酸ビニル、
バーサチック酸ビニルなどのビニルエステル、塩化ビニ
ル、ビニルエーテルなどとの共重合体が使用され、中で
も、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニル−(メタ)ア
クリレート、酢酸ビニル−クロトン酸、酢酸ビニル−オ
レフィン、酢酸ビニル−アクリル酸、酢酸ビニル−メタ
クリル酸、酢酸ビニル−マレイン酸等の(共)重合体を
用いるのが好ましい。また、酢酸ビニル系重合体(イ)
は、2種類以上の(共)重合体を組み合わせて用いるこ
とも可能である。酢酸ビニル系重合体(イ)の重合度
は、200〜10000が好ましく、更に300〜50
00が好ましく、特に500〜2500が好ましい。ま
た、酢酸ビニル系重合体(イ)の製造に当たっては、特
に制限はなく、公知の溶液重合、懸濁重合、塊状重合、
乳化重合等の重合方法によって得ることができる。
用いられる酢酸ビニル系重合体(イ)としては、酢酸ビ
ニルのホモポリマーの他、酢酸ビニルと(メタ)アクリ
レート、エチレン、プロピレン、α−オクテン、α−オ
クタデセンなどのオレフィン、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸
などの不飽和カルボン酸或は、その部分又は完全エステ
ル・無水物・ニトリル・アミド、プロピオン酸ビニル、
バーサチック酸ビニルなどのビニルエステル、塩化ビニ
ル、ビニルエーテルなどとの共重合体が使用され、中で
も、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニル−(メタ)ア
クリレート、酢酸ビニル−クロトン酸、酢酸ビニル−オ
レフィン、酢酸ビニル−アクリル酸、酢酸ビニル−メタ
クリル酸、酢酸ビニル−マレイン酸等の(共)重合体を
用いるのが好ましい。また、酢酸ビニル系重合体(イ)
は、2種類以上の(共)重合体を組み合わせて用いるこ
とも可能である。酢酸ビニル系重合体(イ)の重合度
は、200〜10000が好ましく、更に300〜50
00が好ましく、特に500〜2500が好ましい。ま
た、酢酸ビニル系重合体(イ)の製造に当たっては、特
に制限はなく、公知の溶液重合、懸濁重合、塊状重合、
乳化重合等の重合方法によって得ることができる。
【0006】本発明に用いられる有機溶剤は、酢酸ビニ
ル系重合体(イ)を溶解するものであれば特に限定はない
が、工業的に安価に入手できるメタノールが最も一般的
に使用され、その他酢酸エチル、酢酸メチル、エタノー
ル、トルエン、アセトンをはじめ汎用の有機溶剤も通常
はメタノールとの併用の形で使用される。上記の有機溶
剤の含有量は、接着剤組成物の所望される作業性や粘度
等によって適宜選択されるが、酢酸ビニル系重合体
(イ)100重量部に対して好ましくは10〜2000
重量部、更に好ましくは20〜2000重量部、特に好
ましくは30〜200重量部である。
ル系重合体(イ)を溶解するものであれば特に限定はない
が、工業的に安価に入手できるメタノールが最も一般的
に使用され、その他酢酸エチル、酢酸メチル、エタノー
ル、トルエン、アセトンをはじめ汎用の有機溶剤も通常
はメタノールとの併用の形で使用される。上記の有機溶
剤の含有量は、接着剤組成物の所望される作業性や粘度
等によって適宜選択されるが、酢酸ビニル系重合体
(イ)100重量部に対して好ましくは10〜2000
重量部、更に好ましくは20〜2000重量部、特に好
ましくは30〜200重量部である。
【0007】本発明では、酢酸ビニル系重合体(イ)の
有機溶剤溶液にエーテル結合を有する(メタ)アクリレ
ート含有アクリル系共重合体(ロ)を配合することが最
大の特徴で、該共重合体(ロ)に含有されるエーテル結
合を有する(メタ)アクリレート(A)とは、アルコキ
シ等により(メタ)アクリレート内にエーテル結合を導
入したもので、2−エトキシエチルアクリレート、2−
メトキシエチルアクリレート、2−エトキシブチルアク
リレート、2−メトキシブチルアクリレート、3−メト
キシブチルアクリレート、エチルカルビトールアクリレ
ート等が挙げられ、特に2−メトキシブチルアクリレー
ト、2−メトキシエチルアクリレートが好適に使用され
る。
有機溶剤溶液にエーテル結合を有する(メタ)アクリレ
ート含有アクリル系共重合体(ロ)を配合することが最
大の特徴で、該共重合体(ロ)に含有されるエーテル結
合を有する(メタ)アクリレート(A)とは、アルコキ
シ等により(メタ)アクリレート内にエーテル結合を導
入したもので、2−エトキシエチルアクリレート、2−
