JP2018108654A - 防曇シート、成形体、容器、および成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】防曇効果および接合性の双方を付与可能な防曇シート、成形体、容器、および成形体の製造方法を提供する。【解決手段】成形体の製造方法は、被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体を製造する製造方法であって、防曇剤が含有された樹脂組成物を、透明シートの一面で、前記フランジに形成される接合部の位置より内周側に対応した領域の少なくとも一部に塗布し、防曇層を設ける工程と、前記防曇層が設けられた透明シートを、前記防曇層が前記接合部より内周側の領域となる位置で前記成形体を成形する工程と、を実施する。【選択図】図2
Description
本発明は、防曇シート、成形体、容器、および成形体の製造方法に関する。
食品を包装する容器として、食品を視認可能な透明な蓋を備えた構成が知られている。このような容器として、加熱調理しても食品を視認できるように、防曇処理が施されたものが知られている(例えば、特許文献1または特許文献2)。
特許文献1に記載のものは、急冷により成形したポリオレフィン系樹脂シートの一表面に、防曇剤とバインダー樹脂との混合水溶液を塗布して防曇層を設けて防曇シートを得、この防曇シートから蓋などを成形している。
特許文献2に記載のものは、ポリオレフィン系シートの一表面に、防曇剤と、ガラス転移温度がそれぞれ異なる2以上の親水性樹脂とを含有する組成物を塗布して防曇層を設け、得られた防曇シートから蓋などを成形している。
特許文献2に記載のものは、ポリオレフィン系シートの一表面に、防曇剤と、ガラス転移温度がそれぞれ異なる2以上の親水性樹脂とを含有する組成物を塗布して防曇層を設け、得られた防曇シートから蓋などを成形している。
上記特許文献1および特許文献2のものでは、十分な防曇効果を提供できる。
一方、容器本体と、蓋とを備えた容器において、搬送などの際に包装物が漏れ出ないように包装されることが望まれている。
本発明は、防曇効果および接合性の双方を付与可能な防曇シート、成形体、容器、および成形体の製造方法を提供することを目的とする。
一方、容器本体と、蓋とを備えた容器において、搬送などの際に包装物が漏れ出ないように包装されることが望まれている。
本発明は、防曇効果および接合性の双方を付与可能な防曇シート、成形体、容器、および成形体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の防曇シートの一態様は、被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体に成形される防曇シートであって、前記フランジの接合部が設けられる位置より内周側の領域における少なくとも一部に、防曇剤が含有された樹脂組成物が印刷されて防曇層が設けられているものである。
この発明の一態様では、例えば、防曇シートから容器本体や蓋を成形した場合、容器本体のフランジ部や蓋の鍔部には防曇層が設けられない。このことから、フランジ部と鍔部とを、防曇層で阻害されることなく通常の方法で接合できるとともに、防曇層により防曇効果も付与できる。
この発明の一態様では、例えば、防曇シートから容器本体や蓋を成形した場合、容器本体のフランジ部や蓋の鍔部には防曇層が設けられない。このことから、フランジ部と鍔部とを、防曇層で阻害されることなく通常の方法で接合できるとともに、防曇層により防曇効果も付与できる。
ここで、成形体とは、例えば、容器を構成する容器本体や蓋などである。なお、容器本体と蓋との対となる容器に限らず、例えば容器本体と蓋との間に被接合部分が介在する容器、同形状の容器本体同士あるいは蓋同士が対となる容器、さらには防曇シートを重ね合わせた袋構成などにも適用できる。
そして、被接合部分とは、成形体が容器本体の場合は蓋の鍔部であり、成形体が蓋の場合は容器本体のフランジ部であり、防曇シートを重ね合わせて袋を形成する場合では、重ね合わされて接合される相手方の防曇シールの接合領域である。
また、フランジとは、成形体が容器本体の場合は蓋の鍔部が接合されるフランジ部であり、成形体が蓋の場合は容器本体のフランジ部が接合される鍔部である。
そして、外周部とは、成形体の外周縁に沿った周縁部分である。接合部が外周部の全周に亘って設けられる場合に限らず、周方向で点在するように接合部が設けられる場合も含むものである。
また、接合とは、例えば、ヒートシールに限らず、超音波による溶着、接着剤などを用いた接着など、各種方法を利用できる。
そして、透明とは、例えば、容器本体と蓋とにより内部に包装された被包装物を、容器本体や蓋を通して視認できる程度であればよい。具体的には、防曇シートの全ヘイズが、例えば50%以下、好ましくは30%以下、特に好ましくは10%以下とされたものである。全ヘイズを前記範囲とすることで、被包装物を視認でき、被包装物の状態判別が可能になる。
また、接合部が設けられる位置より内周側とは、接合部および接合部から外周側には、防曇層が設けられないことを意味するものでる。
そして、被接合部分とは、成形体が容器本体の場合は蓋の鍔部であり、成形体が蓋の場合は容器本体のフランジ部であり、防曇シートを重ね合わせて袋を形成する場合では、重ね合わされて接合される相手方の防曇シールの接合領域である。
また、フランジとは、成形体が容器本体の場合は蓋の鍔部が接合されるフランジ部であり、成形体が蓋の場合は容器本体のフランジ部が接合される鍔部である。
そして、外周部とは、成形体の外周縁に沿った周縁部分である。接合部が外周部の全周に亘って設けられる場合に限らず、周方向で点在するように接合部が設けられる場合も含むものである。
また、接合とは、例えば、ヒートシールに限らず、超音波による溶着、接着剤などを用いた接着など、各種方法を利用できる。
