JPH07118597A - 室温硬化性組成物 - Google Patents

室温硬化性組成物

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JPH07118597A
JPH07118597A JP5267440A JP26744093A JPH07118597A JP H07118597 A JPH07118597 A JP H07118597A JP 5267440 A JP5267440 A JP 5267440A JP 26744093 A JP26744093 A JP 26744093A JP H07118597 A JPH07118597 A JP H07118597A
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fluoroolefin
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幹男 横田
Nobuyuki Miyazaki
信幸 宮崎
Ryuichi Miura
隆一 三浦
Hidekazu Okuno
英一 奥野
Hideki Gomi
秀樹 五味
Yusuke Abe
祐輔 阿部
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Cemedine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】繰り返し単位が10〜50のポリエーテル側鎖
を有する重合単位及びフルオロオレフィンに基づく重合
単位を含み、硬化性部位を有する数平均分子量1,00
0〜50,000の含フッ素共重合体、硬化剤、硬化触
媒、脂肪族高沸点溶剤、充填材を含有しかつ可塑剤を実
質的に含有しない室温硬化性組成物。 【効果】本発明における含フッ素共重合体は伸縮性、耐
久性、耐候性、周辺非汚染性に優れており、これに脂肪
族高沸点溶剤を少量添加することにより、可塑剤無添加
系においても伸縮性、耐久性、耐候性及び周辺非汚染性
を損なうことなく作業性を向上させるという効果が認め
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床材、塗膜防水材、シ
ーリング材等の用途に用いる室温硬化性組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、シーリング材やコーティング材分
野においては伸縮性に優れ、かつ耐候性にも優れさらに
常温での硬化が可能な樹脂の開発が必要とされてきた。
近年これに加えて、例えばシリコーン樹脂の如く、上述
の条件は満足しても、その中に含まれる低分子量のシリ
コーンオイルや可塑剤等のマイグレーションによる汚染
発生の問題や、塗り重ね性の要求も生じてきている。シ
ーリング材を例にとると伸縮性のない油性コーキング材
から、弾性系であるウレタン系、ポリサルファイド系へ
と発展し、さらに耐候性の良いシリコーン系が開発され
たが、低分子量シリコーンオイルによる汚染性が著しい
という欠点があった。そこで骨格はポリアルキレンオキ
シドで架橋部位にのみシロキサン結合を持つ変性シリコ
ーン等も開発されているが耐候性等が不充分なケースも
生じ充分な解決とはいい難い。また、シーリング材の作
業性と硬化物の柔軟性を付与するために可塑剤を添加せ
ざるを得ないために表面汚れや塗料汚染の問題があり、
耐候性も悪い。作業性を良くするために溶剤を添加して
も硬化物が硬く、耐久性が悪くなる。したがって伸縮性
と耐候性と非汚染性を充分に克服しているものがないの
が現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の欠点を解消しようとするもので
ある。すなわち、伸縮性を有しながら、耐候性と耐汚染
性の両面に優れた硬化物を与える組成物を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、繰り返し単位が10〜
50のポリエーテル側鎖を有する重合単位及びフルオロ
オレフィンに基づく重合単位を含み、硬化性部位を有す
る数平均分子量1,000〜50,000の含フッ素共
重合体(a)、硬化剤(b)、硬化触媒(c)、脂肪族
高沸点溶剤(d)、充填材(e)、を含有しかつ可塑剤
を実質的に含有しないことを特徴とする室温硬化性組成
物を提供するものである。
【0005】本発明における含フッ素共重合体は、繰り
返し単位が10〜50のポリエーテル側鎖を有する重合
単位を持つが、好ましくは10〜50のポリエーテル結
合を有する側鎖を含む重合単位を1〜80モル%の割合
