JPH07124081A

JPH07124081A - 電気掃除機

Info

Publication number: JPH07124081A
Application number: JP27833493A
Authority: JP
Inventors: Hiroaki Inui; 浩章乾
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1993-11-08
Filing date: 1993-11-08
Publication date: 1995-05-16
Anticipated expiration: 2017-11-18
Also published as: JP3345992B2

Abstract

(57)【要約】【目的】産業用または家庭用として用いられる電気掃
除機において、排気流の緩衝による排気エネルギーの減
少と、吸音材の両側に排気通路を設けることによる吸音
効果の増大により、風切り音などの騒音の大幅な低減を
目的とする。【構成】電気掃除機の本体１の内部の前方に集塵室２
が、後方にファンモータ室３がそれぞれ形成されてい
る。前記本体１の後方に排気フィルタ４を具備したリヤ
カバー５を設け、上記リヤカバー５の外面に凹部６を設
け、凹部６に大きな開孔部をもつ排気孔７が設けてあ
る。ここで排気フィルタ４と吸音材８との間には排気流
が通る排気通路１１が設けてある。排気孔７に対面し、
かつ排気流に対し略直角に位置した吸音材８を具備した
防音板９を配設している。さらに、吸音材８と防音板９
との間には排気流が通る排気通路１０が設けてある。こ
の構成により、風切り音などの騒音を大幅に低減するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は産業用または家庭用とし
て用いられる電気掃除機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、電気掃除機は高出力化が進み、そ
れにつれて大きくなる掃除機の騒音増大が問題となって
きた。

【０００３】以下に従来の電気掃除機について説明す
る。図７に示すように、電気掃除機の本体１の内部の前
方に集塵室２が、後方にファンモータ室３がそれぞれ形
成されている。前記本体１の後方に排気フィルタ４を具
備したリヤカバー５を設け、上記リヤカバー５の外面に
凹部６を設け、凹部６に大きな開孔部を持つ排気孔を持
つ排気孔７が設けてある。排気孔７に対面し、かつ排気
流に対し略直角に位置して吸音材８を具備した防音板９
を配設している。矢印ａは排気孔の方向を示す。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、排気孔の直後に防音板を設けるために排
気流派略直角に排気方向が曲げられ、圧力損失の高い構
造となり、仕事率の低下要因となっている。また吸気材
内部には排気流の流れはわずかしかなく、大部分は排気
孔と吸気材で囲まれた排気通路を通り排気されるので吸
気材を有効利用されず、風切り音や、排気に含まれるフ
ァンモータの振動音などが効果的に消音されず、排気騒
音が大きいという問題点を有していた。

【０００５】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、排気抵抗の減少による仕事率のアップと騒音を減少
させた電気掃除機を提供することを第１の目的とする。

【０００６】また、使用者にとってたいへん不快な騒音
であるＮ音やＮＺ音を特に消音した電気掃除機を提供す
ることを第２の目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】第１の目的を達成するた
めに本発明の電気掃除機は、吸気材を防音板に排気流の
通る隙間を設けて固定することにより、新たに排気通路
を形成した構成を有している。

【０００８】また第２の目的を達成するために本発明の
電気掃除機は、防音板に複数の穴を設けた構成を有して
いる。

【０００９】

【作用】この構成によって排気孔から出た排気流の一部
は、吸音材に反射された排気の反射流と緩衝しながら、
排気フィルタと吸音材により形成される排気通路を通り
排気されることになる。また排気流の一部は吸音材を通
過して、さらに防音板に反射された排気流は、吸音材を
通過した排気流と緩衝しながら吸音材と防音板により形
成される排気通路を通過して排気されるが、この排気流
はさらに上記排気フィルタと吸音材により形成される排
気通路を通り排気される排気流と緩衝しながら機外に排
気されることになる。

【００１０】このように、排気流の緩衝による排気エネ
ルギーの減少、吸音材の両側に排気通路を設けることに
よる吸音効果の増大により、風切り音などの騒音の大幅
な低減を可能にする。

【００１１】さらに排気通路の増大による排気抵抗の減
少により、仕事率のアップをはかることができる。この
ように、風切り音などの騒音を減少し高出力な電気掃除
機を提供することができる。

【００１２】また、使用者にとってたいへん不快な騒音
であるＮ音やＮＺ音などの１ＫＨｚを越える高周波域に
対しては、吸音材の効果は余り望めないが、この構成に
より高周波域の騒音を効果的に消音することができる。
つまり、防音板に排気流の通る穴をあけることにより、
直接防音板を通して出る排気流と、吸音材と排気フィル
タによって形成される排気通路を通って排気される排気
流では、通る排気距離に違いが出てくることになる。そ
こでこの排気通路の長さを消音したい騒音の半波長に設
定することにより、音の回折現象から同じ周波数である
が位相が１８０度ずれて重なり合うために、効果的に消
音できることになる。

【００１３】このように、使用者にとってたいへん不快
な騒音である高周波数域のＮ音やＮＺ音を特に消音した
電気掃除機を提供することができる。

【００１４】

【実施例】

（実施例１）以下本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図１，図２及び図３に示すように、
電気掃除機の本体１の内部の前方に集塵室２が、後方に
ファンモータ室３がそれぞれ形成されている。前記本体
１の後方に排気フィルタ４を具備したリヤカバー５を設
け、上記リヤカバー５の外面に凹部６を設け、凹部６に
大きな開孔部を持つ排気孔７が設けてある。ここで排気
フィルタ４と吸音材８との間には排気流が通る排気通路
１１が設けてある。排気孔７に対面し、かつ排気流に対
し略直角に位置した吸音材８を具備した防音板９を配設
している。

