JP2645404B2 - 積層体および積層容器 - Google Patents

積層体および積層容器

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、積層体および積層容器に関する。さらに詳
しくは、強度、剛性、耐熱性、易焼却性、打抜き性およ
び容器にした場合の蓋材との剥離性に優れた積層体、お
よびその積層体からなる包装容器に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 近年、レトルト食品は、これを収容した包装容器毎電
子レンジや熱湯により加熱調理されることが多い。
そのような包装容器は、食品を収容したまま加熱され
るのであるから、耐熱性、耐溶出性、耐油性の優れた樹
脂で形成される必要がある。また、前記包装容器を形成
するのに使用される樹脂は、機械的強度、剛性にも優れ
ていることを要し、さらには公害や焼却炉の保全等の見
地から易焼却性であることも要求される。
これらの容器は、たとえば無機充填剤を含有する樹脂
組成物からなるシートを真空成形、圧空成形などの熱成
形により製造されたりしているが、前記要求に応えるこ
とを目的として、無機充填剤を多量に含有する樹脂組成
物層と、実質的に無機充填剤を含有しない樹脂層とを有
する多層シートから包装容器を製造することが提案され
ている。
たとえば、特公昭51−26478号公報、および特公昭60
−26028号公報には、充填剤の含有量の多い高充填フィ
ラー層と、この高充填フィラー層の両面それぞれに積層
されるとともに充填剤が無添加であるか、あるいは少量
の充填剤を含有する低充填フィラー層とからなる三層シ
ートで構成してなる容器が開示されている。
また、特開昭52−63283号公報、同57−15963号公報、
同59−165654号公報には、高充填フィラー層の両面また
は片面に、無添加または5%以下の添加量で無機フィラ
ーを含有する層を設けたシートが開示されている。
しかしながら、前記多層シートは、高充填フィラー層
が厚く、低充填フィラー層は薄いので、易焼却性の多層
シートが得られてはいるが、フィラーの種類および配合
量により高充填フィラー層と低充填フィラー層との界面
接着強度が非常に弱くなっている。その結果、この多層
シートから製造した容器は、衝撃に弱くて、衝撃の際に
前記高充填フィラー層と低充填フィラー層との界面剥離
を生じたり、場合により破損を生じたりする。さらに、
前記多層シートで構成した容器の開口部を密封した蓋材
を開封する際に、容器の内層である低充填フィラー層の
引き裂けや破袋を生じたりすることもある。また、前述
のように界面接着力が弱いので、前記多層シートの熱成
形品をダイスで打ち抜く際に、美麗な打ち抜き状態で打
ち抜くことができず、所謂ヒゲを生じたり、場合によっ
ては打ち抜きが完全に行なわれないことさえある。
本発明は、前記実情に基いてなされたものである。
すなわち、本発明の目的は、耐熱性、剛性、耐溶出性
および易焼却性などに優れ、さらに、打抜き性にも優れ
且つ蓋材を容易に剥離,開封することのできる(易剥離
性蓋材適合性)などにも優れる積層体、およびその積層
体からなる包装容器を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、
鱗片状無機充填剤と熱可塑性樹脂との合計重量に対して
20〜80重量%の割合で配合された鱗片状無機充填剤、お
よび熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物層(A)と、熱
可塑性樹脂層(C)との間に、 非鱗片状無機充填剤と熱可塑性樹脂との合計重量に対
して20〜80重量%の割合で配合された非鱗片状無機充填
剤、および熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物層(B)
を有することを特徴とする積層体であり、 請求項2に記載の発明は、共押出し成形法により成形
されてなる積層シートである前記請求項1に記載の積層
体であり、 請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の積層
体からなり、熱可塑性樹脂層(C)が、容器の内面を形
成することを特徴とする積層容器である。
以下、本発明における積層体および積層容器について
詳述する。
