JPH07116B2 - テニスラケット - Google Patents

テニスラケット

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JPH07116B2
JPH07116B2 JP1505544A JP50554489A JPH07116B2 JP H07116 B2 JPH07116 B2 JP H07116B2 JP 1505544 A JP1505544 A JP 1505544A JP 50554489 A JP50554489 A JP 50554489A JP H07116 B2 JPH07116 B2 JP H07116B2
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frame
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gut
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ルネ ラコステ
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ラ シュミーズ ラコステ ソシエテ アノニム
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、糸を張った面(strung surface)の範囲を定
めるフレームと、その後端部が柄を形成するように会合
する該フレームの端部間の空所を含む部分によって該フ
レームに結合された柄と、該柄から最も離れた端が一般
に先端(tip)と呼ばれているフレームを閉じるヨーク
(yoke)とによって構成され、前記糸を張った面が、前
記柄と一直線に列をなしているフレームの対称軸Xと平
行に走っている一般に主糸(main strings)と呼ばれる
複数の糸と、前記軸Xに対して垂直な軸Yと平行に走
り、また実質的に中央部において前記軸Xと交差してい
る一般に交差糸(cross strings)と呼ばれる複数の糸
によって形成されているテニスラケットに関する。
1965年においては、大抵のテニスラケットの糸を張った
面の面積は、多年の間依然として変わらないままであ
り、そしてまれに451cm2を越えた。しかし、1970年以
来、金属の使用、そして何よりもガラス繊維で強化され
たプラスチック材料及び更に最近は炭素、ホウ素、又は
セラミックの繊維で強化されたプラスチック材料の使用
が、680cm2と同量の、即ち通常の伝統的な面積である45
1cm2よりも50%以上も大きい糸を張った面積を有し、ま
た時には34cm以上長い長軸と26cm以上長い短軸を有する
多かれ少なかれ卵形の大寸法のフレームを製造すること
を可能にした。このようなラケットは、米国特許第3 99
9 756号に記載されている。
このような糸を張った面積の場合、主糸と交差糸の長さ
が当然増大せしめられる。これは、全体としてガット
(stringing)の増進された反発弾性(resilience)を
起こし、またそれは高いエネルギーの復原(restitutio
n)を起こす領域の大きさを増す。
しかし、340グラム(g)以下の重量があり、また柄の
端から31cmの所にあるその平衡点を有する大寸法ラケッ
トの場合でも、451cm2の糸を張った面積、275gの重量、
及び柄の端から33cmの所に平衡点を有するラケットを使
用するときとほぼ同速度をボールに与えることが可能で
ある。多くの初心者、老年のプレーヤー、及び時折テニ
スをするにすぎないプレーヤーは、満足な結果を得るた
めに力がほとんど要らないこのようなラケットを大いに
高く評価する。
しかし、その他のプレーヤー、特にベストプレーヤー
は、フレームの大きな寸法が、ラケットの空気力学的抵
抗を増し、また扱いを困難にし、特に例えばサーブの打
ち返しのために必要とされる素早い動きを妨げると考え
る。
更に、プレーの速度が、何よりも大寸法ラケットの複数
の糸の反発弾性に起因するとき、十分な正確さと制球
(control)を得ることが可能ではない。結局、正確さ
が強力なストロークに起因する変形及び振動に影響され
ることはありそうである。ほぼ卵形のフレームを使用す