メトキシエチルアクリレート、2−エトキシブチルアク
リレート、2−メトキシブチルアクリレート、3−メト
キシブチルアクリレート、エチルカルビトールアクリレ
ート等が挙げられ、特に2−メトキシブチルアクリレー
ト、2−メトキシエチルアクリレートが好適に使用され
る。
【0008】更に、アクリル系共重合体(ロ)を構成す
る他の共重合体可能な単量体としては、アルキル基の炭
素数4以上の(メタ)アクリレート(B)やビニルエス
テル(C)が挙げられ、前者としては、具体的には、2
−エチルヘキシルアクリレート、iso−ブチルアクリ
レート、n−ブチルアクリレート等があり、中でも2−
エチルヘキシルアクリレートが好適に使用される。ま
た、後者としては、具体的には、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等があり、中でも酢
酸ビニル、バーサチック酸ビニルが好適に使用される。
更に上記以外の共重合成分として、アクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、イタコン酸、(無水)マレイン酸
等の不飽和カルボン酸を用いることもできる。
る他の共重合体可能な単量体としては、アルキル基の炭
素数4以上の(メタ)アクリレート(B)やビニルエス
テル(C)が挙げられ、前者としては、具体的には、2
−エチルヘキシルアクリレート、iso−ブチルアクリ
レート、n−ブチルアクリレート等があり、中でも2−
エチルヘキシルアクリレートが好適に使用される。ま
た、後者としては、具体的には、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等があり、中でも酢
酸ビニル、バーサチック酸ビニルが好適に使用される。
更に上記以外の共重合成分として、アクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、イタコン酸、(無水)マレイン酸
等の不飽和カルボン酸を用いることもできる。
【0009】アクリル系共重合体(ロ)は、前述の
(A)〜(C)成分を有機溶剤中でラジカル共重合させ
る如き、当業者周知の方法によって容易に製造される。
アクリル系共重合体(ロ)に用いられる有機溶剤として
は、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸
エチル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類、n
−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコールなど
の脂肪族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類など
が挙げられ、又ラジカル重合に使用する重合触媒として
は、通常のラジカル重合触媒であるアゾビスイソブチロ
ニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどが
具体例として挙げられる。
(A)〜(C)成分を有機溶剤中でラジカル共重合させ
る如き、当業者周知の方法によって容易に製造される。
アクリル系共重合体(ロ)に用いられる有機溶剤として
は、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸
エチル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類、n
−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコールなど
の脂肪族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類など
が挙げられ、又ラジカル重合に使用する重合触媒として
は、通常のラジカル重合触媒であるアゾビスイソブチロ
ニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどが
具体例として挙げられる。
【0010】アクリル系共重合体(ロ)における(A)
〜(C)の各単量体の共重合比率は、(A)/(B)/
(C)=10〜40/30〜80/10〜30(重量
%)が好ましく、更に好ましくは、(A)/(B)/
(C)=15〜25/40〜60/15〜25(重量
%)である。上記の共重合比率において、(A)成分が
過多になると耐水性が低下し、逆に過少になると共重合
性が悪くなり好ましくない。また(B)成分が過多にな
ると共重合性、接着性が低下し、逆に過少になると初期
