JPH07118680A - 潤滑油組成物 - Google Patents
潤滑油組成物Info
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- JPH07118680A JPH07118680A JP28870693A JP28870693A JPH07118680A JP H07118680 A JPH07118680 A JP H07118680A JP 28870693 A JP28870693 A JP 28870693A JP 28870693 A JP28870693 A JP 28870693A JP H07118680 A JPH07118680 A JP H07118680A
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- resistance
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Abstract
(57)【要約】
【構成】潤滑油基油に対し、一般式
【化1】
(Mは亜鉛、銅、ニッケル、鉄、カドミウム、銀、鉛、
アンチモン、錫又はビスマス、R1、R2、R3及びR4は
それぞれ独立に炭素数1〜30の親油基であって、これ
ら4つの親油基のうち、少なくとも1つが第2級親油基
である)で表されるジチオカルバミン酸金属塩を含有さ
せて成る潤滑油組成物である。 【効果】耐摩耗性、極圧性、摩擦特性、酸化安定性、耐
コーキング性、腐食防止性などに優れる極低りん化ない
し無りん化潤滑油組成物であって、特にエンジン油とし
て好適である。
アンチモン、錫又はビスマス、R1、R2、R3及びR4は
それぞれ独立に炭素数1〜30の親油基であって、これ
ら4つの親油基のうち、少なくとも1つが第2級親油基
である)で表されるジチオカルバミン酸金属塩を含有さ
せて成る潤滑油組成物である。 【効果】耐摩耗性、極圧性、摩擦特性、酸化安定性、耐
コーキング性、腐食防止性などに優れる極低りん化ない
し無りん化潤滑油組成物であって、特にエンジン油とし
て好適である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な潤滑油組成物、さ
らに詳しくは、耐摩耗性、極圧性、摩擦特性、酸化安定
性、耐コーキング性、腐食防止性などに優れる極低りん
化ないし無りん化の潤滑油組成物、特に自動車内燃機関
用潤滑油として好適な潤滑油組成物に関するものであ
る。
らに詳しくは、耐摩耗性、極圧性、摩擦特性、酸化安定
性、耐コーキング性、腐食防止性などに優れる極低りん
化ないし無りん化の潤滑油組成物、特に自動車内燃機関
用潤滑油として好適な潤滑油組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ジチオりん酸金属塩、特にジアルキルジ
チオりん酸亜鉛あるいはジアリールジチオりん酸亜鉛な
どのジチオりん酸亜鉛(以下、ZnDTPと略記する)
は、現在世界的に広く使用されている潤滑油添加剤の1
つである。このZnDTPは、酸化防止剤や腐食防止剤
として作用するほか、優れた摩耗防止性能を有してお
り、自動車内燃機関用潤滑油(以下、エンジン油と略記
する)ばかりでなく、油圧作動油などに広く使用されて
いる。このように、該ZnDTPは、その優れた多機能
性と効果の両面から、エンジン油をはじめ広く潤滑油分
野で汎用されているが、エンジン油においては、これに
含まれるりん成分が自動車の排気浄化触媒や酸素センサ
ーを被毒するため、排気ガス制御システムの能力が著し
く低下するのを免れないという問題がある。そこで、従
来、エンジン油の低りん化を図るために、ZnDTPの
添加量を低減する方法がとられてきた。しかしながら、
ZnDTPの添加量を低減すると、潤滑油の耐摩耗性が
低下し、例えば、動弁系の摩耗によりエンジンの耐久性
が低下するなどの問題が生じる。したがって、ZnDT
Pの添加量を低減しつつ、他の添加剤(例えば、無灰清
浄分散剤、金属清浄剤)との組合せで必要なエンジン油
としての性能が付与されてきた。該ZnDTPに替る無
りん耐摩耗剤として、各種ジチオカルバミン酸金属塩
(以下、M−DTCと略記する)が提案されている。こ
のM−DTCはZnDTPと同じく有機金属系耐摩耗剤
であるが、分子中にりん原子を含有しないために排気浄
化触媒を被毒するおそれはない。ジチオカルバミン酸金
属塩の1種であるジチオカルバミン酸亜鉛(以下、Zn
DTCと略記する)は、親油基の平均炭素数が5以上の
場合に油溶性であるために、潤滑油添加剤として使用さ
れている。しかし、この化合物は、ZnDTPと比較し
