JPH07119986B2 - ハロゲン化銀感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀感光材料

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JPH07119986B2
JPH07119986B2 JP62118519A JP11851987A JPH07119986B2 JP H07119986 B2 JPH07119986 B2 JP H07119986B2 JP 62118519 A JP62118519 A JP 62118519A JP 11851987 A JP11851987 A JP 11851987A JP H07119986 B2 JPH07119986 B2 JP H07119986B2
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/388Processes for the incorporation in the emulsion of substances liberating photographically active agents or colour-coupling substances; Solvents therefor

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、還元性物質の存在のもとで開裂し写真的に有
利な種々の効果を選択的に発揮する機能性化合物を特定
の層に、均一安定かつ効果的に内蔵させたハロゲン化銀
感光材料に関するもので、とくにイメージ・シヤープネ
ス、調子再現、や色再現性や取扱いやすさが改良された
黒白またはカラー感光材料に関するものである。
(従来の技術とその問題点) ハロゲン化銀感光材料は、支持体の上に下塗り層、ハロ
ゲン化銀感光層、中間層、フイルター層、保護層やハレ
ーシヨン防止層などの多数の親水性コロイド層が設けら
れており、性能向上や取扱いやすさの改善などにより益
々層の数が多くなる傾向にある。
感光材料には、感光性ハロゲン化銀粒子の他に、増感色
素、現像促進剤、カブリ防止剤や安定剤などのいわゆる
添加剤;染料や界面活性剤や酸化防止剤、とくにカラー
感光材料の場合には、カラーカプラー類、色像安定剤、
混色防止剤、紫外線吸収剤やポリマーラテツクスなど例
えばリサーチ・デイスクロージヤーDR-17643号やDR1871
6号などの記載のように多くの写真用素材が用いられて
いる。これらの素材とくに写真性能に直接的にかかわる
素材は本来、各種に独立に含有、固定できることが望ま
れるが必ずしも充分ではない。例えば増感色素やカブリ
防止剤などはハロゲン化銀粒子に吸着せしめて固定して
いる。しかしその吸着の強さは充分でなく、経時安定性
劣化の1要因となつている。またカラー・カプラーや、
色像安定剤、混色防止剤などは、その分子を疎水性にし
てかつバラスト基をつけて、オイルやポリマーを用いて
微粒子分散して固定している。このため嵩が大きく層膜
が厚くイメージ・シヤープネスが劣化する1要因となつ
ている。一方、フイツシヤー型カラー・カプラーは、バ
ラスト基に水溶性基をつけてアルカリ溶液にして分散・
固定化を行つたが、製造時に固形体が発生し、塗布ムラ
やスポツトの発生の1要因となり、現在は使用しない傾
向にある。さらに染料類は固定する良い方法がなく多く
は各層に一様に含有されている。媒染層を用いる方法も
あるが各層の中の特定の層として設けるのに難点があ
る。そのために現在、イエロー・フイルター層やハレー
シヨン防止層にはコロイド銀が用いられている。
固定された素材の多くは、画像とその保存性などに直接
関連する素材を除いて、画像形成処理後、層から除去し
なくてはならないが多くは不充分である。例えば染料と
か増感色素は残色が多いとして改良が望まれている。
(発明の目的) 本発明の目的の第1は新しい機構を導入して感光材料の
特定の親水性コロイド層に選択的に前記の機能性化合物
を含有せしめたハロゲン化銀感光材料の提供にある。そ
の第2は、還元性物質の存在のもとで開裂し写真的に有
利な効果を発揮する機能性化合物を用いて、目的により
1つには画像形成処理工程で一様に、あるいは別に間接
的にハロゲン化銀の現像に依存し、逆画像様に機能性化
合物を開裂して有利な効果を発揮させて、写真性能を改
良されがハロゲン化銀感光材料の提供にある。その他の
目的は、本明細書の記載により理解されよう。またその
有用な適用例が理解されよう。
(発明の構成) 本発明の目的は、支持体上に、少くとも2層の親水性コ
ロイド層をもつハロゲン化銀感光材料において、前記親
水性コロイド層の少なくとも1層が次の一般式〔I〕に
よつて表わされる化合物を水または水可溶性有機溶剤を
用いて、中性以下のpHで親水性コロイド中に分散して含
有させてなるものであることを特徴とするハロゲン化銀
感光材料によつて達成された。
一般式〔I〕 PWRTimetPUG 本発明の特長は第1に一般式〔I〕によつて表わされる
化合物いわば本発明による機能性化合物にある。この化
合物は還元性物質の存在のもとで開裂し写真的に有用な
機能を示すかあるいは機能性化合物自体が写真的に有用
な機能を持ち、これが開裂分解し特定の親水性コロイド
層から離脱することができる。ここで還元性物質は、通
常の親水性コロイド層の状態例えば酸性ないし中性では
還元性物質として作用せず画像形成処理液(例えばアル
カリ性現像液)によつて作用するような形で感光材料に
含ませておくこともできるし、また画像形成処理液に含
有させてもよい。
例えばPUG基が染料残基である場合について、説明しよ
う。この場合の使用法の1例として本発明による機能性
染料を保護層に含有せしめて特定分光吸収波長域の感度
を低下させるという使用法がある。この機能性染料を還
元性物質の存在もとで一様に開裂せしめれば染料残基は
感光材料から処理液に溶出するので残色を残さない。
本発明の特長は第2に、本発明の機能性化合物を感光材
料の特定の親水性コロイド層に含有させる方法にある。
本発明による機能性化合物は少くとも1ケの水溶性基、
例えばスルホン酸基またはその塩、カルボキシル基また
はその塩、硫酸基またはその塩、燐酸基またはその塩や
ヒドロキシル基またはスルフアミド基、やホルムアミド
基などを持つている。またバラスト基として炭素数が4
(C4)という)ないし18(C18という)の脂肪族基(例
えば置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐のアルキル
基、アルキレン基などとくに脂肪族基置換のスルフアモ
イル基やカルバモイル基など)を有するのが好ましい。
本発明による機能性化合物は、水に溶解してミセルを形
成しやすく、クラフト現象を示しやすい。とくにクラフ
ト温度が約110℃以下の好ましくは100℃以下のものが好
しい。クラフト現象やクラフト温度についてはJ.L.Moil
lietら著「Surface Activity」第2版(1961年)26頁な
いし27頁に記載がある。クラフト温度は実際には後述の
実施例に記載の方法によつて求めることができる。
クラフト温度が約110℃より高いと固形物が発生しやす
い。20℃より低くなりすぎると隣接層に拡散しやすいの
で、20℃以上が好ましい。
本発明の機能性化合物は、フイツシヤー型カプラーなど
に比し、ミセルを形成しやすく、とくに低い分子量で、
前記のバラスト基をもたなくても充分に層間の耐拡散性
をもつこともできる。耐拡散性はゼラチンゲルにおける
拡散定数によつて評価することができる。本発明におい
ては拡散定数が約1×10-6cm2/secより低いと、実用上
耐拡散性であるといえる。拡散定数の測定法については
ヴルチエクとヴルコバ(B.Vlcek and S.Vlckova)「ジ
ユルナール ナウチユノイイ プリクラドノイ フオト
グラフイー イ キネマトグラフイー(Zhur.Nauch.i P
riklad.Foto.i Kinema.,)」5,187〜194(1960)の記載
が参考にできる。
本発明における拡散定数の測定方法は次の通りである。
(1) 本発明の化合物を2.5×10-5モルはかりとり、D
MF3.0mlに溶かしてから、石灰処理ゼラチン10wt%水溶
液20gに加える。これに水を加えて25mlにする。A液と
する。(本発明の化合物の濃度は1.0×10-3モル/lにな
る) (2) 次に、直径1.5cm(内径)、長さ5.0cmの円筒状
のガラスセル(A)を、0〜5℃の冷却台の上のガラス
板に立て、その上から、上記の化合物溶液(A液)を流
し、さらに0〜5℃で冷却し、ゲル化させる。
(3) ゲル化後、約10分してから、ガラスセル(A)
をガラス板から引き離し、ガラス板と接していた面を上
にして、再びガラス板に立て、その上に、空の同じデイ
メンジヨンのガラスセル(B)を重ねる。
(4) A液と同一組成で、但し、本発明の化合物を含
まないブランクのゼラチン溶液(B液)を調製し、温度
約28℃に調節後、静かに上から流し込む。0〜5℃の冷
蔵庫で冷却しゲル化させたのち、常温の測定室に静置す
る。
(5) 約24時間後、2つのガラスセルを引きはがし、
ガラスセル(B)に拡散した本発明の化合物量を、分光
光度法によつて測定する。
(6) 拡散係数は次の式によつて計算される。
m :拡散した化合物の量(mol) Co:化合物の初期濃度 (mol/cm2) q :セルの断面積 (cm2) t :拡散時間 (sec) D :拡散係数 (cm2/sec) 本発明の機能性化合物の分散法の特徴は、水または水可
溶性有機溶媒(例えば水に対する溶解度が約5%以上で
ある、つまり水または親水性コロイド溶液という分散媒
液中に溶解するに充分な溶解度をもつ有機溶剤。例えば
メタノール、エタノールなどのアルコール、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、ジメチルホルムア
ミドやジメチルスルホアミドなどにとかして分散する。
これらの有機溶剤は分散後低圧下での揮発法や限外過
法を用いて除去するのがよい、このためその沸点は常圧
で150℃以下のものが使いやすく、好ましい)を用いて
水または親水性コロイド溶液中に分散する処にある。従
来知られているいわゆる「フイツシヤー分散」と異な
り、その分散液のpHは中性、好ましくは酸性である。好
ましくは、本発明の機能性化合物は、有機酸例えばクエ
ン酸、蓚酸、酢酸、酒石酸、コハク酸やリンゴ酸などと
ともに分散するがよい。化合物自体の化学的安定性、分
散物の安定性や分散質の析出防止にとつて有用である。
本発明の分散法では、いわゆる「フイツシヤー分散」と
異なり水溶性基(アニオン)の対イオンが重要であり、
とくにNa+、K+、Li+、NH4 +などが有用である。
上記のようにして水または親水性コロイド溶液中に分散
したあと、前者の場合は必ず、後者の場合は必要に応じ
て更に親水性コロイド溶液と混合して支持体上あるいは
他の塗布層の上に塗布する。
必要により、本発明の化合物は還元性物質とともに分散
し親水性コロイド層に含有させることができる。この場
合、還元性物質は水溶性基好ましくはスルホン基または
その塩、カルボキシル基またはその塩などを少くとも1
ケ有するものがよい、例えば後述するS−67、S−68、
S−69やS−72などを挙げることができる。
本発明による親水性コロイド層は、第1に本発明の機能
性化合物が直接に親水性コロイド中に分散しているので
還元性物質の攻撃を受けやすく、効率的に開裂反応とそ
れに続く写真有用基の離脱をすすめやすい。第2に機能
性化合物は安定に分散しやすい。また比較的に低分子量
で隣接他層への耐拡散性を得やすい。第3にオイルなど
の分散媒を、直接的に必要としないので高密度に含有で
き薄い層厚を得やすい、などの利点がある。
本発明による機能性化合物の分散の方法は、他のいわゆ
るオイル分散法やポリマーを用いる分散法と併せ用い、
オイル分散やポリマー分散の安定化などに有利である。
次に本発明の機能性化合物について具体的に説明する。
一般式〔I〕 PWRTimetPUG 一般式〔I〕において、PWRは米国特許4,139,389号ある
いは米国特許4,139,379号、特開昭59-185333号に開示さ
れたように還元された後に分子内の求核置換反応によつ
て写真用試薬を放出する化合物における電子受容性中心
と分子内求核置換反応中心を含む部分に相当するもので
あつても良いし、米国特許4,232,107号、特開昭59-1016
