JPH07126559A - 光消色性記録材料 - Google Patents

光消色性記録材料

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JPH07126559A
JPH07126559A JP27562893A JP27562893A JPH07126559A JP H07126559 A JPH07126559 A JP H07126559A JP 27562893 A JP27562893 A JP 27562893A JP 27562893 A JP27562893 A JP 27562893A JP H07126559 A JPH07126559 A JP H07126559A
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JP
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group
absorption
light region
visible light
ion
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JP27562893A
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English (en)
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Katsumi Murofushi
克己 室伏
Kiichi Hosoda
喜一 細田
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字部が可視光領域で消色し、再度同一部分
に印字することができる光消色性記録材料を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色剤を
ガラス転移温度又は融点が300℃以下の支持材料に含
有させると、可視光領域の光を照射することにより消色
し、かつ蛍光灯などの下では安定な光消色性記録材料が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視光領域以上の波長
を含む光をあてることによって消色する光消色性記録材
料及びこの光消色性記録材料を着色剤として含むインキ
或いはトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷及び複写などの分野では記録
材料の耐環境性、すなわち耐光性、耐湿性、耐溶剤性、
耐熱性などの保存性に注目され染料及び顔料の物性改良
が盛んに行なわれてきた。特に電子写真記録、静電記録
或いは感熱転写記録などの分野では開発が盛んに進めら
れてきている。さらに、最近では情報量の増大にともな
い、繰り返し記録できることが要求されるようになり、
多重記録方式や書き換え可能な記録材料としてフォトク
ロミツクあるいはサーマルクロミツクなどの開発も盛ん
に行われてきている。(例えば、特開昭60−1551
79、特開昭50−75991、特開昭50−1055
55)特開昭60−155179明細書には、紫外光に
より青色形となり、その青色形は白色光で無色にもどる
フルギド化合物を開示しており、また特開昭50−75
991明細書にはロイコ染料を主体とした発色剤とフェ
ノール性水酸基含有化合物を顕色剤として熱変色性材料
について開示されている。しかし、これらの書き換え可
能な記録材料は熱及び可視光または紫外光により可逆的
に消発色あるいは色変化をするものである。
【0003】一方、電子写真記録、静電記録の分野或い
は印刷用及びプリンター用インキなどの分野において
も、同様に数多くの検討がなされている。例えば、電子
写真記録では、米国特許第2297691号明細書、特
公昭42−23910号及び特公昭43−24748号
で開示されているように、一般には光導電性物質を利用
し感光体上に電気的潜像を形成後、その潜像をトナーで
現像を行なって可視像とし紙などの転写材にトナー画像
を転写した後、加熱圧力などにより定着し、複写物を得
るものである。しかし、これらは書き換えという特徴は
持ち合わせていない。また、印刷の分野では、オフセツ
ト印刷、凸版印刷、グラビア印刷、孔版印刷或いは、フ
レキソ印刷、金属印刷、プラスチツク印刷、ガラス印刷
及び転写紙印刷などの特殊印刷、インパクトプリンター
及びノンインパクトプリンターなどのプリンターによる
電子式印刷など各種の印刷方法があるが、これらに使用
されるインキは、主に結着剤としてのビヒクル及び染料
または顔料などの着色剤からなつている。
【0004】さらに、最近では印刷インキの無溶剤化に
よる公害防止、急速硬化による生産性の向上、或いは、
硬化皮膜の物性改良を目的として紫外光硬化型のインキ
の開発も盛んに進められている。(例えば、特開平1−
229084、特開平1−271469及び特開平2−
22370)。上述のようなフォトクロミック材料ある
いはロイコ染料などの熱変色性材料は可視光下での画像
安定性が悪く、また上述の電子写真記録用のトナーある
いは印刷用インキは印字後、印字された画像の消色がで
きず、さらに記録部分への再印字、あるいは記録紙の再
使用ができず、または廃棄処理に伴う秘密保持にも問題
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は印字及び印刷
した部分が可視光領域以上の波長を含む光をあてること
によって消色することができ、再度同一の部分に印字及
