JP3050563B2 - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP3050563B2
JP3050563B2 JP1298923A JP29892389A JP3050563B2 JP 3050563 B2 JP3050563 B2 JP 3050563B2 JP 1298923 A JP1298923 A JP 1298923A JP 29892389 A JP29892389 A JP 29892389A JP 3050563 B2 JP3050563 B2 JP 3050563B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は撮像装置、詳しくは、自動的に撮像素子のア
オリ角の設定を行う撮像装置に関する。
[従来の技術] 従来、アオリ撮影は銀塩フィルムカメラでも行なわれ
てきたが、近年、撮像素子である固体撮像装置を用いた
ビデオカメラ、スチルビデオカメラにおいても、フィル
ムに比べてそのフィルム面を平面に保つための手段が不
要であり、また、通常のカメラのフィルムサイズに比べ
て撮像素子の大きさが小さいため、特にアオリ撮影に好
適であるということから、いくつかの提案がなされてい
る。特に、本出願人が提案した実公平1−15258号公報
に開示のものは、手動操作によって撮像素子のシフトあ
るいはティルト移動を行いアオリ撮像を可能としたもの
である。そして、特開平1−91574号公報に開示のもの
は、駆動力発生手段を制御することによってアオリ角を
演算しそのデータに応動して撮像素子の傾斜を変化させ
るものである。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上記特開平1−91574号公報開示のもの
は、撮像素子の傾斜移動量を指定しアオリ動作を行うこ
とができるものではあるが、被写体情報を自動測定して
適正なアオリ角を自動的に求める具体的な方法について
は全く記載が無く、従って、また自動的に適切なアオリ
撮影を行う具体的な手段の提案はなされていない。
アオリ撮影に際して、どのようなアオリ角に設定する
かは極めて高度な技術であるため、一部の熟練者を除い
た一般の撮影者には、そのアオリ角を求めることが困難
であり、適切なアオリ撮影を行うことが出来なかった。
また、上記のもののように撮像素子をアオリ駆動する
変位機構自体は提案されているけれども、レンズ光学系
との接続に関して注意が払われていないので、遮光ある
いは防塵上の問題に配慮がなされていなかった。或いは
変位に伴って接続回路がもたらす動きに対する干渉の問
題についても配慮がなされていなかった。
本発明の目的の一つは、一般の撮影者でも容易に適正
なアオリ角を求めることのできる手段を提供することで
あり、それによって適切なアオリ撮影を可能とする撮像
装置を提供すること、さらには一般の撮影者が容易に行
うことのできるような自動アオリ撮影を可能とする撮像
装置を供することにある。
また、本発明の他の目的としては、上記撮像装置にお
いて、撮像素子と撮影光学系との相対変位が、その動き
に干渉を伴わず可能であって、しかも、遮光,異物の侵
入等に対する防塵性を有する構成を持つ撮像装置を提供
することにある。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明の撮像装置の一つは、撮像光学系と、この撮像
光学系に対応する撮像素子と、撮像エリア中の所定の複
数の領域に対応する各被写体に関する各領域個別のフォ
ーカス情報を得るフォーカス情報生成手段と、撮影時に
おける上記撮像素子の光電変換面の法線と上記撮像光学
系の光軸とのなす角であるアオリ角を算出するアオリ角
算出手段とを有し、上記アオリ角算出手段は、上記フォ
ーカス情報生成手段の出力に基づき、上記アオリ角を算
