JP3177646B2 - 能動形消音装置を備えた空気調和室外機 - Google Patents

能動形消音装置を備えた空気調和室外機

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JP3177646B2 JP25690493A JP25690493A JP3177646B2 JP 3177646 B2 JP3177646 B2 JP 3177646B2 JP 25690493 A JP25690493 A JP 25690493A JP 25690493 A JP25690493 A JP 25690493A JP 3177646 B2 JP3177646 B2 JP 3177646B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷媒冷却用空気を吸い
込むファンの吹き出し口から発する、ファンの羽根回転
音など周期音を含む騒音を、能動的に打ち消す消音装置
を備えた空気調和室外機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気調和機の低騒音化を図るため
に、空気調和機の騒音源となるモータやファンの振動を
抑制する音源制御を行うと共に、発生した騒音の吸音や
遮音等を行う受動的方法が行われている。しかし近年、
音の波動性を利用して、ある音を他の音によって打ち消
す能動的方法が試みられてきている。
【0003】これらの能動的消音方法に関して、空調用
ダクトなどの一次元音波の消音制御方法が既に実用化さ
れている。また、特開平3−294731号公報には、
空気調和室外機における送風騒音を打ち消すために、フ
ァンの回転数に同期した信号を検出し、この信号により
ファン回転数騒音と逆位相の信号を適応制御で作成し、
この逆位相の信号を基に音を放射させる付加音源をファ
ンの円周上、中心上に設置する等の方法が示されてい
る。しかしながら、3次元全体に放射される音波を打ち
消すには、これだけの方法では、次の点が不明確であ
る。すなわち(a)消したい音の波長に対しての制約、(b)
騒音効果検出手段の設置位置、(c)発音手段の設置方法
及び低コスト化、(d)騒音検出手段の出力を適切な信号
にするための手段等の点が不明確である。さらに、空気
調和室外機は屋外に設置されることが多く、雨風等の悪
天候の影響を受け易く、発音手段等の消音用機器に劣化
が生じて、能動形消音制御が困難となる。
【0004】空気調和室外機において、能動的に消音制
御を行うには、これまでの方法では不十分であり、本発
明はこれらの諸問題を解決する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、空気調和室
外機において冷媒冷却用空気を取り入れるファンの吹き
出し口から3次元全体に放射される騒音を打ち消すため
に、消去したい音波の波長に対する発音手段の設置位置
と設置方法、消音効果検出手段の効果的な設置位置、発
音手段から放射される最適な音波等を明確にすることに
より、効果的に騒音を消去できる能動的消音装置を備え
た空気調和室外機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の能動形消音装置を備えた空気調和室外機
(以下、能動形消音装置を備えた空気調和室外機を空気
調和室外機と略す)は、空調用冷媒を冷却するための熱
交換器と、この熱交換器の冷却に用いる外気を吸い込む
ファンと、このファンを内蔵しこのファンの吹き出し口
を設けたケースとを有し、ファンを駆動するファンモー
タの電磁音およびファンの羽根回転音の周期音を検出す
る騒音検出手段と、この騒音検出手段で得られた波形信
号から該波形信号と逆位相の信号を生成するコントロー
ラと、このコントローラからの信号を音波に変換して吹
き出し口から放出しようとする騒音に対して放射する発
音手段と、騒音と発音手段から放射する音波が干渉して
減衰した騒音を検出しコントローラにフィードバックす
る消音効果検出手段とから構成した能動形消音装置を備
えた空気調和室外機であって、発音手段を吹き出し口
に、ファンに対向して設置し、消音効果検出手段を発音
手段と同方向に向けて隣接して設置したことを特徴とす
るものである。
【0007】また、本発明の別の空気調和室外機は、上
記と同様に熱交換器、ファンおよびケースを有し、また
騒音検出手段、コントローラ、発音手段および消音効果
検出手段から構成した能動形消音装置を備えた空気調和
