JPH05509Y2

JPH05509Y2 -

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Publication number: JPH05509Y2
Application number: JP1986103922U
Authority: JP
Priority date: 1986-07-07
Filing date: 1986-07-07
Publication date: 1993-01-08
Anticipated expiration: 2001-07-07
Also published as: JPS6312555U

Description

【考案の詳細な説明】〈技術分野〉この考案は足場インサートに関し、より詳しく
は、足場とコンクリート壁とを連結する壁繋ぎを
接続するために、コンクリート壁に埋設される足
場インサートに関する。

〈従来の技術〉従来、上記足場インサートとして、金属または
合成樹脂等からなる筒状のブロツク体の内部に、
ジヨイントナツトを埋設し、このジヨイントナツ
トに、抜脱防止用の係止部材をねじ込んだものが
提供されている。

〈考案が解決しようとする問題点〉上記足場インサートによれば、ブロツク体が、
金属または合成樹脂により形成されているので、
コンクリート壁との密着性が悪く、ブロツク体と
コンクリート壁との境界部から、コンクリート壁
の内部へ水が侵入し、鉄筋が腐蝕するという不都
合が生じている。

また、壁繋ぎを取り去つた後においては、ブロ
ツク体の内部を、合成樹脂製のキヤツプにより封
栓した上で、表面をモルタル仕上げする必要があ
り、その仕上げ作業が面倒で、時間がかかるとい
う問題がある。

〈目的〉この考案は上記問題点に鑑みてなされたもので
あり、コンクリート壁に対する密着性に優れ、そ
の内部に対する漏水を効果的に阻止することがで
きるとともに、コンクリート壁の表面仕上げ作業
を簡単かつ能率的に行うことができる足場インサ
ートを提供することを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉上記目的を達成するためのこの考案の足場イン
サートとしては、ブロツク体を、コンクリートま
たはモルタルにて形成しているとともに、ブロツ
ク体の一端部に、ジヨイントナツトと連通し、か
つ壁繋ぎを導入可能な所定の長さの孔を内拡状に
形成していることを特徴とする。

〈実施例〉以下実施例を示す添付図面によつて詳細に説明
する。

第１図は、この考案の足場インサートＡを示す
一部欠截斜視図である。上記足場インサートＡ
は、筒状のブロツク体１１の内部に、ジヨイント
ナツト１２を埋設し、上記ジヨイントナツト１２
に、抜脱防止用の係止部材１３をねじ込んでいる
ものであり、ブロツク体１１の一端部には、ジヨ
イントナツト１２と連結し、かつ壁繋ぎＣ（第２
図参照）を導入可能な所定長さの孔部１４が形成
されている。

上記ブロツク体１１は、コンクリート壁Ｂを構
成するコンクリートと同様なコンクリート、また
はモルタルを素材として一体形成されており、そ
の内部のジヨイントナツト１２は、鍔部１２ａが
ブロツク体１１の端面１１ｂから突出または埋設
された状態で、ブロツク体１１の内径部１１ｃに
対して一体化されている。また、孔部１４は、上
記ジヨイントナツト１２と同軸に設けられてお
り、しかも、内奥部が内拡状に形成されている。
さらに、上記係止部材１３については、鍵状に屈
折された丸棒により構成されており、その屈折部
１３ａにより、コンクリート壁Ｂから足場インサ
ートＡが抜脱するのを阻止することができる。

以上の構成であれば、コンクリート壁Ｂ内に足
場インサートＡを埋設した状態において、壁繋ぎ
Ｃをブロツク体１１の孔部１４を通して、ジヨイ
ントナツト１２へねじ込むことができる。即ち、
足場とコンクリート壁Ｂとを連結して、足場の安
定性を確保することができる。そして、足場の解
体に際し、上記壁繋ぎＣをブロツク体１１から引
き抜き、その後、ブロツク体１１の少なくとも孔
部１４に、モルタルを充填することにより、コン
クリート壁Ｂの表面仕上げを簡単に行なうことが
できる。この際、表面仕上げ用のモルタルは、コ
ンクリート、モルタル等のセメント系の材料から
なるブロツク体１１に対して充填されるのである
から、両者の密着性を良好に確保することができ
る。しかも、孔部１４が内拡状に形成されている
ので、注入されたモルタルが抜脱するおそれがな
い。

第３図は、ブロツク体１１を製造するための成
形型２０を示す断面図である。

上記成形型２０は、全体が合成樹脂発泡体にて
一体形成されており、多数配設した成形部Ｓに
は、抜き勾配を有する凹部２１と、ブロツク体１
１の内径部１１ｃを成形するための凸部２２をそ
れぞれ形成しているとともに、上記凸部２２上
に、孔部１４を形成するためのテーパ部２３を連
設している。

上記の構成の成形型２０を使用すると、その凹
部２１に、コンクリートまたはモルタルを注入す
るだけで、ブロツク体１１を能率的かつコスト安
価に大量生産することができる。そして、ブロツ
ク体１１を成形した後、ジヨイントナツト１２を
ブロツク体１１の内径部１１ｃに挿入し、接着剤
等にて固定するとともに、上記ジヨイントナツト
１２対して、係止部材１３をねじ込むことによ
り、この考案の足場インサートＡを得ることがで
きる。

なお、この考案の足場インサートＡとしては、
上記実施例に限定されるものでなく、例えば、ブ
ロツク体１１を截頭円錐状、截頭四角錐状等の他
の形状に形成すること、係止部材１３を、六角ボ
ルトで構成したり、Ｔ字状等の他の形状に形成す
ること等、この考案の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことができる。

〈考案の効果〉以上のように、この考案の足場インサートによ
れば、ブロツク体の一端部に、ジヨイントナツト
と連通する孔部を形成しているので、壁繋ぎを取
外した後において、上記孔部対してモルタルを充
填することにより、コンクリート壁の表面仕上げ
を簡単かつ能率的に行なうことができる。また、
孔部が内拡状に形成されているので、充填された
モルタルが抜脱するおそれがない。しかも、ブロ
ツク体がコンクリートまたはモルタル製であり、
ブロツク体と表面仕上げ用のモルタルとの密着
性、およびブロツク体とコンクリート壁との密着
性を良好に確保することができるので、コンクリ
ート壁の内部に対する漏水を効果的に阻止するこ
とができ、鉄筋の腐蝕を確実に防止することがで
きるという特有の実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の埋め込みコンの一実施例を
示す斜視図、第２図は使用状態を示す断面図、第
３図はブロツク体を製造するための成形型の断面
図。１１……ブロツク体、１２……ジヨイントナツ
ト、１３……係止部材、１４……孔部、Ａ……足
場インサート、Ｂ……コンクリート壁、Ｃ……壁
繋ぎ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ブロツク体の内部にジヨイントナツトを埋設
し、このジヨイントナツトに、抜脱防止用の係止
部材をねじ込んでいる足場インサートにおいて、
上記ブロツク体を、コンクリートまたはモルタル
にて形成しているとともに、ブロツク体の一端部
に、ジヨイントナツトと連通し、かつ壁繋ぎを導
入可能な所定長さの孔を内拡状に形成しているこ
とを特徴とする足場インサート。