JPH0712269A - 螺旋ホース - Google Patents

螺旋ホース

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JPH0712269A
JPH0712269A JP15700693A JP15700693A JPH0712269A JP H0712269 A JPH0712269 A JP H0712269A JP 15700693 A JP15700693 A JP 15700693A JP 15700693 A JP15700693 A JP 15700693A JP H0712269 A JPH0712269 A JP H0712269A
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hose
jacket
spiral
wound
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Akira Horimoto
章 堀本
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Sakura Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホースを伸ばした状態より悪くなる巻いた状
態での圧力損失を小さくすることができ、真っ直ぐな状
態、巻いた状態でも通水抵抗が少ない螺旋ホースを提供
することにある。 【構成】 繊維よりなるたて糸13と、繊維よりなるよ
こ糸14とを筒状に織成したジャケット12の内側にゴ
ムまたは合成樹脂のライニング層15を施してなるホー
スにおいて、筒状に織成するジャケット12のよこ糸1
4相互間の間隙がよこ糸14に使用する金属線状体また
は合成樹脂線状体の最大直径の2倍以下であり、ホース
11を巻いた状態では巻き内側17および巻き外側19
がフラットになるように螺旋形状に成形加工されている
螺旋ホースにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばリールに巻回
して設置保管され、使用時には必要長さだけ引き出して
使用する螺旋ホースに関する。
【0002】
【従来の技術】ビル等に設置される消火栓においては、
軽量で、柔軟性があり、外力を加えても容易に潰れるこ
となく円形に保たれた保形ホースがリールに対して螺旋
状に巻回されている。そして、このホースの基端部が接
続口金を介して消火栓に接続され、先端部に放水口金が
設けられている。
【0003】したがって、消火時にはホースの先端部を
持って引き出すことにより、リールが回転してホースを
必要な長さだけ引き出すことができ、ホースを途中まで
引き出したときにはホースの基端側はリールに巻回され
たままであるが、円形に保たれた保形ホースであるため
通水することができる。
【0004】この種のホースは、繊維を筒状に織成した
ジャケットの内面にゴムまたは合成樹脂のライニング層
を施したジャケットホースが用いられている。すなわ
ち、繊維よりなるたて糸と、金属線状体または合成樹脂
線状体からなるよこ糸とを筒状に織成し、このジャケッ
トの内側にゴムまたは合成樹脂のライニング層を施して
いる。
【0005】すなわち、従来のホースは、図2に示すよ
うに構成されている。ホース11のジャケット12は、
たて糸13はポリエステルスパン糸を複数本燃り合わせ
た糸条(20/6S)を440本使用し、よこ糸14は
ポリエステルモノフィラメント糸(φ1.6mm)を、
10cm間に20本程度の割合で打ち込んで、筒状に織
成したものである。そして、このジャケット12の内面
にポリエステル系TPEのライニング層15を施し、内
径38mmにしている。
【0006】このジャケット12のよこ糸14の相互間
の間隔は、(100mm/20山)−1.6mm=3.
4mmであり、これはよこ糸14の直径の2.1倍にな
る。
【0007】このホース11は、よこ糸14の密度が粗
いため、ホース11を曲げても、曲げの内側でよこ糸1
4とよこ糸14とが干渉せず、近付く余裕があり、しわ
が発生しない。
【0008】よこ糸14の密度が粗い(通常、よこ糸の
直径の2倍以上)ため、ホース11の内面の凹凸が大き
く、圧力損失が大きいという問題がある。そこで、この
問題を解決するために、特開平1−43877号公報に