室外機であって、発音手段の複数をファンから吹き出し
口に至る風流路の周りからこの風流路に向かって設置し
たことを特徴とする。
【0008】そしてこれら発音手段間の距離は騒音検出
手段が検出する電磁音及び羽根回転音の周期音のうちの
振幅の大きな周波数成分の1/2波長以下とするのがよ
い。また、本発明の別の空気調和室外機において、発音
手段を、スピーカとこのスピーカを内包し先端を開口す
るチューブとから構成し、スピーカを横向けにしファン
より上方で熱交換器あるいはケースの内壁に設置し、そ
してチューブ先端の開口を風流路の周りから風流路に向
かって下向きないし横向きにして設置するのが好まし
い。あるいは、発音手段を、スピーカとこのスピーカを
内包し先端を開口するダクトから構成し、スピーカを横
向きにしてダクトの元端を、ファンモータの位置を固定
するモータクランプあるいはケースの内壁に、ファンと
同レベルまたは上方で横向きに設置し、このダクトの開
口を通風路に対して下向きないし横向きにして設置する
のが好ましい。さらにダクトの内壁には騒音の高周波数
成分を吸収する吸収材を内張りするとよい。
【0009】本発明の各空気調和室外機において、消音
効果検出手段としてマイクロホンを用い、このマイクロ
ホンはケースの吹き出し口から放出しようとする騒音と
発音手段から放射される音波とが干渉する始点またはこ
の始点近傍に設置するのがよい。また、コントロ−ラ
と、発音手段と、騒音検出手段および前消音効果検出手
段とをそれぞれ、ケースに着脱可能な3つのユニットと
してまとめて構成するのが好ましい。
【0010】本発明の各空気調和室外機のコントローラ
については、コントローラは騒音検出手段の出力信号か
ら羽根回転速度の1〜n次の音波信号を生成する演算回
路を有するものとする。騒音検出手段としてファンの羽
根の回転を検出する羽根回転検出器を用い、この羽根回
転検出器の出力信号をファンの振動と騒音との相関関係
で定義するディジタルフィルターをコントローラの演算
回路の入力側に設けるのがよい。
【0011】また、騒音検出手段として、ファンに回転
検出器を、またはファンを駆動するファンモ−タに振動
検出器を設け、さらに熱交換器に接続する冷媒配管、ケ
ースの壁等にそれぞれ振動検出器を設けるような場合に
は、各検出器からの信号を結集するミキサーと、このミ
キサーからの信号のゲインを調整するディジタルフィル
ターとコントローラの演算回路の入力側に設ける。そし
てこのディジタルフィルターは、空気調和室外機を無響
音室で運転して空気中に伝搬する騒音をマイクロホンに
より検出し、このマイクロホンの信号と騒音検出手段の
出力信号間の伝達関数を実測し、実測した伝達関数を有
するものとする。また吹出口近傍と発音手段間の伝達関
数の実測値を無響音室内で求め、求めた伝達関数をディ
ジタルフィルタとして、消音効果検出手段とコントロ−
ラの演算回路間に経由させる。
【0012】
【作用】本発明にかかる能動形消音装置によれば、単数
の発音手段と消音効果検出手段を用いる場合は、それら
を吹き出し口の位置にファンに対向させて設置するた
め、またそれぞれ複数の発音手段と消音効果検出手段を
ファンから吹き出しに至る風流路の周りに設置する場合
には消したい音波長の1/2以下の距離間で設けるた
め、3次元空間全体内にできる音波の腹(又は節)の数に
対応した逆位相の音波が各発音手段から放出可能とな
り、効果的な騒音低減が実現する。また、発音手段であ
るスピーカを熱交換器あるいはモ−タクランプに取付
け、発音手段からの音波を箱形ダクトやチュ−ブ内で伝
搬させる構成にしてあるため、低コストで空気調和室外
機内でのスペ−ス効率も向上する。またコントロ−ラ
と、発音手段と、騒音検出手段および前消音効果検出手
段とをそれぞれユニット化することにより、必要時に能
動形消音装置の後付け、オプション化も可能となる。ま
た消音効果検手段は、吹き出し口からの騒音と発音手段
からの音波の干渉始点位置の中央に設置するため、ここ
で音圧が最小となり空間に放射される騒音パワ−が最小
となり、3次元空間全体での騒音消去が効果的に実現す
る。そして騒音検出手段として、マイクロホンや圧縮
機、配管に取り付ける振動ピックアップ等を複数使用
し、これら複数の出力信号を音響ミキサーで結集させ、
振動と騒音の伝達関数で表されるフィルタを経由させる
ことにより騒音そのもの又は、騒音に近い音のデ−タが
採音可能となり、適切な音の演算処理が可能となる。ま
