JP3465369B2 - ゴム組成物、それの製造に好適な添加剤およびクロマン系化合物 - Google Patents

ゴム組成物、それの製造に好適な添加剤およびクロマン系化合物

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JP3465369B2 JP22479594A JP22479594A JP3465369B2 JP 3465369 B2 JP3465369 B2 JP 3465369B2 JP 22479594 A JP22479594 A JP 22479594A JP 22479594 A JP22479594 A JP 22479594A JP 3465369 B2 JP3465369 B2 JP 3465369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用タイヤ、コン
ベヤー用ベルト、ホースなどの工業用ゴム製品に用いる
ことができ、特に補強材を被覆するのに好適なゴム組成
物に関するものである。さらに詳しくは、強靱で、かつ
補強材との高い耐熱接着性能を示すゴム組成物に関する
ものである。本発明はまた、かかるゴム組成物から製造
されるタイヤ、かかるゴム組成物を用いて補強材と加硫
接着する方法、かかるゴム組成物を製造するのに好適な
ゴム用添加剤、およびかかるゴム組成物の製造に好適に
用いられる新規な化合物にも向けられている。
【0002】
【従来の技術】タイヤ、ベルト、ホースなどのゴム製品
は、スチールコードまたは、ポリエステル、ナイロン、
レーヨンのような有機繊維コードからなる補強材で補強
されることがしばしばある。そして、かかる補強材で補
強するゴム製品においては、ゴムと補強材との良好な接
着性が要求される。そこで従来より、スチールコードを
補強材とする場合には、その表面を真鍮(黄銅)や亜鉛
でメッキ処理することが広く行われており、さらにはこ
うしたスチールコードと天然ゴムまたは合成ゴムからな
る被覆用ゴムとの接着性を向上させるために、ナフテン
酸コバルトのような有機酸コバルト塩および/またはレ
ゾルシンやレゾルシン系樹脂のような接着剤をゴムに配
合する方法が知られている。また、ポリエステル、ポリ
アミド、レーヨンなどの有機繊維を補強材とする場合に
は、これら有機繊維とゴムとの接着性を向上させるた
め、有機繊維をレゾルシンやレゾルシン系樹脂などの接
着剤で前処理する方法や、ゴム加工時にこれらの接着剤
を配合する方法などが知られている。
【0003】これらのなかでも、ゴムの加工工程におい
て接着剤を配合する方法は、初期接着性に優れることか
ら、広く採用されている。この方法は練り込み型接着と
も呼ばれ、一般にメチレン受容体および加熱によりホル
ムアルデヒドを発生するメチレン供与体を、加工段階に
あるゴムに配合して、得られる未加硫ゴムと補強材とを
加硫時に接着させるものである。そしてメチレン受容体
として、レゾルシンやm−アミノフェノールのようなm
−置換フェノールを用いる方法、m−置換フェノールと
ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドのようなアルデヒ
ドとの縮合物を用いる方法、m−置換フェノールととも
に他のモノ置換フェノールをアルデヒドと反応させた縮
合物を用いる方法などがある。
【0004】これらのうち、メチレン受容体としてm−
置換フェノール、特にレゾルシンを用いる方法は、ゴム
の硬度を向上させ、動的変形時の弾性率を向上させ、ゴ
ムを強靱(タフ)にすることが可能であるとともに、動
的変形時の損失係数を小さくし、耐発熱性の向上にも有
効であることから、従来から広く使用されていた。しか
しながらレゾルシンは、混練など、ゴムの加工時に著し
く昇華・蒸散し、環境衛生上好ましくないことから、大
きな社会問題となっていた。さらには、レゾルシンを配
合した未加硫ゴムにおいては、レゾルシンがゴム表面に
ブルームし、したがって未加硫ゴム間の接着性の低下を
招くという欠点も有していた。
【0005】特開昭58-147444号公報には、2,4,4
−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバ
ンとともに、加熱時にメチレン基を供与しうる化合物を
含有せしめたゴム組成物が開示されている。しかしこの
公報に記載されるゴム組成物は、スチールコードなどの
補強材との加硫接着性において必ずしも十分でなく、ま
た硬度、動的弾性率および損失係数においても満足でき
る水準に達していなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかかる事
情に鑑み、公知のメチレン受容体が有していた欠点を解
決すべく種々研究を重ねた結果、所定の原料ゴムに、
2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロ
キシフラバンおよび特定構造のクロマン系化合物を配合
することによって、優れた性能が得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】したがって本発明の目的の一つは、蒸散性
の少ないメチレン受容体を配合して補強材との加硫接着
性の向上を図ったゴム組成物を提供することにある。