49号あるいは特開昭61-88257号に開示されたごとく、還
元された後に分子内の電子移動反応による写真用試薬を
脱離させる化合物における電子受容性のキノノイド中心
及びそれと写真用試薬を結びつけている炭素原子を含む
部分に相当するものであつても良い。また、特開昭56-1
42530号、米国特許4,343,893号、米国特許4,619,884号
に示されたような、還元後に一重結合が開裂し写真用試
薬を放出する化合物中の電子吸引性基で置換されたアリ
ール基及びそれと写真用試薬を連結する原子(イオウ原
子または炭素原子または窒素原子)を含む部分に相当す
るものであつても良い。また米国特許4,450,223号に開
示されているような電子受容後に写真用試薬を放出する
ニトロ化合物中のニトロ基及びそれと写真用試薬を連結
する炭素原子を含む部分に相当するものであつても良い
し、米国特許4,609,610号に記載された電子受容後に写
真用試薬をβ脱離するジニトロ化合物中のジエミナルジ
ニトロ部分及びそれを写真用試薬と連結する炭素原子を
含む部分に相当するものであつても良い。
ここで本発明の目的をより十分に達成するためには一般
式〔I〕の化合物の中でも一般式〔II〕で表されるもの
が好ましい。
一般式〔II〕 一般式〔II〕においては が一般式〔I〕で示したPWRに相当する。
この時、(Time)t-PUGはR1、R2あるいはEAGの少なくとも
一つと結合する。
一般式〔II〕のPWRに相当する部分について説明する。
Xは酸素原子(−O−)、硫黄原子(−S−)、窒素原
子を含む基(−N(R3)−)を表す。
R1、R2及びR3は水素原子以外の基、または単なる結合を
表す。
R1、R2、R3が水素原子以外の基の場合の例を以下に示
す。
アルキル基、アラルキル基(置換されてもよいアルキル
基、アラルキル基。例えば、メチル基、トリフルオロメ
チル基、ベンジル基、クロロメチル基、ジメチルアミノ
メチル基、エトキシカルボニルメチル基、アミノメチル
基、アセチルアミノメチル基、エチル基、2−(4−ド
デカノイルアミノフエニル)エチル基、カルボキシエチ
ル基、アリル基、3,3,3−トリクロロプロピル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブ
チル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、sec−ペンチル基、t−ペンチル基、シクロペンチ
ル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、t−ヘキシ
ル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、sec−オク
チル基、t−オクチル基、n−デシル基、n−ウンデシ
ル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ペン
タデシル基、n−ヘキサデシル基、sec−ヘキサデシル
基、t−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、t−オ
クタデシル基、など) アルケニル基(置換されてもよいアルケニル基。例えば
ビニル基、2−クロロビニル基、1−メチルビニル基、
2−シアノビニル基、シクロヘキセン−1−イル基、な
ど) アルキニル基(置換されてもよいアルキニル基。例え
ば、エチニル基、1−プロピニル基、2−エトキシカロ
ボニルエチニル基、など) アリール基(置換されてもよいアリール基。例えば、フ
エニル基、ナフチル基、3−ヒドロキシフエニル基、3
−クロロフエニル基、4−アセチルアミノフエニル基、
4−ヘキサデカンスルホニルアミノフエニル基、2−メ
タンスルホニル−4−ニトロフエニル基、3−ニトロフ
エニル基、4−メトキシフエニル基、4−アセチルアミ
ノフエニル基、4−メタンスルホニルフエニル基、2,4
−ジメチルフエニル基、4−テトラデシルオキシフエニ
ル基、など)、 複素環基(置換されてもよい複素環基。例えば、1−イ
ミダゾリル基、2−フリル基、2−ピリジル基、5−ニ
トロ−2−ピリジル基、3−ピリジル基、3,5−ジシア
ノ−2−ピリジル基、5−テトラゾリル基、5−フエニ
ル−1−テトラゾリル基、2−ベンツチアゾリル基、2
−ベンツイミダゾリル基、2−ベンツオキサゾリル基、
2−オキサゾリル−2−イル基、モルホリノ基、な
ど)、 アシル基(置換されてもよいアシル基。例えば、アセチ
ル基、プロピオニル基、ブチロイル基、iso−ブチロイ
ル基、2,2−ジメチルプロピオニル基、ベンゾイル基、
3,4−ジクロロベンゾイル基、3−アセチルアミノ−4
−メトキシベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、4
−メトキシ−3−スルホベンゾイル基、など)、 スルホニル基(置換されてもよいスルホニル基。例え
ば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、クロル
メタンスルホニル基、プロパンスルホニル基、ブタンス
ルホニル基、n−オクタンスルホニル基、n−ドデカン
スルホニル基、n−ヘキサデカンスルホニル基、ベンゼ
ンスルホニル基、4−トルエンスルホニル基、4−n−
ドデシルオキシベンゼンスルホニル基、など)、 カルバモイル基(置換されてもよいカルバモイル基。例
えば、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジメチ
ルカルバモイル基、ビス−(2−メトキシエチル)カル
バモイル基、ジエチルカルバモイル基、シクロヘキシル
カルバモイル基、ジ−n−オクチルカルバモイル基、3
−ドデシルオキシプロピルカルバモイル基、ヘキサデシ
ルカルバモイル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフエ
ノキシ)プロピルカルバモイル基、3−オクタンスルホ
ニルアミノフエニルカルバモイル基、ジ−n−オクタデ
シルカルバモイル基、など) スルフアモイル基(置換されてもよいスルフアモイル
基。例えば、スルフアモイル基、メチルスルフアモイル
基、ジメチルスルフアモイル基、ジエチルスルフアモイ
ル基、ビス−(2−メトキシエチル)スルフアモイル
基、ジ−n−ブチルスルフアモイル基、メチル−n−オ
クチルスルフアモイル基、n−ヘキサデシルメチルスル
フアモイル基、3−エトキシプロピルメチルスルフアモ
イルス基、N−フエニル−N−メチルスルフアモイル
基、4−デシルオキシフエニルスルフアモイル基、メチ
ルオクタデシルスルフアモイル基、など)。
R1、及びR3は置換あるいは無置換のアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシ
ル基、スルホニル基などが好ましい。
R1およびR3の炭素数は1〜40が好ましい。R2は置換ある
いは無置換のアシル基、スルホニル基が好ましい。例と
してはR1、R3の時に述べたアシル基、スルホニル基と同
様である。(炭素数は1〜40が好ましい)R1、R2、R3
びEAGは互いに結合して環を形成しても良い。
EAGについては後述する。
さらに本発明の目的を達成するためには一般式〔II〕で
表される化合物の中でも一般式〔III〕で表されるもの
が好ましい。
一般式〔III〕 一般式〔III〕においては が一般式〔I〕で示した、PWRに相当する。
(Time)t-PUGはR4、EAGの少なくとも一方に結合する。
一般式〔III〕のPWRに相当する部分について説明する。
Yは二価の連結基であり好ましくは−(C=O)−ある
いは−SO2−である。Xは前記と同じ意味を表す。
R4はX、Yと結合し、窒素原子を含めて五ないし八員の
単環あるいは縮環の複素環を形成する原子群を表す。
以下にこの複素環にあたる部分について好ましい具体例
を記す。
ここでR5、R6、R7は水素原子、アルキル基、アリール基
またはヘテロ環基、R8はアシル基、スルホニル基等が好
ましい。
更に特に好ましい例について以下に(TimetPUGの結合
位置も含めて列記する。ただし本発明の化合物はこれに
限られるわけではない。
更に詳しくは具体的化合物において後述する。
EAGは、還元性物質から電子を受け取る芳香族基を表
し、窒素原子に結合する。EAGとしては次の一般式
〔A〕で表される基が好ましい。
一般式〔A〕 一般式〔A〕において、 Z1を表す。
VnはZ1、Z1とともに三ないし八員の芳香族を形成する原
子団を表しnは三から八の整数を表す。
V3;−Z3−、V4;−Z3−Z4−、V5;−Z3−Z4−Z5−、
V6;−Z3−Z4−Z5−Z6−、V7;−Z3−Z4−Z5−Z6−Z
7−、V8;−Z3−Z4−Z5−Z6−Z7−Z8−である。
Z2−Z8はそれぞれが −O−、−S−、あるいは、−SO2−を表し、Subはそれ
ぞれ単なる結合(パイ結合)、水素原子あるいは以下に
記した置換基を表す。Subはそれぞれが同じであつて
も、またそれぞれが異なつていても良く、またそれぞれ
互いに結合して三ないし八員の飽和あるいは不飽和の炭
素環あるいは複素環を形成してもよい。
一般式〔A〕では、置換基のハメツト置換基定数シグマ
パラの総和が+0.50以上、さらに好ましくは+0.70以
上、最も好ましくは+0.85以上になるようにSubを選択
する。
EAGについてさらに詳しく述べる。
EAGは、還元性物質から電子を受け取る基を表し、窒素
原子に結合する。EAGは、好ましくは、少なくとも一つ
の電子吸引性基によつて置換されたアリール基、あるい
は複素環基である。EAGのアリール基あるいは複素環基
に結合する置換基は化合物全体の物性を調節するために
利用することが出来る。化合物全体の物性の例として
は、電子の受け取り易さを調節できる他、例えば水溶
性、油溶性、拡散性、昇華性、融点、ゼラチンなどのバ
インダーに対する分散性、求核性基に対する反応性、親
電子性基に対する反応性等を調節するのに利用すること
が出来る。
次にEAGの具体的な例を挙げる。
少なくとも一つ以上の電子吸引性基によつて置換された
アリール基の例としては、例えば、4−ニトロフエニル
基、2−ニトロフエニル基、2−ニトロ−4−N−メチ
ル−N−n−ブチルスルフアモイルフエニル基、2−ニ
トロ−4−N−メチル−N−n−オクチルスルフアモイ
ルフエニル基、2−ニトロ−4−N−メチル−N−n−
ドデシルスルフアモイルフエニル基、2−ニトロ−4−
N−メチル−N−n−ヘキサデシルフアモイルフエニル
基、2−ニトロ−4−N−メチル−N−n−オクタデシ
ルスルフアモイルフエニル基、2−ニトロ−4−N−メ
チル−N−(3−カルボキシプロピル)スルフアモイル
フエニル基、2−ニトロ−4−N−エチル−N−(2−
スルホエチル)スルフアモイルフエニル基、2−ニトロ
−4−N−n−ヘキサデシル−N−(3−スルホプロピ
ル)スルフアモイルフエニル基、2−ニトロ−4−N−
(2−シアノエチル)−N−((2−ヒドロキシエトキ
シ)エチル)スルフアモイルフエニル基、2−ニトロ−
4−ジエチルスルフアモイルフエニル基、2−ニトロ−
4−ジ−n−ブチルスルフアモイルフエニル基、2−ニ
トロ−4−ジ−n−オクチルスルフアモイルフエニル
基、2−ニトロ−4−ジ−n−オクタデシルスルフアモ
イルフエニル基、2−ニトロ−4−メチルスルフアモイ
ルフエニル基、2−ニトロ−4−n−ヘキサデシルスル
フアモイルフエニル基、2−ニトロ−4−N−メチル−
N−(4−ドデシルスルホニルフエニル)スルフアモイ
ルフエニル基、2−ニトロ−4−(3−メチルスルフア
モイルフエニル)スルフアモイルフエニル基、4−ニト
ロ−2−N−メチル−N−n−ブチルスルフアモイルフ
エニル基、4−ニトロ−2−N−メチル−N−n−オク
チルスルフアモイルフエニル基、4−ニトロ−2−N−
メチル−N−n−ドデシルスルフアモイルフエニル基、
4−ニトロ−2−N−メチル−N−n−ヘキサデシルス
ルフアモイルフエニル基、4−ニトロ−2−N−メチル
−N−n−オクタデシルスルフアモイルフエニル基、4
−ニトロ−2−N−メチル−N−(3−カルボキシプロ
ピル)スルフアモイルフエニル基、4−ニトロ−2−N
−エチル−N−(2−スルホエチル)スルフアモイルフ
エニル基、4−ニトロ−2−N−n−ヘキサデシル−N
−(3−スルホプロピル)スルフアモイルフエニル基、
4−ニトロ−2−N−(2−シアノエチル)−N−
((2−ヒドロキシエトキシエチル)スルフアモイルフ
エニル基、4−ニトロ−2−ジエチルスルフアモイルフ
エニル基、4−ニトロ−2−ジ−n−ブチルフルフアモ
