JPH07125160A - 多層積層体 - Google Patents

多層積層体

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JPH07125160A
JPH07125160A JP27704093A JP27704093A JPH07125160A JP H07125160 A JPH07125160 A JP H07125160A JP 27704093 A JP27704093 A JP 27704093A JP 27704093 A JP27704093 A JP 27704093A JP H07125160 A JPH07125160 A JP H07125160A
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JP
Japan
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layer
container
resin
propylene
ethylene
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Application number
JP27704093A
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English (en)
Inventor
Tetsunobu Kuramoto
哲伸 倉本
Katsumi Ichino
克美 一野
Takao Nanju
隆雄 南寿
Kazuyuki Watanabe
和幸 渡辺
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 表面粗さの中心線平均粗さが0.15〜0.
30μmの範囲で、主としてポリプロピレン系樹脂から
なる層(A層)を表面として、その他のプラスチック基
材よりなる層(B層)とを少なくとも一層以上を積層し
たことを特徴とする多層積層体。 【効果】 本発明の多層積層体は、ゲル状内容物を容器
から取り出す際に発生していた型くずれや内容物が容器
の器壁に残るという問題を解決し容易にゲル状内容物を
取り出すことができるという特徴を有しており、豆腐、
プリン、ゼリー、プディング等のゲル状食品の包装に非
常に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なゲル状内容物の
離型性に優れた多層積層体に関し、更に詳しくは豆腐、
卵豆腐、プリン、ゼリー、プディング等のゲル状の食品
の容器に適した多層積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ゲル状の内容物の収納にはポリエ
チレン樹脂やポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂からなるシート
を真空成形等により、容器に成形したものや射出成形、
ブロー成形、等により成形した容器及び紙にポリオレフ
ィン系樹脂をラミネート加工した容器が用いられてい
た。例えば、豆腐製品に関しては、木綿豆腐、きぬごし
豆腐、充填豆腐、ソフト豆腐、やき豆腐などがあるが、
これらの容器に関しては、「食品包装便覧 日本包装技
術協会発行 1988年3月1日」に詳細に述べられて
いる。これによると、包装形態としては、袋入り包装や
パック型包装、ブロー型包装、多層紙容器包装がある。
また、豆腐は水分85〜90%をゲル内に包含した水分
の多い食品であるので非常にこわれやすい。木綿、きぬ
ごし豆腐は、カットした後容器に入れ、シールする。充
填きぬごし豆腐は、最後に加熱凝固の工程があるので、
包装容器は耐熱性が必要となる。容器としてはどんな形
でも良いが、安価で破損し難く、シール性がよく、酸素
透過性が少ないことが求められる。さらに、容器の材質
としては、ブロー型が高密度ポリエチレン、パック型が
ポリプロピレン、ポリスチレン、袋入りがポリ塩化ビニ
リデン、多層紙容器が紙、アルミ箔、ポリエチレンから
なる多層積層体が多く用いられている。このような従来
のものは、凝結した内容物が容器に固着してしまい、消
費者が逆さまにして内容物を容器から取り出そうとする
と、容器の底と周壁との接続部分、角隅部分に内容物が
付着して離型しにくく、取り出したものが内容物の上周
辺部分、角隅部分で型くずれをおこし、美麗な内容物が
取り出せないという問題があった。
【0003】この原因は、内容物を容器に充填し、その
後に凝固させるタイプの場合、原液と一緒に充填する凝
固剤が、容器内で水側に溶解して、豆腐が凝固する際
に、豆腐の表面に析出して固まり、容器の内面との間で
固着してしまうといわれている。上記の問題点を、解決
する方法としては、例えば卵豆腐の場合には、鶏卵、だ
し汁、調味料等よりなる卵豆腐の原料混合液を耐熱性を
有するプラスチック容器に充填、密封し加熱凝固させて
卵豆腐を作る際に通常の加熱温度によって定まる水蒸気
よりも0.3Kg/cm2 以上好ましくは0.3〜5.