【0008】本発明の別の目的は、加硫ゴムの強靱性、
すなわち硬度や動的弾性率を向上させるとともに、損失
係数を低下させたゴム組成物を提供することにある。
【0009】本発明のさらなる目的は、かかるゴム組成
物を用いてタイヤを製造することにある。
【0010】本発明のさらに別の目的は、かかるゴム組
成物を用いて補強材と加硫接着する方法を提供すること
にある。
【0011】さらに本発明のもう一つの目的は、かかる
ゴム組成物を製造するのに好適な添加剤を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、天然ゴム、ス
チレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、ク
ロロプレンゴム、ブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴ
ムから選ばれるゴム(A)に、次の成分(B)および
(C)を含有せしめてなるゴム組成物を提供するもので
ある。
【0013】(B)2,4,4−トリメチル−2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバン、ならびに
【0014】(C)式(I)
【0015】
【0016】(式中、mは0または1である)で示され
る化合物、式(II)
【0017】
【0018】(式中、nは0、1または2である)で示
される化合物および7,7′−ジヒドロキシ−4,4,
4′,4′−テトラメチル−2,2′−スピロビクロマ
ンから選ばれるクロマン系化合物。このゴム組成物にお
いては、ゴム(A)100重量部あたり、成分(B)を
0.5〜10重量部、そして成分(C)を0.005〜1重
量部含有させるのが好適である。
【0019】本発明はまた、かかるゴム組成物から製造
されるタイヤを提供し、 前記ゴム(A)に前記成分
(B)および(C)を配合し、補強材との接触下で加硫
することにより、ゴムと補強材とを加硫接着する方法を
提供し、前記成分(B)および(C)を有効成分とする
ゴム用添加剤を提供する。
【0020】本発明のゴム組成物において適用されるゴ
ム(A)は、天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴ
ム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリ
ルブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴ
ムおよびハロゲン化ブチルゴムから選ばれ、それぞれ単
独のゴムからなるものであっても、また2種以上のゴム
のブレンド物であってもよい。これらのなかでも、スチ
ールコードを被覆する場合は、イソプレンゴムまたは天
然ゴムが好ましく用いられる。
【0021】成分(B)の2,4,4−トリメチル−
2′,4′,7−トリヒドロキシフラバンは、式
【0022】
【0023】で示され、この化合物は、レゾルシンに比
べてゴム加工工程における蒸散の問題を解消する。2,
4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロキシ
フラバンは、特開昭 55-139375号公報、特開昭 61-2798
0号公報などに記載される公知の方法に従って製造する
ことができる。例えば、レゾルシンと、アセトン、メシ
チルオキシドまたはジアセトンアルコールとを、酸触媒
の存在下、不活性溶媒中で縮合反応させることにより、
得ることができる。
【0024】成分(B)の2,4,4−トリメチル−
2′,4′,7−トリヒドロキシフラバンは、ゴム10
0重量部に対して、0.5〜10重量部の範囲で添加され
る。以下、ゴム100重量部あたりの配合成分の重量部
はphrの単位で表す。2,4,4−トリメチル−2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバンの量が0.5phr未満
では改良効果が不十分であり、また10phrより多く用
いても、増量に伴うさらなる改良効果が期待できないの
で、不経済となる。好ましくは、この化合物は0.5〜3
phrの範囲で添加される。
【0025】成分(C)のクロマン系化合物は、前記式
(I)の化合物、前記式(II)の化合物および7,7′
−ジヒドロキシ−4,4,4′,4′−テトラメチル−
2,2′−スピロビクロマンから選ばれる。これらのク
ロマン系化合物も、いずれもレゾルシンに比べてゴム加
工工程における蒸散の問題を解消する。
【0026】前記式(I)および(II)のクロマン系化
合物も、レゾルシンと、アセトン、メシチルオキシドま
たはジアセトンアルコールとを原料とし、酸触媒の存在
下で縮合反応させることにより製造でき、その際の条件
を適宜選択することにより、式(I)および/または式
(II)のクロマン系化合物が生成する。例えば、レゾル
シンおよびアセトンを原料とし、アセトンをレゾルシン
に対して1〜20倍のモル比で仕込み、レゾルシンの量
を基準として0.2〜2モル%の酸触媒の存在下、60〜
80℃の温度で、4〜20時間縮合反応させることによ
り、かかるクロマン系化合物を得ることができる。この
反応に用いる酸触媒としては、例えば硫酸、リン酸、p
