JPH07126484A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH07126484A
JPH07126484A JP27562993A JP27562993A JPH07126484A JP H07126484 A JPH07126484 A JP H07126484A JP 27562993 A JP27562993 A JP 27562993A JP 27562993 A JP27562993 A JP 27562993A JP H07126484 A JPH07126484 A JP H07126484A
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JP
Japan
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molding material
phenolic resin
phenol resin
bond
resin molding
Prior art date
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Pending
Application number
JP27562993A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Yamoto
正俊 矢元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)フェノール樹脂、(b)ヘキサメチレ
ンテトラミン、及び(c)充填材を含有するフェノール
樹脂成形材料において、フェノール樹脂は、フェノール
核に結合するメチレン結合において、オルソ結合対パラ
結合の比(O/P比)が1.5〜2.5であり、かつ分子
量(数平均分子量)が350〜500のノボラック型フ
ェノール樹脂であることを特徴とするフェノール樹脂成
形材料。 【効果】 本発明の方法で得られるフェノール樹脂成形
材料は、可塑化溶融状態での熱安定性と流動性に富み、
高温時での硬化性において優れている。このため、射出
成形において射出成形機のシリンダー内で可塑化溶融樹
脂の粘度上昇を抑え、かつ金型内では急速に硬化するた
め幅広い成形条件に適応し、極めて成形加工性に優れて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱安定性、硬化性、成形
加工性に優れたフェノール樹脂成形材料に関するもので
あり、特に射出成形において射出成形機のシリンダー内
での熱安定性に優れたフェノール樹脂成形材料を提供す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、フェノール樹脂成形材料は耐
熱性、電気性能、機械性能などが優れているため、自動
車部品、電子電気部品、機械部品などの広範囲の用途に
利用されている。しかし従来のフェノール樹脂成形材料
は、90〜125℃に可塑化された溶融状態では材料中
の樹脂の硬化反応の進行によって粘度が増大し、10〜
30分間で流動性を失う性質を有しており、可塑化溶融
樹脂の熱安定性が極めて低くなる。このため従来のフェ
ノール樹脂成形材料を射出成形する場合、射出成形機の
シリンダー内での可塑化溶融された成形材料の熱安定性
が著しく劣り、適正な成形条件幅が極めて狭いという問
題がある。
【0003】これまでにこの問題を解決する方法として
成形材料の流動性を増大させるなどの各種の方法が知ら
れているが、これらの場合可塑化溶融状態での熱安定性
を向上させると金型内での150〜200℃における硬
化反応が遅くなり、一方、金型内での硬化性を向上させ
るため、フェノール核に対するメチレン結合において、
オルソ結合の割合の高いハイオルソノボラック型フェノ
ール樹脂を使用する手段があるが、射出成形機のシリン
ダー内の熱安定性が劣るようになり、可塑化溶融状態の
熱安定性と金型内の硬化性との両方を兼ね備えたフェノ
ール樹脂成形材料を得ることは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、可塑化溶融
状態での熱安定性と金型内での硬化性とが両立した成形
加工性の優れたフェノール樹脂成形材料を得るため種々
の検討の結果なされたものであり、その目的とするとこ
ろは特に、射出成形においてシリンダー内の溶融状態で
の熱安定性が著しく優れ、金型内での流動性に富み、硬
化性も極めて優れたフェノール樹脂成形材料であり、さ
らにはスプルー・ランナーレス射出成形に適したフェノ
ール樹脂成形材料を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)フェノ
ール樹脂、(b)ヘキサメチレンテトラミン、及び
(c)充填材を含有するフェノール樹脂成形材料におい
て、フェノール樹脂は、フェノール核に結合するメチレ
ン結合において、オルソ結合対パラ結合の比(O/P
比)が1.5〜2.5であり、かつ分子量(数平均分子
量、以下同じ)が350〜500のノボラック型フェノ
ール樹脂であることを特徴とするフェノール樹脂成形材
料に関するものである。
【0006】一般に成形材料に用いるノボラック型フェ
ノール樹脂の分子量は500〜700であるが、分子量
を350〜500と比較的小さくすることによって可塑
化溶融状態での熱安定性を向上させ、かつ溶融粘度が低
いため金型内での流動性が良好になる結果となる。分子
量350以下では樹脂が固形になりにくく成形材料化に
おける作業性が悪くなる。500以上では熱安定性及び
流動性が低下するようになる。好ましい範囲としては3
80〜450である。
【0007】ノボラック型フェノール樹脂のO/P比は
1.5〜2.5とハイオルソ化することにより樹脂の活
性化エネルギーが高くなり、金型内での硬化性が良好と
なる。O/P比が1.5以下では金型内での硬化性が不
十分となり、2.5以上では樹脂の製造が困難である。
好ましいO/P比は1.8〜2.3である。O/P比の