イルフエニル基、4−ニトロ−2−ジ−n−オクチルス
ルフアモイルフエニル基、4−ニトロ−2−ジ−n−オ
クタデシルスルフアモイルフエニル基、4−ニトロ−2
−メチルスルフアモイルフエニル基、4−ニトロ−2−
n−ヘキサデシルスルフアモイルフエニル基、4−ニト
ロ−2−N−メチル−N−(4−ドデシルスルホニルフ
エニル)スルフアモイルフエニル基、4−ニトロ−2−
(3−メチルスルフアモイルフエニル)スルフアモイル
フエニル基、4−ニトロ−2−クロロフエニル基、2−
ニトロ−4−クロロフエニル基、2−ニトロ−4−N−
メチル−N−n−ブリルカルバモイルフエニル基、2−
ニトロ−4−N−メチル−N−n−オクチルカルバモイ
ルフエニル基、2−ニトロ−4−N−メチル−N−n−
ドデシルカルバモイルフエニル基、2−ニトロ−4−N
−メチル−N−n−ヘキサデシルカルバモイルフエニル
基、2−ニトロ−4−N−メチル−N−n−オクタデシ
ルカルバモイルフエニル基、2−ニトロ−4−N−メチ
ル−N−(3−カルボキシプロピル)カルバモイルフエ
ニル基、2−ニトロ−4−N−エチル−N−(2−スル
ホエチル)カルバモイルフエニル基、2−ニトロ−4−
N−n−ヘキサデシル−N−(3−スルホプロピル)カ
ルバモイルフエニル基、2−ニトロ−4−N−(2−シ
アノエチル)−N−((2−ヒドロキシエトキシ)エチ
ル)カルバモイルフエニル基、2−ニトロ−4−ジエチ
ルカルバモイルフエニル基、2−ニトロ−4−ジ−n−
ブチルカルバモイルフエニル基、2−ニトロ−4−ジ−
n−オクチルカルバモイルフエニル基、2−ニトロ−4
−ジ−n−オクタデシルカルバモイルフエニル基、2−
ニトロ−4−メチルカルバモイルフエニル基、2−ニト
ロ−4−n−ヘキサデシルカルバモイルフエニル基、2
−ニトロ−4−N−メチル−N−(4−ドデシルスルホ
ニルフエニル)カルバモイルフエニル基、2−ニトロ−
4−(3−メチルスルフアモイルフエニル)カルバモイ
ルフエニル基、4−ニトロ−2−N−メチル−N−n−
ブチルカルバモイルフエニル基、4−ニトロ−2−N−
メチル−N−n−オクチルカルバモイルフエニル基、4
−ニトロ−2−N−メチル−N−n−ドデシルカルバモ
イルフエニル基、4−ニトロ−2−N−メチル−N−n
−ヘキサデシルカルバモイルフエニル基、4−ニトロ−
2−N−メチル−N−n−オクタデシルカルバモイルフ
エニル基、4−ニトロ−2−N−メチル−N−(3−カ
ルボキシプロピル)カルバモイルフエニル基、4−ニト
ロ−2−N−エチル−N−(2−スルホエチル)カルバ
モイルフエニル基、4−ニトロ−2−N−n−ヘキサデ
シル−N−(3−スルホプロピル)カルバモイルフエニ
ル基、4−ニトロ−2−N−(2−シアノエチル)−N
−((2−ヒドロキシエトキシ)エチル)カルバモイル
フエニル基、4−ニトロ−2−ジエチルカルバモイルフ
エニル基、4−ニトロ−2−ジ−n−ブチルカルバモイ
ルフエニル基、4−ニトロ−2−ジ−n−オクチルカル
バモイルフエニル基、4−ニトロ−2−ジ−n−オクタ
デシルカルバモイルフエニル基、4−ニトロ−2−メチ
ルカルバモイルフエニル基、4−ニトロ−2−n−ヘキ
サデシルカルバモイルフエニル基、4−ニトロ−2−N
−メチル−N−(4−ドデシルスルホニルフエニル)カ
ルバモイルフエニル基、4−ニトロ−2−(3−メチル
スルフアモイルフエニル)カルバモイルフエニル基、2,
4−ジメタンスルホニルフエニル基、2−メタンスルホ
ニル−4−ベンゼンスルホニルフエニル基、2−n−オ
クタンスルホニル−4−メタンスルホニルフエニル基、
2−n−テトラデカンスルホニル−4−メタンスルホニ
ルフエニル基、2−n−ヘキサデカンスルホニル−4−
メタンスルホニルフエニル基、2,4−ジ−n−ドデカン
スルホニルフエニル基、2,4−ジドデカンスルホニル−
5−トリフルオロメチルフエニル基、2−n−デカンス
ルホニル−4−シアノ−5−トリフルオロメチルフエニ
ル基、2−シアノ−4−メタンスルホニルフエニル基、
2,4,6−トリシアノフエニル基、2,4−ジシアノフエニル
基、2−ニトロ−4−メタンスルホニルフエニル基、2
−ニトロ−4−n−ドデカンスルホニルフエニル基、2
−ニトロ−4−(2−スルホエチルスルホニル)フエニ
ル基、2−ニトロ−4−カルボキシメチルスルホニルフ
エニル基、2−ニトロ−4−カルボキシフエニル基、2
−ニトロ−4−エトキシカルボニル−5−n−ブトキシ
フエニル基、2−ニトロ−4−エトキシカロボニル−5
−n−ヘキサデシルオキシフエニル基、2−ニトロ−4
−ジエチルカルバモイル−5−n−ヘキサデシルオキシ
フエニル基、2−ニトロ−4−シアノ−5−n−ドデシ
ルフエニル基、2,4−ジニトロフエニル基、2−ニトロ
−4−n−デシルチオフエニル基、3,5−ジニトロフエ
ニル基、2−ニトロ−3,5−ジメチル−4−n−ヘキサ
デカンスルホニル基、4−メタンスルホニル−2−ベン
ゼンスルホニルフエニル基、4−n−オクタンスルホニ
ル−2−メタンスルホニルフエニル基、4−n−テトラ
デカンスルホニル−2−メタンスルホニルフエニル基、
4−n−ヘキサデカンスルホニル−2−メタンスルホニ
ルフエニル基、2,5−ジドデカンスルホニル−4−トリ
フルオロメチルフエニル基、4−n−デカンスルホニル
−2−シアノ−5−トリフルオロメチルフエニル基、4
−シアノ−2−メタンスルホニルフエニル基、4−ニト
ロ−2−メタンスルホニルフエニル基、4−ニトロ−2
−n−ドデカンスルホニルフエニル基、4−ニトロ−2
−(2−フルホエチルスルホニル)フエニル基、4−ニ
トロ−2−カルボキシメチルスルホニルフエニル基、4
−ニトロ−2−カルボキシフエニル基、4−ニトロ−2
−エトキシカルボニル−5−n−ブトキシフエニル基、
4−ニトロ−2−エトキシカロボニル−5−n−ヘキサ
デシルオキシフエニル基、4−ニトロ−2−ジエチルカ
ルバモイル−5−n−ヘキサデシルオキシフエニル基、
4−ニトロ−2−シアノ−5−n−ドデシルフエニル
基、4−ニトロ−2−n−デシルチオフエニル基、4−
ニトロ−3,5−ジメチル−2−n−ヘキサデカンスルホ
ニル基、4−ニトロナフチル基、2,4−ジニトロナフチ
ル基、4−ニトロ−2−n−オクタデシルカルバモイル
ナフチル基、4−ニトロ−2−ジオクチルカルバモイル
−5−(3−スルホベンゼンスルホニルアミノ)ナフチ
ル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフエニル基、2−ニ
トロ−4−ベンゾイルフエニル基、2,4−ジアセチルフ
エニル基、2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフエニ
ル基、4−ニトロ−2−トリフルオロメチルフエニル
基、4−ニトロ−3−トリフルオロメチルフエニル基、
2,4,5−トリシアノフエニル基、3,4−ジシアノフエニル
基、2−クロロ−4,5−ジシアノフエニル基、2−ブロ
モ−4,5−ジシアノフエニル基、4−メタンスルホニル
基、4−n−ヘキサデカンスルホニルフエニル基、2−
デカンスルホニル−5−トリフルオロメチルフエニル
基、2−ニトロ−5−メチルフエニル基、2−ニトロ−
5−n−オクタデシルオキシフエニル基、2−ニトロ−
4−N−(ビニルスルホニルエチル)−N−メチルスル
フアモイルフエニル基、2−メチル−6−ニトロベンツ
オキサゾール−5−イル基、など。
複素環基の例としては、例えば、2−ピリジル基、3−
ピリジル基、4−ピリジル基、5−ニトロ−2−ピリジ
ル基、5−ニトロ−N−ヘキサデシルカルバモイル−2
−ピリジル基、3,5−ジシアノ−2−ピリジル基、5−
ドデカンスルホニル−2−ピリジル基、5−シアノ−2
−ピラジル基、4−ニトロチオフエン−2−イル基、5
−ニトロ−1,2−ジメチルイミダゾール−4−イル基、
3,5−ジアセチル−2−ピリジル基、1−ドデシル−5
−カルバモイルピリジニウム−2−イル基、5−ニトロ
−2−フリル基、5−ニトロベンツチアゾール−2−イ
ル基、などが挙げられる。
次にTime)t−PUGについて詳述する。
Timeは窒素−酸素、窒素−窒素、あるいは窒素−硫黄結
合の開裂をひきがねとして、後続する反応を介してPUG
を放出する基を表す。
Timeで表される基は種々公知であり、例えば特開昭61-1
47244号(5)頁−(6)頁、同61-236549号(8)頁−
(14)頁、特願昭61-88625号(36)頁−(44)頁に記載
の基が挙げられる。
PUGは、Time−PUGまたはPUGとして写真的に有用な基を
表わす。
写真的に有用な基として例えば、現像抑制剤、現像促進
剤、造核剤、カプラー、拡散性あるいは非拡散性色素、
脱銀促進剤、脱銀抑制剤、ハロゲン化銀溶剤、競争化合
物、現像薬、補助現像薬、定着促進剤、定着抑制剤、画
像安定化剤、色調剤、処理依存性良化剤、網点良化剤、
色像安定化剤、写真用染料、界面活性剤、硬膜剤、減感
剤、硬調化剤、キレート剤、蛍光増白剤、紫外光吸収剤
など、あるいは、これらの前駆体を表わす。
PUGの具体例は次の特許出願明細書に記載の化合物から
選ぶことが出来る。例えば特願昭60-244873号、特願昭6
1-88625号、特願昭61-88623号、特願昭61-89502号、特
願昭61-136947号、特願昭62-34953号、特願昭62-34954
号、特願昭62-34955号、特願昭62-43704号や、本出願人
が昭和62年4月30日出願明細書などに記載の化合物から
選ぶことが出来る。
本発明の化合物は前記の通り水溶性基を持つ。その置換
位置はPWRでもTimeでもPUGでもよいが、好ましくはPUG
である。
以下に本発明の機能性化合物の具体例を示す。
本発明の化合物は、感光層に用いてもよいし、その他の
構成層(例えば保護層、中間層、フイルター層、ハレー
シヨン防止層、受像層)に用いてもよい。
本発明の化合物は広範囲の量で使用できる。好ましい使
用量はPUGの種類によつて異る。例えばPUGが拡散性色素
である場合には色素の吸光係数にもよるが、0.05ミリモ
ル/m2〜50ミリモル/m2、好ましくは0.1ミリモル/m2
〜50ミリモル/m2で使用される。現像抑制剤である場合
にはハロゲン化銀1モル当り1×10-7モル〜1×10-1
ル使用することが好ましく、特に好ましくは1×10-3
ル〜1×10-2モルの範囲で使用することが好ましい。ま
たPUGが現像促進剤ならびに造核剤の場合には上記現像
抑制剤と同様の添加量が好ましい。PUGがハロゲン化銀
溶剤である場合にはハロゲン化銀1モル当り1×10-5
ル〜1×103モルの範囲で使用することが好ましく、特
に好ましくは1×10-4〜1×101モルの範囲である。
本発明の化合物は、還元性物質から電子を受けとること
によつて写真的に有用な基もしくはその前駆体を放出す
る。従つて、還元性物質を一様に作用させれば一様に写
真的に有用な基またはその前駆体を放出させたり一様に
写真的に有用な機能を発現させることができる。また還
元性物質を画像状に酸化体に変えれば、逆画像状に写真
的に有用な基もしくはその前駆体を放出させたり写真的
に有用な機能を発現させることができる。
還元性物質は無機化合物であっても有機化合物であつて
も良いがその酸化電位は銀イオン/銀の標準酸化還元電
位0.80Vより低いものが好ましい。
還元性物質は2種以上組合せて使用してもよい。特に現
像部と非現像部の写真的有用性基の放出あるいは有用性
の発現の比を調節(通常はこの比を向上させるために)
する目的で電子伝達剤(ETA)と通ばれる化合物と電子
供与体と呼ばれる化合物を併用することが好ましい。こ
の電子供与体としては前記欧州特許公開220,746号の112
頁〜124頁にS−1〜S−45として記述されている化合
物である。
本発明において還元性物質として使用し得る化合物の例
としては亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素ナトリウム等の
無機の還元剤、ベンゼンスルフイン酸類、ヒドロキシル
アミノ類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、ボラン・アミ
ン錯体、ハイドロキノン類、アミノフエノール類、カテ
コール類、p−フエニレンジアミン類、3−ピラゾリジ
ノン類、ヒドロキシテトロン酸、アルコルビン酸、4−
アミノ−5−ピラゾロン類等が挙げられる他、テイ−・
エイチ・ジエームズ(T.H.James)著、ザ・セオリー・
オブ・ザ・フオトグラフイツク・プロセス(The theory