粘着性が低下して好ましくなく、更に、(C)成分が過
多になると初期粘着性が低下し、逆に過少になると接着
性が低下して好ましくない。なお、(A)〜(C)成分
においては、各成分中より2種以上の単量体を使用する
ことも勿論可能である。
〜(C)の各単量体の共重合比率は、(A)/(B)/
(C)=10〜40/30〜80/10〜30(重量
%)が好ましく、更に好ましくは、(A)/(B)/
(C)=15〜25/40〜60/15〜25(重量
%)である。上記の共重合比率において、(A)成分が
過多になると耐水性が低下し、逆に過少になると共重合
性が悪くなり好ましくない。また(B)成分が過多にな
ると共重合性、接着性が低下し、逆に過少になると初期
粘着性が低下して好ましくなく、更に、(C)成分が過
多になると初期粘着性が低下し、逆に過少になると接着
性が低下して好ましくない。なお、(A)〜(C)成分
においては、各成分中より2種以上の単量体を使用する
ことも勿論可能である。
【0011】また、本発明の接着剤組成物においては、
(イ)及び(ロ)の配合比を(イ)/(ロ)=100/
2〜30(重量比)とすることが好ましく、更に好まし
くは(イ)/(ロ)=100/3〜10(重量比)であ
る。上記の配合比において(イ)成分が過多になると初
期粘着性が低下し、逆に過少になると接着性が低下して
好ましくない。本発明の接着剤組成物には、その他必要
に応じて有機又は無機充填剤、ロジン、ロジン誘導体な
どの他の接着性樹脂、繊維類、着色剤、可塑剤、界面活
性剤、可使時間延長剤などを配合してもよい。又有機溶
剤に対し2割程度又はそれ以下の水を添加してもよい。
特に無機充填剤として炭酸カルシウム、クレー、カオリ
ン、タルク、粉末シリカ、酸化チタン、アスベスト等の
併用は有利となる。該充填剤は、酢酸ビニル系重合体
(イ)100重量部に対して100〜400重量部程度
の割合で用いられる。接着剤組成物の固形分含量は、塗
工性等の作業性の点で60〜75重量%程度である。
(イ)及び(ロ)の配合比を(イ)/(ロ)=100/
2〜30(重量比)とすることが好ましく、更に好まし
くは(イ)/(ロ)=100/3〜10(重量比)であ
る。上記の配合比において(イ)成分が過多になると初
期粘着性が低下し、逆に過少になると接着性が低下して
好ましくない。本発明の接着剤組成物には、その他必要
に応じて有機又は無機充填剤、ロジン、ロジン誘導体な
どの他の接着性樹脂、繊維類、着色剤、可塑剤、界面活
性剤、可使時間延長剤などを配合してもよい。又有機溶
剤に対し2割程度又はそれ以下の水を添加してもよい。
特に無機充填剤として炭酸カルシウム、クレー、カオリ
ン、タルク、粉末シリカ、酸化チタン、アスベスト等の
併用は有利となる。該充填剤は、酢酸ビニル系重合体
(イ)100重量部に対して100〜400重量部程度
の割合で用いられる。接着剤組成物の固形分含量は、塗
工性等の作業性の点で60〜75重量%程度である。
【0012】本発明の接着剤組成物は、上記の(イ)、
(ロ)及び有機溶剤を混合し、必要に応じて上記の充填
剤、可塑剤、安定剤等を配合して得ることができるもの
であって、特にその製造法には限定されず、公知の撹拌
機付き混合装置が使用でき、粘度が高いときにはプラネ
タリーミキサー、ニーダー等の高粘度用混合機が使用で
きる。また、混合温度も特に限定されないが、該有機溶
剤の沸点以下であることが好ましく、通常は20〜30
℃の範囲から好適に選択される。かくして得られた接着
剤組成物は、タイル等の床用接着剤として用いた場合に
は、施工時の初期粘着力、貼着可能時間(オープンタイ
ム)、接着力及び塗布作業性等に優れており、特にJI
S A 5705に規定されるようなビニル床タイルあ
るいはビニル床シート等の貼り合わせ接着用途において
大変有用である。
(ロ)及び有機溶剤を混合し、必要に応じて上記の充填
剤、可塑剤、安定剤等を配合して得ることができるもの
であって、特にその製造法には限定されず、公知の撹拌
機付き混合装置が使用でき、粘度が高いときにはプラネ
タリーミキサー、ニーダー等の高粘度用混合機が使用で
きる。また、混合温度も特に限定されないが、該有機溶
剤の沸点以下であることが好ましく、通常は20〜30
℃の範囲から好適に選択される。かくして得られた接着
剤組成物は、タイル等の床用接着剤として用いた場合に
は、施工時の初期粘着力、貼着可能時間(オープンタイ
ム)、接着力及び塗布作業性等に優れており、特にJI
S A 5705に規定されるようなビニル床タイルあ
るいはビニル床シート等の貼り合わせ接着用途において
大変有用である。
【0013】
