JP2733550B2 - 積層体および積層容器 - Google Patents

積層体および積層容器

Info

Publication number
JP2733550B2
JP2733550B2 JP63092562A JP9256288A JP2733550B2 JP 2733550 B2 JP2733550 B2 JP 2733550B2 JP 63092562 A JP63092562 A JP 63092562A JP 9256288 A JP9256288 A JP 9256288A JP 2733550 B2 JP2733550 B2 JP 2733550B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin composition
thermoplastic resin
composition layer
inorganic filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63092562A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01263044A (ja
Inventor
豊和 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP63092562A priority Critical patent/JP2733550B2/ja
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to US07/336,281 priority patent/US4960648A/en
Priority to DE1989626797 priority patent/DE68926797T2/de
Priority to AT89106505T priority patent/ATE140185T1/de
Priority to EP19890106505 priority patent/EP0338402B1/en
Priority to AU33046/89A priority patent/AU612251B2/en
Priority to NZ22875889A priority patent/NZ228758A/xx
Priority to KR1019890004933A priority patent/KR910008870B1/ko
Priority to CA 596707 priority patent/CA1305650C/en
Publication of JPH01263044A publication Critical patent/JPH01263044A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2733550B2 publication Critical patent/JP2733550B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、積層体および積層容器に関する。さらに詳
しくは、強度、剛性、耐熱性、易焼却性、移抜き性およ
び容器にした場合の蓋材との剥離性に優れた積層体、お
よびその積層体からなる包装容器に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 近年、レトルト食品は、これを収容した包装容器のま
ま電子レンジや熱湯により加熱調理されることが多い。
そのような包装容器は、食品を収容したまま加熱され
るのであるから、耐熱性、耐溶出性、耐油性の優れた樹
脂で形成される必要がある。また、前記包装容器を形成
するのに使用される樹脂は、機械的強度、剛性にも優れ
ていることを要し、さらには公害や焼却炉の保全等の見
地から易焼却性であることも要求される。
これらの容器は、たとえば無機充填剤含有樹脂組成物
シートを真空成形、圧空成形などの熱成形により製造さ
れたり、ブロー成形により製造されたりしているが、前
記要求に応えることを目的として無機充填剤を多量に含
有する樹脂組成物層と、実質的に無機充填剤を含有しな
い樹脂層とを有する多層シートから包装容器を製造する
ことが提案されている。
たとえば、特公昭51−26478号公報、および特公昭60
−26028号公報には、充填剤の含有量の多い高充填フィ
ラー層と、この高充填フィラー層の両面それぞれに積層
されるとともに充填剤が無添加であるか、あるいは少量
の充填剤を含有する低充填フィラー層とからなる三層シ
ートで構成してなる容器が開示されている。
しかしながら、この三層シートは、層間の接着力が弱
い。したがって、この三層からなる容器成形シートを打
ち抜いて包装容器を得る場合、打ち抜き後の容器のエッ
ジにおいて、ヒゲの発生や層間剥離を生じる。
また、特開昭52−63283号公報、同57−15963号公報、
同59−165654号公報には、高充填フィラー層の両面また
は片面に、無添加または5%以下の添加量で無機フィラ