び印刷することができる記録材料を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、この課題を
解決するために鋭意検討した結果、可視光領域に吸収を
もつ有色染料と消色剤を併用させ、ガラス転移温度又は
融点が300℃以下の支持材料に含有させることによっ
て、可視光領域に吸収をもち光をあてることによって消
色し、かつ蛍光灯などの室内光に対しては実用上安定な
光消色性記録材料が得られることを見いだした。すなわ
ち、本発明によれば
【0007】一般式(1);
【化2】
【0008】(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれ
ぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複
素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル
基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキ
ニル基または置換シリル基を示し、Z+ は4級アンモニ
ウム陽イオン、4級ピリジニウム陽イオン、4級キノリ
ニウム陽イオンまたはホスホニウム陽イオンを示す)
【0009】で示される消色剤と可視光領域に吸収をも
つ有色染料を併用させ、ガラス転移温度及び融点が30
0℃以下のを形成する支持材料に含有させることによっ
て、可視光領域以上の波長を含む光をあててはじめて前
記有色染料の可視光領域の吸収が消失し、それによって
有色染料の色が消え、かつ蛍光灯などの室内光に対して
は安定な光消色性記録材料が得られる。
【0010】さらに、本発明の光消色性記録材料では、
可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色剤に、近赤外光
領域に吸収をもつ染料をさらに加えて支持材料中に含有
させると、可視光領域に吸収をもつ染料単独にくらべ
て、消色性能が向上する。本発明における可視光領域と
は400nm〜700nmの波長領域であり、近赤外光
領域とは700nm以上の波長領域を示すものである。
【0011】本発明に用いられる消色剤は一般式(1)
で表され、式中のR1 、R2 、R3およびR4 として
は、アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、
置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル
基、置換シリル基などがあげられるが、これらのなかで
好ましいものとしては、フェニル基、アニシル基、エト
キシフェニル基、トルイル基、t−ブチルフェニル基、
フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ジエチルアミ
ノフェニル基、キシリル基、n−ブチル基、n−ペンチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、n−ドデシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセ
ニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、ビニル
基、アリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニ
ルシリル基、ジブチルフェニルシリル基、トリメチルシ
リル基、ピペリジル基、チエニル基、フリル基などがあ
げられる。
【0012】陰イオンの具体的な例としては、n−メチ
ルトリフェニルホウ素イオン、n−エチルトリフェニル
ホウ素イオン、n−ブチルトリフェニルホウ素イオン、
n−オクチルトリフェニルホウ素イオン、n−ドデシル
トリフェニルホウ素イオン、n−メチルトリ(t−ブチ
ルフェニル)ホウ素イオン、n−エチルトリ(t−ブチ
ルフェニル)ホウ素イオン、n−ブチルトリ(t−ブチ
ルフェニル)ホウ素イオン、n−オクチルトリ(t−ブ
チルフェニル)ホウ素イオン、n−ドデシルトリ(t−
ブチルフェニル)ホウ素イオン、n−メチルトリ−p−
トリルホウ素イオン、n−エチルトリ−p−トリルホウ
素イオン、
【0013】n−ブチルトリ−p−トリルホウ素イオ
ン、n−オクチルトリ−p−トリルホウ素イオン、n−
ドデシルトリ−p−トリルホウ素イオン、n−メチルト
リアニシルホウ素イオン、n−エチルトリアニシルホウ
素イオン、n−ブチルトリアニシルホウ素イオン、n−
オクチルトリアニシルホウ素イオン、n−ドデシルトリ
アニシルホウ素イオン、ジn−メチルジフェニルホウ素
イオン、ジn−エチルジフェニルホウ素イオン、ジn−
ブチルジフェニルホウ素イオン、ジn−オクチルジフェ
ニルホウ素イオン、ジn−ドデシルジフェニルホウ素イ
オン、ジn−メチルジ(t−ブチルフェニル)ホウ素イ
オン、ジn−エチルジ(t−ブチルフェニル)ホウ素イ
オン、ジn−ブチルジ(t−ブチルフェニル)ホウ素イ
オン、
【0014】ジn−オクチルジ(t−ブチルフェニル)
ホウ素イオン、ジn−ドデシルジ(t−ブチルフェニ
ル)ホウ素イオン、ジn−メチルジ−p−トリルホウ素
イオン、ジn−エチルジ−p−トリルホウ素イオン、ジ
n−ブチルジ−p−トリルホウ素イオン、ジn−オクチ
ルジ−p−トリルホウ素イオン、ジn−ドデシルジ−p
−トリルホウ素イオン、ジn−メチルジアニシルホウ素
イオン、ジn−エチルジアニシルホウ素イオン、ジn−
