JPH07122098B2 - 低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法 - Google Patents
低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法Info
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- JPH07122098B2 JPH07122098B2 JP2179468A JP17946890A JPH07122098B2 JP H07122098 B2 JPH07122098 B2 JP H07122098B2 JP 2179468 A JP2179468 A JP 2179468A JP 17946890 A JP17946890 A JP 17946890A JP H07122098 B2 JPH07122098 B2 JP H07122098B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は溶接部の低温靱性が優れた高強度電縫鋼管の製
造方法に関するものである。
造方法に関するものである。
[従来の技術] 近年、エネルギー資源の開発に伴い、寒冷地における石
油、ガスの採取が拡大してきており、低温条件下で使用
されるラインパイプ用電縫鋼管は高強度のみならず低温
靱性の優れたものが要求される傾向にある。このような
用途のラインパイプに対し、従来の電縫管の製造方法は
素材として析出硬化型元素を添加しそれを制御圧延した
鋼帯を使用するものであり、従って母材部は微細なフェ
ライト組織により高強度で低温靱性に優れた特性を有す
るが、溶接部は溶接時の熱サイクル及びその後のシーム
ノルマライズ処理により圧延組織が消失した上に結晶粒
が粗大化してしまい、母材部に比べ低温靱性が劣化する
という問題点があり、要求を十分満足できるものでなか
った。
油、ガスの採取が拡大してきており、低温条件下で使用
されるラインパイプ用電縫鋼管は高強度のみならず低温
靱性の優れたものが要求される傾向にある。このような
用途のラインパイプに対し、従来の電縫管の製造方法は
素材として析出硬化型元素を添加しそれを制御圧延した
鋼帯を使用するものであり、従って母材部は微細なフェ
ライト組織により高強度で低温靱性に優れた特性を有す
るが、溶接部は溶接時の熱サイクル及びその後のシーム
ノルマライズ処理により圧延組織が消失した上に結晶粒
が粗大化してしまい、母材部に比べ低温靱性が劣化する
という問題点があり、要求を十分満足できるものでなか
った。
このような状況において、母材部の優れた特性を生かし
つつ溶接部の靱性を改善する方法として、例えば特開昭
59−43827に開示されているような、電縫溶接後の溶接
部をAc3変態点以上に加熱し、800℃以上から500℃以下
までを15〜30℃/秒で焼入れ処理し、その後300〜800℃
で焼戻し処理する方法、あるいは例えば特開昭59−1538
39に開示されているような、限定された成分範囲の鋼板
を電縫溶接し電縫溶接部を790〜1050℃で5秒以上加熱
し、750〜950℃から30〜150℃/秒で急冷した後、400〜
700℃でストレスリリーフのための加熱処理を行う方法
などが提案されている。
つつ溶接部の靱性を改善する方法として、例えば特開昭
59−43827に開示されているような、電縫溶接後の溶接
部をAc3変態点以上に加熱し、800℃以上から500℃以下
までを15〜30℃/秒で焼入れ処理し、その後300〜800℃
で焼戻し処理する方法、あるいは例えば特開昭59−1538
39に開示されているような、限定された成分範囲の鋼板
を電縫溶接し電縫溶接部を790〜1050℃で5秒以上加熱
し、750〜950℃から30〜150℃/秒で急冷した後、400〜
700℃でストレスリリーフのための加熱処理を行う方法
などが提案されている。
これらの方法の目的とするところは、ノルマライズ処理
後の急冷により、析出するフェライトを微細化し、これ
に焼戻しあるいはストレスリリーフ処理を加えることに
より、微細組織に靱性を付与するものである。
後の急冷により、析出するフェライトを微細化し、これ
に焼戻しあるいはストレスリリーフ処理を加えることに
より、微細組織に靱性を付与するものである。