そして、透明とは、例えば、容器本体と蓋とにより内部に包装された被包装物を、容器本体や蓋を通して視認できる程度であればよい。具体的には、防曇シートの全ヘイズが、例えば50%以下、好ましくは30%以下、特に好ましくは10%以下とされたものである。全ヘイズを前記範囲とすることで、被包装物を視認でき、被包装物の状態判別が可能になる。
また、接合部が設けられる位置より内周側とは、接合部および接合部から外周側には、防曇層が設けられないことを意味するものでる。
さらに、本発明の一態様では、前記防曇層は、前記フランジの内周縁から内側の領域における少なくとも一部に設けられている構成とすることもできる。
この一態様では、フランジの内周縁から内側の領域における少なくとも一部に防曇層を設けることで、接合部に位置しないように防曇層を設けることが容易にできる。
この一態様では、フランジの内周縁から内側の領域における少なくとも一部に防曇層を設けることで、接合部に位置しないように防曇層を設けることが容易にできる。
そして、本発明の一態様では、基材層と、前記基材層に積層され前記他と接合されて接合部を形成可能な接合層と、を備え、前記防曇層は、前記接合層にパッド印刷により形成された構成とすることもできる。
この一態様では、他と接合する接合層に防曇層を設けることで、例えば、蓋の鍔部と容器本体のフランジ部とが取り付けられた状態で、防曇層が蓋および容器本体の対向する面に臨み、良好に防曇効果を付与できる。
この一態様では、他と接合する接合層に防曇層を設けることで、例えば、蓋の鍔部と容器本体のフランジ部とが取り付けられた状態で、防曇層が蓋および容器本体の対向する面に臨み、良好に防曇効果を付与できる。
本発明の成形体の一態様は、被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体であって、前記フランジの接合部より内周側の領域における少なくとも一部に、防曇剤が含有された樹脂組成物がパッド印刷されて防曇層が設けられたものである。
この発明の一態様では、フランジにおける接合部および接合部より外周側には防曇層が設けられない。このことから、例えば、容器本体のフランジ部と蓋の鍔部とが、防曇層により阻害されることなく通常の方法で接合できる。このため、防曇層による防曇効果が得られるとともに、接合性を向上できる。
この発明の一態様では、フランジにおける接合部および接合部より外周側には防曇層が設けられない。このことから、例えば、容器本体のフランジ部と蓋の鍔部とが、防曇層により阻害されることなく通常の方法で接合できる。このため、防曇層による防曇効果が得られるとともに、接合性を向上できる。
そして、本発明の一態様では、前記防曇層は、前記フランジの内周縁から内側の領域における少なくとも一部に設けられている構成とすることもできる。
この一態様では、フランジの内周縁から内側の領域における少なくとも一部に防曇層を設けることで、接合部に位置しないようにパッド印刷により防曇層を設けることが容易にできる。
この一態様では、フランジの内周縁から内側の領域における少なくとも一部に防曇層を設けることで、接合部に位置しないようにパッド印刷により防曇層を設けることが容易にできる。
また、本発明の一態様では、容器本体のフランジ部と接合されて接合部を形成可能な鍔部を有した蓋である構成とすることもできる。
この一態様では、成形体を蓋とすることで、防曇層による防曇効果が得られるとともに、容器本体との接合による封止性を向上できる。
この一態様では、成形体を蓋とすることで、防曇層による防曇効果が得られるとともに、容器本体との接合による封止性を向上できる。
さらに、本発明の一態様では、蓋の鍔部と接合されて接合部を形成可能なフランジ部を有した容器本体である構成とすることもできる。
この一態様では、成形体を容器本体とすることで、防曇層による防曇効果が得られるとともに、蓋との接合による封止性を向上できる。
この一態様では、成形体を容器本体とすることで、防曇層による防曇効果が得られるとともに、蓋との接合による封止性を向上できる。
本発明の容器の一態様は、本発明の成形体を備えた容器である。
この一態様では、防曇効果および容器本体あるいは蓋との接合による封止性の双方が得られる容器を提供できる。
この一態様では、防曇効果および容器本体あるいは蓋との接合による封止性の双方が得られる容器を提供できる。
本発明の成形体の製造方法の一態様は、被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体を製造する製造方法であって、防曇剤が含有された樹脂組成物を、透明シートの一面で、前記フランジに形成される接合部の位置より内周側に対応した領域の少なくとも一部に塗布し、防曇層を設ける工程と、前記防曇層が設けられた透明シートを、前記防曇層が前記接合部より内周側の領域となる位置で前記成形体を成形する工程と、を実施することである。
この発明の一態様では、所定の位置で防曇層が設けられた透明シートを用いて、防曇層がフランジに形成される接合部の位置より内周側に対応した領域となるように成形体を成形する。このことにより、フランジの接合部が形成される位置には防曇層が設けられないので、例えば、容器本体のフランジ部と蓋の鍔部とが、防曇層で阻害されることなく通常の方法で接合できる。このため、防曇層による防曇効果が得られるとともに、接合性を向上できる。
この発明の一態様では、所定の位置で防曇層が設けられた透明シートを用いて、防曇層がフランジに形成される接合部の位置より内周側に対応した領域となるように成形体を成形する。このことにより、フランジの接合部が形成される位置には防曇層が設けられないので、例えば、容器本体のフランジ部と蓋の鍔部とが、防曇層で阻害されることなく通常の方法で接合できる。このため、防曇層による防曇効果が得られるとともに、接合性を向上できる。