て、耐摩耗性が不充分である。一方、親油基の平均炭素
数が4以下のZnDTCは潤滑油に難溶性であるため、
潤滑油添加剤としてはほとんど使用されておらず、わず
かに、親油基の炭素数が4のZnDTCが潤滑油の酸化
防止剤、金属不活性化剤及びベアリング腐食防止剤とし
て、低濃度で使用されているにすぎない。また、従来、
提案されているZnDTCは親油基がすべて第1級アル
キル基のものである。近年、排気ガスの浄化のため、エ
ンジン油について、りん含有量がますます制限される傾
向にあり、従来以上に極低りん化ないし無りん化が要求
されているが、十分に対応できていないのが実状であ
る。
チオりん酸亜鉛あるいはジアリールジチオりん酸亜鉛な
どのジチオりん酸亜鉛(以下、ZnDTPと略記する)
は、現在世界的に広く使用されている潤滑油添加剤の1
つである。このZnDTPは、酸化防止剤や腐食防止剤
として作用するほか、優れた摩耗防止性能を有してお
り、自動車内燃機関用潤滑油(以下、エンジン油と略記
する)ばかりでなく、油圧作動油などに広く使用されて
いる。このように、該ZnDTPは、その優れた多機能
性と効果の両面から、エンジン油をはじめ広く潤滑油分
野で汎用されているが、エンジン油においては、これに
含まれるりん成分が自動車の排気浄化触媒や酸素センサ
ーを被毒するため、排気ガス制御システムの能力が著し
く低下するのを免れないという問題がある。そこで、従
来、エンジン油の低りん化を図るために、ZnDTPの
添加量を低減する方法がとられてきた。しかしながら、
ZnDTPの添加量を低減すると、潤滑油の耐摩耗性が
低下し、例えば、動弁系の摩耗によりエンジンの耐久性
が低下するなどの問題が生じる。したがって、ZnDT
Pの添加量を低減しつつ、他の添加剤(例えば、無灰清
浄分散剤、金属清浄剤)との組合せで必要なエンジン油
としての性能が付与されてきた。該ZnDTPに替る無
りん耐摩耗剤として、各種ジチオカルバミン酸金属塩
(以下、M−DTCと略記する)が提案されている。こ
のM−DTCはZnDTPと同じく有機金属系耐摩耗剤
であるが、分子中にりん原子を含有しないために排気浄
化触媒を被毒するおそれはない。ジチオカルバミン酸金
属塩の1種であるジチオカルバミン酸亜鉛(以下、Zn
DTCと略記する)は、親油基の平均炭素数が5以上の
場合に油溶性であるために、潤滑油添加剤として使用さ
れている。しかし、この化合物は、ZnDTPと比較し
て、耐摩耗性が不充分である。一方、親油基の平均炭素
数が4以下のZnDTCは潤滑油に難溶性であるため、
潤滑油添加剤としてはほとんど使用されておらず、わず
かに、親油基の炭素数が4のZnDTCが潤滑油の酸化
防止剤、金属不活性化剤及びベアリング腐食防止剤とし
て、低濃度で使用されているにすぎない。また、従来、
提案されているZnDTCは親油基がすべて第1級アル
キル基のものである。近年、排気ガスの浄化のため、エ
ンジン油について、りん含有量がますます制限される傾
向にあり、従来以上に極低りん化ないし無りん化が要求
されているが、十分に対応できていないのが実状であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、耐摩耗性、極圧性、摩擦特性、酸化安定
性、耐コーキング性、腐食防止性などに優れる極低りん
化ないし無りん化の潤滑油組成物、特にエンジン油とし
て好適な潤滑油組成物を提供することを目的としてなさ
れたものである。
事情のもとで、耐摩耗性、極圧性、摩擦特性、酸化安定
性、耐コーキング性、腐食防止性などに優れる極低りん
化ないし無りん化の潤滑油組成物、特にエンジン油とし
て好適な潤滑油組成物を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の好ま
しい性質を有する潤滑油組成物を開発すべく研究を重
ね、先に、従来潤滑油に対する溶解度が極めて小さいた
め、潤滑油添加剤として注目されていなかった親油基の
平均炭素数が4以下の短鎖M−DTCは、こはく酸イミ
ドやアルキルアミンなどの油溶性アミン化合物と反応さ
せると錯体を形成すること、そしてこの錯体は油溶性で
あるとともに、従来公知の親油基の平均炭素数が5以上
の油溶性のZnDTCに比べて耐摩耗性に優れ、かつ該
ZnDTPと同等の耐摩耗性及びより低い摩擦係数を有
する上、極圧性や酸化安定性、耐コーキング性も良好で
あること、したがって短鎖M−DTCと油溶性アミン化
合物とを反応させて得られた錯体は、汎用のZnDTP
に代替可能な諸特性を有し、潤滑油の極低りん化ないし
無りん化を可能とするエンジン油添加剤として好適であ
ることを見い出し、先に提案した。本発明者は、さらに
