JPH07121679B2 - ウェビング巻取装置 - Google Patents

ウェビング巻取装置

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JPH07121679B2
JPH07121679B2 JP62180712A JP18071287A JPH07121679B2 JP H07121679 B2 JPH07121679 B2 JP H07121679B2 JP 62180712 A JP62180712 A JP 62180712A JP 18071287 A JP18071287 A JP 18071287A JP H07121679 B2 JPH07121679 B2 JP H07121679B2
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甲次 青木
元信 杉浦
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Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シートベルト装置を構成するウェビング巻取
装置に関する。
〔従来の技術〕
例えば、車輌においては、車輌の緊急時にシート上の乗
員を拘束して乗員がステアリングホイール等に衝突する
ことを防止するシートベルト装置が備わっている。
車輌に備わるシートベルト装置には多種多様なものがあ
るが、よく見られる3点式シートベルト装置において
は、センターピラー上部に設置されたショルダアンカ,
車輌中央付近に設置されたラップインナアンカおよび、
センタピラー下端部付近に設置されたラップアウタアン
カにより、ウェビングを支持している。ただし、ウェビ
ングとラップインナアンカとは係脱自在であり、乗員は
着座時にウェビングに装着された移動自在のタングプレ
ートと、ラップインナアンカに備わるバックルとを結合
し、降車時にタングプレートとバックルとを分離する。
この種のシートベルト装置では、乗員がシートベルト装
置を装着しているときにウェビングの長さを自動調整し
て身体にフィットさせ、あるいは、非装着時にウェビン
グを収納するために、巻取装置を備えている。
多くの場合、この種の巻取装置は、車輌の緊急時にウェ
ビングの繰出しを阻止するイナーシャロック機構と併用
されてセンタピラー内に設置され、ショルダアンカを介
してセンタピラー内に導びかれたウェビングの一端部を
スプリング動力で巻取る。この巻取動作がウェビングに
張力として働き、乗員の装着時にはウェビングの長さを
自動調整して身体にフィットさせる。
つまり、装着時には常時ウェビングに張力が印加される
ことになるが、カーラジオ等の操作がしづらい、あるい
は、後方に置いた上衣や物を取りにくい等の理由から、
これを嫌う乗員がいる。
このような要求に答えて、シートベルトを装着した後、
ウェビングを所定量引出す等の操作を行なうと、ウェビ
ングがロックされて張力の印加がなくなるシートベルト
装置が開発されて現在実装されている。
また、ウェビング巻取用のモータを併用することによ
り、張力印加用のスプリングのばね係数を小さくしたも
のが実開昭61-66050号公報に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
たしかに、前者によれば、シートベルトを装着している
間のウェビングの張力がなくなるので、拘束感がなくな
り装着性が向上するが、ロック時のウェビングの長さが
必要量より長く作為されることを防止するために、次の
ような煩雑な操作を必要とする。
すなわち、装着後に1回目の所定量の引出しを行ってか
ら、ウェビングから手を離して装着状態に戻し、さらに
2回目の所定量の引出しを行なう。この際、当初の装着
状態のウェビングの長さと、1回目の引出し後の装着状
態のウェビングの長さとを比較し、その長さが許容量を
超えるときには、何らかの作為があったものと見做して
操作をキャンセルし、ウェビングのロックを行なわな
い。
一方、後者においては、スプリングの弾力性は、ウェビ
ングにスラックが生じない程度に弱いものとしている
が、かなり不確定である。ここで述べられているスプリ
ングの弾性力の程度が、装着中にウェビングの自重によ
り生じるスラックを防止する程度の弾力性を意味するの
であれば、ウェビングに張力が印加されないので、確か
に装着中の拘束感はなくなるであろう。つまり、この場
合には、スプリングによるウェビングの巻取りは行われ
ないことになる。ところが、一般に装着時には必要量以
上のウェビングが引出され、また、装着中にカーラジオ
の操作等のために身体を動したときにはウェビングが引
出される。スプリングによるウェビングの巻取りが行な
われないのであれば、このような場合にウェビングの長
さは不適切に設定されたままになり、この巻取装置を備
えたシートベルト装置が車輌の緊急時に充分な機能を発
揮するとは思われない。
逆に、余分に引出されたウェビングの巻取り、および装
着中に生じるスラックの防止をスプリングに負担させる
のであれば、モータを併用する必要性は薄弱になり、ま
た、装着中の拘束感がなくなるということには甚だ疑問
がある。
本発明は、使用者に特別な操作を強いることなく、装着
性の高いウェビング巻取装置を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明においては、 装着状態でシートに着座した人員の少なくとも一部を拘
束するウェビング;該ウェビングの一部を固定部に結合
するための結合手段;該結合手段の結合ありなしを検出
する結合検出手段;ウェビングを巻取る巻取部材;該巻
取部材に巻取駆動力を印加する巻取駆動力印加手段;巻
取部材の巻取状態を検出する巻取状態検出手段;前記シ