本発明の成形体の製造方法の一態様は、被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体を製造する製造方法であって、透明シートから前記成形体を成形する工程と、前記フランジにおける接合部に対応する位置より内周側の領域の少なくとも一部に、防曇剤が含有された樹脂組成物をパッド印刷により塗布して防曇層を設ける工程と、を実施することである。
この発明の一態様では、成形した成形体のフランジの接合部に対応する位置より内周側の領域に、バッド印刷により防曇層を設ける。このことにより、フランジの接合部が形成される位置には防曇層が設けられないので、例えば、容器本体のフランジ部と蓋の鍔部とが、防曇層で阻害されることなく通常の方法で接合できる。このため、防曇層による防曇効果が得られるとともに、接合性を向上できる。
この発明の一態様では、成形した成形体のフランジの接合部に対応する位置より内周側の領域に、バッド印刷により防曇層を設ける。このことにより、フランジの接合部が形成される位置には防曇層が設けられないので、例えば、容器本体のフランジ部と蓋の鍔部とが、防曇層で阻害されることなく通常の方法で接合できる。このため、防曇層による防曇効果が得られるとともに、接合性を向上できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[容器の構成]
図1に示すように、容器1は、容器本体2と、防曇処理された本発明の成形体としての蓋3とを備えたている。
なお、本実施形態で説明する容器としては、例えばノッチを設けた層間剥離で開封する構成、ノッチを設けない凝集剥離で開封する構成など、適宜選択されるものである。
[容器の構成]
図1に示すように、容器1は、容器本体2と、防曇処理された本発明の成形体としての蓋3とを備えたている。
なお、本実施形態で説明する容器としては、例えばノッチを設けた層間剥離で開封する構成、ノッチを設けない凝集剥離で開封する構成など、適宜選択されるものである。
容器本体2は、多層シートを成形、具体的には加熱により成形してなるもので、剥離層21および表下層22の2層が、これらの順で積層された積層体である。
容器本体2は、所定の深さを有する略円形のカップ形状であって、略円形状の開口部24Aを開口する収納凹部24を有し、当該開口部24Aの周縁には、外側に張り出すようにフランジ部25が設けられている。
さらに、フランジ部25の外周縁の一部には、外周方向に舌片状に突出する開封開始端(図示せず)が延設されている。
容器本体2は、所定の深さを有する略円形のカップ形状であって、略円形状の開口部24Aを開口する収納凹部24を有し、当該開口部24Aの周縁には、外側に張り出すようにフランジ部25が設けられている。
さらに、フランジ部25の外周縁の一部には、外周方向に舌片状に突出する開封開始端(図示せず)が延設されている。
剥離層21は、容器1に封入される被包装物と接触し、かつ蓋3のシーラントとヒートシールされる層である。詳細は後述するが、蓋3とヒートシールされたヒートシール部(図示せず)は、蓋3と共に容器本体2から剥離される。
剥離層21としては、例えば蓋3とヒートシールされる材料、好ましくはポリオレフィン系樹脂が好適に用いられる。具体的には、ホモポリプロピレン(HPP)、ランダムポリプロピレン(RPP)、ブロックポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂や、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリエチレン系樹脂、直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体などが用いられる。
剥離層21としては、例えば蓋3とヒートシールされる材料、好ましくはポリオレフィン系樹脂が好適に用いられる。具体的には、ホモポリプロピレン(HPP)、ランダムポリプロピレン(RPP)、ブロックポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂や、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリエチレン系樹脂、直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体などが用いられる。
表下層22は、剥離層21に隣接して剥離層21の下層を構成し、容器1の開封に際して剥離層21との間で層間剥離される。
表下層22を構成する具体的な材料としては、例えばオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、および、ポリエステル系樹脂の群から選ばれる少なくともいずれか1種からなる構成とすることが好ましい。
そして、オレフィン系樹脂としては、具体的にはポリプロピレン、ポリエチレンなどが用いられる。特に、ポリプロピレンは、広く流通されて容易に入手でき安価であるとともに高強度である点から、好適に用いられる。
ポリスチレン系樹脂としては、具体的には汎用の透明で剛性のあるGPグレードのポリスチレンや、耐衝撃性のHIグレードのポリスチレンなどが用いられる。特に、HIグレードのポリスチレンは、容器などとして利用する際に要求される耐衝撃性の点から、好適に用いられる。
ポリエステル系樹脂としては、具体的には非晶性ポリエステル、結晶性ポリエステルなどが用いられ、特に非晶性ポリエステルが加工性の理由から好適に用いられる。
表下層22を構成する具体的な材料としては、例えばオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、および、ポリエステル系樹脂の群から選ばれる少なくともいずれか1種からなる構成とすることが好ましい。
そして、オレフィン系樹脂としては、具体的にはポリプロピレン、ポリエチレンなどが用いられる。特に、ポリプロピレンは、広く流通されて容易に入手でき安価であるとともに高強度である点から、好適に用いられる。
