JPH07124395A - 縦型衣類プレス器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は固定板と可動板との間に衣類等を配
置して挟圧することにより、しわ伸ばしや折目付けを行
う衣類プレス器に関するもので、簡単に移動させること
ができる縦型衣類プレス器を得ることを目的とする。 【構成】 固定板１と、この固定板１の下端に一端を回
動自在に連結した可動板３を架台６によって支持し、こ
の架台６の下端に設けた設置面６ａより所定量内方にキ
ャスター７を配設し、床面との間に隙間Ｓを形成すると
ともに、前記キャスター７を同架台６から外方へ突出さ
せて設けたもので、設置時は設置面６ａにより支持し、
移動時は衣類プレス器を傾けることによってキャスター
７で支持できるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は衣類等を挟圧加熱して整
形する縦型衣類プレス器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の縦型衣類プレス器は図９
に示すような構造になっていた。すなわち、プリント状
のヒーター３１を有する固定板３２と、この固定板３２
の下端に回動自在に取付けられ、かつ、その内面側にク
ッション体３３を設けた可動板３４と、この可動板３４
と前記固定板３２を支持する架台３５を有し、前記固定
板３２と可動板３４の間に衣類等の被プレス物を配置
し、これを挟圧加熱することによって整形するようにな
っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
造のものでは、被プレス物が主としてパンツであるため
固定板３２を十分な高さに形成する必要性から、設置時
にこれを安定して支持するために架台３５が設けられて
いる。しかも、使用時は前記固定板３２に回動自在に取
付けられた可動板３４を固定板３２から離反する方向へ
傾斜させるため、架台３５を大型化することによって使
用時の安定性が高められている。

【０００４】しかしながら、この衣類プレス器は本体重
量が比較的重く、架台３５も大きいことから、移動させ
るときや運搬するときは非常に不便であるという問題が
あった。このような問題を解決して移動を容易にするた
めに、架台３５にキャスターを設けることが考えられ
る。

【０００５】この場合、固定板と可動板の間に衣類等の
被プレス物をセットする動作を行ったときに、前記固定
板と可動板にかかる力が架台を介してキャスターに伝達
されるため、仮にキャスターをロック状態にした場合で
も固定板や可動板が微動し、被プレス物をセットする作
業が行いにくくなるという問題があった。

【０００６】そこで本発明は、使用時の安定性を高める
とともに、簡単に移動させることができる使い勝手のよ
い縦型衣類プレス器を得ることを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そして、上記の目的を達
成するために本発明は、ヒータを有する固定板と、この
固定板の下端に一端が回動自在に連結され、かつ、前記
固定板と対向する加圧面側にクッション体を設けた可動
板と、この可動板と前記固定板との間に衣類等を挟圧し
た状態に保持するロック装置と、前記固定板と可動板を
鉛直方向に支持する架台と、下端を前記架台の設置面よ
り所定量内方に配設して同架台から外方へ突出させて設
けたキャスターとを具備したことを第１の課題解決手段
としている。

【０００８】第２の課題解決手段は、ヒータを有する固
定板と、この固定板の下端に一端に回動自在に連結さ
れ、かつ、前記固定板と対向する加圧面側にクッション
体を設けた可動板と、この可動板と前記固定板との間に
衣類等を挟圧した状態に保持するロック装置と、前記固
定板と可動板を鉛直方向に支持する架台と、この架台に
設けられたキャスターと、このキャスターの下端を前記
架台の設置面より所定量内方と外方に選択的に変位させ
る切替手段とを具備したものである。

【０００９】

【作用】本発明の縦型衣類プレス器は、上記第１の課題
解決手段により、設置時や使用時は架台を直接床面に設
置して、固定板と可動板を安定して支持することができ
るとともに、運搬時には、キャスターが設けられている
側に衣類プレス器を傾けることにより、架台を床面より
浮かせることができるため、衣類プレス器全体を持ち上
げることなく容易に移動させることができるようになる
のである。