鋭意研究を進めた結果、長鎖M−DTCにおいても、そ
の親油基が第2級のものであれば、耐摩耗性が十分に満
足しうるほど良好であることを見い出した。本発明は、
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明は、潤滑油基油に対し、一般式[1]
しい性質を有する潤滑油組成物を開発すべく研究を重
ね、先に、従来潤滑油に対する溶解度が極めて小さいた
め、潤滑油添加剤として注目されていなかった親油基の
平均炭素数が4以下の短鎖M−DTCは、こはく酸イミ
ドやアルキルアミンなどの油溶性アミン化合物と反応さ
せると錯体を形成すること、そしてこの錯体は油溶性で
あるとともに、従来公知の親油基の平均炭素数が5以上
の油溶性のZnDTCに比べて耐摩耗性に優れ、かつ該
ZnDTPと同等の耐摩耗性及びより低い摩擦係数を有
する上、極圧性や酸化安定性、耐コーキング性も良好で
あること、したがって短鎖M−DTCと油溶性アミン化
合物とを反応させて得られた錯体は、汎用のZnDTP
に代替可能な諸特性を有し、潤滑油の極低りん化ないし
無りん化を可能とするエンジン油添加剤として好適であ
ることを見い出し、先に提案した。本発明者は、さらに
鋭意研究を進めた結果、長鎖M−DTCにおいても、そ
の親油基が第2級のものであれば、耐摩耗性が十分に満
足しうるほど良好であることを見い出した。本発明は、
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明は、潤滑油基油に対し、一般式[1]
【0005】
【化2】
【0006】(式中のMは亜鉛、銅、ニッケル、鉄、カ
ドミウム、銀、鉛、アンチモン、錫又はビスマスを示
し、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に炭素数1〜
30の親油基であって、これら4つの親油基のうち、少
なくとも1つが第2級親油基である)で表されるジチオ
カルバミン酸金属塩を含有させて成る潤滑油組成物を提
供するものである。
ドミウム、銀、鉛、アンチモン、錫又はビスマスを示
し、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に炭素数1〜
30の親油基であって、これら4つの親油基のうち、少
なくとも1つが第2級親油基である)で表されるジチオ
カルバミン酸金属塩を含有させて成る潤滑油組成物を提
供するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明組
成物において用いられる潤滑油基油については特に制限
はなく、従来潤滑油の基油として慣用されているもの、
例えば鉱油や合成油が使用される。鉱油としては、例え
ば軽質ニュートラル油、中質ニュートラル油、重質ニュ
ートラル油、ブライトストックなどが挙げられる。一
方、合成油としては、例えばポリα−オレフィンオリゴ
マー、ポリブデン、アルキルベンゼン、ポリオールエス
テル、ポリグリコールエステル、二塩基酸エステル、り
ん酸エステル、シリコーン油などが挙げられる。これら
の基油はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよく、また鉱油と合成油とを混合使
用してもよい。この基油は、温度100℃における動粘
度が2〜20mm2/s、好ましくは3.5〜12mm2/s
の範囲にあるものが好適である。本発明組成物において
は、一般式[1]
成物において用いられる潤滑油基油については特に制限
はなく、従来潤滑油の基油として慣用されているもの、
例えば鉱油や合成油が使用される。鉱油としては、例え
ば軽質ニュートラル油、中質ニュートラル油、重質ニュ
ートラル油、ブライトストックなどが挙げられる。一
方、合成油としては、例えばポリα−オレフィンオリゴ
マー、ポリブデン、アルキルベンゼン、ポリオールエス
テル、ポリグリコールエステル、二塩基酸エステル、り
ん酸エステル、シリコーン油などが挙げられる。これら
の基油はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよく、また鉱油と合成油とを混合使
用してもよい。この基油は、温度100℃における動粘
度が2〜20mm2/s、好ましくは3.5〜12mm2/s
の範囲にあるものが好適である。本発明組成物において
は、一般式[1]
【0008】
【化3】
【0009】で表されるジチオカルバミン酸金属塩(M
−DTC)が用いられる。上記一般式[1]において、
Mは亜鉛、銅、ニッケル、鉄、カドミウム、銀、鉛、ア
ンチモン、錫又はビスマスである。また、R1、R2、R