で含有する。この特定の側鎖が含まれているため、良好
な弾性を有する弾性体となり得るのである。特に、この
側鎖の末端が硬化性部位である場合が好ましい。この側
鎖末端の硬化性部位に基づいて、橋かけ結合が形成され
た硬化物は、その特定の橋かけ結合構造により特に優れ
た弾性が発揮されるものと考えられる。
【0006】側鎖中のエーテル結合の数が10より小さ
いものは、好ましい弾性を有する弾性体が得られなくな
るため採用されない。側鎖中のエーテル結合の数が多い
ほど、良好な弾性を有する弾性体が得られるが、あまり
長くなると耐候性、耐汚染性が低下するため好ましくな
い。通常は、エーテル結合の数で、50以下、さらに好
ましくは40以下が採用される。また、エーテル結合間
は、通常、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基などのアルキレン基で構成されるが、エーテル
結合間の炭素数の小さいものは親水性が高いため、含フ
ッ素共重合体またはその架橋物の耐水性が低下すること
があり好ましくない。
【0007】また、エーテル結合間の炭素数の大きいも
のは、合成が難しいなどの問題があり、通常は好ましく
採用されない。好ましくは、エチレン基、プロピレン基
などの炭素数2〜6程度のアルキレン基が採用される。
このアルキレン基は、炭素に結合した水素の一部ないし
全部がフッ素、塩素等のハロゲン基、アルキル基、アリ
ール基などの置換基で置換されたものであってもよい。
特に、良好な弾性体を得るためには、側鎖のエーテル結
合の数が10個以上、また、シーラントなどの用途に適
するものを得るためには、エーテル結合の数が20以上
のものが好ましく採用される。また、前述の通りこの特
定の側鎖末端は硬化性部位であることが好ましい。
【0008】また、この特定の側鎖を含む重合単位は、
1〜80モル%の割合で含まれていることが好ましい。
この特定の側鎖を含む重合単位の含有割合があまりに少
ないと、良好な弾性体とならない、または弾性体を得る
ことができなくなるため好ましくない。また、あまりに
多いと耐候性が悪くなったり、弾性体が得られにくくな
ることがあるため好ましくない。特に、特定の側鎖を含
む重合単位が5〜30モル%の割合で含まれる含フッ素
共重合体が好ましい。
【0009】また、本発明の含フッ素共重合体は、フル
オロオレフィンに基づく重合単位を含み、好ましくは2
0〜70モル%含有する。フルオロオレフィンとして
は、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ
化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロ
エチレンなどの炭素数2〜6、特に炭素数2〜4程度の
フルオロオレフィンが好ましく採用される。なかでも、
水素が完全にハロゲンに置換されているパーハロオレフ
ィンが最も好ましい。
【0010】また、フルオロオレフィンに基づく重合単
位が20モル%より少ないと、充分な耐候性が発揮され
ず、長期使用において汚れなどが著しくなることがあ
り、好ましくない。フルオロオレフィンの量が70モル
%より大きくなると、良好な弾性が得られなくなった
り、他の材料との密着性が得られなくなり好ましくな
い。特に、フルオロオレフィンに基づく重合単位を30
〜60モル%含有するものが好ましい。
【0011】また、本発明の含フッ素共重合体は、上記
フルオロオレフィンに基づく重合単位及び特定の側鎖を
含む重合単位の他に別の重合単位が含まれていてもよ
い。この場合、フルオロオレフィンに基づく重合単位及
び特定の側鎖を含む重合単位の合計が、全重合単位に対
して30モル%以上の割合で含まれていることが好まし
い。この2種類の重合単位の含まれる割合があまりに少
ない場合には、充分な耐候性、耐汚染性及び弾性が発揮
されない。
【0012】別の重合単位とは、フルオロオレフィンと
共重合し得る単量体に基づく重合単位であり、ビニル
系、アリル系、アクリロイル系、メタクリロイル系など
のエチレン性不飽和化合物に基づく重合単位が挙げられ
る。これらの単量体が適宜共重合されていることによ
り、特定の側鎖を有する重合単位間に多くの重合単位が
含まれるようになり、より効果的に弾性が発揮されるた
め好ましい。
【0013】また、かかる含フッ素共重合体は、数平均
分子量が50,000程度以下のものであることが好ま
しい。あまりに分子量の大きなものは弾性塗料として使
用した場合に塗装作業性が優れず、好ましくない。特に
シーラント用として、無可塑剤で用いる場合には、分子
量の大きなものは作業性が極めて悪い。無可塑剤で用い
