JPH07157400A - 磁性ガーネット及びファラデー回転素子 - Google Patents

磁性ガーネット及びファラデー回転素子

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JPH07157400A
JPH07157400A JP33980493A JP33980493A JPH07157400A JP H07157400 A JPH07157400 A JP H07157400A JP 33980493 A JP33980493 A JP 33980493A JP 33980493 A JP33980493 A JP 33980493A JP H07157400 A JPH07157400 A JP H07157400A
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JP
Japan
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garnet
magnetic garnet
components
faraday rotation
optical
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Withdrawn
Application number
JP33980493A
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English (en)
Inventor
Katsumi Takahashi
勝美 高橋
Masahide Sukegawa
正秀 助川
Mitsunori Saito
光憲 斉藤
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Namiki Precision Jewel Co Ltd
Original Assignee
Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性ガーネット材料、これを使用したファラ
デー回転素子、及びこのファラデー回転素子を使用して
反射雑音を除去した光アイソレータにおいて、厚膜化に
よる割れ(クラック)等の結晶性を改善し、光学特性を
低下させること無しに厚膜化可能な単結晶組成を提供す
る。 【構成】 R3Fe512なる一般式で表され、RはTb,L
u,Yb,Biより成る元素であり、各R(1,4,5,6)パラメー
タは、 16≦Fe23/(Tb47+Lu23+Yb23)≦32 0.08≦ガーネット成分の和/メルト成分の和≦0.13 [但し、ガーネット成分としてBi23を除く] 1≦Tb47/Lu23≦10 0.1≦Yb23/Lu23≦10 を満足する組成を有するBi置換型磁性ガーネット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファラデー回転素子を
利用した光アイソレータに用いられる磁性ガーネットに
関するものであり、光サーキュレータ、光・磁界センサ
ー、光スイッチ用としての光学素子としても応用が期待
される磁気光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】半導体レーザーを使用した光
通信、光計測機器等における反射雑音の除去のため、光
アイソレータの使用が提案されている。光アイソレータ
は半導体レーザーの光路にファラデー回転素子を挿入
し、反射光の偏光面を元の光の偏光面に対してほぼ90゜
回転させることにより反射光を除去する装置である。す
なわち、ファラデー回転素子は外部磁場の大きさにより
偏光面を回転させる作用がある磁気光学素子であるた
め、素子の厚さ及び外部磁界を調節して透過光の偏光面
を約45゜回転するように調節しておくと、行きと戻りで
偏光面が約90゜回転する。従って、波長が固定されてい
るレーザー光の反射雑音の除去に最適であり、又異なっ
た波長のレーザー光に対して適応できる様に容易に調整
出来る。
【0003】光アイソレータ用のファラデー回転素子
(磁気光学素子)の主なものにはYIG系のバルク単結
晶、およびBi置換型希土類鉄ガーネットが知られてい
る。YIG系のファラデー回転素子は温度及び光の波長
に対して回転角の変化が小さいという利点を有するもの
の、ファラデー回転能が小さく(YIG単結晶で約220゜
/cm)、結晶径が小さく(12mm以下)生産性が悪いとい
った問題がある。このため実用的にはファラデー回転能
が大きく、結晶径を大きくでき、しかも薄型で良いBi置
換型希土類鉄ガーネットが主流となっている。本発明
は、この系統のファラデー回転素子の改良に関する。
