JPH03166317A - 低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法 - Google Patents
低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法Info
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- JPH03166317A JPH03166317A JP17946890A JP17946890A JPH03166317A JP H03166317 A JPH03166317 A JP H03166317A JP 17946890 A JP17946890 A JP 17946890A JP 17946890 A JP17946890 A JP 17946890A JP H03166317 A JPH03166317 A JP H03166317A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野1
本発明は溶接部の低温靭性が優れた高強度電縫鋼管の製
造方法に関するものである. 〔従来の技術1 近年、エネルギー資源の開発に伴い、寒冷地における石
油,ガスの採取が拡大してきており、低温条件下で使用
されるラインパイプ用電縫鋼管は高強度のみならず低温
靭性の優れたものが要求される傾向にある.このような
用途のラインパイプに対し、従来の電縫管の製造方法は
素材として析出硬化型元素を添加しそれを制御圧延した
鋼帯を使用するものであり、従って母材部は微細なフエ
ライト組織により高強度で低温靭性に優れた特性を有す
るが、溶接部は溶接時の熱サイクル及びその後のシーム
ノルマライズ処理により圧延組織が消失した上に結晶粒
が粗大化してしまい,母材部に比べ低温靭性が劣化する
という問題点があり、要求を十分満足できるちのでなか
った.このような状況において,母材部の優れた特性を
生かしつつ溶接部の靭性を改善する方法として,例えば
特開昭59−43827に開示されているような、電縫
溶接後の溶接部をAC3変態点以上に加熱し、800℃
以上から500℃以下までをl5〜30℃/秒で焼入れ
処理し、その後300〜800℃で焼戻し処理する方法
、あるいは例えば特開昭59−1 53839に開示さ
れているような、限定された成分範囲の鋼板を電縫溶接
し電縫溶接部を790〜1 050℃で5秒以上加熱し
,750〜950℃から30〜150℃/抄で急冷した
後、400〜700℃でストレスリリーフのための加熱
処理を行う方法などが提案されている. これらの方法の目的とするところは、ノルマライス処理
後の急冷により,析出するフエライトを微細化し、これ
に焼戻しあるいはストレスリリーフ処理を加えることに
より、微細組織に靭性を付与するちのである. しかしながら、本発明者らの調査,研究の結果によれば
、いわゆる焼入れ焼戻し処理では溶接部靭性は全体的に
向上するものの,ばらつきが大きく、数本の衝撃試験試
料の中の最低値に注目すればまだ母材部に比べ靭性は低
く、満足すべき水準とは言い難い. 〔発明が解決しようとする課題l 上記のような問題点に対し,発明者らが,靭性を向上さ
せる手段として熱処理のみで結晶粒を細粒化するという
点に着目して研究を重ねた結果,焼入れ処理で細粒化し
たものが、焼戻しあるいはストレスリリーフの処理温度
では組織的に変化はなくそれ以上の細粒化は望めないが
、再度才−ステナイト化温度まで加熱すれば変態に伴う
細粒化効果によりさらに微細な結晶粒が得られるという
知見に基づき、本発明をなすに到った.[課題を解決す
るための千段J すなわち,本発明は, C:0.Ol〜0.IO重量% Si:0.5重量%以下 Mn:0.5〜2.0重量% P:0.030重量%以下 S:0.008%重量%以下 N:0.Ol重量%以下 A β 二 0. 0 0 6 〜0.06iiJ
l %を含み,かつ Nb:0.OOl−0.1重量% V:0.001〜0.1重量% T i :0.00 1=0.05重量%Mo:0.1
〜1.0重量% のうちの一種以上を含有したものを基本!fJ成とし,
上記組成に加えて必要に応じさらにCa :0.000
5〜0.0050重量%または, C u : 0. l 〜0.6重量%Ni:0.1〜
0.6重量% Ca :0.0005〜0.0050重遣%を含有し、
残部Fe及び不可避的不純物よりなる素材鋼帯を連続的
に成形、溶接した後の電縫溶接部を950℃以上110
0℃以下に加熱し,AC3変態点以上の温度から20℃
/秒以上の冷却速度で500℃以下まで冷却し,そのv
is5o〜950℃に加熱して焼きならしすることを特
徴とする低温靭性に優れた高強度電ii!鋼管の製造方
法である。
造方法に関するものである. 〔従来の技術1 近年、エネルギー資源の開発に伴い、寒冷地における石
油,ガスの採取が拡大してきており、低温条件下で使用