ートを構成するシートクッションの少なくとも一部に装
着された着座検出電極,該電極の静電容量を検出する着
座静電容量検出手段、および、該手段が検出した静電容
量を監視し、その変化から着座ありなしを検出する着座
監視手段、を含む着座検出手段;前記シートを構成する
シートバックの少なくとも一部に装着された寄掛り検出
電極,該電極の静電容量を検出する寄掛り静電容量検出
手段、および、該手段が検出した静電容量を監視し、そ
の変化から寄掛りありなしを検出する寄掛り監視手段、
を含む寄掛り検出手段;および、前記結合検出手段が結
合ありを検出し、前記着座検出手段が着座ありを検出
し、かつ、前記寄掛り検出手段が寄掛りありを検出する
と、前記巻取状態検出手段が前記ウェビングの装着状態
に相当する巻取状態を検出するまで、前記巻取駆動力印
加手段に巻取駆動力の印加を指示し、前記着座検出手段
が着座なしを検出すると、前記巻取状態検出手段が前記
ウェビングの格納状態に相当する巻取状態を検出するま
で、前記巻取駆動力印加手段に巻取駆動力の印加を指示
する、巻取制御手段;を備える。
〔作用〕
これによれば、人員がシートに着座すると着座検出電極
の静電容量が増大し、着座静電容量検出手段がこの静電
容量を検出し、着座監視手段がこの静電容量の変化から
着座ありを検出する。着座した人員が例えばバックルお
よびタングプレートでなる結合手段を結合すると結合検
出手段が結合ありを検出し、その前又は後に人員がシー
トバックに寄掛かると寄掛り検出電極の静電容量が増大
し、寄掛り静電容量検出手段がこの静電容量を検出し、
寄掛り監視手段がこの静電容量の変化から着座ありを検
出する。
これらの、着座あり,結合ありおよび寄掛りありの3者
が成立すると、巻取制御手段が、巻取駆動力印加手段に
巻取駆動力の印加を指示し、巻取駆動力印加手段が、こ
の指示に応答して巻取部材を駆動し、これにより巻取部
材がウェビングを巻取る。これによりシート上の人員に
フィットした状態となる。すなわち、自動的にウェビン
グのフィットが行なわれる。
その後、人員がシートから離れると、着座検出電極の静
電容量が減少し、着座静電容量検出手段がこの静電容量
を検出し、着座監視手段がこの静電容量の変化から着座
なしを検出する。これに応答して巻取制御手段が、巻取
駆動力印加手段に巻取駆動力の印加を指示し、巻取駆動
力印加手段が、この指示に応答して巻取部材を駆動し、
これにより巻取部材がウェビングを巻取る。巻取状態検
出手段がウェビングの格納状態に相当する巻取状態を検
出すると、巻取が停止する。
このように、シート上の人員がウェビングフィットに適
した姿勢にあるか否かを、シートクッションに装着され
た着座検出電極の静電容量およびシートバックに装着さ
れた寄掛り検出電極の静電容量に基づいて検出し、この
ウェビングフィットに適した姿勢の検出と結合手段の結
合検出が同時に成立しているときに自動的にウェビング
を巻取るので、人員の姿勢がウェビング不適状態にある
ときにウェビングフィットにするようにウェビングを巻
取駆動することはなく、人員の姿勢に対する適合性が高
い。すなわち、人員へのウェビング装着性が優れてい
る。
また、押圧力に応答して開閉するスイッチをシート又は
シートバックに装備してその開,又は閉に応答してウェ
ビングを巻取駆動する従来例では、物をシートに載せた
場合又は物がシート又はシートバックに当った場合に、
これを人員着座と見做すので、ウェビング駆動制御の信
頼性に欠けるが、着座検出電極の静電容量および寄掛り
検出電極の静電容量の両者に基づいて人員着座および姿
勢を検出する本発明では、ウェビング駆動制御の信頼性
が高い。
本発明の好ましい実施例においては、巻取駆動力印加手
段は、電気モータ,該電気モータの付勢時に該電気モー
タの回転力を巻取駆動力として巻取部材に印加する伝達
手段、および、該電気モータを付勢する第1付勢手段、
を備える第1巻取駆動力印加手段;ならびに、付勢され
たときには巻取部材にウェビングの相対的な繰出し量に
応じた巻取駆動力を印加し、その消勢時には巻取駆動力
が実質的に零となるスプリング手段、および、該スプリ
ング手段を付勢する第2付勢手段,を備える第2巻取駆
動力印加手段;よりなるものとし、 巻取制御手段は、結合検出手段が結合ありを検出し、着
座検出手段が着座ありを検出し、かつ、寄掛り検出手段
が寄掛りありを検出すると、第1付勢手段に電気モータ
の付勢を指示し、かつ、第2付勢手段にスプリング手段
の消勢を指示し、その後、巻取状態検出手段がウェビン
グの装着状態に相当する巻取状態を検出すると、第1付
勢手段に電気モータの消勢を指示し、かつ、第2付勢手
段にスプリング手段の付勢を指示し、 結合検出手段が結合ありを検出し、かつ、寄掛り検出手
段が寄掛りなしを検出しているとき、第2付勢手段にス
プリング手段の消勢を指示し、 着座検出手段が着座なしを検出すると、第1付勢手段に
電気モータの付勢を指示し、かつ、第2付勢手段にスプ
リング手段の消勢を指示し、その後、巻取状態検出手段
がウェビングの格納状態に相当する巻取状態を検出する
と、第1付勢手段に電気モータの消勢を指示し、かつ、
第2付勢手段にスプリング手段の付勢を指示する、もの
とする。
これによれば、人員がシートに着座して身体を該シート
に託し、結合手段を結合すると、ウェビングの巻取りが
行なわれてウェビングが身体にフィットした状態に設定
されるとともに、スプリング手段が、その巻取駆動力が
実質的に零となる状態に初期化されて付勢される。この
状態では、スプリング手段より巻取部材に巻取駆動力が
印加されることはなく、ウェビングに張力は生じない
が、人員のわずかな動きやウェビングの自重によりウェ
ビングが引出されたときには、このスプリング手段によ
りウェビングの長さが調整される。
また、人員が、例えば、身体を前屈する等の大きな動き
をしたときには、寄掛り検出手段が寄掛りなしを検出す
