JPH07124806A - 加工装置及び加工方法 - Google Patents

加工装置及び加工方法

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JPH07124806A
JPH07124806A JP27257493A JP27257493A JPH07124806A JP H07124806 A JPH07124806 A JP H07124806A JP 27257493 A JP27257493 A JP 27257493A JP 27257493 A JP27257493 A JP 27257493A JP H07124806 A JPH07124806 A JP H07124806A
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JP
Japan
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tool
holding cylinder
spindle head
machining
processing
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JP27257493A
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English (en)
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Yoshiaki Araki
義昭 荒木
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内面加工用の専用機を使用することなく、主
軸ヘッドのみを備えた汎用の加工機を使用して、リセス
加工等の各種内面加工を行えるようにする。 【構成】 内面加工用の工具9の保持筒27内に作動軸
34を軸線方向へ移動可能に嵌挿する。保持筒27の収
容部内にはバイト37を保持筒27の半径方向へ移動可
能に収容する。作動軸34とバイト37との間に設けら
れたカム機構により、作動軸34の移動時にバイト37
を保持筒27の半径方向へ移動させる。工具9の軸線方
向の一側方には工具9を装着して回転させるための主軸
ヘッド7を、他側方には作動軸34を移動させるための
芯押体16を、それぞれ工具9の軸線と同方向へ移動可
能に配設する。NCデータに基づいて、NC装置47に
より主軸ヘッド7及び心押体16をそれぞれ移動制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワークの孔にリセス
加工等の内面加工を施すための加工装置及び加工方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の加工装置においては、次
のような工具を使用して、ワークの孔に溝切り加工(リ
セス加工)等の内面加工を施すようにしている。すなわ
ち、保持筒は円筒状に形成され、その保持筒内には作動
軸が軸線方向へ移動可能に嵌挿されている。保持筒の中
央には収容部が形成され、この収容部内にはバイトが保
持筒の径方向へ移動可能に収容されている。作動軸とバ
イトとの間には傾斜カム及びカム溝等よりなるカム機構
が設けられ、作動軸の移動時に、このカム機構を介して
バイトが保持筒の径方向へ移動されるようになってい
る。
【0003】また、前記保持筒の一端には主軸ヘッドの
主軸等に連結するための連結部が設けられ、主軸等の回
転により、この連結部を介して保持筒が一端側から回転
されるようになっている。作動軸の一端には駆動機構の
駆動軸等に結合するための結合部が、保持筒の端部から
突出して設けられ、駆動軸等の移動により、この結合部
を介して作動軸が保持筒の一端側から進退移動されるよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
加工装置では、内面加工用の工具における作動軸の移動
が、保持筒を回転させる主軸ヘッド側に設けられた駆動
機構によって行われるようになっている。そのため、こ
の工具を使用して内面加工を行う場合には、保持筒を回
転させるための主軸ヘッド及び作動軸を移動させるため