−トルエンスルホン酸、塩酸などが挙げられる。この反
応は、無溶媒で行っても、また溶媒中で行ってもよい。
溶媒を用いる場合、好ましいものとしては、メタノール
やエタノールのような脂肪族アルコール類および、トル
エンやキシレン、エチルベンゼン、シメン、クロロベン
ゼン、ニトロベンゼンのような芳香族系炭化水素類が挙
げられる。反応により通常、式(I)および式(II)に
含まれる化合物が混合物として得られ、例えば液体クロ
マトグラフィーや再結晶法などによってそれぞれの化合
物を分取することができるが、もちろん混合物のままゴ
ムに適用してもよい。
【0027】また7,7′−ジヒドロキシ−4,4,
4′,4′−テトラメチル−2,2′−スピロビクロマ
ンは、式
【0028】
【0029】で示され、特開昭62-111988号公報などに
記載される公知の方法に従って製造することができる。
例えば、レゾルシンと、アセトン、メシチルオキシドま
たはジアセトンアルコールとを、1,2−ジクロロエタ
ンのような脂肪族ハロゲン化物および硫酸水の共存下で
縮合反応させることにより、得ることができる。
【0030】成分(C)のクロマン系化合物は、0.00
5〜1phr の範囲でゴムに添加される。クロマン系化合
物の量が0.005phr 未満では改良効果が不十分であ
り、また1phr より多く用いても、増量に伴うさらなる
改良効果が期待できないので、不経済となる。好ましく
は、この化合物は0.05〜1phr の範囲で添加される。
【0031】レゾルシンと、アセトン、メシチルオキシ
ドまたはジアセトンアルコールとの縮合反応における条
件を適切に選択すれば、本発明において成分(B)を構
成する2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリ
ヒドロキシフラバンと、成分(C)を構成する式(I)
の化合物、式(II)の化合物および7,7′−ジヒドロ
キシ−4,4,4′,4′−テトラメチル−2,2′−
スピロビクロマンから選ばれるクロマン系化合物とを、
混合物として得ることもできる。
【0032】例えば、レゾルシンおよびアセトンを原料
とし、レゾルシンをアセトンに対して0.5〜2倍のモル
比で仕込み、酸触媒をレゾルシンに対して0.002〜2
モル倍および水に混和しない有機溶媒をレゾルシンに対
して1〜3重量倍存在させ、さらに水または種晶の存在
下で縮合させることにより、かかる混合物を得ることが
できる。この反応に用いる酸触媒としては、例えばp−
トルエンスルホン酸、硫酸、塩酸、リン酸などが挙げら
れ、また水に混和しない有機溶媒としては、例えば、ト
ルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、
混合キシレン、エチルベンゼン、p−シメン、m−シメ
ンのような芳香族炭化水素類、クロロベンゼンやo−ジ
クロロベンゼンのような芳香族ハロゲン置換炭化水素類
などが挙げられる。
【0033】この反応において、水を存在させる場合、
その量は酸触媒に対して0.1〜1重量倍の範囲が適当で
あり、また種晶を存在させる場合、その量は酸触媒に対
して0.0001〜1重量倍の範囲が適当である。種晶と
しては、通常2,4,4−トリメチル−2′,4′,7
−トリヒドロキシフラバンが用いられる。縮合反応の温
度には特別な制限はないが、通常30〜120℃程度の
温度が採用される。この反応条件においては、反応温度
が高くなるほど、成分(C)の成分(B)に対する比率
が高くなり、例えば100℃以上の温度条件では、成分
(C)を優先的に生成させることができる。
【0034】こうして得られる混合物を、そのまま本発
明によるゴム用添加剤として用いることもでき、また必
要により適宜成分調整することもできる。本発明のゴム
用添加剤は、成分(B)の2,4,4−トリメチル−
2′,4′,7−トリヒドロキシフラバンおよび成分
(C)のクロマン系化合物を有効成分とするものであ
り、ゴムに配合する段階で適宜各成分の量を調整するこ
とができるので、ゴム用添加剤としての混合物の状態で
は、両成分の割合は必ずしも限定されるものでない。し
かし、ゴムに配合した段階で、先に説明したゴム組成物
中の割合となるよう、添加剤混合物の段階で成分調整し
ておくのが好ましく、例えば、成分(B)と成分(C)
の割合を、重量比で(B):(C)=1:0.0005〜
2の範囲としておくのが好ましい。さらには、重量比で
(B):(C)=1:0.02〜2の範囲としておくのが
より好ましい。前述したような、反応により直接混合物
を製造する場合は、反応生成物がこのような組成になる
ようにすることができ、また反応後適宜不足する成分を
追加して上記のような組成にすることもできる。
【0035】以上に示した成分(B)および(C)をゴ
ム(A)に配合してなる本発明のゴム組成物は、ゴム
(A)に成分(B)を含有してなるゴム組成物に比べ、
ゴムと補強材との接着性、特にスチールコードとの接着
性能、さらには硬度や動的弾性率、損失係数の改良にお
いて相乗的な効果を発現する。
【0036】このようなゴム(A)、成分(B)および
(C)を含むゴム組成物は、特にスチールコードまたは
有機繊維との加硫接着において有効である。接着される
スチールコードとしては、真鍮(黄銅)メッキしたスチ