ーを含有する層を設けたシートが開示されている。
しかしながら、このシートにおいても、表面特性に優
れるものの、層間接着力に乏しくて、打ち抜いて包装容
器を得る場合、打ち抜き後の容器のエッジにおいて、ヒ
ゲの発生や層間剥離を生じる。
また、前記公報に記載のシートから形成した容器に蓋
材を接着した場合、その蓋材を剥離して開封する場合に
基材の接着面よりも多層シートの層間の方が剥離強度が
小さくなったりして、開封が困難になる。また、開封す
ることができたとしても蓋材が裂けたり容器を構成する
シートの内層が裂けたりする不都合がある。
本発明は、前記実情に基いてなされたものである。
すなわち、本発明の目的は、耐熱性、強度、剛性、お
よび易焼却性などに優れ、さらに、打抜き性にも優れ且
つ蓋材を容易に剥離することのできる(易剥離性蓋材適
合性)などにも優れる積層体、およびその積層体からな
る包装容器を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、
無機充填剤と熱可塑性樹脂との合計重量に対して20〜80
重量%の割合で配合された無機充填剤、および熱可塑性
樹脂を含有する樹脂組成物層(A)と、熱可塑性樹脂層
(C)との間に、 樹脂組成物層(A)における無機充填剤の配合量に対
し30〜70重量%の割合で配合された無機充填剤および熱
可塑性樹脂を含有する樹脂組成物層(B)を有すること
を特徴とする積層体であり、 請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の樹脂
組成物層(A)、樹脂組成物層(B)及び熱可塑性樹脂
層(C)が、共押出し成形法により積層シート体に成形
されてなる前記請求項1に記載の積層体であり、 請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の積層
体からなり、熱可塑性樹脂層(C)が、容器内面を形成
することを特徴とする積層容器である。
以下、本発明における積層体および積層容器について
詳述する。
樹脂組成物層(A) この樹脂組成物層(A)は、本発明の積層体、積層シ
ートあるいは積層容器にした場合に、その要求性能であ
る廃棄性(より一層紙に近い性状を持たせる。)、耐熱
性の向上、剛性の向上に寄与する主要部を構成する層で
ある。
熱可塑性樹脂 前記熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリオレフィ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニルおよびその共重合樹脂、ポリ
スチレンおよびその共重合樹脂、熱可塑性ポリエステル
樹脂、ポリアミド系樹脂などを挙げることができ、特に
ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
前記ポリオレフィン系樹脂のベースポリマーとなるポ
リオレフィンとしては、たとえば、高密度ポリエチレ
ン、中,低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン等のポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレ
ン、シンジオタクチックポリプロピレン、アタクチック
ポリプロピレン等のポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
−4−メチルペンテン−1、これらの混合物などが挙げ
らる。
また、前記ポリオレフィンとして、エチレン−プロピ
レン共重合体等のオレフィン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、プロ
ピレン−塩化ビニル共重合体等のオレフィンとビニルモ
ノマーとの共重合体などをも使用することができる。
さらに、前記ポリオレフィンとして、変性ポリオレフ
ィンをも使用することができる。
前記変性ポリオレフィンとしては、ポリオレフィンを
不飽和カルボン酸(その無水物をも含む。)またはその
誘導体で化学変性したものが挙げられる。
ここで、この化学変性した変性ポリオレフィンを製造
するに当っては、ポリプロピレンなどのポリオレフィン
と不飽和カルボン酸またはその誘導体とをラジカル発生
剤により反応させれば良い。
本発明においては、前記各種のポリオレフィンの中で
も、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンを使用
する場合、高密度ポリエチレンとしては、メルトインデ
ックス(MI)が0.05〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/10
分、密度が0.945〜0.965g/cm3のものであり、また、
中,低密度ポリエチレンとしては、MIが0.1〜20g/10
分、好ましくは0.2〜10g/10分、密度が0.910〜0.940g/c
m3のものである。さらに、ポリプロピレンとしては、MI
が0.2〜20g/10分、好ましくは0.2〜10g/10分、密度が0.