本発明について特筆すべきことは、形状の異なる無機
充填剤を使い分け、樹脂組成物層(A)には特定の割合
の鱗片状無機充填剤を含有せしめ、樹脂組成物層(B)
には特定配合量の非鱗片状無機質充填剤を含有せしめ
た、少なくとも三層構造の積層体である。
樹脂組成物層(A) この樹脂組成物層(A)は、本発明の積層体、積層シ
ート、積層容器にした場合に、その要求性能である廃棄
性(より一層紙に近い性状を持たせる。)、耐熱性の向
上、剛性の向上に寄与する主要部を構成する層である。
熱可塑性樹脂 前記熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリオレフィ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニルおよびその共重合樹脂、ポリ
スチレンおよびその共重合樹脂、熱可塑性ポリエステル
樹脂、ポリアミド系樹脂などを挙げることができ、特に
ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
前記ポリオレフィン系樹脂のベースポリマーとなるポ
リオレフィンとしては、たとえば、高密度ポリエチレ
ン、中,低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン等のポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレ
ン、シンジオクタクチックポリプロピレン、アタクチッ
クポリプロピレン等のポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リ−4−メチルペンテン−1、これらの混合物などが挙
げらる。
また、前記ポリオレフィンとして、エチレン−プロピ
レン共重合体等のオレフィン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、プロ
ピレン−塩化ビニル共重合体等のオレフィンとビニルモ
ノマーとの共重合体などをも使用することができる。
さらに、前記ポリオレフィンとして、変性ポリオレフ
ィンをも使用することができる。
前記変性ポリオレフィンとしては、ポリオレフィンを
不飽和カルボン酸(その無水物をも含む。)またはその
誘導体で化学変性したものが挙げられる。
ここで、この化学変性した変性ポリオレフィンを製造
するに当っては、ポリプロピレンなどのポリオレフィン
と不飽和カルボン酸またはその誘導体とをラジカル発生
剤により反応させれば良い。
本発明においては、前記各種のポリオレフィンの中で
も、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンが特に
好ましい。
本発明においては、前記各種のポリオレフィンの中で
も、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンを使用
する場合、高密度ポリエチレンとしては、メルトインデ
ックス(MI)が0.05〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/10
分、密度が0.945〜0.965g/cm3のものであり、また、
中,低密度ポリエチレンとしては、MIが0.1〜20g/10
分、好ましくは0.2〜10g/10分、密度が0.910〜0.940g/c
m3のものである。さらに、ポリプロピレンとしては、MI
が0.2〜20g/10分、好ましくは0.2〜10g/10分で、密度が
0.980〜0.910g/cm3のものである。また、ポリエチレン
とポリプロピレンとの混合物を使用する場合、その混合
比は5〜70:95〜30、好ましくは10〜65:90〜35であるの
が望ましい。いずれにしても、これらの内で5g/10分以
下のMIを有する樹脂を使用すると、熱成形性が良好であ
る。前記MIの測定条件は、ポリエチレンについては190
℃、2.16kg、ポリプロピレンについては230℃、2.16kg
である。
なお、前記熱可塑性樹脂としては、本発明の効果を損
なわない程度であれば、必要に応じて適宜に、各種エラ
ストマー、各種添加剤の一種または二種以上を配合した
ものであってもよい。
前記エラストマーとしては、たとえばエチレン−α−
オレフィン共重合体、EPR、EPDM、SBRなどが挙げられ
る。
前記添加剤としては、たとえば着色剤、酸化防止剤、