しかしながら、本発明者らの調査、研究の結果によれ
ば、いわゆる焼入れ焼戻し処理では溶接部靱性は全体的
に向上するものの、ばらつきが大きく、数本の衝撃試験
試料の中の最低値に注目すればまだ母材部に比べ靱性は
低く、満足すべき水準とは言い難い。
ば、いわゆる焼入れ焼戻し処理では溶接部靱性は全体的
に向上するものの、ばらつきが大きく、数本の衝撃試験
試料の中の最低値に注目すればまだ母材部に比べ靱性は
低く、満足すべき水準とは言い難い。
[発明が解決しようとする課題] 上記のような問題点に対し、発明者らが、靱性を向上さ
せる手段として熱処理のみで結晶粒を細粒化するという
点に着目して研究を重ねた結果、焼入れ処理で細粒化し
たものが、焼戻しあるいはストレスリリーフの処理温度
では組織的に変化はなくそれ以上の細粒化は望めない
が、再度オーステナイト化温度まで加熱すれば変態に伴
う細粒化効果によりさらに微細な結晶粒が得られるとい
う知見に基づき、本発明をなすに到った。
せる手段として熱処理のみで結晶粒を細粒化するという
点に着目して研究を重ねた結果、焼入れ処理で細粒化し
たものが、焼戻しあるいはストレスリリーフの処理温度
では組織的に変化はなくそれ以上の細粒化は望めない
が、再度オーステナイト化温度まで加熱すれば変態に伴
う細粒化効果によりさらに微細な結晶粒が得られるとい
う知見に基づき、本発明をなすに到った。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、 C:0.01〜0.10重量% Si:0.5重量%以下 Mn:0.5〜2.0重量% P:0.030重量%以下 S:0.008%重量%以下 N:0.01重量%以下 Al:0.006〜0.06重量% を含み、かつ Nb:0.001〜0.1重量% V:0.001〜0.1重量% Ti:0.001〜0.05重量% Mo:0.1〜1.0重量% のうち一種以上を含有したものを基本組成とし、上記組
成に加えて必要に応じさらに Ca:0.0005〜0.0050重量% または、 Cu:0.1〜0.6重量% Ni:0.1〜0.6重量% Ca:0.0005〜0.0050重量% を含有し、残部Fe及び不可避的不純物よりなる素材鋼帯
を連続的に成形、溶接した後の電縫溶接部を950℃以上1
100℃以下に加熱し、Ac3変態点以上の温度から20℃/秒
以上の冷却速度で500℃以下まで冷却して焼入れを行
い、その後850〜950℃に加熱して焼きならしすることを
特徴とする低温靱性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法
である。
成に加えて必要に応じさらに Ca:0.0005〜0.0050重量% または、 Cu:0.1〜0.6重量% Ni:0.1〜0.6重量% Ca:0.0005〜0.0050重量% を含有し、残部Fe及び不可避的不純物よりなる素材鋼帯
を連続的に成形、溶接した後の電縫溶接部を950℃以上1
100℃以下に加熱し、Ac3変態点以上の温度から20℃/秒
以上の冷却速度で500℃以下まで冷却して焼入れを行
い、その後850〜950℃に加熱して焼きならしすることを
特徴とする低温靱性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法
である。
[作用] 以下、この発明を作用と共に詳細に説明する。
まず素材成分の限定理由について説明する。
Cは強度を確保するための元素であるが含有量が増える
と靱性が劣化するため0.01〜0.10重量%とした。
と靱性が劣化するため0.01〜0.10重量%とした。
Siも強度確保のための必要元素であるが、0.5重量%を
超えると溶接部にペネトレータが発生し易くなり靱性が
劣化するため、0.5%重量以下とした。
超えると溶接部にペネトレータが発生し易くなり靱性が
劣化するため、0.5%重量以下とした。
Mnも強度を保つために必要であるが、0.5重量%未満で
は必要強度が得られず、2.0重量%を超えるとSiと同様
に溶接部にペネトレータが発生しやすくなるため、0.5
〜2.0重量%とした。
は必要強度が得られず、2.0重量%を超えるとSiと同様
に溶接部にペネトレータが発生しやすくなるため、0.5
〜2.0重量%とした。
Pは偏析による影響がない範囲に押えるという点で、0.