890〜0.910g/cm3のものである。また、ポリエチレンと
ポリプロピレンとの混合物を使用する場合、その混合比
は5〜70:95〜80、好ましくは10〜65:90〜35であるのが
望ましい。いずれにしても、これらの内で5g/10分以下
のMIを有する樹脂を使用すると、熱成形性が良好であ
る。前記MIの測定条件は、ポリエチレンについては190
℃、2.16kg、ポリプロピレンについては230℃、2.16kg
である。
なお、前記熱可塑性樹脂としては、本発明の効果を損
なわない程度であれば、必要に応じて適宜に、各種エラ
ストマー、各種添加剤の一種または二種以上を配合した
ものであってもよい。
前記エラストマーとしては、たとえばEPR、EPDM、SB
R,エチレン・α−オレフイン共重合体などが挙げられ
る。
前記添加剤としては、たとえば着色剤、酸化防止剤、
可塑剤、熱安定剤、表面処理剤、分散剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、耐候剤などが挙げられる。
無機充填剤 前記無機充填剤としては、たとえば、タルク、炭酸カ
ルシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、カオリン、
クレー、亜硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸
バリウム、シリカ、これらの混合物などを挙げることが
できる。
前記無機充填剤としてタルクを用いる場合、タルクと
しては、その種類、形状などについて特に制限はなく、
通常、平均粒径が0.5〜100μmであり、好ましいのは、
平均粒径が1〜50μmの含水ケイ酸マグネシウムであ
る。またその組成よりすると、SiO2 50〜60%、MgO 25
〜40%および他の成分からなる組成を有し、灼熱減量が
1%以下であるタルクが特に好ましい。
もっとも、タルクは、前記のような平均粒子径あるい
は組成を有するものに限定されずに、種々のものを使用
することが可能であり、例えば、高度に精製されたタル
ク、あるいは酸処理されて不純物等を除去したタルクを
使用することもできる。
なお、このタルクは特に表面処理等の付加手段を必要
とするものではないが、このタルクを含有する樹脂組成
物から得られるシートの機械的特性を向上させることを
目的として、タルク表面を親油化処理をしておくのが好
ましい。親油化処理としては、親油基を有する界面活性
剤、加熱により反応して親油基を形成する重合性単量
体、オリゴマーさらにはシラン系カップリング剤等の配
合処理をあげることができる。
前記無機充填剤として炭酸カルシウムを用いる場合、
炭酸カルシウムとしては、その形状などについて特に制
限はなく、通常、平均粒径が0.1〜50μmであり、特に
平均粒径が0.2〜30μmであるのが好ましい。
また、前記無機充填剤としては、炭酸カルシウムより
もタルクの方が好ましい。なぜならば、炭酸カルシウム
よりもタルクを無機充填剤として用いる方が、耐熱性、
剛性、および易焼却性などがより優れた積層体および積
層容器を得ることができるからである。もっとも、タル
クに炭酸カルシウムを50重量%以下の割合で混合するこ
とにより耐衝撃性を改良することもできる。
配合割合 樹脂組成物層(A)における無機充填剤と熱可塑性樹
脂との配合割合は、無機充填剤と熱可塑性樹脂との合計
重量に対して無機充填剤が20〜80重量%、好ましくは25
〜70重量%である。
無機充填剤の配合量が前記範囲よりも少ないと、易焼
却性の低下、剛性の低下、耐熱性の低下等を生じること
があり、また、前記範囲をこえると成形性が悪化するこ
とがある。
樹脂組成物層(A)の厚さ 樹脂組成物層(A)の厚さは、本発明の積層体を用い
る用途により相違するので、その用途に応じて適宜に決
定するのが良いが、樹脂組成物層(A)が本発明の積層
体の主要部を形成するから、厚い方が好ましい。
ただし、相対的な言い方をするとすれば、この樹脂組
成物層(A)の厚さが、積層体の全厚みに対して40〜90
%、好ましくは50〜80%であるが望ましい。
熱可塑性樹脂層(C) 前記熱可塑性樹脂層(C)は、樹脂組成物層(A)に
おいて説明したのと同様の熱可塑性樹脂を使用すること
ができる。使用する熱可塑性樹脂としては、前記熱可塑
性樹脂層(A)におけるのと同種の熱可塑性樹脂であっ
ても、また相違する熱可塑性樹脂であっても良い。
たとえばポリエチレンおよび/またはポリプロピレン
である。
しかしながら、熱可塑性樹脂(C)は、後述の積層容
器を形成するものであり、樹脂組成物層(B)との接着
性を低下させないことを条件に、耐熱性、耐油性に優れ
た樹脂を使用するのが望ましい。