【００１０】また、第２の課題解決手段により、運搬す
るたびに衣類プレス器を傾ける動作を行うことなく、キ
ャスターを架台の設置面に対して所定量内方と外方へ移
動させることができるようになるのである。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづ
いて説明する。図１〜図２において、１はその内面側に
プリント状のヒータ２を埋設した固定板、３は前記固定
板１とその下端で回動自在に連結された可動板で、その
内面側には発泡ウレタン等で形成された通気性のあるク
ッション体４が貼付されている。

【００１２】５は前記固定板１および可動板３との間に
衣類等を挟圧した状態に保持するロック装置で、前記固
定板１の後面に回動自在に取付けられている。６は前記
固定板１と可動板３を鉛直方向上に支持する架台で、前
記可動板３を固定板１から離反する方向へ回動させ、傾
斜させた状態で安定して支持することができるように、
その前面側へ大きく突出するように設けられている。

【００１３】７は前記架台６内にネジ８により締結固定
された複数個のキャスターで、その下端７ａは架台６の
設置面６ａより所定量内方に位置するように設けられ、
床面との間に隙間Ｓが生じるように取付けられるととも
に、その一端を同架台６の前面から外方へ突出させてい
る。前記隙間Ｓは２〜５ｍｍが適当である。

【００１４】次に、この一実施例の構成における作用を
説明する。縦型衣類プレス器を他の場所へ移動するとき
は、キャスター７が設けられている前面側へ角度θ°傾
斜させると、キャスター７の端面７ａが床面に接地する
とともに架台６の設置面６ａは床面から離れる。したが
って、約１０Ｋｇ程度重量のある衣類プレス器はキャス
ター７で支持された状態となり、人手によって持ち上げ
ることなく衣類プレス器を前後方向に容易に移動させる
ことができる。

【００１５】また、任意の場所へ移動させた後、傾斜さ
せた衣類プレス器を元の状態に戻して設置すると、架台
６の設置面６ａが床面に接地され、キャスター７の下端
７ａと床面との間に隙間Ｓが形成される。したがって、
衣類等をプレスするために可動板３を固定板１から離反
させる開成動作を行った場合や、可動板３を固定板１側
に押圧してロックするときも、キャスター７が床面に接
していないため、衣類プレス器全体が揺動することなく
安定して支持することができる。

【００１６】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図３〜図４において、架台６の中央部に凹部６ｂを
形成し、この凹部６ｂの両側に設けた突出部６ｃにキャ
スター７が前方へ突出するように各々配設したもので、
前記の実施例と同様に、キャスター７の端面７ａが架台
６の設置面６ａより所定量上方に位置するように設けら
れている。

【００１７】この構成によれば、衣類プレス器を傾斜さ
せてキャスター７を床面に接地させる場合に、架台６が
床面に当接して、衣類プレス器の傾斜角度θ°を規制す
ることがなく、移動時に任意の角度に傾斜させることが
できるものである。

【００１８】また、図５〜図８はさらに本発明の他の実
施例を示したもので、キャスター７の下端７ａを架台６
の設置面６ａより所定量内方と外方に選択的に変位させ
る切替手段を設けたものである。

【００１９】その第１の手段は、図５〜図６で示すよう
にキャスター７は、架台６内にバネ９とともにキャスタ
ーボデー１０内に設けられている。設置時はキャスター
ボデー１０が架台６に対してキャスター端面７ａが床面
より所定量上方に位置するように上方に変位している。

【００２０】そして、衣類プレス器を移動させるとき
は、キャスターボデー１０を床面側へ押し込んでロック
状態に保持し、キャスター端面７ａが架台６の設置面６
ａより下方へ所定量突出させて支持することができるよ
うにしたものである。

【００２１】第２の手段は、図７〜図８で示すようにキ
ャスター７を架台６に対してその取付け角度が可変でき
るようにしたものである。すなわち、キャスター７は、
車輪７ｂとその回転軸７ｃを固定した取付板１１で構成
し、前記架台６に起倒自在に取付けられている。

