JPH06148932A - 近赤外光消色型記録材料 - Google Patents

近赤外光消色型記録材料

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JPH06148932A
JPH06148932A JP29461192A JP29461192A JPH06148932A JP H06148932 A JPH06148932 A JP H06148932A JP 29461192 A JP29461192 A JP 29461192A JP 29461192 A JP29461192 A JP 29461192A JP H06148932 A JPH06148932 A JP H06148932A
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JP
Japan
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group
substituted
near infrared
resin
boron
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Application number
JP29461192A
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English (en)
Inventor
Katsumi Murofushi
克己 室伏
Kiichi Hosoda
喜一 細田
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字及び印刷した画像部分に、近赤外光を照
射して、画像部分を消色し、再度印字することが可能な
記録材料。 【構成】 一般式(1)で表される近赤外光吸収性陽イ
オン染料と一般式(2)で表される消色剤を含む。 一般式(1); 【化1】 一般式(2); 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近赤外光を照射するこ
とにより消色する近赤外光消色型記録材料及びこの近赤
外光消色型記録材料を着色剤として含むトナー或いはイ
ンキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷及び複写などの分野では記録
材料の耐環境性、すなわち耐光性、耐湿性、耐溶剤性、
耐熱性などの保存性に注目され染料及び顔料の物性改良
が盛んに行なわれてきており、特に電子写真記録、静電
記録或いは感熱転写記録などの分野では開発が盛んに進
められてきている。さらに、最近では情報量の増大にと
もない、繰り返し記録できることが要求されるようにな
り、多重記録方式や書き換え可能な記録材料としてフォ
トクロミックあるいはサーマルクロミックなどの開発も
盛んに行われてきている(例えば、特開昭60−155
179、特開昭50−75991、特開昭50−105
555)。
【0003】特開昭60−155179明細書には、紫
外光により青色形となり、その青色形は白色光で無色形
にもどるフルギド化合物を開示しており、また特開昭5
0ー75991明細書にはロイコ染料を主体とした発色
剤とフェノール性水酸基含有化合物を顕色剤として熱変
色性材料について開示されている。しかし、これらの書
き換え可能な記録材料は熱及び可視光または紫外光によ
り可逆的に消発色あるいは色変化をするものであり、可
視光下での保存安定性及び繰り返し記録の安定性に問題
がある。
【0004】一方、電子写真記録、静電記録の分野或い
は印刷用及びプリンター用インキなどの分野において
も、同様に数多くの検討がなされている。例えば、電子
写真記録では、米国特許第2297691号明細書、特
公昭42−23910号及び特公昭43−24748号
などに記載されているように、多数の方法が知られてい
るが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段によ
り感光体上に電気的潜像を形成し、次いでその潜像をト
ナーで現像を行なって可視像とし、必要に応じて紙など
の転写材にトナー画像を転写した後、加熱圧力などによ
り定着し、複写物を得るものである。
【0005】また、静電潜像をトナーを用いて可視像化
する現像方法も種々知られている。例えば、米国特許第
2874063号明細書に記載されている磁気ブラシ
法、同第2618552号明細書に記載されているカス
ケード現像法及び同第2221776号明細書に記載さ
れているパウダークラウド法、ファーブラシ現像法、液
体現像法など、多数の現像法が知られている。また、磁
気潜像を形成し、磁気トナーで現像する磁気記録法も種
々知られている。現像されたトナー画像は、必要に応じ
て紙などの転写材に転写され定着されるが、トナー画像
の定着方法としては、トナーをヒーター或は熱ローラー
などにより加熱溶融して支持体に融着固化させる方法、
有機溶剤によりトナーのバインダー樹脂を軟化或は溶解
し支持体に定着する方法、加圧によりトナーを支持体に
定着する方法などが知られている。
【0006】以上のような熱ローラー定着法に使用され
るトナーは、一般にスチレン−ブチルアクリレート共重
合物のような熱可塑性樹脂中にカーボンブラツクのよう
な着色剤及び帯電調整剤などの添加剤を溶融混合し均一
に分散した後、冷却後微粉砕装置、分散機により所望の
粒径に微粉化し調整される。さらに、最近では印刷及び
複写などの分野でカラー化が進み、着色剤及び荷電制御
剤などの物性改良が盛んに行なわれている(例えば、特
開昭57−130046、特開昭57−19165
0)。
【0007】また、印刷の分野では、オフセット印刷、
凸版印刷、グラビア印刷、孔版印刷或いは、フレキソ印
刷、金属印刷、プラスチック印刷、ガラス印刷及び転写
紙印刷などの特殊印刷、インパクトプリンター及びノン
インパクトプリンターなどのプリンターによる電子式印
刷など各種の印刷方法があるが、これらに使用されるイ
ンキは、主に結着剤としてのビヒクル及び染料または顔
料などの着色剤からなっている。さらに、最近では印刷
インキの無溶剤化による公害防止、急速硬化による生産