出することを特徴とし、 また、上記アオリ角算出手段が算出したアオリ角情報
に基づいて、上記撮像素子の位置制御を行なうことで、
上記撮像素子の光電変換面の法線と上記撮像光学系の光
軸とのなす角を上記アオリ角に設定するアオリ制御手段
を有したことを特徴とし、 更に、上記アオリ角算出手段が算出したアオリ角情報
を表示するための表示制御手段を有したことを特徴とす
る。
また、本発明の撮像装置の他の一つは、撮像光学系
と、この撮像光学系に対応する撮像素子と、制御信号に
応答して上記撮像素子を、その光電変換面の法線と上記
撮像光学系の光軸とのなす角を可変にするように支持す
るアオリ制御手段と、上記撮像光学系とこれに対応する
上記撮像素子との間に両者間の空間を遮蔽すべく介挿さ
れた可撓性部材を含んでなる遮蔽手段とを具備してなる
ことを特徴とする。
また、本発明の撮像装置の更に他の一つは、撮像光学
系と、この撮像光学系に対応する撮像素子と、制御信号
に応答して上記撮像素子を、その光電変換面の法線と上
記撮像光学系の光軸とのなす角を可変にするように支持
するアオリ制御手段と、上記撮像素子から画像信号を得
るための信号授受に用いられるフレキシブルプリント基
板とを有し、上記フレキシブルプリント基板はU字形状
に配設されたものであることを特徴とする。
[実 施 例] 以下図示の実施例によって本発明を説明する。
第1図は、本発明の一実施例を示すアオリ撮影装置の
ブロック構成図を示す。なお、本図において測光系、撮
像記録系、並びに、電源系は図示していない。フォーカ
スアクチュエータ3によって駆動され、撮影光学系であ
る鏡筒2に支持される撮影レンズ1を介して撮像光が取
り込まれ、撮像素子であるイメージャ4によって撮像信
号として出力される。アオリ制御手段はアオリ駆動機構
と、それを駆動するアクチュエータドライバ8とで構
成され、上記イメージャ4はそのアオリ駆動機構に取
り付けられアオリ駆動される。また、上記アクチュエー
タドライバ8はフォーカスアクチュエータ3も制御駆動
するものである。
上記イメージャ4からの出力信号はS/H回路9によっ
てサンプルホールド処理を受けたあとローパスフィルタ
のLPF10を経由して輝度信号として出力される。一方、
上記S/H回路9からの出力信号は撮像記録系にて処理さ
れ、映像信号として記録される。
LPF10からの出力は更にバンドパスフィルタのBPF11お
よび検波回路12によって処理され、映像信号の合焦状態
を示すコントラスト値(フォーカス情報)として出力さ
れる。このコントラスト値は、従来のイメージャによる
オートフォーカス(イメージャAF)機構をコントロール
するフォーカス情報として適用可能なものである。そし
て、本実施例においては、その検波回路12の出力はアオ
リ情報を演算するため、フォーカス情報生成手段を構成
する積分回路(U)13,(L)14,(C)15,(R)16,お
よび(Le)17にそれぞれ入力される。上記各積分回路は
それぞれ被写体のイメージャ上の上部,下部,中央部,
右部,および左部のコントラスト情報を積分するものと
する。このように測定領域を各積分回路に対応させるた
めフォーカス情報生成手段にはマルチエリアゲート発生
器18を設け、各積分回路をコントロールするようにして
イメージャ出力タイミングと上記積分回路の積分タイミ
ングとを合致させ測定領域の選択を行う。
上記各領域に対応した各コントラスト情報はA/D変換
回路19によってディジタル信号に変換され、メモリ20に
格納される。上記コントラスト情報に基づき、情報処理
手段であるCPU22によってアオリ制御手段を介してイメ
ージャが各アオリ位置まで駆動される。また、アオリ動
作初期においてイメージャ4はアオリ角0位置にリセッ
トされるが、このリセット動作は、フォトセンサ7a,7b
によりギヤー列を介してアオリ基準位置を検出し、その
基準位置からアオリ角0位置までのモータのリセットス