of the photographic process)4th.Ed.,291〜334ペー
ジに記載の還元剤も利用できる。また、特開昭56-138,7
36号、同57-40,245号、米国特許第4,330,617号に記載さ
れている還元剤プレカーサーも利用できる。
より好ましい還元剤の例としては以下のものが挙げられ
る。
3−ピラゾリドン類およびそのプレカーサー〔例えば1
−フエニル−3−ピラゾリドン、1−フエニル−4,4−
ジメチル−3−ピラゾリドン、4−ヒドロキシメチル−
4−メチル−1−フエニル−3−ピラゾリドン、1−m
−トリル−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピ
ラゾリドン、1−フエニル−4−メチル−3−ピラゾリ
ドン、1−フエニル−5−メチル−3−ピラゾリドン、
1−フエニル−4,4−ビス−(ヒドロキシメチル)−3
−ピラゾリドン、1,4−ジ−メチル−3−ピラゾリド
ン、4−メチル−3−ピラゾリドン、4,4−ジメチル−
3−ピラゾリドン、1−(3−クロロフエニル)−4−
メチル−3−ピラゾリドン、1−(4−クロロフエニ
ル)−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−(4−トリ
ル)−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−(2−トリ
ル)−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−(4−トリ
ル)−3−ピラゾリドン、1−(3−トリル)−3−ピ
ラゾリドン、1−(3−トリル)−4,4−ジメチル−3
−ピラゾリドン、1−(2−トリフルオロエチル)−4,
4−ジメチル−3−ピラゾリドン、5−メチル−3−ピ
ラゾリドン、1,5−ジフエニル−3−ピラゾリドン、1
−フエニル−4−メチル−4−ステアロイルオキシメチ
ル−3−ピラゾリドン、1−フエニル−4−メチル−4
−ラウロイルオキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フ
エニル−4,4−ビス−(ラウロイルオキシメチル)−3
−ピラゾリドン、1−フエニル−2−アセチル−3−ヒ
ラゾリドン、1−フエニル−3−アセトキシピラゾリド
ン〕 ハイドロキノン類およびそのプレカーサー〔例えばハイ
ドロキノン、トルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイ
ドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t
−ブチルハイドロキノン、t−オクチルハイドロキノ
ン、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、ペンタデ
シルハイドロキノン、5−ペンタデシルハイドロキノン
−2−スルホン酸ナトリウム、p−ベンゾイルオキシフ
エノール、2−メチル−4−ベンゾイルオキシフエノー
ル、2−t−ブチル−4−(4−クロロベンゾイルオキ
シ)フエノール〕 本発明では米国特許3,039,869号に開示されているもの
のごとき種々の還元剤の組合せも用いることができる。
本発明の還元性物質としてはカラー現像薬も有用であ
り、これについては米国特許第3,531,286号にN,N−ジエ
チル−3−メチル−p−フエニレンジアミンに代表され
るp−フエニレン系カラー現像薬が記載されている。更
に有用な還元剤としては、米国特許第3,761,270号にア
ミノフエノールが記載されている。アミノフエノール還
元剤の中で特に有用なものに、4−アミノ−2,6−ジク
ロロフエノール、4−アミノ−2,6−ジブロモフエノー
ル、4−アミノ−2−メチルフエノールサルフエート、
4−アミノ−3−メチルフエノールサルフエート、4−
アミノ−2,6−ジクロロフエノールハイドロクロライド
などがある。更にリサーチデイスクロージヤー誌151号N
o.15108、米国特許第4,021,240号には、2,6−ジクロロ
−4−置換スルホンアミドフエノール、2,6−ジブロモ
−4−置換スルホンアミドフエノール、特開昭59-11674
0号にはp−(N,N−ジアルキルアミノフエニル)フルフ
アミンなどが記載され、有用である。上記のフエノール
系還元剤に加え、ナフトール系還元剤、たとえば、4−
アミノ−ナフトール誘導体および4−置換スルホンアミ
ドナフトール誘導体も有用である。更に、適用しうる一
般的なカラー現像薬としては、米国特許第2,895,825号
記載のアミドヒドロキシピラゾール誘導体が、米国特許
第2,892,714号記載のアミノピラゾリン誘導体が、また
リサーチデイスクロージヤー誌1980年6月号227〜230、
236〜240ページ(RD-19412、RD-19415)には、ヒドラゾ
ン誘導体が記載されている。これらのカラー現像薬は、
単独で用いても、2種類以上組合せて用いてもよい。
本発明における還元剤は、生感光材料の親水性コロイド
層中に好しくは本発明の機能性化合物とともに含有でき
る、あるいは画像形成処理液好しくは現像液やその前液
中に含有させることができる。生感光材料中では、還元
剤は、好しくは中性もしくは弱酸性条件で還元性物質と
して反応しない条件で、本発明の機能性化合物を同様な
分散の方法で好しくは同一層に含有させるが好しい。こ
の場合、還元剤に水溶性基をもたせるか、反応の条件下
でアニオン基をもつものが好しい。水溶性基あるいはア
ニオン基をもつ還元剤は、いわゆるオイル分散、ポリマ
ー分散やラテツクスポリマー分散によつて含有させるこ
ともできる。
感光材料に共存せしめる還元剤は生感材中では還元性物
質として働かないか弱く、像露光後カラー現像処理工程
で還元性が強化されて作用するものが好しい。また本発
明による化合物と、同一層中好しくは同じ分散微粒子中
に共存できるものが好しい。
以下にその例を示す。
とくに好しい化合物は一般式〔IV〕または〔V〕で表わ
される化合物である。
一般式〔IV〕 (式中Rは炭素数1〜18の直鎖または分岐アルキル基)
で示される没食子酸のアルキルエステル:その具体例を
示すと次のごときものがあげられる。
S−46 没食子酸メチルエステル S−47 没食子酸エチルエステル S−48 没食子酸n−プロピルエステル S−49 没食子酸イソプロピルエステル S−50 没食子酸n−ブチルエステル S−51 没食子酸イソアミルエステル S−52 没食子酸d−アミルエステル S−53 没食子酸n−ヘキシルエステル S−54 没食子酸n−ヘプチルエステル S−55 没食子酸n−オクチルエステル S−56 没食子酸n−ノニルエステル S−57 没食子酸n−デシルエステル S−58 没食子酸n−ヘンデシルエステル S−59 没食子酸n−ドデシルエステル S−60 没食子酸n−テトラデシルエステル S−61 没食子酸n−ヘキサデシルエステル S−62 没食子酸n−オクタデシルエステル 一般式〔V〕 ここでR11、R12は各々水素原子、置換、未置換の脂肪族
基、置換、未置換の芳香族基または置換、未置換のヘテ
ロ環を表わす。又R11とR12とで環を形成してもよい。R
11とR12は同時に水素原子をとることはない。
一般式〔V〕において、R11、R12の脂肪族基としては、
直鎖あるいは分岐を有するアルキル基、直鎖あるいは分
岐を有するアルケニル基、シクロアルキル基、及び直鎖
あるいは分岐を有するアルキニル基がある。
直鎖あるいは分岐を有するアルキル基の炭素数は1〜3
0、好ましくは1〜20であり、例えばメチル、エチル、
プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n
−ヘキシル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、t−
オクチル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル、n−オク
タデシル、イソステアリルあるいはエイコシルなどがあ
げられる。
直鎖あるいは分岐を有するアルケニル基としては、炭素
数2〜30、好ましくは3〜20のものであり、例えばアリ
ル、ブチニル、プレニル、オクテニル、ドデセニルある
いはオレイルなどがあげられる。
シクロアルキル基としては、3〜12員、好ましくは5〜
7員のもの、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチルあるいはシクロドデシ
ルなどがあげられる。
直鎖あるいは分岐を有するアルキニル基としては、炭素
数3〜30、好ましくは3〜22のもの、例えばプロパルギ
ルあるいはブチニルなどがある。
R11、R12の芳香族基としては、フエニル及びナフチルが
あげられる。
R11、R12のヘテロ環としてはチアゾリル、オキサゾリ
ル、イミダゾリル、フリル、チエニル、テトラヒドロフ
リル、ピペリジル、チアジアゾリル、オキサジアゾリ
ル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイ
ミダゾリルなどがあげられる。
R11とR12とで環を形成するものとしては、員数3〜12、
好ましくは5〜12のもの、例えばエチレン、テトラメチ
レン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンあるいはドデカ
メチレンなどがあげられる。
さらにこれら各基は適当な置換基を有していてもよく、
その置換基としては、例えば、アルコキシ基、アリーロ
キシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、アリ
ーロキシカルボニル基、ハロゲン原子、カルボキシ基、
スルホ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルバ
モイル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモ
イル基、アシル基、スルホニル基、アシロキシ基および
アシルアミノ基などがあげられる。
次にその具体例を以下に示す。
とくに好しい化合物は一般式〔VI〕で表わされる化合物
である。
一般式〔VI〕 式中、R13、R14はそれぞれ、水素原子またはアルカリに
よる加水分解し得る基を表わし、同じでも異なつてもよ
い。R15、R16、R17はそれぞれ水素原子、スルホ基、カ
ルボキシル基、スルホアルキル基、カルボキシアルキル
基、アルキル基、を表わす。R15、R16、R17のうち少な
くとも1つはスルホ基、カルボキシル基、スルホアルキ
ル基、カルボキシアルキル基から選ばれる基である、 上記の一般式〔VI〕において、R13、R14がアルカリによ
り加水分解し得る基である場合の例としてはアセチル
基、トリクロロアセチル基、エトキシカルボニル基、ベ
ンゾイル基などが挙げられる。又R15、R16、R17がスル
ホアルキル基である場合の例としては、1,1−ジメチル
−2−スルホエチル基、カルボキシアルキル基である場
合の例としては5−カルボキシペンチル基、アルキル基
である場合の例としてはメチル基、エチル基、t−オク
チル基、n−オクチル基、sec−ドデシル基、n−ペン
タデシル基、sec−オクタデシル基などが挙げられる。
一般式〔VI〕においてR13、R14としては水素原子が好ま
しく、またはR15、R16、R17としてはスルホ基、アルキ
ル基が好ましい。更に、R17がスルホ基、カルボキシル
基を表わし、R15、R16の一方がアルキル基であり、他方
が水素原子である場合がより好ましい。
最も好ましいのはR15が水素原子、R16がアルキル基、R
17がスルホ基である場合である。
一般式〔VI〕の化合物は、英国特許第891,158号、米国
特許第2,701,197号などに記載の方法及びそれらに準ず
る方法により合成することができる。
次に化合物の具体例を示す 本発明の機能性化合物の処理時の開裂反応を促進するた
めに、適切な還元剤の使用とともに、処理する膜中のpH
値を上昇させる工夫が用いられる。例えば欧州特許公開
210660号明細書の記載のように、遷移金属やアルカリ土
類金属などの難溶性金属化合物を感光材料中、とくに受
像層中に含有せしる。他方その錯形成化合物例えばその
金属イオン錯形成できる有機酸と有機塩基の塩を処理液
から供与するなどの工夫が用られる。難溶性金属化合物
は例えば炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛、ケイ