3及びR4はそれぞれ炭素数1〜30の親油基であるが、
その少なくとも1つが第2級親油基、好ましくは少なく
とも2つが第2級親油基で、残りには第1級親油基が包
含される。更に好ましい親油基は、少なくとも3つが第
2級アルキル基のものである。該R1、R2、R3及びR4
はたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよ
い。該炭素数1〜30の親油基としては、例えば炭素数
1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル
基、炭素数6〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜3
0のアリール基、炭素数7〜30のアルキルアリール
基、炭素数7〜30のアリールアルキル基などを挙げる
ことができる。本発明組成物においては、前記一般式
[1]で表されるM−DTCにおいて、4つの親油基の
平均炭素数が1より大きく5以下のものは、潤滑油基油
に対する溶解性を高め、耐摩耗性などを向上させるため
に、所望により、油溶性アミン化合物と反応させ、錯体
化処理して用いるのが有利である。該M−DTCの4つ
の親油基の平均炭素数が1の場合(親油基のすべてがメ
チル基の場合)には、油溶性アミン化合物と反応させて
も、得られた錯体は潤滑油基油に対する溶解性が悪いた
め、均質な潤滑油組成物が得られない。M−DTCは、
金属表面に吸着されることによってその機能を発揮する
ため、溶けすぎると十分な効果が期待できないが、溶解
しなければ使いものにならない。親油基の平均炭素数の
下限は、溶解性と耐摩耗性などの機能の両面から好まし
くは2以上である。4つの親油基の平均炭素数が5より
大きいものは、錯体にしなくても潤滑油基油に対する溶
解性が良好であるが、必要ならば錯体化処理して用いて
もよい。該M−DTCは、製造しやすさと耐摩耗性など
の点から、4つの親油基のすべてが同じ炭化水素基であ
るものが好ましく、特に4つの親油基が炭素数3〜6の
アルキル基であるものが好適である。更に好ましい親油
基は炭素数3〜4のアルキル基である。また、金属原子
(M)としては、入手の容易さと耐摩耗性などの点か
ら、亜鉛が好ましい。該M−DTCは公知の方法により
製造することができる。例えばジイソプロピルジチオカ
ルバミン酸亜鉛は、下記の反応式で示されるように、ジ
イソプロピルアミンと二硫化炭素と水酸化ナトリウムと
を反応させてジイソプロピルジチオカルバミン酸ナトリ
ウムを調製し、次いで硝酸亜鉛を反応させることによ
り、製造することができる。
−DTC)が用いられる。上記一般式[1]において、
Mは亜鉛、銅、ニッケル、鉄、カドミウム、銀、鉛、ア
ンチモン、錫又はビスマスである。また、R1、R2、R
3及びR4はそれぞれ炭素数1〜30の親油基であるが、
その少なくとも1つが第2級親油基、好ましくは少なく
とも2つが第2級親油基で、残りには第1級親油基が包
含される。更に好ましい親油基は、少なくとも3つが第
2級アルキル基のものである。該R1、R2、R3及びR4
はたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよ
い。該炭素数1〜30の親油基としては、例えば炭素数
1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル
基、炭素数6〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜3
0のアリール基、炭素数7〜30のアルキルアリール
基、炭素数7〜30のアリールアルキル基などを挙げる
ことができる。本発明組成物においては、前記一般式
[1]で表されるM−DTCにおいて、4つの親油基の
平均炭素数が1より大きく5以下のものは、潤滑油基油
に対する溶解性を高め、耐摩耗性などを向上させるため
に、所望により、油溶性アミン化合物と反応させ、錯体
化処理して用いるのが有利である。該M−DTCの4つ
の親油基の平均炭素数が1の場合(親油基のすべてがメ
チル基の場合)には、油溶性アミン化合物と反応させて
も、得られた錯体は潤滑油基油に対する溶解性が悪いた
め、均質な潤滑油組成物が得られない。M−DTCは、
金属表面に吸着されることによってその機能を発揮する
ため、溶けすぎると十分な効果が期待できないが、溶解
しなければ使いものにならない。親油基の平均炭素数の
下限は、溶解性と耐摩耗性などの機能の両面から好まし
くは2以上である。4つの親油基の平均炭素数が5より
大きいものは、錯体にしなくても潤滑油基油に対する溶
解性が良好であるが、必要ならば錯体化処理して用いて