0Kg/cm2 高い圧力下で加熱し、内容物の弾力を高
め、容器から取りだしやすくする方法(特公昭54−3
6668号公報)、容器周壁と内容物の間に液体、水分
を膜状に介在させる方法(特開昭55−5314号公報
及び特開昭55−12100号公報)、中空円錐台形状
に形成される紙容器において、容器胴部を形成する同円
心状に配置された大円弧と小円弧及び該円弧の両端を結
ぶ一対の半径方向に伸びる側縁から形成されるほぼ扇型
の胴紙が該小円弧の任意の箇所から少なくとも一つ該円
弧の半径方向内方に向かって所定長さ伸びるピール端紙
を有し容器形成後に該ピール端紙を容器の底面に露出さ
せる方法(特開昭56−84240号公報)、包装用容
器の構成部分を成形して開封用の用具とする方法(特開
平2−109851号公報)、プリン容器の底板に開孔
用突起を突設し、所要時のみ外部より空気を流入せし
め、真空吸引作用を破壊し、内容物を取り出しやすくす
る方法(特開昭53−31476号公報)、合成樹脂シ
ート製容器の内面に、グリセリド、モノグリセリン脂肪
酸エステル、ソーヤレシチン等の食品吸湿脱水剤をコー
ティングする方法(特公昭64−3748号公報)等が
良く知られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術で
は、ゲル状内容物の取り出し時に、内容物の容器からの
離型性が未だ不十分であり、更に美麗に内容物が取り出
せるものが、望まれていた。従って本発明の目的は、ゲ
ル状内容物の容器からの離型性に優れ、しかも特殊な取
り出し器具または容器形状を必要としない、容器包装用
の多層積層体を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成すべくなされたもので、ゲル状内容物の離型性とゲル
状内容物が接する包装容器の成形前の表面粗さに密接な
関係があることを見いだした。その要旨は表面粗さの中
心線平均粗さが0.15〜0.30μmの範囲で、主と
してポリプロピレン系樹脂からなる層(A層)を内容物
と接する表面に供し、保型と酸素透過性を下げる為のそ
の他のプラスチック基材よりなる層(B層)とを少なく
とも一層以上を積層した多層積層体を用いることにより
内容物を容易に取り出せることができるものである。
【0006】A層を構成し内容物と接する表面の粗さの
断面曲線の山の間隔は特に限定されるものではないが、
0.1mm〜1.0mmの範囲にある場合には、ゲル状
内容物の離型性はさらに向上する。上記表面粗さの中心
線平均粗さ及び粗さの断面曲線の山の間隔についてはJ
IS B 0601に詳細に記載されている。また、A
層を構成する厚みは特に限定されるものではなく、5〜
100μmの厚みが成形性の点から好ましい。上記多層
積層体のうち、A層を構成し内容物と接する表面の中心
線平均粗さが0.15μmを下回るか或は0.30μm
を上回る場合には、ゲル状内容物を取り出す際に真空破
壊が容易に起こらず、内容物が型くずれを起こしたり容
器内器壁に内容物が残ってしまう。
【0007】さらに、A層を構成するポリプロピレン系
樹脂はプロピレンの単独重合体、プロピレンとエチレン
のランダム共重合体、プロピレンとエチレンのブロック
共重合体等が挙げられるが、プロピレンとエチレンのブ
ロック共重合体を用いるかあるいはエチレンプロピレン
エラストマー、エチレンブテンエラストマーまたはポリ
エチレンのうちいずれかとプロピレンの単独重合体また
はプロピレンとエチレンのランダム共重合体のいずれか
との混合物が好適に用いられ、上記混合物中のエチレン
プロピレンエラストマーまたはポリエチレンまたはエチ
レンブテンエラストマーの混合量が5〜40重量%の範
囲のものがさらに好適に用いられる。混合物を用いる場
合には、エチレンプロピレンエラストマー、エチレンブ
テンエラストマーまたはポリエチレン樹脂の混合量が5
重量%より少ないと表面粗さが0.15μmを下回りゲ
ル状内容物の容器からの取り出しが困難となり、また混
合量が40重量%を越えると表面粗さが0.30μmを
上回ってしまい、内容物の容器からの取り出しが困難と
なるばかりでなく耐熱性を著しく損ねてしまう。
【0008】上記記載のポリプロピレン系樹脂のプロピ
レンーエチレンブロック共重合体、プロピレンの単独重
合体、あるいはプロピレンとエチレンのランダム共重合
体の230℃のメルトフローレート(以下MFR)は
2.16kgの荷重時1〜10g/10minのもの
