JPH07118094A - 磁性ガーネット - Google Patents
磁性ガーネットInfo
- Publication number
- JPH07118094A JPH07118094A JP5287389A JP28738993A JPH07118094A JP H07118094 A JPH07118094 A JP H07118094A JP 5287389 A JP5287389 A JP 5287389A JP 28738993 A JP28738993 A JP 28738993A JP H07118094 A JPH07118094 A JP H07118094A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- garnet
- magnetic garnet
- optical
- film
- magnetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ファラデー効果を利用した光アイソレータ等
に用いられる磁気光学ガーネット単結晶の、結晶性の改
善をはかり光学特性を低下させることなく成膜可能な単
結晶組成を提供すること。 【構成】 ファラデー効果を利用した光アイソレータ等
に用いられる磁気光学ガーネットとして、R3Fe5O
12(RはLa,Tb,Lu,Biを全て含有)の一般式で表される
磁性ガーネット単結晶を用い、非磁性ガーネット基板の
格子定数が12.50Å以上の基板に成膜したものである。
また、Bi2O3−PbO−B2O3をフラックスとしてLPE
法により成膜したものである。
に用いられる磁気光学ガーネット単結晶の、結晶性の改
善をはかり光学特性を低下させることなく成膜可能な単
結晶組成を提供すること。 【構成】 ファラデー効果を利用した光アイソレータ等
に用いられる磁気光学ガーネットとして、R3Fe5O
12(RはLa,Tb,Lu,Biを全て含有)の一般式で表される
磁性ガーネット単結晶を用い、非磁性ガーネット基板の
格子定数が12.50Å以上の基板に成膜したものである。
また、Bi2O3−PbO−B2O3をフラックスとしてLPE
法により成膜したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファラデー効果を利用
した光アイソレータに用いられる磁気光学ガーネットに
関するものであり、光サーキュレータ、光・磁界センサ
ー、光スイッチ用としての光学素子としても応用が期待
される磁気光学素子に関するものである。
した光アイソレータに用いられる磁気光学ガーネットに
関するものであり、光サーキュレータ、光・磁界センサ
ー、光スイッチ用としての光学素子としても応用が期待
される磁気光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】光アイソレータ、光センサ
ー、光スイッチなどには、ファラデー素子として磁気光
学ガーネットが用いられている。しかしながら、LPE
法において単結晶成膜時、結晶を厚膜化していくと結晶
性が悪化し、挿入損失等の光学特性を低下させる原因と
なっていた。
ー、光スイッチなどには、ファラデー素子として磁気光
学ガーネットが用いられている。しかしながら、LPE
法において単結晶成膜時、結晶を厚膜化していくと結晶
性が悪化し、挿入損失等の光学特性を低下させる原因と
なっていた。
【0003】結晶性の改善に有効な方法として、ファラ
デー回転角(θF=45°)の得られる膜厚を薄くする方
法、Bi置換量を多く、ファラデー回転能を向上させ成膜
時結晶が劣化する前に結晶成長を完了させる方法、また
は単結晶育成中の結晶核の防止をはかるため、成長温度
を上げるような組成研究等が試みられている。結晶性の
劣化は、成膜時のメルト濃度の不均一、フラックス成分
中のPb、坩堝材質であるPt等、ガーネット成分以外の物
質が結晶中に混入、不純物となってスワール、ピット発
生の要因となっていた。Pb、Ptは不可避の不純物とな
り、PbO−Bi2O3−B2O3をフラックスとしたLPE法
による単結晶成膜技術はスワール、ピットが発生し易い
単結晶育成方法であった。
デー回転角(θF=45°)の得られる膜厚を薄くする方
法、Bi置換量を多く、ファラデー回転能を向上させ成膜
時結晶が劣化する前に結晶成長を完了させる方法、また
は単結晶育成中の結晶核の防止をはかるため、成長温度
を上げるような組成研究等が試みられている。結晶性の
劣化は、成膜時のメルト濃度の不均一、フラックス成分
中のPb、坩堝材質であるPt等、ガーネット成分以外の物
質が結晶中に混入、不純物となってスワール、ピット発
生の要因となっていた。Pb、Ptは不可避の不純物とな
り、PbO−Bi2O3−B2O3をフラックスとしたLPE法
による単結晶成膜技術はスワール、ピットが発生し易い
単結晶育成方法であった。
【0004】本発明の、LaTbLuBiFeOの組成式で表され
る磁性ガーネット単結晶は、結晶性の改善をはかり、光
学特性を低下させることなく成膜可能な単結晶組成を提
供するものである。
る磁性ガーネット単結晶は、結晶性の改善をはかり、光
学特性を低下させることなく成膜可能な単結晶組成を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記従来の課題
を解決する為になされたもので、鋭意研究した結果、La
が磁性ガーネットの結晶性改善に有効な元素であること