の駆動機構を共に装備した内面加工専用の加工機が必要
となり、設備費が高騰するという問題があった。
【0005】また、ワークの孔に内面加工を施す場合に
は、先ず穿孔加工用の加工機を使用してワークに孔を形
成し、次いで内面加工専用の加工機を使用して、そのワ
ークの孔に内面加工を施す必要がある。そのため、従来
では、作業能率が低下するとともに、穿孔加工用の加工
機と内面加工専用の加工機との2種類の加工機が必要に
なり、内面加工のための設備が複雑になってコストが増
大するという問題があった。
【0006】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、内面加工専用の加工機を使用することな
く、工具を回転させるための主軸ヘッドを備えた汎用の
加工機を使用して、内面加工を行うことができ、しかも
内面加工として、座ぐり、面取り及びリセス加工等の各
種内面加工を自動的に簡単に行うことができるととも
に、ワークに対する加工位置や加工径を容易に変更する
ことができ、複数種のワークの内面加工にもフレキシブ
ルに対応することができる加工装置及び加工方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の加工装置の発明では、保持筒
と、その保持筒内に軸線方向へ移動可能に嵌挿された作
動軸と、前記保持筒にその保持筒の径方向へ移動可能に
支持されたバイトと、前記作動軸と前記バイトとの間に
設けられ、作動軸の移動時にバイトを保持筒の径方向へ
移動させるための変換機構とよりなる工具を備え、その
工具の軸線方向の一側方には同工具を装着して回転させ
るための主軸ヘッドを、工具の軸線と同方向へ移動可能
に配設し、工具の軸線方向の他側方には作動軸を移動さ
せるための駆動機構を、工具の軸線と同方向へ移動可能
に配設し、前記主軸ヘッド及び駆動機構を所定の加工デ
ータに基づいてそれぞれ移動制御するための制御手段を
設けたことを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2に記載の発明では、保持筒
内に作動軸を軸線方向へ移動可能に嵌挿するとともに、
前記保持筒にバイトを保持筒の径方向へ移動可能に支持
し、前記作動軸と前記バイトとの間に設けられた変換機
構により、作動軸の移動時にバイトを保持筒の径方向へ
移動させるようにした工具において、その工具を主軸ヘ
ッドに装着して回転させるとともに、同工具を挟んで主
軸ヘッドと対向する側に配設された駆動機構により作動
軸を移動させるようにし、前記主軸ヘッド及び駆動機構
を所定の加工データに基づいてそれぞれ工具の軸線と同
方向へ移動制御しながらワークの孔に内面加工を施すこ
とを特徴とするものである。
【0009】
【作 用】従って、本発明の加工装置において、ワーク
の孔に内面加工を施す場合には、工具の保持筒がワーク
の孔に挿通された状態で、主軸ヘッドにより工具が回転
される。それとともに、駆動機構により作動軸が移動さ
れ、変換機構を介してバイトが保持筒の径方向に移動さ
れる。これにより、バイトが保持筒の外周に突出され
て、ワークの孔に内面加工が施される。
【0010】又、この発明では、主軸ヘッドが工具の軸
線方向の一側方に配置されるとともに、駆動機構が工具
の軸線方向の他側方に配置されて、工具の回転及び同工
具の作動軸の移動が、それぞれ工具の両端側から行われ
るようになっている。そのため、この工具を使用して内
面加工を行う場合には、内面加工専用の加工機を使用す
ることなく、工具を回転させるための主軸ヘッドを備え
た汎用の加工機を使用することができ、その加工機の主
軸ヘッドに工具を装着した状態で、内面加工を容易に行
うことができる。
【0011】また、加工機として、自動工具交換装置を
備えたいわゆるマシニングセンタを使用すれば、その自
動工具交換装置にて主軸ヘッドに各種の工具を自動的に
交換装着することにより、1つの加工機で内面加工のほ
かに、穿孔加工等の種々の加工を行うことができる。従
って、ワークに対する穿孔加工及びその孔に対する内面
加工を、穿孔加工用の加工機と内面加工専用の加工機と
の2種類の加工機を使用して2ステーションにて行うと
いう必要がなく、1つの加工機により1ステーションに
て能率良く行うことが可能となる。