可塑剤、熱安定剤、表面処理剤、分散剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、耐候剤などが挙げられる。
鱗片状無機充填剤 前記鱗片状無機充填剤は、板状、薄片状等の形態を有
し、たとえば、タルク、酸化チタン、カオリン、クレ
ー、水酸化アルミニウム、グラファイト、セリサイト、
バライト、蛭石、マイカこれらの混合物などを挙げるこ
とができる。特にタルク、マイカが好ましい。この特定
の無機充填剤の選択により、剛性の高い剛性の高い積層
体が得られる特徴がある。
前記鱗片状無機充填剤としてタルクを用いる場合、タ
ルクとしては、特に制限はなく、通常、平均粒径が0.5
〜100μmであり、好ましいのは、平均粒径が1〜50μ
mの含水ケイ酸マグネシウムである。またその組成より
すると、SiO250〜60%、MgO25〜40%および他の成分か
らなる組成を有し、灼熱減量が1%以下であるタルクが
特に好ましい。
もっとも、タルクは、前記のような平均粒子径あるい
は組成を有するものに限定されずに、種々のものを使用
することが可能であり、例えば、高度に精製されたタル
ク、あるいは酸処理されて不純物等を除去したタルクを
使用することもできる。
なお、このタルクは特に表面処理等の付加手段を必要
とするものではないが、このタルクを含有する樹脂組成
物から得られるシートの機械的特性を向上させることを
目的として、タルク表面を親油化処理をしておくのが好
ましい。親油化処理としては、親油基を有する界面活性
剤、加熱により反応して親油基を形成する重合性単量
体、オリゴマーさらにはシラン系カップリング剤等の配
合処理をあげることができる。
配合割合 樹脂組成物層(A)における鱗片状無機充填剤と熱可
塑性樹脂との配合割合は、鱗片状無機充填剤と熱可塑性
樹脂との合計重量に対して鱗片状無機充填剤が20〜80重
量%、好ましくは25〜70重量%である。
鱗片状無機充填剤の配合量が前記範囲よりも少ない
と、易焼却性の低下、剛性の低下、耐熱性の低下等を生
じることがあり、また、前記範囲をこえると成形性が悪
化することがある。
樹脂組成物層(A)の厚さ 樹脂組成物層(A)の厚さは、本発明の積層体の用途
により相違するので、その用途に応じて適宜に決定する
のが良いが、本発明の積層体の主要部を構成する厚みに
する。
ただし、相対的な言い方をするとすれば、この樹脂組
成物層(A)の厚さが、積層体の全厚みに対して40〜90
%、好ましくは50〜80%であるのが望ましい。
樹脂組成物層(B) この樹脂組成物層(B)は、前記樹脂組成物層(A)
と熱可塑性樹脂層(C)とのバインダーの機能を担う。
熱可塑性樹脂 この樹脂組成物層(B)の形成に使用される熱可塑性
樹脂は、樹脂組成物層(A)において説明したのと同様
の熱可塑性樹脂を使用することができる。使用する熱可
塑性樹脂としては、前記熱可塑性樹脂層(A)における
のと同種の熱可塑性樹脂であっても、また相違する熱可
塑性樹脂であっても良い。
好ましいのはポリオレフィンであり、さらに好ましい
のはポリエチレンおよび/またはポリプロピレンであ
る。特に好ましいのは、前記樹脂組成物層(A)におい
て使用したのと同様の熱可塑性樹脂を使用して樹脂組成
物層(B)とすることである。
非鱗片状無機充填剤 非鱗片状無機充填剤は、鱗片状でない形態たとえば不
定形、粒状、針状等の形態を有する無機充填剤であり、
例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグ
ネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、石英粉、
炭酸マグネシウム、石膏マグネシウム等を挙げることが
できる。
好ましい非鱗片状無機充填剤として、炭酸カルシウム
を挙げることができる。
前記無機充填剤として炭酸カルシウムを用いる場合、
炭酸カルシウムとしては、その形状などについて特に制
限はなく、通常、平均粒径が0.1〜50μmであり、特に
平均粒径が0.2〜30μmであるのが好ましい。
配合割合 樹脂組成物層(B)における非鱗片状無機充填剤と熱
可塑性樹脂との配合割合は、非鱗片状無機充填剤と熱可
塑性樹脂との合計重量に対して鱗片状無機充填剤が20〜
80重量%、好ましくは25〜70重量%である。
非鱗片状無機充填剤の配合量が前記範囲よりも少ない
と、樹脂組成物層(A)との接着性が低下し、また、前
