JPH07126441A - スチールコードとの加硫接着に好適なゴム組成物 - Google Patents
スチールコードとの加硫接着に好適なゴム組成物Info
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- JPH07126441A JPH07126441A JP5271705A JP27170593A JPH07126441A JP H07126441 A JPH07126441 A JP H07126441A JP 5271705 A JP5271705 A JP 5271705A JP 27170593 A JP27170593 A JP 27170593A JP H07126441 A JPH07126441 A JP H07126441A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C66/00—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
- B29C66/70—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
- B29C66/71—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ゴムに特定の化合物を配合することにより、
スチールコードとの加硫接着性およびゴムの硬度を改良
する。 【構成】 天然ゴムなどのゴム成分(A)100重量部
あたり、(B)次式 (式中、Xは炭素数1〜8の脂肪族基、無置換フェニル
または、水酸基もしくは炭素数1〜4の脂肪族基で置換
されたフェニル、YおよびZはそれぞれ、水素原子、水
酸基または炭素数1〜4の脂肪族基である)で示される
4−アシルレゾルシン系化合物を0.5〜10重量部、
(C)ホルムアルデヒド発生剤を0.3〜10重量部、お
よび(D)有機酸コバルト塩をコバルト量に換算して
0.1〜1重量部配合して、ゴム組成物を得る。また、こ
のゴム組成物をスチールコードとの接触下で加硫して、
両者を接着する。 【効果】 スチールコードとの接着性が向上し、かつ高
硬度のゴムが得られる。
スチールコードとの加硫接着性およびゴムの硬度を改良
する。 【構成】 天然ゴムなどのゴム成分(A)100重量部
あたり、(B)次式 (式中、Xは炭素数1〜8の脂肪族基、無置換フェニル
または、水酸基もしくは炭素数1〜4の脂肪族基で置換
されたフェニル、YおよびZはそれぞれ、水素原子、水
酸基または炭素数1〜4の脂肪族基である)で示される
4−アシルレゾルシン系化合物を0.5〜10重量部、
(C)ホルムアルデヒド発生剤を0.3〜10重量部、お
よび(D)有機酸コバルト塩をコバルト量に換算して
0.1〜1重量部配合して、ゴム組成物を得る。また、こ
のゴム組成物をスチールコードとの接触下で加硫して、
両者を接着する。 【効果】 スチールコードとの接着性が向上し、かつ高
硬度のゴムが得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スチールコードとの加
硫接着に好適なゴム組成物に関するものであり、さらに
詳しくは、スチールコードと加硫接着する際の接着性能
に優れ、かつ高い硬度を示すゴム組成物に関するもので
ある。本発明はまた、かかるゴム組成物を用いて製造さ
れるタイヤおよび、かかるゴム組成物を用いてスチール
コードと加硫接着する方法にも向けられている。
硫接着に好適なゴム組成物に関するものであり、さらに
詳しくは、スチールコードと加硫接着する際の接着性能
に優れ、かつ高い硬度を示すゴム組成物に関するもので
ある。本発明はまた、かかるゴム組成物を用いて製造さ
れるタイヤおよび、かかるゴム組成物を用いてスチール
コードと加硫接着する方法にも向けられている。
【0002】
【従来の技術】タイヤ、ベルト、ホースなどのように、
スチールコードで補強する必要のあるゴム製品において
は、ゴムとスチールコードとの接着がしばしば問題とな
っている。そこで従来より、スチールコードの表面を真
鍮(黄銅)や亜鉛でメッキ処理する方法、スチールコー
ドの表面を種々の薬剤で処理する方法、ゴムの加工工程
において接着剤を他の各種配合剤とともに配合する方法
などが知られている。これらのなかでも、ゴムの加工工
程において接着剤を配合する方法は、強固に加硫接着せ
しめることができるとともに、ゴムの硬度および動的弾
性率の向上といった強靱化効果にも優れるため、広く採
用されている。
スチールコードで補強する必要のあるゴム製品において
は、ゴムとスチールコードとの接着がしばしば問題とな
っている。そこで従来より、スチールコードの表面を真
鍮(黄銅)や亜鉛でメッキ処理する方法、スチールコー
ドの表面を種々の薬剤で処理する方法、ゴムの加工工程
において接着剤を他の各種配合剤とともに配合する方法
などが知られている。これらのなかでも、ゴムの加工工
程において接着剤を配合する方法は、強固に加硫接着せ
しめることができるとともに、ゴムの硬度および動的弾
性率の向上といった強靱化効果にも優れるため、広く採
用されている。
【0003】この方法は練り込み型接着とも呼ばれ、一
般にホルムアルデヒド受容体および加熱によりホルムア
ルデヒドを発生するホルムアルデヒド発生剤を、加工段
階にあるゴムに配合して、得られる未加硫ゴムとスチー
ルコードとを加硫時に接着させるものである。そして、
ホルムアルデヒド受容体として、レゾルシンやm−アミ
ノフェノールのようなm−置換フェノール類を用いる方
法、m−置換フェノール類とホルムアルデヒドやアセト
アルデヒドのようなアルデヒド類との縮合物を用いる方
法、m−置換フェノール類とともに他のモノ置換フェノ