ールコード、亜鉛メッキしたスチールコードなどが例示
される。また有機繊維としては、ポリエステル、ナイロ
ン、レーヨン、アラミドなどが例示させる。これらのい
ずれかで補強されるゴムであればよいが、もちろん2種
以上の補強材を用いてもよい。
【0037】本発明のゴム組成物は、必要に応じてさら
に、メチレン供与体を含むことができ、とりわけ、メラ
ミンとホルムアルデヒドとメタノールの縮合物またはヘ
キサメチレンテトラミンを含有するのが有効である。メ
ラミンとホルムアルデヒドとメタノールの縮合物は、通
常ゴム工業において使用されているもの、すなわちヘキ
サキス(メトキシメチル)メラミン、ペンタキス(メト
キシメチル)メチロールメラミン、テトラキス(メトキ
シメチル)ジメチロールメラミンなどである。これらの
なかでも、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン単独
または、それを多く含む混合物が好ましい。これらメチ
レン供与体は、それぞれ単独で、または組み合わせて用
いることができ、その配合量は0.5〜6phrの範囲が好
ましく、さらには1〜4phr程度の範囲がより好まし
い。メチレン供与体の配合量が0.5phr未満では、接着
性能およびゴムの硬度向上にあまり有効でなく、一方6
phrより多くなると、ゴムの破断伸びを低下させ、さら
には熱老化後の引張強さおよび引張応力の保持率が低下
するため、好ましくない。
【0038】本発明においてはまた、必要に応じてさら
に有機コバルト化合物を含むことができる。有機コバル
ト化合物は例えば、有機酸コバルト塩、有機コバルト錯
体などであることができる。有機酸コバルト塩の具体例
としては、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバル
ト、プロピオン酸コバルト、安息香酸コバルト、p−ヒ
ドロキシ安息香酸コバルト、ロジン酸コバルト、脂肪酸
コバルト・ホウ素化合物(例えば、商品名「マノボンド
C CP420」、「マノボンド C 680C 」:いずれもマンケ
ム社製)などが挙げられる。また有機コバルト錯体の具
体例としては、コバルトアセチルアセトネート、アセト
酢酸アニリドコバルト錯体などが挙げられる。これらの
有機コバルト化合物のなかでも、カルボン酸コバルト
(II)塩が好ましく用いられる。有機コバルト化合物
は、スチールコードを接着被覆するゴム配合において好
ましく用いられ、その配合量は、コバルト量に換算して
0.05〜1phrの範囲が好ましい。コバルト量として0.
05phrより少ない場合は、スチールコードへの接着性改
良効果が必ずしも十分でなく、また1phrより多い場合
は、ゴムの耐熱性や耐屈曲亀裂性を低下させるので、好
ましくない。
【0039】また本発明のゴム組成物は、必要に応じて
さらに補強剤および/または充填剤を含むことができ
る。補強剤または充填剤としては、通常ゴム工業で使用
されている各種のもの、例えばカーボンブラックのよう
な補強剤および、シリカ、クレー、炭酸カルシウムのよ
うな無機充填剤が挙げられる。なかでも、補強性、さら
にはゴムの硬度、発熱性、動的耐久性などの観点、特に
ゴムの硬度の観点より、カーボンブラックを配合するの
が好ましく、通常ゴム工業で使用されている種類のも
の、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、SR
F、GPF、MTなどが使用できる。補強剤および/ま
たは充填剤、特にカーボンブラックの配合量は、20〜
150phrの範囲が好ましく、より好ましくは40〜8
0phrの範囲である。さらには、有機繊維との接着性向
上の目的で、カーボンブラックとは別に、あるいはカー
ボンブラックとともに、含水シリカを配合するのも好ま
しい。含水シリカを用いる場合の配合量は、5〜40ph
r の範囲が好ましい。
【0040】本発明においてはまた、ゴム工業で通常使
用されている各種のゴム薬品、例えば酸化防止剤やオゾ
ン劣化防止剤のような老化防止剤、加硫剤、架橋剤、加
硫促進剤、加硫遅延剤、しゃっ解剤、加工助剤、ワック
ス、オイル、ステアリン酸、粘着付与剤などの1種また
は2種以上を、必要に応じて併用してもよいことはいう
までもない。これらの薬品は、ゴム組成物の意図された
用途次第で、それぞれがゴム工業において通常使用され
ている範囲の量用いることができる。
【0041】とりわけベンゾチアゾール系加硫促進剤、
例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチア
ジル ジスルフィド、N−アルキル置換ベンゾチアジル
スルフェンアミドまたはN−アルキル置換ベンゾチアジ
ルスルフェンイミドを配合して加硫することにより、接
着性の向上が期待されるので、かかるベンゾチアゾール
系加硫促進剤は好ましく用いられる。N−アルキル置換
ベンゾチアジルスルフェンアミドにおいて、N−位に置
換するアルキルは1個または2個であることができ、2
個のアルキルがN−位に結合した場合は、窒素原子とと
もに環、例えばモルホリン環を形成してもよい。N−位
に置換するアルキルは、直鎖状のほか、分枝状または環
状であることができる。N−アルキル置換ベンゾチアジ
ルスルフェンアミドの具体例は、N−シクロヘキシル−