記範囲を越えると後述の熱可塑性樹脂層(C)との接着
性が低下すると共に成形性も低下する。したがって、耐
熱性、剛性、焼却性等の点から樹脂組成物層(A)と近
い配合割合にすることが望ましい。
樹脂組成物層(B)の厚さ 樹脂組成物層(B)の厚さは、本発明の積層体の用途
により相違するので、一概に決定することができない
が、通常、10〜200μmであり、好ましくは20〜100μm
である。
熱可塑性樹脂層(C) 前記熱可塑性樹脂層(C)は、樹脂組成物層(A)に
おいて説明したのと同様の熱可塑性樹脂を使用すること
ができる。使用する熱可塑性樹脂としては、前記熱可塑
性樹脂層(A)におけるのと同種の熱可塑性樹脂であっ
ても、また相違する熱可塑性樹脂であっても良い。
たとえば、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレ
ンである。
しかしながら、熱可塑性樹脂(C)は、後述の積層容
器を形成するものであり、樹脂組成物層(B)との接着
性を低下させないことを条件に、耐熱性、耐油性に優れ
た樹脂を使用するのが望ましい。
この熱可塑性樹脂層(C)としては、熱可塑性樹脂の
みから形成されるのが好ましいが、樹脂組成物層(A)
および樹脂組成物層(B)の説明において例示した無機
充填剤が、無機充填剤と熱可塑性樹脂との合計重量に対
して無機充填剤が10重量%以下の割合で、配合されてい
てもよい。この割合の範囲内であれば、本発明の効果を
損なうことがない。
熱可塑性樹脂層(C)の厚さは、通常、10〜300μm
であり、好ましくは、20〜200μmである。
積層体の積層構成 本発明の積層体は、樹脂組成物層(B)を、樹脂組成
物層(A)と熱可塑性樹脂層(C)との間にバインダー
層(中間層)として有する。
本発明の積層体としては、たとえば、第1図に示すよ
うに、樹脂組成物層(A)の両外面に樹脂組成物層
(B)を積層し、その樹脂組成物層(B)の両外面に前
記熱可塑性樹脂層(C)を積層した構成である5層から
なる積層体、 第2図に示すように、樹脂組成物層(A)に樹脂組成
物層(B)を積層し、その樹脂組成物層(B)に前記熱
可塑性樹脂層(C)を積層した構成である3層からなる
積層体を挙げることができる。
また、第2図に示す3層の積層構造にさらに、樹脂組
成物層(A)の、樹脂組成物層(B)を積層したのとは
反対の表面に、ガスバリヤー層を積層してなる4層構
造、さらにはガスバリヤー層に、樹脂組成物層(A)を
積層した5層、樹脂組成物層(A)層、(C)層を積層
した6層であってもよい。この場合、ガスバリヤー層と
接する層に、必要に応じて、接着性樹脂または接着剤層
を設けてもよい。
ガスバリヤー層としては、少なくとも酸素の透過性が
小さくて、成形加工可能な樹脂であれば特に制限がな
く、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ハロゲン含有ポリエチレン(たとえば、ポリクロロポリ
フルオロエチレン等)エチレン−ビニルアルコール共重
合体、ポリアミド、ポリエステル等を挙げることができ
る。
積層体の製造法 本発明の積層体は、Tダイ法、インフレーション法等
を用いた共押出しシート類成形法、多層ブロー法、多層
射出成形法;押出しラミネート法、ドライラミネート
法、ウエットラミネート法、ホットメルトラミネート
法、無溶剤ラミネート法等のラミネート法などにより成
形することができる。
なお、本発明においては、共押出し成形法により、本
発明の積層体からなる積層シートを得るのが特に好まし
い。
積層容器 本発明の積層容器は、特に制限されずブロー成形法、
射出成形法によっても得ることができるが、前記積層シ
ート体を真空成形、圧空成形などの熱成形法により製造
される。
積層容器としては、容器としての形態を有していれば
その形態に特に制限がなく、たとえば、カップ状、トレ
ー状、箱状、袋状等の様々の形態を取り得る。
トレー状、カップ状、箱状のような開口部を有する積
層容器にあっては、食品等の内容物を収納してから、前
記開口部に蓋材を設けて密封するのが良い。また、袋状
等の形態を有する積層容器にあっては、開口部を熱融着
することにより密封される。
いずれの形態の積層容器にあっても、前記熱可塑性樹
脂層(C)を内側層とする積層容器が好ましい。
[実施例] (実施例1) 熱可塑性樹脂として、HDPE(高密度ポリエチレン、商