酸カルシウムなどで特開昭59-174830号、や同昭53-1027
33号などに記載の方法で調製し用いる。錯形成化合物は
例えばピコリン酸、ピリジン、ジカルボン酸、EDTAやCy
DTA(1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸)など有機塩
基はグアニジン類、アミジン類、水酸化テトラアンモニ
ウム類などである。
本発明の機能性化合物は、化合物自体が界面活性剤のよ
うな特性をもつが、アニオン型またはノニオン型界面活
性剤を併用することができる。とくに本発明の化合物
は、低沸点有機溶剤の他に高沸点有機溶剤例えばフタル
酸エステル類、リン酸またはホスホン酸のエステル類、
安息香酸エステル類、脂肪族カルボン酸エステル類、ア
ニリン誘導体など、を補助にあるいはその微粒子分散物
と併せて用いることができる。界面活性剤とくにアニオ
ン型界面活性剤として例えば特公昭59-31688号や同昭56
-36415号などの明細書に記載の化合物が好しい。具体的
化合物の例として次のものを挙げることができる。
一般式〔VII〕 〔VIII〕 〔IX〕 次のくりかえし単位をもつ界面活性共重合体 具体的に、次の化合物を例示することができる。
さらには特公昭56-36415号、や特公昭59-31688号に記載
の化合物を挙げることができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、通常水溶性銀
塩(例えば硝酸銀)溶液と水溶性ハロゲン塩(例えば臭
化カリウム)溶液とをゼラチンの如き水溶性高分子溶液
の存在下で混合してつくられる。このハロゲン化銀とし
ては、塩化銀、臭化銀のほかに、混合ハロゲン化銀、例
えば塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等を用いることが
できる。ハロゲン化銀の平均粒子サイズ(球状または球
に近似の粒子の場合は、粒子直径、立法体粒子の場合
は、稜長を粒子サイズとし、投影面積にもとづく平均で
表す)は、2μ以下が好ましいが、特に好ましいのは0.
4μ以下である。粒子サイズ分布は狭くても広くてもい
ずれでもよい。
これらのハロゲン化銀粒子の形は立法晶形、八面体、そ
の混合晶形又は特開昭58-127921号、同58-113926号等に
記載の平板状等どれでもよい。
又、別々に形成した2種以上のハロゲン化銀写真乳剤を
混合してもよい。更に、ハロゲン化銀粒子の結晶構造は
内部まで一様なものであつても、また内部と外部が異質
の層状構造をしたものや、英国特許634,841号、米国特
許3,622,318号に記載されているような、いわゆるコン
バージヨン型のものであつてもよい。又、潜像を主とし
て表面に形成する型のもの、粒子内部に形成する内部潜
像型のもののいずれでもよい。後者の場合、造核剤や光
カブラセにより直接ポジ像を得ることができる。
ハロゲン化銀粒子形成又は物理熟成の過程において、カ
ドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩
又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又は鉄錯
塩などを共存させてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、化学増感を行わない、いわゆる未
後熟乳剤(プリミテイブ乳剤)を用いることもできる
が、通常は化学増感される。化学増感のためには、活性
ゼラチンや銀と反応しうる硫黄を含む化合物(例えばチ
オ硫酸塩、チオ尿素類、メルカプト化合物、ローダニン
類)を用いる硫黄増感法、還元性物質(例えば第一すず
塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスル
フイン類、シラン化合物)を用いる還元増感法、貴金属
化合物(例えば金化合物の他、白金、イリジウム、パラ
ジウムなどの周期律表第VIII族金属の錯塩)を用いる貴
金属増感法などを単独或いは組み合わせて実施すること
ができる。
本発明の化合物や還元剤を分散する親水性コロイドまた
は感光材料の乳剤層や中間層に用いることのできる結合
剤または保護コロイドとしては、ゼラチンをもちいるの
が有利であるが、それ以外の親水性コロイドも用いるこ
とができる。
例えばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラ
フトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、セルロース硫酸エステル類等の如きセルロース誘導
体、アルギン酸ソーダ、デキストラン、澱粉誘導体など
の糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコ
ール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等
の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子
物質を用いることができる。
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラ
チンや酵素処理ゼラチンを用いてもよく、また、ゼラチ
ンの加水分解物や酵素分解物も用いることができる。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水性
コロイド層に無機または有機の硬膜剤を含有してよい。
例えばクロム塩(クロムミヨウバン、酢酸クロムな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサー
ル、グルタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合
物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントイ
ンなど)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオ
キサンなど)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリ
ロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、1,3−ビニル
スルホニル−2−プロパノールなど)、活性ハロゲン化
合物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジ
ンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフエ
ノキシクロル酸など)、N−カルバモイルピリジニウム
塩類((1−モルホリノカルボニル−3−ピリジニオ)
メタンスルホナートなど)やハロアミジニウム塩類(1
−(1−クロロ−1−ピリジノメチレン)ピロリジニウ
ム、2−ナフタンスルホナールなど)などを単独または
組み合わせて用いることができる。
これらの化合物の中では、活性ビニル化合物又は活性ハ
ロゲン化合物を好ましく用いることができる。
本発明の感光材料の写真乳剤層または他の親水性コロイ
ド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化分
散、接着防止及び写真特性改良(例えば、現像促進、硬
調化、増感)等種々の目的で、種々の界面活性剤を含ん
でもよい。
本発明の写真乳剤は、メチン色素類、その他によつて分
光増感されてもよい。用いられる色素には、シアニン色
素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシ
アニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン
色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が包含
される。特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニ
ン色素、および複合メロシアニン色素に属する色素であ
る。これらの色素類には、塩基性異節環核としてシアニ
ン色素類に通常利用される核のいずれをも適用できる。
すなわち、ピロリン核、オキサゾリン核、チアゾリン
核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレ
ナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジ
ン核など;こられの核に脂環式炭化水素環が融合した
核;及びこれらの核に芳香族炭化水素環が融合した核、
即ち、インドレニン核、ベンズインドレニン核、インド
ール核、ベンズオキサドール核、ナフトオキサゾール
核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾ
セレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キノリン核な
どが適用できる。これらの核は炭素原子上に置換されて
いてもよい。
メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケト
メチレン構造を有する核としてピラゾリン−5−オン
核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−2,
4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダニ
ン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節環核を
適用することができる。これらの増感色素は単独に用い
てもよいが、それらの組合せを用いてもよく、増感色素
の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられ
る。
本発明の写真感光材料の写真乳剤層には感度上昇、コン
トラスト上昇、または現像促進の目的で、たとえばポリ
アルキレンオキシドまたはそのエーテル、エステル、ア
ミンなどの誘導体、チオエーテル化合物、チオモルフオ
リン類、四級アンモニウム塩化合物、ウレタン誘導体、
尿素誘導体、イミダゾール誘導体、3−ピラゾリドン類
等を含んでもよい。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水性
コロイド層に寸度安定性の改良などの目的で、水不溶又
は離溶性合成ポリマーの分散物を含むことができる。例
えばアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、スチレンなどの単独もしくは組合
せ、又はこれらとアクリル酸、メタクリル酸等の組合せ
を単量体成分とするポリマーを用いることができる。
本発明の感光材料には、親水性コロイド層にフイルター
染料として、あるいはイラジエーシヨン防止その他種々
の目的で水溶性染料を含有していてもよい。このような
染料には、オキソノール染料、ヘミオキソノール染料、
スチリン染料、メロシアニン染料、シアニン染料及びア
ゾ染料が包含される。なかでもオキソノール染料;ヘミ
オキソノール染料及びメロシアニン染料が有用である。
本発明に用いられる写真乳剤には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、ある
いは写真性能を安定化させる目的で、本発明の化合物以
外種々の化合物を使用することができる。すなわちアゾ
ール類{例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾ
ール類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンスイ
ミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、ニトロイ
ンダゾール類、ベンゾトリアゾール類、アミノトリアゾ
ール類など};メルカプト化合物類{例えばメルカプト
チアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカ
プトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、メルカプトテトラゾール類(特に1−フエニル−5