されるラインパイプ用電縫鋼管は高強度のみならず低温
靭性の優れたものが要求される傾向にある.このような
用途のラインパイプに対し、従来の電縫管の製造方法は
素材として析出硬化型元素を添加しそれを制御圧延した
鋼帯を使用するものであり、従って母材部は微細なフエ
ライト組織により高強度で低温靭性に優れた特性を有す
るが、溶接部は溶接時の熱サイクル及びその後のシーム
ノルマライズ処理により圧延組織が消失した上に結晶粒
が粗大化してしまい,母材部に比べ低温靭性が劣化する
という問題点があり、要求を十分満足できるちのでなか
った.このような状況において,母材部の優れた特性を
生かしつつ溶接部の靭性を改善する方法として,例えば
特開昭59−43827に開示されているような、電縫
溶接後の溶接部をAC3変態点以上に加熱し、800℃
以上から500℃以下までをl5〜30℃/秒で焼入れ
処理し、その後300〜800℃で焼戻し処理する方法
、あるいは例えば特開昭59−1 53839に開示さ
れているような、限定された成分範囲の鋼板を電縫溶接
し電縫溶接部を790〜1 050℃で5秒以上加熱し
,750〜950℃から30〜150℃/抄で急冷した
後、400〜700℃でストレスリリーフのための加熱
処理を行う方法などが提案されている. これらの方法の目的とするところは、ノルマライス処理
後の急冷により,析出するフエライトを微細化し、これ
に焼戻しあるいはストレスリリーフ処理を加えることに
より、微細組織に靭性を付与するちのである. しかしながら、本発明者らの調査,研究の結果によれば
、いわゆる焼入れ焼戻し処理では溶接部靭性は全体的に
向上するものの,ばらつきが大きく、数本の衝撃試験試
料の中の最低値に注目すればまだ母材部に比べ靭性は低
く、満足すべき水準とは言い難い. 〔発明が解決しようとする課題l 上記のような問題点に対し,発明者らが,靭性を向上さ
せる手段として熱処理のみで結晶粒を細粒化するという
点に着目して研究を重ねた結果,焼入れ処理で細粒化し
たものが、焼戻しあるいはストレスリリーフの処理温度
では組織的に変化はなくそれ以上の細粒化は望めないが
、再度才−ステナイト化温度まで加熱すれば変態に伴う
細粒化効果によりさらに微細な結晶粒が得られるという
知見に基づき、本発明をなすに到った.[課題を解決す
るための千段J すなわち,本発明は, C:0.Ol〜0.IO重量% Si:0.5重量%以下 Mn:0.5〜2.0重量% P:0.030重量%以下 S:0.008%重量%以下 N:0.Ol重量%以下 A β 二 0. 0 0 6 〜0.06iiJ
l %を含み,かつ Nb:0.OOl−0.1重量% V:0.001〜0.1重量% T i :0.00 1=0.05重量%Mo:0.1
〜1.0重量% のうちの一種以上を含有したものを基本!fJ成とし,
上記組成に加えて必要に応じさらにCa :0.000
5〜0.0050重量%または, C u : 0. l 〜0.6重量%Ni:0.1〜
0.6重量% Ca :0.0005〜0.0050重遣%を含有し、
残部Fe及び不可避的不純物よりなる素材鋼帯を連続的
に成形、溶接した後の電縫溶接部を950℃以上110
0℃以下に加熱し,AC3変態点以上の温度から20℃
/秒以上の冷却速度で500℃以下まで冷却し,そのv
is5o〜950℃に加熱して焼きならしすることを特
徴とする低温靭性に優れた高強度電ii!鋼管の製造方
法である。
以下、この発明を作用と共に詳細に説明する。
まず素材成分の限定理由について説明する。
Cは強度を確保するための元素であるが含有量が増える
と靭性が劣化するため0.01〜0.10重量%とした
. Stも強度確保のための必要元素であるが、0.5重量
%を超えると溶接部にベネトレータが発生し易くなり靭
性が劣化するため、0.5%重量以下とした. Mriも強度を保つために必要であるが、0.5重量%
未満では必要強度が得られず、2.0重量%を超えると
SLと同様に溶接部にベネトレー夕が発生しやすくなる
ため、0.5〜2.0重量%とした.Pは偏析による影
響がない範囲に押えるという点で、0.03重量%以下
とした.さらに耐サワー性を考慮する場合には,Pは0
.010重量%以下が望ましい. SはMnSの介在物が靭性に悪影響を及ぼすため低い方
が望ましく、0. O O 8重量%以下とした.さら
にMnSはHICの起点となるので,Sは耐サワー性の
確保の点からは極力低く抑えて,0. O O 3重量
%以下が望ましい.Nはサイジング工程で加工を受けた
際、歪時効による靭性劣化の原因となるため低い方がよ
く,0.Ol重量%以下とした. 八βは,脱酸元素として鋼中に存在し,またAJ2Nと
してオーステナイト粒を細粒化する効果が大きいが.o
.ooei量%未満では効果がなく、0.06重量%を
超えると介在物が増加し欠陥の原因となるため,0.0
06〜0.06重量%とした.さらに耐サワー性の点か
らはAI2203の形の介在物は少ない方がよく、0.