ール類をアルデヒド類と反応させた縮合物を用いる方法
などがある。
般にホルムアルデヒド受容体および加熱によりホルムア
ルデヒドを発生するホルムアルデヒド発生剤を、加工段
階にあるゴムに配合して、得られる未加硫ゴムとスチー
ルコードとを加硫時に接着させるものである。そして、
ホルムアルデヒド受容体として、レゾルシンやm−アミ
ノフェノールのようなm−置換フェノール類を用いる方
法、m−置換フェノール類とホルムアルデヒドやアセト
アルデヒドのようなアルデヒド類との縮合物を用いる方
法、m−置換フェノール類とともに他のモノ置換フェノ
ール類をアルデヒド類と反応させた縮合物を用いる方法
などがある。
【0004】これらのうち、ホルムアルデヒド受容体と
してm−置換フェノール類、特にレゾルシンを用いる方
法は、ゴムの硬度を向上させ、動的変形時の弾性率を向
上させ、ゴムを強靱(タフ)にすることができるととも
に、動的変形時の損失係数を小さくし、耐発熱性の向上
にも有効であることから、従来広く使用されていた。し
かし、レゾルシンはゴムへの分散性が悪いため、高温に
て混練する必要があるが、高温混練によりレゾルシンが
著しく昇華し、環境衛生上好ましくないなど、大きな社
会問題となっていた。さらに、レゾルシンを配合した未
加硫ゴムにおいては、レゾルシンがゴム表面にブルーム
し、したがって未加硫ゴム間の接着性の低下を招くとい
う欠点も有していた。
してm−置換フェノール類、特にレゾルシンを用いる方
法は、ゴムの硬度を向上させ、動的変形時の弾性率を向
上させ、ゴムを強靱(タフ)にすることができるととも
に、動的変形時の損失係数を小さくし、耐発熱性の向上
にも有効であることから、従来広く使用されていた。し
かし、レゾルシンはゴムへの分散性が悪いため、高温に
て混練する必要があるが、高温混練によりレゾルシンが
著しく昇華し、環境衛生上好ましくないなど、大きな社
会問題となっていた。さらに、レゾルシンを配合した未
加硫ゴムにおいては、レゾルシンがゴム表面にブルーム
し、したがって未加硫ゴム間の接着性の低下を招くとい
う欠点も有していた。
【0005】これらの欠点を改良する手段として、例え
ば特公昭 45-27463 号公報、特公昭47-7640号公報、米
国特許第 2,746,898号明細書などにより、レゾルシンと
ホルムアルデヒドの縮合物が提案された。こうしたいわ
ゆるレゾルシン樹脂は、ゴムへの分散性においてある程
度の改良がみられるものの、樹脂中に未反応のレゾルシ
ンが多く残存するため、レゾルシンの蒸散性およびブル
ームによる接着性不良の問題が依然として残っていた。
さらには、これらレゾルシン樹脂は潮解しやすく、した
がって樹脂保存中に固化するという取扱上の問題も有し
ていた。
ば特公昭 45-27463 号公報、特公昭47-7640号公報、米
国特許第 2,746,898号明細書などにより、レゾルシンと
ホルムアルデヒドの縮合物が提案された。こうしたいわ
ゆるレゾルシン樹脂は、ゴムへの分散性においてある程
度の改良がみられるものの、樹脂中に未反応のレゾルシ
ンが多く残存するため、レゾルシンの蒸散性およびブル
ームによる接着性不良の問題が依然として残っていた。
さらには、これらレゾルシン樹脂は潮解しやすく、した
がって樹脂保存中に固化するという取扱上の問題も有し
ていた。
【0006】そこで、樹脂の潮解性や固化性を改良すべ
く、例えば特公昭 52-26275 号公報や特公昭 56-37902
号公報などにより、レゾルシン、アルキルフェノールお
よびホルムアルデヒドからなる三成分系共縮合物や、レ
ゾルシンとホルムアルデヒドの縮合物およびアルキルフ
ェノールとホルムアルデヒドの縮合物からなる混合物が
提案された。これらのアルキルフェノール含有レゾルシ
ン系樹脂は、従来のレゾルシン樹脂を用いた場合に得ら
れる接着性やゴム物性と同等あるいはそれ以上の効果を
有し、かつ従来のレゾルシン樹脂の欠点であった潮解性
や固化性を改良するものである。しかしながら、これら
アルキルフェノール含有レゾルシン系樹脂においても、
未反応のレゾルシンが依然としてある程度残存するた
め、それの昇華が環境衛生上問題であること、さらに
は、とりわけゴムの硬度、動的弾性率および損失係数が
必ずしも十分でないことから、これらの欠点の改良が強
く要望されていた。
く、例えば特公昭 52-26275 号公報や特公昭 56-37902
号公報などにより、レゾルシン、アルキルフェノールお
よびホルムアルデヒドからなる三成分系共縮合物や、レ
ゾルシンとホルムアルデヒドの縮合物およびアルキルフ
ェノールとホルムアルデヒドの縮合物からなる混合物が
提案された。これらのアルキルフェノール含有レゾルシ
ン系樹脂は、従来のレゾルシン樹脂を用いた場合に得ら
れる接着性やゴム物性と同等あるいはそれ以上の効果を
有し、かつ従来のレゾルシン樹脂の欠点であった潮解性
や固化性を改良するものである。しかしながら、これら
アルキルフェノール含有レゾルシン系樹脂においても、
未反応のレゾルシンが依然としてある程度残存するた
め、それの昇華が環境衛生上問題であること、さらに
は、とりわけゴムの硬度、動的弾性率および損失係数が
必ずしも十分でないことから、これらの欠点の改良が強
く要望されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかかる事
情に鑑み、公知のレゾルシン樹脂やアルキルフェノール
含有レゾルシン系樹脂が有していた欠点を解決すべく、
種々研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
情に鑑み、公知のレゾルシン樹脂やアルキルフェノール
含有レゾルシン系樹脂が有していた欠点を解決すべく、