が、またエチレンプロピレンエラストマー、エチレンブ
テンエラストマーあるいはポリエチレン樹脂の190℃
MFRは2.16kg荷重時1〜10g/10minの
ものが成形性の点で好ましい。また、上記記載のA層の
ポリプロピレン系樹脂層は単層であってもその他ポリオ
レフィン樹脂あるいはその他の樹脂との2層以上の多層
であっても特に限定されるものではない。 これらポリ
プロピレン系樹脂を使用し、表面粗さの中心線平均粗さ
が0.15〜0.30μmの範囲にあるA層はTダイ
法、インフレーション法でどちらの成形法から供しても
良い。ただし、インフレーション法で成膜される場合に
はブロー比が大きくなると表面粗さが0.15μmを下
回ってしまい離型性が悪くなるためブロー比は2以下が
好ましい。
【0009】一方、B層を構成するプラスチック基材と
は、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリイソプレン、ポリブテン、ポリ3−メチルブ
テン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリブタジェ
ン、ポリスチレン及び前記構成単位の共重合体、例え
ば、エチレン/プロピレン共重合体、ブテン−1、4−
メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等を
コモノマーとした直鎖状低密度ポリエチレン、プロピレ
ン/エチレンのブロック共重合体、スチレン/ブタジェ
ン共重合体叉はこれら樹脂の混合物、グラフト物、架橋
体、ブロック共重合体など)、エチレン/酢酸ビニル共
重合体及びその部分または完全けん化物、含ハロゲン重
合体(例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、
ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロ
プレン、塩化ゴムなど)、不飽和カルボン酸及びその誘
導体の重合体(例えば、ポリアルキルメタクリレート、
ポリアルキルアクリレート、ポリアクリロニトリル、及
び前記重合体の構成モノマーと他のモノマーとの共重合
体、例えば、アクリロニトリル/スチレン共重合体、A
BS樹脂、エチレン/アルキルアクリレート共重合体、
エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレ
ン/メタクリル酸共重合体及びそのイオン架橋物な
ど)、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステ
ル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートなど)、ポリアミド、ポリフェニレン
オキシド、ポリスルフォンなどの樹脂を用いた基材が挙
げられる。これらのうちコスト、取り扱い易さ等を考慮
するとポリオレフィン系樹脂、特にポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリイソプレン、ポリブテン、ポリ3−メ
チルブテン−1、ポリ4メチルペンテン−1、エチレン
/プロピレン共重合体、ブテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等をコモノマーと
した直鎖状ポリエチレン、プロピレン/エチレンブロッ
ク共重合体、ポリエステル、ポリアミドなどの樹脂また
はこれらの樹脂の混合物を用いた基材が好ましい。
【0010】A層とB層とを積層する方法としてはA層
を構成する樹脂層とB層を構成する樹脂層とを予めTダ
イ法等で成膜しその後にドライラミネート法で積層する
方法、またはA層を構成する樹脂層を予めTダイ法で成
膜し、B層を構成する樹脂を押し出しながらA層のフィ
ルムと積層する押し出しラミネート法あるいはA層を構
成する樹脂層とB層を構成する樹脂層とを予めTダイ法
等で成膜し、その後にその他の樹脂を用いて積層するサ
ンドラミネート法等が挙げられ、その他の樹脂としては
特に限定されるものではないが、エチレン−プロピレン
エラストマーなどをブレンドした変性ポリプロピレン、
変性ポリブテン、変性ポリ−4メチルペンテン、或は上
述のポリオレフィン系ポリマーに不飽和カルボン酸叉は
その無水物を有機過酸化物のもとにグラフト或は他のモ
ノマー(例えばメチルメタアクリレ−ト、エチルアクリ
レ−ト等)とともに共重合したもの等がある。このよう