ブチルジアニシルホウ素イオン、ジn−オクチルジアニ
シルホウ素イオン、ジn−ドデシルジアニシルホウ素イ
オン、テトラフェニルホウ素イオン、テトラ(t−ブチ
ルフェニル)ホウ素イオン、
【0015】テトラアニシルホウ素イオン、テトラ−p
−トリルホウ素イオン、テトラナフチルホウ素イオン、
テトラn−ブチルホウ素イオン、テトラn−オクチルホ
ウ素イオン、トリフェニルナフチルホウ素イオン、トリ
−p−トリルナフチルホウ素イオン、トリ(t−ブチル
フェニル)ナフチルホウ素イオン、トリn−ブチル( ト
リフェニルシリル) ホウ素イオン、トリn−ブチル( ジ
メチルフェニルシリル)ホウ素イオン、n−オクチルジ
フェニル( ジn−ブチルフェニルシリル) ホウ素イオ
ン、ジメチルフェニル( トリメチルシリル) ホウ素イオ
ンなどがあげられる。
【0016】また、陽イオン(Z+ )は4級アンモニウ
ム陽イオン、4級ピリジニウム陽イオン、4級キノリニ
ウム陽イオン、ホスホニウム陽イオンがあげられる。こ
のような陽イオンの具体的な例をあげると、テトラメチ
ルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラn
−ブチルアンモニウム、テトラn−オクチルアンモニウ
ムテトラn−ドデシルアンモニウム、トリメチルハイド
ロゲンアンモニウム、トリエチルハイドロゲンアンモニ
ウム、トリn−ブチルハイドロゲンアンモニウム、トリ
n−オクチルハイドロゲンアンモニウム、テトラハイド
ロゲンアンモニウム、メチルピリジニウム、エチルピリ
ジニウム、n−ブチルピリジニウム、n−オクチルピリ
ジニウム、n−ドデシルピリジニウム、メチルキノリニ
ウム、エチルキノリニウム、n−ブチルキノリニウム、
n−オクチルキノリニウム、n−ドデシルキノリニウ
ム、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニ
ウム、テトラn−ブチルホスホニウム、テトラn−オク
チルホスホニウム、テトラn−ドデシルホスホニウム、
テトラフェニルホスホニウム、テトラアニシルホスホニ
ウムなどがあげられる。
【0017】本発明の可視光領域に吸収をもつ有色染料
とは、人間の目で見ることができる可視光領域に染料の
吸収帯の一部が含まれることによって目でみると色調が
認められるような染料を言い、可視光領域に吸収をもつ
有色染料には、分子内にイオン結合をもつ陽イオン染料
あるいは分子内にイオン結合をもたない電荷的に中性な
染料があり、陽イオン染料は一般式(2)および一般式
(3)で表されるような構造をもつ染料である。これら
の代表的な例としては、メロシアニン染料、キサンテン
染料、チオキサンテン染料、インジゴ染料、芳香族アミ
ン染料、フタロシアニン染料、オキサジン染料、チアジ
ン染料、アゾ染料、キノン染料、シアニン染料、ジアリ
ルメタン染料、トリアリルメタン染料、ピリリウム染
料、スクアリリウム染料などがあげられる。
【0018】本発明の光消色性記録材料は、可視光領域
に吸収をもつ有色染料と消色剤を併用させ、光をあてる
とはじめて可視光領域の吸収が消失して有色染料の色が
消えるものであるが、これは、消色剤の陰イオン部分で
ある有機ホウ素陰イオンが、光にあたって励起された有
色染料によって一電子移動が引き起こされ分解しラジカ
ルが発生する。そのラジカルが有色染料と反応し染料の
吸収が消失するものと考えられる。
【0019】一方、一度溶解させるなどして、有色染料
と消色剤が分子レベルで混合され分子どうしが近くに存
在する場合、有色染料と消色剤の間で一電子移動が起こ
りやすい。また、このような場合、使用される有色染料
が可視光領域に吸収をもつので、蛍光灯など可視光領域
に発光をもつ光源で反応が進行してしまう傾向がある。
しかし、本発明のように、支持材料を一度ガラス転移温
度又は融点以上に加熱した後冷却するか、あるいは溶剤
によって溶解した後、溶剤を除去して固相マトリックス
を形成させ、その中に前記有色染料と消色剤をとりこま
せると分子運動が抑制され、さらに有色染料と消色剤間
が隔てられるため前記のー電子移動も抑制される。その
結果として、有色染料と消色剤の反応性が抑制され、蛍
光灯などの弱い光に対しては安定性を示すと考えられ
る。
【0020】また、強い光をあてた場合には、有色染料
が光で発熱し支持材料が加熱され、支持材料が流動性を
おび有色染料と消色剤との接触が可能となり反応が促進
される。すなわち、消色時には、加熱しながら光をあて
ても、マトリックス中の有色染料と消色剤の分子運動は
活発となるので消色性が向上する。さらに、可視光領域
に吸収をもつ有色染料と消色剤に、近赤外光領域に吸収
をもつ染料をさらに加えた場合、近赤外光領域に吸収を
もつ染料は、可視光領域に吸収をもつ有色染料にくらべ
光励起エレルギーが小さいため励起されやすく、かつ、
励起された近赤外光領域に吸収をもつ染料と可視光領域
に吸収をもつ有色染料の間に増感作用があるらしく、前
記のように組み合わせると可視光領域に吸収をもつ有色
染料の消色性が向上する。
【0021】一般式(2);
【化3】
【0022】(式中、D+ は可視光領域に吸収をもつ陽
イオンであり、R5 、R6 、R7 及びR8 はそれぞれ独
立してアルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、
置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル
基または置換シリル基を示す)
【0023】一般式(3);D+ ・A-
【0024】(式中、D+ は可視光領域に吸収をもつ陽