種々研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0008】したがって本発明の目的の一つは、高硬度
で動的弾性率が高く、かつ損失係数の小さい加硫ゴムが
得られるゴム組成物を提供することにある。
で動的弾性率が高く、かつ損失係数の小さい加硫ゴムが
得られるゴム組成物を提供することにある。
【0009】本発明のもう一つの目的は、保存時に潮解
性や固化性を示さず、またゴムの混練および加工工程に
おいて昇華性を示さない配合剤を配合することにより、
スチールコードとの優れた加硫接着性能が付与され、か
つ機械物性の低下がほとんどないゴム組成物を提供する
ことにある。
性や固化性を示さず、またゴムの混練および加工工程に
おいて昇華性を示さない配合剤を配合することにより、
スチールコードとの優れた加硫接着性能が付与され、か
つ機械物性の低下がほとんどないゴム組成物を提供する
ことにある。
【0010】本発明のさらなる目的は、かかるゴム組成
物から製造されるタイヤを提供することにある。
物から製造されるタイヤを提供することにある。
【0011】さらに本発明の別の目的は、かかるゴム組
成物を用いてスチールコードと加硫接着する方法を提供
することにある。
成物を用いてスチールコードと加硫接着する方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、天然ゴム、ス
チレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、ク
ロロプレンゴム、ブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴ
ムから選ばれるゴム(A)100重量部に、次の成分
(B)〜(D)を含有してなるゴム組成物を提供するも
のである。
チレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、ク
ロロプレンゴム、ブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴ
ムから選ばれるゴム(A)100重量部に、次の成分
(B)〜(D)を含有してなるゴム組成物を提供するも
のである。
【0013】(B)式(I)
【0014】
【0015】(式中、Xは、炭素数1〜8の脂肪族基、
無置換のフェニルまたは、水酸基もしくは炭素数1〜4
の脂肪族基で置換されたフェニルを表し、YおよびZは
それぞれ独立に、水素、水酸基または炭素数1〜4の脂
肪族基を表す)で示される4−アシルレゾルシン系化合
物を0.5〜10重量部、(C)加熱によりホルムアルデ
ヒドを発生する化合物を0.3〜10重量部、(D)有機
酸コバルト塩をコバルト量に換算して0.1〜1重量部。
無置換のフェニルまたは、水酸基もしくは炭素数1〜4
の脂肪族基で置換されたフェニルを表し、YおよびZは
それぞれ独立に、水素、水酸基または炭素数1〜4の脂
肪族基を表す)で示される4−アシルレゾルシン系化合
物を0.5〜10重量部、(C)加熱によりホルムアルデ
ヒドを発生する化合物を0.3〜10重量部、(D)有機
酸コバルト塩をコバルト量に換算して0.1〜1重量部。
【0016】本発明はまた、前記ゴム組成物から製造さ
れるタイヤを提供し、さらには前記ゴム(A)に前記成
分(B)〜(D)を配合し、スチールコードとの接触下
で加硫することにより、ゴムとスチールコードとを接着
する方法を提供する。
れるタイヤを提供し、さらには前記ゴム(A)に前記成
分(B)〜(D)を配合し、スチールコードとの接触下
で加硫することにより、ゴムとスチールコードとを接着
する方法を提供する。
【0017】本発明において適用されるゴム(A)は、
天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエン共
重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴムおよびハロゲ
ン化ブチルゴムから選ばれ、それぞれ単独のゴムからな
るものであっても、また2種以上のゴムのブレンド物で
あってもよい。
天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエン共
重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴムおよびハロゲ
ン化ブチルゴムから選ばれ、それぞれ単独のゴムからな
るものであっても、また2種以上のゴムのブレンド物で
あってもよい。
【0018】成分(B)の4−アシルレゾルシン系化合
物は、前記式(I)で示される。式中、Xは、炭素数1
〜8の脂肪族基またはフェニルである。Xで表示される
フェニルは、無置換でも、また水酸基もしくは炭素数1
〜4の脂肪族基で置換されていてもよく、これらの基で
複数回置換することもできる。YおよびZはそれぞれ独
立に、水素、水酸基または炭素数1〜4の脂肪族基であ
る。YおよびZは、それぞれ同じであっても異なってい
てもよい。X、Yおよび/またはZで表示される脂肪族
基、さらにはXがフェニルである場合の置換基である脂
肪族基は、いずれも好ましくはアルキルである。
物は、前記式(I)で示される。式中、Xは、炭素数1
〜8の脂肪族基またはフェニルである。Xで表示される
フェニルは、無置換でも、また水酸基もしくは炭素数1
〜4の脂肪族基で置換されていてもよく、これらの基で
複数回置換することもできる。YおよびZはそれぞれ独
立に、水素、水酸基または炭素数1〜4の脂肪族基であ
る。YおよびZは、それぞれ同じであっても異なってい
てもよい。X、Yおよび/またはZで表示される脂肪族
基、さらにはXがフェニルである場合の置換基である脂
肪族基は、いずれも好ましくはアルキルである。
【0019】式(I)で示され、本発明で用いるのに好