を見いだした。しかしながら、Laはイオン半径が大きい
ため非磁性ガーネット基板のCaMgZr置換型ガドリウムガ
リウムガーネット(SGGG−格子定数:12.49Å)に
おいては、磁性ガーネットの希土類サイトをイオン半径
の大きなLaが占めるため、非磁性ガーネット基板と成膜
する磁性ガーネットが格子整合をはかろうとして希土類
サイトに置換するBiの置換量が低下する。
を解決する為になされたもので、鋭意研究した結果、La
が磁性ガーネットの結晶性改善に有効な元素であること
を見いだした。しかしながら、Laはイオン半径が大きい
ため非磁性ガーネット基板のCaMgZr置換型ガドリウムガ
リウムガーネット(SGGG−格子定数:12.49Å)に
おいては、磁性ガーネットの希土類サイトをイオン半径
の大きなLaが占めるため、非磁性ガーネット基板と成膜
する磁性ガーネットが格子整合をはかろうとして希土類
サイトに置換するBiの置換量が低下する。
【0006】Bi置換量を変えず成膜するには、非磁性ガ
ーネット基板の格子定数の大きな基板(格子定数12.50
Å以上)を用いることにより、Laのイオン半径が大きい
場合でも磁性ガーネット単結晶が非磁性ガーネット基板
との格子整合をはかり、磁性ガーネットの格子定数を大
きくするので、Bi置換量を低下させない磁性ガーネッ
ト単結晶を成膜できる。
ーネット基板の格子定数の大きな基板(格子定数12.50
Å以上)を用いることにより、Laのイオン半径が大きい
場合でも磁性ガーネット単結晶が非磁性ガーネット基板
との格子整合をはかり、磁性ガーネットの格子定数を大
きくするので、Bi置換量を低下させない磁性ガーネッ
ト単結晶を成膜できる。
【0007】格子定数の大きな基板としてCaMgZr置換型
ガドリウムガリウムガーネット(LSG−格子定数:1
2.508Å)、ガドリウムスカンジュウムガリウムガーネ
ット(GSGG−格子定数:12.57Å)、ガドリウムル
テシュウムガリウムガーネット(GLGG−格子定数:
12.63Å)、ネオジウムガリウムガーネット(NGG−
格子定数:12.51Å)等が有効である。格子定数の大き
な非磁性ガーネット基板(格子定数:12.50Å以上)を
用いることにより、Laの効果つまり、結晶成長温度を下
げないでBi置換量が多く良好な結晶性を得ることに有効
である。
ガドリウムガリウムガーネット(LSG−格子定数:1
2.508Å)、ガドリウムスカンジュウムガリウムガーネ
ット(GSGG−格子定数:12.57Å)、ガドリウムル
テシュウムガリウムガーネット(GLGG−格子定数:
12.63Å)、ネオジウムガリウムガーネット(NGG−
格子定数:12.51Å)等が有効である。格子定数の大き
な非磁性ガーネット基板(格子定数:12.50Å以上)を
用いることにより、Laの効果つまり、結晶成長温度を下
げないでBi置換量が多く良好な結晶性を得ることに有効
である。
【0008】また、格子定数の大きな非磁性ガーネット
基板に成膜する場合、結晶成長温度を下げ、Bi置換量を
増加させて格子整合をするが、結晶成長温度が低下する
とスワール、ピットが発生し易くなるので、Ce等を少量
添加し結晶成長温度を上げる方法も結晶性改善に有効な
方法である。
基板に成膜する場合、結晶成長温度を下げ、Bi置換量を
増加させて格子整合をするが、結晶成長温度が低下する
とスワール、ピットが発生し易くなるので、Ce等を少量
添加し結晶成長温度を上げる方法も結晶性改善に有効な
方法である。
【0009】
【実施例】以下、実施例に従い本発明の磁性ガーネット
を詳細に説明する。表1に、各成分のモル比を下記パラ
メータとして秤量、全体として1600gにし、溶融後成長
温度に冷却し、格子定数の大きい(格子定数:12.50Å
以上)非磁性ガーネット基板にそれぞれ成膜し、成膜
後、結晶性,回転能を評価した結果を示す。ただし、回
転能は、45゜膜厚で波長1.3μmのレーザを使用して測定
したものである。また、表1中RはLa,Tb,Lu,Bi を含
む。 R1=Fe2O3/La2O3+Lu2O3+Tb2O3 R2=La2O3+Lu2O3+Tb2O3+Fe2O3/トータル成分
(ガーネット成分+フラックス成分)モル比の和 R3=Tb/Lu R4=La/Lu
を詳細に説明する。表1に、各成分のモル比を下記パラ
メータとして秤量、全体として1600gにし、溶融後成長
温度に冷却し、格子定数の大きい(格子定数:12.50Å
以上)非磁性ガーネット基板にそれぞれ成膜し、成膜
後、結晶性,回転能を評価した結果を示す。ただし、回
転能は、45゜膜厚で波長1.3μmのレーザを使用して測定
したものである。また、表1中RはLa,Tb,Lu,Bi を含
む。 R1=Fe2O3/La2O3+Lu2O3+Tb2O3 R2=La2O3+Lu2O3+Tb2O3+Fe2O3/トータル成分
(ガーネット成分+フラックス成分)モル比の和 R3=Tb/Lu R4=La/Lu
【表1】 表1の結果よりRパラメータの変化(組成の違い)によ
り回転能が変化するが結晶性に関しては、La添加の組成
において格子定数の大きい(格子定数:12.50Å以上)
非磁性基板に成膜をすることは有効であることが確認さ
れた。又、Ceの少量添加により結晶性が改善されている
ことが確認された。
り回転能が変化するが結晶性に関しては、La添加の組成
において格子定数の大きい(格子定数:12.50Å以上)
非磁性基板に成膜をすることは有効であることが確認さ
