JPH0712163Y2 - 乗物用座席 - Google Patents

乗物用座席

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JPH0712163Y2
JPH0712163Y2 JP1992042789U JP4278992U JPH0712163Y2 JP H0712163 Y2 JPH0712163 Y2 JP H0712163Y2 JP 1992042789 U JP1992042789 U JP 1992042789U JP 4278992 U JP4278992 U JP 4278992U JP H0712163 Y2 JPH0712163 Y2 JP H0712163Y2
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JP
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seat
frame
seat back
support arm
support
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JP1992042789U
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Inventor
一男 国井
博 小沢
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天龍工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、リクライニング可能な
シートバックを備えた乗物用座席に関し、特に肩かけ安
全ベルトをシートバックに設けるとともに、リクライニ
ング装置として圧力流体を封入した作動装置を採用した
乗物用座席に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗物用座席としては、そのシートバック
をリクライニング可能にすることが一般に行われてお
り、またこのシートバックを後方からそのフットペダル
を押圧することにより前方へ大きく倒すことができるよ
うに構成したものも提案されてきている。このように、
フットペダルを押圧することによりシートバックを前倒
させるように構成するのは、当該座席の後方に配置され
た座席の使用者が、前方のシートバックを邪魔にならな
いようにしてから室内に対する乗り降りを行う場合に対
処するためであり、所謂ツゥー・ドア・タイプの乗用車
等においても採用されているものである。
【0003】また、高速で進み、しかも室内容積が限定
された乗物においては、非常時における十分な安全性を
確保するために、図1及び図2に示すように、所謂シー
トベルトとして肩かけタイプの安全ベルトを使用しなけ
ればならないものである。すなわち、非常時に備えて、
乗員を座席側にしっかりと固定できるようにしておく必
要があるが、そのためには、乗員の上半身を確実に固定
できる肩かけ安全ベルトは有効かつ有利なのである。し
かしながら、この肩かけ安全ベルトは、その一部を乗物
を構成している壁等に連結することは困難であることが
多い。その第一の理由は、特に室内容積が限定された乗
物において採用される座席はその方向を変換する場合が
あるからであり、またその第二の理由は、これを連結し
て支持させる剛性が室内容積が限定された乗物の壁や天
井にはないことが多いからである。
【0004】以上のことから、室内容積が限定された乗
物に採用される座席においては、これ単独で肩かけベル
トを有した物として構成しなければならないし、同時に
リクライニング可能でしかも床面に対する回転や前後動
の位置調整もできるような構成のものとしなければなら
ない。しかも、非常時において、後部座席に居た人が前
方にあるシートバックを大きく倒して、脱出のための通
路を確保できるようにするために、前方の当該座席にお
いて何等かの工夫を凝らさなければならないのである。
【0005】そこで考えられるのが、前述したツゥー・
ドア・タイプの乗用車等において採用されているフット
ペダル等を採用することであるが、このフットペダル等
の構成をそのまま上述したような各種機能を備えた乗物
用座席に適用することはできない。その理由は、乗用車
において採用されているリクライニング装置は、シート
フレームに対するシートバックの傾動を、その回動軸に
介装した巻きバネによって行っているものであり、リク
ライニング装置として圧力流体を封入したものを採用し
た場合には全く異なる構造となるからである。特に、シ
ートバックのシートフレームに対する支持剛性を十分確
保しながらフットペダルを採用して全体を構成すること
は、それほど容易なことではないのである。
【0006】本考案者等が、以上のような室内容積が限
定された乗物用座席における要望を満たすためにはどう
したらよいかについて種々検討を重ねてきた結果、本考
案を完成したのである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、この種の乗
物用座席における以上の実状に鑑みてなされたもので、
その解決しようとする課題は、種々な機能を発揮する乗
物用座席におけるシートバックの支持剛性の確保であ
る。
【0008】そして、本考案の目的とするところは、リ
クライニング装置として圧力流体を封入した作動装置を
採用する場合に、シートバックの支持剛性を確保するこ
とができて、このシートバックの前倒及びシートフレー
ムの前動をフットペダルの押動によって同時に行うこと
のできる乗物用座席を簡単な構成によって提供すること
にある。特に、請求項3に係る考案の目的とするところ
は、このシートバックの支持剛性を十分確保することが
できることは勿論のこと、フットペダルではなくシート
バックの背面上部に設けた操作板によって、シートバッ
クの前倒及びシートフレームの前動を緊急時においても
容易に行うことのできる乗物用座席を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1に係る考案の採った手段は、実施例にお
いて使用する符号を付して説明すると、「支持台上のシ
ートレール10に対して前後動自在に組付けたシートフ
レーム20上のシートクッション21と、シートフレー
ム20に対して回動軸23にて傾動自在に取り付けたシ
ートバックフレーム31により構成されて肩かけ安全ベ
ルト60を有するシートバック30と、このシートバッ
ク30に所定方向の付勢力を付与すべく当該シートバッ
ク30とシートフレーム20間に介装した作動装置40
とを備えた乗物用座席100において、シートバックフ
レーム31の下端に回動軸23を一つの頂点とする略三
角形で後面側に開放した第一係合溝32aを有した支持
プレート32を一体的に設けるとともに、回動軸23を
介してシートバックフレーム31の下端にて回動しかつ
支持プレート32側の第一係合溝32aに対応する第二
係合溝33aを有した支持アーム33をシートバックフ
レーム31に設けて、支持プレート32の回転軸23の
下方に位置する一つの辺32bが支持アーム33側に形
成した係合面33bに係合するようにするとともに、支
持アーム33の下端に作動装置40の一端及びフットペ
ダル50を回動自在に連結し、このフットペダル50の
上端に支持プレート32側の第一係合溝32a及び支持
アーム33側の第二係合溝33aに同時に係合し得るス
トップローラ51を支持し、かつこのストップローラ5
1側にシートレール10とシートフレーム20とのスト
ッパ11を操作する操作ケーブル12を連結して、フッ
トペダル50を押圧したとき、シートバック30を前傾
させるとともに、シートフレーム20のシートレール1
0に対する動きを許容するようにしたことを特徴とする
乗物用座席100」である。
【0010】また請求項2に係る考案の採った手段は、
同様に、「支持台上のシートレール10に対して前後動
自在に組付けたシートフレーム20上のシートクッショ
ン21と、シートフレーム20に対して回動軸23にて
傾動自在に取り付けたシートバックフレーム31により