【0012】さらに、本発明では、所定の加工データに
基づいて、制御手段により主軸ヘッド及び駆動機構がそ
れぞれ工具の軸線と同方向へ移動制御される。従って、
例えば主軸ヘッド及び駆動機構を移動制御して、工具の
バイトをワークの孔の開口縁部に対応配置すれば、その
開口縁部に座ぐり加工を施すことができる。又、工具の
バイトをワークの孔の中間部に対応配置すれば、その中
間部に溝切り加工(リセス加工)を施すことができる。
更に、内面加工時において、主軸ヘッドを移動させて、
ワークの孔に対する工具のバイトの位置を徐々に変更す
るとともに、移動機構により作動軸を移動させて、保持
筒に対するバイトの突出量を徐々に変更すれば、ワーク
の孔の開口縁部をテーパ状に切削して面取り加工を施す
こともできる。このように、所定の加工データに基づい
て、制御手段により主軸ヘッド及び駆動機構をそれぞれ
移動制御することによって、座ぐり、面取り及びリセス
加工等の各種の内面加工を自動的に簡単に行うことがで
きる。
【0013】加えて、複数種のワークに対して内面加工
を施す場合でも、制御手段により主軸ヘッド及び駆動機
構を移動制御することによって、工具のバイトを、各ワ
ークの孔にそれぞれ対応する所定の加工位置に正確に設
定配置することができる。又、駆動機構により作動軸の
移動量を変更させて、保持筒に対するバイトの突出量を
変更すれば、そのバイトによるワーク切削範囲すなわち
切削加工径を変更することができる。つまり、駆動機構
を移動制御することによって、各ワークに応じた所定の
加工径で内面加工を行うこともできる。このように、所
定の加工データに基づいて、制御手段により主軸ヘッド
及び移動機構を移動制御することによって、加工位置や
加工径の異なる複数種のワークにも、フレキシブルに対
応することができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明を具体化した加工装置及び加
工方法の一実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】図1に示すように、テーブル1はベッド5
1上に配設され、その上面にはワークWが着脱可能にク
ランプ支持される。スライドベース52はテーブル1の
一側方においてベッド51上に配設されている。サドル
2はスライドベース52上にテーブル1と平行する方向
(X方向)へ移動可能に支持され、サーボモータ53の
回転により図示しないボールスクリュー等を介して所定
位置に移動配置される。コラム3はサドル2上にガイド
4を介してテーブル1と接離する方向(Y方向)へ移動
可能に支持され、サーボモータ5の回転によりボールス
クリュー6等を介して所定位置に移動配置される。
【0016】主軸ヘッド7は前記コラム3に上下方向
(Z方向)へ移動可能に支持され、サーボモータ54の
回転によりボールスクリュー55等を介して所定位置に
移動配置される。主軸8は主軸ヘッド7に回転可能に支
持され、その先端には孔の内面を切削加工するための工
具9(以下、内面加工用の工具9という)や穿孔加工用
等の他の工具10が着脱可能に装着される。そして、こ
の主軸8に装着された工具が、主軸ヘッド7に設けられ
た図示しないモータにより回転されて、ワークWに穿孔
加工が行われたり、その孔の内面に切削加工が行われた
りする。
【0017】スライドベース56は前記テーブル1の他
側方においてベッド51上に配設されている。サドル1
1はスライドベース56上にテーブル1と平行する方向
(X方向)へ移動可能に支持され、サーボモータ57の
回転により図示しないボールスクリュー等を介して所定
位置に移動配置される。コラム12はサドル11上にガ
イド13を介してテーブル1と接離する方向(Y方向)
へ移動可能に支持され、サーボモータ14の回転により
ボールスクリュー15等を介して所定位置に移動配置さ
れる。
【0018】駆動機構を構成する心押体16は前記コラ
ム12に上下方向(Z方向)へ移動可能に支持され、サ
ーボモータ58の回転によりボールスクリュー59等を
介して所定位置に移動配置される。心押軸17は心押体
16の先端部に回転可能に突設支持され、内面加工用の
工具9によりワークWの孔に内面加工を施す際に、この
心押軸17の先端が工具9の先端面に当接される。
