JPH07122418B2 - 内燃機関の異常気筒検出装置 - Google Patents

内燃機関の異常気筒検出装置

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JPH07122418B2
JPH07122418B2 JP2088093A JP8809390A JPH07122418B2 JP H07122418 B2 JPH07122418 B2 JP H07122418B2 JP 2088093 A JP2088093 A JP 2088093A JP 8809390 A JP8809390 A JP 8809390A JP H07122418 B2 JPH07122418 B2 JP H07122418B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関において、異常の生じた気筒を検出
する装置に関する。
[従来の技術] 従来、燃料噴射弁の詰まりや故障により爆発燃焼が行な
われなくなった異常気筒を検出する装置として、クラン
ク軸の角速度を検出し、燃焼行程毎に生じる角速度の異
常は変動・低下から、異常気筒を検出するものが提案さ
れている(例えば、特開昭61−258955号公報記載の「多
気筒内燃機関の異常気筒検出装置」)。かかる装置で
は、点火間隔毎に、その時点で出力軸の角速度NEと1点
火前の角速度NEBとの偏差である角速度変動量ΔNEを算
出し、角速度変動量ΔNEが判定値Xを越える気筒が所定
回同じであれば、その気筒を異常気筒として検出してい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、かかる異常気筒検出装置は、内燃機関の
負荷が変化すると、異常気筒の検出が不適正になるとい
う問題があった。
第9図(A),(B)にガソリン機関について、高負荷
時と低負荷時とに分けて、出力軸の角速度変動の分布を
示す。
このグラフから、低負荷時に比べて高負荷時では、異常
気筒にかかる角速度変動の分布域が、正常気筒にかかる
角速度変動の分布域から大きくずれるのがわかる。ずれ
の程度は、負荷の増減にしたがい拡大・縮小することが
知られている。
従って、上記従来装置のように、角速度変動量ΔNEの大
きさを判定する判定値Xを固定したものでは、判定値X
を高負荷時にあわせて大きな値(例えば30rpm)に初期
設定すると、低負荷時に異常気筒を検出できないという
問題を生ずる。かといって、低負荷時にあわせて判定値
Xを小さな値(例えば10rpm)にすると、高負荷時に正
常気筒を異常と誤検出する問題が生ずる。
本発明の内燃機関の異常気筒検出装置は、上記相反する
課題を解決し、内燃機関の負荷が変化しても異常気筒の
検出を適正に実現できるようにすることを目的とする。
発明の構成[課題を解決するための手段] 本発明にかかる第1の内燃機関の異常気筒検出装置は、
第1図に例示するように、 前後の爆発行程間に出力軸に生ずる角速度変動を、爆発
行程毎に検出する角速度変動検出手段M1と、 該検出した角速度変動に基づいて気筒毎に角速度変動の
程度を算出し、算出した角速度変動の程度が許容範囲を
越える気筒を、異常の生じた気筒として検出する異常気
筒検出手段M2と を備えた内燃機関の異常気筒検出装置において、 内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段M3と、 該検出される内燃機関の負荷の増減にしたがい前記許容
範囲を拡大・縮小する許容範囲修正手段M4と を設けたことを特徴とする。
[作用] 上記構成を有する本発明の内燃機関の異常気筒検出装置
においては、前後の爆発行程間に出力軸に生ずる角速度
変動を、角速度変動検出手段M1により爆発行程毎に検出
する。異常気筒検出手段M2は、角速度変動に基づいて気
筒毎に角速度変動の程度を算出し、角速度変動の程度が
許容範囲を越える気筒を、異常気筒して検出する。
かかる異常気筒の検出の際、負荷検出手段M3が検出した
内燃機関の負荷にしたがって、許容範囲修正手段M4が許
容範囲を修正する。許容範囲は内燃機関の負荷の増減に
したがって、拡大・縮小する修正がなされる。既述した
ように負荷の増減にともない、正常気筒にかかる角速度
変動の分布域と、異常気筒にかかる角速度変動の分布域
とのずれは拡大・縮小する。即ち、負荷の増減にともな
い、異常気筒にかかる角速度変動の程度が拡大・縮小す
る。なお、角速度変動の程度とは、角速度変動の大きさ
自体や、角速度変動が判定値を越える回数などが相当す
る。
したがって、上述の許容範囲の修正により、異常気筒検
出手段M2では、負荷による角速度変動の変化分を相殺し