2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−アミル
−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジ
エチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,
N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェン
アミドなどである。また、N−アルキル置換ベンゾチア
ジルスルフェンイミドとしては、N−tert−ブチル−2
−ベンゾチアジルスルフェンイミド、N−シクロヘキシ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンイミドなどが挙げら
れる。なかでも、硬度および接着性向上の観点より、N
−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミ
ド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェン
アミドおよびN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチ
アジルスルフェンアミドが好ましく用いられる。加硫促
進剤、特にベンゾチアゾール系加硫促進剤を用いる場合
の配合量は、0.1〜4phrの範囲が好ましい。
【0042】また本発明のゴム組成物は、補強材との接
触下で加硫されることから、通常は加硫剤、好ましくは
イオウが配合される。加硫剤としてのイオウは、通常ゴ
ム工業で使用されている不溶性イオウや各種の可溶性イ
オウであることができ、またその配合量は、通常1〜1
0phr程度の範囲である。スチールコードを補強材とし
て用いる場合は、スチールコードとの接着性向上の観点
より、不溶性イオウを配合するのが好ましく、その配合
量は4〜10phr程度が好ましい。
【0043】さらには老化防止剤、例えば、N−イソプ
ロピル−N′−フェニル−p−ジアミノベンゼン、N−
(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−ジ
アミノベンゼン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジ
ヒドロキノリン重合物、N,N′−ジアリール−p−ジ
アミノベンゼンなどを配合するのも有効である。2,
2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物
を用いる場合は、ダイマー成分が30重量%以上で、か
つ1級アミン成分が1重量%以下のもの、例えばEP-A-6
10,070(=特開平 6-228374号公報+特開平6-228375号
公報)に記載されるものが好ましい。老化防止剤を配合
する場合は、通常0.1〜4phrの範囲で用いられる。
【0044】かくして配合された本発明のゴム組成物
は、タイヤの各種部材やその他のゴム製品、特にスチー
ルコードや有機繊維などの補強材で補強される部材に適
用した場合に、優れた効果を発揮する。例えばこのゴム
組成物を、タイヤ、特にカーカス部やベルト部のような
補強材で補強される部分に適用し、タイヤ業界で通常行
われている方法により、成形、加硫工程を経て、タイヤ
が製造される。
【0045】補強材との接触下で加硫するにあたって
は、ベースゴムの種類や各種配合剤の種類によって異な
る適切な条件が採用される。また、補強材と接触しない
状態で加硫しても、耐熱性、硬度および動的弾性率に優
れる加硫ゴムが得られる。加硫条件自体は、従来から一
般に採用されているものでよく、本発明において特に制
限されるものではない。
【0046】
【実施例】次に、本発明について実施例をもって詳述す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。以下の例中、添加量ないしは含有量を表す%
および部は、特にことわりがないかぎり、それぞれ重量
%および重量部である。まず、前記式(I)のクロマン
系化合物および式(II)のクロマン系化合物を製造した
例を示す。
【0047】合成例1 温度計、撹拌機およびコンデンサーを備えた500ml四
つ口フラスコに、レゾルシン199.9g(1.8モル)、
アセトン210.9g(3.6モル)およびp−トルエンス
ルホン酸1水和物1.33g(0.008モル)を仕込み、
加熱した。内温を78〜82℃に保ちながら4時間保温
したあと、室温に冷却した。苛性ソーダ水溶液で中和
後、20mmHgの減圧下、60℃でアセトンおよび水を留
去した。得られた粘稠性液体をアセトニトリルで希釈
し、高速液体クロマトグラフィーを用いて目的化合物を
分取した。
【0048】その結果、式(I)の化合物でm=1のも
の、すなわち、4,6−ビス(7−ヒドロキシ−2,
4,4−トリメチルクロマン−2−イル)−1,3−ベ
ンゼンジオール(以下、化合物C1と称す)を33.8g
(レゾルシン基準の収率11.5%)および、式(II)の
化合物でn=1のもの、すなわち、2,4−ビス(7−
ヒドロキシ−2,4,4−トリメチルクロマン−2−イ
ル)−1,3−ベンゼンジオール(以下、化合物C2と
称す)を9.7g(レゾルシン基準の収率3.3%)を得