た、吹き出し口、又はその近傍と発音手段間の伝達関数
の実測値をコントロ−ラと消音効果検出手段間に経由さ
せることで、発音手段と消音効果検出手段間に生じる時
間差等の補正も行われる。
【0013】さらに吸音材等も用い、パッシブノイズコ
ントロールも併用させることで、低周波数音は能動形消
音装置により低減し、高周波数音は吸音,遮音により低
減することにより、広帯域の騒音を消去するとともに、
騒音検出手段と発音手段間のハウリングも防止も可能と
なる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0015】図1は本発明の一実施例である能動形消音
装置を備えた空気調和室外機の構成図である。空気調和
室外機(以後、単に室外機という)は、室内機(図示な
し)と組合わされて空気調和機を構成し、室外機と室内
機との間で冷媒の圧縮、凝縮、膨張、蒸発の冷凍サイク
ルが形成される。室外機1には、圧縮機(図示なし)に
よって圧縮された冷媒を冷却し凝縮する熱交換器11が
設けられており、この熱交換器11には冷媒と熱交換す
る冷却用外気が導入される。室外機1は、この熱交換器
11で壁の一部を形成し、内部にモータ7駆動のファン
6を設置するケースを有している。図中、ケースの左側
は送風室であり、右側の室とは仕切り板12により仕切
られている。冷却用外気は熱交換器11のフィン間の隙
間を通じてファン6によって取り入れられ、ファン6の
正面にあたるケース壁に設けられた吹き出し口8から放
出される。この時、吹き出し口8から騒音が放射され、
この騒音には、ファン6の羽根回転により発する周期
音、ファンモータ7から発する電源周波数にかかわる電
磁音等が含まれる。
【0016】この騒音を消去するために、この実施例で
は室外機1に能動型消音装置として、図1に示すよう
に、騒音検出手段としてのピックアップ4をファンモー
タ7に取付け、また発音手段としてのスピーカ2と消音
効果検出手段としてのマイクロホン3とを吹き出しガー
ド9に取り付けている。吹き出しガード9は粗い目の網
で構成され、吹き出し口8を覆っている。スピーカ2は
吹き出し口8の中央部でファン6と正面から対向するよ
うに吹き出しガード9に固定されている。そしてマイク
ロホン3はスピーカ2に隣接してファン6方向に向いて
吹き出しガード9に取り付けられている。
【0017】図2および図3はそれぞれスピーカ2とマ
イクロホン3とを取り付けたガード9を示す図である。
図2に示す並列する線状のガード、あるいは図3に示す
多重円状のガードなど形状、大きさに関係なく、スピー
カ2とマイクロホン3はセットできる。
【0018】図4は本発明の他の実施例を示す図であ
る。この実施例では、室外機1のケース内部に発音手段
としてスピーカ2a,2bとそれぞれに接続するチュ−
ブ10a,10bの組合せを用い、消音効果検出手段で
あるマイクロホン3a,3bおよび騒音検出手段である
ピックアップ4a(モータの振動検出),4b(ファン
の回転数検出)を、それぞれ異なる位置と方法で設置し
ている。一つのスピーカ2aは熱交換器11にひっかけ
て、別のスピーカ2bは仕切り板12にひっかけて固定
できる構造になっている。この例では、各スピーカ2
a,2bの前部を包込みかつ前方に延びるチュ−ブ10
a,10bの先端開口は、ファン6から吹き出し口8に
至る風流路の周囲に位置して、スピーカ2a,2bから
放射された音波をチュ−ブ10a,10bを通じて各々
吹き出し口8の近傍で風流路中を伝搬する騒音に対して
伝達可能に配置されている。
【0019】図5は熱交換器11のフィン部にひっかけ
て取り付けたスピーカ2aとチューブ10aの形状を部
品別に示し、図6は仕切り板12にひっかけて取り付け
たスピーカ2bとチューブ10bの形状を部品別に示し
ている。
【0020】図7は本発明のまた他の実施例を示し、こ
の室外機1では、発音手段としてスピーカ2とそのスピ
ーカ2からの音波を伝搬する箱形ダクト13との組合せ
を用い、消音効果検出手段であるマイクロホン3を箱形
ダクト13の先端開口内に設けている。箱形ダクト13
はL字形で元端にスピーカ2を横向きに設置し、先端の
開口を下向きにして設置されている。箱形ダクト13の
元端は、図8に示すように、ファンモータ7を所定位置
に固定するモ−タクランプ14上部にねじ止めして設置
する、あるいは図9に示すように熱交換器11の上部に
ひっかけて設置し、一方、箱形ダクト13先端の開口は
下向きにして、ファン6から吹き出し口8に至る風流路