るので、スプリング手段が消勢されて人員の自由な動き
を全く拘束することがない。さらに、人員がシートから
離れたときにはウェビングが格納状態まで巻取られた
後、スプリング手段が初期化されて付勢され、それ以降
にウェビングの自重によりウェビングが引出されるよう
なことがあっても、スプリング手段によりウェビングの
長さが調整される。
本発明の他の目的および特長は、以下の図面を参照した
実施例の説明より明らかになろう。
〔実施例〕
第1図に、一実施例の自動車用シートベルト装置のウェ
ビング巻取装置を示した。この装置は、マイクロコンピ
ュータ(以下CPUという)1を中心に構成されており、
各部には必要に応じて車上バッテリBTからバッテリ電圧
が、また、定電圧回路12において生成された定電圧Vcが
供給されている。
CPU1にはリレードライバ2,4、ソレノイドドライバ3,5、
センサ回路6,7,8,9、入力バッファ10、割込発生器11、
および、モータ負荷検出抵抗r1,r2が接続されている。
リレードライバ2は、CPU1の出力ポートPo1よりの指示
に応答してリレーRL1を付勢/消勢し、ソレノイドドラ
イバ3はCPU1の出力ポートPo2よりの指示に応答してソ
レノイドSo1を付勢/消勢し、リレードライバ4はCP
U1の出力ポートPo3よりの指示に応答してリレーRL2を付
勢/消勢し、ソレノイドドライバ5は、CPU1の出力ポー
トPo4よりの指示に応答してソレノイドSo12を付勢/消
勢する。
リレーRL1は付勢時にモータM1の付勢回路に介挿された
リレー接点r1をメークしてモータM1に通電し、リレ
ーRL1は付勢時にモータM2の付勢回路に介挿されたリレ
ー接点rl2をメークしてモータM2に通電する。
モータM1およびソレノイドSo1は前方右側シートSH1
のシートベルト装置に備わるウェビング巻取機構に組込
まれており、モータM2およびソレノイドSo12は前方左側
シートSH2のシートベルト装置に備わるウェビング巻取
機構に組込まれている。
第3図に前方右側シートSH1のシートベルト装置に備わ
るウェビング巻取機構を示す。この図を参照して説明す
る。
このウェビング巻取機構は、紙面手前側を車内側とし、
図示左方を前方としてセンタピラーの下方に取付けられ
る。
ウェビング20の巻取端は、巻取軸21に巻付けられてい
る。巻取軸21は多段一体成形軸であり、車体に結合され
たベースプレート22の折返し部22aとイナーシャロック
機構23により枢支されている。
イナーシャロック機構23は、ウェビング20が急激に引出
されて巻取軸21が急回転したとき、車体が衝撃を受けた
とき、あるいは車体が大きく傾いたとき等に巻取軸21の
回転を阻止する機構であり、現用車輌も多く公知技術で
あるのでここでの説明は省略する。
巻取軸21の第2段21aには、スパイラルスプリングユニ
ット24が装着されている。このユニット24を摘出し、第
3図で右方から観察したときの側面図を第4図に示す。
スパイラルスプリングユニット24は、ハウジング24a内
にスパイラルスプリング24cを収納したものであり、ス
パイラルスプリング24cの内端は巻取軸21の第2段21aに
係止されており、その外端はハウジング24aの内壁に係
止されている。
ハウジング24aとベースプレート22の折返し部22aとは摺
動自在であり、巻取軸21が回転すると、スパイラルスプ
リング24cを介してユニット24全体が回転する。この回
転を阻止する機構が、ハウジング24aの周縁に形成され
た溝24bとロッキングポール25でなるロック機構であ
る。
ロッキングポール25の一端は、ベースプレート22の折返
し部22aに固着されたピン25aに枢着されており、スプリ
ング25bによって常時矢印bと反対側の回動が強制され
ている。
ロッキングポール25の他端に近接して、ベースプレート
22の折返し部22aに枢着されたカム軸26aの先端に固着さ
れたカム26が備わっている。ここでは図示を省略した
が、カム軸26aの他端は、折返し部22aを貫通してソレノ
イドSo1に接続されている。
ソレノイドSo1が付勢されるとカム軸26aを介してカ
ム26が矢印a方向に回動される。また、ソレノイドSo
1が消勢されるとカム軸26aに係合する図示しないスプ
リングの反力でカム26が図示の状態に戻される。
図示の状態はハウジング24aの溝24bにロッキングポール
25の突起が嵌合してスパイラルスプリングユニット24の
回転を阻止している状態を示すが、この状態で、ソレノ
イドSo1の付勢によりカム軸26aおよびカム26を介し
てロッキングポール25がピン25a回りに矢印b方向に回
動されると、ハウジング24aの溝24bとロッキングポール
25の突起との嵌合が解かれてスパイラルスプリングユニ
ット24は回転自在となる。
巻取軸21の第3段21bには、遠心クラッチュニットのク
ラッチホイール27が固着されており、第4段にはホイー
ルギア28が枢着されている。第5図および第6図に遠心
クラッチュニットをやや詳細に示した。これらの図を参
照する。
ホイールギア28にはピン29aおよび30aが固着されてお
り、そこには、それぞれ可動シュー29,30が枢着されて
いる。可動シュー29およひ30の、クラッチホイール27の
内側壁27aに対向した面が作動面である。
第6図は、可動シュー29の周辺を示した左側面図である
が、この図を参照すると、可動シュー29はバラスト29b
を備え、一端がホイールギア28上のピン28aに係止され
た引張コイルスプリング29cにより図示左方向の回動が
強制されている。この回動はホイールギア28上のピン28
bにより制限されている。
図示を省略したが、可動シュー30については、上記と点
対称に構成されている。
ホイールギア28が回転していない状態では、可動シュー
29および30の作動面がクラッチホイール27の内側壁27a