テップ数だけアオリ駆動機構を駆動して行なう。そして
上記リセットステップ数はE2PROM21に予め記憶してある
ものとする。
次に上記鏡筒部とアオリ駆動機構5の詳細を第2〜4
図によって説明する。
鏡筒部は鏡筒2と鏡筒2に支持されフォーカスアクチ
ュエータ手段であるフォーカスアクチュエータ3(図示
せず)によってAF駆動される撮影レンズ1で構成され、
その鏡筒2を支持する脚部2a,2bが支持台50に設けられ
たネジ部50aにビス31によって固着される。
アオリ駆動機構は、撮像ユニット40と水平方向(左
右)アオリ駆動部および垂直方向(上下)アオリ駆動部
によって構成されている。撮像ユニット40は第3図に示
されるように、イメージャ4の支持体である開口41cを
有するC枠41にイメージャ4を挿入して押え板42を介し
てビス43によって固着する。また、C枠41にはその光軸
Oと直行する垂直軸の上下位置にネジ41a,41bが設けら
れている。
水平方向アオリ駆動部は、上記撮影ユニット40を支持
枠44に垂直軸上で枢支し、水平方向のアオリアクチュエ
ータであるモータ6aによって左右のアオリ駆動を行なう
ものである。その詳細を説明すると、垂直軸を形成する
ピン45a,45bが支持枠44の垂直方向の軸穴44a,44bに回動
自在に嵌入され、更にC枠41のネジ穴41a,41bに螺着さ
れる。なお、上記ピン45aは頭部にギヤー部が形成され
ている。一方、出力軸にギヤー46を固着したモータ6aは
支持枠44にビス47で固着されている。そして、上記ギヤ
ー46とピン45aのギヤー間のギヤー列を形成するギヤー4
8,49は支持部44に設けられた軸に軸支される。更に、上
記ギヤー48の端面に対向してリフレクトタイプのフォト
センサ7aが配設さている。ギヤー48の上記の端面にセン
サ光の反射部分と無反射部分を設け、撮影レンズ1に対
する水平方向のアオリ基準位置を上記センサ7aで検出す
る。
一方、垂直方向アオリ駆動部は、上記撮像ユニット40
を支持する支持部44を支持台50にピン51a,51bで水平軸
上回動可能に枢支し、垂直方向のアオリアクチュエータ
であるモータ6bによって上下のアオリ駆動を行わせるも
のである。更に詳細に構成を説明すると、上記ピン51a,
51bは、支持台50の軸穴50c,50dに回転自在に嵌入し、更
に支持枠44に設けられたネジ44c,44dに螺着される。な
おピン51aはその頭部にギヤー部を有している。一方、
ギヤー52が出力軸に固着されたモータ6bは支持台50にビ
ス53によって固着され、ギヤー52とピン51bのギヤー部
間のギヤー列を形成するギヤー54,55が支持台50に設け
られる軸(図示せず)に回転自在に軸支されている。ま
た、ギヤー54の端面に対向してリフレクトタイプのフォ
トセンサ7bが配設され、上記ギヤー54の端面にはセンサ
光の反射部分と無反射部分を設ける。この検出部によっ
て撮影レンズ1の垂直方向アオリ基準位置はセンサ7bを
介して検出される。
なお、前記ピン45a,45bの垂直軸心および上記ピン51
a,51bの水平軸心は、撮像ユニット40の装着状態におい
て、イメージャ4の光電変換面(結像面)を通るように
配設される。従って、上記各軸心に関してイメージャ4
はアオリ動作を行うことになるのでイメージャ4の中心
(第10図のC′部)は光軸Oに対してオフセットするこ
となく傾きを変化させることができる。
前記鏡筒部と撮像ユニット40を含むアオリ駆動機構が
支持台50に装着した状態では第4図に示されるように撮
影ユニット40のC枠41の開口41cの筒部41dは鏡筒2の筒
部内径部2cの内部に隙間のある状態で位置し、アオリ動
作時のC枠41の相対位置の変化を許容するものとする。
そして上記隙間部にはコの字状の可撓性部材である遮蔽
手段の遮蔽リング60を挿入し、相対変位に支障をきたす
ことなく、異物侵入等に対する防塵、または、遮光機能