03重量%以下とした。さらに耐サワー性を考慮する場合
には、Pは0.010重量%以下が望ましい。
03重量%以下とした。さらに耐サワー性を考慮する場合
には、Pは0.010重量%以下が望ましい。
SはMnSの介在物が靱性に悪影響を及ぼすため低い方が
望ましく、0.008重量%以下とした。さらにMnSはHICの
起点となるので、Sは耐サワー性の確保の点からは極力
低く抑えて、0.003重量%以下が望ましい。
望ましく、0.008重量%以下とした。さらにMnSはHICの
起点となるので、Sは耐サワー性の確保の点からは極力
低く抑えて、0.003重量%以下が望ましい。
Nはサイジング工程で加工を受けた際、歪時効による靱
性劣化の原因となるため低い方がよく、0.01重量%以下
とした。
性劣化の原因となるため低い方がよく、0.01重量%以下
とした。
Alは、脱酸元素として鋼中に存在し、またAlNとしてオ
ーステナイト粒を細粒化する効果が大きいが、0.006重
量%未満では効果がなく、0.06重量%を超えると介在物
が増加し欠陥の原因となるため、0.006〜0.06重量%と
した。さらに耐サワー性の点からはAl2O3の形の介在物
は少ない方がよく、0.01重量%以下が望ましい。
ーステナイト粒を細粒化する効果が大きいが、0.006重
量%未満では効果がなく、0.06重量%を超えると介在物
が増加し欠陥の原因となるため、0.006〜0.06重量%と
した。さらに耐サワー性の点からはAl2O3の形の介在物
は少ない方がよく、0.01重量%以下が望ましい。
Nb、V、Tiについては、強度確保及び結晶粒微細化のた
めに必要な元素であり、Nb、Vは0.001〜0.1重量%、Ti
は0.001〜0.05重量%とした。
めに必要な元素であり、Nb、Vは0.001〜0.1重量%、Ti
は0.001〜0.05重量%とした。
MoはNb,V,Tiと同様の効果を有する元素で強度の向上に
効果があるが、0.10重量%未満では効果が得られず、1.
0重量%を越えると靱性に悪影響を与えるので0.10〜1.0
重量%とした。
効果があるが、0.10重量%未満では効果が得られず、1.
0重量%を越えると靱性に悪影響を与えるので0.10〜1.0
重量%とした。
Caは硫化物系介在物を球状化し、靱性及び耐HIC性を向
上させる元素であり、その効果を得るためには0.0005重
量%以上必要であるが、0.0050重量%を越えるとCa系の
介在物が増加し、靱性及び耐HIC性を低下させるため0.0
05〜0.0050重量%とした。
上させる元素であり、その効果を得るためには0.0005重
量%以上必要であるが、0.0050重量%を越えるとCa系の
介在物が増加し、靱性及び耐HIC性を低下させるため0.0
05〜0.0050重量%とした。
さらに耐サワー性を考慮する場合、Cu,Niを添加するこ
とが望ましく、限定理由は以下の通りである。
とが望ましく、限定理由は以下の通りである。
Cuは耐食性の向上及び耐HIC性の向上に効果があるが、
0.1重量%未満ではその効果が少なく、0.6重量%を越え
ると熱間加工性を損なうので0.1〜0.6重量%とした。
0.1重量%未満ではその効果が少なく、0.6重量%を越え
ると熱間加工性を損なうので0.1〜0.6重量%とした。
Niは耐食性の向上、靱性の向上に効果があり、またCuに
よる熱間加工性の低下を防ぐためにも必要な元素である
が、0.1重量%未満では効果がなく、0.6重量%を越える
と硫化物応力腐食が発生しやすくなるため0.1〜0.6重量
%とした。
よる熱間加工性の低下を防ぐためにも必要な元素である
が、0.1重量%未満では効果がなく、0.6重量%を越える
と硫化物応力腐食が発生しやすくなるため0.1〜0.6重量
%とした。
次に、熱処理条件について説明する。
第1回目の加熱温度を960℃以上、1100℃以下の範囲に
限定したのは、電縫溶接部の靱性の劣化した急冷組織を
消去するためAc3変態点以上に加熱してオーステナイト
組織にする必要があるが、誘導加熱などによる外面側一
方向からの急速加熱の場合、加熱温度が950℃未満では
内側面まで十分均一なオーステナイト組織として急冷組
織を消去することができず、一方加熱温度が1100℃を超
えると結晶粒が粗大化し靱性が劣化するためである。
限定したのは、電縫溶接部の靱性の劣化した急冷組織を
消去するためAc3変態点以上に加熱してオーステナイト
組織にする必要があるが、誘導加熱などによる外面側一
方向からの急速加熱の場合、加熱温度が950℃未満では