た上で異常気筒の検出が行なわれる。この結果、負荷の
影響を受けない適正な異常気筒の検出が実現される。
[実施例] 以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするた
めに、以下本発明の内燃機関の異常気筒検出装置の好適
な実施例について説明する。
(第1実施例) 第2図は、本発明の第1実施例としての内燃機関の異常
気筒検出装置の構成を、内燃機関1およびその周辺装置
と共に示す概略構成図である。この内燃機関の異常気筒
検出装置は、内燃機関の燃料噴射及び点火時期の制御を
行なう制御装置と一体に構成されている。
図示するように、4気筒の内燃機関1の吸気系には、吸
気管2の上流から、エアクリーナ3,吸気温を検出する吸
気温センサ5,吸気空気流量を検出するエアフロメータ7,
吸気空気流量を調整するスロットルバルブ10等が設けら
れている。エアフロメータ7は吸入空気流量を電圧信号
として出力する。吸気管2を通過して内燃機関1の各気
筒に吸入される空気流量は、スロットルバルブ10の開閉
制御により調節される。尚、スロットルバルブ10には、
スロットルバルブ10の全閉状態およびその開度を検出す
るスロットル開度センサ12が備えられている。更に、吸
気管2が分岐した吸気ポート15には、各気筒に燃料を噴
射して混合気を形成する燃料噴射弁21,22,23,24が設け
られている。
混合気は、吸気ポート15から図示しない吸気バルブを介
して内燃機関1の各気筒に吸入され、電気火花により着
火される。電気火花は、内燃機関1の回転に同期してイ
グナイタ30からディストリビュータ32を介して分配され
る高電圧により、各気筒に設けられた点火プラグ41,42,
43,44に形成される。燃焼後の排気は、排気管48を介し
て放出される。
内燃機関1には、このほか、このディストリビュータ32
に設けられて内燃機関1のクランク軸の回転角速度に対
応したパルス信号を検出する回転数センサ50や、内燃機
関1のウォータジャケットに設けられて冷却水温THWを
検出する冷却水温センサ52等が備えられている。
これら回転数センサ50,冷却水温センサ52等のセンサ群
および燃料噴射弁21ないし24等のアクチュエータ群は、
内燃機関1の燃料噴射・点火時期を制御すると共に気筒
の異常を検出する電子制御装置70に接続されている。こ
の電子制御装置70は、周知のCPU71,RAM72,ROM74,タイマ
75等から、いわゆる算術論理演算回路として構成され、
バス76を介して、上記センサ群に接続されたアナログ入
力ポート77,パルス入力ポート78およびアクチュエータ
群に接続された出力ポート79を、CPU71等と相互に接続
して構成されている。尚、電子制御装置70内の安定化さ
れた電源電圧は、イグニッションスイッチ82を介してバ
ッテリ85から電力の供給を受けた電源回路88により生成
される。
この電子制御装置70は、内燃機関2の運転状態に基づく
周知の燃料噴射制御,点火時期制御と共に、異常気筒検
出処理を実行する。
かかる異常気筒検出処理について、第3図のフローチャ
ートに拠って説明する。この異常気筒検出処理ルーチン
は割込処理により繰り返し実行される。
本ルーチンが起動されると、まず、回転数NE,吸入空気
流量Qを読み込む処理(ステップ100)を行なう。ここ
で、回転数NEは内燃機関1のクランク軸の角速度に対応
する値であって、回転数センサ50からのパルス信号から
算出される。吸入空気流量Qは、内燃機関1が吸入する
空気量であって、エアフロメータ7からの電圧信号から
算出される。
続いて、検出処理を開始してからの時間を示す変数CDが
値0であるか否か、即ち検出処理の開始直後であるか否
かの判断を行なう(ステップ110)。開始直後の場合に
は、気筒番号を示す変数nを値0に初期化する(ステッ
プ120)。尚、気筒番号を示す変数nの値は、爆発行程
を迎える順に気筒に割り振られた番号である。本実施例
では、内燃機関1は4気筒なので、気筒番号nは値1な
いし4をとる。
次に、クランク軸の回転タイミングを表すカウント値Cc
rnkが値3もしくは9であるか否かの判断を行なう(ス
テップ130)。このカウント値Ccrnkは、第4図に示すよ
うに、30°CA割込ルーチンにより設定される値であり、
クランク軸の30度毎に値1だけインクリメントされ(ス
テップ132)、値12までカウントアップされると初期値
0にリセットされる(ステップ134,136)。従って、Ccr
nk=3もしくは9の条件は、クランク軸の90,270,450,6
30度毎に成立することになり、結局、各気筒の爆発行程
半ばのタイミングにおいてその判断は「YES」となる。
カウント値Ccrnkの上記条件が成立したときは(ステッ