もよい。該M−DTCは、製造しやすさと耐摩耗性など
の点から、4つの親油基のすべてが同じ炭化水素基であ
るものが好ましく、特に4つの親油基が炭素数3〜6の
アルキル基であるものが好適である。更に好ましい親油
基は炭素数3〜4のアルキル基である。また、金属原子
(M)としては、入手の容易さと耐摩耗性などの点か
ら、亜鉛が好ましい。該M−DTCは公知の方法により
製造することができる。例えばジイソプロピルジチオカ
ルバミン酸亜鉛は、下記の反応式で示されるように、ジ
イソプロピルアミンと二硫化炭素と水酸化ナトリウムと
を反応させてジイソプロピルジチオカルバミン酸ナトリ
ウムを調製し、次いで硝酸亜鉛を反応させることによ
り、製造することができる。
【0010】
【化4】
【0011】本発明において、M−DTCの錯体化に用
いられる油溶性アミン化合物としては、例えば、ポリア
ルケニルこはく酸イミド系、アルキルベンジルアミン系
などの無灰清浄分散剤やアルキルアミン、アルキルジア
ミン、アルキルポリアミンなどを挙げることができる。
ポリアルケニルこはく酸イミド系の無灰清浄分散剤に
は、例えば、ポリブテニルこはく酸無水物に、ポリエチ
レンポリアミンなどのポリアミンを反応させたものがあ
る。前記M−DTCは、潤滑油に対する溶解度が非常に
低く、したがって、それ単独では潤滑油添加剤として使
用しにくいが、油溶性アミン化合物で錯体化することに
より、溶解性が改善され、耐摩耗性の機能を改善すると
ともに、摩擦係数も低減する。該M−DTCが錯体化に
より溶解性が改善されるのは、M−DTCの金属原子
(M)と油溶性アミン化合物の窒素原子とが配位結合に
より錯体を形成し、その結果、油溶性アミン化合物の有
する長い親油基の働きによって油溶性になるためと思わ
れる。該M−DTCと油溶性アミン化合物は、それぞれ
潤滑油に配合し、潤滑油中で錯体を形成させてもよい
が、他の添加剤との優先的な反応を抑制するため、予め
両者の錯体を形成させてから潤滑油に添加すると、容易
に溶解して均一な潤滑油組成物を得ることができるので
好ましい。
いられる油溶性アミン化合物としては、例えば、ポリア
ルケニルこはく酸イミド系、アルキルベンジルアミン系
などの無灰清浄分散剤やアルキルアミン、アルキルジア
ミン、アルキルポリアミンなどを挙げることができる。
ポリアルケニルこはく酸イミド系の無灰清浄分散剤に
は、例えば、ポリブテニルこはく酸無水物に、ポリエチ
レンポリアミンなどのポリアミンを反応させたものがあ
る。前記M−DTCは、潤滑油に対する溶解度が非常に
低く、したがって、それ単独では潤滑油添加剤として使
用しにくいが、油溶性アミン化合物で錯体化することに
より、溶解性が改善され、耐摩耗性の機能を改善すると
ともに、摩擦係数も低減する。該M−DTCが錯体化に
より溶解性が改善されるのは、M−DTCの金属原子
(M)と油溶性アミン化合物の窒素原子とが配位結合に
より錯体を形成し、その結果、油溶性アミン化合物の有
する長い親油基の働きによって油溶性になるためと思わ
れる。該M−DTCと油溶性アミン化合物は、それぞれ
潤滑油に配合し、潤滑油中で錯体を形成させてもよい
が、他の添加剤との優先的な反応を抑制するため、予め
両者の錯体を形成させてから潤滑油に添加すると、容易
に溶解して均一な潤滑油組成物を得ることができるので
好ましい。
【0012】予めM−DTCと油溶性アミン化合物との
錯体を形成するには、両者を潤滑油基油中に、高濃度と
なる割合で添加し、加熱する方法が好ましい。例えば、
M−DTCを2〜7重量%と、油溶性アミン化合物を2
〜25重量%の割合でかつ、M−DTC1重量部に対し
油溶性アミン化合物を1〜10重量部の割合で含有する
潤滑油基油を好ましくは100〜230℃、より好まし
くは150〜200℃で、好ましくは1〜60分間、よ
り好ましくは1〜30分間、撹拌すると、両者は錯体を
形成して潤滑油基油中に均一に溶解する。加熱温度を高
くするほど、短時間で錯体を形成して均一に溶解する。
得られた高濃度の錯体溶液を潤滑油基油で希釈すれば、
所望の割合で両者を含有する均一な潤滑油組成物を容易
に得ることができる。本発明の潤滑油組成物における該
M−DTCの含有量は通常0.05〜1.5重量%、好ま
しくは0.2〜0.8重量%の範囲で選ばれる。このM−
DTCの含有量が0.05重量%未満では耐摩耗性の効
果が不十分であるし、1.5重量%を超えると溶解性が
低下する傾向がみられる。また、M−DTCと油溶性ア
ミン化合物との錯体を含有させる場合、該油溶性アミン
化合物の潤滑油組成物中の含有量は通常0.1〜10重
量%、好ましくは0.2〜5重量%の範囲で選ばれる。