から離れているので、クラッチホイール27の回転、すな
わち巻取軸21の回転はホイールギア28に伝達されない。
ホイールギア28が回転すると、可動シュー29および30が
遠心力によりそれぞれピン29aまたは30a回りに回動し、
それぞれの作動面がクラッチホイール27の内側壁27aに
当接する。これにより、ホイールギア28の回転がクラッ
チホイール27を介して巻取軸21に伝達される。
本実施例で用いた可動シュー29および30の形状は、ホイ
ールギア28が巻取軸21をウェビング巻取方向に回転する
とき、すなわち、図6で左回転するとき遠心クラッチユ
ニットの伝達効率が高くなる。
再度第3図を参照すると、ホイールギア28は、ベースプ
レート22の折返し部22aに固着された軸31aに枢着された
中間減速ギア31を介してモータM1の出力軸に固着された
ピニオン32に結合されている。
モータM1は、通電時にギア32および31を介してホイール
ギア28にウェビング巻取方向の回転を与える。
以上、前方右側シートSH1のシートベルト装置に備わる
ウェビング巻取機構について説明したが、前方左側シー
トSH2のシートベルト装置に備わるウェビング巻取機構
も上記と同様に構成されている。
第1図を参照すると、モータM1のアースラインに介挿さ
れているモータ負荷検出抵抗r1の端子間電圧は、CPU1の
アナログ入力ポートAN1に与えられ、モータM2のアース
ラインに介挿されているモータ負荷検出抵抗r2の端子間
電圧は、CPU1のアナログ入力ポートAN2に与えられる。
これらの端子間電圧は、モータM1あるいはM2の付勢電
流、すなわち、負荷に対応する。
センサ回路6には前方右側シートSH1のシートバックSB1
のトリムカバーに組込まれた検出電極EB1が、センサ回
路7には前方右側シートSH1のシートクッションSC1のト
リムカバーに組込まれた検出電極EC1が、センサ回路8
には前方左側シートSH2のシートバックSB2のトリムカバ
ーに組込まれた検出電極EB2が、センサ回路9には前方
右側シートSH2のシートクッションSC2のトリムカバーに
組込まれた検出電極EC2が、それぞれ接続されている。
これらの検出電極は、織布に無電界ニッケルめっきを施
したものであり、柔軟性と耐久性に優れている。
トリムカバーは絶縁体で構成されているので、これらの
検出電極は、ルーフやフロア等のボディアースとの間に
静電容量を有する。これらの静電容量は、人員の状態に
より変化する。すなわち、検出電極SC1とボディアース
との間の静電容量は、シートクッションSC1に人員が着
座したときに増大し、検出電極SB1とボディアースとの
間の静電容量は、シートバックSB1に人員が寄掛ったと
きに増大し、検出電極SC2とボディアースとの間の静電
容量はシートクッションSC2に人員が着座したときに増
大し、検出電極SB2とボディアースとの間の静電容量
は、シートバックSB2に人員が寄掛ったときに増大す
る。
センサ回路6,7,8および9は、それぞれ対応する検出電
極とボディアースとの間の静電容量を検出する回路であ
る。これらは、すべて同構成であるので、第2図を参照
してセンサ回路6を説明する。
センサ回路6は、パルス発振器61,カウンタ62およびP/S
シフトレジスタ(パラレルイン・シリアルアウト・シフ
トレジスタ)63よりなる。パルス発振器61は、演算増幅
器61aを用いた無安定マルチバイブレータであり、各抵
抗器の抵抗値を適切に選定することにより、演算増幅器
61aのマイナス入力端子に与えられる容量Cxと抵抗器R
の抵抗値の積の逆数に比例する周波数、すなわち、容量
Cxが大きいときには低い、小さいときには高い周波数で
発振する。
この容量Cxが検出電極EB1とボディアースとの間の静電
容量である。したがって、パルス発振器61の発振周波数
は、シートバックSB1に人員が寄掛ると急激に低下し、
寄掛りがなくなると上昇する。
パルス発振器61の出力信号は、16ビットカウンタ62のCK
入力端子に与えられる。カウンタ62はこの信号の立上り
でカウントアップし、カウントデータを16ビットのパラ
レル出力端子から、P/Sシフトレジスタ63の16ビットの
パラレル入力端子に与える。
P/Sシフトレジスタ63は、CPU1よりHレベル(高レベ
ル)のシフトロードパルスが与えられるとその立上りで
パラレル入力端子に与えられているカウントデータを各
ビットレジスタにプリセットし、CPU1よりの出力イネー
ブル信号に応答して各ビットレジスタの内容をクロック
パルスに同期してCPU1のシリアル入力ポートPi1に向け
てシリアル出力する。
つまり、カウンタ62の出力データ、すなわちパルス発振
器61の出力信号の波数が、P/Sシフトレジスタ63を介し
てシリアルデータとして取り出される。このデータは、
時間と対応付けすることにより、パルス発振器61の発振
周波数に対応するデータとなるので、CPU1は、第1図に
示した割込発生器11が0.1秒間隔で発生する割込要求毎
にカウンタ62のカウントデータ(発振器61の発振周波数
の10分の1に相当)のサンプリングを行う。
CPU1は、センサ回路7および検出電極EC1とボディアー
スとの間の静電容量を用いて人員のシートクッションSC
1上の着座ありなしを検出し、センサ回路8および検出
電極EB1とボディアースとの間の静電容量を用いて人員
のシートバックSB1への寄掛りありなしを検出し、セン
サ回路9および検出電極EC2とボディアースとの間の静
電容量を用いて人員のシートクッションSC2への着座あ
りなしを検出する。この検出の詳細については後述す
る。
前方右側のシートベルト装置のウェビング20に装着され
たタングプレート(図示せず)と結合するバックルBC1
には、結合があるときオンとなる結合検出スイッチSW1
が内蔵されており、前方左側のシートベルト装置のウェ