プ130)、気筒番号nを値1ないし4の範囲で、値1だ
けインクリメントし(ステップ140,150,160)、この時
の内燃機関1の回転数NEを番号nの気筒の回転数NEnと
し、ひとつ前の番号n−1の気筒の回転数NEBとの差で
ある変動量ΔNEを求める処理を行なう(ステップ17
0)。変動量ΔNEの大きさはステップ180以降の処理で判
定される。カウント値Ccrnkの条件が不成立のときは
(ステップ130)、ステップ230以降の判定処理に移行す
る。
ステップ180に移行すると、まず、吸入空気量Qと回転
数NEとから内燃機関1の負荷Lを算出する(ステップ18
0)。
次に、算出した負荷Lにもとづいて、変動量ΔNEの大き
さを判断する基準値X,Y(第1実施例における許容範
囲)を算出する(ステップ190)。基準値X,Yは、図示し
ないデータテーブルのデータから補間演算により求め
る。データテーブルは、第5図に示す負荷Lと基準値X,
Yとの関係(負荷Lの一次関数として基準値X,Yを規定:
負荷Lの増減にともない基準値X,Yが増加・減少する)
をテーブル化したものである。
第6図のタイミングチャートに、負荷Lの変化にともな
う基準値X,Yの変化の様子を示す。このタイミングチャ
ートに示すように、上記ステップ190の処理により、負
荷Lの増減に応じて、基準値X,Yが増減する。
従って、図示するように、負荷Lが増減しても、異常気
筒が存在しない場合には、各気筒間の回転数の変動量Δ
NEは、基準値X以下に納まる。
一方、燃料噴射弁24が異物の噛み込み等の原因で多量の
燃料を噴射し、オーバリッチにより失火しているような
場合は次のようになる。即ち、負荷Lの増減に応じて、
その気筒での回転数NEnの低下の程度が増減するが、基
準値Xも負荷Lに応じて増減するので、変動量ΔNEは基
準値Xを越える。
そこで、異常気筒検出処理ルーチン(第3図)では、変
動量ΔNEが基準値Xより大きい場合、その気筒の回転数
は異常であるとして、気筒番号nの気筒にかかる回転異
常の程度を表すカウント値CDINJnを値Aだけ増加し、更
に、回転数NEnに基準値Xを加えた値を、前気筒の回転
数NEBとして更新する処理を行なう(ステップ210)。な
お、ステップ210において回転数NEnに基準値Xを加えた
値を、前気筒の回転数NEBとして更新する結果、不整失
火(第6図参照)が生じている場合であっても、異常気
筒の判断処理における変動量ΔNEは、大きな値として検
出される。
一方、変動量ΔNEが、基準値Yより小さい場合、その気
筒の回転数は正常であると判断して、回転異常の程度を
表すカウント値CDINJnを値Bだけ低減し、更に、今回の
回転数NEnをそのまま前気筒の回転数NEBとして更新する
処理を行なう(ステップ220)。
変動量ΔNEが、基準値Yを越え基準値X未満の場合に
は、カウント値CDINJnの増減は行なわず、前気筒の回転
数NEBの更新のみ行なう(ステップ225)。
かかるステップ180ないしステップ220までの処理の結
果、第6図下欄に例示するように、負荷Lが変動して
も、回転異常の程度を表すカウント値CDINJnは適正に増
加される。
以上の処理(ステップ180ないしステップ220)の終了
後、またはステップ130の判断において、クランク軸の
タイミングを表すカウント値Ccrnkが所定条件にないと
判断した場合、次にタイマ75のカウント値に基づいて、
1秒が経過したか否かの判断を行なう(ステップ23
0)。1秒が経過した場合には、経過時間を表す変数CD
を値1だけインクリメントし(ステップ240)、更に、
変数CDが所定値L(本実施例では25秒)以上であるか否
かの判断と(ステップ250)、n番気筒の回転異常の程
度を表すカウント値CDINJnが判定値M(本実施例では加
算値Aの100倍の値)以上であるか否かの判断(ステッ
プ260)とを行なう。
ステップ250において経過時間CDが値L以上でないと判
断された場合は、まだ気筒の異常について判断できるデ
ータが集まっていないとして、「NEXT」に抜け、本ルー
チンを一旦終了し、他の処理(燃料噴射制御等)に移
る。
ステップ250およびステップ260の両条件が共に満足され
ている場合には、気筒番号nの気筒には異常があると判
定し、これを図示しないインナパネルの表示ランプや図
示しないダイアグノーシスコンピュータ等に出力する処
理を行なう(ステップ270)。
一方、ステップ260でカウント値CDINJnが判定値M以上
でないと判断した場合には、気筒の回転異常の程度は異
常が生じたと判断するまでに至らなかったとして、正常
と判定する(ステップ273)。
こうしてカウント値CDINJnの値に応じて正常・異常の判