適な4−アシルレゾルシン系化合物の具体例は、 4−
アセチルレゾルシン、4−プロピオニルレゾルシン、4
−ベンゾイルレゾルシン、2,2′,4,4′−テトラ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テト
ラヒドロキシ−3,3′−ジメチルベンゾフェノン、
2,2′,4,4′−テトラヒドロキシ−5,5′−ジ
−tert−ブチルベンゾフェノンなどである。
適な4−アシルレゾルシン系化合物の具体例は、 4−
アセチルレゾルシン、4−プロピオニルレゾルシン、4
−ベンゾイルレゾルシン、2,2′,4,4′−テトラ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テト
ラヒドロキシ−3,3′−ジメチルベンゾフェノン、
2,2′,4,4′−テトラヒドロキシ−5,5′−ジ
−tert−ブチルベンゾフェノンなどである。
【0020】成分(B)の4−アシルレゾルシン系化合
物は、ゴム100重量部に対し、通常0.5〜10重量部
の範囲で添加される。以下、ゴム100重量部あたりの
配合成分の重量部をphr の単位で表す。好ましくは、こ
の4−アシルレゾルシン系化合物は0.5〜3phr の範囲
で添加される。
物は、ゴム100重量部に対し、通常0.5〜10重量部
の範囲で添加される。以下、ゴム100重量部あたりの
配合成分の重量部をphr の単位で表す。好ましくは、こ
の4−アシルレゾルシン系化合物は0.5〜3phr の範囲
で添加される。
【0021】成分(C)の加熱によりホルムアルデヒド
を発生する化合物は、通常ゴム工業において、ホルムア
ルデヒド受容体であるレゾルシンやレゾルシン系樹脂な
どとともにホルムアルデヒド供与体として使用されてい
るものであることができる。例えば、メラミンとホルム
アルデヒドの縮合物、メラミンとホルムアルデヒドとメ
タノールの縮合物、ヘキサメチレンテトラミンなどが挙
げられる。メラミンとホルムアルデヒドの縮合物の具体
例は、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミ
ン、テトラメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラ
ミンなどであり、メラミンとホルムアルデヒドとメタノ
ールの縮合物の具体例は、ヘキサキス(メトキシメチ
ル)メラミン、ペンタキス(メトキシメチル)メチロー
ルメラミンなどである。これらのなかでも、メラミンと
ホルムアルデヒドとメタノールの縮合物、すなわちメト
キシ化メチロールメラミン樹脂が好ましい。ホルムアル
デヒド発生剤の配合量は、通常0.3〜10phr の範囲で
あり、好ましくは1〜6phr 程度の範囲である。配合量
が0.3 phr未満では、接着性能およびゴムの硬度向上に
あまり有効でなく、一方10phr より多くなると、ゴム
の破断伸びが低下し、また熱老化後の引張強さおよび引
張応力の保持率が低下するため好ましくない。
を発生する化合物は、通常ゴム工業において、ホルムア
ルデヒド受容体であるレゾルシンやレゾルシン系樹脂な
どとともにホルムアルデヒド供与体として使用されてい
るものであることができる。例えば、メラミンとホルム
アルデヒドの縮合物、メラミンとホルムアルデヒドとメ
タノールの縮合物、ヘキサメチレンテトラミンなどが挙
げられる。メラミンとホルムアルデヒドの縮合物の具体
例は、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミ
ン、テトラメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラ
ミンなどであり、メラミンとホルムアルデヒドとメタノ
ールの縮合物の具体例は、ヘキサキス(メトキシメチ
ル)メラミン、ペンタキス(メトキシメチル)メチロー
ルメラミンなどである。これらのなかでも、メラミンと
ホルムアルデヒドとメタノールの縮合物、すなわちメト
キシ化メチロールメラミン樹脂が好ましい。ホルムアル
デヒド発生剤の配合量は、通常0.3〜10phr の範囲で
あり、好ましくは1〜6phr 程度の範囲である。配合量
が0.3 phr未満では、接着性能およびゴムの硬度向上に
あまり有効でなく、一方10phr より多くなると、ゴム
の破断伸びが低下し、また熱老化後の引張強さおよび引
張応力の保持率が低下するため好ましくない。
【0022】成分(D)の有機酸コバルト塩は、好まし
くはカルボン酸コバルト(II)塩である。具体例として、
ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、プロピオ
ン酸コバルト、安息香酸コバルト、p−ヒロドキシ安息
香酸コバルトなどが挙げられる。有機酸コバルト塩は、
コバルト量として0.1〜1phr の範囲で配合される。
くはカルボン酸コバルト(II)塩である。具体例として、
ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、プロピオ
ン酸コバルト、安息香酸コバルト、p−ヒロドキシ安息
香酸コバルトなどが挙げられる。有機酸コバルト塩は、
コバルト量として0.1〜1phr の範囲で配合される。
【0023】このようなゴム(A)および成分(B)〜
(D)を含むゴム組成物は、特にスチールコードとの加
硫接着において有効である。接着されるスチールコード
としては、真鍮(黄銅)メッキしたスチールコード、亜
鉛メッキしたスチールコードなどが例示される。これら
のいずれかで補強されるゴムであればよいが、もちろん
2種以上のスチールコードを用いてもよい。とりわけ真
鍮メッキしたスチールコードに対して有効である。