示すように内面の凹凸を少なくして圧力損失を小さくし
たホースが開発された。
【0009】すなわち、図3の(a)に示すように、た
て糸13とよこ糸14とからなるジャケット12の内面
に柔軟な繊維製筒状布帛で補強したライニング層15
を、筒状布帛とジャケット12の内面の凹凸における凸
部の頂部のみにおいて接着されるごとく貼着することに
より、内面の凹凸を少なくした。
【0010】すなわち、ジャケットは、従来のままで、
その内面のライニング層によってジャケットの内面の凹
凸、特に凹部の開口を塞ぐことにより、フラットな状態
に形成し、圧力損失を小さくしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示したホース11は内圧が高くなると、ライニング層1
5が、たて糸13とよこ糸14との交差部における凹部
に押し込まれ、ホース11の内面の凹凸が浮き出てしま
い、圧力損失が大きくなり、効果が低下するという問題
がある。
【0012】さらに、図3に示すものは、ホース11を
引き伸ばした状態で、無加圧時には同図(a)に示すよ
うに、ホース内面16がフラットであるが、無加圧時で
も、同図(b)に示すように、ホース11をリール等に
巻回した状態では、巻き内側17は圧縮され、大きな凹
凸からなるしわ18が発生し、このしわ18によって圧
力損失が大きくなる。
【0013】さらに、ホース11を引き伸ばした状態
で、加圧使用時には同図(c)に示すように、ホース内
面16に凹凸からなるしわ18が発生し、またホース1
1をリール等に巻回した状態での加圧使用時には同図
(d)に示すように、ホース内面16の巻き内側17に
大きな凹凸からなるしわ18が発生し、このしわ18に
よって圧力損失が大きくなる。
【0014】また、仮に、図4に示すように、単によこ
糸14を細くし、よこ糸14相互間の間隔を狭めてよこ
糸14を高密度にしただけであると、ホース11を引き
伸ばした状態では同図(a)に示すように、ホース内面
16がフラットであるが、同図(b)に示すように、ホ
ース11をリール等に巻回した状態では、巻き内側17
は圧縮され、大きな凹凸からなるしわ18が発生し、こ
のしわ18によって圧力損失が大きくなる。
【0015】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、軽量、柔軟性に優れ
ているとともに、特に伸ばした状態より悪くなる巻いた
状態での圧力損失を小さくすることができ、真っ直ぐな
状態、巻いた状態でも通水抵抗が少ない螺旋ホースを提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、前述した目
的を達成するために、繊維よりなるたて糸と、金属線状
体または合成樹脂線状体を含むよこ糸とを筒状に織成し
たジャケットの内側にゴムまたは合成樹脂のライニング
層を施してなるホースを、巻いた状態で設置保管してお
き、使用時には必要長さだけ引き伸ばして使用する螺旋
ホースにおいて、前記筒状に織成するジャケットのよこ
糸相互間の間隙がよこ糸に使用する金属線状体または合
成樹脂線状体の最大直径の2倍以下であり、ホースを巻
いた状態では巻き内側および巻き外側がフラットになる
ように螺旋形状に成形加工されていることを特徴とす
る。
【0017】
【作用】ホースを巻いた状態のときは、真っ直ぐな状態
よりも圧力損失が悪くなるが、巻いた状態では巻き内側
および巻き外側がフラットとなり、圧力損失を小さくで
きる。また、ホースを引き伸ばした状態では巻き外側に
しわが発生することがあるが、ホース自身は真っ直ぐな
ので、圧力損失が小さく、真っ直ぐな状態、巻いた状態
でも通水抵抗が少ない螺旋ホースとなる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1に示すように、ホース11のジャケット
12は、たて糸13はポリエステルスパン糸を複数本燃
り合わせた糸条(20/6S)を440本使用し、よこ
糸14はポリエステルモノフィラメント糸(φ1.4m
m)を、10cm間に27本程度の割合で打ち込んで、
筒状に織成したものである。そして、このジャケット1
2の内面にポリエステル系TPEのライニング層15を
施し、内径38mmにしている。
【0019】このジャケット12のよこ糸14の相互間
の間隔は、(100mm/27山)−1.4mm=2.