性の向上、或いは、硬化皮膜の物性改良を目的として紫
外光硬化型のインキの開発も盛んに進められている(例
えば、特開平1−229084、特開平1−27146
9及び特開平2−22370)。しかしながら、電子写
真記録用のトナーあるいは印刷用インキは印字後、印字
した画像部分を消色することができない。従って消色し
た画像部分に再度印字した場合、印字部分が重なり印字
画像を判読することが難しく、印字した記録紙を再度使
用することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は印字及び印刷
した画像部分に再度印字し判読できるようにするため
に、近赤外領域の光に対して感度をもち印字した画像部
分が近赤外光で消色し、再度同一の部分に印字した場合
判読が可能で、且つ蛍光灯などの光に対して画像部分の
安定性に優れた記録材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、この課題を
解決するために近赤外光吸収性陽イオン染料と消色剤と
してのホウ素系化合物を鋭意検討した結果、蛍光灯など
の室内光には安定で近赤外光を照射することによって消
色する近赤外光消色型記録材料が得られることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明によ
れば近赤外領域に吸収をもつ一般式(1)で示される近
赤外光吸収性陽イオン染料、
【0010】一般式(1);
【化3】
【0011】(式中、D+ は近赤外領域に吸収をもつ陽
イオンであり、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ独
立してアルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、
置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル
基または置換シリル基を示す)と一般式(2)の消色
剤、
【0012】一般式(2);
【化4】
【0013】(式中、R5 、R6 、R7 及びR8 はそれ
ぞれ独立してアルキル基、アリール基、アリル基,アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複
素環基、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル
基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキ
ニル基または置換シリル基を示し、Z+ は4級ピリジニ
ウム陽イオン、4級キノリニウム陽イオンまたはホスホ
ニウム陽イオンを示す)を組み合わせて近赤外光を照射
すると一般式(1)の近赤外光吸収性陽イオン染料の吸
収が減少して消色する近赤外光消色型記録材料が得られ
る。
【0014】前記一般式(1)において、R1 、R2
3 およびR4 の具体例としては、アルキル基、アリー
ル基、アリル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、シリル基、複素環基、置換アルキル基、置換ア
リール基、置換アリル基、置換アラルキル基、置換アル
ケニル基、置換アルキニル基、置換シリル基などがあげ
られる。
【0015】これらのなかで好ましいものとしては、フ
ェニル基、アニシル基、nーブチル基、nーペンチル基、nー
ヘキシル基、nーヘプチル基、nーオクチル基、nードデシル
基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、メトキシ
メチル基、メトキシエチル基、エトキシフェニル基、ト
ルイル基、t-ブチルフェニル基、フルオロフェニル基、
クロロフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、ビニル
基、アリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニ
ルシリル基、ジブチルフェニルシリル基、トリメチルシ
リル基、ピペリジル基、チエニル基、フリル基などがあ
げられる。
【0016】陰イオンの具体的な例としては、nーブチ
ルトリフェニルホウ素イオン、nーオクチルトリフェニ
ルホウ素イオン、nードデシルトリフェニルホウ素イオ
ン、nーブチルトリアニシルホウ素イオン、nーオクチ
ルトリアニシルホウ素イオン、nードデシルトリアニシ
ルホウ素イオン、ジnーブチルジフェニルホウ素イオ
ン、ジnーオクチルジフェニルホウ素イオン、ジnード
デシルジフェニルホウ素イオン、ジnーブチルジアニシ
ルホウ素イオン、ジnーオクチルジアニシルホウ素イオ
ン、ジnードデシルジアニシルホウ素イオン、テトラフ
ェニルホウ素イオン、テトラアニシルホウ素イオン、ト
リフェニルナフチルホウ素イオン、トリアニシルナフチ
ルホウ素イオン、テトラブチルホウ素イオン、トリn-ブ
チル( トリフェニルシリル) ホウ素イオン、トリn-ブチ
ル( ジメチルフェニルシリル) ホウ素イオン、n-オクチ
ルジフェニル( ジn-ブチルフェニルシリル) ホウ素イオ
ン、ジメチルフェニル( トリメチルシリル) ホウ素イオ
ンなどがあげられる。
【0017】前記一般式(1)の近赤外領域に吸収をも
つ陽イオン(D+ )として好ましいものとしては、例え
ばシアニン、ピリリウム、チオピリリウム、スクワリリ
ウム、クロコニウム、アズレニウム、トリアリールメタ
ン、アミニウム、ジインモニウム系陽イオン染料の陽イ
オンなどがあげられる。かかる陽イオン染料の代表例と
しては、例えば表1に示すようなものがあげられる。
【0018】
【表1】
【表1】
【0019】また、前記消色剤は一般式(2)で表され
るが、式中に記載のR5 、R6 、R7 およびR8 の具体
例としては、一般式(1)のR1 、R2 、R3 およびR
4 と同じものがあげられ、陽イオン(Z+ )は4級ピリ
ジニウム陽イオン、4級キノリニウム陽イオン及びホス
ホニウム陽イオンなどがあげられる。
【0020】消色剤の具体的な例としては、メチルピリ
ジニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、メチルピリジ