【作用】本発明の接着剤組成物は、酢酸ビニル系重合体
にエーテル結合を有する(メタ)アクリレートを含有す
るアクリル系共重合体を配合しているため、タイル等の
床用接着剤として用いた場合には、施工時の初期粘着
力、貼着可能時間(オープンタイム)、接着力及び塗布
作業性等に優れており、特に塩化ビニル製タイルやシー
ト等の貼り合わせ接着用途において大変有用である。
にエーテル結合を有する(メタ)アクリレートを含有す
るアクリル系共重合体を配合しているため、タイル等の
床用接着剤として用いた場合には、施工時の初期粘着
力、貼着可能時間(オープンタイム)、接着力及び塗布
作業性等に優れており、特に塩化ビニル製タイルやシー
ト等の貼り合わせ接着用途において大変有用である。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
ことわりのない限り重量基準を示す。 実施例1 〔アクリル系共重合体(ロ)の製造〕2−メトキシエチ
ルアクリレート25重量部、2−エチルヘキシルアクリ
レート55重量部、酢酸ビニル20重量部、アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN)0.1重量部をコンデン
サー、撹拌機及び温度計付きのフラスコに仕込み、70
℃に加温して重合させ、重合途中にメタノール10重量
部にAIBN0.1重量部を溶解させた重合触媒液を逐
次追加しながら7時間重合させた後、メタノールを加え
て濃度を調整し、ガラス転移温度(Tg)−43℃、樹
脂分50重量%、粘度7000cps/25℃のアクリ
ル系共重合体(ロ)の樹脂溶液を得た。
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
ことわりのない限り重量基準を示す。 実施例1 〔アクリル系共重合体(ロ)の製造〕2−メトキシエチ
ルアクリレート25重量部、2−エチルヘキシルアクリ
レート55重量部、酢酸ビニル20重量部、アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN)0.1重量部をコンデン
サー、撹拌機及び温度計付きのフラスコに仕込み、70
℃に加温して重合させ、重合途中にメタノール10重量
部にAIBN0.1重量部を溶解させた重合触媒液を逐
次追加しながら7時間重合させた後、メタノールを加え
て濃度を調整し、ガラス転移温度(Tg)−43℃、樹
脂分50重量%、粘度7000cps/25℃のアクリ
ル系共重合体(ロ)の樹脂溶液を得た。
【0015】〔接着剤組成物の製造〕重合度1000の
ポリ酢酸ビニル(イ)100重量部、上記アクリル系共
重合体(ロ)の樹脂溶液(樹脂分50重量%)30重量
部及びメタノール100重量部をミキサーに仕込み、約
1時間混合撹拌した。次に、充填剤として炭酸カルシウ
ム200重量部、ポリエチレン系繊維(密度0.96g
/cc、平均繊維長0.9mm)20重量部、グリセリ
ンエステル2重量部及び固形分調整のためメタノール5
0重量部を追加仕込みして、更に1時間混合撹拌して本
発明の接着剤組成物を得た。
ポリ酢酸ビニル(イ)100重量部、上記アクリル系共
重合体(ロ)の樹脂溶液(樹脂分50重量%)30重量
部及びメタノール100重量部をミキサーに仕込み、約
1時間混合撹拌した。次に、充填剤として炭酸カルシウ
ム200重量部、ポリエチレン系繊維(密度0.96g
/cc、平均繊維長0.9mm)20重量部、グリセリ
ンエステル2重量部及び固形分調整のためメタノール5
0重量部を追加仕込みして、更に1時間混合撹拌して本
発明の接着剤組成物を得た。
【0016】〔物性評価〕該接着剤組成物について、以
下の評価を行った。 (接着力)JIS A 5536に準拠し、フレキシブ
ル板に本発明の接着剤組成物をくし目ゴテにて塗布量3
50g/m2になるように塗布し、オープンタイム5分
後にJIS A 5705に規定されるビニル床タイル
(25mm×25mm)を圧着し、20℃で24時間養
生した後、接着力を測定した。 (初期粘着力)接着力の評価と同様に接着剤組成物をフ
レキシブル板上にくし目ゴテにて塗布し、20℃で40
分放置後、ビニル床タイルを圧着して、その5分後の粘
着力を上記と同様に測定した。尚、評価基準は以下の通
り。 ○ −−− 500g以上 △ −−− 500g未満,100g以上 × −−− 100g未満
下の評価を行った。 (接着力)JIS A 5536に準拠し、フレキシブ
ル板に本発明の接着剤組成物をくし目ゴテにて塗布量3
50g/m2になるように塗布し、オープンタイム5分