の作用を持たせるものとする。なお、上記遮蔽リング60
は蛇腹状のもので代用することも可能である。
また、第4図に示されるように、撮像ユニット40のイ
メージャ4には信号授受のためのフレキシブルプリント
基板61が取り付けられているが、撮像ユニット40がアオ
リ動作のため相対移動を行なうので、その動きを干渉し
ないようにフレキシブルプリント基板61はU字形状に配
設される。
以上のように構成されたアオリ駆動機構の動作を説明
すると、まず、イメージャ4のアオリ設定位置のアオリ
基準位置がセンサ7a,7bによって検出され、E2PROM21に
格納されているアオリリセットステップ数のデータに基
づいてモータ6a,6bによって、イメージャ4がリセット
位置(光軸と光電変換面の法線が一致する位置)まで駆
動される。その後、各領域に対するフォーカス情報の測
定を行なう。そのデータにより演算されたアオリ制御信
号に基づいて、モータ6aが駆動され、ギヤー列を介して
撮像ユニット40の水平方向へのアオリ動作を行なう。一
方、モータ6bは、同様にギヤー列を介して支持枠44の上
下位置を水平軸心に関して回動させることによって撮影
ユニットの垂直方向のアオリ動作を行なう。
次に上記アオリ動作を行わせしめるためのアオリ量の
決定方法に関して具体的に説明する。
第5図は撮影レンズ1とイメージャ4の側面配置を示
したものである。撮影レンズの繰出し量は図に示される
ように値Sで示される。イメージャ4の結像領域に関し
て、本実施例では上下・左右の2次元領域を対象とする
ものであるが、説明の都合上、上下の1次元領域を対象
にして説明する。イメージャ4の光電変換面上の等距離
d間隔の点L,C,Uは、それぞれ被写体の下部,中央部,
上部の倒立の結像点を示す。第6図は、上記イメージャ
4の光電変換面の正面図を示すものであるが、説明の都
合上、倒立像の上下を逆に表示し、被写体の上、下に合
致させる。そして、点U,C,Lに対応した所定長さの測定
領域lU,lC,lLを図のように設定する。この領域の方向は
イメージャの走査線に対応させる。
イメージャ4の撮像信号のうち、上記領域線lU,lC,lL
に対応する検波信号はそれぞれに対応する前述の積分回
路(U)13,(C)15,(L)14に入力されるが、そのデ
ータの取込み領域を限定するため、前述のマルチエリア
ゲート発生器18の出力が各積分回路にも入力される。そ
して積分回路(U)13,(C)15,(L)14から各領域に
対応するコントラスト情報が得られる。測定の動作は撮
影レンズ1を繰出量Sの方向に繰出しながらデータを取
り込み、繰出量Sに対する各領域のコントラスト情報の
値の変化がメモリ20に格納される。第7図はそのコント
ラスト情報線図の具体例を示すものであって、被写体
上,中,下部の各領域lU,lC,lLに対応するコントラスト
情報のピーク点が合焦位置の繰出量SU,SC,SLを示してい
る。そして、被写体中央部の繰出量を基準として、上部
Uに対する繰出量δ1,下部Lに対する繰出量δはそれ
ぞれ、 δ=k(Z)・(SU−SC) (1) δ=k(Z)・(SL−SC) (2) となる。但し、k(Z)はズーム値(焦点距離)Zに関
連する補正係数であって、フォーカシングレンズよりも
イメージャ側である光学系の縦倍率に等しい。撮影レン
ズのフォーカシング方式が全体繰り出しのもの、あるい
はリヤフォーカスのものについてはk(Z)の値は1と
なる。なお、フォーカシング方式が上記以外の場合、k
(Z)に対応する値を代入して繰出量δ1を演算す
る必要がある。
本実施例の場合、後者のk(Z)=1を対象とするの
で上記繰出量δ1の式は δ=SU−SC (3) δ=SL−SC (4) で示される。第7図に示される例ではδ>0,δ<0
であって、被写体の上,中,下部までの距離が異なり、
各部を合焦状態にするにはイメージャを傾ける必要があ
る。即ち、第8図に示されるように光軸Oと直行する面