(D)を含むゴム組成物は、特にスチールコードとの加
硫接着において有効である。接着されるスチールコード
としては、真鍮(黄銅)メッキしたスチールコード、亜
鉛メッキしたスチールコードなどが例示される。これら
のいずれかで補強されるゴムであればよいが、もちろん
2種以上のスチールコードを用いてもよい。とりわけ真
鍮メッキしたスチールコードに対して有効である。
【0024】また本発明のゴム組成物は、必要に応じて
さらに充填剤を含むことができる。充填剤としては、通
常ゴム工業で使用されている各種のもの、例えばカーボ
ンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、ガラス
繊維などの無機充填剤が挙げられる。なかでも、補強性
や、ゴムの硬度、発熱性、動的耐久性などの観点、特に
ゴムの硬度の観点より、カーボンブラックを配合するの
が好ましく、通常ゴム工業で使用されている種類のも
の、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、SR
F、GPF、MTなどが使用できる。充填剤、特にカー
ボンブラックの配合量は、20〜150phr の範囲が好
ましい。さらには、カーボンブラックとは別に、あるい
はカーボンブラックとともに、接着性向上のため含水シ
リカを配合するのも好ましい。含水シリカを用いる場合
の配合量は、5〜40phr の範囲が好ましい。
さらに充填剤を含むことができる。充填剤としては、通
常ゴム工業で使用されている各種のもの、例えばカーボ
ンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、ガラス
繊維などの無機充填剤が挙げられる。なかでも、補強性
や、ゴムの硬度、発熱性、動的耐久性などの観点、特に
ゴムの硬度の観点より、カーボンブラックを配合するの
が好ましく、通常ゴム工業で使用されている種類のも
の、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、SR
F、GPF、MTなどが使用できる。充填剤、特にカー
ボンブラックの配合量は、20〜150phr の範囲が好
ましい。さらには、カーボンブラックとは別に、あるい
はカーボンブラックとともに、接着性向上のため含水シ
リカを配合するのも好ましい。含水シリカを用いる場合
の配合量は、5〜40phr の範囲が好ましい。
【0025】本発明においてはまた、ゴム工業で通常使
用されている各種ゴム薬品、例えば老化防止剤、酸化防
止剤、オゾン劣化防止剤、加硫剤、架橋剤、加硫促進
剤、リターダー、しゃっ解剤、軟化剤、石油樹脂、滑
剤、可塑剤、粘着付与剤などを、必要に応じて併用して
もよいことはいうまでもない。
用されている各種ゴム薬品、例えば老化防止剤、酸化防
止剤、オゾン劣化防止剤、加硫剤、架橋剤、加硫促進
剤、リターダー、しゃっ解剤、軟化剤、石油樹脂、滑
剤、可塑剤、粘着付与剤などを、必要に応じて併用して
もよいことはいうまでもない。
【0026】とりわけベンゾチアゾール系加硫促進剤、
例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチア
ジル ジスルフィドまたはN−アルキル置換ベンゾチア
ジルスルフェンアミドを配合して加硫することにより、
接着性の向上が期待されるので、かかるベンゾチアゾー
ル系加硫促進剤は好ましく用いられる。N−アルキル置
換ベンゾチアジルスルフェンアミドにおいて、N−位に
置換するアルキルは1個または2個であることができ、
2個のアルキルがN−位に結合した場合は、窒素原子と
ともに環、例えばモルホリン環を形成してもよい。N−
位に置換するアルキルは、直鎖状のほか、分枝状または
環状であることができる。N−アルキル置換ベンゾチア
ジルスルフェンアミドの具体例は、N−シクロヘキシル
−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−アミル
−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジ
エチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,
N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェン
アミドなどである。加硫促進剤、特にベンゾチアゾール
系加硫促進剤を用いる場合の配合量は、0.1〜4phr の
範囲が好ましい。
例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチア
ジル ジスルフィドまたはN−アルキル置換ベンゾチア
ジルスルフェンアミドを配合して加硫することにより、
接着性の向上が期待されるので、かかるベンゾチアゾー
ル系加硫促進剤は好ましく用いられる。N−アルキル置
換ベンゾチアジルスルフェンアミドにおいて、N−位に
置換するアルキルは1個または2個であることができ、
2個のアルキルがN−位に結合した場合は、窒素原子と
ともに環、例えばモルホリン環を形成してもよい。N−
位に置換するアルキルは、直鎖状のほか、分枝状または
環状であることができる。N−アルキル置換ベンゾチア
ジルスルフェンアミドの具体例は、N−シクロヘキシル
−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−アミル
−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジ
エチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,
N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェン
アミドなどである。加硫促進剤、特にベンゾチアゾール
系加硫促進剤を用いる場合の配合量は、0.1〜4phr の
範囲が好ましい。
【0027】かくして配合された本発明のゴム組成物
は、タイヤの各種部材やその他のゴム製品、特にスチー
ルコードで補強される部材に適用した場合に、優れた効
果を発揮する。例えばこのゴム組成物を、タイヤ、特に
ビード部やカーカス部のようなスチールコードで補強さ
れる部分に適用し、タイヤ業界で通常行われている方法
により、成形、加硫工程を経て、タイヤが製造される。
は、タイヤの各種部材やその他のゴム製品、特にスチー
ルコードで補強される部材に適用した場合に、優れた効
果を発揮する。例えばこのゴム組成物を、タイヤ、特に
ビード部やカーカス部のようなスチールコードで補強さ
れる部分に適用し、タイヤ業界で通常行われている方法
により、成形、加硫工程を経て、タイヤが製造される。
【0028】スチールコードとの接触下で加硫するにあ
たっては、ベースゴムの種類や各種配合剤の種類により
異なる適切な条件が採用される。加硫条件自体は従来か
ら一般に採用されているものでよく、本発明において特
に制限されるものではない。
たっては、ベースゴムの種類や各種配合剤の種類により
異なる適切な条件が採用される。加硫条件自体は従来か
ら一般に採用されているものでよく、本発明において特
に制限されるものではない。
【0029】
【実施例】次に、本発明について実施例をもって詳述す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。例中、添加量ないしは含有量を表す%および
部は、特にことわりがないかぎり、それぞれ重量%およ
び重量部である。また実施例では、成分(B)として次
の化合物を用いた。
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。例中、添加量ないしは含有量を表す%および
部は、特にことわりがないかぎり、それぞれ重量%およ
び重量部である。また実施例では、成分(B)として次
の化合物を用いた。
【0030】B1: 4−アセチルレゾルシン B2: 4−ベンゾイルレゾルシン B3: 2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン
フェノン
【0031】実施例1〜3
【0032】
【表1】 〈配合処方〉 天然ゴム(RSS#1) 100 部 HAFカーボンブラック(N330) 45 部 ステアリン酸 3 部 含水シリカ(日本シリカ工業(株)製 Nipsil AQ ) 10 部 亜 鉛 華 5 部 老化防止剤 2 部 (2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物) 供試化合物:成分(B) 2 部 加硫促進剤 0.7部 (N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド) イ オ ウ 4 部 メトキシ化メチロールメラミン樹脂:成分(C) 4 部 (住友化学工業(株)製 Sumikanol 507 ) ナフテン酸コバルト(コバルト含量11%):成分(D) 2 部
【0033】バンバリーミキサーとして(株)東洋精機
製作所製の600mlラボプラストミルを用い、オイルバ
ス温度150℃で、上記配合処方に基づき、天然ゴム、
カーボンブラック、ステアリン酸、含水シリカ、亜鉛
華、老化防止剤および供試化合物を投入し、50rpm の
ミキサー回転数で15分間混練した。このときのゴム温
度は155〜170℃であった。
製作所製の600mlラボプラストミルを用い、オイルバ
ス温度150℃で、上記配合処方に基づき、天然ゴム、
カーボンブラック、ステアリン酸、含水シリカ、亜鉛
華、老化防止剤および供試化合物を投入し、50rpm の
ミキサー回転数で15分間混練した。このときのゴム温
度は155〜170℃であった。
【0034】次にこの配合物をオープンミルに移し、5
0〜70℃の温度で、上記配合処方に示した加硫促進
剤、イオウ、メトキシ化メチロールメラミン樹脂および
ナフテン酸コバルトを添加し、混練した。
0〜70℃の温度で、上記配合処方に示した加硫促進
剤、イオウ、メトキシ化メチロールメラミン樹脂および
ナフテン酸コバルトを添加し、混練した。
【0035】混練後の試料の一部から、接着性試験用
に、真鍮メッキされたスチールコードを埋め込んだ試験
片を作成し、加硫プレスにより150℃で25分間加硫
した。また残りの試料から、動的粘弾性試験、硬度試験
および引張物性試験用の試験片を作成し、150℃で2
5分間加硫した。それぞれの試験片を用いて以下の方法
で試験を行い、結果を表2に示した。
に、真鍮メッキされたスチールコードを埋め込んだ試験
片を作成し、加硫プレスにより150℃で25分間加硫
した。また残りの試料から、動的粘弾性試験、硬度試験
および引張物性試験用の試験片を作成し、150℃で2
5分間加硫した。それぞれの試験片を用いて以下の方法
で試験を行い、結果を表2に示した。
【0036】接着性試験 加硫前のゴム組成物を真鍮メッキされたスチールコード
と接触させて加硫したときの接着性を、ASTM D 2138 に
記載のHテスト法で評価した。結果は、12個のテスト
ピースから得られた値の平均値で示した。
と接触させて加硫したときの接着性を、ASTM D 2138 に
記載のHテスト法で評価した。結果は、12個のテスト
ピースから得られた値の平均値で示した。
【0037】動的粘弾性試験 (株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターF−II
I を用い、 初期荷重100g、動的歪振幅0.07%、