構成されて肩かけ安全ベルト60を有するシートバック
30と、このシートバック30に所定方向の付勢力を付
与すべく当該シートバック30とシートフレーム20間
に介装した作動装置40とを備えた乗物用座席100に
おいて、シートバックフレーム31の下端部を、シート
フレーム20と一体的な支持板22の上端にその回動軸
23によって傾動自在に支持するとともに、回動軸23
に作動プレート53及び支持アーム33の各上端を回動
可能に連結し、支持アーム33の下端に作動装置40の
後端とフットペダル50の中間部とを連結し、このフッ
トペダル50の上端を作動プレート53の前方側に連結
し、かつシートバックフレーム31の下端部に、先端に
係合ピン36を備えてこれを復帰スプリング35bによ
り常に前方へ付勢するようにした揺動プレート35を揺
動可能に連結して、係合ピン36を支持アーム33の後
部上端側に設けた係合溝33c内に係合させたとき、シ
ートバック30をその起立位置に保持するとともに、フ
ットペダル50を押圧したとき、シートバック30を前
傾させて、シートフレーム20のシートレール10に対
する動きを許容するようにしたことを特徴とする乗物用
座席100」である。
【0011】さらに、請求項3に係る考案の採った手段
は、同様に、「支持台上のシートレール10に対して前
後動自在に組付けたシートフレーム20上のシートクッ
ション21と、シートフレーム20に対して回動軸23
にて傾動自在に取り付けたシートバックフレーム31に
より構成されて肩かけ安全ベルト60を有するシートバ
ック30と、このシートバック30に所定方向の付勢力
を付与すべく当該シートバック30とシートフレーム2
0間に介装した作動装置40とを備えた乗物用座席10
0において、シートバック30を構成する支持アーム3
3の下端に作動装置40の一端を回動自在に連結し、こ
の支持アーム33の上端をシートバックフレーム31の
下端に連結軸85によって回動自在に連結するととも
に、この支持アーム33の側面にストップローラ51が
係合する係合溝33aを形成し、シートバックフレーム
31の下端にストップローラ51を有するローラ支持板
81とこれと一体的な作動アーム82とを回動自在に設
けるとともに、作動アーム82に一端を連結したコント
ロールケーブル84の他端を、シートバックフレーム3
1の上部に揺動自在に設けた操作板86の操作アーム8
6aに連結することによって解除機構80を構成して、
シートバック30の上部を押圧したとき、シートバック
30を前傾させるとともに、シートフレーム20のシー
トレール10に対する動きを許容するようにしたことを
特徴とする乗物用座席100」である。
【0012】
【考案の作用】以上のように構成した各請求項の考案に
係る乗物用座席100の作用について、その使用状況と
合わせながら、以下に説明する。
【0013】・請求項1の乗物用座席100についてま
ず、図1及び図2に示すように、この乗物用座席100
のシートバック30が通常の状態にある場合には、図3
にも示すように、このシートバック30のシートバック
フレーム31はシートフレーム20の一部に立設した支
持板22上の回動軸23にて支持されている。また、こ
の場合、シートバックフレーム31の下端に一体化した
支持プレート32の当接辺32bが、回動軸23に回動
可能に支持した支持アーム33の係合面33bに当接し
ていて、この支持アーム33が作動装置40により固定
されていることにより、シートバック30は図3に示し
た回動軸23の図示時計方向への回動が規制されてい
る。さらに支持プレート32の第一係合溝32aと支持
アーム33の第二係合溝33aには、一つのストップロ
ーラ51が係合していて、これにより支持プレート32
すなわちシートバックフレーム31の支持アーム33に
対する回動が規制されているのであり、結果として、シ
ートバック30は図1〜図3に示した位置にて支持固定
されているのである。
【0014】ここで、当該乗物用座席100の使用者が
シートバック30のリクライニングを行いたい場合に
は、乗物用座席100の肘掛等に設けた図示しないスイ
ッチを操作することにより、作動装置40をフリーの状
態にしてシートバック30に力を入れるのである。フリ
ーとなった作動装置40は、そのシリンダ41内での圧
力流体の流れが許容されるから、ロッド42が伸縮可能
なものとなり、使用者により後方に押圧されたシートバ
ック30は、そのシートバックフレーム31の下端に設
けた支持プレート32がこれに当接している支持アーム
33を、固定点である回動軸23を中心にして図4の図
示時計方向に回動させて作動装置40のロッド42をシ
リンダ41内に押し込むのである。その結果、シートバ
ック30が使用者の好みに応じた角度にまで傾斜すれ
ば、使用者は作動装置40のためのスイッチから手を離
して作動装置40を再びロック状態にするのである。こ
れにより、シートバック30は、使用者の好みに応じて
傾斜、すなわちリクライニングされるのである。なお、
本実施例においては、このシートバック30のリクライ
ニング状態を図2に示したような元状態に復帰したい場
合には、使用者が前述したスイッチを操作するととも
に、シートバック30に力を加えないようにするのであ
る。これにより、作動装置40のシリンダ41内に封入
してある圧力流体の圧力によって、ロッド42がシリン
ダ41に対して伸長し、これにより支持アーム33及び
これに係合している支持プレート32が回動軸23を中
心に図示反時計方向に回動されるため、結果としてシー
トバック30は元位置に復帰するのである。
【0015】勿論、以上のようなリクライニング時等に
おいて、支持アーム33が回動軸23を中心に回動する
ものであり、しかもこの支持アーム33には作動装置4
0のロッド42とともにフットペダル50も連結してあ
って、支持アーム33の回動に伴ってフットペダル50
も回動するのである。このフットペダル50には、その
先端に設けたストップローラ51を支持アーム33の第
二係合溝33a内に係合するように付勢する図示しない
スプリングが支持アーム33との間に介装してあるか
ら、この付勢力及び支持アーム33の回動に伴う回動力
以外は力が加わらない。すなわち、このフットペダル5
0は、これを押圧しない限り支持アーム33と動きを共
にするものであり、このフットペダル50に設けたスト
ップローラ51が支持プレート32側の第一係合溝32
aと支持アーム33側の第二係合溝33aから外れるこ
とはないのである。
【0016】前述のようなリクライニング時及び図2に
示したような元位置にあるシートバック30は、図4〜
図6に示すように、そのシートバックフレーム31の下
端に位置する部分がシートフレーム20に固定した各一
対の支持板22に各回動軸23を介して連結されている
ため、シートフレーム20に対して安定的に回動するも
のとなっていることは当然として、十分な強度でシート
フレーム20に支持されているのである。また、以上の
場合には、フットペダル50の先端に設けた一つのスト
ップローラ51が、支持プレート32側の第一係合溝3
2a及び支持アーム33側の第二係合溝33a内に同時
に係合していて、支持プレート32と支持アーム33と
の回動軸23を中心とした相対回動を完全に阻止してい
るのである。これにより、シートバック30は前傾も後
傾もしないように、シートフレーム20に対してしっか
りと固定されているのであり、このシートバック30等
に取付けた肩かけ安全ベルト60を装着した使用者は当
該乗物用座席100に対してしっかりと支持されるので
ある。このことは当該乗物用座席100をシートレール
10に対して前後動させた場合も、また例えば180゜
回転させた場合も同様である。換言すれば、この乗物用
座席100においては、そのシートクッション21を前
後動及び回転可能なものとしても、肩かけ安全ベルト6
0をシートバック30側に対して連結し得るものとなっ
ているのである。なお、詳細な説明は省略するが、この
乗物用座席100においては、シートフレーム20に設
けたレバー24を操作することにより、シートレール1
0に対してシートフレーム20を固定しているストッパ