【００１５】さらに、吸音材８と防音板９との間には排
気流が通る排気通路１０が設けてある。矢印ａは排気孔
の方向を示す。

【００１６】ここで、防音板９は４本のボス１２を解し
て掃除機本体に固定されており、吸音材８は上記ボス１
２と防音板９で挟み込んで固定されている。

【００１７】以上のように構成された排気構造につい
て、図１，図２を用いてその動作を説明する。リヤカバ
ー５に大きな開孔部をもつ排気孔７と吸音材８を具備し
た防音板９を設けることにより、排気フィルタ４は防音
板９により保護されるため、格子状のリブ等の必要がな
くなり排気流は大きな開孔部を通るので、風切り音の発
生を減少することができる。

【００１８】また、排気孔７から出た排気流の一部は、
吸音材８に反射された排気の反射流と緩衝しながら、排
気フィルタ４と吸音材８により形成される排気通路１１
を通り排気されることになる。また排気流の一部は吸音
材８を通過して、さらに防音板９に反射された排気流
は、吸音材８を通過した排気流と緩衝しながら吸音材８
と防音板９により形成される排気通路１０を通過して排
気されるが、この排気流はさらに上記排気フィルタ４と
吸音材８により形成される排気通路１１を通り排気され
る排離宮と緩衝しながら機外に排気されることになる。

【００１９】このように、排気流の緩衝による排気エネ
ルギーの減少、吸音材の両側に排気通路を設けることに
よる吸音効果の増大により、風切り音などの騒音の大幅
な低減を可能にする。

【００２０】さらに排気通路の増大による排気抵抗の減
少により、仕事率のアップをはかることができる。この
ように、風切り音などの騒音を減少し高出力な電気掃除
機を提供することができる。

【００２１】（実施例２）以下本発明の第２の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図４，図５および
図６に示すように、電気掃除機の本体２１の内部の前方
に集塵室２２が、後方にファンモータ室２３がそれぞれ
形成されている。前記本体２１の後方に排気フィルタ２
４を具備したリヤカバー２５を設け、上記リヤカバー２
５の外面に凹部２６を設け、凹部２６に大きな開孔部を
持つ排気孔２７が設けてある。ここで排気フィルタ２４
と吸音材２８との間には排気流が通る排気通路３１が設
けてある。排気孔２７に対面し、かつ排気流に対し略直
角に位置した吸音材２８を具備した防音板２９を配設し
ている。

【００２２】ここで、防音板２９は４本のボス３３を介
して掃除機本体に固定されており、吸音材２８は上記ボ
ス１２と防音板２９で挟み込んで固定されている。

【００２３】さらに、吸音材２８と防音板２９との間に
は排気流が通る排気通路３０が設けてある。

【００２４】そして防音板２９には排気流が通る穴３２
が複数個設けてある。矢印ａは排気孔の方向を示す。

【００２５】以上のように構成された消音構造につい
て、図３及び図４を用いてその動作を説明する。防音板
２８に排気流の通る穴３２をあけることにより、直接防
音板２９を通して出る排気流と、吸音材２８と排気フィ
ルタ２４によって形成される排気通路３１を通って排気
される排気流では、通る排気距離に違いが出てくること
になる。

【００２６】そこでこの排気通路の長さを消音したい騒
音の半波長に設定することにより、音の回折現象から同
じ周波数であるが位相が１８０度ずれて重なり合うため
に、効果的に消音できることになる。

【００２７】ただしこの方法は、波長の短い（１ＫＨｚ
では半波長＝１７．５ｃｍ）騒音に対して有効であり、
低周波数域に対しては電気掃除機の本体寸法から入って
現実不可能と思われる。

【００２８】このように、使用者にとってたいへん不快
な騒音である高周波数域のＮ音やＮＺ音を特に消音した
電気掃除機を提供することができる。

【００２９】

【発明の効果】以上のように第１の発明によれば、防音
板と吸音材との間に空間を設けることにより、リヤカバ
ーと吸音材および吸音材と防音板の間に排気通路を形成
し、排気流の緩衝による排気エネルギーの現象、吸音材
の両側に排気通路を設けることによる吸音効果の増大に
より、風切り音などの騒音の大幅な低減を可能にする。

【００３０】さらに排気通路の増大による排気抵抗の現
象により、仕事率のアップをはかることができ、風切り
音などの騒音を減少し高出力な電気掃除機を提供するこ
とができる。

【００３１】また第２の発明によれば、防音板に複数の
空気の通る穴部を設けることにより、使用者にとってた
いへん不快な騒音である高周波数域のＮ音やＮＺ音を特
に消音した電気掃除機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例における電気掃除機の要
部断面図

【図２】本発明の第１の実施例における電気掃除機の断
面図

【図３】本発明の第１の実施例における電気掃除機の要
部斜視図

【図４】本発明の第２の実施例における電気掃除機の断
面図

【図５】本発明の第２の実施例における電気掃除機の要
部断面図

【図６】本発明の第２の実施例における電気掃除機の要
部斜視図

【図７】従来の電気掃除機の要部断面図

【符号の説明】

１本体４排気フィルタ５リヤカバー６凹部７排気孔８吸音材９防音板１０排気通路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】前方に集塵室を、後方にファンモータ室
を配設した電気掃除機の後方に排気フィルタを具備した
リヤカバーを設け、前記リヤカバーに凹部を設け、前記
凹部内に大きな開孔部をもつ排気孔を設け、前記排気孔
に対面しかつ排気流に対して略直角の位置に吸音材を具
備した防音板を前記リヤカバーの内面に配設し、かつ上
記防音板と吸音材との間に空間を設けることにより、リ
ヤカバーと吸音材および吸音材と防音板の間に排気通路
を形成した電気掃除機。
【請求項２】防音板に複数の空気の通る複数の穴部を
設けたことを特徴とする請求項１記載の電気掃除機。