Qに対してイメージャ4の光電変換面Pを角度θだけ傾
斜させる必要がある。なお、角度θはアオリ角となる。
上記アオリ角θを各繰出量δ1から求める式は、 θ=tan-1(δ1/d) (5) θ=tan-1(δ2/d) (6) θ=tan-1{(δ−δ)/2d} (7) となる。但し、角度θは領域lU,lCに、また、角度θ
は領域lL,lCに対してそれぞれに合焦するアオリ角で
あって、角度θは領域lU,lC,lLが平均的に合焦される
アオリ角を示す。
次に、上記のようにして求められたデータに基づく、
実際のアオリ角の設定について説明する。なお、本実施
例における撮影時のフォーカシングは画面の中央を重視
し、そこにピントを合わせるものとし、イメージャ4の
中央領域Cに対するレンズ繰出量SCをAF動作に対して採
用するものとする。
まず、領域lU,lLに対する繰出量δ1の関係がδ
+δ≒0、即ち、εを所定の許容値とすれば、 |δ+δ2|≦ε (8) である場合は、第9図の結像点L,C,Lに対応する被写体
が所定の許容範囲内でほゞ直線上に位置された状態であ
ると考えられる。従って、(7)式で求められる角度
をイメージャ4のアオリ角度θに適用すれば、被写体
上,中,下部の全体に対し、ほぼ合焦状態とすることが
できる。そして、そのアオリ角θは θ=tan-1[(δ−δ)/2] (9) によって演算される。
また、上記(8)式を満足しないような被写体の場
合、即ち、被写体が直線上に位置していない場合、アオ
リ角設定に関してA,Bの2つのモードが考えられる。ま
ず、Aモードは被写体が直線上に位置していないという
ことから、アオリ動作を禁止してしまうモードである。
また、Bモードは上方、または、下方の被写体のいずれ
かに合焦させるようにアオリ動作を行わせしめるモード
である。この場合、例えば上方の被写体に合焦させると
すれば、(5)式を用いるのでアオリ角θとすれば、 θ=tan-1(δ1/d) (10) によってアオリ角が演算される。
次に、本実施例のアオリ設定に関するアオリ処理ルー
チンを第9図のフローチャートによって説明する。アオ
リ設定に対する諸モードを設定した状態でアオリ処理が
コールされると、アオリ駆動機構のリセットを行っ
て、アオリ角を0に駆動する。このリセット動作につい
ての詳細は後に説明する。続いてAFトリガ信号の出力を
持ち、トリガ信号の出力に伴って次のアオリモード判別
がなされ、アオリモードでなければ通常のAF処理を行な
って、ステップS16に進む。アオリモードが設定されて
いれば、続いてアオリロックモードの判別を行なう(ス
テップS10)。アオリロックモードであった場合、ステ
ップS11にジャンプし、直前に設定したアオリ角θに基
づいてアオリ駆動を行なう。そして、ステップS16に進
む。
一方、アオリロックモードの判別において、アオリロ
ックモードでなかった場合、撮影レンズ1の繰り出し量
のリセットを行った後、+1段づつ繰出し駆動を行ない
ながら(ステップS12)、同時に、各領域lU,lC,lLのコ
ントラスト情報を取り込み、メモリ20に格納してゆく。
そして、上記繰り出しがMAX段、即ち最至近距離に到達
すると、続いて、メモリ20に取り込まれた各領域に対す
るコントラスト情報によりそれぞれのピーク点に対応す
るレンズ繰出量SU,SC,SLを算出する。そして、撮影レン
ズ1を繰出量SCまで駆動する。続いて、演算式(3),
(4)によって繰出量の差δを演算する。
そして、ステップS13において|δ+δ2|と所定値
εを比較し、|δ+δ2|が大きい値であった場合、ス
テップS14にジャンプする。そこでA/Bモードの判別を行
ない、Aモード(被写体が直線状でない場合アオリを行
なわない)であれば、そのままステップS16にジャンプ
する。そして、Bモードが指定されていれば、被写体上
方の領域lUに対応する(10)式を適用し、アオリ角θを