ポリスチレン系樹脂としては、具体的には汎用の透明で剛性のあるGPグレードのポリスチレンや、耐衝撃性のHIグレードのポリスチレンなどが用いられる。特に、HIグレードのポリスチレンは、容器などとして利用する際に要求される耐衝撃性の点から、好適に用いられる。
ポリエステル系樹脂としては、具体的には非晶性ポリエステル、結晶性ポリエステルなどが用いられ、特に非晶性ポリエステルが加工性の理由から好適に用いられる。
特に、表下層22として、プロピレン単位を少なくとも一部に含む重合体(以下ポリプロピレン系樹脂といい、適宜PPと表す)と、エチレン単位を少なくとも一部に含む重合体(以下ポリエチレン系樹脂といい、適宜PEと表す)とを、(PP:PE)=(30質量%以上99質量%以下:1質量%以上70質量%以下)で配合された樹脂組成物を用いることができる。なお、表下層22としては、例えばポリプロピレン系樹脂が100質量%としたものでもよい。
ここで、質量比PP/PEが0.67より小さくなると、ヒートシール時に樹脂溜りが発生して開封不良を発生する、という不都合を生じるおそれがある。特に、質量比PP/PEが0.429より少なくなると剛性不足を生じるおそれがあり、質量比PP/PEが99より多くなると柔軟性不足を生じるおそれがある。
そして、ポリプロピレン系樹脂とは、具体的には、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、およびこれらの混合物の4種類のうちのいずれかから選択されたものである。そして、耐熱性を考慮する場合には、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレンの順で好ましい。また、他の層とのシール性を考慮する場合には、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ホモポリプロピレンの順で好ましい。
また、ポリエチレン系樹脂とは、具体的には、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなどが用いられる。特に、低密度ポリエチレンが成形加工安定性の理由から好適に用いられる。
ここで、質量比PP/PEが0.67より小さくなると、ヒートシール時に樹脂溜りが発生して開封不良を発生する、という不都合を生じるおそれがある。特に、質量比PP/PEが0.429より少なくなると剛性不足を生じるおそれがあり、質量比PP/PEが99より多くなると柔軟性不足を生じるおそれがある。
そして、ポリプロピレン系樹脂とは、具体的には、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、およびこれらの混合物の4種類のうちのいずれかから選択されたものである。そして、耐熱性を考慮する場合には、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレンの順で好ましい。また、他の層とのシール性を考慮する場合には、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ホモポリプロピレンの順で好ましい。
また、ポリエチレン系樹脂とは、具体的には、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなどが用いられる。特に、低密度ポリエチレンが成形加工安定性の理由から好適に用いられる。
なお、表下層22には、タルクなどの無機フィラーが添加されてもよい。
また、表下層22は、剥離層21に直接隣接して積層形成されているが、剥離層21と表下層22との間に、接着層などのヒートシールにより流動しない、もしくは流動しにくい比較的に薄膜とされた層が設けられていてもよい。
また、表下層22は、剥離層21に直接隣接して積層形成されているが、剥離層21と表下層22との間に、接着層などのヒートシールにより流動しない、もしくは流動しにくい比較的に薄膜とされた層が設けられていてもよい。
また、容器本体2のフランジ部25の厚さ寸法は、好ましくは200μm以上2000μm以下、より好ましくは250μm以上600μm以下、特に好ましくは300μm以上500μm以下とする。
ここで、フランジ部25の厚さ寸法が200μmより薄くなると、容器としての剛性が下がるという不都合を生じるおそれがある。一方、フランジ部25の厚さ寸法が2000μmより厚くなると、多くの材料が必要となって製造コスト(原料費)が上がる、という不都合を生じるおそれがあることから、上記範囲に設定される。
ここで、フランジ部25の厚さ寸法が200μmより薄くなると、容器としての剛性が下がるという不都合を生じるおそれがある。一方、フランジ部25の厚さ寸法が2000μmより厚くなると、多くの材料が必要となって製造コスト(原料費)が上がる、という不都合を生じるおそれがあることから、上記範囲に設定される。
蓋3は、透明シートを成形、具体的には加熱により成形してなるもので、容器1の外部に現れる基材層31と、容器本体2の剥離層21とヒートシールされる接合層32と、接合層32に積層され容器本体2の収納凹部24に対向する防曇層33とが、これらの順で積層された積層体である。
蓋3は、所定の高さを有する略円形のドーム形状であって、略円形状で容器本体2の開口部24Aを覆うドーム部35を有し、当該ドーム部35の周縁には、外側に張り出すよう鍔部36が設けられている。防曇層33は、鍔部36より内周側領域となるドーム部35にのみ設けられている。すなわち、鍔部36には、防曇層33は設けられていない。さらに、鍔部36の外周縁の一部には、外周方向に舌片状に突出する開封開始端(図示せず)が延設されている。
蓋3は、所定の高さを有する略円形のドーム形状であって、略円形状で容器本体2の開口部24Aを覆うドーム部35を有し、当該ドーム部35の周縁には、外側に張り出すよう鍔部36が設けられている。防曇層33は、鍔部36より内周側領域となるドーム部35にのみ設けられている。すなわち、鍔部36には、防曇層33は設けられていない。さらに、鍔部36の外周縁の一部には、外周方向に舌片状に突出する開封開始端(図示せず)が延設されている。