【0019】図1及び図4に示すように、自動工具交換
装置18は前記主軸ヘッド7の斜め上方に位置するよう
に、サドル2上にフレーム19を介して配設されてい
る。そして、図4に示すように、主軸ヘッド7が自動工
具交換装置18と対応する位置に移動配置された状態
で、この自動工具交換装置18により、主軸8の先端に
内面加工用の工具9や穿孔加工用等の他の工具10が選
択的に交換装着される。
【0020】すなわち、円盤状をなす工具マガジン20
はフレーム19に主軸8と平行な軸線の周りで回転可能
に支持され、図示しないモータにより割り出し回転され
る。複数の保持溝21は工具マガジン20の外周に所定
間隔おきで形成され、これらの保持溝21内には前記の
各種工具9,10が工具ポット22に嵌挿した状態で着
脱可能に保持されている。工具交換アーム23は工具マ
ガジン20と主軸ヘッド7との間に位置するように、フ
レーム19に主軸8と平行な軸線の周りで回転可能及び
軸線方向へ移動可能に支持され、その両端には一対の工
具把持部24が形成されている。
【0021】そして、工具の交換時には、前記工具マガ
ジン20が割り出し回転されて、選択された1つの工具
9,10が工具着脱位置S1に配置される。その後、図
示しない工具着脱機構により、工具着脱位置S1の工具
9,10が工具ポット22とともに、保持溝21から抜
き取られて、下方の工具交換位置S2に移動配置され
る。
【0022】この状態で、工具交換アーム23が回転及
び軸線方向に移動され、一方の工具把持部24にて、工
具交換位置S2の工具9,10が工具ポット22から抜
き取られて、主軸8に装着される。これと同時に、他方
の工具把持部24にて、主軸8上の工具9,10が抜き
取られて、工具交換位置S2の工具ポット22に返却装
着される。その後、図示しない工具着脱機構により、工
具交換位置S2の工具9,10が工具ポット22ととも
に上方へ移動されて、工具マガジン20の空の保持溝2
1内に収納される。
【0023】次に、前記内面加工用の工具9について詳
述すると、図2及び図3に示すように、保持筒27は円
筒状に形成され、その中央には半径方向に延びる収容部
28が形成されている。円錐状の工具ホルダ29はねじ
30及び位置決めピン31により保持筒27の基端部に
固定され、この工具ホルダ29を介して工具9が前記主
軸8や工具ポット22に装着される。
【0024】プルスタッド32は前記工具ホルダ29の
後端に突設され、工具9が主軸8や工具ポット22に装
着された状態で、このプルスタッド32に図示しない係
合ボールが弾性的に係合することによって、工具9が抜
け止め保持される。把持溝33は工具ホルダ29の基端
外周に形成され、この把持溝33に前記工具交換アーム
23の工具把持部24が係合して、工具9の交換が行わ
れる。尚、特に図示しないが、この内面加工用の工具9
以外の工具10においても、それらの基端部に同一構成
の工具ホルダ29が設けられ、主軸8や工具ポット22
に対する装着が、この内面加工用の工具9と同様にして
行われる。
【0025】作動軸34は前記保持筒27内に軸線方向
へ移動可能に嵌挿され、ピン60及び溝61の係合によ
り、保持筒27に対して一体回転可能に連結されてい
る。圧縮ばね35は保持筒27の基端部に螺着したばね
座36と作動軸34の基端面との間に介装され、この圧
縮ばね35により、作動軸34は保持筒27の先端部側
に向かって移動付勢されて、その先端部が保持筒27の
先端部より外部へ突出している。
【0026】一対のバイト37は前記保持筒27の収容
部28内に保持筒27の半径方向へ移動可能に収容さ
れ、それらの先端にはチップ38が固定されている。作
動軸34の基端側の外周面には平面部34aが形成さ
れ、その平面部34aには傾斜カム片40が形成されて
いる。又、作動軸34の平面部34aと対向する面にお
いて、バイト37にはカム溝41が形成され、そのカム
溝41は傾斜カム片40と係合されている。本実施例で
は、傾斜カム片40及びカム溝41により変換機構とし
てのカム機構39が構成されている。
【0027】そして、作動軸34が軸線方向に移動され
るとき、このカム機構39のカム作用によって、バイト
37が保持筒27の半径方向へ移動される。尚、この実
施例では、作動軸34が保持筒27に対して図2の右方