イオンであり、A- は陰イオンを示す)前記一般式
(2)のR5 、R6 、R7 及びR8 としては、一般式
(1)のR1、R2 、R3 及びR4 と同じものがあげら
れる。また、陰イオンの具体的な例としても一般式
(1)と同じものがあげられる。
【0025】前記一般式(3)の陽イオン染料を構成す
る陰イオン(A- )としては、ハロゲンイオン、過塩素
酸イオン、PF6 -、BF4 -、SbF6 -及びスルホン酸イ
オンなどに代表される陰イオンであり、具体的な例をあ
げると、ハロゲンイオンとしては、フッ素イオン、塩素
イオン、臭素イオンおよびヨウ素イオンがあげられ、ま
たスルホン酸イオンとしては、たとえばCH3 SO3 -
どのメチルスルホン酸イオン、FCH2 SO3 -、F2
HSO3 -、F3 CSO3 -、ClCH2 SO3 -、Cl2
HSO3 -、Cl3 CSO3 -、CH3 OCH2 SO3 -
【0026】(CH32 NCH2 SO3 -などの置換メ
チルスルホン酸イオン、C65 SO3 -などのフェニル
スルホン酸イオン、CH364 SO3 -、(CH3
263 SO3 -、(CH3362 SO3 -、HO
64 SO3 -、(HO)263 SO3 -、(HO)
362 SO3 -、CH3 OC64 SO3 -、C64
ClSO3 -
【0027】C63 Cl2 SO3 -、C62 Cl3
3 -、C6 HCl4 SO3 -、C6 Cl5 SO3 -、C6
4 FSO3 -、C632 SO3 -、C623
3 -、C6HF4 SO3 -、C65 SO3 -、(CH32
NC64 SO3 -などの置換フェニルスルホン酸イオン
などがあげられる。このような有色染料の代表例として
は、例えば表1に示すようなものがあげられる。
【0028】
【表1】
【0029】
【表1】
【0030】
【表1】
【0031】
【表1】
【0032】
【表1】
【0033】
【表1】
【0034】
【表1】
【0035】
【表1】
【0036】
【表1】
【0037】
【表1】
【0038】
【表1】
【0039】
【表1】
【0040】
【表1】
【0041】
【表1】
【0042】
【表1】
【0043】
【表1】
【0044】
【表1】
【0045】表1において 1)Meは、メチル基を表す。 2)Etは、エチル基を表す。 3)n-Prは、n-プロピル基を表す。 4)n-Buは、n-ブチル基を表す。 5)t-Buは、t-ブチル基を表す。 6)n-Hexは、n-ヘキシル基を表す。 7)c-Hexは、シクロヘキシル基を表す。 8)n-Hepは、n-ヘプチル基を表す。 9)n-Octは、n-オクチル基を表す。 10)Allは、アリル基を表す。 11)Phは、フェニル基を表す。 12)Bzは、ベンジル基を表す。 13)Tolは、トルイル基を表す。 14)Anisylは、アニシル基を表す。 15)OMeは、メトキシ基を表す。
【0046】これらの可視光領域に吸収をもつ有色染料
および消色剤は1種または2種以上を混合して用いるこ
とができる。前記近赤外光領域に吸収をもつ染料として
は、構造としては一般式(2)あるいは一般式(3)と
同様な式で示されるが、式中のD+ が近赤外光領域に吸
収をもつ陽イオンである。陽イオン(D+ )として好ま
しいものとしては、例えばシアニン、ピリリウム、チオ
ピリリウム、スクワリリウム、クロコニウム、アズレニ
ウム、トリアリールメタン、アミニウム、ジインモニウ
ム系陽イオン染料の陽イオンなどがあげられる。このよ
うな陽イオン染料の代表例としては、例えば表2に示す
ようなものがあげられる。
【0047】
【表2】
【0048】
【表2】
【0049】
【表2】
【0050】
【表2】
【0051】
【表2】
【0052】
【表2】
【0053】本発明に使用できるガラス転移温度又は融
点が300℃以下で、且つその温度以下では固相マトリ
ックスを形成する支持材料には、樹脂あるいはワックス
などがある。前記樹脂としては慣用のすべての樹脂が用
いられるが、具体的には刷毛塗り、スプレー塗装、浸漬
塗装、グラビア塗装、ドクター塗装、ロール塗装、静電
塗装、粉体塗装、転写、印刷などが可能な常温乾燥・硬
化型塗料用樹脂、湿気硬化型塗料用樹脂、熱硬化性塗料
用樹脂、トナー用樹脂などであり、具体的には油ワニ
ス、ボイル油、セラック、セルロース系樹脂、フェノー
ル系樹脂、アルキッド系樹脂、アミノ樹脂、キシレン樹
脂、トルエン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン系
樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレンなどで代表され
るポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビ
ニルブチラール系樹脂、ポリメチルメタクリレートなど
で代表される(メタ)アクリル系樹脂、ジアリルフタレ
ート系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂、不飽
和ポリエステルなどで代表されるポリエステル系樹脂、
ポリエーテル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ア
ニリン系樹脂、フラン系樹脂、ポリアミド系樹脂、シリ
コーン樹脂、フッ素系樹脂などがあげられる。これらの
樹脂は1種あるいは2種以上を混合して用いることがで
きる。
【0054】また、ワックスとは一般に感熱転写用シー