る場合には分子量15,000以下、特に10,000
以下のものを採用することが好ましい。分子量の下限は
特に限定されないが、充分な硬化状態を得るには通常は
1,000以上、好ましくは2,000以上が採用され
る。
【0014】本発明の含フッ素共重合体は次に示す方法
などにより製造することができる。第1にフルオロオレ
フィン及び、フルオロオレフィンと共重合可能であり、
エーテル結合を10〜50個有する単量体を共重合する
方法、第2にフルオロオレフィンに基づく重合単位
(A)を20〜70モル%、水酸基を有する重合単位
(B)を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位に
対し重合単位(A)及び重合単位(B)の合計が30モ
ル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体に、アルキ
レンオキシドを付加反応せしめる方法などが例示され
る。
【0015】第1の方法において、フルオロオレフィン
と共重合可能であり、エーテル結合を10〜50個有す
る単量体としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル
基、メタアクリロイル基などのエチレン性不飽和基から
なる重合可能な部位を有する単量体が採用される。かか
る単量体は、エーテル結合を10〜50個有するものが
採用される。かかるエーテル結合を有する単量体は、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキル
アリルエーテル、アクリル酸と多価アルコールとの反応
物、グリシジルアリルエーテルとアルカノールアミンま
たはフェノール性化合物との反応物、アリルアルコール
などの水酸基含有単量体にアルキレンオキシドを付加反
応せしめる方法などを例示できる。
【0016】また、この第1の方法において、フルオロ
オレフィンとエーテル結合を10〜50個有する単量体
を各々1種ずつ重合せしめた場合、交互共重合する可能
性が高く、特に、エーテル結合を10〜50個有する単
量体がビニル系あるいはアリル系化合物の場合にこの可
能性が極めて高くなる。交互共重合した場合は、エーテ
ル結合を10〜50個有する重合単位間に存在する他の
重合単位が1個程度となり、重合体は、良好な可撓性な
いし弾性を発揮することが難しくなる。
【0017】好ましくは、フルオロオレフィン、エーテ
ル結合を10〜50個有する単量体のいずれかまたは両
方に、種類の異なる2つ以上の化合物を採用する。もし
くは、フルオロオレフィン、エーテル結合を10〜50
個有する単量体の他にこれらと共重合可能な共単量体を
共重合せしめるなどの方法を採用して、重合体中、10
〜50個のエーテル結合を有する重合単位間に他の重合
単位が多数存在するよう操作される。
【0018】通常は後者の共単量体を共重合せしめる方
法が採用される。ここで、共単量体としては、ビニル
基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基など
の重合性部位を有する化合物が採用される。具体的に
は、オレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル
類、アリルエーテル類、アリルエステル類、アクリル酸
エステル類、メタアクリル酸エステル類などが例示され
る。特に炭素数1〜15程度の直鎖状、分岐状あるいは
脂環状のアルキル基を有する化合物が好ましい。かかる
共単量体としては、炭素に結合した水素の一部ないし全
部がフッ素に置換されたものを採用してもよい。
【0019】また、この第1の方法において各重合性単
量体の重合割合は、フルオロオレフィンが20〜70モ
ル%、エーテル結合を10〜50個有する単量体が1〜
80モル%であり、全重合単位に対してフルオロオレフ
ィン及びエーテル結合を10〜50個有する単量体が3
0モル%以上の割合で共重合されるよう制御することが
好ましい。かかる重合は、溶液重合、乳化重合、懸濁重
合、バルク重合のいずれかの方法によってもよく、所定
量の単量体に重合開始剤や電離性放射線などの重合開始
源を作用せしめることにより重合が行われる。またその
他の諸条件は、通常、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、
バルク重合などを行う際と同様の条件で行うことができ
る。
【0020】第2の方法は、フルオロオレフィンに基づ
く重合単位(A)を20〜70モル%、水酸基を有する
重合単位(B)を1〜80モル%の割合で含有し、全重
合単位に対して重合単位(A)及び重合単位(B)の合