後にJIS A 5705に規定されるビニル床タイル
(25mm×25mm)を圧着し、20℃で24時間養
生した後、接着力を測定した。 (初期粘着力)接着力の評価と同様に接着剤組成物をフ
レキシブル板上にくし目ゴテにて塗布し、20℃で40
分放置後、ビニル床タイルを圧着して、その5分後の粘
着力を上記と同様に測定した。尚、評価基準は以下の通
り。 ○ −−− 500g以上 △ −−− 500g未満,100g以上 × −−− 100g未満
【0017】(貼着可能時間)接着力の評価において、
オープンタイムを20℃,65%RHで5、10、2
0、30・・・120分と変化させて接着力を測定し、
接着力500g/25mm×25mm以上を維持する最
長オープンタイムを貼着可能時間とした。 (作業性)接着力の評価において、接着剤組成物をフレ
キシブル板に塗布したときの塗り易さと、くし目山の状
態により作業性を評価した。評価基準は、以下の通り。 ○ −−− 塗布時に殆ど抵抗もなく、くし目山の崩れ
も殆どない × −−− 塗布時の抵抗が大きく、くし目山の崩れが
目立つ
オープンタイムを20℃,65%RHで5、10、2
0、30・・・120分と変化させて接着力を測定し、
接着力500g/25mm×25mm以上を維持する最
長オープンタイムを貼着可能時間とした。 (作業性)接着力の評価において、接着剤組成物をフレ
キシブル板に塗布したときの塗り易さと、くし目山の状
態により作業性を評価した。評価基準は、以下の通り。 ○ −−− 塗布時に殆ど抵抗もなく、くし目山の崩れ
も殆どない × −−− 塗布時の抵抗が大きく、くし目山の崩れが
目立つ
【0018】実施例2〜4及び比較例1〜3 表1に示す如き配合組成の接着剤組成物を実施例1に準
じて作製し、実施例1と同様に評価を行った。尚、実施
例2〜4においては、酢酸ビニル系重合体として表1に
示す配合組成の共重合体を用いた。実施例及び比較例の
評価結果を表2に示す。
じて作製し、実施例1と同様に評価を行った。尚、実施
例2〜4においては、酢酸ビニル系重合体として表1に
示す配合組成の共重合体を用いた。実施例及び比較例の
評価結果を表2に示す。
【0019】
【表1】 (イ)の樹脂溶液 (ロ)の樹脂溶液 充填剤 VAc VV EA MeOH 2MEA 2EHA VV VAc MeOH CC TC AS PE 実施例1 100 -- -- 100 3.75 8.25 -- 3.00 15 200 -- -- 20 〃 2 80 20 -- 100 1.75* 3.85 -- 1.40 15 160 40 -- 20 〃 3 85 10 5 100 1.25 2.75 1.00 -- 15 160 20 20 -- 〃 4 85 -- 15 100 1.25 2.75 1.00 -- 15 160 40 -- 20 比較例1 100 -- -- 100 配 合 せ ず 200 -- -- 20 〃 2 100 -- -- 100 可塑剤(DOP)を10重量部配合 200 -- -- 20 〃 3 100 -- -- 100 -- 12.0 -- 3.00 15 200 -- -- 20 注)配合量は、すべて重量部を表す。(イ)は酢酸ビニル
系共重合体、(ロ)はアクリル系共重合体をそれぞれ表
す。 *2−メトキシエチルアクリレートに変えて2−メトキ
シブチルアクリレートを使用した。略号は、以下の通
り。 VAc;酢酸ビニル、VV;バーサチック酸ビニル、 EA;エチルアクリレート、2EHA;2−エチルヘキシル
アクリレート、 2MEA;2−メトキシエチルアクリレート、MeOH;メタノ
ール、 CC;炭酸カルシウム、TC;タルク、AS;アスベスト、 PE;ポリエチレン系繊維、DOP;フタル酸ジオクチル 尚、実施例及び比較例には、上記の表1の配合組成以外
にグリセリンエステル2重量部及びメタノール50重量
部を配合。
系共重合体、(ロ)はアクリル系共重合体をそれぞれ表
す。 *2−メトキシエチルアクリレートに変えて2−メトキ
シブチルアクリレートを使用した。略号は、以下の通
り。 VAc;酢酸ビニル、VV;バーサチック酸ビニル、 EA;エチルアクリレート、2EHA;2−エチルヘキシル
アクリレート、 2MEA;2−メトキシエチルアクリレート、MeOH;メタノ
ール、 CC;炭酸カルシウム、TC;タルク、AS;アスベスト、 PE;ポリエチレン系繊維、DOP;フタル酸ジオクチル 尚、実施例及び比較例には、上記の表1の配合組成以外
にグリセリンエステル2重量部及びメタノール50重量
部を配合。
【0020】