トやインキに用いられるものであり、例えば植物である
カルバナろうや木ろう、動物ろうであるみつろうや羊毛
ろう、鉱物ろうであるパラフィンワックスやマイクロク
リスタリンワックス、合成ろうであるポリエチレンワッ
クス、ポリプロピレンワックス、塩化パラフィンや脂肪
酸アミドなどがあげられる。本発明による支持材料は、
これらに限定されるものではなく前記有色染料および消
色剤が溶解または分散により混合できるものであればよ
い。
【0055】本発明の光消色性記録材料を構成する可視
光領域に吸収をもつ有色染料は、前記の支持材料100 部
(重量部、以下同様)に0.01〜90部の範囲で配合でき、
特に0.5 〜50部の範囲で配合するのが好ましい。また消
色剤は前記有色染料1部に対して消色剤を0.01〜20部の
範囲で配合でき、特に0.1 〜10部の範囲で配合するのが
好ましい。これらの光消色性記録材料は支持材料に溶剤
を用いて溶解混合するか、あるいは溶融混合して使用で
きる。
【0056】また、可視光領域に吸収をもつ有色染料と
消色剤に、近赤外光領域に吸収をもつ染料をさらに加え
る場合には、可視光領域に吸収をもつ有色染料1部に対
して近赤外光領域に吸収をもつ染料を0.02〜50部の範囲
で配合でき、特に0.1 〜10部の範囲で配合するのが好ま
しい。この場合、消色剤は前記可視光領域に吸収をもつ
有色染料のみの場合と同様に、可視光領域に吸収をもつ
有色染料と近赤外光領域に吸収をもつ染料をあわせた1
部に対して消色剤を0.01〜20部の範囲で配合でき、特に
0.1 〜10部の範囲で配合するのが好ましい。さらに、必
要によっては一般の着色用染料及び顔料を配合すること
ができ、この場合には光消色性記録材料が可視光の照射
によって消色した後、着色用染料及び顔料の色のみを残
すことができる。
【0057】本発明の光消色性記録材料を構成する有色
染料は可視光に感度をもつが、前記の支持材料に含有さ
せることにより蛍光灯などの可視光を含む光では安定性
がえられ、その光消色性記録材料を着色剤として含有す
る組成物は紙、プラスチック及び金属などに印字または
印刷した後に、印字または印刷した部分をハロゲンラン
プ、キセノンランプ、発光ダイオード及びレーザーなど
の光源より可視光以上の波長を含む光を照射して印字ま
たは印刷部分を消色させることができ、さらにこの消色
した部分には再度重ねて印字または印刷することができ
る。また、本発明の光消色性記録材料に可視光を照射し
て消色させる場合に、消色時に加熱すると消色する速度
をはやめることができる。
【0058】また、本発明の光消色性記録材料におい
て、それを構成する有色染料と消色剤を別々に使用する
こともできる。すなわち、支持材料に有色染料を混合し
た組成物と支持材料に消色剤を混合した組成物を別々に
調製し、有色染料を混合した組成物によって印字または
印刷した後に、消色剤を混合した組成物を印字または印
刷した部分に塗布し可視光を照射しても上記と同様な効
果が得られる。本発明の光消色性記録材料は、印刷用及
び昇華または溶融転写プリンター用インキとして用いる
ことができる他に、シリアルプリンター用インキ、イン
キリボン用インキ、インキ・ジェット用インキなどのイ
ンキ、ボールペン、マーカー、マジックや鉛筆などの筆
記用具用インキ、あるいは電子写真記録または静電記録
用のトナー着色剤、硬化インキ用着色剤、塗料用着色剤
などにも使用可能である。しかし、使用できる用途とし
てはこれらに限定されるものではない。
【0059】以下、具体的に使用例を説明する。本発明
の光消色性記録材料はインキにも使用できる。インキと
しては、着色剤として前記の可視光領域に吸収をもつ有
色染料と消色剤をワックスや樹脂などの支持材料に含有
した前記光消色性記録材料、あるいは、可視光領域に吸
収をもつ有色染料に近赤外光領域に吸収をもつ染料を加
えて消色剤とともにワックスや樹脂などの支持材料に含
有した前記光消色性記録材料を溶剤に溶解あるいは分散
混練し、必要によってはその他の添加剤としてチタンホ
ワイト、炭酸カルシウムなどのような填料、空気中に放
置して比較的速く乾燥するための乾性油、粘度調製剤な
どを加えて調製される。
【0060】溶剤としては、ヘキサン、ヘプタンのよう
な脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレンのような芳香
族炭化水素類、メチルアルコール、エチルアルコール、
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチル
アルコール、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアル
コールのようなアルコール類、ジエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、グリセリン、ポリアルキレングリコ
ール、ヘキシレングリコール、フェニルグリコールのよ
うなグリコール類、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコール
モノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、
【0061】ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールジフェニルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピ
レングリコールペンタエリストール脂肪酸エステルのよ
うなグリコール誘導体、