演算し、ステップS15に進む。値|δ+δ2|が所定値
εより大きくなかった場合、アオリ角θは(9)式によ
って演算し、ステップS15に進む。
ステップS15において、上記演算結果に基づき、CPU22
によってアクチュエータドライバ8を介してアオリアク
チュエータであるモータ6aを駆動し、アオリ駆動機構
によってイメージャ4をアオリ角度θだけ傾斜させる。
続いて、ステップS16の表示処理を行なうが、この処理
はアオリ角θの値、あるいは、ステップS13における判
別の結果等のアオリに関する表示を行なうものである。
そして、本ルーチンを終了し、2段目のトリガ待ちの撮
影スタンバイ状態となる。なお、上記アオリモード,ア
オリロックモード,A/Bモード等のモードの指定は操作ス
イッチ手段23によって行なうものとする。
次に、2次元のアオリ設定に関する説明を行なう。第
10図は、1次元領域設定の場合のイメージャ4の上下を
倒立して配置した平面図である第6図に対して、2次元
の領域設定状態を示すものである。図において、U′,
C′,L′,Le′,R′はそれぞれ測定領域を示すものであっ
て、線状の領域である第6図の場合と異なり所定の面積
を有するものである。そしてコントラスト情報は上記各
面積内の測定データに基づいて演算されることになる。
なお、各領域間の間隔dN,dHは、各面積の重心位置間隔
を採用することによって、アオリ角の演算式は1次元の
場合と同様な取り扱いができる。また、上述のようにア
オリ駆動機構は、上下,左右の駆動がそれぞれ独立し
ている。従って、上述の1次元の領域lU,lC,lLを用いた
アオリ動作の演算式は、そのまま2次元に適用すること
ができる。即ち、1次元において、中心領域lCに対する
上下の領域lU,lLは、2次元においてはイメージャ4の
測定領域C′を中心として上下方向の領域U′,L′、更
に左右方向の領域Le′,R′を対応させ、更に間隔dに
は、間隔dV,dHを対応させ、アオリ角の演算を同様に演
算式によって行なうことができるのである。
なお、上記の2次元のアオリ演算及び動作は垂直,水
平を独立的に取扱う系として説明したが、必ずしも独立
させる必要はなく、垂直,水平両方向の成分を絡めて取
扱う系としてアオリ演算及び動作を行わせることも勿論
可能である。
次に、アオリ処理のアオリ駆動機構の初期リセット設
定について詳細に説明する。なお、水平,垂直用として
2つのフォトセンサ7a,7bがあるが、双方共同様の作用
を有するので、説明は水平用のセンサ7aについてのみ行
なうものとする。ギヤー48の反射・無反射の境界(第12
図のSで示される)をセンサ7aが検出する位置をアオリ
基準位置として扱い、その位置はアオリ駆動範囲のうち
の端部となるように設定し、通常のアオリ動作位置は常
にギヤー48の無反射部がセンサ7aに対向するようにギヤ
ー比が設定されている。また、アオリ角が0である位置
をリセット状態とし、上記基準位置から上記リセット状
態までのモータ6aの駆動ステップ数をE2PROM21に予めリ
セットステップ数として記憶しておくものとする。そし
て、アオリ処理初期のリセット動作において、まず、セ
ンサ7aによって一旦基準位置まで駆動する。そこで上記
E2PROM21に記憶されているリセットステップ数を読み出
し、そのパルス数だけモータ6aを駆動すれば、アオリ駆
動機構が上記リセット位置に設定されることになる。
上記リセットステップ数を各撮影装置について測定
し、E2PROM21に書き込む必要があるが、その具体的方法
について、第11〜13図を用いて説明する。
第11図は、モータ6a、または、6bの駆動ステップ数に
対するセンサ7a、または7bの出力変化とアオリ角0の平
行度判別出力のタイムチャートを示したものである。ま
た第12図はモータ6aまたは6bによって駆動されるギヤー
48または54上に対向して配設されるセンサ7aまたは7bの