るとき、最良の材料を使用して製造されるときでも、こ
のような変形と振動は、多かれ少なかれフレームの寸法
に依存する。
とにかく、総てのプレーヤーが451cm2以上の面積を有す
るラケットの利点を高く評価しても、今日製造されてい
る大抵のラケットは、590cm2以下の糸を張った面積を有
している。ベストプレーヤーは、しばしば約540cm2の面
積を有するラケットのみを使用する。
このようなラケットの場合、プレーヤーが、(ほぼ卵形
の糸を張った面について)最も長い主糸が最も長い交差
糸と交わる箇所に非常に近い箇所でボールを打つことに
十分に熟練しているとき、良好な動作(performanc
e)、良好なエネルギーの復原、良好なプレーをする正
確さを同時に得ることが可能である。
しかし、総てのプレーヤーがこの結果を得ることに十分
に熟練しているわけではない。
一例として、現代のテニスの最も重要なストローク、即
ちサーブ及びサーブの打ち返し中に何が起きるかを考え
てみよう。
ストロボスコープ及び電子装置(stroboscopic and ele
ctronic equipement)によって行われた糸の摩耗に関す
る研究、及び実験は、次のことを証明した。即ち、プレ
ーヤーは、概してフレームの対称軸に近い複数の箇所で
比較的容易にボールを打つことを首尾よく行うけれど
も、特に、いつもよりもより強く、より背の高いプレー
ヤーからの最も速いサーブを打ち返すことになるとき、
最良のプレーヤーでも、彼らの動作を変える時間を、ま
た何よりも、軸Xの中央から離れている部分でボールを
打つことを避けるように十分に速く移動する時間を、好
ましいようには持たない。
サーブの打ち返しのために、プレーヤーは、一般に大き
なスイングをするのに十分な時間を持たず、またそれ
故、サーバーが前方に突進することを不便にするために
ネットの上を低く通過すべきである打ち返しのショット
に関して十分な速度と正確さを得るために、十分な(ま
た何よりも均一な)ガットによる復原に頼らなければな
らない。
また、サーブをするとき、若干のプレーヤーは、慎重に
又は直観的に、そのヨークよりもラケットの先端により
近い箇所でボールを打つ。
残念ながら、伝統的な糸を張った面の卵形の形状の場
合、軸Xの中央からある距離をおいて衝突(impact)が
あるとすぐに復原が変化し、交差糸の長さが急速に減
り、また同時に衝突箇所から一方向に、衝突箇所とフレ
ームの間の主糸の長さもまた減る。
また多かれ少なかれ形状が長方形のラケットを使用する
ことにより、糸を張った面の全部の反発弾性を増加する
ことも可能であるが、しかし、糸を張った(stringin
g)後の糸の張力の同等に関する主要な欠点があり、ま
た大寸法の卵形ラケットに関してプレイする正確さが減
じられ、一方フレームの振動及び変形が増し、ある複数
の箇所で破損を生ずる応力が引き起こされる。
また、フレームがほぼ卵形の形状のとき、フレームを通
り抜ける固定孔が実質的に交差糸と一直線になっている
ので、ガットの中央の交差糸の有効な反発弾性がフレー
ムの外側から伝わるけれども、ラケットの先端又はヨー
クにより近いその他の糸用の固定孔の軸は、交差糸の方
向に対して傾斜しており、それによって、該交差糸の有
効な反発弾性をしてフレームの内側にあるそれらの孔の
口間のより短い距離に亙ってのみ伝わらせることも当然
観察される。
発明の目的 本発明の目的は、糸を張った面の面積が好ましくは540c
m2と590cm2の間にあり、軸Xの中間Mに接近して位置す
る打撃点P(ボールを打つことがプレーヤーの腕に最小
のショットを生じさせ、いかなる変形効果(translatio
n effect)なしに、また最小の振動で全ラケットを単に
回転させる箇所)を有し、それによって、ボールが前記
箇所P及びMに接近して打たれるときに得られる優れた
復原と高いプレーをする正確さを与え、またそれによっ
て該復原及び該正確さは、対称軸Xに沿ってのみならず
その両方の側で、ほぼ卵形の糸を張った面を使用すると
きよりもずっと長い長さに亙ってほぼ均一のままであ
り、一方ラケットの先端またはヨークに比較的近い箇所
でボールが打たれるとき得られる結果がずっと大きな全
体の面積の糸を張った面について得られる結果に匹敵す
るラケットを提供することである。
発明の要約 本発明によるラケットの糸を張った面は、軸Yに平行に
走る複数の線によって互いから分離されている五つの領
域を備え、それらの領域は、少なくとも三つの交差糸を
含み、また、衝撃中心及びX軸とY軸が交差する部分を
も包含する中央の領域Aと、また該中央の領域の両側
の、その複数の交差糸の平均の長さ及び結果としての反
発弾性が中央の領域における複数の交差糸のそれらより
も大きい二つの領域B及びCと、またラケットの先端及
びそのヨークに達している二つのその他の領域D及びE
を包含しており、これらのその他の領域の面積は、ほぼ
卵形の糸を張った面を有する同寸法のラケットの相応す
る面積よりも大きい。
本発明の限定しない例の主な特徴は、本発明に従って糸
を張った表面と現在広く用いられている二つのラケット
の糸で張った表面の比較からはっきりする。
第1図は、伝統的な昔からの面積の451cm2を、34%だけ
越える604cm2の面積を有し、それ故「超中間寸法(supe
r mid-size)」の範疇に置かれるラケットの糸を張った
面を示し、 第2図は、451cm2の面積を20%以下だけ越える533cm2
面積を有し、それ故「小中間寸法(small mid-size)」
の範疇に置かれるもう一つのこのようなラケットの糸を
張った面を示し、 第3図は、本発明によるラケットの糸を張った面を示
し、 第4図は、図を簡単にするために主糸を省略した、拡大
寸法の第3図の糸を張った面を示し、 第5図は、本発明のラケットと二つの他の伝統的なラケ
ットの軸Xに沿った縦方向の復原を示すグラフであり、 第6図は、軸Yに沿った横方向の復原を示す同様なグラ
フであり、 第7図は、衝突の後の時間の関数として振動の減衰を示
すグラフであり、 第8図は、軸Xに沿った衝突箇所の位置の関数として縦
方向の減衰を示すグラフであり、 第9図は、軸Yに沿った横方向の減衰のグラフであり、
また 第10図は、実験室の試験で使用された測定箇所を示すプ
ロットである。
理解を容易にするために、ガットそれ自身は、図に示さ
れていないが、当然にガットは伝統的なものであり、ま
た各フレームに張られている。
第1図において、最も長い主糸は32cmの長さであり、ま
た最も長い交差糸は24cmの長さである。
第2図において、最も長い主糸は30.5cmの長さであり、
また最も長い交差糸は22.2cmの長さである。
第3及び第4図において、最も長い主糸は第2図におけ
るのと同様な長さを有し、一方軸Yに近い交差糸は第2
図の最も長い交差糸と同じ22.2cmを有する。
第4図において、点線の輪郭は第2図の糸を張った面を
示す。
フレームの長手方向の長さはX1〜X1の間の長さとして、
フレームの横方向の長さはY1〜Y1の間の長さとして表さ
れる。点Mはフレームの幾何学的中心点であり、X1とX1
の中点に位置し、かつ、軸Xと軸Yの交点に位置する。
また点Pは本発明による糸を張った表面を有するラケッ
トにボールが当たったときの打撃の中心を示す。
それらの点の間で衝突が最良の結果を与えるところの点
M及びPの両側の二つの点線は、三つの交差糸を有する
中央の領域Aの範囲を定める。他の二つの線は、おのお
の四つの糸を有し、領域Aの両側に配置されている領域
B及びCの範囲を定め、これらの線は、二つの更に別の
領域D及びEの範囲をも定め、これらの領域は、それぞ
れ、ラケットの先端に、またそのヨークに達している。
第4図は、領域Aにおける三つの交差糸が、第4図にお
いて点線の輪郭によって示されるように、第2図の糸を
張った面の中間の交差糸とほぼ同じ長さを有することを
示す。
本発明によって、領域B及びCの少なくとも三つの交差
糸は、領域Aの交差糸よりも5mm乃至10mmだけそれぞれ
僅かに長く、また第2図の糸を張った面を示す点線の輪
郭によって範囲を定められた交差糸の長さよりもかなり
長い。
第4図は、領域B及びCに接近する領域D及びEの糸
が、同一の長さ及び幅を有する楕円形フレームの内側に
示される点線により制限されるときよりも、長くなるこ
とを示している。
第1図の線は、二つの領域F及びGの範囲を定め、それ
らの軸Xに対して平行な幅は領域D及びEの幅に等し