01重量%以下が望ましい. Nb.V.Tiについては、強度確保及び結晶粒微細化
のために必要な元素であり.Nb,Vは0.001〜0
. 1重量%.Tiは0.001〜0.05重量%とし
た. MoはNb.V.Tiと同様の効果を有する元素で強度
の向上.に効果があるが, 0. 1 0重量%未満で
は効果が得られず、1.0重量%を越えると靭性に悪影
響を与えるので0. 1 0〜1.0重量%とした。
と靭性が劣化するため0.01〜0.10重量%とした
. Stも強度確保のための必要元素であるが、0.5重量
%を超えると溶接部にベネトレータが発生し易くなり靭
性が劣化するため、0.5%重量以下とした. Mriも強度を保つために必要であるが、0.5重量%
未満では必要強度が得られず、2.0重量%を超えると
SLと同様に溶接部にベネトレー夕が発生しやすくなる
ため、0.5〜2.0重量%とした.Pは偏析による影
響がない範囲に押えるという点で、0.03重量%以下
とした.さらに耐サワー性を考慮する場合には,Pは0
.010重量%以下が望ましい. SはMnSの介在物が靭性に悪影響を及ぼすため低い方
が望ましく、0. O O 8重量%以下とした.さら
にMnSはHICの起点となるので,Sは耐サワー性の
確保の点からは極力低く抑えて,0. O O 3重量
%以下が望ましい.Nはサイジング工程で加工を受けた
際、歪時効による靭性劣化の原因となるため低い方がよ
く,0.Ol重量%以下とした. 八βは,脱酸元素として鋼中に存在し,またAJ2Nと
してオーステナイト粒を細粒化する効果が大きいが.o
.ooei量%未満では効果がなく、0.06重量%を
超えると介在物が増加し欠陥の原因となるため,0.0
06〜0.06重量%とした.さらに耐サワー性の点か
らはAI2203の形の介在物は少ない方がよく、0.
01重量%以下が望ましい. Nb.V.Tiについては、強度確保及び結晶粒微細化
のために必要な元素であり.Nb,Vは0.001〜0
. 1重量%.Tiは0.001〜0.05重量%とし
た. MoはNb.V.Tiと同様の効果を有する元素で強度
の向上.に効果があるが, 0. 1 0重量%未満で
は効果が得られず、1.0重量%を越えると靭性に悪影
響を与えるので0. 1 0〜1.0重量%とした。
Caは硫化物系介在物を球状化し、靭性及び耐HIC性
を向上させる元素であり、その効果を得るためには0.
0005重量%以上必要であるが、0. 0 O 5
0重量%を越えるとCa系の介在物が増加し、靭性及び
耐HIC性を低下させるため0. 0 O 5〜0.
0 0 5 0重量%とした。
を向上させる元素であり、その効果を得るためには0.
0005重量%以上必要であるが、0. 0 O 5
0重量%を越えるとCa系の介在物が増加し、靭性及び
耐HIC性を低下させるため0. 0 O 5〜0.