にして得られた多層積層体は、さらに真空成形機 、圧
空成形機、延伸ブロー成形機等を用い容器に成形され
る。
【0011】
【実施例】以下、実施例をあげ本発明を更に詳しく説明
する。以下の実施例において、表面粗さの中心線平均粗
さおよび断面曲線の山の間隔は、JIS B0601に
従って測定した。また、測定装置は、HOMMELWE
RKE GmbH社製の表面粗さ系Hommel Te
ster T1000を使用した。 (実施例1)プロピレン単独重合体樹脂70重量%とエ
チレンプロピレンエラストマー30重量%とを含む混合
物をTダイ法で厚み30μmに成膜し、その後にポリス
チレン樹脂を使用した厚み500μmのシートとをドラ
イラミネート法で積層し、真空成形により容器を得た。
この時真空成形前のポリプロピレン樹脂とエチレン−プ
ロピレン樹脂の混合物側の表面粗さは中心線平均粗さが
0.18μmであり、また断面曲線の山の間隔が0.6
mmであった。この容器に豆腐原液を充填密封し80℃
で50分間ボイルし冷却した。冷却後容器を開封して豆
腐を取り出したところ、豆腐は器壁に残ったり型くずれ
を起こすことなく容易に取り出すことができた。
【0012】(実施例2)プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体樹脂をTダイ法で厚み70μmに成膜し、そ
の後に上記70μmのフィルムとプロピレン単独重合体
樹脂とを押出ラミにより、全厚み570μmの積層体を
得、真空成形により容器を得た。この時真空成形前のプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体の表面粗さは中心
線平均粗さが0.23μmで断面曲線の山の間隔が1.
2mmであった。この容器に豆腐原液を充填密封し80
℃で50分間ボイルし冷却した。冷却後容器を開封して
豆腐を取り出したところ、豆腐は問題なく取り出すこと
ができた。
【0013】(実施例3)プロピレン単独重合体樹脂6
5重量%とエチレンプロピレンエラストマー35重量%
を含む混合物とプロピレン単独重合体樹脂とを混合物側
が20μmでプロピレン単独重合体側が10μmとなる
ようにTダイ多層成形法で成膜した。その後にポリスチ
レン樹脂を使用した600μmのシートとをドライラミ
ネート法で積層し真空成形して容器を得た。この時真空
成形前の混合物側の表面粗さは中心線平均粗さが0.1
7μmであり、また断面曲線の山の間隔が0.7mmで
あった。この容器に豆腐原液を充填密封し80℃で50
分間ボイルし冷却した。冷却後容器を開封して豆腐を取
り出したところ、豆腐は器壁に残ったり型くずれを起こ
すことなく容易に取り出すことができた。
【0014】(実施例4)プロピレン単独重合体樹脂9
0重量%とポリエチレン樹脂10重量%を含む混合物を
厚み30μmとなるようにTダイ多層成形法で成膜し
た。その後にポリスチレン樹脂を使用した600μmの
シートとをドライラミネート法で積層し真空成形して容
器を得た。この時真空成形前の混合物側の表面粗さは中
心線平均粗さが0.16μmであり、また断面曲線の山
の間隔が0.6mmであった。この容器に豆腐原液を充
填密封し80℃で50分間ボイルし冷却した。冷却後容
器を開封して豆腐を取り出したところ、豆腐は器壁に残
ったり型くずれを起こすことなく容易に取り出すことが
できた。
【0015】(実施例5)プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体樹脂80重量%とポリエチレン樹脂20重量
%を含む混合物を厚み30μmとなるようにTダイ多層
成形法で成膜し、その後にポリスチレン樹脂を使用した
600μmのシートとをドライラミネート法で積層し真
空成形して容器を得た。この時真空成形前の混合物側の
表面粗さは中心線平均粗さが0.15μmであり、また
断面曲線の山の間隔が0.5mmであった。この容器に
豆腐原液を充填密封し80℃で50分間ボイルし冷却し
た。冷却後容器を開封して豆腐を取り出したところ、豆
腐は器壁に残ったり型くずれを起こすことなく容易に取
り出すことができた。
【0016】(実施例6)プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体樹脂70重量%とエチレンブテンエラストマ
ー30重量%を含む混合物を厚み30μmとなるように
Tダイ多層成形法で成膜し、その後にポリスチレン樹脂