内側面まで十分均一なオーステナイト組織として急冷組
織を消去することができず、一方加熱温度が1100℃を超
えると結晶粒が粗大化し靱性が劣化するためである。
その後の冷却条件についてAc3変態点以上の温度から20
℃/秒以上の冷却速度で500℃以下まで冷却して焼入を
行うこととしたのは、冷却開始温度がAc3変態点より低
くなると組織の整粒均一化が行われず、急冷の効果がな
くなり、冷却停止温度が500℃を超えると残留オーステ
ナイトがベーナイトにならず組織の点で好ましくないた
めである。また、冷却速度が20℃/秒より遅いと結晶粒
が粗大化してしまい、靱性が劣化するためである。
℃/秒以上の冷却速度で500℃以下まで冷却して焼入を
行うこととしたのは、冷却開始温度がAc3変態点より低
くなると組織の整粒均一化が行われず、急冷の効果がな
くなり、冷却停止温度が500℃を超えると残留オーステ
ナイトがベーナイトにならず組織の点で好ましくないた
めである。また、冷却速度が20℃/秒より遅いと結晶粒
が粗大化してしまい、靱性が劣化するためである。
第2回目の加熱温度を850℃以上950℃以下の範囲に限定
したのは、再結晶による組織の微細化をはかるため、電
縫溶接部を焼ならしする必要があるが、850℃未満では
完全にはオーステナイト組織にならず組織が細粒化され
ないので靱性が向上せず、一方950℃を超えると結晶粒
が粗大化し直前の加熱急冷処理によって得た微細組織が
消失し靱性が劣化するためである。発明者らの研究によ
れば第2図に示すように、第2回目の加熱温度850℃未
満に比べて850℃以上950以下℃で大幅に靱性が向上する
ことが判明しており、これは本発明の有効性を示すもの
である。
したのは、再結晶による組織の微細化をはかるため、電
縫溶接部を焼ならしする必要があるが、850℃未満では
完全にはオーステナイト組織にならず組織が細粒化され
ないので靱性が向上せず、一方950℃を超えると結晶粒
が粗大化し直前の加熱急冷処理によって得た微細組織が
消失し靱性が劣化するためである。発明者らの研究によ
れば第2図に示すように、第2回目の加熱温度850℃未
満に比べて850℃以上950以下℃で大幅に靱性が向上する
ことが判明しており、これは本発明の有効性を示すもの
である。
[実施例] 本発明を実施する電縫管製造設備の概略を第1図に示
す。連続的に成形された鋼帯1のエッジは溶接電極3で
加熱され、スクイズロール4で加圧、接合されて電縫溶
接部2をもつ電縫管9となる。この電縫溶接部2は誘導
加熱装置5、6によって所定温度まで加熱された後、水
冷装置8により所定温度まで冷却して焼入れが行われた
後、誘導加熱装置7で所定温度まで再加熱され、焼なら
し処理が施される。
す。連続的に成形された鋼帯1のエッジは溶接電極3で
加熱され、スクイズロール4で加圧、接合されて電縫溶
接部2をもつ電縫管9となる。この電縫溶接部2は誘導
加熱装置5、6によって所定温度まで加熱された後、水
冷装置8により所定温度まで冷却して焼入れが行われた
後、誘導加熱装置7で所定温度まで再加熱され、焼なら
し処理が施される。
本発明の実施例を第1表〜第3表に示した。
まず、第1表について説明する。第1表は本発明の第1
の発明に該当する実施例である。本発明によれば従来法
と比較して溶接部遷移温度を20℃以上低下させることが
でき、溶接部低温靱性の非常に優れた製品を得ることが
できる。
の発明に該当する実施例である。本発明によれば従来法
と比較して溶接部遷移温度を20℃以上低下させることが
でき、溶接部低温靱性の非常に優れた製品を得ることが
できる。
すなわち、第1表の実施例No.1〜No.6は、第1表の比較
例No.21〜No.26と化学成分が同等であるが、熱処理条件
において差があり、その結果実施例と比較例では遷移温
度に差を生じた。
例No.21〜No.26と化学成分が同等であるが、熱処理条件
において差があり、その結果実施例と比較例では遷移温
度に差を生じた。
第1表の実施例No.7〜No.18では成分に差があるが何れ
も本発明の範囲内であり、熱処理条件も合理的であり、
優れた靱性が得られている。
も本発明の範囲内であり、熱処理条件も合理的であり、
優れた靱性が得られている。
次に、本発明の第2の発明の実施例を第2表に示す。第
2表から明らかなように、本発明によれば従来法と比較
して溶接部遷移温度を20℃以上低下させることができ、
溶接部低温靱性の非常に優れた製品を得ることができ
る。
2表から明らかなように、本発明によれば従来法と比較