定を行なうと、次に、検出処理が全気筒について終了し
たか否か判断し(ステップ275)、終了していれば、次
回の検出処理に備えて、変数CD,CDINJn,NEB等を初期化
する処理を行ない(ステップ280)、「NEXT」に抜け、
本ルーチンを一旦終了する。一方、終了していなけれ
ば、初期化の処理は行わずに、「NEXT」に抜け、本ルー
チンを一旦終了する。
以上説明したように、第1実施例の内燃機関の異常気筒
検出装置は、負荷Lの増減に応じて基準値X,Yを増減
し、増減した基準値X,Yにもとづいて変動量ΔNEの大き
さを判別し、異常気筒の検出を行なう。
したがって、本検出装置は、変動量ΔNEが負荷の増減に
応じて変化しても、その変化分が基準値X,Yの増減によ
り相殺され、負荷の影響を受けない適正な異常気筒の検
出を実現できるという優れた効果を奏する。
なお、本実施例では、変動量ΔNEが基準値Xを越えた場
合(ステップ200)、前回の爆発行程の回転数NEBとし
て、回転数NEnより値Xだけ大きな値を設定する(ステ
ップ210)。従って、いずれかの気筒に異常が生じてい
る場合であって、第6図に示すようにその気筒の直前に
爆発行程を迎える気筒に不整失火が生じた場合でも、継
続して異常状態の生じている気筒を正しく異常と判別す
ることができる。また、不整失火の生じた気筒につい
て、回転数が異常(ΔNE>X)と判断されて回転異常の
程度を表すカウント値CDINJnを増加した場合でも、次に
回転数の変動が基準値Y未満であれば、カウント値CDIN
Jnの値を低減するので、不整失火により回転数が偶発的
に低下した気筒が、誤って異常気筒と判断されることが
ない。更に、本実施例の内燃機関の異常気筒検出装置
は、従来装置のハードウェアをそのまま使用することが
できるので、既存装置の有効利用を図ることができると
いう副次的効果も得られる。
(第2実施例) 第2実施例の内燃機関の異常気筒検出装置は、第1実施
例と同一の内燃機関とその周辺装置(第2図参照)を備
え、その電子制御装置70における処理のみ異なるもので
ある。そこで、第7図のフローチャートに基づいて、第
2実施例における異常気筒検出処理について説明する。
尚、第7図では、理解の便を図るために、第1実施例と
同様の処理については省略し、要部を示す。
第2実施例では、異常気筒検出処理ルーチンが起動され
ると、まず、図示しないフローチャートの処理により、
第1実施例と同様に爆発行程毎にクランク軸の角速度の
変動量ΔNEを求め、変動量ΔNEを、内燃機関1の負荷L
にともづいて算出した基準値X,Y(第2実施例における
第1の許容範囲)と比較する処理を行なう。こうして負
荷Lの変動に対して、回転異常の程度を表すカウント値
CDINJnが適正に増加される(第3図においてステップ10
0ないしステップ225に相当する処理)。
更に、以上の処理の終了後、または、第3図のステップ
130に相当する判断においてカウント値Ccrnkが所定条件
にないと判断された場合、第1実施例と同様に、タイマ
75のカウント値に基づいて、1秒が経過したか否かの判
断を行なう(ステップ230B)。1秒が経過した場合に
は、経過時間を表す変数CDを値1だけインクリントする
(ステップ240B)。
次に、第2実施例では、回転異常の程度を表すカウント
値CDINJnを判断する判定値Mに、現時点での負荷Lの大
きさに応じた加算値ΔMを加算する処理(ステップ245
B)を行なう。加算値ΔMは、図示しないデータテーブ
ルのデータから補間演算により求める。データテーブル
は、第8図に示す負荷Lと加算値ΔMとの関係(負荷L
の一次関数として加算値ΔMを規定:負荷Lの増減にと
もない加算値ΔMの大きさを値1.0未満の範囲で増加・
減少する)をテーブル化したものである。
したがって、判定値Mは本ルーチンを繰り返す度に、そ
のルーチン実行時の負荷Lの大きさに応じた加算値ΔM
が加算され、結果として、現時点までの負荷Lの履歴に
見あった判定値M(第2実施例における第2の許容範
囲)が算出される。
この後、第1実施例と同様に、変数CDが所定値L(本実
施例では25秒)以上であるか否かの判断と(ステップ25
0B)、n番気筒の回転異常の程度を表すカウント値CDIN
Jnがステップ245Bで求めた判定値M以上であるか否かの
判断(ステップ260B)とを行なう。
経過時間CDが値L以上でなければ、まだ気筒の異常につ
いて判断できるデータが集まっていないとして、「NEX
T」に抜け、本ルーチンを一旦終了する。
両条件が共に満足されている場合には、気筒番号nの気
筒には異常があると判定し、これを図示しないインナパ
ネルの表示ランプや図示しないダイアグノーシスコンピ
ュータ等に出力する処理を行なう(ステップ270B)。