品名;出光ポリエチレン520MB;MI=0.4;密度0.964g/c
m3)が60重量%であり、PP(ポリプロピレン、商品名;
出光ポリプロE−100G;MI=0.5;密度0.91g/cm3)が40重
量%であるHDPEとPPとの混合物を用いた。
スクリュー径がそれぞれ50mmφ、50mmφ、および65mm
φである3台の押出機と、フィードブロックおよびフラ
ットダイとを用いて第1図に示すような樹脂組成物層
(A)、樹脂組成物層(B)、熱可塑性樹脂層(C)か
らなる3種5層の積層シートを成形した。
なお、樹脂組成物層(A)は、50重量%の前記熱可塑
性樹脂と鱗片状無機充填剤であるとともに平均粒径が12
μmである50重量%のタルクとからなり、層の厚みが80
0μmである。
樹脂組成物層(B)は、50重量%の前記熱可塑性樹脂
と、非鱗片状無機充填剤であるとともに平均粒径が2μ
mである50重量%の炭酸カルシウムからなり、層の厚み
が50μmである。
熱可塑性樹脂層(C)は、前記熱可塑性樹脂のみであ
り、層の厚みが50μmである。
得られた積層シートを以下のようにして、評価した。
剥離強度 得られた積層シートから15mm巾の短冊状サンプルを得
た。このサンプルの片方の層の樹脂組成物層(A)と樹
脂組成物層(B)との界面、および樹脂組成物層(B)
と熱可塑性樹脂層(C)との界面をそれぞれ50mmだけ剥
離し、引取速度300mm/分で剥離した時の強度を測定し
た。
打抜き性 イーリッヒ社(西独)製の熱成形機RDM63/10型で、容
器に熱成形した直後のその積層シートを打抜き、積層シ
ートに口径74mmφの穴を開けた。積層シートの打抜かれ
た穴にそって、表面層が薄い層に引きはがされる現象
(所謂デラミと称する。)および表面層の糸引きの有無
によって評価した。
なお、デラミ・糸引きが皆無を◎とし、デラミが2個
以内/100個を○とし、デラミが3個以上/100個を×とし
て評価した。
易剥離性蓋材適合性 熱可塑性樹脂1からなる層に対して、易剥離性を有
し、熱可塑性樹脂1からなる層との剥離強度が1.5kg/15
mm幅の、シーラント層を有する二軸延伸ナイロンフィル
ムとのラミネートフィルムを蓋材として用いた。
その蓋材と得られた積層シートとをヒートシールした
後、その蓋材と得られた積層シートとを人為的に剥離
し、得られた積層シートの表面状態を観察した。
なお、この表面状態が良好であるのを○とし、この表
面層にデラミが時々有するのを△とし、この表面層が破
断されているのを×として評価した。
結果を第1表に示す。
引張弾性率 JIS K6301に準拠した。
(実施例2) 樹脂組成物層(B)を、40重量%の熱可塑性樹脂と、
60重量%の炭酸カルシウムとで構成したほかは、実施例
1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例3) 樹脂組成物層(B)を、60重量%の熱可塑性樹脂と、
40重量%の炭酸カルシウムとで構成したほかは、前記実
施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例4) 樹脂組成物層(B)を、70重量%の熱可塑性樹脂と、
30重量%の炭酸カルシウムとで構成したほかは前記実施
例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例5) 樹脂組成物層(A)を、80重量%の熱可塑性樹脂と、
20重量%の炭酸カルシウムとで構成し、樹脂組成物層
(A)を、40重量%の熱可塑性樹脂と、60重量%の炭酸
カルシウムとで構成したほかは前記実施例1と同様に実
施した。
結果を第1表に示す。
(比較例1) 樹脂組成物層(B)を、90重量%の熱可塑性樹脂と、
10重量%の炭酸カルシウムとで構成したほかは前記実施
例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(比較例2) 樹脂組成物層(B)を、75重量%の熱可塑性樹脂と、
25重量%の炭酸カルシウムとで構成し、樹脂組成物層
(A)を、50重量%の熱可塑性樹脂と、50重量%の炭酸
カルシウムとで構成したほかは前記実施例1と同様に実
施した。
結果を第1表に示す。
(比較例3) 樹脂組成物層(B)およびを樹脂組成物層(A)を、
70重量%の熱可塑性樹脂と、30重量%の炭酸カルシウム