0 0 5 0重量%とした。
さらに耐サワー性を考慮する場合、Cu,Niを添加す
ることが望ましく、限定理由は以下の通りである. Cuは耐食性の向上及び耐HIC性の向上に効果がある
が、0. 1重量%未満ではその効果が少なく、0.6
重量%を越えると熱間加工性を損なうので0.1−0.
6重量%とした. Niは耐食性の向上、靭性の向上に効果があり、またC
uによる熱間加工性の低下を防ぐためにも必要な元素で
あるが、0.l重量%未満では効果がな<.0.6重量
%を越えると硫化物応力腐食が発生しやすくなるため0
.1−0.6重量%とした. 次に,熱処理条件について説明する. 第1回目の加熱編度を950℃以上.1100℃以下の
範囲に限定したのは、電縫溶接部の靭性の劣化した急冷
組織を消去するためAc3変態点以上に加熱してオース
テナイト組織にする必要があるが,誘導加熱などによる
外面側一方向からの急速加熱の場合,加熱温度が950
℃未満では内側面まで十分焼ならしができず,一方加熱
温度が1100℃を超えると結晶粒が粗大化し靭性が劣
化するためである. その後の冷却条件についてAC3変態点以上の温度から
20℃/秒以上の冷却速度で500℃以下まで冷却する
こととしたのは、冷却開始温度かAca変態点より低く
なると組織の整粒均一化が行われず、急冷の効果がなく
なり、冷却停止温度が500℃を超えると残留才一ステ
ナイトかベーナイトにならず組織の点で好ましくないた
めである.また,冷却速度が20℃/抄より遅いと結晶
粒が粗大化してしまい,靭性が劣化するためである. 第2回目の加熱温度を850℃以上950℃以下の範囲
に限定したのは、再結晶による組織の微細化をはかるた
め、電縫溶接部を焼ならしする必要があるが,850℃
未満では完全にはオーステナイト組織にならず組織が細
粒化されないので靭性が向上せず,一方950℃を超え
ると結晶粒が粗大化し直前の加熱急冷処理によって得た
微細組織が消失し靭性が劣化するためである.発明者ら
の研究によれば第2図に示すように,第2回目の加熱温
度850℃未満に比べて850℃以上950以下℃で大
幅に靭性が向上することが判明しており、これは本発明
の有効性を示すものである. 【実施例j 本発明を実施する電縫管製造設備の概略を第1図に示す
.連続的に成形された鋼帯1のエッジは溶接電極3で加
熱され、スクイズロール4で加圧,接合されて電縫溶接
部2をもつ電縫管9となる。このf縫溶接部2は誘導加
熱装置5、6によって所定温度まで加熱された後、水冷
装置8により所定温度まで冷却された後,誘導加熱装置
7で所定温度まで再加熱され、焼ならし処理が施される
。
ることが望ましく、限定理由は以下の通りである. Cuは耐食性の向上及び耐HIC性の向上に効果がある
が、0. 1重量%未満ではその効果が少なく、0.6
重量%を越えると熱間加工性を損なうので0.1−0.
6重量%とした. Niは耐食性の向上、靭性の向上に効果があり、またC
uによる熱間加工性の低下を防ぐためにも必要な元素で
あるが、0.l重量%未満では効果がな<.0.6重量
%を越えると硫化物応力腐食が発生しやすくなるため0
.1−0.6重量%とした. 次に,熱処理条件について説明する. 第1回目の加熱編度を950℃以上.1100℃以下の
範囲に限定したのは、電縫溶接部の靭性の劣化した急冷
組織を消去するためAc3変態点以上に加熱してオース
テナイト組織にする必要があるが,誘導加熱などによる
外面側一方向からの急速加熱の場合,加熱温度が950
℃未満では内側面まで十分焼ならしができず,一方加熱
温度が1100℃を超えると結晶粒が粗大化し靭性が劣
化するためである. その後の冷却条件についてAC3変態点以上の温度から
20℃/秒以上の冷却速度で500℃以下まで冷却する
こととしたのは、冷却開始温度かAca変態点より低く
なると組織の整粒均一化が行われず、急冷の効果がなく
なり、冷却停止温度が500℃を超えると残留才一ステ
ナイトかベーナイトにならず組織の点で好ましくないた
めである.また,冷却速度が20℃/抄より遅いと結晶
粒が粗大化してしまい,靭性が劣化するためである. 第2回目の加熱温度を850℃以上950℃以下の範囲
に限定したのは、再結晶による組織の微細化をはかるた
め、電縫溶接部を焼ならしする必要があるが,850℃
未満では完全にはオーステナイト組織にならず組織が細
粒化されないので靭性が向上せず,一方950℃を超え
ると結晶粒が粗大化し直前の加熱急冷処理によって得た
微細組織が消失し靭性が劣化するためである.発明者ら
の研究によれば第2図に示すように,第2回目の加熱温
度850℃未満に比べて850℃以上950以下℃で大
幅に靭性が向上することが判明しており、これは本発明
の有効性を示すものである. 【実施例j 本発明を実施する電縫管製造設備の概略を第1図に示す
.連続的に成形された鋼帯1のエッジは溶接電極3で加