11の固定が解除されるものであり、これによりシート
フレーム20のシートレール10に対する前後動を自由
に行えるものである。
【0017】また、シートフレーム20に対して、直接
的には支持されていないフットペダル50についても、
次の理由によって結果的にシートフレーム20に対して
しっかりと支持されているものである。すなわち、フッ
トペダル50は、図5において示すように、支持アーム
33の両側をしっかりと挟み込んでいるとともに、支持
アーム33の連結軸34によって支持アーム33の下端
及び作動装置40を構成しているロッド42の先端にも
連結されているのである。これにより、このフットペダ
ル50は、これが足で押圧するものであっても、その押
圧力に十分耐えながらストップローラ51の作動を確実
にし得るように支持しているものである。
【0018】さて、当該乗物用座席100の後方に位置
する他の人が、この乗物用座席100の側方に位置して
いる非常脱出口70から脱出しようとする場合、乗物用
座席100のシートバック30が例えば図2に示すよう
なままであると脱出ができないのであるが、その場合に
は、当該乗物用座席100のフットペダル50を足等で
押圧するのである。これにより、フットペダル50は、
支持アーム33に力を加えないでかつ作動装置40の状
態如何にかかわらず、支持アーム33の連結軸34を中
心に図4の時計方向に回動されることになり、このフッ
トペダル50の上端に設けたストップローラ51は、支
持プレート32の第一係合溝32a及び支持アーム33
の第二係合溝33aから外れることになるのである。こ
れにより、支持プレート32を中心に見てみると、この
支持プレート32はその当接辺32bが支持アーム33
の係合面33bに当接する以外は規制するものがなくな
るので、シートバック30にこれを前方へ倒す力を加え
れば、支持プレート32は回動軸23を中心に図4の図
示反時計方向に回動し得る状態となるのである。従っ
て、当該乗物用座席100の後方にいた人が、フットペ
ダル50を押圧してからシートバック30に力をかけて
これを前方に押せば、シートバック30は図2の仮想線
にて示したように前方へ大きく倒れるのであり、これに
よりシートバック30によって塞がれていた非常脱出口
70は十分開放されることになるから、乗物用座席10
0の後方にいた人は、この乗物用座席100を設けた乗
物外へ十分脱出し得るものとなるのである。
【0019】勿論、大きく倒したシートバック30を元
に戻す場合には、これをそのまま起こせばよいものであ
る。ストップローラ51は、図示しないスプリングによ
ってフットペダル50とともに支持アーム33側に回動
していて、支持アーム33の第二係合溝33aに係合し
たままの状態にあるが、支持プレート32は略三角形状
のものとしてあり、かつ支持アーム33の第二係合溝3
3a内に係合しているストップローラ51を押動し得る
ようにその角部形状を丸型のものとしてあるから、シー
トバック30を起こすことによりこれに向けて回動して
くる支持プレート32はストップローラ51を押動して
その第一係合溝32a内へのストップローラ51の係合
を許容するのである。以上のようにして、起こされたシ
ートバック30の下端に一体化した支持プレート32
は、再び図4に示したようにストップローラ51によっ
てその支持アーム33に対する回動を規制されるととも
に、その当接辺32bが支持アーム33の係合面33b
に当接することにより、支持アーム33に対して一体的
になるのである。
【0020】また、フットペダル50を押動することに
より、ストップローラ51が前述したように支持アーム
33の第二係合溝33a等から抜け出るが、このとき、
ストップローラ51のローラ支持軸52に対して連結し
た操作ケーブル12が引かれるのである。この操作ケー
ブル12は、シートフレーム20のシートレール10に
対する移動を規制しているストッパ11側に連結してあ
るから、フットペダル50を押動することによってスト
ッパ11の解除(以下に示す実施例においては下動)が
なされる。従って、シートフレーム20はシートレール
10に対して前後動自在なものとなり、そのままこの乗
物用座席100を押せば、例えば前方へ容易に移動され
るのである。すなわち、この乗物用座席100において
は、フットペダル50を押動することにより、シートバ
ック30の前方への倒しと、乗物用座席100全体のシ
ートレール10に対する前方への移動とを同時かつ容易
に伝えるものである。
【0021】・請求項2の乗物用座席100についてこ
の乗物用座席100の作用の大雑把な部分は、上述した
請求項1の乗物用座席100と略同様であるので、図9
〜図12に示した部分を中心に説明する。
【0022】まず、図9及び図10を参照して、シート
バック30が起立状態にある状態から説明すると、シー
トフレーム20と一体的な支持板22の上端に回動軸2
3によって連結されているシートバックフレーム31
は、その下面後部に形成した端面が支持アーム33の上
端面に面接触状態で接着していて、図10に図示した以
上の時計方向への回動はしないようになっている。ま
た、このシートバックフレーム31の下端部に揺動軸3
5aを介して回動可能に連結した揺動プレート35は、
その前端部(図9では図示左端部)とシートバックフレ
ーム31との間に掛装した復帰スプリング35bによっ
て図9の時計方向に付勢されているから、この揺動プレ
ート35の図示下端部に設けた係合ピン36が支持アー
ム33に形成した係合溝33c内に係合してその状態が
しっかりと維持されている。以上のことから、シートバ
ックフレーム31すなわちシートバック30は、支持ア
ーム33に対して図9の実線に示した状態及び図10に
示した状態に維持されているのである。
【0023】ここで、シートバック30のリクライニン
グ、つまり後傾を行いたい場合には、上記請求項1にお
ける乗物用座席100と同様にして作動装置40を作動
させることにより、支持アーム33の下端を前方に引く
ようにするのである。これにより、支持アーム33は回
動軸23を中心に時計方向に少し回動し、一方シートバ
ック30のシートバックフレーム31はこの支持アーム
33に対して前述したように一体的にしてあるから、シ
ートバック30はそのシートバックフレーム31の支持
アーム33に対する一体化を維持しながら作動装置40
の作動量に応じて後傾するのである。勿論、この操作は
当該乗物用座席100に着座している使用者が行うもの
であり、またシートバック30を元の起立状態に戻す場
合には上記とは逆の操作をすればよいものである。
【0024】なお、このシートバック30のリクライニ
ング時においては、フットペダル50の中間部が作動装
置40に連結されているため、このフットペダル50も
支持アーム33とともに回動するが、このフットペダル
50の回動によってはシートバックフレーム31と支持
アーム33とを固定している係合ピン36が支持アーム
33の係合溝33cから外れることはない。係合ピン3
6を支持している揺動プレート35は、復帰スプリング
35bによって図示時計方向に常に付勢されているから
である。つまり、このシートバック30のリクライニン
グ時においては、フットペダル50及びその先端に連結
された作動プレート53はその支持アーム33に対する
位置を全く変えないで、支持アーム33とともに回動す
るのである。
【0025】以上のシートバック30の起立時及びリク
ライニング時のいずれの場合も、シートバック30を構
成しているシートバックフレーム31の下端は、前述し
たような状態で支持アーム33に対してしっかりと維持
されているから、この乗物用座席100がこれに直接支
持した肩かけ安全ベルト60を有したものであっても、
この肩かけ安全ベルト60による乗員の保持を確実に行
うとともに、乗物用座席100全体の支持台に対する回
動及びスライドを十分行いうるものとなっているのであ
る。
【0026】そして、緊急事態が発生して、当該乗物用
座席100の後方にいる乗員が非常脱出口70から脱出
しようとする場合に、当該乗物用座席100のシートバ
ック30が邪魔になるようであれば、この乗物用座席1
