JPH07123300A - 撮像用スタンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像読取り装置による画像読取り時に、対象
物に対する位置合せを容易かつ確実に行うことができて
手振れ等に起因する読取り不良を防止することができる
画像読取り装置の撮像用スタンドを得る。 【構成】 スタンド台座１０に立設されたスタンド支柱
１２と、このスタンド支柱１２にスライド自在に設けら
れたスライド部材１６と、このスライド部材１６に接離
自在に設けられてスライド部材１６との間でスタンド支
柱１２を挟持してスライド部材１６をスタンド支柱１２
に固定するロック部材２０と、このロック部材２０をス
タンド支柱１２を挟持する方向に押圧する付勢手段２５
と、スライド部材１６に連結された画像読取り装置１と
を備えた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特に携帯用の画像読取
り装置に用いて好適な撮像用スタンドに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、小型で携帯用の画像読取り装置
（イメージスキャナ）は、手軽に当該対象物の画像情報
を取込めることから、各種の用途に使用されつつある。
図２は、従来のこの種の画像読取り装置を示すもので、
この画像読取り装置１は、読取るべき原稿（画像情報）
Ｐを光学系レンズ２を介してＣＣＤイメージセンサ３で
読取り、このＣＣＤイメージセンサ３において白黒の２
値情報に変換して、これをＣＰＵ４により一旦メモリー
５に格納するように構成されたものである。そして、上
記画像読取り装置１のメモリー５に格納された画像情報
は、この画像読取り装置１を外部の、例えばプリンタ６
と接続することにより、上記プリンタ６に転送されて印
刷されるようになっている。このような従来の画像読取
り装置１によれば、撮像する対象物や場所を選ばずに、
どこでも上記対象物の画像情報を得ることができるとい
う利点がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記画像読
取り装置１にあっては、読取りたい対象物が大きく、か
つ読取るべき領域が広い場合には比較的問題がないもの
の、読取りたい対象物が小さく、かつ読取るべき領域が
固定されているような場合には、対象物に対する画像読
取り装置１の適正読取り高さの範囲が狭くなってしまう
のに対して、画像読取り装置１本体にファインダーがな
かったり、あるいは予め定められている読取るべき領域
に対応する読取り位置が目安に過ぎなかったり等の理由
から、手作業では対象物に対する位置合わせが難しいと
いう問題点があった。特に、読取りたい対象物が小さ
く、かつ読取るべき領域が限定されている場合には、手
振れ等により一度で良好な画像を読取ることが困難にな
ってしまうという問題点があった。

【０００４】本発明は、このような従来の画像読取り装
置１が有する課題を解決すべくなされたもので、画像読
取り装置による画像読取り時に、対象物に対する位置合
せを容易かつ確実に行うことができ、よって手振れ等に
起因する読取り不良を防止することができる画像読取り
装置の撮像用スタンドを提供することを、その目的とす
るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係る撮像用スタ
ンドは、スタンド台座に立設されたスタンド支柱と、こ
のスタンド支柱にスライド自在に設けられたスライド部
材と、このスライド部材に接離自在に設けられて上記ス
ライド部材との間で上記スタンド支柱を挟持するロック
部材と、このロック部材を上記スタンド支柱を挟持する
方向に押圧する付勢手段と、上記スライド部材に連結さ
れた画像読取り装置とを備えてなるものである。

【０００６】また、請求項２に記載の本発明に係る撮像
用スタンドは、上記スライド部材を、上記スタンド支柱
を囲繞するスライド板とこのスライド板の両端部に設け
られた一対の側板とからなるコ字状をなし、対向する上
記側板に上記スタンド支柱の長手方向に向けて漸次上記
スライド板側に傾斜する長穴が形成された構成とし、上
記スライド部材の長穴間に、上記スライド板との間で上
記スタンド支柱を挟持するロック部材を上記長穴に沿っ
て移動自在に設けるとともに、上記側板に上記ロック部
材を上記スライド板側に押圧する付勢手段を設けたもの
である。