この油溶性アミン化合物の含有量が0.1重量%未満で
は該M−DTCの溶解性が不十分となるし、10重量%
を超えるとむしろ耐摩耗性が低下する傾向がみられる。
錯体を形成するには、両者を潤滑油基油中に、高濃度と
なる割合で添加し、加熱する方法が好ましい。例えば、
M−DTCを2〜7重量%と、油溶性アミン化合物を2
〜25重量%の割合でかつ、M−DTC1重量部に対し
油溶性アミン化合物を1〜10重量部の割合で含有する
潤滑油基油を好ましくは100〜230℃、より好まし
くは150〜200℃で、好ましくは1〜60分間、よ
り好ましくは1〜30分間、撹拌すると、両者は錯体を
形成して潤滑油基油中に均一に溶解する。加熱温度を高
くするほど、短時間で錯体を形成して均一に溶解する。
得られた高濃度の錯体溶液を潤滑油基油で希釈すれば、
所望の割合で両者を含有する均一な潤滑油組成物を容易
に得ることができる。本発明の潤滑油組成物における該
M−DTCの含有量は通常0.05〜1.5重量%、好ま
しくは0.2〜0.8重量%の範囲で選ばれる。このM−
DTCの含有量が0.05重量%未満では耐摩耗性の効
果が不十分であるし、1.5重量%を超えると溶解性が
低下する傾向がみられる。また、M−DTCと油溶性ア
ミン化合物との錯体を含有させる場合、該油溶性アミン
化合物の潤滑油組成物中の含有量は通常0.1〜10重
量%、好ましくは0.2〜5重量%の範囲で選ばれる。
この油溶性アミン化合物の含有量が0.1重量%未満で
は該M−DTCの溶解性が不十分となるし、10重量%
を超えるとむしろ耐摩耗性が低下する傾向がみられる。
【0013】本発明の潤滑油組成物には、必要に応じて
他の耐摩耗剤、摩擦低減剤、無灰清浄分散剤、酸化防止
剤、金属清浄剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆
剤、消泡剤、腐食防止剤などを適宜添加して使用するこ
とができる。他の耐摩耗剤としては、例えば、ジチオり
ん酸金属塩(Zn、Pb、Sb、Moなど)、硫黄化合
物、りん酸エステル、亜りん酸エステル、りん酸エステ
ルのアミン塩、亜りん酸エステルのアミン塩などを挙げ
ることができ、これらは、通常、0.05〜5.0重量%
の割合で使用され、また摩擦低減剤としては、例えば、
アミン系、りん酸エステル系などがあり、これらは、通
常、0.05〜5.0重量%の割合で使用される。無灰清
浄分散剤としては、例えば、こはく酸イミド系、こはく
酸アミド系、ベンジルアミン系、エステル系のものなど
があり、これらは、通常、0.5〜7.0重量%の割合で
使用され、また、酸化防止剤としては、例えば、アルキ
ル化ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミ
ン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミンなどのアミ
ン系酸化防止剤、2,6−ジターシャリーブチルフェノ
ール、4,4'−メチレンビス−(2,6−ジターシャリ
ーブチルフェノール)などのフェノール系酸化防止剤な
どを挙げることができ、これらは、通常、0.05〜2.
0重量%の割合で使用される。
他の耐摩耗剤、摩擦低減剤、無灰清浄分散剤、酸化防止
剤、金属清浄剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆
剤、消泡剤、腐食防止剤などを適宜添加して使用するこ
とができる。他の耐摩耗剤としては、例えば、ジチオり
ん酸金属塩(Zn、Pb、Sb、Moなど)、硫黄化合
物、りん酸エステル、亜りん酸エステル、りん酸エステ
ルのアミン塩、亜りん酸エステルのアミン塩などを挙げ
ることができ、これらは、通常、0.05〜5.0重量%
の割合で使用され、また摩擦低減剤としては、例えば、
アミン系、りん酸エステル系などがあり、これらは、通
常、0.05〜5.0重量%の割合で使用される。無灰清
浄分散剤としては、例えば、こはく酸イミド系、こはく
酸アミド系、ベンジルアミン系、エステル系のものなど
があり、これらは、通常、0.5〜7.0重量%の割合で
使用され、また、酸化防止剤としては、例えば、アルキ
ル化ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミ
ン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミンなどのアミ
ン系酸化防止剤、2,6−ジターシャリーブチルフェノ
ール、4,4'−メチレンビス−(2,6−ジターシャリ
ーブチルフェノール)などのフェノール系酸化防止剤な
どを挙げることができ、これらは、通常、0.05〜2.