一方、カウント値CDINJnが判定値M以上でなければ気筒
の回転異常の程度は異常が生じたと判断するまでに至ら
なかったとして、正常と判定する(ステップ273B)。
こうしてカウント値CDINJnの値に応じて正常・異常の判
定を行なった場合は、次に、検出処理が全気筒について
終了したか否かを判断し(ステップ275B)、終了してい
れば、次回の検出処理に備えて、変数CD,CDINJn,NEB等
と判定値Mとを初期化する処理を行ない(ステップ280
B)、「NEXT」に抜けて、本ルーチンを一旦終了する。
一方、終了していなければ、初期化の処理は行わずに、
「NEXT」に抜けて、本ルーチンを一体終了する。
以上説明した第2実施例の異常気筒検出装置は、第1実
施例の効果に加えて、異常気筒の検出が完了するまでの
負荷Lの履歴を加味して判定値Mを算出し、その判定値
Mにもとづいて、回転異常の回数を示すカウント値CDIN
Jnの大きさを判断するから、検出期間(変数CDが所定値
Lになるまで;実施例では25秒)の間の負荷Lの変化の
影響を一層正確に除き、異常気筒を格段に適正に検出で
きるという優れた効果を奏する。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこう
した実施例に何等限定されるものではなく、例えば吸気
管負圧から負荷を算出する構成、吸入空気流量あるいは
吸気管負圧に回転数を加えた複数の変数から負荷を算出
する構成等、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、
種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
発明の効果 以上詳述したように、本発明の内燃機関の異常気筒検出
装置によれば、許容範囲を負荷に応じて修正し、角速度
変動の程度が負荷に応じて変化した変化分を相殺した上
で、角速度変動の程度を判別するから、負荷の影響を除
いて、異常気筒を適正に検出できるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本発明の実施例としての内燃機関の異常気筒検出
装置の概略構成図、第3図は第1実施例における異常気
筒検出処理ルーチンを示すフローチャート、第4図はク
ランク軸の回転タイミングを設定する割込ルーチンを示
すフローチャート、第5図は基準値X,Yと負荷Lとの関
係を例示するグラフ、第6図は負荷Lの変化にともなう
基準値X,Yの変化のようす等を示すタイミングチャー
ト、第7図は第2実施例の異常気筒検出処理ルーチンの
要部を示すフローチャート、第8図は判定値Mのための
加算値ΔMと負荷Lとの関係を示すグラフ、第9図は角
速度変動の分布を負荷の高低に分けて示すグラフであ
る。 7…エアフロメータ 21,22,23,24…燃料噴射弁 50…回転数センサ、70…電子制御装置 L…負荷、X,Y…基準値 ΔNE…回転数の変動量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後の爆発行程間に出力軸に生ずる角速度
    変動を、爆発行程毎に検出する角速度変動検出手段と、 該検出した角速度変動に基づいて気筒毎に角速度変動の
    程度を算出し、算出した角速度変動の程度が許容範囲を
    越える気筒を、異常の生じた気筒として検出する異常気
    筒検出手段と を備えた内燃機関の異常気筒検出装置において、 内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段と、 該検出される内燃機関の負荷の増減にしたがい前記許容
    範囲を拡大・縮小する許容範囲修正手段と を設けたことを特徴とする内燃機関の異常気筒検出装
    置。
JP2088093A 1990-04-02 1990-04-02 内燃機関の異常気筒検出装置 Expired - Lifetime JPH07122418B2 (ja)

Priority Applications (2)

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JP2088093A JPH07122418B2 (ja) 1990-04-02 1990-04-02 内燃機関の異常気筒検出装置
US07/677,113 US5088318A (en) 1990-04-02 1991-03-29 Determining device for determining a failure in an engine cylinder

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