ニウムn−オクチルトリフェニルホウ素、メチルピリジ
ニウムn−ドデシルトリフェニルホウ素、エチルピリジ
ニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、エチルピリジニ
ウムn−オクチルトリフェニルホウ素、エチルピリジニ
ウムn−ドデシルトリフェニルホウ素、ブチルピリジニ
ウムn−ブチルトリフェニルホウ素、ブチルピリジニウ
ムn−オクチルトリフェニルホウ素、ブチルピリジニウ
ムn−ドデシルトリフェニルホウ素、メチルピリジニウ
ムn−ブチルトリアニシルホウ素、メチルピリジニウム
n−オクチルトリアニシルホウ素、メチルピリジニウム
n−ドデシルトリアニシルホウ素、
【0021】エチルピリジニウムn−ブチルトリアニシ
ルホウ素、エチルピリジニウムn−オクチルトリアニシ
ルホウ素、エチルピリジニウムn−ドデシルトリアニシ
ルホウ素、ブチルピリジニウムn−ブチルトリアニシル
ホウ素、ブチルピリジニウムn−オクチルトリアニシル
ホウ素、ブチルピリジニウムn−ドデシルトリアニシル
ホウ素、メチルキノリニウムn−ブチルトリフェニルホ
ウ素、メチルキノリニウムn−オクチルトリフェニルホ
ウ素、メチルキノリニウムn−ドデシルトリフェニルホ
ウ素、エチルキノリニウムn−ブチルトリフェニルホウ
素、エチルキノリニウムn−オクチルトリフェニルホウ
素、エチルキノリニウムn−ドデシルトリフェニルホウ
素、
【0022】ブチルキノリニウムn−ブチルトリフェニ
ルホウ素、ブチルキノリニウムn−オクチルトリフェニ
ルホウ素、ブチルキノリニウムn−ドデシルトリフェニ
ルホウ素、メチルキノリニウムn−ブチルトリアニシル
ホウ素、メチルキノリニウムn−オクチルトリアニシル
ホウ素、メチルキノリニウムn−ドデシルトリアニシル
ホウ素、エチルキノリニウムn−ブチルトリアニシルホ
ウ素、エチルキノリニウムn−オクチルトリアニシルホ
ウ素、エチルキノリニウムn−ドデシルトリアニシルホ
ウ素、ブチルキノリニウムn−ブチルトリアニシルホウ
素、ブチルキノリニウムn−オクチルトリアニシルホウ
素、ブチルキノリニウムn−ドデシルトリアニシルホウ
素、
【0023】メチルピリジニウムジn−ブチルジフェニ
ルホウ素、メチルピリジニウムジn−オクチルジフェニ
ルホウ素、メチルピリジニウムジn−ドデシルジフェニ
ルホウ素、エチルピリジニウムジn−ブチルジフェニル
ホウ素、エチルピリジニウムジn−オクチルジフェニル
ホウ素、エチルピリジニウムジn−ドデシルジフェニル
ホウ素、ブチルピリジニウムジn−ブチルジフェニルホ
ウ素、ブチルピリジニウムジn−オクチルジフェニルホ
ウ素、ブチルピリジニウムジn−ドデシルジフェニルホ
ウ素、
【0024】メチルキノリニウムジn−ブチルジフェニ
ルホウ素、メチルキノリニウムジn−オクチルジフェニ
ルホウ素、メチルキノリニウムジn−ドデシルジフェニ
ルホウ素、エチルキノリニウムジn−ブチルジフェニル
ホウ素、エチルキノリニウムジn−オクチルジフェニル
ホウ素、エチルキノリニウムジn−ドデシルジフェニル
ホウ素、ブチルキノリニウムジn−ブチルジフェニルホ
ウ素、ブチルキノリニウムジn−オクチルジフェニルホ
ウ素、ブチルキノリニウムジn−ドデシルジフェニルホ
ウ素、
【0025】メチルピリジニウムジn−ブチルジアニシ
ルホウ素、メチルピリジニウムジn−オクチルジアニシ
ルホウ素、メチルピリジニウムジn−ドデシルジアニシ
ルホウ素、エチルピリジニウムジn−ブチルジアニシル
ホウ素、エチルピリジニウムジn−オクチルジアニシル
ホウ素、エチルピリジニウムジn−ドデシルジアニシル
ホウ素、ブチルピリジニウムジn−ブチルジアニシルホ
ウ素、ブチルピリジニウムジn−オクチルジアニシルホ
ウ素、ブチルピリジニウムジn−ドデシルジアニシルホ
ウ素、
【0026】メチルキノリニウムジn−ブチルジアニシ
ルホウ素、メチルキノリニウムジn−オクチルジアニシ
ルホウ素、メチルキノリニウムジn−ドデシルジアニシ
ルホウ素、エチルキノリニウムジn−ブチルジアニシル
ホウ素、エチルキノリニウムジn−オクチルジアニシル
ホウ素、エチルキノリニウムジn−ドデシルジアニシル
ホウ素、ブチルキノリニウムジn−ブチルジアニシルホ
ウ素、ブチルキノリニウムジn−オクチルジアニシルホ
ウ素、ブチルキノリニウムジn−ドデシルジアニシルホ
ウ素、メチルピリジニウムテトラn−ブチルホウ素、エ
チルピリジニウムテトラn−ブチルホウ素、ブチルピリ
ジニウムテトラn−ブチルホウ素、メチルキノリニウム
テトラn−ブチルホウ素、エチルキノリニウムテトラn
−ブチルホウ素、ブチルキノリニウムテトラn−ブチル
ホウ素、
【0027】テトラメチルホスホニウムn−ブチルトリ
フェニルホウ素、テトラエチルホスホニウムn−ブチル
トリフェニルホウ素、テトラブチルホスホニウムn−ブ
チルトリフェニルホウ素、テトラメチルホスホニウムn
−ブチルトリアニシルホウ素、テトラエチルホスホニウ
ムn−ブチルトリアニシルホウ素、テトラブチルホスホ
ニウムn−ブチルトリアニシルホウ素、テトラメチルホ
スホニウムジn−ブチルジフェニルホウ素、テトラエチ
ルホスホニウムジn−ブチルジフェニルホウ素、テトラ
ブチルホスホニウムジn−ブチルジフェニルホウ素、テ
トラメチルホスホニウムジn−ブチルジアニシルホウ
素、テトラエチルホスホニウムジn−ブチルジアニシル
ホウ素、テトラブチルホスホニウムジn−ブチルジアニ
シルホウ素、テトラフェニルホスホニウムn−ブチルト
リフェニルホウ素、テトラアニシルホスホニウムn−ブ
チルトリフェニルホウ素、テトラフェニルホスホニウム
ジn−ブチルジフェニルホウ素、テトラアニシルホスホ
ニウムジn−ブチルジアニシルホウ素、
【0028】メチルピリジニウムトリn-ブチル( トリフ
ェニルシリル) ホウ素、エチルピリジニウムトリn-ブチ
ル( トリフェニルシリル) ホウ素、ブチルピリジニウム
トリn-ブチル( トリフェニルシリル) ホウ素、メチルキ
ノリニウムトリn-ブチル( トリフェニルシリル) ホウ
素、エチルキノリニウムトリn-ブチル( トリフェニルシ
リル) ホウ素、ブチルキノリニウムトリn-ブチル( トリ
フェニルシリル) ホウ素、テトラメチルホスホニウムト
リn-ブチル( トリフェニルシリル) ホウ素、テトラエチ