ビングに装着されたタングプレート(図示せず)と結合
するバックルBC2には、結合があるときオンとなる結合
検出スイッチSW1が内蔵されている。これらのスイッチ
の状態は、入力バッファ10を介してCPU1の入力ポートPi
5またはPi6で読み取られる。
次に、第7a図,第7b図および第8図を参照してCPU1の具
体的な動作を説明する。
CPU1は、車上バッテリBTが接続されて各構成要素に所定
の電圧が供給されると、S1(フローチャートに付した番
号を示す:以下同義)において、内部レジスタ,フラグ
および入出力ポート等を初期化して、割込発生器11によ
る割込を許可する。
割込発生器11の割込要求により起動される割込処理ルー
チンを第8図に、その処理を図式化して第9図に、それ
ぞれ示した。これらの図面を参照して説明する。
割込発生器11より割込要求が発せられると、CPU1は、S6
1においてレジスタR1aに格納しているデータをレジスタ
R1bに、レジスタ2aに格納しているデータをレジスタ2b
に、レジスタR3aに格納しているデータをレジスタR3b
に、レジスタ4aに格納しているデータをレジスタ4bに、
それぞれ格納する。このときの各データは、続いての説
明により明らかになろうが、1回目の割込発生時にサン
プリングしたセンサ回路6,7,8または9の出力周波数デ
ータ(つまり0.1秒前の周波数データ:旧周波数デー
タ)である。
S62では、シフトロードパルスを出力して、各センサ回
路にそれぞれ備わるP/Sシフトレジスタに、対応するカ
ウンタより与えられている周波数データ(16ビットのカ
ウントデータ)をプリセットし、S63で全てのカウンタ
をリセットする。つまり、各センサ回路のカウンタは、
それぞれ、割込発生周期間(本実施例では0.1秒)に、
対応するパルス発振器が発生した信号の波数をカウント
する。
S64では、各センサ回路のP/Sシフトレジスタにプリセッ
トした周波数データ(新周波数データ)を読み取り、対
応するレジスタに格納する。具体的には、各P/Sシフト
レジスタに出力イネーブル信号を印加すると、それぞれ
が、S62でプリセットされた周波数データをクロックパ
ルスに同期してCPU1のシリアル入力ポートPi1,Pi2,Pi3
あるいはPi4に向けてシリアル出力するので、この入力
データを読み取り、対応するレジスタR1a,R2aあるいはR
3aに格納する。したがって、例えば、レジスタR1aに格
納される周波数データであれば、第9図に破線R1aで示
したように、実線で示したパルス発振器61の発振周波数
fを量子化したものとなり、レジスタR1bに格納される
周波数データはそれより1サンプリング周期(0.1秒)
遅れたものとなる。
以下のルーチンは、S65〜S70でなるシートバックSB1へ
の寄掛りありなし検出ルーチン,S71〜S76でなるシート
クッションSC1への着座ありなし検出ルーチン,S77〜S82
でなるシートバックSB2への寄掛りありなし検出ルーチ
ン,および、S83〜S88でなるシートクッションSC2への
着座ありなし検出ルーチンよりなるが、処理内容は互い
に相似であるので、ここではシートバックSB1への寄掛
りありなし検出ルーチンについて説明する。なお、以下
の説明を概略で理解するために第9図を併せて参照され
たい。
シートバックSB1への寄掛りありなし検出ルーチンにお
いては、寄掛りありを検出するとフラグFB1をセット
(1)し、寄掛りなしを検出するとフラグFB1をリセッ
ト(0)する。いまは、このフラグFB1をリセット
(0)しているものとして説明を続ける。
レジスタR1aには今回読み取った周波数データ(新周波
数データ)を、レジスタR1bには1回前のタイマ割込時
に読み取った周波数データ(旧周波数データ)を、それ
ぞれ格納しているので、S66においてレジスタR1bの値か
らレジスタR1aの値を減じた値を変化量データとしてレ
シスタR1cに格納し、S67においてレジスタR1cの値(変
化量データ)と実測値に基づいて設定した閾値C1とを比
較する。
人員の、シートバックSB1への寄掛りがない状態では、
検出電極EB1とボディアースとの間の静電容量は、比較
的低い値で小幅に変動しているので、パルス発振器61の
発振周波数は比較的高い値で小幅に変動している。この
状態では、レジスタR1cの値(変化量データ)が閾値C1
を超えることはなく、そのままS71以下の処理に進む。
しかし、人員がシートバックSB1に寄掛ると、検出電極W
B1とボディアースとの間の静電容量が急激に増加してパ
ルス発振器61の発振周波数が急激に低下し、レジスタR1
cの値(変化量データ)がこの閾値C1を超える。その場
合には寄掛りありと判定し、S68においてフラグFB1をセ
ット(1)してレジスタR1bに格納している旧周波数デ
ータ、つまり急激に低下する前の周波数データを参照デ
ータとしてレジスタRef1に格納する。
フラグFB1をセット(1)すると、次回の割込処理から
はS65からS69に進み、レジスタRef1の値(参照データ:
フラグFB1セット時の旧周波数データ)とレジスタR1aの
値(そのときの新周波数データ)とを比較する。シート
バックSB1に人員が寄掛っている間は、検出電極EB1とボ
ディアースとの間の静電容量は比較的高い値で小幅に変
動し、パルス発振器61の発振周波数は比較的低い値で小
幅に変動するので、レジスタR1aの値がレジスタRef1の
値以下となる。つまり、フラグFB1を変更することなく
(セットのまま)S71以下の処理に進む。
この後、シートバックSB1から人員の背中が離れると、
検出電極EB1とボディアースとの間の静電容量が再び元
の値近くまで減少してパルス発振器61の発振周波数が上
昇する。これにより、レジスタR1aの値(そのときの新
周波数データ)がレジスタRef1の値(フラグFB1セット