して溶接部遷移温度を20℃以上低下させることができ、
溶接部低温靱性の非常に優れた製品を得ることができ
る。
すなわち、第2表の実施例No.1〜No.6は、第2表の比較
例No.21〜No.26と化学成分が同等であるが、熱処理条件
において差があり、その結果実施例と比較例では遷移温
度に差を生じている。
例No.21〜No.26と化学成分が同等であるが、熱処理条件
において差があり、その結果実施例と比較例では遷移温
度に差を生じている。
第2表の実施例No.7〜No.18では成分に差があるが、本
発明の範囲内であり、熱処理条件も合理的であり、優れ
た靱性が得られている。
発明の範囲内であり、熱処理条件も合理的であり、優れ
た靱性が得られている。
さらに、本発明の第3の発明の実施例及び比較例を第3
表に示した。比較例に比し溶接部遷移温度は20℃以上低
下している。すなわち、溶接部低温靱性の非常に優れた
製品を得ることができる。
表に示した。比較例に比し溶接部遷移温度は20℃以上低
下している。すなわち、溶接部低温靱性の非常に優れた
製品を得ることができる。
第3表の実施例No.1〜No.6は、第3表の比較例No.21〜N
o.26と化学成分が同等であるが、熱処理条件において差
があり、その結果実施例と比較例では遷移温度に差を生
じている。
o.26と化学成分が同等であるが、熱処理条件において差
があり、その結果実施例と比較例では遷移温度に差を生
じている。
第3表の実施例No.7〜No.18は成分が本発明の範囲内で
あり、熱処理条件も合理的で、優れた靱性が得られてい
る。
あり、熱処理条件も合理的で、優れた靱性が得られてい
る。
また第3表から明らかなように、本発明に電縫管は、耐
サワー性を考慮した組成で製造すれば耐HIC性にも優れ
ている。
サワー性を考慮した組成で製造すれば耐HIC性にも優れ
ている。
[発明の効果] 本発明によれば溶接部の低温靱性に優れた高強度電縫鋼
管を得ることができる。
管を得ることができる。
第1図は本発明を実施する電縫鋼管製造設備の概略図で
ある。第2図は本発明の効果を示すグラフである。 1……鋼帯、2……電縫溶接部 3……溶接電極、4……スクイズロール 5、6、7……誘導加熱装置 8……水冷装置、9……電縫管
ある。第2図は本発明の効果を示すグラフである。 1……鋼帯、2……電縫溶接部 3……溶接電極、4……スクイズロール 5、6、7……誘導加熱装置 8……水冷装置、9……電縫管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉江 善典 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 斎藤 通生 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会東京本社内 (56)参考文献 特開 昭59−153840(JP,A) 特開 昭62−227067(JP,A) 特開 昭62−202049(JP,A) 特公 昭63−16461(JP,B2) 特公 昭61−50124(JP,B2)
Claims (3)
- 【請求項1】C:0.01〜0.10重量% Si:0.5重量%以下 Mn:0.5〜2.0重量% P:0.030重量%以下 S:0.008重量%以下 N:0.01重量%以下 Al:0.006〜0.06重量% を含み、かつ Nb:0.001〜0.1重量% V:0.001〜0.1重量% Ti:0.001〜0.05重量% Mo:0.1〜1.0重量% のうちの一種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純物
よりなる素材鋼帯を連続的に成形、溶接した後の電縫溶
接部を950℃以上1100℃以下に加熱し、Ac3変態点以上の
温度から20℃/秒以上の冷却速度で500℃以下まで冷却
して焼入れを行い、その後850℃以上950℃以下に加熱し
て焼きならしすることを特徴とする低温靱性に優れた高
強度電縫鋼管の製造方法。 - 【請求項2】成分として、さらに Ca:0.0005〜0.0050重量% を含有することを特徴とする請求項1記載の低温靱性に
優れた高強度電縫鋼管の製造方法。 - 【請求項3】成分として、さらに Cu:0.1〜0.6重量% Ni:0.1〜0.6重量% Ca:0.0005〜0.0050重量% を含有することを特徴とする請求項1記載の低温靱性に