【0062】酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチ
ル、イソオクタン酸セシル、モノステアリン酸ソルビタ
ン、モノステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン
酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイ
ン酸ソルビタン、モノラウリル酸ポリオキシエチレンソ
ルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビ
タン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、
アスコルビン酸エステル、ヒマシ油脂肪酸エステルのよ
うなエステル類、リン酸エステル類、γ−ブチロラクト
ンのような環状ラクトン、ポリオレフィンワックス、カ
ルナバワックス、パラフィンワックスのようなワックス
類、流動パラフィン、水などがあげられる。
【0063】ここで、乾性油としては、あまに油、しな
きり油、大豆油及びひまし油などが例としてあげられ
る。粘度調製剤としては、ポリビニルピロリドンや一般
の増粘剤が用いられる。さらに、支持材料に用いられる
ワックスや樹脂の他に、さらに被印字体への付着を向上
するために、硬化ロジン、ロジンエステル、マレイン酸
樹脂またはフマル酸樹脂のような天然樹脂誘導体、フェ
ノール樹脂、尿素−メラミン樹脂、ケトン樹脂、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ブチラ
ール樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合樹脂、塩素化ポリプロピ
レン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ニトロセルロー
スなどのような合成樹脂などを加えることができる。
【0064】填料としては、チタンホワイト、タルク、
カオリン、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸ア
ルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化チタ
ン、リン酸カルシウムなどの填料が使用でき、この填料
の配合により消色後の白色度を調整することができる。
【0065】このインキに使用される光消色性記録材料
は、可視光領域に吸収をもつ有色染料がインキ100 部に
対して0.01〜90部の範囲で配合でき、特に0.5 〜50部の
範囲で配合するのが好ましい。また消色剤は有色染料1
部に対して0.01〜20部の範囲で配合でき、特に0.1 〜10
部の範囲で配合するのが好ましい。
【0066】また、近赤外光領域に吸収をもつ染料をさ
らに加える場合には、可視光領域に吸収をもつ有色染料
1 部に対して近赤外光領域に吸収をもつ染料を0.02〜50
部の範囲で配合でき、特に0.1 〜10部の範囲で配合する
のが好ましい。さらに、消色剤は可視光領域に吸収をも
つ有色染料と近赤外光領域に吸収をもつ染料をあわせた
染料1 部に対して消色剤を0.01〜20部の範囲で配合で
き、特に0.1 〜10部の範囲で配合するのが好ましい。必
要によっては一般の着色用顔料を配合することができ、
この場合には消色した後、着色用顔料の色のみを残すこ
とができる。
【0067】また、填料も使用した染料1 部に対し0.1
〜20部配合でき、特に0.1 〜5 部配合するのが好まし
い。このインキは印刷用、例えばオフセット印刷、凸版
印刷、グラビア印刷、孔版印刷或いは、フレキソ印刷、
金属印刷、プラスチック印刷、ガラス印刷及び転写紙印
刷などの特殊印刷、インパクトプリンター及びノンイン
パクトプリンターなどのプリンターなどのリボン用イン
キ、あるいは、ボールベンやマーカーなどのインキとし
て使用され、印字あるいは筆記後、印字あるいは筆記部
にハロゲンランプ、キセノンランプ、発光ダイオード及
びレーザーなどの光源より可視光領域以上の波長を含む
光を照射して前記有色染料の色を消すことができる。さ
らに、この消色した部分には再度重ねて、このインキま
たは従来のインキで印字あるいは筆記が可能である。
【0068】また、前記光消色性記録材料は、電子写真
記録用トナーの着色剤としても使用できる。これは、一
般のトナー用バインダーなどに前記の可視光領域に吸収
をもつ有色染料と一般式(1)の消色剤を含有する記録
材料を、必要によっては、その他の添加剤として一般の
帯電制御剤及び酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、
アルミナなどのような填料を加えて調整される。
【0069】また、本発明の光消色性記録材料は、トナ
ー用バインダー100 部に対して有色染料が0.01〜90部の
範囲で配合でき、特に0.5 〜50部の範囲で配合するのが
好ましい。また、消色剤は有色染料1 部に対して0.01〜
20部の範囲で配合でき、特に0.1 〜10部の範囲で配合す
るのが好ましい。近赤外光領域に吸収をもつ染料を加え
る場合も、可視光領域に吸収をもつ有色染料1 部に対し
て近赤外光領域に吸収をもつ染料を0.02〜50部の範囲で
配合でき、特に0.1 〜10部の範囲で配合するのが好まし
い。さらに、消色剤は、可視光領域に吸収をもつ有色染
料と近赤外光領域に吸収をもつ染料をあわせた染料1部
に対して消色剤を0.01〜20部の範囲で配合でき、特に0.