周波数10Hzの条件で、60℃における動的弾性率E′
および損失係数 tanδを測定した。動的弾性率は、値が
大きいほど強靱化効果に優れることを、また損失係数
は、値が小さいほど耐発熱性に優れることを意味する。
I を用い、 初期荷重100g、動的歪振幅0.07%、
周波数10Hzの条件で、60℃における動的弾性率E′
および損失係数 tanδを測定した。動的弾性率は、値が
大きいほど強靱化効果に優れることを、また損失係数
は、値が小さいほど耐発熱性に優れることを意味する。
【0038】硬度試験 JIS K 6301 に準拠し、厚さ12.7 mm 、半径14.5 mm
の直円柱試料を用いて、スプリング式硬さ試験機(A
型)で硬度を測定した。
の直円柱試料を用いて、スプリング式硬さ試験機(A
型)で硬度を測定した。
【0039】引張物性試験 JIS K 6301 に準拠し、ダンベル状3号試験片を用い、
引張強さ、破断伸び、および引張応力としてM300 を測
定した。
引張強さ、破断伸び、および引張応力としてM300 を測
定した。
【0040】比較例1 (B)、(C)および(D)の各成分を配合しなかった
以外は、実施例1〜3と同様の実験を行った。結果は表
2に示した。
以外は、実施例1〜3と同様の実験を行った。結果は表
2に示した。
【0041】比較例2および3 成分(B)の4−アシルレゾルシン系化合物に代えて、
比較例2ではレゾルシン(Rと略記する)を、 また比
較例3ではレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂(RFと
略記する)を用い、実施例1〜3と同様の実験を行っ
た。結果は表2に示した。
比較例2ではレゾルシン(Rと略記する)を、 また比
較例3ではレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂(RFと
略記する)を用い、実施例1〜3と同様の実験を行っ
た。結果は表2に示した。
【0042】なお、比較例3で用いたレゾルシン−ホル
ムアルデヒド樹脂(RF)は、以下のようにして製造し
た。還流冷却器および温度計を備えた四つ口フラスコ
に、レゾルシン110g(1.0モル)および37%ホル
マリン44.5g(0.55モル)を仕込み、70℃で5時
間反応させた。 次に還流冷却器を分流器に取り替え、
25mmHgに減圧後150℃に昇温し、3時間濃縮して、
軟化点95℃のレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂(R
F)を得た。樹脂中のレゾルシン含量は13.9%であっ
た。
ムアルデヒド樹脂(RF)は、以下のようにして製造し
た。還流冷却器および温度計を備えた四つ口フラスコ
に、レゾルシン110g(1.0モル)および37%ホル
マリン44.5g(0.55モル)を仕込み、70℃で5時
間反応させた。 次に還流冷却器を分流器に取り替え、
25mmHgに減圧後150℃に昇温し、3時間濃縮して、
軟化点95℃のレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂(R
F)を得た。樹脂中のレゾルシン含量は13.9%であっ
た。
【0043】
【表2】 ───────────────────────────────── 実施例/ 成分(B) 接着性 動的特性 硬度 引張物性 比較例 または (60℃) 引張 破断 M300 代替物 E′ tanδ 強さ 伸び (kg) (107dyn (kgf/ (%) (kgf/ /cm2) cm2) cm2) ───────────────────────────────── 実施例1 B1 34.3 40.7 0.055 80 227 410 154 〃 2 B2 34.6 39.4 0.061 82 231 430 154 〃 3 B3 34.5 39.0 0.054 82 280 420 166 ───────────────────────────────── 比較例1 −* 24.0 9.2 0.108 71 269 480 157 〃 2 R 34.3 39.0 0.059 82 219 370 187 〃 3 RF 32.6 24.1 0.090 76 235 390 168 ───────────────────────────────── * 比較例1は、成分 (C)および(D) も含まない。
【0044】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、スチールコード
との加硫接着において優れた接着性能を示し、また高い
硬度および高い動的弾性率を示す点で優れている。さら
には、従来のレゾルシンやレゾルシン系樹脂の欠点であ
ったレゾルシンによる昇華性の問題も解消している。し
たがって、このゴム組成物をスチールコードで補強され
る部材に適用して加硫接着を行うことにより、高品位の
製品が得られる。
との加硫接着において優れた接着性能を示し、また高い
硬度および高い動的弾性率を示す点で優れている。さら
には、従来のレゾルシンやレゾルシン系樹脂の欠点であ
ったレゾルシンによる昇華性の問題も解消している。し
たがって、このゴム組成物をスチールコードで補強され
る部材に適用して加硫接着を行うことにより、高品位の
製品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/13 KDC // B29C 65/70 7639−4F B29K 21:00 (72)発明者 長崎 英雄 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】(A)天然ゴム、スチレンブタジエン共重