の周囲に配置されている。さらにこの一つの箱形ダクト
13に加えて、別の箱形ダクト13を、その開口を横向
きにして風流路の周囲に配置することもできる。また箱
形ダクト13の形状はその開口が風流路に対して下向き
または横向きになるよう構成すれば、L字形に限定され
ることはない。
【0021】このようにスピーカ2を横向きにし、それ
を収納する箱形ダクト13の開口を下向き又は横向きに
設置することで、スピーカ2から放射された音波を各々
吹き出し口8の近傍で風流路中を伝搬する騒音へ伝達す
ることができる上に、消音装置を雨水等の侵入を防ぎ、
消音機器の特性劣化が生じにくい構成にすることができ
る。
【0022】図10は本発明のまた他の実施例を示す図
である。この実施例では、複数個の発音手段としてスピ
ーカ2a単独,スピーカ2bとチューブ10の組合せ及
びスピーカ2cとダクト13の組合せの3つを用い、そ
れら3つの発音手段と消音効果検出手段であるマイクロ
ホン3a,3b,3cを、各々異なる位置と方法で設置
させている。即ち、一つのスピーカ2aは吹き出しガー
ド9中央に取り付けられ、また二つ目のスピーカ2bは
熱交換器11にひっかけられ、そしてスピーカ2bから
前方に延びるチュ−ブ10の先端開口がファン6から吹
き出し口8にいたる風流路の周りに開放されるように設
置され、さらに三つ目のスピーカ2cは箱形ダクト13
内に収納され、ダクト先端の開口がファン6から吹き出
し口8にいたる風流路の周りに開放されるように設置さ
れている。ここでは、スピーカ2aと、スピーカ2bに
接続するチュ−ブ10の開口と、スピーカ2cを収納す
る箱形ダクト13の開口は、消したい音波長の1/2以
内の間隔で配置されている。このため、スピーカ2a,
2b、2cより放射された音波を各々吹き出し口8近傍
又はその周囲に伝達することができる。
【0023】図13はスピーカを収納した箱形ダクト1
3の内壁が吸音材14で内張りされたものを示す。この
ように吸音材を用いてパッシブノイズコントロールも併
用させることも可能で、低周波数音は能動形消音装置に
より低減し、高周波数音は吸収材により吸音、遮音する
ことにより、広帯域の騒音消去が可能となる他、騒音検
出手段としてのピックアップと発音手段なるスピーカ間
に生じるハウリング防止も実現する。
【0024】図4、図10に示す各実施例では、複数の
スピーカ2とマイクロホン3を用い、吹き出し口9近傍
に複数のマイクロホン3を消したい音の波長の1/2以
下の距離間で吹き出し口9等騒音源に覆う様に設置して
るため、吹き出し口9から3次元空間全体に放射される
音波と同等(同じ指向性)で逆位相な音波が放出するこ
とにより、効果的な能動形消音が可能である。また、ス
ピーカ2、マイクロホン3の各設置方法は、いろんな組
合せで設定可能であり、これらの実施例も本発明に含
む。さらに他の形をした空気調和室外機に対しても同様
な技術が適用でき、これに関する実施例も同様で本発明
に含む。一方、マイクロホン3の設置位置は、全て吹き
出し口8からの騒音とスピーカ2からの音波の干渉が始
まる干渉始点位置の中央又はその近傍であるため、この
位置で音圧が最小となり、空間に放射される騒音パワ−
が理想的に最小となり、3次元空間全体での騒音消去が
効果的に実現される。本実施例の能動形消音システムは
コントロ−ラ5の制御部、スピーカ2の発音部、マイク
ロホン3と騒音検出手段4から成る検出部の3パ−トに
まとめられてるため脱着が可能で、例えば、送風等の低
周波騒音の問題が生じた場合に、防音壁等を設けるより
も低コストで容易に消音効果の大きい対応が可能であ
る。
【0025】図14、図15は、能動型消音装置のコン
トロ−ラ5において、各消音用機器間の伝達関数の実測
値をディジタルフィルタ17として経由させた場合の制
御方法を示したものである。
【0026】図14に示すコントローラは、騒音検出手
段であるピックアップ4、発音手段であるスピーカ2お
よび消音効果検出手段であるマイクロホン3の各1つを
有する能動型消音装置のコントローラである。
【0027】図15に示すコントロ−ラ5は、騒音検出
手段、発音手段および消音効果検出手段をそれぞれ複数
有する能動型消音装置に用いるものである。騒音検出手
段としてファン6の羽根音を検出するマイクロホン4
a、圧縮機の振動を検出するピックアップ4b,圧縮機
から熱交換器に接続する配管の振動を検出するピックア
ップ4c等を使用し、これらの出力信号を信号処理回路