【０００７】さらに、請求項３に記載の撮像用スタンド
は、請求項１または２に記載の上記画像読取り装置を、
固定座を介して上記スライド部材に連結し、かつ上記固
定座と上記画像読取り装置および上記固定座と上記スラ
イド部材の少なくとも一方を、球対偶により連結したも
のである。

【０００８】また、請求項４に記載の撮像用スタンド
は、請求項１〜３のいずれかに記載の上記スタンド支柱
の側面に、上記スライド部材の高さ位置を読取るための
目盛を設けたものである。

【０００９】

【作用】本発明の撮像用スタンドによれば、先ず画像読
取り装置の下方に画像を読取るべき対象物を載置し、次
いで付勢手段の押圧力に抗してロック部材をスタンド支
柱から離間する方向に移動させ、スライド部材との間で
のスタンド支柱の挟持を解除すると、スライド部材はス
タンド支柱に沿って移動自在となる。そこで、上記スラ
イド部材をスタンド支柱に沿ってスライドさせることに
より、スライド部材を対象物の読取るべき領域に応じた
高さ位置に調節する。そして、次に上記ロック部材を開
放すると、付勢手段によりロック部材は、スライド部材
との間でスタンド支柱を挟持し、この結果スライド部材
がスタンド支柱に固定される。したがって、この状態で
画像読取り装置により対象物の画像を読取れば、最適の
高さ位置において、手振れ等を生じるおそれなく上記対
象物の読取るべき領域の画像を読取ることができる。

【００１０】この際に、請求項２に記載の撮像用スタン
ドによれば、スライド部材の側板にスタンド支柱の長手
方向に向けて漸次スライド板側に傾斜する長穴を形成
し、これら長穴間に、上記ロック部材を移動自在に設け
ているので、付勢手段の押圧力に抗してロック部材を長
穴に沿ってスライド板から離間する方向に移動させるの
みで、容易にスライド部材を移動自在にしてその高さ調
整を行うことができるため好適である。

【００１１】また、請求項３に記載の撮像用スタンドの
ように、上記固定座と画像読取り装置および上記固定座
とスライド部材の少なくとも一方を、球対偶により連結
すれば、スライド部材によって高さ調整した後に、さら
に画像読取り装置の位置を上記スライド部材に固定され
た固定座に対して上下左右および回転方向に自在に微調
整することが可能となる。

【００１２】さらに、請求項４に記載の撮像用スタンド
のように、スタンド支柱の側面に、上記スライド部材の
高さ位置を読取るための目盛を設ければ、スライド部材
を常に対象物の読取るべき領域に対応した適正な高さに
保持しておくことが可能となるため、予め決ったサイズ
の読取り領域を有する対象物を連続して複数枚読取る必
要がある場合に好適である。

【００１３】

【実施例】図１は、本発明の撮像用スタンドの一実施例
を示すものである。図中符号１は画像読取り装置であ
り、図２に示した画像読取り装置１と全く同一の構成に
なっている。したがって、同一符号を付してその詳細な
説明は省略する。なお、この画像読取り装置１で読取ら
れた画像データは、図示されないケーブルを介して、例
えばラベルプリンタ等のプリント装置（図示せず）に送
られて印刷される。然して、図１において、図中符号１
０は、中央部に読取るべき原稿Ｐを位置させるための開
口部を有する外観略コ字状のスタンド台座を示すもので
ある。このスタンド台座１０の中央部には凹部１１が形
成されており、この凹部１１内に、角柱状のスタンド支
柱１２が立設されている。このスタンド支柱１２の背面
には、上下方向に向けて溝部１３が形成されており、ま
たその側面１４には、高さ位置を示すための目盛１５が
設けられている。そして、このスタンド支柱１２に、ス
ライド部材１６が上記スタンド支柱１２に沿って上下方
向にスライド自在に設けられている。