1 〜10部の範囲で配合するのが好ましい。
【0070】前記トナーの調整方法としては、溶液法と
溶融法がある。溶液法では、前記有色染料および消色剤
を支持材料中に含有する記録材料を有機溶剤によってト
ナー用バインダーに溶解混練し、必要によっては帯電制
御剤、填料などについては、ペイントコンデイショナー
などで分散させることにより混合樹脂を調整した後、有
機溶剤を除去後、ジェットミルなどで微粉砕してトナー
を調整する。また、溶融法では、前記有色染料および消
色剤をトナー用バインダーに溶融混練し、必要によって
は帯電制御剤、填料などを配合し混練冷却後、溶液法と
同様にして微粉砕しトナーを調整する。このトナーの場
合も前記インキと同様に、紙などの上に印字後、印字部
をハロゲンランプ、キセノンランプ、発光ダイオードお
よびレーザーなどの光を照射して色を消し、印字部分を
消色させることができる。さらに、この消色した部分に
は再度重ねて前記トナーあるいは従来の黒色トナーでの
印字が可能である。
【0071】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。 実施例1〜7 スチレン−ブチルメタクリレート樹脂30重量部をアセ
トン60重量部に溶解させ、さらに表3に記載の可視光
領域に吸収をもつ有色染料と消色剤を表3の記載量、溶
解混練させアセトンを除去、乾燥し光消色性記録材料を
得た。
【0072】実施例8〜12 ポリメチルメタクリレート30重量部を塩化メチレン6
0重量部に溶解させ、さらに表3に記載の可視光領域に
吸収をもつ有色染料と消色剤、さらに近赤外光領域に吸
収をもつ染料を表3の記載量、溶解混練させ塩化メチレ
ンを除去、乾燥し光消色性記録材料を得た。
【0073】実施例13〜16 表3に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色剤
を表3の記載量、ポリスチレン30重量部に二軸混練押
出機を用いて溶融混練し光消色性記録材料を得た。
【0074】実施例17〜20 表3に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色
剤、さらに近赤外光領域に吸収をもつ染料を表3の記載
量、スチレン−ブチルメタクリレート樹脂30重量部に
二軸混練押出機を用いて溶融混練し光消色性記録材料を
得た。
【0075】実施例21〜23 スチレン−ブチルメタクリレート樹脂30重量部に表3
に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料、消色剤を表
3の記載量、γ−ブチロラクトン35重量部、フェニル
グリコール15重量部とベンジルアルコール10重量部
に溶解させ、増粘剤としてポリビニルピロリドン1重量
部を加えて光消色性インキを調整した。
【0076】実施例24〜27 スチレン−ブチルメタクリレート樹脂30重量部に表3
に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色剤、さ
らに近赤外光領域に吸収をもつ染料を表3の記載量、γ
−ブチロラクトン35重量部、フェニルグリコール15
重量部とベンジルアルコール10重量部に溶解させ、増
粘剤としてポリビニルピロリドン1重量部を加えて光消
色性インキを調整した。
【0077】実施例28 ハイラック110(日立化成(株)製ケトン樹脂)30
重量部に表3に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料
と消色剤を表3の記載量配合した混合樹脂を流動パラフ
ィン(クリストール70、エッソ石油社製)50重量
部、エチレングリコール10重量部にサンドミルにより
粉砕分散させ光消色性インキを調整した。
【0078】実施例29 ハイラック110(日立化成(株)製ケトン樹脂)30
重量部に表3に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料
と消色剤、さらに近赤外光領域に吸収をもつ染料を表3
の記載量配合した混合樹脂を流動パラフィン(クリスト
ール70、エッソ石油社製)50重量部、エチレングリ
コール10重量部にサンドミルにより粉砕分散させ光消
色性インキを調整した。
【0079】実施例30〜31 スチレン−ブチルメタクリレート樹脂85重量部に表3
に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色剤を表
3の記載量、チタンホワイト5重量部のアセトン分散液
を加え溶解混練した後、アセトンを除去し、ジエツトミ
ルによる微粉砕を経てトナー用粒子を調整した。
【0080】実施例32 スチレン−ブチルメタクリレート樹脂85重量部に表3
に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色剤、さ
らに近赤外光領域に吸収をもつ染料を表3の記載量、チ
タンホワイト5重量部のアセトン分散液を加え溶解混練
した後、アセトンを除去し、ジエツトミルによる微粉砕
を経てトナー用粒子を調整した。
【0081】実施例33 スチレン−ブチルメタクリレート樹脂85重量部に表3
に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色剤、さ
らに近赤外光領域に吸収をもつ染料を表3の記載量、さ
らにチタンホワイト5重量部を2軸混練押出機にて溶融
混練し冷却した。得られた混練樹脂をジェットミルで微
粉砕しトナー用粒子を調整した。
【0082】比較例1 表3に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色剤
を表3の記載量、溶解混練させアセトン60重量部に溶
解し充分に混合させた後、アセトンを除去、乾燥しサン
プルを得た。