ルホスホニウムトリn-ブチル( トリフェニルシリル) ホ
ウ素、テトラブチルホスホニウムトリn-ブチル( トリフ
ェニルシリル) ホウ素、テトラフェニルホスホニウムト
リn-ブチル( トリフェニルシリル) ホウ素、テトラアニ
シルホスホニウムトリn-ブチル( トリフェニルシリル)
ホウ素、
【0029】メチルピリジニウムトリn-ブチル( ジメチ
ルフェニルシリル) ホウ素、エチルピリジニウムトリn-
ブチル( ジメチルフェニルシリル) ホウ素、ブチルピリ
ジニウムトリn-ブチル( ジメチルフェニルシリル) ホウ
素、メチルキノリニウムトリn-ブチル( ジメチルフェニ
ルシリル) ホウ素、エチルキノリニウムトリn-ブチル
(ジメチルフェニルシリル) ホウ素、ブチルキノリニウ
ムトリn-ブチル( ジメチルフェニルシリル) ホウ素、テ
トラメチルホスホニウムトリn-ブチル( ジメチルフェニ
ルシリル) ホウ素、テトラエチルホスホニウムトリn-ブ
チル( ジメチルフェニルシリル) ホウ素、テトラブチル
ホスホニウムトリn-ブチル( ジメチルフェニルシリル)
ホウ素、テトラフェニルホスホニウムトリn-ブチル( ジ
メチルフェニルシリル) ホウ素、テトラアニシルホスホ
ニウムトリn-ブチル( ジメチルフェニルシリル) ホウ
素、
【0030】メチルピリジニウムn-オクチルジフェニル
( ジn-ブチルフェニルシリル) ホウ素、エチルピリジニ
ウムn-オクチルジフェニル( ジn-ブチルフェニルシリ
ル) ホウ素、ブチルピリジニウムn-オクチルジフェニル
( ジn-ブチルフェニルシリル) ホウ素、メチルキノリニ
ウムn-オクチルジフェニル( ジn-ブチルフェニルシリ
ル)ホウ素、エチルキノリニウムn-オクチルジフェニル
( ジn-ブチルフェニルシリル) ホウ素、ブチルキノリニ
ウムn-オクチルジフェニル( ジn-ブチルフェニルシリ
ル) ホウ素、テトラメチルホスホニウムn-オクチルジフ
ェニル( ジn-ブチルフェニルシリル) ホウ素、テトラエ
チルホスホニウムn-オクチルジフェニル( ジn-ブチルフ
ェニルシリル) ホウ素、
【0031】テトラブチルホスホニウムn-オクチルジフ
ェニル( ジn-ブチルフェニルシリル)ホウ素、テトラフ
ェニルホスホニウムn-オクチルジフェニル( ジn-ブチル
フェニルシリル) ホウ素、テトラアニシルホスホニウム
n-オクチルジフェニル( ジn-ブチルフェニルシリル) ホ
ウ素、メチルピリジニウムジメチルフェニル( トリメチ
ルシリル) ホウ素、エチルピリジニウムジメチルフェニ
ル( トリメチルシリル)ホウ素、ブチルピリジニウムジ
メチルフェニル( トリメチルシリル) ホウ素、メチルキ
ノリニウムジメチルフェニル( トリメチルシリル) ホウ
素、エチルキノリニウムジメチルフェニル( トリメチル
シリル) ホウ素、ブチルキノリニウムジメチルフェニル
( トリメチルシリル) ホウ素、テトラメチルホスホニウ
ムジメチルフェニル( トリメチルシリル) ホウ素、テト
ラエチルホスホニウムジメチルフェニル( トリメチルシ
リル) ホウ素、テトラブチルホスホニウムジメチルフェ
ニル( トリメチルシリル) ホウ素、テトラフェニルホス
ホニウムジメチルフェニル(トリメチルシリル) ホウ素、テトラ
アニシルホスホニウムジメチルフェニル( トリメチルシ
リル) ホウ素などがあげられる。これらの近赤外光吸収
性陽イオン染料と消色剤は単独または2種以上を混合し
て用いることもできる。
【0032】本発明の一般式(1)の近赤外光吸収性陽
イオン染料と一般式(2)の消色剤の組み合わせからな
る近赤外光消色型記録材料は、ワックスや樹脂などの支
持材料中に含有させることによって近赤外光に感度をも
ち、この領域の光を照射すると前記陽イオン染料の吸収
が減少し色が消色することが可能で、且つ蛍光灯などの
光には安定な記録材料を得ることができる。尚、本発明
における近赤外光とは780nm以上の光をいうが、前
記陽イオン染料の最大吸収波長が必ずしも780nm以
上になくとも、陽イオン染料の吸収がブロードのため
に、780nm以上の領域に吸収をもてば消色作用はお
こる。また、本発明の近赤外光消色型記録材料に近赤外
光を照射し消色する際、加熱しながら近赤外光を照射す
ると消色速度を速めることができる。
【0033】本発明に使用できる支持材料においてワッ
クスとは、一般に感熱転写用シートやインキに用いられ
るものであり、例えば植物であるカルバナろうや木ろ
う、動物ろうであるみつろうや羊毛ろう、鉱物ろうであ
るパラフィンワックスやマイクロクリスタリンワック
ス、合成ろうであるポリエチレンワックス、塩化パラフ
ィンや脂肪酸アミドなどがあげられる。
【0034】また樹脂としては慣用のすべての樹脂、例
えば刷毛塗り、スプレー塗装、浸漬塗装、グラビア塗
装、ドクター塗装、ロール塗装、静電塗装、粉体塗装、
転写、印刷などが可能な常温乾燥・硬化型塗料用樹脂、
湿気硬化型塗料用樹脂、熱硬化性塗料用樹脂などであ
り、具体的には油ワニス、ボイル油、セラック、セルロ
ース系樹脂、フェノール系樹脂、アルキッド系樹脂、ア
ミノ樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニリデン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ビニルブチラール系樹脂、アクリル系樹
脂、メタクリル系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリエーテル系樹脂、アニリン系樹脂、フラン系樹脂、
ポリイミド系樹脂、シリコン系樹脂、弗素系樹脂などが
あげられる。
【0035】あるいは、光及び電子線硬化型樹脂などで
あり、具体的にはポリビニルケイ皮酸エステル系樹脂、
ポリビニルベンザルアセトフェノン系樹脂、ポリビニル
スチリルピリジン系樹脂、ポリビニルアンスラール系樹
脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アクリル化アルキッド
系樹脂、アクリル化ポリエステル系樹脂、アクリル化ポ
リエーテル系樹脂、アクリル化エポキシ系樹脂、アクリ
ル化ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリル化