この熱可塑性樹脂層(C)としては、熱可塑性樹脂の
みから形成されるのが好ましいが、樹脂組成物層(A)
の説明において例示した無機充填剤が、無機充填剤と熱
可塑性樹脂との合計重量に対して無機充填剤が10重量%
以下の割合で、配合されていてもよい。この割合の範囲
内であれば、本発明の効果を損なうことがない。
樹脂組成物層(B) この樹脂組成物層(B)は、前記樹脂組成物層(A)
と熱可塑性樹脂層(C)とのバインダーの機能を担う。
熱可塑性樹脂 この樹脂組成物層(B)の形成に使用される熱可塑性
樹脂は、樹脂組成物層(A)において説明したのと同様
の熱可塑性樹脂を使用することができる。使用する熱可
塑性樹脂としては、前記熱可塑性樹脂層(A)における
のと同種の熱可塑性樹脂であっても、また相違する熱可
塑性樹脂であっても良い。
好ましいのはポリオレフィンであり、さらに好ましい
のはポリエチレンおよび/またはポリプロピレンであ
る。特に好ましいのは、前記樹脂組成物層(A)におい
て使用したのと同種の熱可塑性樹脂を使用して樹脂組成
物層(B)とすることである。
無機充填剤 無機充填剤としては、前記樹脂組成物層(A)におい
て例示したのと同様の無機充填剤を使用することができ
る。
好ましい無機充填剤は、前記樹脂組成物層(A)にお
いて説明したのと同様である。
しかしながら、剛性、耐熱性などは本質的には樹脂組
成物層(A)で確保されているのでバインダー層として
の機能、特に熱可塑性樹脂(C)との接着性を考慮して
選定することが必要である。
配合割合および層の厚み 樹脂組成物層(B)における無機充填剤と熱可塑性樹
脂との配合割合は、樹脂組成物層(A)における無機充
填剤の配合量に対し無機充填剤が30〜70重量%である。
無機充填剤の配合量が30重量%よりも少ないと樹脂組
成物層(A)との接着性が低下し、また70重量%よりも
多いと熱可塑性樹脂層(C)との接着性が低下し、いず
れにしても容器成形シートからの容器の打ち抜き特性が
低下すると共に、積層容器における蓋材との適応性が低
下することがある。
樹脂組成物層(B)の厚さは、通常、10〜200μmで
あり、好ましくは、15〜150μmである。
なお、本発明においては、前記樹脂組成物層(B)と
熱可塑性樹脂層(C)との層厚の合計厚みが40μm以
上、好ましくは50μm以上であるのが望ましい。
積層体の積層構成 本発明の積層体は、樹脂組成物層(B)を、樹脂組成
物層(A)と熱可塑性樹脂層(C)との間にバインダー
層(中間層)として有する。
本発明の積層体としては、たとえば、第1図に示すよ
うに、樹脂組成物壮(A)の両外面に樹脂組成物層
(B)を積層し、その樹脂組成物層(B)の両外面に前
記熱可塑性樹脂層(C)を積層した構成である5層から
なる積層体、 第2図に示すように、樹脂組成物層(A)に樹脂組成
物層(B)を積層し、その樹脂組成物層(B)に前記熱
可塑性樹脂層(C)を積層した構成である3層からなる
積層体を挙げることができる。
また、第2図に示す3層の積層構造にさらに、樹脂組
成物層(A)の、樹脂組成物層(B)を積層したのとは
反対の表面に、ガスバリヤー層を積層してなる4層構
造、さらにはガスバリヤー層に樹脂組成物層(A)を積
層した5層、樹脂組成物層(A)および熱可塑性樹脂層
(C)層を積層した6層であってもよい。この場合、ガ
スバリヤー層と接する層に、必要に応じて、接着性樹脂
または接着剤層を設けてもよい。
ガスバリヤー層としては、少なくとも酸素の透過性が
小さくて、成形加工可能な樹脂であれば特に制限がな
く、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ハロゲン含有ポリエチレン(たとえば、ポリクロロポリ
フルオロエチレン等)エチレン−ビニルアルコール共重
合体、ポリアミド、ポリエステル等を挙げることができ
る。
積層体の製造法 本発明の積層体は、Tダイ法、インフレーション法等
を用いた共押出しシート類成形法,多層ブロー成形法、
多層射出成形;押出しラミネート法、ドライラミネート
法、ウエットラミネート法、ホットメルトラミネート
法、無溶剤ラミネート法等のラミネート法などにより成
形することができる。
なお、本発明においては、共押出し成形法により、本
発明の積層体からなる積層シート体を得るのが特に好ま
しい。
積層容器 本発明の積層容器は、特に制限されずブロー成形法、
射出成形法によっても得ることができるが、前記積層シ
ート体を真空成形、圧空成形などの熱成形法により製造
される。
積層容器としては、容器としての形態を有していれば
その形態に特に制限がなく、たとえば、カップ状、トレ
ー状、箱状、袋状等の様々の形態を取り得る。