00の後部下方に位置しているフットペダル50を押動
するのである。そうすると、このフットペダル50は、
その中間部における作動装置40との連結軸34を中心
に図示時計方向に強制回動されることになり、このフッ
トペダル50の上端に連結した作動プレート53は回動
軸23を中心に図9の図示反時計方向に回動されること
になる。この作動プレート53の後端側には揺動プレー
ト35側の係合突起35cに係合している作動ピン53
bが設けてあって、この作動ピン53bが係合突起35
cを強制的に押動するから、揺動プレート35は復帰ス
プリング35bの作用に抗して図示反時計方向に回動さ
れることになる。これにより、図12に示すように、こ
の揺動プレート35に設けてある係合ピン36が支持ア
ーム33側の係合溝33cから外れるから、シートバッ
クフレーム31すなわちシートバック30の前方への回
動は自由に行えるようになるのである。そこで、当該乗
物用座席100の後方にいる脱出したい乗員は自由にな
ったシートバック30を前方へ押し倒して脱出空間を確
保するのである。
【0027】このシートバック30のシートバックフレ
ーム31と支持アーム33との一体化を再度行うには、
シートバック30を単に引き起こすのみでよい。つま
り、シートバック30を引き起こせば、シートバックフ
レーム31側の係合ピン36は支持アーム33の係合溝
33cに向けて回動し、作動プレート53の作動ピン5
3bを押しながら支持アーム33の係合溝33c内に係
合するからである。係合ピン36が係合溝33cに係合
すれば、この係合ピン36を有した揺動プレート35は
その復帰スプリング35bにより付勢されることになる
から、その係合が外れることはないのである。
【0028】なお、この乗物用座席100においてもフ
ットペダル50側に対して操作ケーブル12が連結して
あり、フットペダル50の押動操作によって操作ケーブ
ル12が引かれることは請求項1の乗物用座席100と
同様である。すなわち、この操作ケーブル12は、シー
トフレーム20のシートレール10に対する移動を規制
しているストッパ11側に連結してあるから、フットペ
ダル50を押動することによってストッパ11の解除
(以下に示す実施例においては下動)がなされる。従っ
て、シートフレーム20はシートレール10に対して前
後動自在なものとなり、そのままこの乗物用座席100
を押せば、例えば前方へ容易に移動されるのである。す
なわち、この乗物用座席100においても、フットペダ
ル50を押動することにより、シートバック30の前方
への倒しと、乗物用座席100全体のシートレール10
に対する前方への移動とを同時かつ容易に伝えるもので
ある。
【0029】・請求項3の乗物用座席100についてま
ず、この乗物用座席100のシートバック30が通常の
状態にある場合には、図17にも示すように、このシー
トバック30のシートバックフレーム31はシートフレ
ーム20の一部に立設した支持板22上の回動軸23に
て支持されている。また、この乗物用座席100におい
ては、その通常時におけるシートバック30の固定は、
シートバックフレーム31の下面を支持アーム33の上
面に当接させることにより行っているのであり、シート
バック30を前倒したい場合に解除機構80を作用させ
るようにしたものである。さらに、支持アーム33に形
成した係合溝33aには、ローラ支持板81に設けたス
トップローラ51が係合していて、これにより支持プレ
ート32すなわちシートバックフレーム31の支持アー
ム33に対する前方への回動が規制されているのであ
り、結果として、シートバック30は図14に示した位
置にて支持固定されているのである。
【0030】ここで、当該乗物用座席100の使用者が
シートバック30のリクライニングを行いたい場合に
は、乗物用座席100の肘掛等に設けた図示しないスイ
ッチを操作することにより、作動装置40をフリーの状
態にしてシートバック30に力を入れるのである。フリ
ーとなった作動装置40は、そのシリンダ41内での圧
力流体の流れが許容されるから、ロッド42が伸縮可能
なものとなり、使用者により後方に押圧されたシートバ
ック30は、支持アーム33を固定点である回動軸23
を中心にして図17の図示時計方向に回動させて、作動
装置40のロッド42をシリンダ41内に押し込むので
ある。その結果、シートバック30が使用者の好みに応
じた角度にまで傾斜すれば、使用者は作動装置40のた
めのスイッチから手を離して作動装置40を再びロック
状態にするのである。これにより、シートバック30
は、使用者の好みに応じて傾斜、すなわちリクライニン
グされるのである。なお、このシートバック30のリク
ライニング状態を図17に示したような元状態に復帰し
たい場合には、使用者が前述したスイッチを操作すると
ともに、シートバック30に力を加えないようにすれば
よいのである。
【0031】勿論、以上のようなリクライニング時等に
おいて、支持アーム33が回動軸23を中心に回動する
ものであるが、この支持アーム33の回動に伴ってロー
ラ支持板81も回動するのである。このローラ支持板8
1には、作動アーム82が一体的に取付けてあってロー
ラ支持板81の先端に設けたストップローラ51を支持
アーム33の係合溝33a内に係合するように付勢する
スプリング83が作動アーム82とシートバックフレー
ム31との間に介装してあるから、この付勢力及び支持
アーム33の回動に伴う回動力以外は力が加わらない。
すなわち、このローラ支持板81及びこれと一体的な作
動アーム82は、これに力を加えない限り支持アーム3
3と動きを共にするものであり、この作動アーム82に
設けたストップローラ51が支持プレート32側の係合
溝32aから外れることはないのである。
【0032】前述のようなリクライニング時及び元位置
にあるシートバック30は、図17に示すように、その
シートバックフレーム31の下端に位置する部分がシー
トフレーム20に固定した左右一対の支持板22に各回
動軸23を介して連結されているため、シートフレーム
20に対して安定的に回動するものとなっていることは
当然として、十分な強度でシートフレーム20に支持さ
れているのである。これにより、シートバック30は前
傾も後傾もしないように、シートフレーム20に対して
しっかりと固定されているのであり、このシートバック
30等に取付けた肩かけ安全ベルト60を装着した使用
者は当該乗物用座席100に対してしっかりと支持され
るのである。このことは当該乗物用座席100をシート
レール10に対して前後動させた場合も、また例えば1
80゜回転させた場合も同様である。換言すれば、この
乗物用座席100においては、そのシートクッション2
1を前後動及び回転可能なものとしても、肩かけ安全ベ
ルト60をシートバック30側に対して連結し得るもの
となっているのである。なお、詳細な説明は省略する
が、この乗物用座席100においては、シートフレーム
20に設けたレバーを操作することにより、シートレー
ル10に対してシートフレーム20を固定しているスト
ッパ11の固定が解除されるものであり、これによりシ
ートフレーム20のシートレール10に対する前後動を
自由に行えるものである。
【0033】さて、当該乗物用座席100の後方に位置
する他の人が、この乗物用座席100の側方に位置して
いる非常脱出口70から脱出しようとする場合、乗物用
座席100のシートバック30が例えば図14の実線に
示すようなままであると脱出ができないのであるが、そ
の場合には、当該乗物用座席100のシートバック30
の上部を手等で押圧するのである。むしろ、緊急時にお
いては、当該乗物用座席100の後方に位置する他の人
は、自然と手を前の伸ばすものであり、本考案の乗物用
座席100にあっては、以下に述べるように、その手を
伸ばした先にシートバック30の前倒が行える操作板8
6を配置しているのであり、これにより、当該乗物用座
席100の後方に位置する他の人の緊急時における非常
脱出口70からの脱出状態を、意識しないで確保し得る
ものとなっているのである。
【0034】すなわち、シートバック30の上部におい