19内の音響ミキサーで結集させ、振動と騒音との相関
関数からなるフィルタ17aを経由させることで、騒音
そのもの、又は騒音に近い音のデ−タが採音可能とな
り、適切な音の演算処理が可能となる。また、吹き出し
口、又はその近傍と発音手段であるスピーカ2a,2
b,2cそれぞれとの間の伝達関数の実測値をディジタ
ルフィルタ17c1,17c2,17c3として、演算回
路18とスピーカ2a,2b,2c間に経由させること
で、発音手段のスピーカと消音効果検出手段のマイクロ
ホン3a,3b,3c間距離及び、各機器特性の補正も
行われ、消音効果が大きくなる。さらに各伝達関数は、
無響音内または、これに近い音場内にて測定し、様々な
音場内の状態でも消音制御の可能な方法を得ている。な
お、消音効果検出手段のマイクロホン3a,3b,3c
により検出した信号は音響ミキサー16、フィルター1
7bを経て演算回路18に入力される。
【0028】騒音検出手段を複数使用し、これらの出力
信号を音響ミキサーで結集して伝達関数からなるフィル
タを経由させることで、適切な演算処理が可能となり、
発音手段とマイクロホン間距離及び機器特性の補正も行
われる。また、吸音材等も用いることで、パッシブノイ
ズコントロールも併用させることで、低周波数音は能動
形消音で、高周波数音は吸音,遮音で消音制御すること
で騒音の、広帯域の騒音消去が可能となる他、騒音検出
手段と発音手段間に生じるハウリング防止も実現する。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
能動形消音装置を備えた空調室外機を、発音手段と消音
効果検出手段の一組を吹き出し口の位置にファンに対向
させて設置する、あるいは発音手段と消音効果検出手段
との複数組をファンから吹き出しに至る風流路の周りに
消したい音波長の1/2以下の距離間で設置するものと
したので、3次元空間全体内にできる音波の腹(又は節)
の数に対応した逆位相の音波が各発音手段から放出する
ことができ、効果的な騒音低減が実現する。
【0030】また、複数発音手段をそれぞれスピーカと
チューブまたはダクトとを組み合わせて構成し、スピー
カを熱交換器やはモ−タクランプに取付け、スピーカか
ら発する音波を箱形ダクトやチュ−ブを介して騒音に対
して伝搬させるように配置した場合、低コストで空気調
和室外機内でのスペ−ス効率も向上する。また消音効果
検手段は、吹き出し口からの騒音と発音手段からの音波
の干渉始点位置の中央に設置するため、ここで音圧が最
小となり空間に放射される騒音パワ−が最小となり、3
次元空間全体での騒音消去が効果的に実現する。
【0031】コントローラに関して、騒音検出手段をフ
ァンの吹き出し口や圧縮機、配管等に取り付けた場合、
これら複数の出力信号を音響ミキサーで結集させ、振動
と騒音の伝達関数で表されるフィルタを経由させること
により騒音そのもの又は、騒音に近い音のデ−タが採音
可能となり、適切な音の演算処理が可能となる。また、
吹き出し口、又はその近傍と発音手段間の伝達関数の実
測値をコントロ−ラと消音効果検出手段間に経由させる
ことで、発音手段と消音効果検出手段間に生じる時間差
等の補正も行われる。
【0032】さらにダクト内に吸音材を内張りしてパッ
シブノイズコントロールを能動制御に併用することで、
低周波数音は能動形消音装置により低減し、高周波数音
は吸音,遮音により低減することにより、広帯域の騒音
を消去でき、さらに騒音検出手段と発音手段間のハウリ
ングも防止も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による能動形消音装置を備えた空気調和
室外機の一実施例を示す図である。
【図2】吹き出しガードに設置したスピーカ(発音手
段)およびマイクロホン(消音効果検出手段)を示す図
である。
【図3】別の吹き出しガードに設置したスピーカ(発音
手段)およびマイクロホン(消音効果検出手段)を示す
図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図である。
【図5】前部にチューブを付けたスピーカを熱交換器に
設置した例を示す図である。
【図6】前部にチューブを付けたスピーカを室壁に設置
した例を示す図である。
【図7】本発明のまた他の実施例を示した図である。
【図8】前部に箱形ダクトをつけたスピーカをファンの
モータクランプに設置した例を示す図である。
【図9】前部に箱形ダクトをつけたスピーカを熱交換器