トレー状、カップ状、箱状のような開口部を有する積
層容器にあっては、食品等の内容物を収納してから、前
記開口部に蓋材を設けて密封するのが良い。また、袋状
等の形態を有する積層容器にあっては、開口部を熱融着
することにより密封される。
いずれの形態の積層容器にあっても、前記熱可塑性樹
脂層(C)を内側層とする積層容器が好ましい。
[実施例] (実施例1) 熱可塑性樹脂1として、HDPE(高密度ポリエチレン、
商品名;出光ポリエチレン520MB;MI=0.4;密度0.964g/c
m3)が60重量%であり、PP(ポリプロピレン、商品名;
出光ポリプロE−100G;MI=0.5;密度0.91g/cm2)が40重
量%であるHDPEとPPとの混合物を用いた。
無機充填剤2として、平均粒径が12μmであるタルク
を用いた。
スクリュー径がそれぞれ50mmφ、50mmφ、および65mm
φである3台の押出機と、フィードブロックおよびフラ
ットダイとを用いて第1図に示すような樹脂組成物層
(A)、樹脂組成物層(B)、熱可塑性樹脂層(C)か
らなる3種5層の積層シートを成形した。
なお、樹脂組成物層(A)は、熱可塑性樹脂1の配合
量が50重量%であり、また無機充填剤2の配合量が50重
量%であり、層の厚みが800μmである。
樹脂組成物層(B)は、熱可塑性樹脂1の配合量が75
重量%であり、無機充填剤2の配合量が25重量%であ
り、層の厚みが50μmである。
熱可塑性樹脂層(C)は、熱可塑性樹脂1のみであ
り、層の厚みが50μmである。
得られた積層シートを以下のようにして、評価した。
剥離強度 得られた積層シートから15mm巾の短冊状サンプルを得
た。このサンプルの片方の層の樹脂組成物層(A)と樹
脂組成物層(B)との界面、および樹脂組成物層(B)
と熱可塑性樹脂層(C)との界面をそれぞれ50mmだけ剥
離し、引取速度300mm/分で剥離した時の強度を測定し
た。
打抜き性 イーリッヒ社(西独)製の熱成形機RDM63/10型で、容
器に熱成形した直後のその積層シートを打抜き、積層シ
ートに口径74mmφの穴を開けた。積層シートの打抜かれ
た穴にそって、表面層が薄い層に引き裂ける現象(所謂
デラミと称する。)および表面層の糸引きの有無によっ
て評価した。
なお、デラミ・糸引きが皆無を◎とし、デラミが2個
以内/100個を○とし、デラミが3個以上/100個を×とし
て評価した。
易剥離性蓋材適合性 熱可塑性樹脂1からなる層に対して、易剥離性を有
し、熱可塑性樹脂1からなる層との剥離強度が1.5kg/15
mm幅の、シーラント層を有する二軸延伸ナイロンフィル
ムとを蓋材として用いた。
その蓋材と得られた積層シートとのヒートシールした
後、その蓋材と得られた積層シートとを人為的に剥離
し、得られた積層シートの表面状態を観察した。
なお、この表面状態が良好であるのを○とし、この表
面層にデラミが時々有するのを△とし、この表面層が破
断されているのを×として評価した。
結果を第1表に示す。
(実施例2) 樹脂組成物層(B)を、80重量%の熱可塑性樹脂と、
20重量%の無機充填剤とで構成したほかは、実施例1と
同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例3) 樹脂組成物層(B)を、70重量%の熱可塑性樹脂と、
30重量%の無機充填剤とで構成したほかは、前記実施例
1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例4) 樹脂組成物層(B)を、65重量%の熱可塑性樹脂と、
35重量%の無機充填剤とで構成したほかは前記実施例1
と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例5) 樹脂組成物層(A)を、40重量%の熱可塑性樹脂と、
60重量%の無機充填剤とで構成したほかは前記実施例1
と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例6) 樹脂組成物層(B)を、85重量%の熱可塑性樹脂1
と、15重量%の無機充填剤2とで構成したほかは前記実
施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例7) 樹脂組成物層(A)を、80重量%の熱可塑性樹脂1
と、20重量%の無機充填剤2とで構成したほかは前記実
施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(比較例1) 樹脂組成物層(B)を、40重量%の熱可塑性樹脂1
と、60重量%の無機充填剤2とで構成したほかは前記実
施例1と同様に実施した。
結果を第1図に示す。