い。
第4図において分かるように、領域D及びEの領域が第
2図の糸を張った面を示す点線の輪郭によって範囲を定
められるときのそれらの面積よりもかなり大きい。
更に、領域D及びEの面積と領域F及びGの面積を測定
することにより分かるように、本発明によるラケットの
糸を張った面全体の面積は、第1図のそれよりも小さい
けれども(572cm2対604cm2)、領域D及びEの面積(13
6cm2及び135cm2)は領域F及びGの面積(135cm2及び13
1cm2)よりも大きい。
プレイに関する試験 その登録商標エキジェト(Equijet)の下にラ シュミ
ーズ ラコステ(La Chemise Lacoste)によって販売さ
れている型の本発明によるプロトタイプラケットが、第
1図に示されるようなほぼ卵形の糸を張った面を有する
伝統的な形のラケット、あるいは604cm2よりも一層大き
な面積の糸を張った面を有する伝統的な形のラケットを
普通使用するプレイヤーに最初に与えられた。
これらのプレーヤーは、本発明に係るラケットの糸を張
った面積が572cm2であるために当該ラケットを動かすこ
とが極めて容易であることに気付くとともに、本発明に
係るラケットは、彼らが通常使用している、糸を張った
面積が大きいラケットと同様の好ましい反発弾性を与え
るものであることに気付いた。特に、彼らは中心から外
れた打撃によっても良好な結果が得られることや、プレ
ーの正確性が全体的に向上したことに満足した。
533cm2の糸を張った面積を有する第2図示の型のラケッ
トを普通使用する非常に有能なプレーヤーは、彼らがエ
キジェトによって同じプレーをする速度(playing spee
d)を得たと述べ、またある人たちは、彼らがボールを
より速くサーブでき、また皆が特にサーブの打ち返しに
関して得られたプレーをする正確さ(playing accurac
y)に、また殆ど全体的に振動がないことに快く驚き、
それは愉快な、気持ちの良い感触を生じさせた。
本発明によって得られた利点をより正確に特定するため
に、またより高い正確さのみならずより大きなプレーを
する楽しみ(playing comfort)を得ることを可能にす
るために、発明者等は、プレー中に電子的測定を行い、
またエキジェトラケット(糸を張った面積572cm2)を、
599cm2の糸を張った面積を有するトップ(Top)340と呼
ばれる一つと(第1図において示されるよりも僅かに小
さい)、第2図示のラケット(533cm2)よりもエキジェ
トの糸を張った面積により近い563cm2の糸を張った面積
を有するトップ240と呼ばれるもう一つの二つの新しい
型のラケットと比較するために、実験室の試験を行っ
た。「トップ」ラケットは、本出願人によって製造され
ている。
プレーに関する電子的測定 これらの測定は、モニター「スポーツにおける革新及び
開発(innovation and research in sport)」に据え付
けられた施設によって行われた。
非常にうまいプレーヤーが速いサーブを、即ちラリーで
ボールを打つことを行うために募られた。
三つの型のラケットの各々について、24個のボールが各
ラケット上の三つの箇所、即ちガットの中央の箇所PO、
POとヨーク間の箇所PE、及びPOとラケットのフレームの
先端の端部の間の部箇所PTの各々によってできるかぎり
正確に打たれた。
衝突直前のラケットの速度と衝突後のボールの速度は、
オルトトロン(Orthotron)ストロボスコープを使用し
て100Hzの周波数で測定された。
結果は、120km/時間で移動するラケットについて下記の
表に要約されている。
エキジェトラケットのガットについて: ボール速度割るラケット速度(VB/VR)として表示され
る復原は、箇所POにおいて1.8であり、箇所PEにおいて
1.77であり、また点PTにおいて1.81である。それ故、箇
所POにおける復原の1.8に比べて、前記三つの箇所の各
々における復原について全部で0.04の小さな差があるに
過ぎず、0.02の平均の差があるのみである。
トップ340ラケットのガットについて、表に、三つの箇
所間の復原の全体の差が、平均の差の0.145に対して0.2
9であることを示す数字を提供する。