時の旧周波数データ)を超える。このとき、寄掛りなし
と判定して、S70においてフラグFB1をリセット(0)す
る。
S71〜S76でなるシートクッションSC1への着座ありなし
検出ルーチン,S77〜S82でなるシートバックSB2への寄掛
りありなし検出ルーチン,および、S83〜S88でなるシー
トクッションSC2への着座ありなし検出ルーチンにおい
ては、それぞれ上記同様の処理を行なって、シートクッ
ションSC1への着座があるときにはフラグFC1をセット
し、着座がないときにはそれをリセット(0)し、シー
トバックSB2への寄掛りがあるときにはフラグFB2をセッ
トし、寄掛りがないときにはそれをリセット(0)し、
シートクッションSC2への着座があるときにはフラグFC2
をセットし、着座がないときにはそれをリセット(0)
する。
再度第7a図を参照する。
S2においては、フラグFC1を調べる。前方右側シートSH1
のシートクッションSC1に人員が着座しているときに
は、前述の割込処理ルーチンにおいてこのフラグをセッ
ト(1)するので、S3においてフラグFR1を調べる。こ
のフラグFR1は、後述するが、ウェビング20の巻取を完
了し、格納状態にあるときセットされるフラグである。
人員が着座しているときには、シートベルト装置の装着
によりウェビング20が引出されるので、このフラグをセ
ット(1)しているときにはS4でリセット(0)する。
シートSH1に着座した人員がシートバックSB1に寄掛る
と、前述の割込処理においてフラグFB1をセット(1)
する。
着座当初の状態であれば、このときウェビングの引出し
は行なわれてなく、当然のことながらバックルBC1に備
わる結合検出スイッチSW1はオフである。したがって、
その場合にはS7に進み、フラグFS1をリセット(0)し
ていれば、S8に進みソレノイドドライバ3にソレノイド
So1の付勢を指示してフラグFS1をセット(1)す
る。これによりソレノイドSo1が付勢されて、前述し
たようにスパイラルスプリングユニット24が回転自在に
なる。
フラグFM1はモータM1に通電しているときにセット
(1)するフラグであり、このフラグをセット(1)し
ているときには、S9からS10に進み、リレードライバ2
にリレーRL1の消勢を指示してモータM1への通電を遮断
し、フラグFM1をリセット(0)する。
つまり、S7〜S10の処理により、巻取軸21にはスパイラ
ルスプリングユニット24およびモータM1のいずれからも
回動力を受けなくなるので、ウェビング20の引き出しは
容易になる。
この状態はシートベルト装置の装着を準備している状態
であるので、シートベルト装置の装着を完了したことを
示すフラグFF1をセット(1)しているときには、S12で
それをリセット(0)する。
この後、ウェビング20に装着されたタングプレートとバ
ックルBC1とを結合し、検出スイッチSW1がオンになる
と、フラグFF1およびFM1をリセット(0)しているの
で、S13→S14→S15と進み、リレードライバ2にリレーR
L1の付勢を指示してモータM1へ通電し、ソレノイドドラ
イバ3にソレノイドSo1の付勢を指示してスパイラル
スプリングユニット24を回動自在とし、フラグFM1およ
びFS1をセット(1)する。
S16ではT1タイマ(内部タイマ)をクリア&スタートす
る。
モータM1の通電により巻取軸21が回動されてウェビング
20の巻取りが開始される。
この後は、フラグFM1をセット(1)しているので、S15
およびS16の処理を行なうことなくS17でT1タイマの値を
監視する。本実施例では、モータM1の負荷電流(抵抗r1
の電圧)によりウェビング20の状態を監視しているの
で、T1タイマによりマスク期間t0を設定し、モータM1の
始動時の突入電流による誤検出を防止している。
したがって、マスク期間t0を経過すると、S18におい
て、アナログポートAN1から読み取りレジスタI1に格納
しているモータM1の負荷電流を、監視する。この値が、
ウェビング20に、人員を適度に拘束する張力を印加する
値i1を超えると、S19においてフラグFF1をセット(1)
した後、S20においてリレードライバ2にリレーRL1の消
勢を指示してモータM1への通電を遮断し、ソレノイドド
ライバ3にソレノイドSo1の消勢を指示してフラグFM
1およびFS1をリセット(0)する。
以上によりウェビング20の長さが装着状態にセットされ
る。これ以降にフラグFB1セット(1),スイッチSW1オ
ンなる状態を継続して検出しても、フラグFF1をセット
しているのでS13からS31に進む。
また、この間はソレノイドSo1を消勢し、前述したよ
うにロッキングポール25によりスパイラルスプリングユ
ニット24の回動を阻止しているので、人員のわずかな動
きや車輌の振動等によりウェビング20が引出されること
があると、スパイラルスプリング24cによりウェビング
の長さが調整され、常に装着状態が維持される。装着状
態では、スパイラルスプリング24cは初期状態であり、
巻取軸21に回動力を印加することはない。
人員がカーラジオの操作等のために大きく動き、その背
中がシートバックSB1から離れると前述した割込処理に
おいてフラグFB1をリセット(0)する。その場合に
は、S5からS7に進む。S7以下の処理については前述した
とおりであり、巻取軸21は回動が自在になる。つまり、
ウェビングの引出しが容易になるので人員はシートベル
ト装置から拘束を受けることなく自由に行動することが
できる。
このとき、S12においてフラグFF1をリセット(0)する
ので、カーラジオ等の操作が終了し再度シートバックSB
1に寄掛ったときには、上記同様にしてウェビング20の
長さが装着状態に設定される。
シートSH1に着座していた人員が降車すると前述の割込
処理においてフラグFC1をリセット(0)する。したが