0重量%の割合で使用される。
【0014】金属清浄剤としては、例えば、Ca−スル
ホネート、Mg−スルホネート、Ba−スルホネート、
Ca−フェネート、Ba−フェネートなどがあり、これ
らは、通常、0.1〜5.0重量%の割合で使用され、ま
た粘度指数向上剤としては、例えば、ポリメタクリレー
ト系、ポリイソブチレン系、エチレン−プロピレン共重
合体系、スチレン−ブタジエン水添共重合体系などが挙
げられ、これらは、通常、5〜35重量%の割合で使用
される。さらに防錆剤としては、例えばアルケニルこは
く酸又はその部分エステルなどが挙げられ、消泡剤とし
ては、例えばジメチルポリシロキサン、ポリアクリレー
トなどが挙げられる。本発明の潤滑油組成物は、4つの
親油基の少なくとも1つが第2級親油基で、残りが第1
級親油基であるM−DTC、又は所望により、4つの親
油基の少なくとも1つが第2級親油基で、残りが第1級
親油基であり、かつ4つの親油基の平均炭素数が1より
大きく5以下の短鎖M−DTCと油溶性アミン化合物と
の錯体を含有するものであって、ZnDTPなどのりん
含有化合物を添加せずして完全な無りん化を達成するこ
とができ、しかもZnDTPを用いた場合と同様の優れ
た耐摩耗性を発揮するとともに摩擦係数を低減すること
ができる。また、従来のZnDTPと併用することによ
り、ZnDTPの使用割合を大幅に減少させて、従来以
上の極低りん化潤滑油組成物を得ることもできる。さら
に、本発明の潤滑油組成物は、ZnDTPと同等の極圧
性、酸化安定性、耐コーキング性、耐腐食性などを有し
ている。本発明の潤滑油組成物の用途は、自動車のエン
ジン油をはじめ、ギア油、トランスアクルス油、作動
油、スピンドル油、マシン油などの耐摩耗性、低摩擦性
又は酸化防止性を要求されるすべての潤滑油が対象とな
る。
ホネート、Mg−スルホネート、Ba−スルホネート、
Ca−フェネート、Ba−フェネートなどがあり、これ
らは、通常、0.1〜5.0重量%の割合で使用され、ま
た粘度指数向上剤としては、例えば、ポリメタクリレー
ト系、ポリイソブチレン系、エチレン−プロピレン共重
合体系、スチレン−ブタジエン水添共重合体系などが挙
げられ、これらは、通常、5〜35重量%の割合で使用
される。さらに防錆剤としては、例えばアルケニルこは
く酸又はその部分エステルなどが挙げられ、消泡剤とし
ては、例えばジメチルポリシロキサン、ポリアクリレー
トなどが挙げられる。本発明の潤滑油組成物は、4つの
親油基の少なくとも1つが第2級親油基で、残りが第1
級親油基であるM−DTC、又は所望により、4つの親
油基の少なくとも1つが第2級親油基で、残りが第1級
親油基であり、かつ4つの親油基の平均炭素数が1より
大きく5以下の短鎖M−DTCと油溶性アミン化合物と
の錯体を含有するものであって、ZnDTPなどのりん
含有化合物を添加せずして完全な無りん化を達成するこ
とができ、しかもZnDTPを用いた場合と同様の優れ
た耐摩耗性を発揮するとともに摩擦係数を低減すること
ができる。また、従来のZnDTPと併用することによ
り、ZnDTPの使用割合を大幅に減少させて、従来以
上の極低りん化潤滑油組成物を得ることもできる。さら
に、本発明の潤滑油組成物は、ZnDTPと同等の極圧
性、酸化安定性、耐コーキング性、耐腐食性などを有し
ている。本発明の潤滑油組成物の用途は、自動車のエン
ジン油をはじめ、ギア油、トランスアクルス油、作動
油、スピンドル油、マシン油などの耐摩耗性、低摩擦性
又は酸化防止性を要求されるすべての潤滑油が対象とな
る。
【0015】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 実施例1 撹拌機付きの反応容器中で、第1表に示す種類と割合の
ZnDTCと油溶性アミン化合物、及びそれらの合計重
量に対してほぼ等量の潤滑油基油としての100−SN
鉱油(100ニュートラル油)を混合し、190℃で5
分間加熱・撹拌してZnDTCの錯体化処理を行った。
ZnDTCの結晶は完全に基油に溶解し、錯体の形成さ
れたことが確認された。次いで、この混合物をZnDT
Cの含有量が0.5重量%となるように100−SN鉱
油で希釈して潤滑油組成物を調製した。また、予め油溶
性アミン化合物との錯体化処理を行わずに、第1表に示
す組成の潤滑油組成物を調製した。これらの組成物にお
けるZnDTCの溶解性を、調製直後(混合直後)と4
週間後について、目視により観察し、次の3段階で評価
した。その結果を第1表に示す。 ○:均一に溶解 △:くもりがある ×:沈殿物が認められる
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 実施例1 撹拌機付きの反応容器中で、第1表に示す種類と割合の
ZnDTCと油溶性アミン化合物、及びそれらの合計重
量に対してほぼ等量の潤滑油基油としての100−SN
鉱油(100ニュートラル油)を混合し、190℃で5
分間加熱・撹拌してZnDTCの錯体化処理を行った。
ZnDTCの結晶は完全に基油に溶解し、錯体の形成さ
れたことが確認された。次いで、この混合物をZnDT
Cの含有量が0.5重量%となるように100−SN鉱
油で希釈して潤滑油組成物を調製した。また、予め油溶
性アミン化合物との錯体化処理を行わずに、第1表に示
す組成の潤滑油組成物を調製した。これらの組成物にお
けるZnDTCの溶解性を、調製直後(混合直後)と4
週間後について、目視により観察し、次の3段階で評価
した。その結果を第1表に示す。 ○:均一に溶解 △:くもりがある ×:沈殿物が認められる
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】[注]ZnDTC/SOA重量比のSOA
は有効成分量で表示した。 こはく酸イミド:市販ポリブテニルこはく酸イミド(有
効成分50重量%) i−C3:イソプロピル基 n−C3:n−プロピル基 s−C4:sec−ブチル基 i−C8:2−エチルヘキシル基 実施例2 潤滑油基油としての100−SN鉱油(100ニュート