ては、図15、図16及び図18に示すように、シート
バック30の略全幅にわたって、つまり当該乗物用座席
100の後方に位置する他の人が緊急時に思わず伸ばし
た手を確実に受け得るものとした操作板86が配置して
あって、この操作板86はシートバックフレーム31の
上端に形成した支持部31aを中心に揺動するものとな
っている。また、この操作板86のシートバックフレー
ム31側には操作アーム86aがシートバックフレーム
31内に向けて延出させてあり、この操作アーム86a
には、解除機構80の作動アーム82に一端を連続した
コントロールケーブル84の他端が連結してある。従っ
て、当該乗物用座席100の後方に位置する使用者がシ
ートバック30の上部を押圧すれば、自然と操作板86
を押圧することになる。これにより、操作板86の操作
アーム86aに連結したコントロールケーブル84が引
かれることになり、この作用によってシートバックフレ
ーム31の下方に設けた作動アーム82及びローラ支持
板81がスプリング83の付勢力に抗して回動され、ロ
ーラ支持板81に設けたストップローラ51が支持アー
ム33の係合溝33aから外れるのである。
【0035】これにより、支持アーム33を中心に見て
みると、この支持アーム33はその係合溝33aがシー
トバックフレーム31の下面に当接する以外は規制する
ものがなくなるので、シートバック30にこれを前方へ
倒す力を加えれば、シートバック30のシートバックフ
レーム31は回動軸23を中心に図17の図示反時計方
向に回動し得る状態となるのである。従って、当該乗物
用座席100の後方にいた人が、シートバック30の上
部背面を押圧しながらシートバック30に力をかけてこ
れを前方に押せば、シートバック30は前方へ大きく倒
れるのであり、これによりシートバック30によって塞
がれていた非常脱出口70は十分開放されることになる
から、乗物用座席100の後方にいた人は、この乗物用
座席100を設けた乗物外へ十分脱出し得るものとなる
のである。
【0036】また、シートバック30の上部を押圧する
ことにより、ストップローラ51のローラ支持軸52に
対して連結した操作ケーブル12が引かれるのである。
この操作ケーブル12は、シートフレーム20のシート
レール10に対する移動を規制しているストッパ11側
に連結してあるから、シートバック30の上部を押圧す
ることによってストッパ11の解除がなされるのであ
る。従って、シートフレーム20はシートレール10に
対して前後動自在なものとなり、そのままこの乗物用座
席100を押せば、例えば前方へ容易に移動されるので
ある。
【0037】以上のように、この乗物用座席100にお
いては、シートバック30の上部を押圧することによ
り、シートバック30の前方への倒しと、乗物用座席1
00全体のシートレール10に対する前方への移動とを
同時かつ容易に伝えるものである。
【0038】
【実施例】次に、各請求項の考案に係る乗物用座席10
0を、図面に示した実施例について、詳細に説明する。
【0039】・請求項1の乗物用座席100について図
1及び図2には、通常状態にある乗物用座席100の正
面図及び側面図が示してあり、この乗物用座席100は
図13に示すように、乗物内に固定した支持台上のシー
トレール10に対してシートフレーム20を前後動自在
に組付けて構成したものである。なお、乗物の当該乗物
用座席100が設置される部分の側方には、図2にも示
したように、乗員のための非常脱出口70が設けられる
ものであり、この乗物内には当該乗物用座席100を、
二つ並列するものである。
【0040】シートクッション21を支持するシートフ
レーム20は、シートレール10を支持する支持台とは
別体のものとして構成してあり、シートレール10上に
前後動自在に組付けてある。このシートフレーム20の
シートレール10に対する固定は、図13に示すよう
に、シートレール10側に上下動可能に設けたストッパ
11の上端をこのシートフレーム20の一部に係合させ
ることにより行っているものであり、このストッパ11
の上下動はシートレール10側に設けたレバー24を操
作することにより行うものである。また、本実施例にお
いては、レバー24の回動軸に対して支持板13が一体
的に取付けてあり、この支持板13には操作ケーブル1
2が連結してある。この操作ケーブル12は、その他端
を後述するフットペダル50に連結されるものである。
【0041】また、シートフレーム20に対しては、図
3及び図4にて示すように、複数の支持板22が一体的
に設けてあり、これら各支持板22によって回動軸23
を支持するようにしてある。そして、これら各回動軸2
3によって、シートバック30のためのシートバックフ
レーム31がシートフレーム20に対して傾動可能に連
結してあるのである。
【0042】本考案に係る乗物用座席100のシートバ
ックフレーム31にあっては、図7に示すように、その
略全体を一体的なものとして形成してあるが、その下端
にはシートバックフレーム31側と一体的な支持プレー
ト32と、この支持プレート32に対して回動軸23を
中心に回動し得る支持アーム33とを有したものとして
構成したものである。すなわち、シートバックフレーム
31の下端に一体的に位置する支持プレート32は、図
3及び図4にも示すように、回動軸23を一つの頂点と
する略三角形状をしたものであり、シートバックフレー
ム31にビス等により一体的に連結したものである。ま
た、この支持プレート32の一つの辺は、図4にも示し
たように、回動軸23から図示右下に傾斜するものとな
っており、これが支持アーム33側の係合面33bに当
接するものである。一方、回動軸23に上端を回動自在
に連結した支持アーム33には、第一係合溝32aの当
接辺32bが当接する係合面33bが形成してあり、こ
の支持アーム33及び支持プレート32が回動軸23を
同軸として連結され、かつ第一係合溝32aの当接辺3
2bが支持アーム33の係合面33bに当接することに
より、この支持アーム33に対する支持プレート32の
図4に示した状態からの図示時計方向への回動を規制す
るものである。
【0043】また、以上の支持プレート32には、図
4、図6及び図8に示すように、後述のフットペダル5
0に支持したストップローラ51が乗物用座席100の
後方から係合するための第一係合溝32aが形成してあ
り、この第一係合溝32aに対応する第二係合溝33a
が支持アーム33側にも形成してある。
【0044】支持アーム33の下端には、図3及び図4
に示したように、連結軸34が設けてあり、この連結軸
34に対しては、図5に示すように、作動装置40を構
成しているロッド42の後端とフットペダル50が回動
可能に連結してある。作動装置40は、シートバック3
0をリクライニングさせるための所謂リクライニング装
置を構成するものであり、本考案に係るこの乗物用座席
100においては、圧力流体を封入したシリンダ41
と、このシリンダ41内の圧力流体の流れによって伸縮
されるロッド42とによって構成したものである。本実
施例における作動装置40は、シリンダ41内の圧力流
体の力によってロッド42が押し出されるタイプのもの
であり、またこのロッド42の固定は、例えば乗物用座
席100の肘掛等に設けたスイッチを操作することによ
り操作ケーブル43を介して解除されるようになってい
るものである。勿論、この作動装置40のシリンダ41
は、シートフレーム20に対して傾動可能に連結してあ
る。
【0045】以上のような作動装置40と連結軸34に
て支持アーム33側に連結されるフットペダル50は、
図3〜図6に示したように、支持アーム33の下端及び
作動装置40のロッド42の後端を挟み込むように形成
したものであり、支持アーム33の連結軸34を中心に
回動するものである。また、このフットペダル50の上
端には、図4及び図6に示したように、支持プレート3
2の第一係合溝32a及び支持アーム33の第二係合溝
33aに同時に係合するストップローラ51が取付けて
ある。そして、このストップローラ51をフットペダル
50に対して回動自在に支持してローラ支持軸52の一
方の外端には、図6に示したように、連結アーム55が