基材層31は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、二軸延伸ナイロンフィルム(O−Ny)、ポリオレフィン系樹脂などを使用することができる。
ポリオレフィン系樹脂としては、種々のオレフィンの単独重合体、共重合体、およびこれらの混合物が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。単独重合体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソプレン、ブタジエンなどのモノマーからなる単独重合体が挙げられる。また、共重合体としては、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。これらの中でも、透明性、強度などの観点から、ポリプロピレンが好ましい。
また、接合層32は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などの樹脂組成物を使用することができる。
ポリオレフィン系樹脂としては、種々のオレフィンの単独重合体、共重合体、およびこれらの混合物が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。単独重合体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソプレン、ブタジエンなどのモノマーからなる単独重合体が挙げられる。また、共重合体としては、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。これらの中でも、透明性、強度などの観点から、ポリプロピレンが好ましい。
また、接合層32は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などの樹脂組成物を使用することができる。
防曇層33は、防曇剤およびバインダー樹脂を混合した樹脂組成物が、接合層32に塗布されて形成されている。
防曇剤は、付着量が固形分で4mg/m2以上400mg/m2以下であることが好ましく、固形分で50mg/m2以上200mg/m2以下であることがより好ましい。付着量が前記範囲内であれば、効果的に防曇性を発揮させることができる。
なお、付着量は、(A)乾燥後の防曇層33中の単位面積あたり質量を測定する方法や、(B)塗布液の濃度、塗布量および塗布面積から算出する方法により求められる。
防曇剤は、付着量が固形分で4mg/m2以上400mg/m2以下であることが好ましく、固形分で50mg/m2以上200mg/m2以下であることがより好ましい。付着量が前記範囲内であれば、効果的に防曇性を発揮させることができる。
なお、付着量は、(A)乾燥後の防曇層33中の単位面積あたり質量を測定する方法や、(B)塗布液の濃度、塗布量および塗布面積から算出する方法により求められる。
防曇剤としては、特に限定されないが、ショ糖系脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸3級アミド、高級アルコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、透明性および防曇性などの観点から、ショ糖系脂肪酸エステルが好ましく、ショ糖と炭素数12以上22以下の脂肪族モノカルボン酸との部分エステル化合物がより好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、アクリル系接着剤、特に透明性、成形性および防曇層33のべたつきの観点から、親水性アクリル樹脂が好ましい。親水性アクリル樹脂としては、特に限定はないが、ポリアクリル酸エステルなどの共重合体を採用することができる。ここで、ポリアクリル酸エステルを構成するアクリル酸エステルとしては、アクリル酸のメチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステルなどが挙げられる。そして、これらのアクリル酸エステルを、メタクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニルなどと共重合させたポリマーを採用できる。また、これらのアクリル酸エステルを、アクリル酸、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、ヒドロキシジアルキルメタクリレートなどの官能性モノマーと共重合させたポリマーを採用することもできる。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、アクリル系接着剤、特に透明性、成形性および防曇層33のべたつきの観点から、親水性アクリル樹脂が好ましい。親水性アクリル樹脂としては、特に限定はないが、ポリアクリル酸エステルなどの共重合体を採用することができる。ここで、ポリアクリル酸エステルを構成するアクリル酸エステルとしては、アクリル酸のメチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステルなどが挙げられる。そして、これらのアクリル酸エステルを、メタクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニルなどと共重合させたポリマーを採用できる。また、これらのアクリル酸エステルを、アクリル酸、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、ヒドロキシジアルキルメタクリレートなどの官能性モノマーと共重合させたポリマーを採用することもできる。
そして、容器1は、容器本体2のフランジ部25と、フランジ部25に載置された蓋3の鍔部36とがヒートシールされてなる。このヒートシールにより、剥離層21と接合層32とが融着し、環状のヒートシール部が形成され、容器1の内部が密封状態となる。