へ移動されるとき、バイト37はその先端のチップ38
が保持筒27の収容部28内から外方へ突出する方向へ
移動される。そして、作動軸34が保持筒27に対して
図2の左方へ移動されるとき、バイト37はその先端の
チップ38が保持筒27の収容部28内へ没入する方向
へ移動される。
【0028】図1及び図2に示すように、支持ブロック
44は前記テーブル1上に配設され、その上端部には回
転ブッシュ45がベアリング46を介して回転可能に支
持されている。そして、主軸8の先端に内面加工用の工
具9が装着された状態で、主軸ヘッド7が図1に鎖線で
示す位置から実線で示す位置に移動されたとき、工具9
がワークWの孔Waに挿通されるとともに、工具9の保
持筒27がこの回転ブッシュ45に嵌挿される。これに
より、工具9の保持筒27が先端部側において所定位置
に回転可能に保持され、工具9の回転に伴う心振れが確
実に防止される。また、この状態において、図1及び図
2に示すように、前記心押体16の心押軸17が、工具
9の先端部側から作動軸34の端面に係合される。
【0029】そして、ワークWの孔Waに内面加工を施
す場合には、図示しないモータにより主軸8が回転され
て、保持筒27及び作動軸34が工具9の基端部側から
回転される。それとともに、心押体16が図2の右方へ
移動されて、作動軸34が工具9の先端部側から圧縮ば
ね35の付勢力に抗して押圧移動される。これにより、
バイト37がカム機構39を介して、保持筒27の収容
部28内から外方へ突出移動され、ワークWの孔Waに
内面加工が施される。尚、図1及び図2に示すように、
本実施例では、内面加工として、ワークWの孔Waの両
端開口縁部に、一対のバイト37を使用して座ぐり穴H
aを形成するようにしている。
【0030】図1に示すように、制御手段としてのNC
装置(数値制御装置)47は、前記主軸ヘッド7をXY
Z方向へ移動させるためのサーボモータ5,53,5
4、及び心押体16をXYZ方向へ移動させるためのサ
ーボモータ14,57,58等に接続されている。この
NC装置47には、複数種のワークWにそれぞれ対応し
て、それらの加工位置や加工径(座ぐり穴Haの直径の
大きさ)等の所定の加工データ(以下、NCデータとい
う)が予め記憶されている。そして、テーブル1上に所
定のワークWがセットされたとき、NC装置47は、そ
のセットされたワークWに対応するNCデータに基づい
て、前記サーボモータ5,53,54,14,57,5
8等を制御する。
【0031】即ち、NC装置47は、セットされたワー
クWに対応するNCデータに基づいて、サーボモータ
5,53,54,14,57,58の回転を制御して、
主軸ヘッド7及び心押体16をそのワークWに対応する
所定位置に移動配置させる。また、内面加工時におい
て、NC装置47は、前記ワークWに対応するNCデー
タに基づいて、サーボモータ14の回転を制御して、心
押体16の移動量を調節し、作動軸34の移動量すなわ
ちバイト37の突出移動量を、そのワークWに対応する
値に調節する。
【0032】次に、前記のように構成された加工装置の
作用を説明する。さて、ワークWの孔Waに対して内面
加工を施す場合には、先ず、自動工具交換装置18によ
り内面加工用の工具9が主軸8に装着される。続いて、
テーブル1上に所定のワークWがセットされた状態で、
そのワークWに対応するNCデータに基づいて、NC装
置47によりサーボモータ53,57及び54,58が
制御されて、サドル2,11がX方向へ移動されるとと
もに、主軸ヘッド7及び心押体16がZ方向へ移動され
る。これにより、主軸8上の工具9及び心押体16の芯
押軸17が、ワークWの孔Waの中心と一致する線上に
移動配置される。
【0033】次に、前記ワークWに対応するNCデータ
に基づいて、NC装置47によりサーボモータ5が制御
されて、主軸ヘッド7が図1に鎖線で示す位置から左方
へ所定量だけ移動され、工具9がワークWの孔Waに挿
通されるとともに、工具9の保持筒27が回転ブッシュ
45に嵌挿される。これにより、工具9のバイト37
が、ワークWの孔Waと対応する所定の加工位置に配置
される。続いて、ワークWに対応するNCデータに基づ
いて、NC装置47によりサーボモータ14が制御され
て、心押体16が図1の右方へ所定量だけ移動され、同