スピラン系樹脂、アクリル化シリコン系樹脂、アクリル
化弗素系樹脂、ポリチオール系樹脂、カチオン重合型エ
ポキシ樹脂のマクロモノマー、オリゴマー、モノマーな
どがあげられる。
【0036】あるいは、光及び化学重合型のモノマー、
オリゴマーなどであり、具体的にはエチレン性不飽和化
合物であり、1価アルコールまたは多価アルコールのア
クリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルまたは4ー
(メタ)アクリロオキシル基含有芳香族ポリカルボン酸
及びその酸無水物などがあげられる。これらは単独ある
いは2種以上を混合して用いることができる。尚、モノ
マーを支持材料とする場合、近赤外光消色型記録材料を
モノマー中に溶解し化学重合または光重合させても効果
に支障はない。また、本発明による支持材料は、これら
に限定されるものではなく溶解または分散により混合で
きるものであればよい。
【0037】本発明の近赤外光消色型記録材料を構成す
る近赤外領域に吸収をもつ近赤外光吸収性陽イオン染料
は、前記支持材料に0.01〜90重量%の範囲で配合でき、
特に0.1 〜50重量%の範囲で配合するのが好ましい。ま
た消色剤は近赤外光吸収性陽イオン染料1重量%に対し
て消色剤を0.01〜10重量%の範囲で配合でき、特に0.1
〜5 重量%の範囲で支持材料中に配合するのが好まし
い。
【0038】さらに、一般に感熱染料などの顕色剤とし
て使用されているフェノール性化合物あるいは慣用の紫
外線吸収剤を添加すると可視光に対する画像安定性を向
上させることができる。ここで言うフェノール性化合物
の例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールSな
どのビスフェノール類、ヒドロキシ安息香酸エチル、ヒ
ドロキシ安息香酸プロピル、ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ルなどのヒドロキシ安息香酸エステル類、没食子酸エチ
ル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチルなどの没食子酸
エステル類、3、4ージヒドロキシフェニルーPー トリルスル
フォンなどのヒドロキシフェニルスルホン類、ナフトエ
酸エステル類、4 、4'ー チオジ(2ーメチルフェノー
ル)、4 、4'ー チオジフェノールなどのチオジフェノー
ル類、ヒドロキシビフェニルなどのヒドロキシビフェニ
ル類などがあげられるが、これらに限定されるものでは
なく感熱染料の顕色剤として用いられる慣用のフェノー
ル性化合物であればよい。
【0039】また、必要によって一般の着色用染料及び
顔料を添加することができ、この場合には近赤外光消色
型記録材料が近赤外光の照射によって消色した後、着色
用染料及び顔料の色のみを残すことができる。本発明の
近赤外光消色型記録材料は単独で使用するのみでなく、
複数組み合わせても使用できる。
【0040】本発明の近赤外光消色型記録材料は上記の
ように支持材料に混合し、紙、プラスチック及び金属な
どに印字または印刷した後、印字または印刷部分をハロ
ゲンランプ、キセノンランプ、発光ダイオード及びレー
ザーなどの光源により近赤外光を照射してはじめて印字
または印刷部分を消色させることができる。このとき、
近赤外光を照射する光源としては近赤外光が含まれてい
ればよい。さらにこの消色した部分には再度重ねて印字
または印刷することができる。
【0041】本発明の近赤外光消色型記録材料は、電子
写真記録または静電記録用のトナーあるいは印刷用及び
昇華または溶融転写プリンター用インキの着色剤として
用いられる他に、シリアルプリンター用インキ、インキ
・ジェット用インキ、ボールペンやマーカー、マジック
などの文具用筆記用具、電子写真記録用または静電記録
用トナーあるいはUV硬化インキ用、塗料用などの着色
剤として使用可能である。しかし、使用できる用途とし
てはこれらに限定されるものではない。
【0042】以下、具体的に使用例を説明する。本発明
における電子写真用消色トナーは、トナー用バインダー
樹脂などの支持材料中に前記の一般式(1)の近赤外光
吸収性陽イオン染料と一般式(2)の消色剤の組み合わ
せで、必要によっては、その他の添加剤として帯電制御
剤及びチタンホワイト、炭酸カルシウムなどのような白
色填料を溶融または溶液による混練または分散により調
整される。また、この時に一般に感熱染料などの顕色剤
として使用されているフェノール性化合物あるいは慣用
の紫外線吸収剤を添加すると画像安定性がさらに向上す
る。
【0043】帯電制御剤としては、従来からカラートナ
ー用として用いられている正帯電あるいは負帯電の帯電
制御剤のどちらでも使用することができ、例えば、正帯
電の帯電制御剤としては、4級アンモニウム塩、アルキ
ルアミド、疎水性シリカなど、負帯電の帯電制御剤とし
ては、ジアミノアンスラキノン、塩素化ポリオレフィ
ン、塩素化ポリエステル、ナフテン酸金属塩、脂肪酸金
属塩などがあげられる。白色填料としては、チタンホワ
イト、タルク、カオリン、シリカ、アルミナ、炭酸カル
シウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシ
ウム、酸化チタン、リン酸カルシウムなどの白色填料が
使用でき、この白色填料により消色後の白色度を調製す
ることができる。
【0044】前記トナー用バインダー樹脂としては、ポ
リスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン(メタ)
アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リエーテル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂などの熱可塑性樹脂が用いられ、例えば、
ポリスチレン系樹脂ではポリスチレンホモポリマー、水
素添加ポリスチレン、スチレンープロピレン共重合体、
スチレンーイソブチレン共重合体、スチレンーブタジエ
ン共重合体、スチレンーアリルアルコール共重合体、ス
チレンーマレイン酸エステル共重合体、スチレンー無水