に設置した例を示す図である。
【図10】本発明のまた他の実施例を示す図である。
【図11】スピーカとその前部に取り付けるチューブを
示す図である。
【図12】箱形ダクト内におけるスピーカとマイクロホ
ンの設置位置を示す図である。
【図13】スピーカとマイクロホンとを内部に設置し内
壁に吸音材を内張りした箱形ダクトを示す図である。
【図14】本発明にかかる能動形消音装置のコントロー
ラのブロック図である。
【図15】本発明にかかる他の能動形消音装置のコント
ローラのブロック図である。
【符号の説明】
1 空気調和室外機 2,2a,2b,2c スピーカ(発音手段) 3,3a,3b,3c マイクロホン(消音効果検出手
段) 4,4a,4b,4c ピックアップ(騒音検出手段) 5 コントローラ 6 ファン 7 ファンモ−タ 8 吹き出し口 9 吹き出しガ−ド 10 チュ−ブ 11 熱交換器 12 シキリ板 13 箱形ダクト 14 モ−タクランプ 15 吸音材 16 音響ミキサー 17a,17b,17c フィルタ 18 演算回路 19 信号処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福代 毅 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社 日立製作所 空調システム 事業部内 (72)発明者 今川 弘道 静岡県清水市村松390番地 株式会社 日立製作所 清水工場内 (56)参考文献 特開 平3−294731(JP,A) 実開 平2−114839(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00 G01H 3/00 G10K 11/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調用冷媒を冷却するための熱交換器
    と、該熱交換器の冷却に用いる外気を吸い込むファン
    と、該ファンを内蔵し該ファンの吹き出し口を設けたケ
    ースとを有し、前記ファンを駆動するファンモータの電
    磁音および前記ファンの羽根回転音の周期音を検出する
    騒音検出手段と、該騒音検出手段で得られた波形信号か
    ら該波形信号とは逆位相の信号を生成するコントローラ
    と、該コントローラからの信号を音波に変換して前記吹
    き出し口から放出しようとする騒音に対して放射する発
    音手段と、前記騒音と前記発音手段から放射する音波が
    干渉して減衰した騒音を検出し前記コントローラにフィ
    ードバックする消音効果検出手段とから構成した能動形
    消音装置を備えた空気調和室外機において、前記発音手
    段を前記吹き出し口に前記ファンに対向して設置し、前
    記消音効果検出手段を前記発音手段と同方向に向けて隣
    接して設置したことを特徴とする能動形消音装置を備え
    た空気調和室外機。
  2. 【請求項2】 空調用冷媒を冷却するための熱交換器
    と、該熱交換器の冷却に用いる外気を吸い込むファン
    と、該ファンを内蔵し該ファンの吹き出し口を設けたケ
    ースとを有し、前記ファンを駆動するファンモータの電
    磁音および前記ファンの羽根回転音の周期音を検出する
    騒音検出手段と、該騒音検出手段で得られた波形信号か
    ら該波形信号と逆位相の信号を生成するコントローラ
    と、該コントローラからの信号を音波に変換して前記吹
    き出し口から放出しようとする騒音に対して放射する発
    音手段と、前記騒音と前記発音手段から放射する音波が
    干渉して減衰した騒音を検出し前記コントローラにフィ
    ードバックする消音効果検出手段とから構成した能動形
    消音装置を備えた空気調和室外機において、前記発音手
    段をスピーカとスピーカに接続されて該スピーカから発
    射された音波を前記ファンから前記吹き出し口に至る風
    流路に伝搬させるチューブもしくは箱型ダクトを含んで
    構成するとともに、前記チューブもしくは箱型ダクトの
    先端に前記消音効果検出手段を配置し、前記発音手段の
    複数を前記ファンから前記吹き出し口に至る風流路の周
    りから該風流路に向かって設置したことを特徴とする能
    動形消音装置を備えた空気調和室外機。
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