(比較例2) 樹脂組成物層(B)を、50重量%の熱可塑性樹脂1
と、50重量%の無機充填剤2とで構成したほかは前記実
施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(比較例3) 樹脂組成物層(B)を、60重量%の熱可塑性樹脂1
と、40重量%の無機充填剤2とで構成したほかは前記実
施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
[発明の効果] そのため、請求項1に記載の発明により、たとえば、
熱可塑性樹脂と多量の無機充填剤とを配合した層と、無
機充填剤を配合していない熱可塑性樹脂層とにより奏さ
れる耐熱性、剛性、耐油性、耐溶出性および易焼却性な
どの優れた特性を維持しながら、打抜き性および易剥離
性蓋材適合性などの優れた特性を有する積層体が提供さ
れる。
請求項2に記載の発明により、耐熱性、剛性、耐油
性、耐溶出性および易焼却性などに優れ、さらに、打抜
き性および易剥離性蓋材適合性などに優れた積層シート
体に成形されてなる積層体を得ることができる。
請求項3に記載の発明により、耐熱性、剛性、耐油
性、耐溶出性および易焼却性などに優れ、さらに、打抜
き性および易剥離性蓋材適合性などに優れた積層体から
なる積層容器を得ることができる。
本発明の積層体および積層容器は、たとえば、打抜き
性に優れているため、任意の形状のものを容易に得るこ
とができたり、また、本発明の積層容器は、たとえば、
蓋材とともにヒートシールして用いても、容易に蓋材を
剥して開封することができる。
このようにして、本発明の積層体および積層容器は、
電子レンジ用容器、レトルト食品用容器などに好適に用
いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の積層体の一例を示す説明図である。
第2図は、本発明の積層体の一例を示す説明図である。 (A)……樹脂組成物層(A)、(B)……樹脂組成物
層(B)、(C)……樹脂組成物層(B)。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機充填剤と熱可塑性樹脂との合計重量に
    対して20〜80重量%の割合で配合された無機充填剤、お
    よび熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物層(A)と、熱
    可塑性樹脂層(C)との間に、 樹脂組成物層(A)における無機充填剤の配合量に対し
    30〜70重量%の割合で配合された無機充填剤および熱可
    塑性樹脂を含有する樹脂組成物層(B)を有することを
    特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載の樹脂組成物層
    (A)、樹脂組成物層(B)及び熱可塑性樹脂層(C)
    が、共押出し成形法により積層シート体に成形されてな
    る前記請求項1に記載の積層体。
  3. 【請求項3】前記請求項1に記載の積層体からなり、熱
    可塑性樹脂層(C)が、容器内面を形成することを特徴
    とする積層容器。
JP63092562A 1988-04-14 1988-04-14 積層体および積層容器 Expired - Fee Related JP2733550B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63092562A JP2733550B2 (ja) 1988-04-14 1988-04-14 積層体および積層容器
DE1989626797 DE68926797T2 (de) 1988-04-14 1989-04-12 Laminierte Stoffe und Artikel
AT89106505T ATE140185T1 (de) 1988-04-14 1989-04-12 Laminierte stoffe und artikel
EP19890106505 EP0338402B1 (en) 1988-04-14 1989-04-12 Laminated materials and laminated articles
US07/336,281 US4960648A (en) 1988-04-14 1989-04-12 Laminated materials and laminated articles
AU33046/89A AU612251B2 (en) 1988-04-14 1989-04-14 Laminated materials and laminated articles