マレイン酸共重合体、アクリロニトリルーブタジエンー
スチレン三元共重合体、アクリロニトリルースチレンー
アクリル酸エステル三元共重合体、スチレンーアクリロ
ニトリル共重合体、アクリロニトリルーアクリルゴムー
スチレン三元共重合体、アクリロニトリルー塩素化ポリ
エチレンースチレン三元共重合体など、
【0045】アクリル系樹脂ではポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチルメタクリレート、ポリブチルメタクリ
レート、ポリグリシジルメタクリレート、含フッ素ポリ
アクリレート、メチレンメタアクリレートーブチルメタ
アクリレート共重合体、アクリル酸エチルーアクリル酸
共重合体など、スチレン(メタ)アクリル酸エステル共
重合体では、スチレンーアクリル酸共重合体、スチレン
ーブタジエンーアクリル酸エステル共重合体、スチレン
ーメチルメタクリレート共重合体、スチレンーブチルメ
タクリレート共重合体、スチレンージエチルアミノエチ
ルメタクリレート共重合体、スチレンーメチルメタクリ
レートーブチルアクリレート三元共重合体、スチレンー
グリシジルメタクリレート共重合体、スチレンーブタジ
エンージメチルアミノエチルメタクリレート三元共重合
体、スチレンーアクリル酸エステルーマレイン酸エステ
ル三元共重合体、スチレンーブチルアクリレートーアク
リル酸三元共重合体などがあげられる。
【0046】また、前記陽イオン染料あるいは消色剤と
トナー用バインダー樹脂との相溶性及び消色速度を向上
させる為に、一般に樹脂改質に用いられる可塑剤、ある
いは感熱記録紙などに用いられる増感剤やワックスなど
を使用することもできる。代表的な例としては、フタル
酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、テレフタル酸ジメチ
ル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブチル、ア
ジピン酸ジオクチル、アゼライン酸ジオクチル、クエン
酸トリクチル、アセチルクエン酸トリブチル、セバチン
酸ジブチル、セバチン酸ジオクチル、ステアリン酸メチ
ル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、水素添
加ロジンのメチルエステル、塩化パラフィンなどがあげ
られる。
【0047】前記消色トナーを構成する近赤外光吸収性
陽イオン染料はトナー用バインダー樹脂に混練によって
0.01〜90重量%の範囲で配合でき、特に0.5 〜50重量%
の範囲で配合するのが好ましい。また、消色剤は近赤外
光吸収性陽イオン染料1重量%に対して0.01〜10重量
%、特に0.1 〜5 重量%の範囲で配合するのが好まし
い。
【0048】帯電制御剤は、トナーの帯電量を調整する
にたりる量を配合でき、トナー用バインダー樹脂に対し
0.1 〜20重量%配合できる。また、白色填料もトナー用
バインダー樹脂に対し0.1 〜20重量%配合でき、特に0.
1 〜10重量%配合するのが好ましい。また、紫外線吸収
剤及びフェノール性化合物は、トナー用バインダー樹脂
に対し0.1 〜20重量%配合できる。
【0049】前記消色トナーの調整方法としては、溶液
法と溶融法がある。前記溶液法とは、前記近赤外光吸収
性陽イオン染料および消色剤を有機溶剤によってトナー
用バインダー樹脂に溶解混練し、必要によっては帯電制
御剤、紫外線吸収剤またはフェノール性化合物などを配
合し溶解混練させ、白色填料についてはペイントコンデ
ィショナーなどで分散させることにより混合樹脂を調整
し、これより得られた混合樹脂の有機溶剤を除去後、ハ
ンマーミルあるいはカッターミルにより粗粉砕した後、
たとえばジェットミルなどで微粉砕してトナーを調整す
る方法である。
【0050】また、前記溶融法とは、前記近赤外光吸収
性陽イオン染料および消色剤をトナー用バインダー樹脂
に溶融混練し、必要によっては帯電制御剤、紫外線吸収
剤またはフェノール性化合物、白色填料などを配合し混
練後冷却した後、前記溶液法と同様にして微粉砕しトナ
ーを調整する方法である。以上のように得られるトナー
は2成分系トナーとしてのみならず、1成分系トナーと
しても用いることができる。
【0051】このトナーは紙あるいはOHPフィルムな
どの上に印字定着後、印字部分をハロゲンランプ、キセ
ノンランプ、発光ダイオードおよびレーザーなどの光源
より近赤外光を照射して前記陽イオン染料の色を消し、
印字部分を消色させることができる。尚、前記の印字部
分に近赤外光を照射し消色する際、加熱しながら近赤外
光を照射すると消色速度を速めることができる。さら
に、この消色した部分には再度重ねて前記トナーあるい
は従来の黒色トナーでの印字が可能である。
【0052】また、本発明の近赤外光消色型記録材料は
印刷用あるいは筆記具用のインキにも使用できる。イン
キとしては、被印刷物の面に定着させる為のビヒクルに
着色剤として前記近赤外光吸収性陽イオン染料および消
色剤を混練調整し、必要によってその他の添加剤として
チタンホワイト、炭酸カルシウムなどのような白色填料
を分散混練し調整する。また、この時に、紫外線吸収剤
あるいは前記のフェノール性化合物を添加すると画像安
定性がさらに向上する。このインキに用いられるビヒク
ルは、樹脂および溶剤などからなり、必要によって乾性
油を加えたものからなる。
【0053】ここで、乾性油としては、あまに油、しな
きり油、大豆油及びひまし油などが例としてあげられ
る。また、樹脂としては、ロジンまたはセラックのよう
な天然樹脂、硬化ロジン、ロジンエステル、マレイン酸
樹脂またはフマル酸樹脂のような天然樹脂誘導体、フェ
ノール樹脂、キシレン樹脂、尿素ーメラミン樹脂、ケト
ン樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルー酢酸ビニル共重
合樹脂、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸樹脂、
塩素化ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン、ニトロセルロースなどのような合成樹脂が