た。なお、化合物C1にはジアステレオマー(以下、そ
れぞれ化合物C1aおよび化合物C1bと称す)が存在し、
上記得量33.8gは両者の合計量である。
【0049】化合物C1a、C1bおよびC2の各々につい
て、質量分析および日本電子(株)製のGX-270を用いた
プロトン核磁気共鳴の測定を行い、結果は以下のとおり
であった。
【0050】質量分析(FD−MS) 化合物C1a:分子量490 化合物C1b:分子量490 化合物C2:分子量490
【0051】1H−NMRの化学シフト(アセトン−d6
、TMS基準 ppm) 化合物C1a: 0.67 (一重線, 6H); 1.18 (一重線, 6H); 1.51 (一重
線, 6H); 1.77 (二重線, 14 Hz, 2H); 2.80 (二重線, 14 Hz, 2
H); 6.34 (一重線, 1H); 6.4-6.5 (多重線, 4H); 7.00 (二
重線, 9 Hz, 2H); 7.15 (一重線, 1H); 8.20 (一重線, 2H); 8.39 (一重
線, 2H) 化合物C1b: 0.92 (一重線, 6H); 1.26 (一重線, 6H); 1.49 (一重
線, 6H); 1.92 (二重線, 14 Hz, 2H); 2.65 (二重線, 14 Hz, 2
H); 6.32 (一重線, 1H); 6.4-6.5 (多重線, 4H); 7.03 (二
重線, 8 Hz, 2H); 7.21 (一重線, 1H); 8.17 (一重線, 2H); 8.37 (一重
線, 2H) 化合物C2: 0.63 (一重線, 3H); 0.75 (一重線, 3H); 1.10 (一重
線, 3H); 1.21 (一重線, 3H); 1.48 (一重線, 3H); 1.52 (一重
線, 3H); 1.73 (二重線, 14 Hz, 1H); 1.79 (二重線, 14 Hz, 1
H); 2.75 (二重線, 14 Hz, 1H); 2.83 (二重線, 14 Hz, 1
H); 6.4-6.5 (多重線, 5H); 6.89 (二重線, 8 Hz, 1H); 7.03 (二重線, 9 Hz, 1H); 7.07 (二重線, 8 Hz, 1H); 8.10 (一重線, 2H); 8.35 (一重線, 1H); 8.40 (一重
線, 1H)
【0052】合成例2 温度計、撹拌機およびコンデンサーを備えた300ml四
つ口フラスコの内部を窒素置換したのち、そこへレゾル
シン86.1g(0.78モル)、アセトン49.8g(0.8
6モル)およびキシレン100.9gを仕込み、35℃ま
で昇温してレゾルシンを完溶させた。その後同じ温度
で、純度98%の2,4,4−トリメチル−2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバン2.34gおよびp−
トルエンスルホン酸1水和物1.48gを仕込み、2時間
かけて90℃まで昇温し、さらに同温度で2時間保温し
た。このときのレゾルシンの反応率は98%であった。
反応後、室温まで冷却し、30%水酸化ナトリウム水溶
液で中和し、さらに50mmHgの減圧下、100℃でキシ
レンや水などを留去して、淡黄色粉末状結晶117.5g
を得た。この結晶の融点を測定したところ、溶け始め1
87℃、溶け終わり234℃であった。この粉末状結晶
の組成は次のとおりであった。
【0053】 2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバン 84.2% 化合物C1 4.5% 化合物C2 3.0% 7,7′−ジヒドロキシ−4,4,4′,4′−テトラメチル− 2,2′−スピロビクロマン 3.8% レゾルシン 0.9% その他の樹脂成分 3.6%
【0054】上記した化合物C1およびC2を含めて、
実施例および比較例では、以下の化合物をメチレン供与
体として供試した。
【0055】B :2,4,4−トリメチル−2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバン C1:4,6−ビス(7−ヒドロキシ−2,4,4−ト
リメチルクロマン−2−イル)−1,3−ベンゼンジオ
ール〔式(I)でm=1のもの〕 C2:2,4−ビス(7−ヒドロキシ−2,4,4−ト
リメチルクロマン−2−イル)−1,3−ベンゼンジオ
ール〔式(II)でn=1のもの〕 C3:7,7′−ジヒドロキシ−4,4,4′,4′−
テトラメチル−2,2′−スピロビクロマン X :レゾルシン
【0056】 実施例1〜6 〈配合処方〉 天然ゴム(RSS#3) 85 部 ポリイソプレンゴム(日本ゼオン(株)製 Nipol IR2200) 15 部 HAFカーボンブラック(N330) 60 部 ステアリン酸 1 部 亜 鉛 華 8 部 成分(B) 表1に記載 成分(C) 表1に記載 老化防止剤 3 部 (N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−ジアミノベンゼン) ナフテン酸コバルト(コバルト含量11%) 2 部 加硫促進剤 0.8部 (N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド) 不溶性イオウ 5 部 メトキシ化メチロールメラミン樹脂 1.5部 (アメリカン・サイアナミド社製の「サイレーツ 966」) 加硫遅延剤(モンサント社製の「サントガード PVI」) 0.2部