図に示すように、その先端の心押軸17が工具9の先端
部側から作動軸34の端面に係合される。
【0034】同時に、主軸8が回転されて、工具9が回
転される。それとともに、ワークWに対応するNCデー
タに基づいて、NC装置47によりサーボモータ14が
制御されて、心押体16が図2の右方へ所定量だけ移動
され、作動軸34が押圧移動される。これにより、バイ
ト37がカム機構39を介して、保持筒27の外方へ所
定量だけ突出移動され、ワークWの孔Waの両端開口縁
部に座ぐり加工が施される。そして、この座ぐり加工に
より形成される座ぐり穴Haの直径の大きさは、前記N
Cデータに応じた大きさとなる。
【0035】尚、図2に示すように、ワークWに複数の
孔Waがある場合には、前記座ぐり加工の終了後、サー
ボモータ5,14の回転により主軸ヘッド7及び心押体
16が移動されて、工具9のバイト37が、ワークWの
未加工の孔Waと対応する所定の加工位置に配置され、
前記と同様な動作が繰り返し行われる。
【0036】以上のように、この実施例の加工装置で
は、内面加工用の工具9における保持筒27の回転が工
具9の基端部側から行われるのに対して、作動軸34の
移動が工具9の先端部側から行われるようになってい
る。そのため、この工具9を使用して内面加工を行う場
合には、単に工具9の保持筒27を回転させるための主
軸ヘッド7のみを備えた汎用の加工機を使用することが
できる。そして、この汎用の加工機における主軸ヘッド
7の主軸8に工具9を装着して同工具9を基端部側から
回転させるとともに、心押体16により工具9の作動軸
34を先端部側から移動させることにより、ワークWの
孔Waに対して容易に内面加工を施すことができる。従
って、前記従来とは異なり、内面加工を行うに際して、
保持筒を回転させるための主軸ヘッド及び作動軸を移動
させるための駆動機構を集中装備した内面加工専用の加
工機を使用する必要がなく、設備費を低減することがで
きる。
【0037】また、この実施例においては、加工機とし
て、自動工具交換装置18を備えたいわゆるマシニング
センタが使用されている。そして、内面加工用の工具9
を含む全ての工具9,10は、それらの基端部に同一構
成の工具ホルダ29を有しており、主軸8や工具ポット
22に対する装着を、この工具ホルダ29を介して全て
同様に行うことができる。このため、自動工具交換装置
18にて主軸ヘッド7の主軸8に各種の工具9,10を
自動的に交換装着することにより、1つの加工機で内面
加工のほかに、穿孔加工等の種々の加工を自動的に行う
ことができる。
【0038】従って、前記従来とは異なり、ワークWに
対する穿孔加工及びその孔Waに対する内面加工を、穿
孔加工用の加工機と内面加工専用の加工機との2種類の
加工機を使用して2ステーションにて行うという必要が
なく、1つの加工機により1ステーションにて能率良く
行うことができる。そのため、作業能率を向上させるこ
とができるとともに、内面加工のための設備を簡素化し
てコストを低減することができる。
【0039】さらに、この実施例の加工装置では、各種
のワークWに対応するNCデータに基づいて、NC装置
47によりサーボモータ5,53,54,14,57,
58の回転を制御することによって、主軸ヘッド7及び
心押体16を各ワークWに対応する所定位置に移動配置
させることができる。このため、テーブル1上に加工位
置や加工量の異なる複数種のワークWがセットされた場
合でも、工具9のバイト37を、各ワークWの孔Waに
それぞれ対応する所定の加工位置に正確に設定配置する
ことができる。しかも、内面加工時において、各種のワ
ークWに対応するNCデータに基づいて、NC装置47
によりサーボモータ14の回転を制御して、心押体16
による作動軸34の移動量を調節することにより、各ワ
ークWに応じた所定の加工径で内面加工を行うことがで
きる。
【0040】このように、各種のワークWに対応するN
Cデータに基づいて、NC装置47によりサーボモータ
5,53,54,14,57,58の回転を制御して、
主軸ヘッド7及び心押体16を移動変移させることによ
り、加工位置や加工径の異なる複数種のワークWにも、
フレキシブルに対応することができる。
【0041】尚、前記実施例では、ワークWの孔Waに