一体的に設けてあり、この連結アーム55に、シートレ
ール10とシートフレーム20とを係合させるためのス
トッパ11に連結した操作ケーブル12の他端が連結し
てあるのである。すなわち、このフットペダル50は、
これを踏み込む、つまり押動することにより、シートフ
レーム20側の支持プレート32と、作動装置40側の
支持アーム33との係合を行うストップローラ51の各
係合解除を行うとともに、これと同時に、ストッパ11
によるシートレール10に対するシートフレーム20の
移動規制を解除するものである。
【0046】また、本実施例に係る乗物用座席100
は、これを室内容積が限定された乗物の室内に設置する
ものであるため、各シートバック30に対して肩かけ安
全ベルト60を図1に示したように設けたものであり、
この肩かけ安全ベルト60は乗物用座席100以外に連
結はされていないものである。
【0047】なお、本実施例に係る乗物用座席100に
おいては、図1及び図2に示したように、シートレール
10を設けた支持台に対して収納ボックス14が設けて
ある。この収納ボックス14は、例えばライフジャケッ
ト等を収納するものであり、その前面側に蓋体15が容
易に外せるように設けてある。すなわち、この蓋体15
は、その下端にて収納ボックス14の開口部に係合させ
て止めるものであり、その前面に設けた図示しない引金
を引くことにより収納ボックス14に対する係合を解除
して分離できるようにしたものである。
【0048】・請求項2に係る乗物用座席100につい
てこの乗物用座席100の概略は、上記請求項1の乗物
用座席100と同様であるが、その請求項1の乗物用座
席100と異なる部分は、図9〜図12に示してある。
すなわち、この請求項2に係る乗物用座席100におい
ては、通常時におけるシートバック30のシートバック
フレーム31と、これを作動装置40に連結するための
支持アーム33との固定を、シートバックフレーム31
側に設けた揺動プレート35の先端に設けた係合ピン3
6を支持アーム33の係合溝33cに係合することによ
り行っているのである。
【0049】図9及び図10には、このシートバック3
0を構成しているシートバックフレーム31の起立状態
が示してあり、このシートバックフレーム31は、シー
トフレーム20の後部に固定的に立設した支持板22に
対してその回動軸23により回動すなわち傾動可能に連
結してある。この回動軸23には支持アーム33も回動
自在に連結してあり、この支持アーム33の下端には作
動装置40を構成しているロッド42の後端が回動可能
に連結してある。また、このシートバックフレーム31
の下端と支持アーム33の上端には、互いに当接して両
者の相対回動を規制する当接面がそれぞれ形成してあ
り、図9及び図10にはこれらの当接面が当接し合って
いる状態が示してある。すなわち、各シートバックフレ
ーム31と支持アーム33との各当接面が図10に示し
た状態で当接し合うことにより、支持アーム33に対す
るシートバックフレーム31の図示時計方向の回動が規
制されているのである。
【0050】シートバックフレーム31と支持アーム3
3とを連結している回動軸23には、図11に示すよう
に、略三角形状の作動プレート53が回動可能に連結し
てあり、この作動プレート53の図示左端に設けた連結
軸53aにはフットペダル50の上端が連結してある。
勿論、このフットペダル50は、前述した請求項1に係
る乗物用座席100と同様に、その中間部にて作動装置
40を構成しているロッド42に対して連結軸34によ
り連結してある。一方、作動プレート53の図示右端側
には作動ピン53bが形成してあり、この作動ピン53
bはシートバックフレーム31側に設けた揺動プレート
35の係合突起35cに係合し得るようにしてある。
【0051】揺動プレート35は、その揺動軸35aに
よってシートバックフレーム31の下端後部に回動自在
に連結してあるものであり、その下端には、支持アーム
33の上部後面に形成した係合溝33cに係合し得る係
合ピン36が一体的に設けてある。また、この揺動プレ
ート35は、その揺動軸35aから前方に突出させたア
ーム部を有しているものであり、このアーム部には、一
端をシートバックフレーム31側に係止させた復帰スプ
リング35bの他端が連結してある。つまり、この揺動
プレート35は、復帰スプリング35bにより常に図示
時計方向に回動すべく付勢されているものであり、その
下端に設けた係合ピン36を支持アーム33の係合溝3
3c側に積極的に係合するようにしているものである。
【0052】なお、この乗物用座席100のその他の構
成については、上述した請求項1に係る乗物用座席10
0と同様であるので、その説明は省略する。また、本実
施例においては、図10及び図12に示すように、フッ
トペダル50の上端と作動プレート53とを連結してい
る連結軸53aには、作動プレート53に内蔵した復帰
スプリング54が係合するようにしてある。すなわち、
フットペダル50を連結している連結軸53aは、作動
プレート53に形成した横方向の長穴内を移動し得るよ
うにしてあるものであり、この連結軸53aは復帰スプ
リング54によって常に図示左方(乗物用座席100の
前方側)に押圧されているものである。これにより、押
動されたフットペダル50の回動力はこの復帰スプリン
グ54を介して弾発的に作動プレート53側に伝達され
るとともに、押動されないときのフットペダル50の復
帰を復帰スプリング54によって確実に行うようにして
いるものである。
【0053】・請求項3に係る乗物用座席100につい
てこの乗物用座席100の概略は、上記請求項1及び請
求項2の乗物用座席100と同様であるが、その請求項
1及び請求項2の乗物用座席100と異なる部分は、図
14〜図18に示してある。すなわち、この請求項3に
係る乗物用座席100においては、通常時におけるシー
トバック30のシートバックフレーム31と、これを作
動装置40に連結するための支持アーム33との固定
を、シートバックフレーム31の下面を支持アーム33
の上面に当接させることにより行っているのであり、シ
ートバック30を前倒したい場合に解除機構80を作用
させるようにしたものである。
【0054】すなわち、この解除機構80は、まず、図
15及び図17に示したように、上述したストップロー
ラ51を支持するローラ支持板81と、このローラ支持
板81と一体的な作動アーム82を備えているものであ
り、これらのローラ支持板81及び作動アーム82は、
シートバックフレーム31の下端に設けた連結軸85に
よって、シートバックフレーム31に対して回動可能と
したものである。そして、作動アーム82の図17の図
示左右両端部にはスプリング83及びコントロールケー
ブル84がそれぞれ連結してあって、スプリング83は
その他端をシートバックフレーム31側に連結したもの
であり、作動アーム82を図17の図示時計方向に回動
復帰すべく常に付勢するものである。また、コントロー
ルケーブル84は、図15、図16及び図18に示すよ
うに、その他端をシートバックフレーム31の上部に位
置する操作板86側の操作アーム86aに連結したもの
であり、作動アーム82を図17の図示反時計方向に回
動するものである。勿論、ローラ支持板81に設けたス
トップローラ51は、請求項1等の乗物用座席100に
おけるのと同様に、シートバック30の前倒を規制する
ためのものであり、通常の状態にあっては支持アーム3
3の図示右側側面に形成した係合溝33a内に係合する
ものである。
【0055】つまり、この請求項3の乗物用座席100
においては、図17に明瞭に示したように、シートフレ
ーム20に一体化した支持板22の上端に対して、回動
軸23によってシートバックフレーム31の下端と支持
アーム33の上端とを回動自在に連結してあり、この支
持アーム33の下端には作動装置40を構成しているロ
ッド42が連結軸34により連結してある。そして、こ
の支持アーム33の図示右側側面には係合溝33aが形
成してあって、この係合溝33a内にローラ支持板81
に設けたストップローラ51が係合しているのである。