−メルカプトテトラゾール)、メルカプトピリミジン
類、メルカプトトリアジン類など};例えばオキサドリ
ンチオンのようなチオケト化合物;アザインデン類{例
えばトリアザインデン類、ペンタアザインデン類な
ど};ベンゼンチオスルホン酸、ベンゼンスルフイン
酸、ベンゼンスルホン酸アミド等のようなカブリ防止剤
または安定剤として知られた、多くの化合物を加えるこ
とができる。
本発明の写真感光材料は色像形成カプラー、即ち、発色
現像処理において芳香族1級アミン現像薬(例えば、フ
エニレンジアミン誘導体や、アミノフエノール誘導体な
ど)との酸化カツプリングによつて発色しうる化合物を
含有してもよい。カプラーは分子中にバラスト基とよば
れる疎水性基を有する非拡散性のもの、またはポリマー
化されたものが望ましい。カプラーは、銀イオンに対し
4当量性あるいは2当量性のどちらでもよい。又、色補
正の効果をもつカラードカプラー、あるいは現像にとも
なつて現像抑制剤を放出するカプラー(いわゆるDIRカ
プラー)を含んでもよい。又、カツプリング反応の生成
物が無色であつて、現像抑制剤を放出する無呈色DIRカ
ツプリング化合物を含んでもよい。
例えばマゼンタカプラーとして、5−ピラゾロンカプラ
ー、ピラゾロベンツイミダゾールカプラー、シアノアセ
チルクマロンカプラー、開鎖アシルアセトニトリルカプ
ラー、ピラゾロトリアゾールカプラー等があり、イエロ
ーカプラーとして、アシルアセトアミドカプラー(例え
ばベンゾイルアセトアニリド類、ピバロイルアセトアニ
リド類)、等があり、シアンカプラーとして、ナフトー
ルカプラー、及びフエノールカプラー等がある。
上記カプラー等は、感光材料に求められる特性を満足す
るために同一層に二種類以上を併用することもできる
し、同一の化合物を異なつた2層以上に添加すること
も、もちろん差支えない。
カプラーをハロゲン化銀乳剤層に導入するには公知の方
法、例えば米国特許2,322,027号に記載の方法などが用
いられる。
本発明の写真感光材料には、公知の退色防止剤を用いる
ことができる。公知の退色防止剤としては、ハイドロキ
ノン誘導体、没食子酸誘導体、p−アルコキシフエノー
ル類、p−オキシフエノール誘導体及びビスフエノール
類等がある。
本発明の感光材料は、前述の種々の添加剤が用いられる
が、それ以外にも目的に応じて種々の添加剤を用いるこ
とができる。
これらの添加剤は、より詳しくはサーチ・デイスクロー
ジヤーItem/7643(1978年12月)および同Item/8716(19
79、11月)に記載されており、その該当個所を後掲の表
にまとめて示した。
感光材料の写真処理には、公知の方法のいずれをも用い
ることができるし処理液には公知のものを用いることが
できる。又、処理温度は通常、18℃から50℃の間に選ば
れるが、18℃より低い温度または50℃をこえる温度とし
てもよい。目的に応じ、銀画像を形成する現像処理(黒
白写真処理)、或いは、色素像を形成すべき現像処理か
ら成るカラー写真処理のいずれをも適用することが出来
る。
黒白現像液には、ジヒドロキシベンゼン類(例えばハイ
ドロキノン)、3−ピラゾリドン類(例えば1−フエニ
ル−3−ピラゾリドン)、アミノフエノール類(例えば
N−メチル−p−アミノフエノール)等の公知の現像主
薬を単独或いは組み合わせて用いることができる。
カラー現像液は、一般に、発色現像主薬を含むアルカリ
性水溶液から成る。発色現像主薬は公知の一級芳香族ア
ミン現像剤、例えばフエニレンジアミン類(例えば4−
アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4−ア
ミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−エチ
ル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−
4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルア
ニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β
−メタンスルホアミドエチルアニリン、4−アミノ−3
−メチル−N−エチル−N−β−メチキシエチルアニリ
ンなど)を用いることができる。
この他L.F.A.メソン著「フオトグラフイツク・プロセシ
ン・ケミストリー」、フオーカル・プレス刊(1966年)
の226〜229頁、米国特許2,193,015号、同2,592,364号、
特開昭48-64933号などに記載のものを用いてもよい。
現像液はその他、アルカリ金属の亜硫酸塩、炭酸塩、ホ
ウ酸塩、及びリン酸塩の如きpH緩衝剤、臭化物、沃化
物、及び本発明の化合物以外の有機カブリ防止剤の如き
現像抑制剤ないし、カブリ防止剤などを含むことができ
る。又必要に応じて、硬水軟化剤、ヒドロキシルアミン
の如き保恒剤、ベンジスアルコール、ジエチレングリコ
ールの如き有機溶剤、ポリエチレングリコール、四級ア
ンモニウム塩、アミン類の如き現像促進剤、色素形成カ
プラー、競争カプラー、ナトリウムボロンハイドライド
の如きかぶらせ剤、1−フエニル−3−ピラゾリドンの
如き補助現像薬、粘性付与剤、米国特許4,083,723号に
記載のポリカルボン酸系キレート剤、西独公開(OLS)
2,622,950号に記載の酸化防止剤などを含んでもよい。
カラー写真処理を施した場合、発色現像後の写真感光材
料は通常漂白処理される。漂白処理は、定着処理と同時
に行われてもよいし、個別に行われてもよい。漂白剤と
しては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、クロム
(VI)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸類、キ
ノン類、ニトロソ化合物等が用いられる。例えば、フエ
リシアン化物、重クロム酸塩、鉄(III)またはコバル
ト(III)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢
酸、ニトリロトリ酢酸、1,3−ジアミノ−2−プロパノ
ール四酢酸などのアミノポリカルボン酸類あるいはクエ
ン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸の錯塩;過硫酸
塩、過マンガン酸塩;ニトロソフエノールなどを用いる
ことができる。これらのうちフエリシアン化カリ、エチ
レンジアミン四酢酸鉄(III)ナトリウム及びエチレン
ジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウムは特に有用であ
る。エチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩は独立の漂
白液においても、一浴漂白定着液においても有用であ
る。
漂白または漂白定着液には、米国特許3,042,520号、同
3,241,966号、特公昭45-8506号、特公昭45-8836号など
に記載の漂白促進剤、特開昭53−65732号に記載のチオ
ール化合物の他、種々の添加剤を加えることもできる。
水洗工程は、1槽で行なわれる場合もあるが、多くは2
槽以上の多段向流水洗方式で行なわれる。水洗工程にお
ける水量は、カラー感光材料の種類、目的に応じて任意
に設定できるが、例えばジヤーナル・オブ・モーシヨン
ピクチヤー・アンド・テレビジヨン・エンジニアリング
第64巻248〜253頁(1955年5月号)の“ウオーター・フ
ローレンツ・イン・イヤージヨンウオツシング・オブ・
モーシヨンピクチヤーフイルム”(Water Flow Rates i
n Immersion−Washing of Motion Picture Film,S.R.Go
ldwasser著)に記載の方法によつて算出することもでき
る。
水洗水量を節減する場合、バクテリアやカビの発生が問
題となるが、その反応として、特願昭61-131632号明細
書に記載のカルシウム、マグネシウムを低減せしめた水
洗、殺菌剤や防ばい剤、例えば、ジヤーナル・オブ・ア
ンチバクテリアル・アンド・アンフニンガル・エージエ
ンツ(J.Antibact.Antifug.Agents)vol.11、No.5、p20
7〜223(1983)に記載の化合物および堀口博著“防菌防
微の化学”に記載の化合物)、の添加を行なうことがで
きる。又、硬水軟化剤として、エチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸等のキレート剤を添加
することもできる。
水洗水量を節減する場合、その水量としては、通常カラ
ー感光材料1m2当り100ml〜2000mlが用いられるが、特
には200ml〜1000mlの範囲が色像安定性と節水効果を両
立させる点で好ましく用いられる。
水洗工程におけるpHは通常5〜9の範囲にある。
本発明の写真要素は、画像状に拡散性の色素を形成又は
放出後拡散させ、その後固定させる方法のカラー画像形
成法においても有利に用いられる。
上記のカラー画像形成方法には室温付近の温度で現像液
を使用して現像するもの〔カラー拡散転写方式〕(例え
ばベルギー特許758,959号に記載のもの)、実質上水分
のない状態で熱現像をするもの〔熱現像方式〕(例えば
欧州特許76492A2や特開昭58-79247号、同59-218443号、
特願昭60-79709号等に記載のもの)など種々の形態があ
るが、本技術の写真要素はいずれにも使用しうる。
上記のカラー画像形成方法に有用な色素供与性物質は前
記一般式(I)においてPUGが画像形成色素である化合
物であるが、また一般式〔X〕で表わされる化合物を使
用してもよい。
一般式〔X〕 Dy−Y ここでDyは色素部分(またはその前駆体部分)を表わ
し、Yは現像の結果として色素供与性物質一般式〔X〕
によつて表される化合物の拡散性が変化する機能性を持
つた基性を表わす。
ここで「拡散性が変化する」とは、(1)一般式〔X〕
によつて表される色素供与性物質が本来、非拡散性であ
り、これが拡散性に変化するか、または拡散性の色素が
放出される事、あるいは(2)本来拡散性の一般式
〔X〕によって表わされる色素供与性物質が非拡散性に
変化することを意味している。また、この変化はYの性
質によりYが酸化されて起こる場合と還元されて起こる
場合がある。
Yの酸化によつて“拡散性が変化する”例としてはま
ず、p−スルホンアミドナフトール類(p−スルホンア
ミドフエノール類も含む:特開昭48-33,826号、同53-5
0,736号、欧州特許第76,492号に具体例の記載あり)、
o−スルホンアミドフエノール類(o−スルホンアミド
ナフトール類も含む:特開昭51-113,624号、同56-12642
号、同56-16130号、同56-16131号、同57-4043号、同57-
650号、U.S.4,053,312号、欧州特許第76,492号に具体例
の記載あり)、ヒドロキシスルホンアミド複素環類(特
開昭51-104,343号、欧州特許第76,492号に具体例の記載
あり)、3−スルホンアミドインドール類(特開昭51-1
04,343号、同53-46,730号、同54-130,122号、同57-85,0
55号、欧州特許第76,492号に具体例の記載あり)、α−
スルホンアミドケトン類(特開昭53-3,819号、同54-48,
534号、欧州特許第76,492号に具体例の記載あり)等の
いわゆる色素放出レドツクス基質を挙げることができ
る。
別の例としてはYが被酸化後、分子内求核攻撃によつて
色素を放出する型として特開昭57-20,735号、特願昭57-
177148号に記載の分子内アシスト型基質が挙げられる。
また別の例としては、塩基性条件下では分子内閉環反応
により色素を放出するが、Yが酸化されると色素放出を
実質的に起こさなくなる基質を挙げることができる(特
開昭51-63,618号に具体例の記載がある)。さらにこれ
の変型として求核試薬によりイソオキサゾロン環が環巻
き換えを起こして色素を放出する基質も有用である(特
開昭49-111,628号、同52−4819号に具体例の記載あ
り)。
また別の例としては、塩基性条件下では酸性プロトンの
解離により色素部分が離脱するが、Yが酸化されると実
質的に色素放出しなくなる基質を挙げることができる
(特開昭53-69,033号、同54−130927号に具体例の記載
あり)。
また高温下でハロゲン化銀又は誘起の銀塩と酸化還元反