【００１４】このスライド部材１６は、長方形板状のス
ライド板１７とこのスライド板１７の両端部に設けられ
た一対の側板１８、１８とからなるコ字状のもので、こ
れらスライド板１７と側板１８との寸法は、上記スタン
ド支柱１２の外周を囲繞する寸法に設定されている。そ
して、相対向する上記側板１８には、上記スタンド支柱
１２の長手方向に向けて長穴１９、１９が形成されてい
る。この長穴１９は、各々上方に向けて漸次上記スライ
ド板１７側に５〜１０°の角度をもって傾斜するように
形成されており、これら長穴１９、１９間にロック部材
２０が配設されている。

【００１５】このロック部材２０は、上記長穴１９内に
挿通される軸２１、２１と、これら軸２１の中央部に設
けられた上記軸２１より大径なローラ２２とからなるも
ので、上記長穴１９、１９に沿って移動自在に設けられ
ている。そして、上記ロック部材２０が取付けられたス
ライド部材１６は、そのスライド板１７と側面１８およ
び上記ロック部材２０で囲まれた内部にスタンド支柱１
２が挿通されるとともに、ロック部材２０のローラ２２
がスタンド支柱１２の溝部１３に係合することにより、
上記スタンド支柱１２に沿って昇降自在に設けられてい
る。また、スライド部材２０の側面１８には、凸部２３
に回動自在に設けられ、一端が凸部２４に係止されると
ともに、他端がロック部材２０の軸２１に下方から係合
するロックばね（付勢手段）２５が設けられている。そ
して、このロックばね２５により、上記ロック部材２０
は、長穴１９に沿って上方側、すなわちこのロック部材
２０とスライド板１７とでスタンド支柱１２を挟持して
スライド部材１６をスタンド支柱１２に固定する方向に
押圧されている。

【００１６】他方、スライド板１７の外周面には、所定
間隔を隔ててこれから突出する一対の支持板２６、２６
が突設されており、これら支持板２６、２６の相対向す
る位置には、貫通孔２７、２７が穿設されている。そし
て、これら貫通孔２７、２７間に固定座２８が設けられ
ている。この固定座２８は、板状の台座部２９と、この
台座部２９のスライド部材１６と対向する面に設けられ
た支持部３０とからなるものであり、上記支持部３０の
先端には、球状部３１が形成されている。そして、固定
座２８は、その球状部３１を上記支持板２６、２６の貫
通孔２７、２７内に嵌合させることにより、上下左右お
よび回転方向に回動自在な、いわゆる球対偶により連結
されている。そして、この固定座２８の他面に、前記画
像読取り装置１がその光学系レンズ２を読取るべき原稿
Ｐ側に向けて、上記固定座２８の台座部２９に挿通され
たねじ３２により着脱自在に取付けられている。

【００１７】このような構成からなる撮像用スタンドに
よれば、先ずスタンド台座１０内の画像読取り装置１の
下方位置に画像を読取るべき原稿Ｐを載置し、次いで作
業者の指でロック部材２０を、ロックばね２５の押圧力
に抗して長穴１９に沿って下方に押し下げる。すると、
スタンド支柱１２に対するスライド部材１６の固定が解
除され、スライド部材１６はスタンド支柱１２に沿って
移動自在となる。そこで、上記スライド部材１６をスタ
ンド支柱１２に沿ってスライドさせることにより、スラ
イド部材１６を原稿Ｐの読取るべき領域に応じた高さ位
置に調節する。次に、上記ロック部材２０から指を離す
と、ロックばね２５の付勢力により、ロック部材２０は
再び長穴１９の上方に向けて押圧され、この結果スライ
ド部材１６はスタンド支柱１２に固定される。

【００１８】したがって、この状態で画像読取り装置１
により原稿Ｐの画像を読取れば、最適の高さ位置におい
て、手振れ等を生じるおそれなく、容易かつ確実に上記
原稿Ｐの読取るべき領域の画像を読取ることができる。