あげられる。
【0054】また溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、
ゴム揮発油のような脂肪族炭化水素類、トルエン、キシ
レンのような芳香族炭化水素類、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール、ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコー
ルのようなアルコール類、ジエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテートのようなグリコー
ル誘導体、ベラトロールのような、芳香族エーテル類、
γ−ブチロラクトンのようなラクトン類、酢酸エチル、
酢酸イソプロピル、酢酸ブチルのようなエステル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノンのようなケトン類があげられる。
【0055】白色填料についても、上述の電子写真記録
用トナーに用いられる白色填料と同様なものを用いるこ
とができる。また、このインキの消色速度を向上させる
為に、消色トナーの場合と同様に樹脂改質に用いられる
可塑剤、あるいは感熱記録紙などに用いられる増感剤や
ワックスなどを使用することができる。
【0056】このインキを構成する近赤外光吸収性陽イ
オン染料は、前記のビヒクルに0.01〜90重量%の範囲で
配合でき、特に0.5 〜50重量%の範囲で配合するのが好
ましい。また、消色剤は近赤外光吸収性陽イオン染料1
重量%に対して0.01〜10重量%、特に0.1 〜5 重量%の
範囲で配合するのが好ましい。樹脂は印刷方式に合わせ
て適量配合することができる。
【0057】また、白色填料もビヒクルに対し0.1 〜20
重量%配合でき、特に0.1 〜10重量%配合するのが好ま
しい。また、紫外線吸収剤あるいはフェノール性化合物
は、ビヒクルに対し0.1 〜20重量%配合できる。このイ
ンキの調整方法は、近赤外光吸収性陽イオン染料および
消色剤をビヒクルに混練し、さらに場合によっては、紫
外線吸収剤あるいはフェノール性化合物、白色填料など
を配合し混練することにより調整される。
【0058】このインキは印刷用としてオフセット印
刷、凸版印刷、グラビア印刷、孔版印刷或いは、フレキ
ソ印刷、金属印刷、プラスチック印刷、ガラス印刷及び
転写紙印刷などの特殊印刷、インパクトプリンター及び
ノンインパクトプリンターなどのプリンターによる電子
式印刷など各種の印刷方法により印刷した後、印字部分
をハロゲンランプ、キセノンランプ、発光ダイオード及
びレーザーなどの光源より近赤外光を照射して前記陽イ
オン染料の色を消し、印刷部分を消色させることができ
る。さらに、この消色した部分には再度重ねてこの印刷
用インキまたは従来の印刷用インキで印刷が可能であ
る。しかし、インキとして使用できる用途としてはこれ
らに限定されるものではない。
【0059】また、熱溶融転写シートの使用例として
は、前記近赤外光吸収性陽イオン染料及び消色剤をバイ
ンダーとしてパラフィンワックス、その他に炭酸カルシ
ウムを混練しPETフィルム上に塗布した転写フィルム
を記録紙に密着させ、加熱ヘッドにより転写印字する。
この印字部分は前記トナー、あるいは前記インキと同様
な方法で印字部分を消色させることができる。
【0060】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。 実施例 1〜2 ポリメチルメタクリレート40重量部をメチルエチルケ
トン56重量部に溶解させ、さらに表2記載の陽イオン
染料及び消色剤を表2の記載量、溶解混合させ組成物を
得た。
【0061】実施例 3〜4 ポリスチレン40重量部をベラトロール50重量部に溶
解させ、さらに表2記載の陽イオン染料及び消色剤を表
2の記載量、溶解混合させ組成物を得た。
【0062】実施例 5〜6 スチレンーブチルメタクリレート共重合体40重量部を
塩化メチレン49重量部に溶解させ、さらに表2記載の
陽イオン染料及び消色剤を表2の記載量、画像安定剤と
してビスフェノールSを1重量部溶解混合させ組成物を
得た。
【0063】実施例 パラフィンワックス(融点69℃)80重量部に表2記
載の陽イオン染料及び消色剤を表2の記載量、80℃で
熱溶融させ組成物を得た。
【0064】実施例 8 トリメチロールプロパントリアクリレート70重量部に
表2の記載の陽イオン染料及び消色剤を表2の記載量、
溶解混合させ、さらにoーベンゾイル安息香酸メチル7
重量部とトリエタノールアミン3重量部を加え組成物を
得た。
【0065】実施例 9〜11 水素添加ポリスチレン(軟化点 101℃)96重量部
に表2記載の陽イオン染料、消色剤を表2の記載量、塩
化メチレンで溶解混練した後、塩化メチレンを留去し
た。この混合樹脂をハンマーミルあるいはカッターミル
による粗粉砕、さらにジェットミルによる微粉砕を経て
トナー用粒子を調整した。
【0066】実施例 12〜14 スチレンーブチルメタクリレート共重合体(軟化点 7
2℃)94重量部に表2記載の陽イオン染料、消色剤、
帯電制御剤を表2の記載量、塩化メチレンで溶解混練し
た後、塩化メチレンを留去した。この混合樹脂をハンマ
ーミルあるいはカッターミルによる粗粉砕、さらにジェ
ットミルによる微粉砕を経てトナー用粒子を調整した。
【0067】実施例 15〜16 スチレンーブチルメタクリレート共重合体(軟化点 7
2℃)94重量部に表2記載の陽イオン染料、消色剤、
帯電制御剤を表2の記載量、溶融混練した後、この混合
樹脂をハンマーミルあるいはカッターミルによる粗粉
砕、さらにジェットミルによる微粉砕を経てトナー用粒
子を調整した。
【0068】実施例 17〜18 ポリメチルメタクリレート(軟化点 78℃)91重量
部に表2記載の陽イオン染料、消色剤、帯電制御剤を表
2の記載量、さらに添加剤としてチタンホワイト3重量
部の塩化メチレン分散液を加え溶解混練した後、塩化メ
チレンを留去した。この混合樹脂をハンマーミル或いは
カッターミルによる粗粉砕、さらにジェットミルによる
微粉砕を経てトナー用粒子を調整した。
【0069】実施例 19 ポリメチルメタクリレート(軟化点 78℃)89重量