応を行い、その結果色素部を有する化合物の可動性が変
化するものを用いることができ、これは特開昭59-16505
4号に記載されている。
また感剤中の銀イオンとの反応により可動性の色素を放
出する色素供与性物質については特開昭59-180548号に
記載されている。
受像要素は感光要素とは別の支持体上に設けてもよい
し、感光要素と組合わさつたフイルム・ユニツトであつ
てもよい。
フイルム・ユニツトの代表的な形態は、一つの透明な支
持体上に上記の受像要素と感光要素とが積層されてお
り、転写画像の完成後、感光要素を受像要素から剥離す
る必要のない形態である。さらに具体的に述べると、受
像要素は少なくとも一層の媒染層からなり、又感光要素
の好ましい態様に於いては青感性乳剤層、緑感性乳剤層
及び赤感性乳剤層の組合せ、又は緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層及び赤外光感光性乳剤層の組合せ、或いは青感性
乳剤層、赤感性乳剤層及び赤外光感光性乳剤層の組合せ
と、前記の各乳剤層にイエロー色素供与性物質、マゼン
タ色素供与物質及びシアン色素供与性物質がそれぞれ組
合わされて構成される(ここで「赤外光感光性乳剤層と
は700nm以上、特に740nm以上の光に対して感光性を持つ
乳剤層をいう)。そして、該媒染層と感光層或いは色素
供与性物質含有層の間には、透明支持体を通して転写画
像が観賞できるように、酸化チタン等の固体顔料を含む
白色反射層が設けられる。明所で現像処理を完成できる
ようにするために白色反射層と感光層の間に更に遮光層
を設けてもよい。又、所望により感光要素の全部又は一
部を受像要素から剥離できるようにするために適当な位
置に剥離層を設けてもよい(このような態様は例えば特
開昭56-67840号やカナダ特許674,082号に記載されてい
る)。
また、別の剥離不要の形態では、一つの透明支持体上に
前記に感光要素が塗設され、その上に白色反射層が塗設
され、更にその上に受像層が積層される。同一支持体上
に受像要素と白色反射層と剥離層と感光要素とが積層さ
れており、感光要素を受像要素から意図的に剥離する態
様については、米国特許3,730,718号に記載されてい
る。他方、二つの支持体上にそれぞれ感光要素と受像要
素が別個に塗設される代表的な形態には大別して二つあ
り、一つは剥離型であり、他は剥離不要型である。これ
らについて詳しく説明すると、剥離型フイルム・ユニツ
トの好ましい態様では、支持体の裏面に光反射層を有し
そしてその表面には少なくとも一層の受像層が塗設され
ている。又感光要素は遮光層を有する支持体上に塗設さ
れていて、露光完了前は感光層塗布面と媒染層塗布面は
向き合つていないが露光終了後(例えば現像処理中)は
感光層塗布面がひつくり返つて受像層塗布面と重なり合
うように工夫されている。媒染層で転写画像が完成した
後は速やかに感光要素が受像要素から剥離される。
また、剥離不要型フイルム・ユニツトの好ましい態様で
は、透明支持体上に少なくとも一層の媒染層が塗設され
ており、又透明又は遮光層を有する支持体上に感光要素
が塗設されていて、感光層塗布面と媒染層塗布面とが向
き合つて重ね合わされている。
以上述べた形態はいずれもカラー拡散転写方式にも熱現
像方式にも適用できるが、特に前者の場合には更にアル
カリ性処理液を含有する。圧力で破裂可能な容器(処理
要素)が組合わされていてもよい。なかでも一つの支持
体上に受像要素と感光要素が積層された積層された剥離
不要型フイルム・ユニツトではこの処理要素は感光要素
とこの上に重ねられるカバーシートの間に配置されるの
が好ましい。又、二つの支持体上にそれぞれ感光要素と
受像要素が別個に塗設された形態では、遅くとも現像処
理時に処理要素が感光要素と受像要素の間に配置される
のが好ましい。処理要素には、フイルム・ユニツトの形
態に応じて遮光剤(カーボン・ブラックやpHによつて色
が変化する染料等)及び/又は白色顔料(酸化チタン
等)を含むのが好ましい。更にカラー拡散転写方式のフ
イルム・ユニツトでは、中和層と中和タイミング層の組
合せからなる中和タイミング機構がカバーシート中、又
は受像要素中、或いは感光要素中に組込まれているのが
好ましい。
他方、熱現像方式のフイルム・ユニツトでは、支持体、
感光要素又は受像要素の適当な位置に金層性微粒子、カ
ーボン・ブラックやグラフアイト等の導電性粒子を含有
する発熱層を設けて、熱現像や色素の拡散転写のために
通電した時に発生するジユール熱を利用してもよい。導
電性粒子の替りに半導体無機材料(例えば炭化珪素、珪
化モリブデン、ランタンクロライド、チタン酸バリウム
セラミツクス、酸化スズ、酸化亜鉛等)を用いてもよ
い。
次に本発明を実施例に基きさらに詳細に説明する。
実施例1 (乳剤Aの調製) 硝酸銀水溶液と、銀1モルあたり0.5×10-4モルの六塩
化ロジウム(III)酸アンモニウムを含む塩化ナトリウ
ム水溶液をダブルジエツト法により35℃のゼラチン溶液
中でpHを6.5になるようにコントロールしつつ混合し、
平均粒子サイズ0.07μmの単分散塩化銀乳剤を作つた。
粒子形成後、当業界でよく知られているフロキユレーシ
ヨン法により可溶性塩類を除去し、安定剤として4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン
および1−フエニル−5−メルカプトテトラゾールを添
加した。乳剤1Kg中に含有されるゼラチンは55g、銀は10
5gであつた。(乳剤A) (感光材料の作成) 前記乳剤Aに、次に示す造核剤、造核促進剤、およびセ
ーフライト安全性を高める染料を添加し、 次に、ポリエチルアクリレートラテツクス(14mg/
m2)、さらに硬膜剤として2,4−ジクロル−6−ヒドロ
キシ1,3,5−トリアジンナトリウム塩を添加して、1m2
あたり3.5gの銀量となるようにポリエチレンテレフタレ
ート透明支持体上にハロゲン化銀乳剤層を塗布し、さら
にその上層にゼラチン(1.3g/m2)、本発明の化合物2
(0.1g/m2)、塗布助剤として、次の3つの界面活性
剤、安定剤、およびマツト剤を含む保護層を塗布し、乾
燥した。(サンプル1)。
安定剤 チオクト酸 マツト剤 ポリメチルメタクリレート(平均粒径2.5μ) 9.0 なお本発明の化合物2は、次の手順で、分散物を作成し
て用いた。
40℃でII液を攪拌しながら、I液を少しづつ添加する。
完成液のpHは5.4であつた。
(比較サンプルの作成) 1) 実施例1で化合物2を除いたサンプルを作成した
(比較サンプルA) 2) 実施例1の化合物2の代りに次の水溶性紫外線吸
収染料(0.05g/m2)を用いた他は、同様にして、比較サ
ンプルBを作成した。
(性能の評価) (1) 上記の3つのサンプルを、大日本スクリーン
(株)製明室プリンターP−607で、光学ウエツジを通
して露光し次の現像液で38℃、20秒現像し、通常の方法
で定着し、水洗、乾燥した。サンプルBとサンプル1もハ
イライト部のUV光学濃度はサンプルAと同じに低く、完
全に脱色されていた。
現像液基本処方 ハイドロキノン 35.0g N−メチル−p−アミノフエノール1/2硫酸塩 0.8g 水酸化ナトリウム 13.0g 第三リン酸カリウム 74.0g 亜硫酸カリウム 90.0g エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩 1.0g 臭化カリウム 4.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.6g 3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール 15.0g 水を加えて 1 (pH=11.5) 感度は、比較サンプルAに対して、比較サンプルBはlogE
値で0.4、本発明のサンプル1は0.45低くすることができ
た。実用上、サンプルBおよびサンプル1の感度が適正
領域であつた。
(2) セーフライト安全性のテスト 上記3つのサンプルをセールライトのUVカツト蛍光灯
〔東芝(株)FLR-40SW-DLX-NU/M〕で400ルクスの下での
安全な時間をテストした。比較サンプルAが10分に対し
て、比較サンプルBが、20分、本発明のサンプル1は25分
の安全性を示した。
以上の(1)、(2)のテスト結果から、本発明の化合
2はより有効に感度を適正域まで低下させ、かつセー
ルライト安全性も高めることがわかる。
(3) 調子可変性のテスト 上記3つのサンプルを、上記のプリンターで、平網スク
リーンを通して露光し、その他は(1)のテストと同様
に現像処理した。それぞれのサンプルに対して網点面積
が1:1に返えすことができる露光時間を決めたのち、そ
の露光時間の2倍、および4倍の露光時間を行ない、網
点面積がどれだけ拡大するかを調べた。より大きく拡大
するほど調子可変性に優れていることを示す。結果を表
−1に示した。表−1からわかるように、比較サンプル
Bは調子可変性が著しく低下するのに対して、本発明の
サンプル1は調子可変性が高い。これは、比較サンプルB
に用いた染料が水溶性、拡散性のため、保存中に添加さ
れた層から、感光乳剤層まで均一に拡散してしまつてい
るため、露光時間を増やしても、その染料によるイラジ
エーシヨン防止効果によつて網点面積の拡大が抑えられ
たためである。一方、本発明の化合物2は、添加された
層に固定されているので、高い調子可変性を示してい
る。
(4) 減力液による汚染(ステイン)の評価 上記(3)で処理して得た本発明のサンプル1のストリ
ツプを、次のフアーマー減力液に20℃で60秒間浸漬して
水洗、乾燥した。その結果50%の網点面積の所が33%に
まで減力され、かつ、汚染(ステイン)の発生も認めら
れなかつた。
フアーマー減力液 使用時に第1液:第2液:水 =100部:5部:100部 に混合する。
(5) 拡散係数の測定 前述の手法に従つて本発明の化合物2と比較サンプルB
に用いた紫外線吸収染料の拡散係数を測定した。
(6) クラフト点の測定 化合物2を水に懸濁させて、下記の文献記載の方法に従
つて、測定した結果、92℃であつた。m.Hat and K
z Shinoda,J.Phys.Chem.,77 378(1973) 実施例2 実施例1の化合物2の代りに、化合物1368912
を用いて、その他は同様にして行つた。
その結果、実施例1のサンプル1と同様に、セーフライ
ト安全性を高め、大きな調子可変性を示した。減力処理
によるステインも生じなかつた。拡散係数は、それぞ
れ、1.56×10-8,1.86×10-9,2.7×10-8,4.2×10-9,4.6
×10-8,1.10×10-7cm2/secであつた。クラフト点は、化
合物1が39℃、その他も、40°〜90℃の間にあつた。
実施例3 化合物2を用いて、いくつかの処方で作成したゼラチン
分散物の分散安定性を比較した。次の分散物Aを基準に
して、 分散物A(pH5.4) 分散物B(pH7.0) 分散物Aのクエン酸を除く 分散物C(pH5.4) クエン酸の代りに酢酸を用いて、pH5.4に合わせる。
分散物D(pH5.2) クエン酸の代りに燐酸を用いて、pH5.2に合わす。
分散物E(pH7.5) クエン酸の代りに炭酸ナトリウムを用いて、pH7.5に合
わす。
以上の分散物A〜Dを40℃で保存すると、分散物Bと、
Eは1日で結晶が折出したが、A、、Dは4日間保存し
ても全く折出が認められなかつた。中性以下のpHに分散
物を保つことが、予想外に著るしく分散安定性を高める
ことが見出された。
実施例−4 下塗りを施した三酢酸セルロースフイルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層よりなる本発明の多層カラ
ー感光材料である試料401を作成した。
(感光材料の組成) 塗布量はハロゲン化銀、コロイド銀およびカプラーにつ
いては銀のg/m2単位で表した量を、また増感色素につい
ては同一層内のハロゲン化銀1モルあたりのモル数で示
した。
第1層:ハレーシヨン防止層 黒白コロイド銀 銀塗布量 0.2 ゼラチン 2.2 UV−1(紫外線吸収剤) 0.1 UV−2(同上) 0.2 Cpd−1 0.05 Solv−1(UV−1、UV−2の分散用オイル) 0.01 Solv−2(UV−1、UV−2の分散用オイル) 0.01 Solv−3(Cpd−1の分散用オイル) 0.08 第2層:中間層 微粒子ハロゲン化銀(平均粒径0.07μのAgBr) 銀塗布量 0.15 ゼラチン 1.0 Cpd−2(混色防止剤) 0.2 第3層:第1赤感乳剤層(第1RL) 沃臭化銀乳剤(AgI 10.0モル%、内部高AgI型、球相当