計が30モル%以上の割合で含まれるフッ素共重合体に
アルキレンオキシドを付加反応せしめる方法である。
【0021】含フッ素共重合体は、水酸基、シアノール
基、チオール基などの硬化性部位を有している。ヒドロ
キシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリ
ルエーテル、アリルアルコールなど、水酸基含有単量体
を共重合した場合は、フッ素系共重合体中に水酸基が簡
単に導入可能である。一方グリシジルアリルエーテル、
アクリル酸など、水酸基以外の反応性を有する単量体を
共重合した場合には、反応性基を水酸基に変換せしめる
必要がある。反応性基の水酸基への変換は、アルカノー
ルアミン、多価アルコールなどの化合物を反応せしめる
ことにより容易に達成され得る。このフッ素系共重合体
へアルキレンオキシドの付加反応は、通常のポリエーテ
ル化合物の製造の際と同様の方法で行うことが可能であ
る。
【0022】本発明における含フッ素共重合体は、硬化
剤と併用することにより良好な弾性を有する硬化物を与
えるため、シーラント、弾性塗料などのベースとして好
ましく採用可能である。
【0023】ここで、硬化剤としては、含フッ素共重合
体の硬化性部位と反応して、橋かけ結合を形成する化合
物や、含フッ素共重合体の硬化性部位同志の反応を促進
する化合物などが含まれる。中でも、ポリオール変性イ
ソシアネート化合物が良好な弾性を有する硬化物を与え
るため好ましい。この化合物は、ポリヒドロキシル化合
物とポリイソシアネート化合物との反応生成物のうち、
末端にイソシアネート基を有するものである。
【0024】ポリヒドロキシル化合物としては、一般に
ウレタン化合物の製造に用いられる種々のポリエーテル
ポリオール、もしくはポリエステルポリオール、さらに
はポリマーポリオールが挙げられる。
【0025】ポリエーテルポリオールとは、例えば、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキシドの1種
もしくは2種以上を、2個以上の活性水素を有する化合
物に付加重合させた生成物である。
【0026】ポリイソシアネート化合物としては、通常
のポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものが例
示される。具体的には、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、フェニレン
ジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフチレン
−1,5−ジイソシアネート及びこれらに水添した化合
物、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシア
ネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
1−メチル−2,4−ジイソシアネートシクロヘキサ
ン、1−メチル−2,6−ジイソシアネートシクロヘキ
サン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリ
フェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。こ
れらのポリイソシアネート化合物は、1種単独でも、2
種以上を併用してもよい。また無黄変のポリイソシアネ
ート化合物を選ぶことが変色が少なく好ましい。
【0027】硬化剤として、多価イソシアネート化合物
を採用する場合、含フッ素共重合体の硬化性部位は、活
性水素含有基、特に水酸基が反応性に優れるため好まし
い。硬化触媒としては、有機鉛、有機錫などが用いら
れ、具体的には、オクチル酸鉛、ジブチルチンジラウリ
レートなどである。
【0028】本発明においては、含フッ素共重合体の硬
化物が耐候性が良いうえに伸縮性が優れ、可塑剤を無添
加とするので表面汚れ、しみ出し汚染、塗料汚染が生じ
ない。また、驚くべきことに可塑剤無添加による作業性
の悪化を脂肪族高沸点溶剤の少量添加により防ぐことが
できるものであり、耐候性、伸縮性、非汚染性、作業性
のすべてに優れている。
【0029】脂肪族高沸点溶剤としては、通常は沸点範
囲150℃〜250℃のものであり、ノナン、デカン、
ドデカン等が挙げられる。250℃より高いと乾燥が遅
く、初期性能が出にくい。また150℃より低いと硬化
時のヤセ、収縮応力による変形、経時後の粘度上昇があ
りよくない。ここで溶剤が脂肪族であり樹脂に対しては
貧溶媒であるため、少量の添加で粘度が下げられるもの
である。かかる溶剤には芳香族溶剤が含まれていてもよ