部に表2記載の陽イオン染料、消色剤、帯電制御剤を表
2の記載量、さらに添加剤として紫外線吸収剤(住友化
学社製スミソーフ゛400 )2重量部、チタンホワイト3重量部
の塩化メチレン分散液を加え溶解混練した後、塩化メチ
レンを留去した。この混合樹脂をハンマーミル或いはカ
ッターミルによる粗粉砕、さらにジェットミルによる微
粉砕を経てトナー用粒子を調整した。
【0070】実施例 20〜22 大豆油50重量部、スチレン−マレイン酸樹脂(軟化点
70℃)30重量部に表2記載の陽イオン染料、消色
剤、溶剤を表2の記載量、溶解混練しインキを調整し
た。
【0071】実施例 23〜25 フェノール樹脂(軟化点 65℃)40重量部に表2記
載の陽イオン染料、消色剤、溶剤を表2の記載量、混練
しインキを調整した。
【0072】(印字サンプルの作成)実施例1〜6の組
成物をRIテスターを用いてカルトン紙上に厚さ10μ
mとなるように展色乾燥しサンプルを得た。また、実施
例7の組成物は厚さ3.5μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に膜厚が4.0μmとなるようワイヤ
ーバーで塗布乾燥したシートをサーマルプリンターで印
加エネルギー2.0mj/dotで記録紙上に転写印字
しサンプルを得た。
【0073】実施例8の組成物はRIテスターを用いて
カルトン紙上に厚さ10μmとなるように展色乾燥し8
0W/cmのメタルハライドランプで8cmの距離から紫外
線を5秒間照射し硬化させサンプルを得た。実施例9〜
19で得られたトナー用粒子は、さらに疎水性シリカに
より表面処理しキャリアーを混合した後、PPC用複写
機(カシオ社製、LCSー24)でPPC用紙上に印字しサン
プルを得た。実施例20〜25で得られたインキは、R
Iテスターを用いてカルトン紙に厚さ5μmとなるよう
に展色乾燥しサンプルを得た。
【0074】(消色性の評価)これらの得られた実施例
1〜25のサンプルをハロゲンランプ(1W/cm2)で1秒
間照射した後、サンプルの画像濃度をマクベス反射濃度
計RD918で測定し、消色性を評価した。評価結果は
表3に示す。
【0075】(画像安定性の評価)実施例1〜25のサ
ンプルに、2500ルクスの蛍光灯の光を24時間照射しサ
ンプルの画像濃度をマクベス反射濃度計RD918で測
定し、画像の安定性を評価した。評価結果は表4に示
す。
【0076】
【表2】
【表2】
【表2】
【0077】
【表3】
【表3】
【0078】
【表4】
【表4】
【0079】
【発明の効果】本発明により、印字及び印刷後、近赤外
光で消色し再度同一部分に印字及び印刷することがで
き、且つ蛍光灯下でも実用上の耐光性をもつ近赤外光消
色型記録材料及び消色トナー、消色インキが提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 11/02 PTG 7415−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される近赤外光吸収性
    陽イオン染料と一般式(2)で表される消色剤からなる
    近赤外光消色型記録材料。
  2. 【請求項2】 請求項1の近赤外光消色型記録材料を着
    色剤として含有し、印字部分が近赤外光で照射すること
    により消色する消色トナー。
  3. 【請求項3】 請求項1の近赤外光消色型記録材料を着
    色剤として使用し、印字部分が近赤外光で照射すること
    により消色する消色インキ。 一般式(1); 【化1】 (式中、D+ は近赤外領域に吸収をもつ陽イオンであ
    り、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ独立してアル
    キル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、アルケ
    ニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、置換アル
    キル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラルキ
    ル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基または置換
    シリル基を示す) 一般式(2); 【化2】 (式中、R5 、R6 、R7 及びR8 はそれぞれ独立して
    アルキル基、アリール基、アリル基,アラルキル基、ア
    ルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、置換
    アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラ
    ルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基または
    置換シリル基を示し、Z+ は4級ピリジニウム陽イオ
    ン、4級キノリニウム陽イオンまたはホスホニウム陽イ
    オンを示す)
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008531814A (ja) * 2005-03-01 2008-08-14 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 赤外感度を有するuv硬化性インクのシステム及び方法
JP2008208354A (ja) * 2007-01-31 2008-09-11 Sanyo Chem Ind Ltd 樹脂粒子
JP2013073054A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Casio Electronics Co Ltd 消色型電子写真トナーの製造方法及び消色型電子写真トナー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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