密封状態の容器1を開封するには、蓋3の開封開始部およびフランジ部25の開封開始部において、それぞれ反対方向に離間するように引っ張ることで、ヒートシール部で凝集剥離や層間剥離されて、容器1が簡便に開封される。
密封状態の容器1を開封するには、蓋3の開封開始部およびフランジ部25の開封開始部において、それぞれ反対方向に離間するように引っ張ることで、ヒートシール部で凝集剥離や層間剥離されて、容器1が簡便に開封される。
[蓋の製造方法]
次に、本発明の蓋の製造方法について、図面を参照して説明する。
蓋3の製造方法は、以下に説明する成形工程と、印刷工程とを実施する。
次に、本発明の蓋の製造方法について、図面を参照して説明する。
蓋3の製造方法は、以下に説明する成形工程と、印刷工程とを実施する。
成形工程は、透明シートから蓋3を成形する工程である。具体的には透明シートを成形するシート成形工程と、透明シートから蓋3を熱成形する蓋成形工程とを実施する。
シート成形工程では、例えば、剥離層21を構成する樹脂と、表下層22を構成する樹脂とが、押出機のTダイより押し出されて積層され、ロールなどが圧接されるとともに急冷されることで、透明シートが形成される。
急冷は、圧接するローラなどの表面温度が露点以上、30℃以下に保たれるように制御される。圧接するローラなどの表面温度が露点以下では、表面に結露が生じ均一な製膜が困難になる可能性がある。一方、表面温度が30℃より高いと、急冷速度が遅くなって得られる透明シートの透明性が低くなるとともに、α晶が多くなり、熱成形しにくいものとなる可能性がある。
そして、シート成形工程で成形された透明シートは、蓋成形工程により、蓋3が熱成形される。
シート成形工程では、例えば、剥離層21を構成する樹脂と、表下層22を構成する樹脂とが、押出機のTダイより押し出されて積層され、ロールなどが圧接されるとともに急冷されることで、透明シートが形成される。
急冷は、圧接するローラなどの表面温度が露点以上、30℃以下に保たれるように制御される。圧接するローラなどの表面温度が露点以下では、表面に結露が生じ均一な製膜が困難になる可能性がある。一方、表面温度が30℃より高いと、急冷速度が遅くなって得られる透明シートの透明性が低くなるとともに、α晶が多くなり、熱成形しにくいものとなる可能性がある。
そして、シート成形工程で成形された透明シートは、蓋成形工程により、蓋3が熱成形される。
印刷工程では、図2に示すように、蓋成形工程で成形された蓋3を、パッド印刷機4を用いてドーム部35における収納凹部24に対向する内面に、防曇剤およびバインダー樹脂が配合された樹脂組成物39をパッド印刷し、防曇層33を形成する。
ここで、パッド印刷機4は、蓋3を保持する台座部41と、樹脂組成物39を蓋3に印刷するパッド部42と、パッド部42を移動させる図示しない移動部と、などを備えたもので、各種のパッド印刷機を用いることができる。
パッド印刷では、樹脂組成物39をパッド部42の外面に所定の厚みで一次転写した後、台座部41に保持した蓋3のドーム部35にパッド部42を圧着させ、ドーム部35に樹脂組成物39の層を二次転写させる。この二次転写により、ドーム部35に樹脂組成物39が印刷され、防曇層33が形成される。
ここで、パッド印刷機4は、蓋3を保持する台座部41と、樹脂組成物39を蓋3に印刷するパッド部42と、パッド部42を移動させる図示しない移動部と、などを備えたもので、各種のパッド印刷機を用いることができる。
パッド印刷では、樹脂組成物39をパッド部42の外面に所定の厚みで一次転写した後、台座部41に保持した蓋3のドーム部35にパッド部42を圧着させ、ドーム部35に樹脂組成物39の層を二次転写させる。この二次転写により、ドーム部35に樹脂組成物39が印刷され、防曇層33が形成される。
[実施形態の効果]
上述したように、上記実施形態では、鍔部36より内周側領域となるドーム部35に、パッド印刷により防曇層33を設けている。
このことから、蓋3の鍔部36に防曇層33が設けられていないので、容器本体2のフランジ部25と鍔部36とを通常のヒートシールで接合できる。このため、防曇層33による防曇効果が得られるとともに、フランジ部25と鍔部36とのヒートシールが阻害されないので容易に接合でき、密封性も得られる。
特に、ドーム部35に防曇層33を設けるので、ヒートシール部の位置に防曇層33が位置することなく、パッド印刷にて防曇層33を容易に形成できる。
上述したように、上記実施形態では、鍔部36より内周側領域となるドーム部35に、パッド印刷により防曇層33を設けている。
このことから、蓋3の鍔部36に防曇層33が設けられていないので、容器本体2のフランジ部25と鍔部36とを通常のヒートシールで接合できる。このため、防曇層33による防曇効果が得られるとともに、フランジ部25と鍔部36とのヒートシールが阻害されないので容易に接合でき、密封性も得られる。
特に、ドーム部35に防曇層33を設けるので、ヒートシール部の位置に防曇層33が位置することなく、パッド印刷にて防曇層33を容易に形成できる。
そして、上記実施形態では、フランジ部25とヒートシールする接合層32に防曇層33を設けている。
このため、蓋3が容器本体2に取り付けられた状態で、防曇層33が容器本体2に対向するので、良好に防曇効果を提供できる。
このため、蓋3が容器本体2に取り付けられた状態で、防曇層33が容器本体2に対向するので、良好に防曇効果を提供できる。
また、上記実施形態では、蓋3に防曇層33を設け、容器本体2には防曇層33を設けていないので、容器1の防曇効果が得られるとともに、防曇層33が最小限となって、製造コストが増大することも防止できる。
[変形例]
