JPH0712543Y2

JPH0712543Y2 - コンクリ−ト型枠施工用の埋め込みコン

Info

Publication number: JPH0712543Y2
Application number: JP1986061161U
Authority: JP
Inventors: 操立元; 郁也島野
Original assignee: Sekisui Kasei Co Ltd
Current assignee: Sekisui Kasei Co Ltd
Priority date: 1986-04-23
Filing date: 1986-04-23
Publication date: 1995-03-29
Anticipated expiration: 2001-04-23
Also published as: JPS62173449U

Description

【考案の詳細な説明】〈技術分野〉この考案はコンクリート型枠施工用の埋め込みコンに関
し、より詳しくは、鉄筋コンクリートの打放し施工にお
ける型枠の構築に際して、所定間隔にて対向する型枠同
士を連結する丸セパレータと、締付ボルト連結用の軸足
とを接続させる部材であって、型枠に対する当接面を形
成したブロック体の内部に、上記丸セパレータと軸足と
を接続させるジョイントナットを埋設している埋め込み
コンに関する。

〈従来の技術〉従来より、コンクリートの打放し施工においては、例え
ば第４図に示すように、所定間隔離して対向させた一対
の型枠（１）（１）間に、丸セパレータ（２）と、その
両端に接続された埋め込みコン（３）（３）とを介在さ
せて、型枠（１）（１）同士の間隔を規制するととも
に、軸足（５）を介して上記埋め込みコン（３）（３）
に接続された型枠支持用の締付ボルト（登録商標：ホー
ムタイ）（４）により、型枠（１）（１）を不動状に支
持した状態で、コンクリートを打設している。

上記丸セパレータ（２）と締付ボルト（４）とを接続さ
せる埋め込みコン（３）としては、テーパ状のブロック
体（4a）の内部に、ジョイントナット（4b）を埋設して
いるものであり、コンクリートを打設し、締付ボルト
（４）および軸足（５）を取り外した後においては、軸
足（５）の痕跡穴を、合成樹脂製のキャップにて封栓し
ている。

このほか、上記した埋め込みコン以外に、コンクリート
の打設後に除去するタイプのものも提供されており、か
かるコンとしては、合成樹脂製、鋼製、木製のものが知
られている。

〈考案が解決しようとする問題点〉上記埋め込みタイプのコンを使用する場合には、母体の
コンクリートと、ブロック体の素材としての合成樹脂と
の密着性が悪いことから、漏水により、コンクリート内
部の鉄筋が腐蝕するという欠点がある。

また、取外しタイプのコンを使用する場合には、コンの
取外し作業が面倒であり、しかも、コンクリートの表面
に生じるコンの痕跡にモルタル詰めを行なう必要がある
ので、コンクリート母体の表面仕上げ作業が面倒である
という問題がある。

〈目的〉この考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、コ
ンクリート母体に対する密着性に優れ、その内部に対す
る漏水を効果的に阻止することができるとともに、コン
クリートの表面仕上げ作業を能率的に行なうことができ
るコンクリート型枠施工用の埋め込みコンを提供するこ
とを目的とする。

〈構成〉上記目的を達成するためのこの考案のコンクリート型枠
施工用の埋め込みコンとしては、型枠に対する当接面を
形成したブロック体の内部に、丸セパレータと締付ボル
ト連結用の軸足とを接続させるジョイントナットを埋設
している埋め込みコンにおいて、ブロック体を、コンク
リートまたはモルタルにて形成しているとともに、型枠
に対する当接面側に、ジョイントナットと連通する内拡
状の軸足導入孔を形成していることを特徴とするもので
ある。

〈実施例〉以下実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。

第１図は、この考案のコンクリート型枠施工用の埋め込
みコン（Ａ）を示す一部欠截斜視図である。

上記埋め込みコン（Ａ）としては、外周に僅かなテーパ
を設けたブロック体（11）と、その内部に埋設されたジ
ョイントナット（12）とで構成されているものであり、
ブロック体（11）の一端面側には、上記ジョインナット
（12）と連通する所定長さの軸足導入孔（13）が形成さ
れている。