熱され、スクイズロール4で加圧,接合されて電縫溶接
部2をもつ電縫管9となる。このf縫溶接部2は誘導加
熱装置5、6によって所定温度まで加熱された後、水冷
装置8により所定温度まで冷却された後,誘導加熱装置
7で所定温度まで再加熱され、焼ならし処理が施される
。
本発明の実施例を第1表〜第3表に示した。
まず、第l表について説明する。第1表は本発明の第i
の発明に該当する実施例である。本発明によれば従来法
と比較して溶接部遷移温度を20℃以上低下させること
ができ、溶接部低温靭性の非常に優れた製品を得ること
ができる。
の発明に該当する実施例である。本発明によれば従来法
と比較して溶接部遷移温度を20℃以上低下させること
ができ、溶接部低温靭性の非常に優れた製品を得ること
ができる。
すなわち、第1表の実施例No.1xNo−6は,第1
表の比較例No.21〜No.26と化学成分が同等で
あるが、熱処理条件において差があり,その結果実施例
と比較例では遷移温度に差を生じた。
表の比較例No.21〜No.26と化学成分が同等で
あるが、熱処理条件において差があり,その結果実施例
と比較例では遷移温度に差を生じた。
第1表の実施例N0.7〜No.l8では成分に差があ
るが何れも本発明の範囲内であり、熱処理条件も合理的
であり、優れた靭性が得られている。
るが何れも本発明の範囲内であり、熱処理条件も合理的
であり、優れた靭性が得られている。
次に、本発明の第2の発明の実施例を第2表に示す。第
2表から明らかなように、本発明によれば従来法と比較
して溶接部遷移温度を20℃以上低下させることができ
、溶接部低温靭性の非常に優れた製品を得ることができ
る. すなわち,第2表の実施例No.1=No.6は、第2
表の比較例No.21〜No. 2 6と化学成分が同
等であるが、熱処理条件において差があり、その結果実
施例と比較例では遷移温度に差を生じている。
2表から明らかなように、本発明によれば従来法と比較
して溶接部遷移温度を20℃以上低下させることができ
、溶接部低温靭性の非常に優れた製品を得ることができ
る. すなわち,第2表の実施例No.1=No.6は、第2
表の比較例No.21〜No. 2 6と化学成分が同
等であるが、熱処理条件において差があり、その結果実
施例と比較例では遷移温度に差を生じている。
第2表の実施例No. 7〜No. l 8では成分に
差があるが、本発明の範囲内であり、熱処理条件も合理
的であり、優れた靭性が得られている。
差があるが、本発明の範囲内であり、熱処理条件も合理
的であり、優れた靭性が得られている。
さらに、本発明の第3の発明の実施例及び比較例を第3
表に示した。比較例に比し溶接部遷移温度は20℃以上
低下している.すなわち、溶接部低温靭性の非常に優れ
た製品を得ることができる。
表に示した。比較例に比し溶接部遷移温度は20℃以上
低下している.すなわち、溶接部低温靭性の非常に優れ
た製品を得ることができる。
第3表の実施例No.1=No.6は、第3表の比較例
NQ. 2 1 −No. 2 6と化学成分が同等で
あるが、熱処理条件において差があり、その結果実施例
と比較例では遷移温度に差を生じている。
NQ. 2 1 −No. 2 6と化学成分が同等で
あるが、熱処理条件において差があり、その結果実施例
と比較例では遷移温度に差を生じている。
第3表の実施例No.7〜No.18は成分が本発明の
範囲内であり、熱処理条件も合理的で、優れた靭性が得
られている。
範囲内であり、熱処理条件も合理的で、優れた靭性が得
られている。
また第3表から明らかなように、本発明の電縫管は、耐
サワー性を考慮した組成で製造すれば耐HIC性にも優
れている, 〔発明の効果1 本発明によれば溶接部の低温靭性に優れた高強度電縫鋼
管を得ることができる。
サワー性を考慮した組成で製造すれば耐HIC性にも優
れている, 〔発明の効果1 本発明によれば溶接部の低温靭性に優れた高強度電縫鋼
管を得ることができる。
第l図は本発明を実施する電縫鋼管製造設備の概略図で
ある.第2図は本発明の効果を示すグラフである. l・・・鋼帯 2・・・電縫溶接部3・・・
溶接電極 4・・・スクイズロール5、6、7・
・・誘導加熱装置
ある.第2図は本発明の効果を示すグラフである. l・・・鋼帯 2・・・電縫溶接部3・・・
溶接電極 4・・・スクイズロール5、6、7・
・・誘導加熱装置
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.01〜0.10重量% Si:0.5重量%以下 Mn:0.5〜2.0重量% P:0.030重量%以下 S:0.008%重量%以下 N:0.01重量%以下 Al:0.006〜0.06重量% を含み、かつ Nb:0.001〜0.1重量% V:0.001〜0.1重量% Ti:0.001〜0.05重量% Mo:0.1〜1.0重量% のうちの一種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純