とで構成したほかは前記実施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(比較例4) 樹脂組成物層(B)を、40重量%の熱可塑性樹脂と、
60重量%のタルクとで構成し、樹脂組成物層(A)を、
50重量%の熱可塑性樹脂と、50重量%のタルクとで構成
したほかは前記実施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(比較例5) 樹脂組成物層(B)およびを樹脂組成物層(A)を、
50重量%の熱可塑性樹脂と、50重量%のタルクとで構成
したほかは前記実施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(比較例6) 樹脂組成物層(B)を、60重量%の熱可塑性樹脂と、
40重量%のタルクとで構成し、樹脂組成物層(A)を、
50重量%の熱可塑性樹脂と、50重量%のタルクとで構成
したほかは前記実施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(比較例7) 樹脂組成物層(A)を、50重量%の熱可塑性樹脂と、
50重量%のタルクとで構成し、樹脂組成物層(B)を、
50重量%の熱可塑性樹脂と、50重量%の炭酸カルシウム
とで構成したほかは前記実施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
なお、比較例1は打抜き性に劣り、比較例2,3は引張
弾性率に劣る。また、比較例4〜6は打抜き性、易剥離
性蓋材適合性に欠け、比較例7は打抜き性に劣ってい
た。
[発明の効果] そのため、請求項1に記載の発明により、たとえば、
熱可塑性樹脂と多量の無機充填剤とを配合した層と、無
機充填剤を配合していない熱可塑性樹脂層とにより奏さ
れる耐熱性、剛性、耐油性、耐溶出性および易焼却性な
どの優れた特性を維持しながら、耐衝撃性、打抜き性お
よび易剥離性蓋材適合性などの優れた特性を有する積層
体が提供される。
請求項2に記載の発明により、耐熱性、剛性、耐油
性、耐溶出性および易焼却性などに優れ、さらに、打抜
き性および易剥離性蓋材適合性などに優れた積層シート
を得ることができる。
請求項3に記載の発明により、耐熱性、剛性、耐油
性、耐溶出性および易焼却性などに優れ、さらに、耐衝
撃性、打抜き性および易剥離性蓋材適合性などに優れた
積層体からなる積層容器を得ることができる。
本発明の積層体および積層容器は、たとえば、打抜き
性に優れているため、任意の形状のものを容易に得るこ
とができたり、また、本発明の積層容器は、たとえば、
蓋材とともにヒートシールして用いても、容易に蓋材を
剥して開封することができる。
このようにして、本発明の積層体および積層容器は、
電子レンジ用容器、レトルト食品用容器などに好適に用
いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の積層体の一例を示す説明図である。
第2図は、本発明の積層体の一例を示す説明図である。 (A)……樹脂組成物層(A)、(B)……樹脂組成物
層(B)、(C)……樹脂組成物層(B)。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鱗片状無機充填剤と熱可塑性樹脂との合計
    重量に対して20〜80重量%の割合で配合された鱗片状無
    機充填剤、および熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物層
    (A)と、熱可塑性樹脂層(C)との間に、 非鱗片状無機充填剤と熱可塑性樹脂との合計重量に対し
    て20〜80重量%の割合で配合された非鱗片状無機充填
    剤、および熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物層(B)
    を有することを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】共押出し成形法により成形されてなる積層
    シートである前記請求項1に記載の積層体。
  3. 【請求項3】前記請求項1に記載の積層体からなり、樹
    脂組成物層(A)が、容器の内面を形成することを特徴
    とする積層容器。
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