を使用した600μmのシートとをドライラミネート法
で積層し真空成形して容器を得た。この時真空成形前の
混合物側の表面粗さは中心線平均粗さが0.14μmで
あり、また断面曲線の山の間隔が0.5mmであった。
この容器に豆腐原液を充填密封し80℃で50分間ボイ
ルし冷却した。冷却後容器を開封して豆腐を取り出した
ところ、豆腐は器壁に残ったり型くずれを起こすことな
く容易に取り出すことができた。
【0017】(実施例7)プロピレン単独重合体樹脂7
5重量%とエチレンブテンエラストマー25重量%を含
む混合物を厚み50μmとなるようにTダイ多層成形法
で成膜し、その後にポリスチレン樹脂を使用した600
μmのシートとをドライラミネート法で積層し真空成形
して容器を得た。この時真空成形前の混合物側の表面粗
さは中心線平均粗さが0.12μmであり、また断面曲
線の山の間隔が0.6mmであった。この容器に豆腐原
液を充填密封し80℃で50分間ボイルし冷却した。冷
却後容器を開封して豆腐を取り出したところ、豆腐は器
壁に残ったり型くずれを起こすことなく容易に取り出す
ことができた。
【0018】(比較例1)プロピレン単独重合体樹脂5
5重量%とエチレンプロピレンエラストマー45重量%
とを含む混合物をTダイ法で厚み30μmに成膜し、そ
の後にポリスチレン樹脂を使用した厚み500μmのシ
ートとをドライラミネート法で積層し、真空成形により
容器を得た。この時真空成形前のポリプロピレン樹脂と
エチレン−プロピレン樹脂の混合物側の表面粗さは中心
線平均粗さが0.35μmであり、また断面曲線の山の
間隔が1.3mmであった。この容器に豆腐原液を充填
密封し80℃で50分間ボイルし冷却した。冷却後容器
を開封して豆腐を取り出したところ、器壁に豆腐が残り
美麗に取り出すことができなかった。
【0019】(比較例2)ポリスチレン樹脂を厚み50
0μmのシートにTダイ成形法にて成形し、その後真空
成形により容器を得た。この時真空成形前のポリスチレ
ン樹脂の表面粗さは中心線平均粗さが0.05μmであ
り、また断面曲線の山の間隔が0.6mmであった。こ
の容器に豆腐原液を充填密封し80℃で50分間ボイル
し冷却した。冷却後容器を開封して豆腐を取り出したと
ころ、器壁に豆腐が残り美麗に取り出すことができなか
った。
【0020】
【発明の効果】本発明の多層積層体は、ゲル状内容物を
容器から取り出す際に発生していた型くずれや内容物が
容器の器壁に残るという問題を解決し容易にゲル状内容
物を取り出すことができるという特徴を有しており、豆
腐、プリン、ゼリー、プディング等のゲル状食品の包装
に非常に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 和幸 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電工 株式会社大分研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面粗さの中心線平均粗さが0.15〜
    0.30μmの範囲で、主としてポリプロピレン系樹脂
    からなる層(A層)を表面として、その他のプラスチッ
    ク基材よりなる層(B層)とを少なくとも一層以上を積
    層したことを特徴とする多層積層体。
  2. 【請求項2】 A層を構成するポリプロピレン系樹脂
    が、プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂からな
    る請求項1記載の多層積層体。
  3. 【請求項3】 A層を構成するポリプロピレン系樹脂が
    プロピレンの単独重合体またはプロピレンとエチレンの
    ランダム共重合体樹脂95〜60重量%とエチレン−プ
    ロピレンエラストマーまたはエチレンブテンエラストマ
    ーまたはポリエチレン樹脂5〜40重量%の混合物から
    なる請求項1記載の多層積層体。
  4. 【請求項4】 B層のその他のプラスチック基材が、ポ
    リプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル
    樹脂、ポリエステル樹脂のいずれかから形成されたこと
    を特徴とする請求項1ないし3記載のいずれか一つの多
    層積層体。
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