【0083】比較例2 表3に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料と消色
剤、さらに近赤外光領域に吸収をもつ染料を表3の記載
量、溶解混練させアセトン60重量部に溶解し充分に混
合させた後、アセトンを除去、乾燥しサンプルを得た。
【0084】比較例3 表3に記載の可視光領域に吸収をもつ有色染料、消色剤
を表3の記載量、γ−ブチロラクトン35重量部、フェ
ニルグリコール15重量部とベンジルアルコール10重
量部に溶解させ、増粘剤としてポリビニルピロリドン1
重量部を加えてサンプルを調整した。
【0085】
【表3】
【0086】
【表3】
【0087】
【表3】
【0088】(印字サンプルの作成)実施例1〜20の
光消色性記録材料および比較例1〜2のサンプルを厚さ
2mm、直径20mmのペレットを作成し評価サンプル
を得た。。実施例21〜29で得られた光消色性インキ
および比較例3のサンプルは、RIテスターを用いてカ
ルトン紙に厚さ10μmとなるように展色乾燥し評価サ
ンプルを得た。実施例30〜33で得られたトナー用粒
子は、さらに疎水性シリカにより表面処理しキャリアー
を混合した後、PPC用複写機(カシオ社製、LCSー24)
でPPC用紙上に印字し評価サンプルを得た。
【0089】(消色性の評価)これらの得られた実施例
1〜33および比較例1〜3の評価サンプルに、可視光
領域以上の光を含むハロゲンランプ(0.5W/cm2)を3秒
間照射した後、評価サンプルの画像濃度をマクベス反射
濃度計で測定し、消色性を評価した。評価結果は表4に
示す。
【0090】(画像安定性の評価)実施例1〜33およ
び比較例1〜3の評価サンプルに、通常のオフィスの明
るさの約3倍の照度である1100ルクスの蛍光灯光で5時
間照射し評価サンプルの画像濃度をマクベス反射濃度計
で測定し、画像の安定性を評価した。評価結果は表4に
示す。
【0091】
【表4】
【0092】
【表4】
【0093】以上、表4の結果からハロゲンランプを用
いて評価サンプルに可視光をあてると、印字濃度を示す
マクベス反射濃度の値が極端に減少し、評価サンプルの
色が消えているのがわかる。また、表4の結果から、通
常のオフィスよりかなり強い照度で蛍光灯をあてても、
比較例にくらべ評価サンプルのマクベス反射濃度の値の
変化が少ないことから、実用上の光安定性が得られるの
がわかる。
【0094】
【発明の効果】本発明により、印字及び印刷した後可視
光で消色し、再度同一部分に印字及び印刷することがで
き、且つ蛍光灯下でも実用上の安定性をもつ光消色性記
録材料が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/735 9413−2H G03G 9/08 G03G 9/08 391

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光領域に吸収をもつ有色染料の1種
    または2種以上と一般式(1)で表される消色剤を、ガ
    ラス転移温度又は融点が300℃以下の支持材料中に含
    有することを特徴とする光消色性記録材料。
  2. 【請求項2】 可視光領域に吸収をもつ有色染料の1種
    または2種以上と一般式(1)で表される消色剤ととも
    に近赤外光領域に吸収をもつ染料を、ガラス転移温度又
    は融点が300℃以下の支持材料中に含有することを特
    徴とする光消色性記録材料。
  3. 【請求項3】 請求項1および請求項2の光消色性記録
    材料を着色剤として含有し、可視光領域以上の光で消色
    する消色インキ。
  4. 【請求項4】 請求項1および請求項2の光消色性記録
    材料を着色剤として含有し、可視光領域以上の光で消色
    する消色トナー。一般式(1); 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ独立して
    アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、ア
    ルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、置換
    アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラ
    ルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基または
    置換シリル基を示し、Z+ は4級アンモニウム陽イオ
    ン、4級ピリジニウム陽イオン、4級キノリニウム陽イ
    オンまたはホスホニウム陽イオンを示す)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005234561A (ja) * 2004-02-06 2005-09-02 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 画像形成組成物および画像形成方法
JP2011048119A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Casio Electronics Co Ltd 電子写真用消色トナー及びその製造方法

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JP2005234561A (ja) * 2004-02-06 2005-09-02 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 画像形成組成物および画像形成方法
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