【0057】1.8リットルのバンバリーミキサーを用
い、初期の系内温度を80℃として、上記配合処方に基
づき、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、カーボンブラッ
ク、ステアリン酸、亜鉛華、供試メチレン受容体(B)
および(C)、老化防止剤ならびにナフテン酸コバルト
を投入し、3分間混練してから排出した。排出時のゴム
温度は145〜155℃であった。
【0058】次にこの配合物を再度このバンバリーミキ
サーに入れ、上記配合処方に示した加硫促進剤、不溶性
イオウ、メトキシ化メチロールメラミン樹脂および加硫
遅延剤を添加し、ミキサー系内のゴム温度が100℃以
下になるよう温度制御をしつつ、1.5分間混練した。
【0059】混練後、バンバリーミキサーから排出した
未加硫ゴム組成物をオープンミルに移し、ゴム温度80
〜100℃でシート押出したあと、その一部に、真鍮メ
ッキされたスチールコードを埋め込み、加硫プレスによ
り150℃で30分間加硫して、接着試験用の試験片を
作成した。さらに残りの試料から、引張試験、硬度試験
および動的粘弾性試験用の試験片を作成し、150℃で
30分間加硫した。それぞれの加硫ゴム物性試験は以下
の方法により行い、結果を表1に示した。
【0060】接着試験 加硫前のゴム組成物を真鍮メッキされたスチールコード
と接触させて加硫したときの接着性について、ASTM D 2
229 に記載の引き抜き試験法に準拠し、接着力を測定し
た。接着試験の結果は、12個の試験片の平均値で表示
した。
【0061】引張試験 JIS K 6301 に準拠して、ダンベル状3号試験片を用
い、引張強さおよび破断伸びを測定した。引張強さおよ
び破断伸びは、いずれも値が大きいほど引張物性に優れ
ることを意味する。
【0062】硬度試験 JIS K 6301 に準拠して、厚さ12.7 mm の直円柱状試
料を用い、スプリング式硬さ試験機(A型)にて硬度を
測定した。硬度が大きいほど、強靱であることを意味す
る。
【0063】動的粘弾性試験 (株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーター F-III
を用い、初期(静的)歪2%、動的歪振幅0.5%、周波
数10Hzで60℃における動的弾性率(E′)および損
失係数(tanδ)を測定した。動的弾性率の値が大きいほ
ど強靱であることを、また損失係数の値が小さいほど耐
発熱性および耐ブローアウト性に優れることを意味す
る。
【0064】
【表1】
【0065】比較例1 成分(B)および(C)を省略した以外は、実施例1と
同様の実験を行った。結果は表2に示した。
【0066】比較例2 成分(C)のクロマン系化合物を省略した以外は、実施
例1と同様の実験を行った。結果は表2に示した。
【0067】比較例3 成分(B)として、2,4,4−トリメチル−2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバンの代わりにレゾルシ
ン(化合物X)を用い、成分(C)を省略した以外は、
実施例1と同様の実験を行った。結果は表2に示した。
【0068】
【表2】
【0069】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、補強材との接着
性に優れ、また加硫状態での硬度が高く、強靱化される
とともに、加硫ゴムが動的変形状態にあるとき、高い弾
性率と低い損失係数を示し、動的にも優れた強靱効果を
有する。したがって、このゴム組成物を補強材で補強さ
れる部材に適用して加硫接着を行うことにより、高品位
の製品が得られる。そして、本発明で特定する添加剤を
用いることにより、あるいは本発明で特定するクロマン
系化合物を用いることにより、このような優れた性質を
有するゴム組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5/18 C08K 5/3467 5/3467 5/3495 5/3495 5/46 5/46 5/56 5/56 5/15 (72)発明者 長崎 英雄 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−147444(JP,A) 特開 平5−32654(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 9/00 - 21/00 C08K 5/18

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)天然ゴム、スチレンブタジエン共重
    合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニ
    トリルブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチ
    ルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムから選ばれるゴム1