【0004】しかし、Bi置換型希土類鉄ガーネットは、
ファラデー回転能が大きい反面、回転角の温度変化及び
波長変化が大きくなり、温度や波長の違いにより回転角
に大きな偏差が生じる。この問題を解決するために従来
から様々な提案が成されているが、十分に満足の行くも
のは提案されていない。温度係数を減少する試みとして
は、Biの一部をTb,Dy等により置換する方法がある。こ
れにより回転角の温度係数は減少したが、Biの減少によ
りファラデー回転能が減少し、その分だけ結晶の厚みを
大きくする必要がある。
【0005】Tb等の添加したBi置換型希土類鉄ガーネッ
ト材料は、上記のように厚膜化する必要があるが、LP
E法において単結晶育成時、結晶を厚膜化していくと結
晶性が悪化するため、光学特性(透過率)を低下させる
原因となり、又、厚膜化により割れ(クラック)の問題
が生じ、製品の歩留まりが低下し、総合的に製品の歩留
まりを低下させた。すなわち、この種のファラデー回転
素子はGGG(Gd3Ga612叉はそれらの成分の一部を他
の元素で置換したもの)基板が使用されるが、Tb等を添
加したBi置換型希土類鉄ガーネット材料と基板との熱膨
張係数の差が大きく、例えば200μm以上、特に400μm以
上の厚さに結晶を成長させると外周部に行くほど同心円
状の割れを生じ、表面研磨ののちにも外周部側に溝を残
し、直径約50mm、回転角45゜相当厚さに研磨し、切り出
して採取できる内側部分の面積が限定され、そのため総
合的に歩留まりを減じる。
【0006】結晶性の改善に有効な方法として、ファラ
デー回転角(θF=45°)の得られる膜厚を薄くする方
法、Bi置換量を多く、ファラデー回転能を向上させ成膜
時結晶が劣化する前に結晶成長を完了させる方法、また
は、単結晶育成中の結晶核の防止をはかるため、成長温
度を上げるような組成研究等が試みられている。結晶性
の劣化は、成膜時のメルト濃度の不均一、フラックス成
分中のPb、坩堝材質であるPt等、ガーネット成分以外の
物質が結晶中に混入、不純物となってスワール、ピット
発生の要因となっていた。これらから、PbO−Bi23
23をフラックスとしたLPE法(液相エピタキシア
ル法)による単結晶成膜技術は、スワール、ピットが発
生し易い単結晶育成方法である。
【0007】従って、本発明の目的は、磁性ガーネット
材料、これを使用したファラデー回転素子、及びこのフ
ァラデー回転素子を使用して反射雑音を除去した光アイ
ソレータにおいて、厚膜化による割れ(クラック)等の
結晶性を改善し、光学特性を低下させること無しに厚膜
化可能な単結晶組成を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁性ガーネット
は、R3Fe512なる一般式で表され、RはTb,Lu,Yb,
Biより成る元素であり、各R(1,4,5,6)パラメータは、 16≦Fe23/(Tb47+Lu23+Yb23)≦32 0.08≦ガーネット成分の和/メルト成分の和≦0.13 [但し、ガーネット成分としてBi23を除く] 1≦Tb47/Lu23≦10 0.1≦Yb23/Lu23≦10 を満足する組成を有するBi置換型磁性ガーネットであ
る。
【0009】本発明のファラデー回転素子は上記材料を
使用した光学素子である。又、本発明のアイソレータは
このファラデー回転素子を光学伝送系に組み込んでなる
装置である。
【0010】
【作用】本発明によると、膜厚形成、特に550μm以上の
膜を形成しても光学特性を低下することなく、結晶性の
問題(割れ等)が生じないので、品質が安定化し、製品
の歩留まりが向上する。
【0011】
【実施例】我々は、鋭意研究した結果、TbLuYbBi系の組
成がBi置換型磁性ガーネットの結晶性改善に有効な元素
であることを見いだした。本組成は磁気光学素子として
の回転角の温度特性も良好(0.05deg/℃以下:Tbの含
有量の効果)である。Bi置換型ガーネットにおいてBi含
有量がファラデー回転角の性能指数と相関があり、Bi置
換量を多くする為、我々は個々の元素のイオン半径に着
目し本組成となった。
【0012】従来より、Tbは希土類鉄ガーネット材料に
おいて、温度特性をよくするための必須元素であるが、
Bi(イオン半径1.02Å)は、希土類元素に比較してイオ
ン半径が大きい(例:Tb:0.92Å)ので、Biがガーネッ
トの結晶構造の希土類サイトに入ると仮定すると、希土
類のイオン半径が大きいとBiの置換量は減少する。つま
り、R3Fe512なる一般式において、R3の中にBiを置
換させようとすると、Tbのイオン半径は大きいのでBiの
置換はしにくい。そこで、希土類元素の中でLu(イオン
半径:0.86Å)Yb(イオン半径:0.87Å)のイオン半径