施す内面加工として、座ぐり加工について説明したが、
それ以外にも、溝切り加工(リセス加工)、段付中ぐり
加工及び面取り加工等の各種の内面加工を行うことがで
きる。即ち、前記実施例では、工具9に設けられた一対
のバイト37を、ワークWの孔Waの両端開口縁部に対
応配置させて、その両端開口縁部に座ぐり穴Haを形成
するようにしていた。
【0042】しかし、例えばリセス加工を施す場合に
は、図5に示すように、内面加工用の工具として、バイ
ト37が1つだけ設けられた工具9を用意して、その工
具9を自動工具交換装置18にセットしておく。そし
て、自動工具交換装置18によりその工具9を主軸8に
装着する。続いて、所定のNCデータに基づいて、NC
装置47によりサーボモータ5,53,54,14,5
7,58を制御して、主軸ヘッド7及び心押体16を移
動させ、工具9のバイト37を、ワークWの孔Waの中
間部に対応配置させる。そして、この状態で、主軸8を
回転させて工具9を回転させるとともに、NC装置47
によりサーボモータ14を制御して、心押体16により
作動軸34を所定量だけ移動させる。すると、図5に示
すように、ワークWの孔Waの中間部に所定深さの周溝
Hbを形成することができる。
【0043】又、段付中ぐり加工を施す場合には、図6
に示すように、例えば前記リセス加工の場合と同様に、
バイト37が1つだけ設けられた工具9を主軸8に装着
する。そして、図6に鎖線で示すように、前記座ぐり加
工の場合と同様に、工具9のバイト37をワークWの孔
Waの開口縁部に対応配置させて、その開口縁部に座ぐ
り穴を形成する。続いて、NC装置47によりサーボモ
ータ5,14を制御して、主軸ヘッド7及び心押体16
を移動させて、工具9のバイト37をワークWの孔Wa
の中間部側へ若干移動させる。そして、この状態で、図
6に実線で示すように、工具9のバイト37により、ワ
ークWの孔Waの内面を切削する。この場合、所定のN
Cデータに基づいて、NC装置47によりサーボモータ
14を制御して、心押体16による作動軸34の移動量
を前記切削時より小さくすれば、図6に示すように、ワ
ークWの孔Waに段付中ぐり穴Hcを形成することがで
きる。
【0044】更に、面取り加工を施す場合には、図7に
示すように、例えば前記段付中ぐり加工の場合と同様な
工具9を主軸8に装着する。そして、図7に鎖線で示す
ように、工具9のバイト37をワークWの孔Waの開口
縁部に対応配置させ、この状態で、主軸8を回転させて
工具9を回転させる。このとき、所定のNCデータに基
づいて、NC装置47によりサーボモータ5を制御して
主軸ヘッド7を移動させ、ワークWの孔Waに対する工
具9のバイト37の位置を図示右方へ徐々に変更する。
同時に、所定のNCデータに基づいて、NC装置47に
よりサーボモータ14を制御して、心押体16により作
動軸34を移動させ、保持筒27に対するバイト37の
突出量を徐々に増大する。すると、図7に示すように、
ワークWの孔Waの開口縁部がテーパ状に切削されて、
その開口縁部に面取り部Hdを形成することができる。
【0045】このように、本実施例では、所定の内面加
工を行うためのNCデータをNC装置47に予め入力し
ておき、そのNCデータに基づいて、NC装置47によ
り主軸ヘッド7及び心押体16をそれぞれ移動制御する
ことによって、座ぐり、リセス、段付中ぐり及び面取り
加工等の各種の内面加工を自動的に簡単に行うことがで
きる。又、前述したように、内面加工用の工具9とし
て、例えばバイト37の配設数等の異なる複数種の工具
9を、自動工具交換装置18にセットしておくことによ
り、所要の内面加工に最適な工具9を適宜選択して、各
種の内面加工を容易に行うことができる。
【0046】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範
囲で、次のように任意に変更して具体化することも可能
である。
【0047】(1) 前記実施例の心押体16を油圧シ
リンダ装置により工具9の軸線と同方向へ移動させるよ
うに構成すること。 (2) 前記実施例のカム機構39における傾斜カム片
40及びカム溝41に代えて、バイト37側に傾斜カム
孔を形成するとともに、作動軸34側に傾斜カム孔と係
合する係合ピンを設けること。