【0056】解除機構80を構成して一端が上記作動ア
ーム82に連結したコントロールケーブル84の他端
は、図15、図16及び図18に示したように、シート
バックフレーム31の上部に位置する操作板86側の操
作アーム86aに連結してあるが、これら操作板86及
び操作アーム86aの構成は次のようにしてある。すな
わち、操作板86は、シートバックフレーム31の上部
の略全幅にわたって位置する大きさのものであり、その
上端側には支持軸87が略水平状態となるように一体化
してある。また、この支持軸87は、シートバックフレ
ーム31の上端に一体化した支持部31aに対して回動
自在に連結したものであり、これにより、操作板86は
シートバックフレーム31に対して回動可能に支持され
ているのである。さらに、この操作板86の内面側には
操作アーム86aが一体的に形成してあって、この操作
アーム86aの先端に前述したコントロールケーブル8
4の他端が連結してあるのである。勿論、この操作板8
6はシートバックフレーム31側に向けて回動するもの
であるから、その回動を十分許容するために、本実施例
においては、図18にも示したように、シートバックフ
レーム31の該当部分に収納部31bが形成してある。
また、この操作板86は、常に図18に示した状態に復
帰しなければならないものであるから、この操作板86
とシートバックフレーム31間には、図16に示したよ
うに、復帰スプリング88が掛装してある。
【0057】従って、当該乗物用座席100の後方にい
た人が、シートバック30の上部背面を押圧しながらシ
ートバック30に力をかけてこれを前方に押せば、シー
トバック30は前方へ大きく倒れるのであり、これによ
りシートバック30によって塞がれていた非常脱出口7
0は十分開放されることになるから、乗物用座席100
の後方にいた人は、この乗物用座席100を設けた乗物
外へ十分脱出し得るものとなるのである。
【0058】なお、これらの解除機構80を構成してい
るローラ支持板81、コントロールケーブル84あるい
は操作板86等は、図14にも示したように、シートバ
ック30を構成しているクッション材や表装材によって
完全に包まれてしまうものであり、この解除機構80そ
れ自体が部分的にも外部に露出することはないものであ
る。また、この請求項3にかかる乗物用座席100にお
いては、ストップローラ51側に対して操作ケーブル1
2が連結してあり、操作板86の押動操作によって操作
ケーブル12が引かれるものである。すなわち、この操
作ケーブル12は、シートフレーム20のシートレール
10に対する移動を規制しているストッパ11側に連結
してあるから、操作板86を押動することによってスト
ッパ11の解除がなされるのである。従って、解除機構
80の操作板86を操作したとき、シートフレーム20
はシートレール10に対して前後動自在なものとなり、
そのままこの乗物用座席100を押せば、例えば前方へ
容易に移動されるのである。すなわち、この乗物用座席
100においても、操作板86を押圧することにより、
シートバック30の前方への倒しと、乗物用座席100
全体のシートレール10に対する前方への移動とを同時
かつ容易に伝えるものである。
【0059】なお、上記実施例においては、操作板86
をシートバックフレーム31の上部に対して回動自在に
連結して、これに操作アーム86aを連結した例を示し
たが、この操作アーム86aはヘッドレスト90側に一
体的に連結して実施してもよいものである。すなわち、
図14に示した実施例にあっては、ヘッドレスト90の
支持が、これに一体化した支持軸91をシートバックフ
レーム31の上部に対して抜差自在にすることにより行
われているが、ヘッドレスト90の支持軸91をシート
バックフレーム31の上部に対して回動自在に連結する
とともに、この支持軸91に操作アーム86aを一体化
するのである。これにより、ヘッドレスト90を押圧す
ることにより、シートバック30の前方への倒しを行う
ことができるのである。
【0060】
【考案の効果】以上説明した通り、請求項1に係る考案
においては、「シートバックフレーム31の下端に回動
軸23を一つの頂点とする略三角形で後面側に開放した
第一係合溝32aを有した支持プレート32を一体的に
設けるとともに、回動軸23を介してシートバックフレ
ーム31の下端にて回動しかつ支持プレート32側の第
一係合溝32aに対応する第二係合溝33aを有した支
持アーム33をシートバックフレーム31に設けて、支
持プレート32の回転軸23の下方に位置する一つの辺
32bが支持アーム33側に形成した係合面33bに係
合するようにするとともに、支持アーム33の下端に作
動装置40の一端及びフットペダル50を回動自在に連
結し、このフットペダル50の上端に支持プレート32
側の第一係合溝32a及び支持アーム33側の第二係合
溝33aに同時に係合し得るストップローラ51を支持
し、かつこのストップローラ51側にシートレール10
とシートフレーム20とのストッパ11を操作する操作
ケーブル12を連結したこと」にその構成上の特徴があ
り、これにより、リクライニング装置として圧力流体を
封入した作動装置を採用する場合に、そのシートバック
の前倒及びシートフレームの前動をフットペダルの押動
によって同時に行うことのできる乗物用座席を簡単な構
成によって提供することができるのである。
【0061】また、請求項2に係る考案においては、
「支持台上のシートレール10に対して前後動自在に組
付けたシートフレーム20上のシートクッション21
と、シートフレーム20に対して回動軸23にて傾動自
在に取り付けたシートバックフレーム31により構成さ
れて肩かけ安全ベルト60を有するシートバック30
と、このシートバック30に所定方向の付勢力を付与す
べく当該シートバック30とシートフレーム20間に介
装した作動装置40とを備えた乗物用座席100におい
て、シートバックフレーム31の下端部を、シートフレ
ーム20と一体的な支持板22の上端にその回動軸23
によって傾動自在に支持するとともに、回動軸23に作
動プレート53及び支持アーム33の各上端を回動可能
に連結し、支持アーム33の下端に作動装置40の後端
とフットペダル50の中間部とを連結し、このフットペ
ダル50の上端を作動プレート53の前方側に連結し、
かつシートバックフレーム31の下端部に、先端に係合
ピン36を備えてこれを復帰スプリング35bにより常
に前方へ付勢するようにした揺動プレート35を揺動可
能に連結して、係合ピン36を支持アーム33の後部上
端側に設けた係合溝33c内に係合させたとき、シート
バック30をその起立位置に保持するとともに、フット
ペダル50を押圧したとき、シートバック30を前傾さ
せて、シートフレーム20のシートレール10に対する
動きを許容するようにしたこと」にその構成上の特徴が
あり、これにより、上記請求項1に係る乗物用座席10
0と同様な効果を有している他に、次のような効果をも
有しているのである。
【0062】すなわち、この請求項2に係る乗物用座席
100においては、シートバックフレーム31と支持ア
ーム33との一体化を行うための係合ピン36をシート
バックフレーム31側に連結した揺動プレート35に設
けるとともに、この揺動プレート35を復帰スプリング
35bによって係合ピン36が支持アーム33の係合溝
33cに常に係合する方向に付勢するようにしているか
ら、通常時におけるシートバックフレーム31と支持ア
ーム33との一体化を確実に行うことができるのであ
る。
【0063】また、請求項3に係る乗物用座席100に
おいては、シートバック30を構成する支持アーム33
の下端に作動装置40の一端を回動自在に連結し、この
支持アーム33の上端をシートバックフレーム31の下
端に連結軸85によって回動自在に連結するとともに、
この支持アーム33の側面にストップローラ51が係合
する係合溝33aを形成し、シートバックフレーム31
の下端にストップローラ51を有するローラ支持板81
とこれと一体的な作動アーム82とを回動自在に設ける
とともに、作動アーム82に一端を連結したコントロー
ルケーブル84の他端を、シートバックフレーム31の