物よりなる素材鋼帯を連続的に成形、溶接した後の電縫
溶接部を950℃以上1100℃以下に加熱し、Ac_
3変態点以上の温度から20℃/秒以上の冷却速度で 500℃以下まで冷却し、その後850℃以上950℃
以下に加熱して焼きならしすることを特徴とする低温靭
性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法。 2 成分として、さらに Ca:0.0005〜0.0050重量% を含有することを特徴とする請求項1記載の低温靭性に
優れた高強度電縫鋼管の製造方 法。 3 成分として、さらに Cu:0.1〜0.6重量% Ni:0.1〜0.6重量% Ca:0.0005〜0.0050重量% を含有することを特徴とする請求項1記載の低温靭性に
優れた高強度電縫鋼管の製造方 法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2179468A JPH07122098B2 (ja) | 1989-08-18 | 1990-07-09 | 低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21141989 | 1989-08-18 | ||
JP1-211419 | 1989-08-18 | ||
JP2179468A JPH07122098B2 (ja) | 1989-08-18 | 1990-07-09 | 低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03166317A true JPH03166317A (ja) | 1991-07-18 |
JPH07122098B2 JPH07122098B2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=26499315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2179468A Expired - Fee Related JPH07122098B2 (ja) | 1989-08-18 | 1990-07-09 | 低温靭性に優れた高強度電縫鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07122098B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05263192A (ja) * | 1992-03-18 | 1993-10-12 | Nippon Steel Corp | 高温特性の優れた高強度ボイラー用電縫鋼管 |
WO2001057286A1 (fr) * | 2000-02-02 | 2001-08-09 | Kawasaki Steel Corporation | Tube en acier sans soudure a haute resistance et endurance pour tuyau de canalisation |
CN102418036A (zh) * | 2011-06-29 | 2012-04-18 | 南阳汉冶特钢有限公司 | 一种低温压力容器用15MnNiDR低合金钢板及其生产方法 |
JP2013193143A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-30 | Toyota Motor Corp | 無端金属リングの製造方法 |
CN108796180A (zh) * | 2018-07-06 | 2018-11-13 | 江苏南钢通恒特材科技有限公司 | 38b3钢棒感应正火工艺 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS59153840A (ja) * | 1983-02-23 | 1984-09-01 | Nippon Steel Corp | 低温靭性のすぐれた高張力電縫鋼管の製造方法 |
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JPS6316461A (ja) * | 1987-02-17 | 1988-01-23 | Sanyo Electric Co Ltd | デイスクプレ−ヤのオ−トチエンジヤ−装置 |
-
1990
- 1990-07-09 JP JP2179468A patent/JPH07122098B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07122098B2 (ja) | 1995-12-25 |
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