平面配置を示すものである。リセットステップ数書き込
み処理のフローを第13図によって説明する。
まず、撮影装置のレンズ光軸Oに対して基準チャート
を垂直に取り付ける。この基準チャートはイメージャ4
から出力される撮像信号から取り出されるコントラスト
情報からアオリ角が0であることが判別できるように作
成されたものである。まず、モータ6aを逆転し、基準位
置を検出した位置で停止する。第12図のS位置にセンサ
7aが対向した位置が上記基準位置となる。また、第11図
のタイムチャートにおいてはステップMsの位置が対応す
る。そして、モータ6aを+1ステップづつ駆動し、基準
チャートの平行度判別によりアオリ角度0において信号
が出力され停止する。タイムチャート上ではステップ図
Moの位置が上記アオリ角度0の信号が出力される位置を
示す。そして、ステップMsからMoまでのステップ数をE2
PROM21に書き込み、処理ルーチンを終了する。このよう
にして、アオリ処理の初期のリセット動作時に用いられ
るリセットステップ数はE2PROM21に書き込むことができ
る。
上述のように本実施例のものにおいては、被写体領域
のアオリ情報の相関度に関する評価手段により、被写体
の状況に応じて必要があればアオリ動作を禁止すること
も可能である。また。上記のアオリ角に関する情報や相
関度を表示することが可能である。更にリセット位置で
あるアオリ角度0に対する基準位置からのステップ数を
記憶する記憶手段のE2PROMを有していることなどの特徴
を有している。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明の請求項1の撮像装置は、
フォーカス情報生成手段によってアオリ情報を算出する
ので、当該撮像装置においてアオリ情報の表示機能や、
自動アオリ撮影機能を実現することができ、また、その
情報は、撮影時におけるアオリ効果を現実のアオリ動作
によらず、例えば画像処理等で等価的に(或いは擬似的
に)実現するシステムにも適用することができるので、
極めて応用性が高いという顕著な効果を有する。
また、請求項2の撮像装置は、フォーカス情報生成手
段によって算出されたアオリ情報に基づいて、アオリ制
御手段により撮像素子のアオリ設定を自動的に行う自動
アオリ撮影を行えるから、一般の撮影者がシャッタ釦を
押すだけでアオリ撮影を簡単に行うことができるという
顕著な効果を有する。
更に、請求項3の撮像装置は、フォーカス情報生成手
段によって算出されたアオリ情報を表示することができ
るから、撮影に際して適切なアオリ角を一般の撮影者で
も容易に知ることができ、例えば従来例のような撮像装
置を用いたアオリ撮影の際にも、これを参考にすること
ができるなどさまざまに利用可能になるという顕著な効
果を発揮する。
更にまた、請求項4の撮像装置は、撮像素子から画像
信号を得るための信号授受に用いられるフレキシブルプ
リント基板をU字形状に配設したから、アオリ駆動に関
して動きに対する干渉の問題を回避できるという顕著な
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示すアオリ撮影装置のブ
ロック構成図、 第2図は、上記第1図のアオリ撮影装置のアオリ駆動機
構の分解斜視図、 第3図は、上記第1図のアオリ撮影装置の撮像ユニット
の分解斜視図、 第4図は、上記第1図のアオリ撮影装置の鏡筒部と撮像
ユニットの要部断面図、 第5図は、上記第1図のアオリ撮影装置の撮像光学系の
要部の縦断面図、 第6図は、上記第1図のアオリ撮影装置のイメージャの
測定領域を示す要部正面図、 第7図は、上記第1図のアオリ撮影装置のアオリ情報に
対応するコントラスト情報の特性線図、 第8図は、上記第1図のアオリ撮影装置の撮像素子光電
変換面のアオリ角設定状態を示す図、 第9図は、上記第1図のアオリ撮影装置のアオリ処理ル