って、S2からS21に進む。
S21においては、装着状態を示すフラグFF1を調べ、この
フラグをセット(1)しているときにはS22でリセット
(0)する。
フラグFR1は、ウェビング20を格納状態に巻取っている
ときにセット(1)するが、これをセットしていないと
きには、S24でフラグFM1を調べる。フラグFM1をリセッ
ト(0)しているときには、S25において、リレードラ
イバ2にリレーRL1の付勢を指示してモータM1へ通電
し、ソレノイドドトライバ3にソレノイドSo1の付勢
を指示してスパイラルスプリングユニット24を回動自在
とし、フラグFM1およびFS1をセット(1)する。
S26では、前述と同様に、モータM1の立上りのマスク期
間t0を設定するためにT1タイマ(内部タイマ)をクリア
&スタートする。
マスク期間t0を経過すると、S28においてレジスタI1に
格納している、アナログポートAN1から読み取ったモー
タM1の負荷電流を、監視する。
モータM1の通電により巻取軸21が回動されてウェビング
20が巻取られ、格納状態となってモータM1の負荷電流が
増大し、レジスタI1の値がロック電流i0を超えると、S2
8からS29に進み、ここでフラグFR1をセット(0)した
後、S20においてリレードライバ2にリレーRL1の消勢を
指示してモータM1への通電を遮断し、ソレノイドドライ
バ3にソレノイドSo1の消勢を指示してフラグFM1お
よびFS1をリセット(0)する。
以上によりウェビング20の長さが格納状態にセットされ
る。このときフラグFR1をセット(1)したので、再び
人員がシートSH1に着座するまではこの状態が維持され
る。
また、この間は、ウェビング20の自重等により引出し方
向に張力が印加されても、ロッキングポール25によりス
パイラルスプリングユニット24の回動が阻止されている
ので、ウェビング20にスラックが生じることはない。
S31〜S58においては、上記の処理と全く同じ制御を、前
方左側のシートベルト装置のウェビング巻取機構に対し
て実行している。この説明は上記の繰り返しとなるので
省略する。
なお、上記実施例においては、シートクッションSC1あ
るいはSC2に着座がなくなるとウェビングの巻取を開始
しているが、これにさらに結合検出スイッチSW1またはS
W2をオフとする条件を加えても良い。
〔発明の効果〕
以上の通り本発明によれば、シート上の人員がウェビン
グフィットに適した姿勢にあるか否かを、シートクッシ
ョンに装着された着座検出電極の静電容量およびシート
バックに装着された寄掛り検出電極の静電容量に基づい
て検出し、このウェビングフィットに適した姿勢の検出
と結合手段の結合検出が同時に成立しているときに自動
的にウェビングを巻取るので、人員の姿勢がウェビング
不適状態にあるときにウェビングフィットにするように
ウェビングを巻取駆動することはなく、人員の姿勢に対
する適合性が高い。すなわち、人員へのウェビング装着
性が優れている。
また、押圧力に応答して開閉するスイッチをシート又は
シートバックに装備してその開,又は閉に応答してウェ
ビングを巻取駆動する従来例では、物をシートに載せた
場合又は物がシート又はシートバックに当った場合に、
これを人員着座と見做すので、ウェビング駆動制御の信
頼性に欠けるが、着座検出電極の静電容量および寄掛り
検出電極の静電容量の両者に基づいて人員着座および姿
勢を検出する本発明では、ウェビング駆動制御の信頼性
が高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の自動車用シートベルト装
置のウェビング巻取装置の構成を示すブロック図であ
る。 第2図は、第1図に示したセンサ回路6の詳細な構成を
示すブロック図である。 第3図は、第1図に示した実施例装置の機構部構成を示
す部分断面図である。 第4図は、第3図に示したスパイラルスプリングユニッ
ト24およびその周辺を示す図面であり、第3図の右側面
図である。 第5図は、第3図に示した遠心クラッチユニットの構成
を示す部分断面図である。 第6図は、第5図の部分左側面図である。 第7a図,第7b図および第8図は、第1図に示したマイク
ロコンピュータ1の動作を示すフローチャートである。 第9図は、第1図に示したマイクロコンピュータ1が割
込処理で検出する周波数の推移を示すタイムチャートで
ある。 1:マイクロコンピュータ(巻取制御手段) 2,4:リレードライバ、3,5:ソレノイドドライバ 6,8:センサ回路(寄掛り静電容量検出手段) 7,9:センサ回路(着座静電容量検出手段) 10:入力バッファ、11:割込発生器 1,11:(着座監視手段,寄掛り監視手段) 12:定電圧回路、20:ウェビング(ウェビング) 21:巻取軸(巻取部材) 21a,21b,21c:多段成形部、22:ベースプレート 22a:折返し部、23:イナーシャロック機構 24:スパイラルスプリングユニット(スプリング手段) 24a:ハウジング、24b:溝 24c:スパイラルスプリング(スパイラルスプリング) 25:ロッキングポール、25a:ピン 25b:スプリング、26:カム 26a:カム軸、27:クラッチホイール 27a:内側壁、28:ホイールギア 28a,28b:ピン、29,30:可動シュー 29a,30a:ピン、29b:バラスト 29c:コイルスプリング 27,28,29,30:(遠心クラッチ) 31:中間減速ギア、31a:軸 32:ピニオン 27,28,29,30,31,32:(伝達手段) 61:パルス発振器、62:カウンタ 63:パラレルイン・シリアルアウト・シフトレジスタ SH1,SH2:シート(シート) SB1,SB2:シートバック(シートバック) SC1,SC2:シートクッション(シートクッション) BC1,BC2:バックル(結合手段) SW1,SW2:結合検出スイッチ(結合検出手段) EB1,EB2:検出電極(寄掛り検出電極) EC1,EC2:検出電極(着座検出電極) 1,6,8,11,EB1,EB2:(寄掛り検出手段) 1,7,9,11,EC1,EC2:(着座検出手段) M1,M2:モータ(電気モータ) RL1,RL2:リレー、r11,r12:リレー接点 2,4,RL1,RL2:(付勢手段,第1付勢手段) 2,4,27,28,29,30,31,32,M1,M2,RL1,RL2:(第1巻取駆動