30mmであり、これはよこ糸14の直径の1.6倍に
なり、よこ糸14を、使用するよこ糸14の最大直径の
2倍以下の高密度にしている。
【0020】ここで、よこ糸14の相互間の間隔とは隣
合うよこ糸14相互間の間隙であり、よこ糸14の最大
直径とは、太さが大小異なる2種類のよこ糸14を使用
した場合に、その太い方のよこ糸14の直径である。ま
た、よこ糸14の針金の断面形状が楕円の場合には長手
方向の寸法である。
【0021】このように織成されたジャケット12も従
来通りの方法でライニング層を施してホースにしてしま
うと、巻回した時、図4の例と同様の問題が発生する。
これはライニング材の接着剤によってジャケットの糸が
拘束され自由に変形できなくなるためと考えられる。
【0022】しかし、ライニング層を施す前のジャケッ
ト12の状態では非常に自由度があるため、螺旋形状に
巻いても図4のような凹凸のしわが発生しない。よって
この発明では、ジャケット12を螺旋状に巻回した状態
で、このジャケット12の内面にポリエステル系TPE
のライニング層15を施して成形加工して螺旋ホースを
製作する。
【0023】得られた螺旋ホースは、例えばリール等に
螺旋状に巻回しても、巻き内側17,巻き外側19にし
わが発生することがなく、フラットな状態となる。この
結果、圧力損失が大きい巻回状態でも、従来のホースに
比して圧力損失が小さい螺旋ホースを提供できる。
【0024】この螺旋ホースは、直線状に引き伸ばした
時に、巻き内側17が伸び、巻き外側19が圧縮される
ことから、巻き外側19に僅かなしわ或いは波が発生す
る。しかし、直線状態のホースは巻回状態の時より圧力
損失が小さいので、しわや波の影響が相殺され、圧力損
失は無視できる程度に小さく、真っ直ぐな状態、巻いた
状態でも通水抵抗が少ない螺旋ホースが得られる。
【0025】なお、前記条件は、よこ糸14の直径、密
度やホース巻き径等によって異なるが、「設置保管時の
最小巻き径の概ね2倍の巻き径で事前に成形加工してお
く」という条件の時、直線状態と巻回状態の圧力損失が
同程度で釣り合うことが解った。
【0026】この範囲は「1〜5倍の巻き径で螺旋形状
に成形加工する」のが良く、1倍より小さい巻き径では
直線状態の圧力損失が大きくなり、また強い巻き癖が付
くため取扱い性が悪くなる。また、5倍より大きい巻き
径では巻回状態での圧力損失が大きくなり、初期の目的
が得られない。
【0027】前述のように構成された螺旋ホースは、ジ
ャケット12を螺旋状に巻回した状態で、このジャケッ
ト12の内面にポリエステル系TPEのライニング層1
5を施して成形加工していることから、ホースに螺旋形
状の曲り癖が付いている。このため、消火栓のリールに
螺旋状に巻回されている螺旋ホースを引き出して使用す
る際に、ホースと床面との接触面積が少なくなり、ホー
ス引き出し抵抗が小さく、軽い力量で引き出すことがで
きるとともに、使用後にリールにホースを巻き取って格
納する際の抵抗も少ないという効果がある。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、柔軟で、軽量の螺旋ホースを提供できるとともに、
ホースを伸ばした状態より悪くなる巻いた状態での圧力
損失を小さくすることができ、真っ直ぐな状態、巻いた
状態でも通水抵抗が少ない螺旋ホースを提供できる。
【0029】さらに、ホースに螺旋形状の曲り癖が付い
ているため、リールに螺旋状に巻回されている螺旋ホー
スを引き出して使用する際に、ホースと床面との接触面
積が少なくなり、ホース引き出し抵抗が小さく、軽い力
量で引き出すことができるとともに、使用後にリールに
ホースを巻き取って格納する際の抵抗も少なく、取扱い
性が優れているという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す螺旋ホースの巻回状
態と引き伸ばした状態の縦断側面図。
【図2】従来例1のジャケットホースの引き伸ばした状
態と巻回状態の縦断側面図。
【図3】従来例2のジャケットホースの引き伸ばした状
態と巻回状態の縦断側面図。
【図4】従来例3のジャケットホースの引き伸ばした状
態と巻回状態の縦断側面図。
【符号の説明】
11…ホース 12…ジャケット 13…たて糸 14…よこ糸 15…ライニング層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維よりなるたて糸と、金属線状体また
    は合成樹脂線状体を含むよこ糸とを筒状に織成したジャ
    ケットの内側にゴムまたは合成樹脂のライニング層を施
    してなるホースを、巻いた状態で設置保管しておき、使
    用時には必要長さだけ引き伸ばして使用するホースにお
    いて、 前記筒状に織成するジャケットのよこ糸相互間の間隙が
    よこ糸に使用する金属線状体または合成樹脂線状体の最
    大直径の2倍以下であり、ホースを巻いた状態では巻き
    内側および巻き外側がフラットになるように螺旋形状に
    成形加工されていることを特徴とする螺旋ホース。
  2. 【請求項2】 ホースは、設置保管時の最小巻き径の1
    〜5倍の巻き径で螺旋形状に成形加工されていることを
    特徴とする請求項1記載の螺旋ホース。
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