優れた高温度電縫鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2179468A JPH07122098B2 (ja) | 1989-08-18 | 1990-07-09 | 低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21141989 | 1989-08-18 | ||
JP1-211419 | 1989-08-18 | ||
JP2179468A JPH07122098B2 (ja) | 1989-08-18 | 1990-07-09 | 低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03166317A JPH03166317A (ja) | 1991-07-18 |
JPH07122098B2 true JPH07122098B2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=26499315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2179468A Expired - Fee Related JPH07122098B2 (ja) | 1989-08-18 | 1990-07-09 | 低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07122098B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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---|---|---|---|---|
JPH05263192A (ja) * | 1992-03-18 | 1993-10-12 | Nippon Steel Corp | 高温特性の優れた高強度ボイラー用電縫鋼管 |
EP1182268B1 (en) * | 2000-02-02 | 2004-09-29 | JFE Steel Corporation | High strength, high toughness, seamless steel pipe for line pipe |
CN102418036B (zh) * | 2011-06-29 | 2013-07-03 | 南阳汉冶特钢有限公司 | 一种低温压力容器用15MnNiDR低合金钢板及其生产方法 |
JP5768746B2 (ja) * | 2012-03-16 | 2015-08-26 | トヨタ自動車株式会社 | 無端金属リングの製造方法 |
CN108796180B (zh) * | 2018-07-06 | 2019-12-13 | 江苏南钢通恒特材科技有限公司 | 38b3钢棒感应正火工艺 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59153840A (ja) * | 1983-02-23 | 1984-09-01 | Nippon Steel Corp | 低温靭性のすぐれた高張力電縫鋼管の製造方法 |
US4544257A (en) * | 1984-04-06 | 1985-10-01 | Texas Instruments Incorporated | Automatic exposure control for a camera shutter |
JPS62202049A (ja) * | 1986-02-28 | 1987-09-05 | Nippon Steel Corp | 電縫部の選択腐食に対する抵抗性の大なる電縫鋼管およびその製造方法 |
JPS62227067A (ja) * | 1986-03-28 | 1987-10-06 | Nippon Steel Corp | 耐サワ−性の優れた高靭性電縫鋼管 |
JPS6316461A (ja) * | 1987-02-17 | 1988-01-23 | Sanyo Electric Co Ltd | デイスクプレ−ヤのオ−トチエンジヤ−装置 |
-
1990
- 1990-07-09 JP JP2179468A patent/JPH07122098B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH03166317A (ja) | 1991-07-18 |
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