力印加手段) r1,r2:モータ負荷検出抵抗 1,r11,r12:(巻取状態検出手段,負荷検出手段) So1,So12:ソレノイド 3,5,25,26,So1,So12:(結合手段) 3,5,24,25,26,So1,So12:(第2巻取駆動力印加手段) 2,3,4,5,24,25,26,27,28,29,30,31,32,M1,M2,RL1,RL2,S
o1,Sol2:(巻取駆動力印加手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−101855(JP,A) 特開 昭58−78845(JP,A)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装着状態でシートに着座した人員の少なく
    とも一部を拘束するためのウェビング; 該ウェビングの一部を固定部に結合するための結合手
    段; 該結合手段の結合ありなしを検出する結合検出手段; 前記ウェビングを巻取る巻取部材; 該巻取部材に巻取駆動力を印加する巻取駆動力印加手
    段; 前記巻取部材の巻取状態を検出する巻取状態検出手段; 前記シートを構成するシートクッションの少なくとも一
    部に装着された着座検出電極,該電極の静電容量を検出
    する着座静電容量検出手段、および、該手段が検出した
    静電容量を監視し、その変化から着座ありなしを検出す
    る着座監視手段、を含む着座検出手段; 前記シートを構成するシートバックの少なくとも一部に
    装着された寄掛り検出電極,該電極の静電容量を検出す
    る寄掛り静電容量検出手段、および、該手段が検出した
    静電容量を監視し、その変化から寄掛りありなしを検出
    する寄掛り監視手段、を含む寄掛り検出手段;および、 前記結合検出手段が結合ありを検出し、前記着座検出手
    段が着座ありを検出し、かつ、前記寄掛り検出手段が寄
    掛りありを検出すると、前記巻取状態検出手段が前記ウ
    ェビングの装着状態に相当する巻取状態を検出するま
    で、前記巻取駆動力印加手段に巻取駆動力の印加を指示
    し、前記着座検出手段が着座なしを検出すると、前記巻
    取状態検出手段が前記ウェビングの格納状態に相当する
    巻取状態を検出するまで、前記巻取駆動力印加手段に巻
    取駆動力の印加を指示する、巻取制御手段; を備えるウェビング巻取装置。
  2. 【請求項2】巻取駆動力印加手段は、電気モータ,該電
    気モータの回転力を巻取部材に伝達する動力伝達手段、
    および、巻取制御手段の指示に応答して前記電気モータ
    を付勢する手段、を含む前記特許請求の範囲第(1)項
    記載のウェビング巻取装置。
  3. 【請求項3】巻取状態検出手段は、電気モータの負荷を
    検出する負荷検出手段である前記特許請求の範囲第
    (2)項記載のウェビング巻取装置。
  4. 【請求項4】動力伝達手段は、遠心クラッチを含む前記
    特許請求の範囲第(2)項記載のウェビング巻取装置。
  5. 【請求項5】巻取駆動力印加手段は、電気モータ,該電
    気モータの付勢時に電気モータの回転力を巻取駆動力と
    して巻取部材に印加する伝達手段および前記電気モータ
    を付勢する第1付勢手段を含む第1巻取駆動力印加手
    段、ならびに、付勢されたときには巻取部材にウェビン
    グの相対的な繰出し量に応じた巻取駆動力を印加し、消
    勢時には巻取駆動力が実質的に零になるスプリング手段
    および該スプリング手段を付勢する第2付勢手段を含む
    第2巻取駆動力印加手段、を含む前記特許請求の範囲第
    (1)項記載のウェビング巻取装置。
  6. 【請求項6】巻取制御手段は、結合検出手段が結合あり
    を検出し、着座検出手段が着座ありを検出し、かつ、寄
    掛り検出手段が寄掛りありを検出すると、第1付勢手段
    に電気モータの付勢を指示し、かつ、第2付勢手段にス
    プリング手段の消勢を指示し、その後、巻取状態検出手
    段がウェビングの装着状態に相当する巻取状態を検出す
    ると、第1付勢手段に電気モータの消勢を指示し、か
    つ、第2付勢手段にスプリング手段の付勢を指示する、
    前記特許請求の範囲第(5)項記載のウェビング巻取装
    置。
  7. 【請求項7】巻取制御手段は、結合検出手段が結合あり
    を検出し、かつ、寄掛り検出手段が寄掛りなしを検出し
    ているとき、第2付勢手段にスプリング手段の消勢を指
    示する、前記特許請求の範囲第(5)項記載のウェビン
    グ巻取装置。
  8. 【請求項8】巻取制御手段は、着座検出手段が着座なし
    を検出すると、第1付勢手段に電気モータの付勢を指示
    し、かつ、第2付勢手段にスプリング手段の消勢を指示
    し、その後、巻取状態検出手段がウェビングの格納状態
    に相当する巻取状態を検出すると、第1付勢手段に電気
    モータの消勢を指示し、かつ、第2付勢手段にスプリン
    グ手段の付勢を指示する、前記特許請求の範囲第(5)
    項記載のウェビング巻取装置。
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