【0048】(3)心押体16の心押軸17と工具9の
作動軸34とを、公知の結合機構により一体的に結合し
た状態で内面加工を行うようにすること。又、このよう
にした場合には、工具9として、作動軸34を引き出す
ことによりバイト37が外方へ突出するようにしたもの
を使用することもできる。
【0049】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているため、次のような優れた効果を奏する。
【0050】内面加工用の専用機を使用することなく、
工具を回転させるための回転機構のみを備えた汎用の加
工機を使用して、内面加工を行うことができる。そのた
め、内面加工のための設備を簡素化してコストを低減す
ることができる。
【0051】又、内面加工として、座ぐり、リセス、段
付中ぐり及び面取り加工等の各種内面加工を自動的に簡
単に行うことができる。しかも、ワークに対する加工位
置や加工径を容易に変更することができ、複数種のワー
クの内面加工にもフレキシブルに対応することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した加工装置の全体構成の一
実施例を示す正面図である。
【図2】特に内面加工用の工具部分を示す要部断面図で
ある。
【図3】図2のA−A線における断面図である。
【図4】加工装置における工具交換機構部分を示す要部
側面図である。
【図5】リセス加工を施す場合について説明する要部断
面図である。
【図6】段付中ぐり加工を施す場合について説明する要
部断面図である。
【図7】面取り加工を施す場合について説明する要部断
面図である。
【符号の説明】
5…サーボモータ、7…主軸ヘッド、8…主軸、9…内
面加工用の工具、14…サーボモータ、16…駆動機構
を構成する心押体、17…心押軸、18…自動工具交換
装置、27…保持筒、28…収容部、29…工具ホル
ダ、34…作動軸、35…圧縮ばね、37…バイト、3
9…変換機構としてのカム機構、40…傾斜カム片、4
1…カム溝、47…制御手段としてのNC装置、53…
サーボモータ、54…サーボモータ、57…サーボモー
タ、58…サーボモータ、W…ワーク、Wa…孔。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持筒と、その保持筒内に軸線方向へ移
    動可能に嵌挿された作動軸と、前記保持筒にその保持筒
    の径方向へ移動可能に支持されたバイトと、前記作動軸
    と前記バイトとの間に設けられ、作動軸の移動時にバイ
    トを保持筒の径方向へ移動させるための変換機構とより
    なる工具を備え、 その工具の軸線方向の一側方には同工具を装着して回転
    させるための主軸ヘッドを、工具の軸線と同方向へ移動
    可能に配設し、工具の軸線方向の他側方には作動軸を移
    動させるための駆動機構を、工具の軸線と同方向へ移動
    可能に配設し、前記主軸ヘッド及び駆動機構を所定の加
    工データに基づいてそれぞれ移動制御するための制御手
    段を設けたことを特徴とする加工装置。
  2. 【請求項2】 保持筒内に作動軸を軸線方向へ移動可能
    に嵌挿するとともに、前記保持筒にバイトを保持筒の径
    方向へ移動可能に支持し、前記作動軸と前記バイトとの
    間に設けられた変換機構により、作動軸の移動時にバイ
    トを保持筒の径方向へ移動させるようにした工具におい
    て、その工具を主軸ヘッドに装着して回転させるととも
    に、同工具を挟んで主軸ヘッドと対向する側に配設され
    た駆動機構により作動軸を移動させるようにし、前記主
    軸ヘッド及び駆動機構を所定の加工データに基づいてそ
    れぞれ工具の軸線と同方向へ移動制御しながらワークの
    孔に内面加工を施すことを特徴とする加工方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015211994A (ja) * 2014-05-07 2015-11-26 エンシュウ株式会社 孔加工方法、シリンダブロックの製造方法および孔加工機

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