測定は、核磁気共鳴法(NMR)によりメチレン基の積
分値から求めたものである。数平均分子量の測定は、高
速液体クロマトグラフィー(形式:HLC 8020東ソー(株)
製)を使用し、カラムは、TSK gel 1000H,TSK gel 200
0H,TSK gel 3000H、流速は1.0ml/分、溶媒はTH
F、検出器は示差屈折計を用いた。なお、フェノール検
量線によって分子量を求めた。
【0008】本発明のノボラック型フェノール樹脂は遊
離フェノール量が小さいほうがよい。通常はハイオルソ
ノボラック樹脂は遊離フェノールの割合が7〜10重量
%程度であるが、本発明においては好ましくは1〜6重
量%、より好ましくは1〜4重量%である。遊離フェノ
ールの割合が6重量%より多いとヘキサメチレンテトラ
ミンの分解が促進され、90〜125℃での熱安定性が
低下するようになる。1重量%以下の遊離フェノールと
することはフェノール樹脂の製造上困難である。本発明
の(b)ヘキサメチレンテトラミンとしては通常のフェ
ノール樹脂の硬化剤として用いられる粉末状のものが用
いられ、通常フェノール樹脂100重量部に対して7〜
30重量部、好ましい範囲としては12〜20重量部配
合して用いられる。
【0009】本発明の(c)充填材としては、木粉、パ
ルプ粉、各種織物粉砕物、熱硬化性樹脂積層板、成形品
の粉砕品などの有機質充填材、シリカ、アルミナ、水酸
化アルミニウム、ガラス、タルク、クレー、マイカ、炭
酸カルシウム、カーボンなど粉末状の無機質充填材、ガ
ラス繊維、カーボン繊維、アスベストなどの無機質繊維
が用いられ、これらの1種または2種以上を用いること
が出来る。これら充填材はフェノール樹脂100重量部
に対して通常50〜150重量部配合して用いられる。
本発明において、必要により難燃剤、着色剤、離型剤な
どの添加剤を適宜配合して用いることが出来る。
【0010】本発明のフェノール樹脂成形材料は、前記
ノボラック型フェノール樹脂、ヘキサメチレンテトラミ
ン、充填材及び各種添加剤を配合し、ロールミル、2軸
混練機などで加熱溶融混練し、冷却後、粉砕して成形材
料化する方法が一般的である。
【0011】
【作用】本発明のフェノール樹脂成形材料は、フェノー
ル樹脂として、O/P比1.5〜2.5であり、かつ分
子量350〜500のノボラック型フェノール樹脂を使
用している。従って、フェノール樹脂の活性化エネルギ
ーが高く、かつ溶融粘度が小さいので、90〜125℃
での可塑化溶融状態で著しく熱安定性が優れており、1
50〜200℃の金型内で流動性及び硬化性が優れてい
る。このことから、フェノール樹脂成形材料の射出成形
において、極めて連続成形性の良いものとなる。
【0012】
【実施例】以下に本発明に係る実施例を比較例と共に説
明する。ここで、「部」は「重量部」を示す。表1に示
すノボラック型フェノール樹脂を用いて、表2に示す材
料及び配合にて、加熱ロールにより混練してフェノール
樹脂成形材料を得た。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】各実施例及び比較例で得られた成形材料を
用いて射出成形を行い、シリンダー内での熱安定性、金
型内での硬化性の評価を行った。その結果を表3に示
す。
【表3】
【0016】<試験条件> 成形機:100トン射出成形機 成形品重量:100g/1ショット 金型温度:175℃ シリンダー温度:95℃
【0017】<評価方法> (1)シリンダー内熱安定性:フェノール樹脂成形材料
を数十ショット連続射出成形し、その後成形機を停止し
て成形材料をシリンダー内に滞留させる。滞留時間は計
量後から射出開始までの時間とし、これを順次長くして
射出成形可能か否かを判定した。 ○:成形可能、△:成形可能(但し一部未充填)、×:
成形不可 (2)硬化性:射出成形後金型内に保持する時間を変え
て、成形品表面のふくれの有無を観察した。 ○:ふくれなし、△:ややふくれぎみ
【0018】
【発明の効果】上記の実施例からも明らかなように、本
発明の方法に従って得られるフェノール樹脂成形材料は
可塑化溶融状態での熱安定性と流動性に富み、高温時で
の硬化性において優れている。このため、射出成形にお
いて射出成形機のシリンダー内で可塑化溶融樹脂の粘度
上昇を抑え、かつ金型内では急速に硬化するため幅広い
成形条件に適応し、極めて成形加工性に優れている。ま
た本発明のフェノール樹脂成形材料は可塑化溶融状態で
の熱安定性が極めて優れているため、スプルー、ランナ
ーレス成形にも極めて適している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)フェノール樹脂、(b)ヘキサメ
    チレンテトラミン、及び(c)充填材を含有するフェノ
    ール樹脂成形材料において、フェノール樹脂は、フェノ
    ール核に結合するメチレン結合において、オルソ結合対
    パラ結合の比(O/P比)が1.5〜2.5であり、か
    つ分子量(数平均分子量)が350〜500のノボラッ
    ク型フェノール樹脂であることを特徴とするフェノール
    樹脂成形材料。
JP27562993A 1993-11-04 1993-11-04 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH07126484A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09272786A (ja) * 1996-02-09 1997-10-21 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09272786A (ja) * 1996-02-09 1997-10-21 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

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