ーチンのフローチャート、 第10図は、上記第1図のアオリ撮影装置の2次元の撮像
素子の測定領域を示す図、 第11図は、上記第1図のアオリ撮影装置のモータのステ
ップ数に対するフォトセンサ出力および平行度判別出力
のタイムチャート、 第12図は、上記第1図のアオリ撮影装置のフォトセンサ
部要部平面図、 第13図は、上記第1図のアオリ撮影装置のリセットステ
ップ数設定、書込みを行なうフローチャートである。 1……撮影レンズ(撮影光学系) 2……鏡筒(撮影光学系) 3……フォーカスアクチュエータ(フォーカスアクチュ
エータ手段) 4……イメージャ(撮像素子) ……アオリ駆動機構(アオリ制御手段) 8……アクチュエータドライバ(アオリ制御手段) 22……CPU(情報処理手段) 60……遮蔽リング(遮蔽手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−247169(JP,A) 特開 平1−91574(JP,A) 特開 昭60−134671(JP,A) 特開 昭60−207108(JP,A) 実開 平2−51469(JP,U) 実開 昭64−52254(JP,U) 実公 平1−15258(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/225 G02B 7/28 G03B 5/06 G03B 13/36 H04N 5/232

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像光学系と、 この撮像光学系に対応する撮像素子と、 撮像エリア中の所定の複数の領域に対応する各被写体に
    関する各領域個別のフォーカス情報を得るフォーカス情
    報生成手段と、 撮影時における上記撮像素子の光電変換面の法線と上記
    撮像光学系の光軸とのなす角であるアオリ角を算出する
    アオリ角算出手段とを有し、 上記フォーカス情報生成手段は、上記撮像光学系によっ
    て結像された被写体像の光電変換出力として上記撮像素
    子から出力された映像信号を用いて、上記各領域個別の
    フォーカス情報を得るように構成されたものであり、上
    記アオリ角算出手段は、上記フォーカス情報生成手段の
    出力に基づき、上記アオリ角を算出することを特徴とす
    る撮像装置。
  2. 【請求項2】上記アオリ角算出手段が算出したアオリ角
    情報に基づいて、上記撮像素子の位置制御を行なうこと
    で、上記撮像素子の光電変換面の法線と上記撮像光学系
    の光軸とのなす角を上記アオリ角に設定するアオリ制御
    手段を有したことを特徴とする請求項1に記載の撮像装
    置。
  3. 【請求項3】撮像光学系と、 この撮像光学系に対応する撮像素子と、 撮像エリア中の所定の複数の領域に対応する各被写体に
    関する各領域個別のフォーカス情報を得るフォーカス情
    報生成手段と、 上記フォーカス情報生成手段の出力に基づき、撮影時に
    おける上記撮像素子の光電変換面の法線と上記撮像光学
    系の光軸とのなす角であるアオリ角を算出するアオリ角
    算出手段と、 上記アオリ角算出手段が算出したアオリ角情報を表示す
    るための表示制御手段と、 を有したことを特徴とする撮像装置。
  4. 【請求項4】撮像光学系と、 この撮像光学系に対応する撮像素子と、 制御信号に応答して上記撮像素子を、その光電変換面の
    法線と上記撮像光学系の光軸とのなす角を可変にするよ
    うに支持するアオリ制御手段と、 上記撮像素子から画像信号を得るための信号授受に用い
    られるフレキシブルプリント基板とを有し、 上記フレキシブルプリント基板は、U字形状に配設され
    たものであることを特徴とする撮像装置。
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