径0.8μ、球相当径の変動係数28%、板状粒子、直径/
厚み比3.0) 銀塗布量 0.7 沃臭化銀乳剤(AgI6.0モル%、内部高AgI型、球相当径
0.5μ、球相当径の変動係数26%、板状粒子、直径/厚
み比3.0) 銀塗布量 0.5 ゼラチン 2.0 SD−1(増感色素) 4.5×10-4モル SD−2(増感色素) 1.5×10-4モル SD−3(増感色素) 0.4×10-4モル SD−4(増感色素) 0.3×10-4モル EXC−1(カプラー) 0.55 EXC−2(DIRカプラー) 0.01 EXC−3(カプラードカプラー) 0.03 Solv−1(EXC−1、2、3の分散用オイル) 0.2 Solv−3(EXC−1、2、3の分散用オイル) 0.2 第4層:第2赤感乳剤層(第2RL) 沃臭化銀乳剤(AgI 10.0モル%、内部高AgI型、球相当
径1.0μ、球相当径の変動係数30%、板状粒子、直径/
厚み比4.3) 銀塗布量 1.0 ゼラチン 1.3 SD−1(増感色素) 3×10-4 SD−2(増感色素) 1×10-4 SD−3(増感色素) 0.3×10-4 SD−4(増感色素) 0.3×10-4モル EXC−1(カプラー) 0.09 EXC−3(カプラードカプラー) 0.06 EXC−4(カプラー) 0.12 Solv−1(EXC−1、3、4の分散用オイル) 0.12 Solv−3(EXC−1、3、4の分散用オイル) 0.12 第5層:中間層 ゼラチン 1.3 Cpd−4(混色防止剤) 0.2 第6層:第1緑感乳剤層(第1GL) 沃臭化銀乳剤(AgI 10.0モル%、内部高AgI型、球相当
径0.8μ、球相当径の変動係数28%、板状粒子、直径/
厚み比3.0) 銀塗布量 0.2 沃臭化銀乳剤(AgI6.0モル%、内部高AgI型、球相当径
0.5μ、球相当径の変動係数26%、板状粒子、直径/厚
み比3.0) 銀塗布量 0.1 ゼラチン 1.4 SD−5(増感色素) 5×10-4 SD−6(増感色素) 2×10-4 SD−7(増感色素) 1×10-4 EXM−1(カプラー) 0.48 EXM−2(DIRカプラー) 0.06 EXM−5(カラードカプラー) 0.06 Solv−1(EXM−1、2、5の分散用オイル) 0.2 第7層:第2緑感乳剤層(第2GL) 沃臭化銀乳剤(AgI10.0モル%、内部高ヨード型、球相
当径0.25μ、球相当径の変動係数28%、板状粒子、直径
/厚み比3.0) 銀塗布量 0.6 ゼラチン 0.5 SD−5(増感色素) 3.5×10-4 SD−6(増感色素) 1.4×10-4 SD−7(増感色素) 0.7×10-4 EXM−1(カプラー) 0.25 EXM−3(カラードカプラー) 0.05 Solv−1(EXM−1、3の分散用オイル) 0.15 第8層:中間層 ゼラチン 1.0 第9層:第3赤感乳剤層(第3RL) 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.5、AgI10.0モル%、内部高Ag
I型、球相当径1.5μ、球相当径の変動係数32%、板状粒
子、直径/厚み比6.0) 銀塗布量 0.8 ゼラチン 1.2 SD−1(増感色素) 2×10-4 SD−2(増感色素) 0.6×10-4 SD−3(増感色素) 0.2×10-4 EXC−3(カプラー) 0.08 EXC−5(カプラー) 0.07 Solv−1(EXC−4、5の分散用オイル) 0.12 Solv−2(EXC−4、5の分散用オイル) 0.12 第10層:機能性ハロゲン化銀乳剤層(FL) 沃臭化銀乳剤(AgI10.0モル%、内部高AgI型、球相当径
1.5μ、球相当径の変動係数28%、板状粒子、直径/厚
み比1.0) 銀塗布量 0.5g ゼラチン 0.5g SD−7(増感色素) 6×10-4 EXY−2 0.001g Solv−1(EXY−2の分散用オイル) 0.001g 第11層:第3緑感乳剤層(第3GL) 沃臭化銀乳剤(AgI10.0モル%、内部高AgI型、球相当径
1.5μ、球相当径の変動係数32%、板状粒子、直径/厚
み比6.0) 銀塗布量 1.5 ゼラチン 1.4 SD−5(増感色素) 2×10-4 SD−6(増感色素) 0.8×10-4 SD−7(増感色素) 0.8×10-4 EXM−4(カプラー) 0.15 EXM−1(カラードカプラー) 0.03 EXC−4 0.005 Solv−1(EXM−4、1、EXC−4の分散用オイル) 0.2
第12層:イエローフイルター層(YF) Cpd−3(染料) 0.05g Solv−1(Cpd−3の分散用オイル) 0.05 ゼラチン 0.5 第13層:中間層 ゼラチン 0.5g Cpd−2 0.1g Solv−1(Cpd−2の分散用オイル) 0.1 第14層:第1青感乳剤層(第1BL) 沃臭化銀乳剤(AgI8.3モル%、内部高ヨード型、球相当
径0.7μ、球相当径の変動係数21%、八面体粒子) 銀塗布量 0.2 沃臭化銀乳剤(AgI3.0モル%、内部高ヨード型、球相当
径0.3μ、球相当径の変動係数22%、八面体粒子) 銀塗布量 0.1 ゼラチン 1.2 SD−8(増感色素) 3×10-4 EXY−1(カプラー) 0.7 EXY−2(DIRカプラー) 0.03 Solv−1(EXY−1、2の分散用オイル) 0.5 第15層:第2青感乳剤層(第2BL) 沃臭化銀乳剤(AgI10.0モル%、内部高AgI型、球相当径
1.0μ、球相当径の変動係数30%、板状粒子、直径/厚
み比4.0) 銀塗布量 0.4 ゼラチン 0.3 SD−8(増感色素) 2×10-4 EXY−1(カプラー) 0.3 Solv−1(Cpd−13の分散用オイル) 0.2 第16層:中間層 微粒子沃臭化銀(AgI2モル%、均一型、球相当径0.13
μ) 銀塗布量 0.4 ゼラチン 0.4 第17層:第3青感乳剤層(第3BL) 沃臭化銀乳剤(AgI14.0モル%、内部高AgI型、球相当径
2.1μ、球相当径の変動係数30%、板状粒子、直径/厚
み比5.0) 銀塗布量 1.4 ゼラチン 1.1 SD−8(増感色素) 1.5×10-4 EXY−1(カプラー) 0.2 Solv−1(EXY−1の分散用オイル) 0.14 第18層:第1保護層 ゼラチン 1.8 UV−1(紫外線吸収剤) 0.1 UV−2(同上) 0.2 Solv−1(UV−1、2の分散用オイル) 0.01 Solv−2(UV−1、2の分散用オイル) 0.01 第19層:第2保護層 微粒子ハロゲン化銀(平均粒径0.07のAgBr) 銀塗布量 0.3 ゼラチン 0.7 ポリメチルメタアクリレート粒子(直径1.5μ) 0.2 W−1(帯電調節剤) 0.02 H−1(硬膜剤) 0.4 Cpd−5(ホルムアルデヒドスカベンジヤー) 1.0 (実施例で用いた化合物の構造式) 試料401においてSolv.類を用いた表示がしてある部分は
周知のオイルプロテクト分散法を用いて分散してある。
試料401の第10層、第12層の構成を下記表−2のように
変更し、第13層を省略する以外は試料401と同様にし
て、試料402、403を作つた。
A分散法 化合物(6)4gをメチルエチルケトン16mlにとかし、さ
らに水100mlを加え、クエン酸の0.2gを加えて分散質溶
液とした。ゼラチン10%水溶液の200ml中に、ホモジナ
イザーを用いて強く攪拌しつゝ分散質溶液を加えて分散
物をえた。
一方、還元剤S−67の10gをメタール50mlにとかし、水
を300mlを加え、界面活性剤(W−3)の補助のもとに
ゼラチン10%水溶液500ml中にホモジナイザーを用いて
強く攪拌して、分散質溶液を加え分散物をえた。
化合物(6)の分散物の溶液に、化合物(6)に対して
所定の比率になるように還元剤の分散物を加えて攪拌し
て化合物(6)と還元剤の混合分散物をえた。
B分散法(化合物(6)と還元剤(S−67)の同時分
散)化合物(6)1gと還元剤(S−67)5gとをメチルエ
チルケトン30mlにとかし、水200mlを加えさらにクエン
酸0.5gを加え分散質溶液をえた。ゼラチン界面活性剤
(W−1)の補助のもとに10%水溶液150ml中にホモジ
ナイザーを用いて強く攪拌して、分散質溶液を加え、分
散物をえた。
AまたはBの方法による分散物を、三酢酸セルロースフ
イルム支持体上に塗布乾燥して、その膜の透明性、表面
状態を観察した。分散不良による欠陥は認められなかつ
た。
試料401、402および403をカメラ撮影用に35mmサイズに
加工した。えられた試料を用いて、マクベス社製のカラ
ーレンデイシヨンチヤートを色温度5500゜Kの光源のもと
で撮影した。これを次の処理工程によるカラー現像処理
を施してネガ・フイルムをえた。
さらに、フジカラーペーパー(ハイテクペーパー)に焼
つけてカラー写真をえた。
発色現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシアミン 2.4 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ)
−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 水を加えて 1 (水酸化カリウムを加えて 10.7) 〈漂白液〉 エチレンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム塩 100g エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩 10.0g アンモニア水 7ml 硝酸アンモニウム 10.0g 臭化アンモニウム 150g 水を加えて 1 pH 6.0 〈定着液〉 エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 重亜硫酸ナトリウム 4.6g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 175ml 水を加えて 1 pH 6.6 〈水洗液〉 水道水(カルシウム27ml/l、マグネシウム10mg/lを含
む) 〈安定液〉 ホルマリン(37%w/v) 2ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフエニルエーテル (平均重合度10) 0.3g 水を加えて 1 センシトメトリーの結果試料401、402および403の感度
階調はほぼ同等であつた。
試料402および403ともに本発明による化合物の分散不良
による欠陥は認められなかつた。また試料403は赤とシ
アンとの色分離がよく、赤が鮮かで紫色の色再現の忠実
性が改良された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−236549(JP,A) 特開 昭62−34158(JP,A) 特開 昭61−249052(JP,A) 特開 昭58−160954(JP,A) 特公 平5−73221(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、少くとも2層の親水性コロイ
    ド層をもつハロゲン化銀感光材料において、前記親水性
    コロイド層の少なくとも1層が次の一般式〔I〕によっ
    て表わされる化合物を水または水可溶性有機溶剤を用い
    て、中性以下のpHで親水性コロイド中に分散して含有さ
    せてなるものであることを特徴とするハロゲン化銀感光
    材料。 一般式〔I〕 PWRTimetPUG
  2. 【請求項2】一般式〔I〕によって表わされる化合物
    が、単独または混合で、110℃以下のクラフト温度(但
    し水溶液で)を与えるものであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のハロゲン化銀感光材料。
  3. 【請求項3】一般式〔I〕によって表わされる化合物
    が、1×10-6cm2/sec、以下の拡散定数(本文記載の測
    定法による)を持つものであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第2項記載のハロゲン化銀感光材
    料。
JP62118519A 1987-05-15 1987-05-15 ハロゲン化銀感光材料 Expired - Fee Related JPH07119986B2 (ja)

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