れた。又、Ceの少量添加により結晶性が改善されている
ことが確認された。
【0010】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明によ
れば、R3Fe5O12(RはLa,Tb,Lu,Biを全て含有)の一
般式で表される磁性ガーネット単結晶において、非磁性
ガーネット基板の格子定数の大きい(格子定数:12.50
Å以上)基板に成膜する事により、結晶性が改善され
、磁性ガーネット単結晶の歩留り改善となり、安価な
磁性ガーネット単結晶を提供できるものである。
れば、R3Fe5O12(RはLa,Tb,Lu,Biを全て含有)の一
般式で表される磁性ガーネット単結晶において、非磁性
ガーネット基板の格子定数の大きい(格子定数:12.50
Å以上)基板に成膜する事により、結晶性が改善され
、磁性ガーネット単結晶の歩留り改善となり、安価な
磁性ガーネット単結晶を提供できるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 ファラデー効果を利用した光アイソレー
タ等に用いられる磁気光学ガーネットとして、R3Fe5O
12(RはLa,Tb,Lu,Biを全て含有)の一般式で表される
磁性ガーネット単結晶を用いたことを特徴とする磁性ガ
ーネット。 - 【請求項2】 非磁性ガーネット基板の格子定数が12.5
0Å以上の基板に成膜することを特徴とする請求項1記
載の磁性ガーネット。 - 【請求項3】 非磁性ガーネット基板として、CaMgZr置
換型ガドリウムガリウムガーネット、ガドリウムスカン
ジュウムガリウムガーネット、ガドリウムルテシュウム
ガリウムガーネット、ネオジウムガリウムガーネットの
いずれかを使用して成膜することを特徴とする請求項1
記載の磁性ガーネット。 - 【請求項4】 Bi2O3−PbO−B2O3をフラックスとし
てLPE法により成膜することを特徴とする請求項1記
載の磁性ガーネット。 - 【請求項5】 Ceを添加することを特徴とする請求項1
記載の磁性ガーネット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5287389A JPH07118094A (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 磁性ガーネット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5287389A JPH07118094A (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 磁性ガーネット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118094A true JPH07118094A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17716721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5287389A Pending JPH07118094A (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 磁性ガーネット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07118094A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012131690A (ja) * | 2010-11-29 | 2012-07-12 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ |
JP2012188302A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-10-04 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ |
JP2012188303A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-10-04 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ |
-
1993
- 1993-10-22 JP JP5287389A patent/JPH07118094A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012131690A (ja) * | 2010-11-29 | 2012-07-12 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ |
JP2012188302A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-10-04 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ |
JP2012188303A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-10-04 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031128 |