いが、その含有量は5重量%以下であることが臭気の観
点から好ましい。5重量%より多くなるとやはり硬化時
のヤセ、収縮応力による変形経時後の粘度上昇を惹起し
て好ましくない。
【0030】充填剤としては、ヒュームシリカ、沈降性
シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸及びカーボンブラック
のような補強性充填材、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化
チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二
鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、水添ヒマシ油及びシラスバ
ルーンなどのような充填材、石綿、ガラス繊維及びフィ
ラメントのような繊維状充填剤が使用できる。
【0031】硬化剤(b)、硬化触媒(c)及び脂肪族
高沸点溶剤(d)の配合割合は、含フッ素共重合体
(a)100重量部に対してそれぞれ1〜100重量
部、0.01〜10重量部及び1〜100重量部であ
る。充填剤の配合割合は、前記(b)、(c)、(d)
及び含フッ素共重合体(a)の合計100重量部に対し
て5〜200重量部である。また、本願組成物には他の
成分として、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、レベ
リング剤などが添加配合されていてもよい。
【0032】
【実施例】
[合成例1]ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBV
E)312g、水酸化カリウム(濃度95重量%)15
gを内容積5.5リットルのステンレス製撹拌機付耐圧
反応器に仕込み、プロピレンオキシド(PO)4690
gを徐々に添加し、3kg/cm2 、110℃で18時
間、反応を行った。得られた液体を合成マグネシアで精
製して、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニルエーテ
ルを得た。ビニルエーテルのPO付加モル数は30モル
であった。
【0033】次に内容積550ccのステンレス製撹拌
機付耐圧反応器に、キシレン112g、エタノール11
2g、炭酸カリウム1.6g及びアゾビスイソブチロニ
トリル0.5g、エチルビニルエーテル36g、先に重
合したPO付加HBVE162gを仕込み、液体窒素に
より溶存空気を除去し、次いで、クロロトリフルオロエ
チレン(CTFE)80gを導入し、徐々に昇温し温度
を65℃に維持し重合を行った。撹拌下で10時間重合
反応を続けた後、反応器を水冷して重合を停止した。反
応器を室温まで冷却した後、未反応単量体を抜き出し、
反応器を開放した。重合体溶液を濾過した後、エバポレ
ーターで溶剤を除去し、含フッ素共重合体を得た。得ら
れた含フッ素共重合体の水酸基価(KOHmg/g)は
20、数平均分子量は6000、ガラス転移温度は−6
8℃であった。
【0034】[実施例1]表1に示す割合で、合成例1
で得られた含フッ素共重合体に酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、硬化触媒(オクチル酸鉛)、脂肪族高沸点溶剤
(日本石油社製0号ソルベントL)を加えて混練した
後、硬化剤であるポリオール変成イソシアネートを混合
した。この組成物を、シーリング材施工で一般的に使用
されているコーキングガンに吸い込み、スレート板で作
成した目地に充填、仕上げを行ったが、作業性は非常に
良好であった。また、硬化物を屋外で暴露した結果、汚
れの付着はなく、非常に良好な状態が保たれた。さら
に、硬化物をサンシャインウェザーメーター(W/M)
で2000時間促進暴露試験を行ったが、クラック、変
色などの異常は見いだされなかった。
【0035】[比較例1]脂肪族高沸点溶剤を添加しな
い以外は実施例1と同様の配合を行い、同様に試験を行
ったが、配合物の粘度が高く、コーキングガンへの吸い
込み、及び吐出が非常に重く、作業性が不良となった。
【0036】[比較例2]実施例1で、脂肪族高沸点溶
剤のかわりにフタル酸エステル系の可塑剤を使用した場
合、作業性は良好であったが、屋外暴露6ヶ月後にはシ
ーラント表面に汚れがかなり付着し、また、サンシャイ
ンウェザーメーターでの促進劣化後には、シーラント表
面にクラックが見られた。
【0037】[比較例3]実施例1で、脂肪族高沸点溶
剤のかわりにトルエンを使用した場合、配合物の粘度が
下がりにくいうえに、表面の皮張りが生じてならしにく
く、作業性不良となった。
【0038】
【表1】
【0039】[合成例2]HBVE1200g、水酸化
カリウム(濃度95重量%)9gを内容積5.5リット
ルのステンレス製撹拌機付耐圧反応器に仕込み、PO1
800gを徐々に添加し、3kg/cm2 、110℃で
2時間、反応を行った。得られた液体を合成マグネシア
で精製して、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニルエ
ーテルを得た。ビニルエーテルのPO付加モル数は3モ
ルであった。
【0040】次に内容積550ccのステンレス製撹拌
機付耐圧反応器に、キシレン112g、エタノール11
2g、炭酸カリウム3.2g及びアゾビスイソブチロニ
トリル0.9g、エチルビニルエーテル72g、先に重
合したPO付加HBVE51gを仕込み、液体窒素によ
り溶存空気を除去し、次いで、CTFE160gを導入
し、徐々に昇温し温度を65℃に維持し重合を行った。
撹拌下で10時間重合反応を続けた後、反応器を水冷し
て重合を停止した。反応器を室温まで冷却した後、未反
応単量体を抜き出し、反応器を開放した。重合体溶液を
濾過した後、エバポレーターで溶剤を除去し、含フッ素
共重合体を得た。
【0041】[比較例4]合成例2で得られた含フッ素
共重合体を使用する以外は実施例1と同様の配合を行
い、同様に試験を行った。その結果、作業性は良好であ
ったがモジュラスが高くなり耐久性は不充分であった。
【0042】[比較例5]合成例1の含フッ素共重合体
のかわりにポリサルファイド系ポリマー(東レチオコー
ル社製チオコールLP32)を使用し、表2に示す配合
物で評価を行ったところモジュラスが高くなり耐久性は
不充分であった。
【0043】[比較例6]合成例1の含フッ素共重合体
のかわりに変性シリコーン系ポリマー(鐘淵化学社製M
Sポリマー)を使用し、表2に示す配合物で評価を行っ
たところモジュラスが高くなり耐久性は不充分であっ
た。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明における含フッ素共重合体は伸縮
性、耐久性、耐候性、周辺非汚染性に優れており、これ
に脂肪族高沸点溶剤を少量添加することにより、可塑剤
無添加系においても伸縮性、耐久性、耐候性及び周辺非
汚染性を損なうことなく作業性を向上させるという効果
が認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 175/04 PHR C09K 3/10 M (72)発明者 三浦 隆一 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社玉川分室内 (72)発明者 奥野 英一 東京都品川区東五反田四丁目5番9号 セ メダイン株式会社内 (72)発明者 五味 秀樹 東京都品川区東五反田四丁目5番9号 セ メダイン株式会社内 (72)発明者 阿部 祐輔 東京都品川区東五反田四丁目5番9号 セ メダイン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰り返し単位が10〜50のポリエーテル
    側鎖を有する重合単位及びフルオロオレフィンに基づく
    重合単位を含み、硬化性部位を有する数平均分子量1,
    000〜50,000の含フッ素共重合体(a)、硬化
    剤(b)、硬化触媒(c)、脂肪族高沸点溶剤(d)、
    充填材(e)を含有しかつ可塑剤を実質的に含有しない
    ことを特徴とする室温硬化性組成物。
  2. 【請求項2】含フッ素共重合体(a)100重量部に硬
    化剤(b)1〜100重量部、硬化触媒(c)0.01
    〜10重量部、脂肪族高沸点溶剤(d)1〜100重量
    部及び(a)、(b)、(c)、(d)の合計100重
    量部に充填材5〜200重量部含有しかつ可塑剤を実質
    的に含有しない請求項1の室温硬化性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002057332A1 (fr) * 2001-01-22 2002-07-25 Toyo Ink Manufacturing Co., Ltd. Composition de resine, feuille obtenue a partir de cette composition, procede de production de feuille et objet forme
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