が小さいことを確認し、Tbの一部をイオン半径の小さい
Lu,Ybで置換する事により希土類のイオン半径を小さく
し、Bi置換量を多く出来ることを見いだした。
【0013】RパラメータのR1として16以下の場合、
成長速度(0.2μm/分以下)が遅く生産性が悪い。
又、32以上になると結晶欠陥が多く発生し厚膜化が困難
となる。好ましくは、22〜27が良好である。R4として
0.08以下の場合、成長温度が低下するため、メルトに結
晶核が発生し結晶性が悪化する。又0.13以上の場合、Bi
置換量が低下する。好ましくは、0.09〜0.12が良好であ
る。R5として1以下になるとTbの含有量が減少するた
めファラデー回転角の温度特性が低下する。又10以上に
なるとTbのイオン半径が希土類の中では大きいのでBi置
換量が低下する。好ましくは、3〜6が良好である。R
6として0.1以下になるとLuが多くなることにより結晶欠
陥(スワール、ピット)がガーネット膜に発生し易い。
又、10以上になると、LuよりYbのイオン半径が大きいの
でBi置換量が低下する。好ましくは、1〜3.5が良好で
ある。
【0014】以下、本発明の実施例に従い詳細に説明す
る。R3Fe512(R:Tb,Lu,Yb,Bi)の組成式で表さ
れるBi置換型磁性ガーネットにおいてPbO−Bi23−B
23をフラックスとして使用し、基板として格子定数が
12.496〜12.498のCa−Mg−Zr置換のSGGGの基板を使
用し、衆知のLPE法により下記Rパラメータで磁性ガ
ーネット膜を成膜した。ついで、各試料の成長膜厚550
μmを作製し、波長1310 nmと1550 nmにおける回転能
(ファラデー回転角45°における膜厚より算出)と結晶
性を評価した。結果を表1に示す。又、表2にRパラメ
ータが範囲外の例を参考に示す。 Rパラメータ: 16≦ R1=Fe23/(Tb47+Lu23+Yb23) ≦32 0.08≦ R4=ガーネット成分の和/メルト成分の和 ≦0.13 (ガーネット成分としてBi23を除く) 1≦ R5=Tb47/Lu23 ≦10 0.1≦ R6=Yb23/Lu23 ≦10
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、R3Fe512(R:Tb,
Lu,Yb.Bi)の一般式で表1に示されるBi置換型磁性ガ
ーネット単結晶は結晶性改善に有効であり、磁性ガーネ
ット単結晶の厚膜化が可能となるため、光学特性を低下
させること無しに成膜できるので、歩留り改善につなが
り安価なBi置換型磁性ガーネット単結晶を提供できるも
のである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R3Fe512なる一般式で表され、RはT
    b,Lu,Yb,Biより成る元素であり、各R(1,4,5,6)パラ
    メータは、 16≦Fe23/(Tb47+Lu23+Yb23)≦32 0.08≦ガーネット成分の和/メルト成分の和≦0.13 [但し、ガーネット成分としてBi23を除く] 1≦Tb47/Lu23≦10 0.1≦Yb23/Lu23≦10 を満足する組成を有することを特徴としたBi置換型磁性
    ガーネット
  2. 【請求項2】 R3Fe512なる一般式で表され、RはT
    b,Lu,Yb,Biより成る元素であり、各R(1,4,5,6)パラ
    メータは、 16≦Fe23/(Tb47+Lu23+Yb23)≦32 0.08≦ガーネット成分の和/メルト成分の和≦0.13 [但し、ガーネット成分としてBi23を除く] 1≦Tb47/Lu23≦10 0.1≦Yb23/Lu23≦10 を満足する組成を有することを特徴としたファラデー回
    転素子
  3. 【請求項3】 請求項2記載のファラデー回転素子を用
    いた光アイソレータ。
JP33980493A 1993-12-06 1993-12-06 磁性ガーネット及びファラデー回転素子 Withdrawn JPH07157400A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074703A (ja) * 1998-02-20 2008-04-03 Seikoh Giken Co Ltd ビスマス置換型ガーネット厚膜材料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074703A (ja) * 1998-02-20 2008-04-03 Seikoh Giken Co Ltd ビスマス置換型ガーネット厚膜材料

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Effective date: 20010206