なお、本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した材質、層構成などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではない。このことから、それらの材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した名称での記載は、本発明に含まれるものである。
なお、本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した材質、層構成などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではない。このことから、それらの材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施形態において、容器1に収納される被包装物としては、食品に限らず、加熱殺菌される医療器具、加熱された物品や水蒸気を発生する物品など、さらには固体に限らず、液体、それらの混合物など、各種の被包装物を対象とすることができる。
また、容器1としては、円形、角形、楕円形の他、各種形状とすることができる。さらに、蓋3としてドーム形状を例示したが、平坦なシート状の形態でもよい。
また、容器1としては、円形、角形、楕円形の他、各種形状とすることができる。さらに、蓋3としてドーム形状を例示したが、平坦なシート状の形態でもよい。
そして、本発明では、容器本体2に防曇処理を施すことを除外するものではない。例えば、反転されて、容器本体2が蓋3となり、蓋3が容器本体2となるような場合も含まれるものである。
このように、容器本体2と蓋3との双方に防曇層33が設けられることで、天地反転可能な容器1でも、良好な防曇効果および封止性の向上が得られるものである。
このように、容器本体2と蓋3との双方に防曇層33が設けられることで、天地反転可能な容器1でも、良好な防曇効果および封止性の向上が得られるものである。
さらに、蓋3に設けられる防曇層33は、鍔部36より内周側領域となるドーム部35の全域に設ける場合に限らず、ドーム部35の一部のみに設けてもよい。また、鍔部36より内周側領域の一部のみに設ける構成としては、複数箇所に設ける場合も含まれるものである。
上記実施形態では、鍔部36には設けられていない構成を例示したが、鍔部36におけるヒートシール部より内周側の領域に設けられることを除外するものではない。
上記実施形態では、鍔部36には設けられていない構成を例示したが、鍔部36におけるヒートシール部より内周側の領域に設けられることを除外するものではない。
また、容器本体2と蓋3との接合としては、ヒートシールに限らず、例えば超音波による溶着、接着剤などを用いた接着など、各種接合方法を利用できる。
さらに、容器本体2と蓋3とを開封する構成としては、層間剥離による開封、あるいは凝集剥離による開封のいずれの構成とすることもできる。
そして、容器本体2のフランジ部25と蓋3の鍔部36のヒートシールは、外周縁に沿って環状にヒートシール部を形成して密封性を付与する場合に限らず、外周方向でヒートシール部が点在するように部分的にヒートシールしてもよい。
さらに、容器本体2と蓋3とを開封する構成としては、層間剥離による開封、あるいは凝集剥離による開封のいずれの構成とすることもできる。
そして、容器本体2のフランジ部25と蓋3の鍔部36のヒートシールは、外周縁に沿って環状にヒートシール部を形成して密封性を付与する場合に限らず、外周方向でヒートシール部が点在するように部分的にヒートシールしてもよい。
また、上記実施形態では、透明なポリプロピレン系の透明シートから蓋3を成形し、得られた蓋3に防曇剤を含有する樹脂組成物39をパッド印刷して防曇層33を設けたが、この限りではない。
例えば、図3および図4に示すように、透明シート51の一面に予め防曇層33を設けた防曇シート5を用いて、蓋3を成形してもよい。ここで、図3中の点線が鍔部36の内周縁Xに対応する位置、一点鎖線が蓋3の外周縁Yに対応する位置である。
すなわち、蓋3を成形する位置で鍔部36より内周側領域内(内周縁Xから内側)に、予め防曇層33を設けておく。そして、防曇層33が設けられた防曇シート5から、防曇層33が鍔部36より内周側領域となるドーム部35に位置するように、蓋3を成形する。
この図3および図4に示す実施形態のように、防曇シート5を用いて蓋3を形成する場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏する。
例えば、図3および図4に示すように、透明シート51の一面に予め防曇層33を設けた防曇シート5を用いて、蓋3を成形してもよい。ここで、図3中の点線が鍔部36の内周縁Xに対応する位置、一点鎖線が蓋3の外周縁Yに対応する位置である。
すなわち、蓋3を成形する位置で鍔部36より内周側領域内(内周縁Xから内側)に、予め防曇層33を設けておく。そして、防曇層33が設けられた防曇シート5から、防曇層33が鍔部36より内周側領域となるドーム部35に位置するように、蓋3を成形する。
この図3および図4に示す実施形態のように、防曇シート5を用いて蓋3を形成する場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏する。
なお、防曇シート5における防曇層33を設ける方法としては、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、ロールコート法、スプレーコート法などの一般的な印刷方法が利用できる。
そして、蓋3を成形する透明シート51として、基材層31と接合層32との二層構成で説明したが、基材層31を多層構造としたものでもよい。
容器本体についても、三層以上の構成としたものでもよい。
容器本体についても、三層以上の構成としたものでもよい。
さらに、容器本体2と蓋3とで構成した容器1の形態のみならず、容器本体2と蓋3との間に被接合部分が介在する形態としてもよい。