合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニ
トリルブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチ
ルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムから選ばれるゴム1
00重量部に、 (B)式(I) (式中、Xは、炭素数1〜8の脂肪族基、無置換のフェ
ニルまたは、水酸基もしくは炭素数1〜4の脂肪族基で
置換されたフェニルを表し、YおよびZはそれぞれ独立
に、水素、水酸基または炭素数1〜4の脂肪族基を表
す)で示される4−アシルレゾルシン系化合物を0.5〜
10重量部、 (C)加熱によりホルムアルデヒドを発生する化合物を
0.3〜10重量部、および(D)有機酸コバルト塩をコ
バルト量に換算して0.1〜1重量部含有してなることを
特徴とするゴム組成物。 - 【請求項2】加熱によりホルムアルデヒドを発生する化
合物が、メラミンとホルムアルデヒドとメタノールの縮
合物である請求項1記載のゴム組成物。 - 【請求項3】有機酸コバルト塩が、カルボン酸コバルト
(II)塩である請求項1または2記載のゴム組成物。 - 【請求項4】さらに、カーボンブラックを20〜150
重量部含有する請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組
成物。 - 【請求項5】さらに、含水シリカを5〜40重量部含有
する請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。 - 【請求項6】さらに、ベンゾチアゾール系加硫促進剤を
0.1〜4重量部含有する請求項1〜5のいずれかに記載
のゴム組成物。 - 【請求項7】スチールコードとの接触下で加硫されてい
る請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成
物から製造されるタイヤ。 - 【請求項9】(A)天然ゴム、スチレンブタジエン共重
合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニ
トリルブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチ
ルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムから選ばれるゴム
に、 (B)式(I) (式中、Xは、炭素数1〜8の脂肪族基、無置換のフェ
ニルまたは、水酸基もしくは炭素数1〜4の脂肪族基で
置換されたフェニルを表し、YおよびZはそれぞれ独立
に、水素、水酸基または炭素数1〜4の脂肪族基を表
す)で示される4−アシルレゾルシン系化合物、 (C)加熱によりホルムアルデヒドを発生する化合物、
および(D)有機酸コバルト塩を配合し、スチールコー
ドとの接触下で加硫することを特徴とするゴムとスチー
ルコードとの接着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271705A JPH07126441A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | スチールコードとの加硫接着に好適なゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271705A JPH07126441A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | スチールコードとの加硫接着に好適なゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07126441A true JPH07126441A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17503700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5271705A Pending JPH07126441A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | スチールコードとの加硫接着に好適なゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07126441A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11286203A (ja) * | 1998-02-05 | 1999-10-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2011252107A (ja) * | 2010-06-03 | 2011-12-15 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP5271705A patent/JPH07126441A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11286203A (ja) * | 1998-02-05 | 1999-10-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2011252107A (ja) * | 2010-06-03 | 2011-12-15 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ |
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