【００１９】また、画像読取り装置１とスライド部材１
６との間に固定座２８を設け、互いに球対偶により連結
しているので、スライド部材１６をスタンド支柱１２に
固定した後に、上記スライド部材１６の位置を微調整し
たい場合においても、画像読取り装置１の位置を上記ス
ライド部材１６に対して上下左右および回転方向に自在
に微調整することができる。

【００２０】加えて、スタンド支柱１２の側面１４に、
スライド部材１６の高さ位置を読取るための目盛１５を
設けているので、容易にスライド部材１６の位置決めを
行うことができるとともに、常にスライド部材１６を原
稿Ｐの読取るべき領域に対応した適正な高さに保持して
おくことが可能となるため、例えば葉書、名刺あるいは
証明写真等、予め決ったサイズの読取り領域を有する原
稿Ｐを、確実に連続して複数枚読取ることが可能であ
る。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の撮像用ス
タンドは、スタンド台座に立設されたスタンド支柱と、
このスタンド支柱にスライド自在に設けられたスライド
部材と、このスライド部材に接離自在に設けられて上記
スライド部材との間で上記スタンド支柱を挟持するロッ
ク部材と、このロック部材を上記スタンド支柱を挟持す
る方向に押圧する付勢手段と、上記スライド部材に連結
された画像読取り装置とを備えているので、作業者の指
でロック部材を、付勢手段の押圧力に抗して移動させ
て、スタンド支柱に対するスライド部材の固定を解除す
ることにより、容易にスライド部材を対象物の読取るべ
き領域に応じた高さ位置に調節することができる。この
ため、常に最適の高さ位置において、手振れ等を生じる
おそれなく、容易かつ確実に上記対象物の読取るべき領
域の画像を読取ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の撮像用スタンドの一実施例を示す分解
斜視図である。

【図２】従来の画像読取り装置を示す概略構成図であ
る。

【符号の説明】

１ 画像読取り装置 １０ スタンド台座 １２ スタンド支柱 １４ 側面 １５ 目盛 １６ スライド部材 １７ スライド板 １８ 側板 １９ 長穴 ２０ ロック部材 ２５ ロックばね（付勢手段） ２６ 支持板 ２７ 貫通孔 ２８ 固定座 ３１ 球状部 Ｐ 読取るべき原稿（対象物）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スタンド台座に立設されたスタンド支柱
   と、このスタンド支柱にスライド自在に設けられたスラ
   イド部材と、このスライド部材に接離自在に設けられて
   上記スライド部材との間で上記スタンド支柱を挟むロッ
   ク部材と、このロック部材を上記スタンド支柱を挟持す
   る方向に押圧して上記スライド部材を上記スタンド支柱
   に固定する付勢手段と、上記スライド部材に連結された
   画像読取り装置とを備えてなることを特徴とする撮像用
   スタンド。
2. 【請求項２】 上記スライド部材は、スライド板とこの
   スライド板の両端部に設けられた一対の側板とからなり
   上記スタンド支柱を囲繞するコ字状をなし、対向する上
   記側板に上記スタンド支柱の長手方向に向けて漸次上記
   スライド板側に傾斜する長穴が形成されてなり、上記長
   穴間に上記スライド板との間で上記スタンド支柱を挟む
   ロック部材が上記長穴に沿って移動自在に設けられると
   ともに、上記側板に上記ロック部材を上記スライド板側
   に押圧する付勢手段が設けられていることを特徴とする
   請求項１に記載の撮像用スタンド。
3. 【請求項３】 上記画像読取り装置は、固定座を介して
   上記スライド部材に連結され、かつ上記固定座と上記画
   像読取り装置および上記固定座と上記スライド部材の少
   なくとも一方は、球対偶により連結されていることを特
   徴とする請求項１または２に記載の撮像用スタンド。
4. 【請求項４】 上記スタンド支柱の側面には、上記スラ
   イド部材の高さ位置を読取るための目盛が設けられてい
   ることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の撮
   像用スタンド。