また、容器1の形態のみならず、袋の形態としてもよい。例えば、1枚の防曇シート5を折り返して重ね合わせる、あるいは2枚の防曇シート5を重ね合わせて、重なり合う周縁をヒートシールして袋を形成する場合にも適用できる。この袋の形態の場合では、重ね合わされてシールされる相手側の防曇シールが本発明の被接合部分に相当し、ヒートシールする周縁が本発明のフランジに相当する。
また、容器1の形態のみならず、袋の形態としてもよい。例えば、1枚の防曇シート5を折り返して重ね合わせる、あるいは2枚の防曇シート5を重ね合わせて、重なり合う周縁をヒートシールして袋を形成する場合にも適用できる。この袋の形態の場合では、重ね合わされてシールされる相手側の防曇シールが本発明の被接合部分に相当し、ヒートシールする周縁が本発明のフランジに相当する。
1…容器
2…容器本体(成形体)
3…蓋(成形体)
4…パッド印刷機
5…防曇シート
25…フランジ部(被接合部分)
31…基材層
32…接合層
33…防曇層
36…鍔部(フランジ)
39…樹脂組成物
51…透明シート
2…容器本体(成形体)
3…蓋(成形体)
4…パッド印刷機
5…防曇シート
25…フランジ部(被接合部分)
31…基材層
32…接合層
33…防曇層
36…鍔部(フランジ)
39…樹脂組成物
51…透明シート
Claims (10)
- 被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体に成形される防曇シートであって、
前記フランジの接合部が設けられる位置より内周側の領域における少なくとも一部に、防曇剤が含有された樹脂組成物が印刷されて防曇層が設けられている
ことを特徴とする防曇シート。 - 請求項1に記載の防曇シートにおいて、
前記防曇層は、前記フランジの内周縁から内側の領域における少なくとも一部に設けられている
ことを特徴とする防曇シート。 - 請求項1または請求項2に記載の防曇シートにおいて、
基材層と、
前記基材層に積層され前記他と接合されて接合部を形成可能な接合層と、を備え、
前記防曇層は、前記接合層にパッド印刷により形成された
ことを特徴とする防曇シート。 - 被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体であって、
前記フランジの接合部より内周側の領域における少なくとも一部に、防曇剤が含有された樹脂組成物がパッド印刷されて防曇層が設けられた
ことを特徴とする成形体。 - 請求項4に記載の成形体において、
前記防曇層は、前記フランジの内周縁から内側の領域における少なくとも一部に設けられている
ことを特徴とする成形体。 - 請求項4または請求項5に記載の成形体は、容器本体のフランジ部と接合されて接合部を形成可能な鍔部を有した蓋である
ことを特徴とする成形体。 - 請求項4または請求項5に記載の成形体は、蓋の鍔部と接合されて接合部を形成可能なフランジ部を有した容器本体である
ことを特徴とする成形体。 - 請求項4から請求項7までのいずれか一項に記載の成形体を備えた
ことを特徴とする容器。 - 被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体を製造する製造方法であって、
防曇剤が含有された樹脂組成物を、透明シートの一面で、前記フランジに形成される接合部の位置より内周側に対応した領域の少なくとも一部に塗布し、防曇層を設ける工程と、
前記防曇層が設けられた透明シートを、前記防曇層が前記接合部より内周側の領域となる位置で前記成形体を成形する工程と、を実施する
ことを特徴とする成形体の製造方法。 - 被接合部分との接合により接合部を形成可能なフランジを外周部に有した透明な成形体を製造する製造方法であって、
透明シートから前記成形体を成形する工程と、
前記フランジにおける接合部に対応する位置より内周側の領域の少なくとも一部に、防曇剤が含有された樹脂組成物をパッド印刷により塗布して防曇層を設ける工程と、を実施する
ことを特徴とする成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016256480A JP2018108654A (ja) | 2016-12-28 | 2016-12-28 | 防曇シート、成形体、容器、および成形体の製造方法 |
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JP2016256480A Pending JP2018108654A (ja) | 2016-12-28 | 2016-12-28 | 防曇シート、成形体、容器、および成形体の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE2151158A1 (en) * | 2021-09-22 | 2023-03-23 | Stora Enso Oyj | Fiber product having a coating layer |
-
2016
- 2016-12-28 JP JP2016256480A patent/JP2018108654A/ja active Pending
Cited By (2)
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SE2151158A1 (en) * | 2021-09-22 | 2023-03-23 | Stora Enso Oyj | Fiber product having a coating layer |
SE545966C2 (en) * | 2021-09-22 | 2024-03-26 | Stora Enso Oyj | Method for obtaining a coated fiber-based product comprising cellulose fibers |
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