ラル油)、市販のポリアルキルメタクリレート系粘度指
数向上剤4.0重量%、市販のポリブテニルこはく酸イ
ミド系無灰清浄分散剤6.0重量%及び第2表に示す種
類と量の耐摩耗剤を含有する潤滑油組成物を調製し、以
下に示す条件でシェル四球式耐摩耗性試験を行い、摩耗
痕径及び摩擦係数を求めた。その結果を第2表に示す。
なお、錯体化処理は実施例1と同様にして行った。シェル四球式耐摩耗性試験 <条件1>荷重40kg、回転数1800rpm、油温90
℃、時間30分 <条件2>荷重60kg、回転数1800rpm、油温90
℃、時間30分
は有効成分量で表示した。 こはく酸イミド:市販ポリブテニルこはく酸イミド(有
効成分50重量%) i−C3:イソプロピル基 n−C3:n−プロピル基 s−C4:sec−ブチル基 i−C8:2−エチルヘキシル基 実施例2 潤滑油基油としての100−SN鉱油(100ニュート
ラル油)、市販のポリアルキルメタクリレート系粘度指
数向上剤4.0重量%、市販のポリブテニルこはく酸イ
ミド系無灰清浄分散剤6.0重量%及び第2表に示す種
類と量の耐摩耗剤を含有する潤滑油組成物を調製し、以
下に示す条件でシェル四球式耐摩耗性試験を行い、摩耗
痕径及び摩擦係数を求めた。その結果を第2表に示す。
なお、錯体化処理は実施例1と同様にして行った。シェル四球式耐摩耗性試験 <条件1>荷重40kg、回転数1800rpm、油温90
℃、時間30分 <条件2>荷重60kg、回転数1800rpm、油温90
℃、時間30分
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】[注] i−C3:イソプロピル基 n−C3:n−プロピル基 s−C4:sec−ブチル基 n−C5:n−ペンチル基 i−C5:イソペンチル基 s−C6:sec−ヘキシル基 i−C8:2−エチルヘキシル基 C8〜C13MoDTC:アルキル基の炭素数8〜13の
硫化オキシモリブデンジチオカルバメート
硫化オキシモリブデンジチオカルバメート
【0022】
【発明の効果】本発明の潤滑油組成物は、耐摩耗性、極
圧性、摩擦特性、酸化安定性、耐コーキング性、腐食防
止性などに優れ、かつ極低りん化ないし無りん化された
ものであって、特にエンジン油として好適に用いられ
る。
圧性、摩擦特性、酸化安定性、耐コーキング性、腐食防
止性などに優れ、かつ極低りん化ないし無りん化された
ものであって、特にエンジン油として好適に用いられ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 10:16 30:06 30:08 30:10 30:12 40:25
Claims (2)
- 【請求項1】潤滑油基油に対し、一般式[1] 【化1】 (式中のMは亜鉛、銅、ニッケル、鉄、カドミウム、
銀、鉛、アンチモン、錫又はビスマスを示し、R1、
R2、R3及びR4はそれぞれ独立に炭素数1〜30の親
油基であって、これら4つの親油基のうち、少なくとも
1つが第2級親油基である)で表されるジチオカルバミ
ン酸金属塩を含有させて成る潤滑油組成物。 - 【請求項2】一般式[1]で表されるジチオカルバミン
酸金属塩が、短鎖親油基を有する場合、油溶性アミン化
合物と反応させて錯体化処理したものを含有させる請求
項1記載の潤滑油組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28870693A JPH07118680A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 潤滑油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28870693A JPH07118680A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 潤滑油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118680A true JPH07118680A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17733636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28870693A Pending JPH07118680A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 潤滑油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07118680A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013043990A (ja) * | 2011-08-19 | 2013-03-04 | Infineum Internatl Ltd | 潤滑油組成物 |
CN114989877A (zh) * | 2022-06-22 | 2022-09-02 | 新乡市瑞丰新材料股份有限公司 | 一种用于润滑脂的极压抗磨添加剂及其制备方法 |
-
1993
- 1993-10-25 JP JP28870693A patent/JPH07118680A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013043990A (ja) * | 2011-08-19 | 2013-03-04 | Infineum Internatl Ltd | 潤滑油組成物 |
CN114989877A (zh) * | 2022-06-22 | 2022-09-02 | 新乡市瑞丰新材料股份有限公司 | 一种用于润滑脂的极压抗磨添加剂及其制备方法 |
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