【００２２】設置時は車輪７ｂの下端が床面より所定量
上方に位置させることにより、架台６の設置面６ａで設
置される。また、移動時は車輪７ｂの下端が架台６の設
置面６ａより下方へ所定量突出させることにより、キャ
スター７で支持することができるようにしたものであ
る。

【００２３】

【発明の効果】以上のように本発明の縦型衣類プレス器
は、ヒータを有する固定板と、この固定板の下端に一端
が回動自在に連結され、かつ、前記固定板と対向する加
圧面側にクッション体を設けた可動板と、この可動板と
前記固定板との間に衣類等を挟圧した状態に保持するロ
ック装置と、前記固定板と可動板を鉛直方向に支持する
架台と、下端を前記架台の設置面より所定量内方に配設
して同架台から外方へ突出させて設けたキャスターとを
具備したことにより、設置時や使用時は架台を直接床面
に設置して、固定板と可動板を安定して支持し、使用時
の揺動を防止することができるとともに、運搬時には、
キャスターが設けられている側に衣類プレス器を傾ける
ことにより、架台を床面より浮かせることができるた
め、衣類プレス器全体を持ち上げることなく容易に移動
させることができる。

【００２４】また、ヒータを有する固定板と、この固定
板の下端に一端に回動自在に連結され、かつ、前記固定
板と対向する加圧面側にクッション体を設けた可動板
と、この可動板と前記固定板との間に衣類等を挟圧した
状態に保持するロック装置と、前記固定板と可動板を鉛
直方向に支持する架台と、この架台に設けられたキャス
ターと、このキャスターの下端を前記架台の設置面より
所定量内方と外方に選択的に変位させる切替手段とを具
備したことにより、運搬するたびに衣類プレス器を傾け
る動作を行うことなく、移動時の操作性を一層容易に行
うことができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示した縦型衣類プレス器の
要部断面図

【図２】同縦型衣類プレス器の要部を拡大して示した断
面図

【図３】本発明の他の実施例を示した縦型衣類プレス器
の要部斜視図

【図４】同縦型衣類プレス器の要部を拡大して示した側
面図

【図５】本発明の他の実施例を示した縦型衣類プレス器
の要部断面図

【図６】同縦型衣類プレス器の要部を示した作用図

【図７】本発明の他の実施例を示した縦型衣類プレス器
の要部断面図

【図８】同縦型衣類プレス器の要部を示した作用図

【図９】従来の縦型衣類プレス器の要部断面図

【符号の説明】

１ 固定板 ２ ヒータ ３ 可動板 ４ クッション体 ５ ロック装置 ６ 架台 ７ キャスター

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ヒータを有する固定板と、この固定板の下
   端に一端が回動自在に連結され、かつ、前記固定板と対
   向する加圧面側にクッション体を設けた可動板と、この
   可動板と前記固定板との間に衣類等を挟圧した状態に保
   持するロック装置と、前記固定板と可動板を鉛直方向に
   支持する架台と、下端を前記架台の設置面より所定量内
   方に配設して同架台から外方へ突出させて設けたキャス
   ターとを具備した縦型衣類プレス器。
2. 【請求項２】固定板を傾斜させる側の架台端部にキャス
   ターを設けた請求項１記載の縦型衣類プレス器。
3. 【請求項３】ヒータを有する固定板と、この固定板の下
   端に一端に回動自在に連結され、かつ、前記固定板と対
   向する加圧面側にクッション体を設けた可動板と、この
   可動板と前記固定板との間に衣類等を挟圧した状態に保
   持するロック装置と、前記固定板と可動板を鉛直方向に
   支持する架台と、この架台に設けられたキャスターと、
   このキャスターの下端を前記架台の設置面より所定量内
   方と外方に選択的に変位させる切替手段とを具備した縦
   型衣類プレス器。