NZ22875889A NZ228758A (en) 1988-04-14 1989-04-14 Laminate comprising three resinous layers, two adjacent layers being thermoplastic resin filled with inorganic filler
KR1019890004933A KR910008870B1 (ko) 1988-04-14 1989-04-14 적층체 및 적층용기
CA 596707 CA1305650C (en) 1988-04-14 1989-04-14 Laminated materials and laminated articles

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63092562A JP2733550B2 (ja) 1988-04-14 1988-04-14 積層体および積層容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01263044A JPH01263044A (ja) 1989-10-19
JP2733550B2 true JP2733550B2 (ja) 1998-03-30

Family

ID=14057866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63092562A Expired - Fee Related JP2733550B2 (ja) 1988-04-14 1988-04-14 積層体および積層容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2733550B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6098221B2 (ja) * 2013-02-21 2017-03-22 日本ポリエチレン株式会社 多層中空容器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01263044A (ja) 1989-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU605034B2 (en) Multilayer structure and easily openable container and lid
EP0204324B1 (en) Resin laminate
US4810541A (en) Plastic container having a surface to which a lid may be peelably sealed
US4615926A (en) Film and package having strong seals and a modified ply-separation opening
KR100748758B1 (ko) 포장 재료 및 용기
US4881649A (en) Package having inseparable seals and a modified ply-separation opening
KR910008870B1 (ko) 적층체 및 적층용기
JP2965825B2 (ja) 多層構造物及び易開封性容器
KR20040037083A (ko) 개방하기 용이한 용기용 포장재
JP2733550B2 (ja) 積層体および積層容器
JP2645404B2 (ja) 積層体および積層容器
JP3828974B2 (ja) 高密封,易開封性容器及びその製造方法
JP2589371B2 (ja) 多層構造物、易開封性容器及び蓋材
JP3094303B2 (ja) 多層シート類及び易開封性容器
JP2968425B2 (ja) 複合多層フィルム
JP4043599B2 (ja) ガスバリア性多層ヒートシールフィルムとその製造方法
KR19980024546A (ko) 다층 시트 및 개봉-용이 용기
JP2769564B2 (ja) 多層構造物及び易開封性容器
JP2590337B2 (ja) 多層容器熱成形用多層シ−ト
JP3137325B2 (ja) 多層シート
JPH0458788B2 (ja)
JPH0462539B2 (ja)
JPH072409B2 (ja) 多層構造物及び易開封性容器
JP2001301831A (ja) シール用積層体及び該積層体を使用した易開封性蓋材
JP3238371B2 (ja) 複合多層シート

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees