JPH07118472A - 耐衝撃性の優れたマレイミド系樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

耐衝撃性の優れたマレイミド系樹脂組成物の製造方法

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JPH07118472A
JPH07118472A JP28784093A JP28784093A JPH07118472A JP H07118472 A JPH07118472 A JP H07118472A JP 28784093 A JP28784093 A JP 28784093A JP 28784093 A JP28784093 A JP 28784093A JP H07118472 A JPH07118472 A JP H07118472A
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JP
Japan
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monomer
weight
rubber
copolymer
parts
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JP28784093A
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Inventor
Hiroki Yoshino
浩樹 吉野
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)芳香族ビニル単量体50〜90重量
%、(b)マレイミド系化合物5〜40重量%、及び
(c)シアン化ビニル単量体および不飽和カルボン酸エ
ステル単量体からなる群より選択された少なくとも1種
の単量体5〜45重量%からなる単量体混合物を共重合
して得られる共重合体(A)50〜90重量%と、
(d)平均粒子径0.15μm未満の小粒子ジエン系ゴ
ムを肥大化処理して得た0.15μm以上の平均粒子径
を有するゴム状重合体20〜80重量%に、(e)芳香
族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体および不飽和カ
ルボン酸エステル単量体からなる群より選択された少な
くとも1種の単量体混合物80〜20重量%をグラフト
重合して得たグラフト共重合体(B)50〜10重量%
を配合することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造
方法。 【効果】 耐衝撃性、就中、落錘衝撃強度に優れた樹脂
組成物が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐衝撃性、と
りわけ落錘衝撃強度に優れた耐熱性樹脂組成物の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、芳香族ビニル単量体、シアン
化ビニル単量体、およびマレイミド系単量体を共重合し
たマレイミド系共重合体とABS樹脂からなるマレイミ
ド変性ABS樹脂は、耐熱性に優れていることはよく知
られているが、耐衝撃性、ことに実用衝撃度試験として
信頼性の高い落錘衝撃強度が劣るという欠点がある。落
錘衝撃強度を改善する手段としては、ABS樹脂とし
て、乳化重合によって製造された小粒径のゴムを用いた
グラフト共重合体と塊状重合によって製造された大粒径
のゴムを用いたグラフト共重合体を合わせて用いる方法
(特開昭59−232138)、大粒径ゴムと小粒径ゴ
ムを併用する方法(特開昭62−199645)など、
粒径分布の異なるゴムを併用する方法が知られている。
しかしながら、乳化重合法と塊状重合法の2種類のゴム
を使用するためには、当然2種類の製造設備を必要と
し、設備コストが過大なものとならざえるを得ない。ま
た、大粒径ゴムを乳化重合で製造するためには、重合時
間が長く、生産性が悪いという欠点がある。したがっ
て、いずれの方法も工業的に好ましい方法とはいえな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐衝
撃性、ことに落錘衝撃強度の優れたマレイミド変性AB
S樹脂の新規な製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、マレイミド変
性ABS樹脂の上記の問題点を解決するために鋭意研究
を重ねた結果、小粒子のジエン系ゴムを肥大化させて製
造した大粒径ゴムに芳香族ビニル単量体、シアン化ビニ
ル単量体および不飽和カルボン酸エステル単量体からな
る群より選択された1種以上の単量体をグラフト重合し
て得たグラフト共重合体をマレイミド系共重合体と配合
することにより、生産性を低下させることなく、耐衝撃
性の優れたマレイミド変性ABS樹脂を製造することが
できることを見出し、本発明に到達したものである。即
ち、本発明は、(a)芳香族ビニル単量体50〜90重
量%、(b)マレイミド系化合物5〜40重量%、及び
(c)シアン化ビニル単量体および不飽和カルボン酸エ
ステル単量体からなる群より選択された少なくとも1種
の単量体5〜45重量%からなる単量体混合物を共重合
して得られる共重合体(A)50〜90重量%と、
(d)平均粒子径0.15μm未満の小粒子ジエン系ゴ
ムを肥大化処理して得た0.15μm以上の平均粒子径
を有するゴム状重合体20〜80重量%に、(e)芳香
族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体および不飽和カ
ルボン酸エステル単量体からなる群より選択された少な
くとも1種の単量体混合物80〜20重量%をグラフト
重合して得たグラフト共重合体(B)50〜10重量%
を配合することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造
方法を内容とするものである。
【0005】共重合体(A)に用いられる(a)芳香族
ビニル単量体としては、スチレンおよびα−メチルスチ
レンが好適に用いられるが、p−メチルスチレン、t−
ブチルスチレン、ハロゲン化スチレン等も用いることが
でき、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0006】共重合体(A)に用いられる(b)マレイ
ミド系化合物としては、N−フェニルマレイミドが好適
に用いられるが、マレイミド、N−アルキルマレイミ
ド、N−芳香族誘導体マレイミド等も用いることがで
き、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いること
ができる。
【0007】共重合体(A)に用いられる(c)シアン
化ビニル単量体および不飽和カルボン酸エステル単量体
については、前者のシアン化ビニル単量体としては、ア
クリロニトリルがもっとも一般的であるが、メタクリロ
ニトリル、フマロニトリルの使用も可能で、これらは単
独又は2種以上組み合わせて用いることができる。ま
た、後者の不飽和カルボン酸エステル単量体としては、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2エチルヘキシルのようなアクリル酸エ
ステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチルのようなメタクリル酸エステル類が挙
げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0008】共重合体(A)で用いられる(a)芳香族
ビニル単量体の使用量は50〜90重量%の範囲であ
る。50重量%未満では流動性が低下し、90重量%を
越えると耐衝撃性が低下する。(b)マレイミド系化合
物の使用量は5〜40重量%の範囲である。5重量%未
満では耐熱性が不充分であり、40重量%を越えると耐
衝撃性の低下が大きい。また(c)シアン化ビニル単量
体及び不飽和カルボン酸エステル単量体からなる群より
選択される少なくとも1種の単量体の使用量は5〜45
重量%、好ましくは10〜35重量%の範囲である。5
重量%未満では耐衝撃性が低下し、45重量%を越える
と樹脂着色が大きい。なお、共重合体(A)は、上記
(a)、(b)、(c)の単量体混合物全体を100重
量%とする。
【0009】上記共重合体(A)は、通常のラジカル重
合法で得られる。即ち、乳化重合、懸濁重合、塊状重
合、溶液重合等の方法で得ることができる。
【0010】グラフト共重合体(B)の(d)ゴム状重
合体の製造に用いられる小粒子ゴムとしては、ポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体等のジエン系ゴムが挙げら
れ、好ましくは、ジエン成分50重量%以上、平均粒径
0.05〜0.15μm未満のものを単独又は2種以上
組み合わせて用いることができる。ジエン成分が50重
量%未満では耐衝撃性に劣り、また平均粒径が0.05
μm未満のゴムは通常の乳化重合では製造が困難であ
る。
【0011】この小粒子ゴムを肥大化させる方法は、公
知の方法、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、酢
酸等の有機酸を用いる酸凝固、硫酸ナトリウムやミョウ
バン等の塩を用いる塩凝固、あるいは特開昭50−25
655に開示されている酸ラテックスを用いる方法が使
用できる。この方法のうち、酸凝固と塩凝固は肥大後の
ゴム粒子径が0.3μm以下の場合に好適に使用でき
る。しかしながら、0.3μm以上のゴムを製造しよう
とする場合は、酸肥大・塩肥大では凝塊物の生成が著し
く増加し、工業的生産には不適当である。肥大ゴムの粒
子径が0.3μm以上のゴムを製造しようとする場合
は、酸ラテックスによる肥大が好ましい。酸ラテックス
と無機塩を併用することも可能である。しかし、この方
法は、酸ラテックスを別途調製、貯蔵することが必要
で、工業的には設備投資の増加等好ましくない面もあ
る。従って、肥大化については、目的とするゴムの粒子
径から最適の方法を選択するのが好ましい。
【0012】肥大ゴムの粒子径に関しては、マレイミド
変性ABS樹脂の耐衝撃性を発現させるためには、0.
1μm以上の平均粒子径が必要であり、好ましくは0.
2μm以上の平均粒子径のゴムを使用する。また、その
粒子径分布は単分散状態でも、あるいは大粒子径ゴムと
小粒子径ゴムからなる2山分布をしている場合等のいず
れをも使用可能である。
【0013】(d)ゴム状重合体にグラフト重合させる
(e)単量体混合物を構成する芳香族ビニル単量体、シ
アン化ビニル単量体および不飽和カルボン酸エステル単
量体としては、共重合体(A)で用いられるものと同様
のものが使用可能である。グラフト共重合させる単量体
混合物の組成は、単量体混合物を100重量%としたと
き、芳香族ビニル単量体20〜90重量%、シアン化ビ
ニル単量体および不飽和カルボン酸エステル単量体から
なる群より選択された少なくとも1種の単量体80〜1
0重量%が好適である。芳香族ビニル単量体が20重量
%未満では流動性が悪く、90重量%を越えると耐衝撃
性が低下する傾向がある。グラフト共重合体(B)に用
いる(d)ゴム状重合体と(e)単量体混合物の使用量
は、(d)ゴム状重合体20〜80重量%、(e)単量
体混合物80〜20重量%である。ゴム重合体が20重
量%未満では耐衝撃性が低下し、80重量%を越えると
共重合体(A)と実質的に配合できない。
【0014】グラフト共重合体(B)の重合は、乳化重
合で行うのが好適である。ゴム状重合体ラテックスの存
在下に、乳化剤を添加あるいは添加することなく、単量
体混合物とラジカル重合開始剤を一括仕込みするか、間
欠あるいは連続的に追加することにより実施できる。乳
化剤としては、通常乳化重合に使用されるアニオン性乳
化剤、例えばカルボン酸系乳化剤としてミリスチン酸ナ
トリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸カリ
ウム、オレイン酸ナトリウム、ロジン酸ナトリウム、ロ
ジン酸カリウム等が、またスルホン酸系乳化剤としては
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸
ナトリウム、パラフィンスルホン酸ナトリウム、ジオク
チルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられ、これらは
単独又は2種以上組み合わせて使用可能である。ラジカ
ル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム、キュメンハイドロパーオキサイド、パラメンタ
ンハイドロパーオキサイドなどの、水溶性または油溶性
の過酸化物を例示することができ、これらは単独又は2
種以上組み合わせて用いられる。その他、重合促進剤、
分子量調整剤等も公知の乳化重合で使用されているもの
を適宜使用することができる。
【0015】本発明において、共重合体(A)およびグ
ラフト共重合体(B)を重合反応混合物から回収する方
法については特に制限はなく、公知の方法が採用でき
る。例えば、共重合体(A)を乳化重合で製造した場合
には、ラテックスを塩析凝固し、脱水乾燥すればよい。
懸濁重合で製造した場合には、スラリーを脱水乾燥すれ
ばよい。塊状あるいは溶液重合の場合は、共重合体、残
存モノマーおよび溶剤を溶融状態として脱気して除去し
ながら押し出してペレット状の樹脂を得ることができ
る。グラフト共重合体(B)は、ラテックスを塩析凝固
し、脱水乾燥すればよい。
【0016】共重合体(A)とグラフト共重合体(B)
を混合することについても特に制限はなく、公知の方法
が利用できる。例えば、共重合体(A)を乳化重合で製
造する場合には、共重合体(A)のラテックスとグラフ
ト共重合体(B)のラテックスをラテックス状態でブレ
ンドした後、塩析凝固し、脱水乾燥した後、押出機で溶
融混練して熱可塑性樹脂のペレットを得ることができ
る。共重合体(A)とグラフト共重合体(B)がパウダ
ーやペレット状である場合は、それらをブレンダー等で
ブレンドした後、押出機等で溶融混練すればよい。この
とき、所望の安定剤、滑剤、顔料、充填剤を配合するこ
ともできる。
【0017】安定剤としては、通常ABS樹脂に用いら
れるヒンダードフェノール系安定剤、リン系安定剤、硫
黄系安定剤が好適である。ヒンダードフェノール系の安
定剤としては、1,1,3−トリス(2−メチル−4−
ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、
n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テ
トラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタ
ン、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3−te
rt−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、ペンタエリスリトール−テトラキス
〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−tert−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−
ブチルフェノール)、トリス−(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレー
トなどが例示される。
【0018】硫黄系の安定剤としては、3,3’−チオ
ジプロピオン酸、ジアルキル−3,3’−チオジプロピ
オネート、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−アル
キルチオプロピオネート)、テトラキス〔メチレン−3
−(アルキルチオ)プロピオネート〕メタン、ビス〔2
−メチル−4(3−アルキル−チオプロピオニルオキ
シ)−5−tert−ブチルフェニル〕スルフィドなど
が例示できる。
【0019】リン系の安定剤としては、ステアリルフェ
ニルホスファイト、トリス(モノ,ジ,ノニルフェニ
ル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトール
ジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)ホスファイト、ジ(2,4−ジ−tert
−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)4,4−ジフェニレンホスフォナイト、ビス(2,
6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイトなどが例示できる。こ
れらの安定剤は、単独又は2種以上組み合わせて使用で
きる。
【0020】滑剤としては、オルガノポリシロキサン、
脂肪族炭化水素、高級脂肪酸と高級アルコールのエステ
ル、高級脂肪酸のアミドまたはビスアミドおよびその変
性体、高級脂肪酸の金属塩等が用いられる。オルガノポ
リシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリ
ジエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンな
どが例示できる。脂肪族炭化水素としては、合成パラフ
ィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス
が例示できる。高級脂肪酸と高級アルコールのエステル
としては、モンタン酸のエステル、ステアリルステアレ
ート、ベヘネルベヘネートなどが例示できる。高級脂肪
酸のアミド、ビスアミドおよびその変性体としては、ス
テアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、
ステアリン酸のような高級脂肪酸とコハク酸のようなジ
カルボン酸とエチレンジアミンのようなジアミンから脱
水反応により合成されるビスアミドより高い融点を有す
る化合物が例示できる。高級脂肪酸の金属塩としては、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸のような高級脂肪酸のそれぞれカルシウ
ム塩、マグネシウム塩やアルミニウム塩、カドミウム塩
などが例示できる。これらの滑剤は、単独又は2種以上
組み合わせて使用できる。本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、通常のABS樹脂、AS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポ
リカーボネート等とブレンドして使用することも可能で
ある。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、これらは単なる例示であり、本発明はこれら
に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、
「部」は重量部を「%」は重量%を表す。
【0022】実施例 (イ)共重合体(A)の製造 攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温
度計の設置された反応器に、以下の物質を仕込んだ。 純水 200部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2部 ナトリウムホルムアルデヒドスホキシレート 0.4部 EDTA 0.01部 硫酸第一鉄 0.0025部 反応器を攪拌しながら窒素気流下に65℃まで昇温させ
た。65℃に達した後、以下の混合物を連続的に6時間
で滴下した。滴下終了後、65℃で1時間攪拌を続け重
合を終了した。 N−フェニルマレイミド 20部 スチレン 63部 アクリロニトリル 17部 キュメンハイドロパーオキサイド(CHP) 0.3部 t−ドデシルメルカプタン(tDM) 0.2部
【0023】(ロ)グラフト共重合体(B)の製造 (B−1)小粒子ポリブタジエンゴムの製造 100L反応器に以下の物質を仕込んだ。 純水 200部 過硫酸カリウム 0.2部 tDM 0.2部 反応器内の空気を真空ポンプで除いた後、以下の物質を
仕込んだ。 オレイン酸ナトリウム 1部 ロジン酸ナトリウム 2部 ブタジエン 100部 系の温度を60℃まで昇温し、重合を開始した。重合は
12時間で終了し、得られたゴムラテックスの平均粒子
径は0.07μmであった。
【0024】(B−2)ゴム状重合体(肥大ゴム)の製
造 (B−2−1)酸肥大法(b−1) (B−1)で得られた小粒子ポリブタジエンを用い、以
下の方法で肥大ゴムラテックスを製造した。小粒子ポリ
ブタジエンラテックス(固形分として100部)を攪拌
しながら、0.5%塩酸水溶液0.2部(HClとし
て)を添加し、5分攪拌を続けた後、加えたHClと当
量の水酸化ナトリウムを加えた。得られたゴムラテック
スの平均粒子径は0.15μmであった。
【0025】(B−2−2)酸基含有ラテックスによる
肥大(b−2〜b−5) 肥大化用酸基含有ラテックスを以下のように製造した。
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温
度計の設置された反応器に、以下の物質を仕込んだ。 純水 200部 パルミチン酸ナトリウム 1部 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 1部 ナトリウムホルムアルデヒドスホキシレート 0.4部 EDTA 0.01部 硫酸第一鉄 0.0025部
【0026】反応器を攪拌しながら窒素気流下に65℃
まで昇温させた。65℃に到達した後、以下の混合物を
連続的に6時間で滴下した。滴下終了後、65℃で1時
間攪拌を続け重合を終了した。 アクリル酸n−ブチル 85部 メタクリル酸 15部 tDM 0.2部 キュメンハイドロパーオキサイド 0.3部 次に、この酸基含有ラテックスを小粒子ポリブタジエン
ラテックスに所定量添加して肥大ゴムラテックスを製造
した。酸基含有ラテックスの添加量と肥大ゴムの粒子径
を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】(B−3)グラフト共重合体(g−1〜g
−5)の製造 攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温
度計の設置された反応器に、以下の物質を仕込んだ。 純水 280部 肥大ポリブタジエンゴム(固形分) 表2に示した各所定量 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.2部 EDTA 0.01部 硫酸第一鉄 0.0025部 反応器を攪拌しながら窒素気流下に60℃まで昇温させ
た。60℃に到達した後、以下の混合物を連続的に4時
間で滴下した。滴下終了後、60℃で1時間攪拌を続け
重合を終了した。また、比較として、肥大化しない小粒
子ポリブタジエンゴムラテックスを用いて同様のグラフ
ト共重合を行った(gf−1)。 スチレン(St) 表2に示した各所定量 アクリロニトリル(AN) 〃 メタクリル酸メチル(MMA) 〃 キュメンハイドロパーオキサイド(CHP) 0.3部 t−ドデシルメルカプタン(tDM) 0.2部
【0029】
【表2】
【0030】(ハ)熱可塑性樹脂組成物(C−1〜C−
7)の製造 上記(イ)で得られた共重合体(A)のラテックスと、
上記(ロ)で得られたグラフト共重合体(B)(g−1
〜g−5及びgf−1)のラテックスを表3に示す割合
で混合し、ヒンダードフェノール安定剤0.5部を添加
してから、塩化カルシウム2重量部を加えてラテックス
を凝固した。凝固スラリーを脱水後、乾燥して樹脂パウ
ダーを得た。この樹脂パウダーに安定剤としてトリス−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)イソシアヌレート0.2部、滑剤としてエチレン
ビスステアリルアミド1部を添加し、ヘンシェルミキサ
ーで良く混合した後、単軸押出機で溶融混練して、熱可
塑性樹脂(C)(C−1〜C−6及びCF−1)のペレ
ットを得た。このペレットをインジェクション成形後、
各種物性の測定に供した。結果を表3に示す。尚、物性
の測定方法は下記のとおりである。
【0031】 Izod アイゾッド衝撃強度 ASTM D−256 ノッチ付き 23℃ 落錘衝撃 錘重量:4Kg 半数破壊高さより破壊エネルギーを算出 引張強度 ASTM D−636 23℃ 引張伸び ASTM D−636 23℃ HDT 熱変形温度 ASTM D−648 18.6Kg/cm2 流動性 スパイラルフロー 250℃ 1300Kg/cm2 3mm厚み
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明によれば、耐熱
性、耐衝撃性等の物性をバランス良く備え、就中、落錘
衝撃強度に優れた樹脂組成物が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)芳香族ビニル単量体50〜90重
    量%、(b)マレイミド系化合物5〜40重量%、及び
    (c)シアン化ビニル単量体および不飽和カルボン酸エ
    ステル単量体からなる群より選択される少なくとも1種
    の単量体5〜45重量%からなる単量体混合物〔ただ
    し、(a)、(b)及び(c)合わせて100重量%〕
    を共重合して得られる共重合体(A)50〜90重量%
    と、(d)平均粒子径0.15μm未満の小粒子ジエン
    系ゴムを肥大化処理して得た0.15μm以上の平均粒
    子径を有するゴム状重合体20〜80重量%に、(e)
    芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体および不飽
    和カルボン酸エステル単量体からなる群より選択される
    少なくとも1種の単量体混合物80〜20重量%をグラ
    フト重合して得たグラフト共重合体(B)50〜10重
    量%を配合することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の
    製造方法。
JP28784093A 1993-10-22 1993-10-22 耐衝撃性の優れたマレイミド系樹脂組成物の製造方法 Withdrawn JPH07118472A (ja)

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JP28784093A JPH07118472A (ja) 1993-10-22 1993-10-22 耐衝撃性の優れたマレイミド系樹脂組成物の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100717547B1 (ko) * 2005-12-30 2007-05-11 제일모직주식회사 열가소성 수지 조성물

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