【表2】 接着力 初期粘着力 貼着可能時間 作業性 (kg/cm2) (分) 実施例1 14.5 ○ 100 ○ 〃 2 13.8 ○ 120 ○ 〃 3 14.7 ○ 80 ○ 〃 4 15.6 ○ 90 ○ 比較例1 10.3 × 10 × 〃 2 8.3 △ 30 ○ 〃 3 9.5 △ 40 ○
【0021】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、酢酸ビニル系
重合体にエーテル結合を有する(メタ)アクリレートを
含有するアクリル系共重合体を配合しているため、タイ
ル等の床用接着剤として用いた場合には、施工時の初期
粘着力、貼着可能時間(オープンタイム)、接着力及び
塗布作業性等に優れており、特に塩化ビニル製タイルや
シート等の貼り合わせ接着用途において大変有用であ
る。
重合体にエーテル結合を有する(メタ)アクリレートを
含有するアクリル系共重合体を配合しているため、タイ
ル等の床用接着剤として用いた場合には、施工時の初期
粘着力、貼着可能時間(オープンタイム)、接着力及び
塗布作業性等に優れており、特に塩化ビニル製タイルや
シート等の貼り合わせ接着用途において大変有用であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 酢酸ビニル系重合体(イ)の有機溶剤溶
液にエーテル結合を有する(メタ)アクリレート含有ア
クリル系共重合体(ロ)を配合してなることを特徴とす
る接着剤組成物。 - 【請求項2】 酢酸ビニル系重合体(イ)100重量部
に対して、エーテル結合を有する(メタ)アクリレート
含有アクリル系共重合体(ロ)を2〜30重量部配合し
てなることを特徴とする請求項1記載の接着剤組成物。 - 【請求項3】 アクリル系共重合体(ロ)がエーテル結
合を有する(メタ)アクリレート(A)10〜40重量
%、アルキル基の炭素数4以上の(メタ)アクリレート
(但し、エーテル結合を有しない)(B)30〜80重
量%及びビニルエステル(C)10〜30重量%からな
ることを特徴とする請求項1あるいは2記載の接着剤組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30111893A JPH07126594A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30111893A JPH07126594A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 接着剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07126594A true JPH07126594A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17893052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30111893A Pending JPH07126594A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07126594A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004513503A (ja) * | 1999-01-26 | 2004-04-30 | アライドシグナル インコーポレイテッド | ナノ多孔質シリカフィルムの表面改質用の多官能Siに基くオリゴマー・ポリマの使用 |
CN102863927A (zh) * | 2011-07-05 | 2013-01-09 | 佛山海特化工科技有限公司 | 一种单组份拼板胶及其制备方法 |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP30111893A patent/JPH07126594A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004513503A (ja) * | 1999-01-26 | 2004-04-30 | アライドシグナル インコーポレイテッド | ナノ多孔質シリカフィルムの表面改質用の多官能Siに基くオリゴマー・ポリマの使用 |
CN102863927A (zh) * | 2011-07-05 | 2013-01-09 | 佛山海特化工科技有限公司 | 一种单组份拼板胶及其制备方法 |
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