さらに詳述すると、上記ブロック体（11）は、構築する
コンクリート母体と同様なコンクリートまたはモルタル
を素材として一体形成されているものであり、一端の幅
広面を型枠（１）（１）に対する当接面（11a）として
構成し、他端の幅狭面を、丸セパレータ（２）の導入側
端面（11b）として構成している。また、上記ジョイン
トナット（12）は、鍔部（12a）がブロック体（11）の
端面（11b）から突出または埋設された状態で、ブロッ
ク体（11）の内径部（11c）に対して一体化されてい
る。さらに、軸足導入孔（13）は、奥部側が広い内拡状
に形成されている。

以上の構成であれば、型枠施工に際して、上記軸足導入
孔（13）を通して、締付ボルト連結用の軸足（５）をジ
ョイントナット（12）に接続することができる。また、
型枠（１）（１）を構築し、コンクリートを打設した後
においては、上記締付ボルト（４）および軸足（５）を
取り外し、軸足導入孔（13）にモルタルを注入すること
により、コンクリート母体の表面仕上げを簡単に行なう
ことができる（第２図参照）。しかも、表面仕上げ用の
モルタルは、コンクリートまたはモルタル製のブロック
体（11）に対して注入されるのであるから、両者の密着
性を良好に確保することができる。そして、軸足導入孔
（13）が内拡状に形成されているので、注入されたモル
タルが抜脱するおそれがない。

第３図は、ブロック体（11）を製造するための成形型
（20）を示す断面図である。

上記成形型（20）は、全体が合成樹脂発泡体にて一体形
成されており、多数配設した成形部（Ｓ）には、抜き勾
配を有するテーパ状の凹部（21）と、ブロック体（11）
の内径部（11c）を成形するための凸部（22）をそれぞ
れ形成しているとともに、上記凸部（22）上に、軸足導
入孔（13）を形成するためのテーパ部（23）を連設して
いる。

上記の構成の成形型（20）を使用すると、その凹部（2
1）に、コンクリートまたはモルタルを注入するだけ
で、ブロック体（11）を能率的かつコスト安価に大量生
産することができる。そして、ブロック体（11）を成形
した後、ジョイントナット（12）をブロック体（11）の
内径部（11c）に挿入し、接着剤等にて固定することに
より、この考案の埋め込みコン（Ａ）を得ることができ
る。

なお、この考案の埋め込みコン（Ａ）としては、上記実
施例に限定されるものでなく、例えば、ブロック体（1
1）を截頭円錐状、截頭四角錐状等に形成すること、軸
足導入孔（13）を図示したものよりもさらに大径に形成
すること等、この考案の要旨を変更しない範囲で種々の
設計変更を施すことができる。

〈考案の効果〉以上のように、この考案のコンクリート型枠施工用の埋
め込みコンによれば、ブロック体の型枠に対する当接面
側に、ジョイントナットと連通する軸足導入孔を形成し
ているので、コンクリート母体を形成し、締付ボルトお
よび軸足を取外した後において、上記軸足導入孔に対し
てモルタルを注入することにより、コンクリート母材の
表面仕上げを簡単かつ能率的に行なうことができる。し
かも、ブロック体がコンクリートまたはモルタル製であ
り、ブロック体と表面仕上げ用のモルタルとの密着性、
およびブロック体とコンクリート母体との密着性を良好
に確保することができるので、コンクリート母体の内部
に対する漏水を効果的に阻止することができ、鉄筋の腐
蝕を確実に防止することができる。さらに、軸足導入孔
が内拡状に形成されているので、注入されたモルタルが
抜脱するおそれがなく、表面仕上げを確実に行なうこと
ができる。

【図面の簡単な説明】第１図はこの考案の埋め込みコンの一実施例を示す斜視
図、第２図は仕上げ用のモルタルを注入した状態を示す断面
図、第３図はブロック体を製造するための成形型の断面図、第４図は従来の埋め込みコンを使用した施工の一例を示
す断面図。（１）……型枠、（２）……丸セパレータ、（４）……
締付ボルト、（５）……軸足、（11）……ブロック体、
（11a）……型枠に対する当接面、（12）……ジョイン
トナット、（13）……軸足導入孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】型枠に対する当接面を形成したブロック体
の内部に、丸セパレータと締付ボルト連結用の軸足とを
接続させるジョイントナットを埋設している埋め込みコ
ンにおいて、上記ブロック体を、コンクリートまたはモ
ルタルにて形成しているとともに、型枠に対する当接面
側に、ジョイントナットと連通する内拡状の軸足導入孔
を形成していることを特徴とするコンクリート型枠施工
用の埋め込みコン。