上部に揺動自在に設けた操作板86の操作アーム86a
に連結することによって解除機構80を構成したので、
シートバック30の上部を押圧したとき、シートバック
30を前傾させるとともに、シートフレーム20のシー
トレール10に対する動きを許容することができるので
ある。つまり、この乗物用座席100によれば、シート
バックの支持剛性を十分確保することができることは勿
論のこと、フットペダルではなくシートバックの背面上
部に設けた操作板によって、シートバックの前倒及びシ
ートフレームの前動を緊急時においても容易に行うこと
ができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る乗物用座席の正面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】請求項1に係る乗物用座席100のシートフレ
ームに対するシートバックフレームの連結状態を示す部
分拡大側面図である。
【図4】図3の要部拡大部分側面図である。
【図5】図4の1−1線に沿ってみた部分拡大断面図で
ある。
【図6】図4の2−2線に沿ってみた部分拡大断面図で
ある。
【図7】シートバックフレームの側面図である。
【図8】図7の要部拡大部分側面図である。
【図9】請求項2に係る乗物用座席のシートフレームに
対するシートバックフレームの連結状態を示す部分拡大
側面図である。
【図10】シートバックが起立状態にあるときの支持ア
ームとシートバックフレームとの連結状態を示す部分拡
大側面図である。
【図11】図10の側面図である。
【図12】シートバックを前方へ倒したときの支持アー
ムとシートバックフレームとの連結状態を示す部分拡大
側面図である。
【図13】同乗物用座席の支持台とシートレールとの関
係を示す拡大側面図である。
【図14】本考案の請求項3に係る乗物用座席の側面図
である。
【図15】同乗物用座席のシートバックを構成するシー
トバックフレームの側面図である。
【図16】同シートバックフレームの背面図である。
【図17】同乗物用座席のシートフレームに対するシー
トバックフレームの連結状態を示す部分拡大側面図であ
る。
【図18】同乗物用座席のシートバックを構成するシー
トバックフレームの部分拡大側面図である。
【符号の説明】
100 乗物用座席 10 シートレール 11 ストッパ 12 操作ケーブル 20 シートフレーム 21 シートクッション 22 支持板 23 回動軸 30 シートバック 31 シートバックフレーム 32 支持プレート 32a 第一係合溝 32b 当接辺 33 支持アーム 33a (第二)係合溝 33b 係合面 33c 係合溝 34 連結軸 35 揺動プレート 35a 揺動軸 35b 復帰スプリング 35c 係合突起 36 係合ピン 40 作動装置 41 シリンダ 42 ロッド 50 フットペダル 51 ストップローラ 52 ローラ支持軸 53 作動プレート 53a 連結軸 53b 作動ピン 54 復帰スプリング 60 肩かけ安全ベルト 70 非常脱出口 80 解除機構 81 ローラ支持板 82 作動アーム 83 スプリング 84 コントロールケーブル 85 連結軸 86 操作板 86a 操作アーム 87 支持軸

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持台上のシートレールに対して前後動
    自在に組付けたシートフレーム上のシートクッション
    と、前記シートフレームに対して回動軸にて傾動自在に
    取り付けたシートバックフレームにより構成されて肩か
    け安全ベルトを有するシートバックと、このシートバッ
    クに所定方向の付勢力を付与すべく当該シートバックと
    前記シートフレーム間に介装した作動装置とを備えた乗
    物用座席において、 前記シートバックフレームの下端に前記回動軸を一つの
    頂点とする略三角形で後面側に開放した第一係合溝を有
    した支持プレートを一体的に設けるとともに、前記回動
    軸を介して前記シートバックフレームの下端にて回動し
    かつ前記支持プレート側の第一係合溝に対応する第二係
    合溝を有した支持アームを前記シートバックフレームに
    設けて、前記支持プレートの前記回転軸の下方に位置す
    る一つの辺が前記支持アーム側に形成した係合面に係合
    するようにするとともに、 前記支持アームの下端に前記作動装置の一端及びフット
    ペダルを回動自在に連結し、このフットペダルの上端に
    前記支持プレート側の第一係合溝及び前記支持アーム側
    の第二係合溝に同時に係合し得るストップローラを支持
    し、かつこのストップローラ側に前記シートレールとシ
    ートフレームとのストッパを操作する操作ケーブルを連
    結して、 前記フットペダルを押圧したとき、前記シートバックを
    前傾させるとともに、前記シートフレームのシートレー
    ルに対する動きを許容するようにしたことを特徴とする
    乗物用座席。
  2. 【請求項2】 支持台上のシートレールに対して前後動
    自在に組付けたシートフレーム上のシートクッション
    と、前記シートフレームに対して回動軸にて傾動自在に
    取り付けたシートバックフレームにより構成されて肩か
    け安全ベルトを有するシートバックと、このシートバッ
    クに所定方向の付勢力を付与すべく当該シートバックと
    前記シートフレーム間に介装した作動装置とを備えた乗
    物用座席において、 前記シートバックフレームの下端部を、前記シートフレ
    ームと一体的な支持板の上端にその回動軸によって傾動
    自在に支持するとともに、前記回動軸に作動プレート及
    び支持アームの各上端を回動可能に連結し、 前記支持アームの下端に前記作動装置の後端とフットペ
    ダルの中間部とを連結し、このフットペダルの上端を前
    記作動プレートの前方側に連結し、かつ前記シートバッ
    クフレームの下端部に、先端に係合ピンを備えてこれを
    復帰スプリングにより常に前方へ付勢するようにした揺
    動プレートを揺動可能に連結して、 前記係合ピンを前記支持アームの後部上端側に設けた係
    合溝内に係合させたとき、前記シートバックをその起立
    位置に保持するとともに、前記フットペダルを押圧した
    とき、前記シートバックを前傾させて、前記シートフレ
    ームのシートレールに対する動きを許容するようにした
    ことを特徴とする乗物用座席。
  3. 【請求項3】 支持台上のシートレールに対して前後動
    自在に組付けたシートフレーム上のシートクッション
    と、シートフレームに対して回動軸にて傾動自在に取り
    付けたシートバックフレームにより構成されて肩かけ安
    全ベルトを有するシートバックと、このシートバックに
    所定方向の付勢力を付与すべく当該シートバックとシー
    トフレーム間に介装した作動装置とを備えた乗物用座席
    において、 シートバックを構成する支持アームの下端に前記作動装
    置の一端を回動自在に連結し、この支持アームの上端を
    シートバックフレームの下端に連結軸によって回動自在
    に連結するとともに、この支持アームの側面にストップ
    ローラが係合する係合溝を形成し、 前記シートバックフレームの下端にストップローラを有
    するローラ支持板とこれと一体的な作動アームとを回動
    自在に設けるとともに、作動アームに一端を連結したコ
    ントロールケーブルの他端を、シートバックフレームの
    上部に揺動自在に設けた操作板の操作アームに連結する
    ことによって解除機構を構成して、 前記シートバックの上部を押圧したとき、シートバック
    を前傾させるとともに、シートフレームのシートレール
    に対する動きを許容するようにしたことを特徴とする乗
    物用座席。
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