    00重量部あたり、 (B)2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリ
    ヒドロキシフラバンを0.5〜10重量部、ならびに (C)式(I) (式中、mは0または1である)で示される化合物、式
    (II) (式中、nは0、1または2である)で示される化合物
    および7,7′−ジヒドロキシ−4,4,4′,4′−
    テトラメチル−2,2′−スピロビクロマンから選ばれ
    るクロマン系化合物を0.005〜1重量部含有してなる
    ことを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】さらに、メラミンとホルムアルデヒドとメ
    タノールの縮合物およびヘキサメチレンテトラミンから
    選ばれるメチレン供与体を0.5〜6重量部含有する請求
    項1記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】さらに、有機コバルト化合物をコバルト量
    に換算して0.05〜1重量部含有する請求項1または2
    記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】さらに、2−メルカプトベンゾチアゾー
    ル、ジベンゾチアジル ジスルフィド、N−アルキル置
    換ベンゾチアジルスルフェンアミドおよびN−アルキル
    置換ベンゾチアジルスルフェンイミドから選ばれる加硫
    促進剤を0.1〜4重量部含有する請求項1〜3のいずれ
    かに記載のゴム組成物。
  5. 【請求項5】加硫促進剤が、N−シクロヘキシル−2−
    ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−
    2−ベンゾチアジルスルフェンアミドおよびN,N−ジ
    シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
    から選ばれるN−アルキル置換ベンゾチアジルスルフェ
    ンアミドである請求項4記載のゴム組成物。
  6. 【請求項6】さらに、N−イソプロピル−N′−フェニ
    ル−p−ジアミノベンゼン、 N−(1,3−ジメチル
    ブチル)−N′−フェニル−p−ジアミノベンゼン、
    2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重
    合物およびN,N′−ジアリール−p−ジアミノベンゼ
    ンから選ばれる老化防止剤を0.1〜4重量部含有する請
    求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 【請求項7】補強材との接触下で加硫されている請求項
    1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 【請求項8】補強材が、真鍮メッキされたスチールコー
    ド、亜鉛メッキされたスチールコード、ポリエステル、
    ナイロン、レーヨンおよびアラミドから選ばれる請求項
    7記載のゴム組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成
    物から製造されるタイヤ。
  10. 【請求項10】(A)天然ゴム、スチレンブタジエン共
    重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロ
    ニトリルブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、ブ
    チルゴムおよびハロゲン化ブチルゴムから選ばれるゴム
    に、 (B)2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリ
    ヒドロキシフラバン、ならびに (C)式(I) (式中、mは0または1である)で示される化合物、式
    (II) (式中、nは0、1または2である)で示される化合物
    および7,7′−ジヒドロキシ−4,4,4′,4′−
    テトラメチル−2,2′−スピロビクロマンから選ばれ
    るクロマン系化合物を配合し、補強材との接触下で加硫
    することを特徴とするゴムと補強材との加硫接着方法。
  11. 【請求項11】(B)2,4,4−トリメチル−2′,
    4′,7−トリヒドロキシフラバン、ならびに (C)式(I) (式中、mは0または1である)で示される化合物、式
    (II) (式中、nは0、1または2である)で示される化合物
    および7,7′−ジヒドロキシ−4,4,4′,4′−
    テトラメチル−2,2′−スピロビクロマンから選ばれ
    るクロマン系化合物を有効成分とするゴム用添加剤。
  12. 【請求項12】成分(B)に対して成分(C)が0.00
    05〜2重量倍存在する請求項11記載のゴム用添加
    剤。
  13. 【請求項13】成分(B)に対して成分(C)が0.02
    〜2重量倍存在する請求項12記載のゴム用添加剤
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