トップ240のガットについて、表は復原の全体の差が0.2
5であり、また平均の差が0.125であることを示す数字を
提供する。
0.145及び0.125と比べて、これらの0.02の復原の差は、
プレーの「感覚(feel)」に対して、また特に本発明の
エキジェトラケットを使用して得られた高い正確さにつ
いての適切な説明を提供する。
その他のラケットの速度:110km/時間及び130km/時間で
行われた測定は比較の結果を与えた。
また上の数字、例えばPOにおける復原の数字から、より
速いサーブのボールは、トップ340ラケットについて得
られ、またより遅いボールは、トップ240ラケットにつ
いて得られるが、しかし、ラケットの速度もまた、ボー
ルの速度がラケットの速度に比例するので、考慮されな
ければならず、また両速度は、当然に糸を張った面積に
依存する空気力学的抵抗によって影響されることが考え
られる。
実験室の試験 同三つのラケットに関する試験が、その実験室がフラン
スで製造される航空機及びロケットに使用される多くの
装置及び器械を試験するために使用されるソペミア(So
pemea)商会によって行われた。
本発明によるガットによって得られる利点をより正確に
特定するために、そのフレームが、該フレームの振動を
排除するために堅く固定された後に該三つのラケットの
各々の糸の振動の比較が行われた。ガットの共振周波数
は、ガットを打つための励振ハンマ(excitation hamme
r)(センサに備え付けられている)とガットに取り付
けられた加速度計によって測定された。
第1の共振周波数に作用して、2kgの質量に相当する牽
引力が多数の箇所に加えられ、該牽引力は、次にそれを
伝えていたコードを燃やすことによって衝撃なしに解放
された。
解放のあとの加速度は、ガットに固定された0.05グラム
の重量を有するエンデブコ(Endevco)2222C加速度計に
よって記録され、そして得られた信号は、ガットの種々
の共振周波数に対応する種々のエネルギーの数値を求め
るSD380分析器によって処理された。
全部のエネルギーEtが周波数の各々について観測された
エネルギーの総ての和に相当するので、ガットの第1の
共振周波数に対応するエネルギー最大値Erが、かくして
測定された。
ガットの上の所定の箇所iにおいて、箇所の復原(poin
t restitution)は、 ri=(Eri/Et) によって与えられる。
次いで、ボールによって打たれた箇所の関数として各ガ
ットの復原を比較するために、各箇所iにおける復原が
次のように百分率として標準化された。
Ri%=100×(ri/r最大値)この式において、r最大値
=Max(r1,r2,…,rn) 第5図において、数4,3,2,1,5,6,7は2.4cmの間隔で、三
本の糸の軸Xに沿った複数の箇所の位置を示す。数1は
中央の交差糸の位置を示す。軸X及びYの方向の測定箇
所の配置は第10図に示されている。
第5図のグラフにおいて、三つの曲線は、研究中の三つ
のラケットの各々について、種々の圧力が及ぼされる複
数の箇所の位置の関数としてガットについて復原がどの
ように変化するかを示している。
このように、本発明のエキジェトラケットについて、箇
所3と4の間の復原と箇所5と6の間の復原が、ガット
の幾何学的中心にある箇所1における復原の80%である
ことが分かる。複数の箇所が2.4cmの間隔で与えられる
とすると、復原は、かくして9.6cmのガットの長さに亙
り、80%に等しいか、又はそれ以上である。
対照的に、中心から離れて移動するとき、トップ340の
ガットの場合、復原は幾分速く減少し、またトップ240
のガットの場合、ずっと速く減少し、後者の場合、80%
の数字は長さの約半分のみに亙って維持されるだけであ
る。
第6図は、幾何学的中心の両側の軸Yに沿って定められ
た複数の箇所について、三つのラケットについて起きる
ことを示している。この場合、復原の変化は、三つのラ
ケット総てについて同量である。箇所9,8,1,10,11は、
間隔2.4cmで軸Y上にある複数の箇所であり、箇所1は
中央の主糸の位置を占めている。
しかし、上に述べたように、ラケットは、軸Xにできる
限り近くでボールを打つために、単純な手首の運動によ
って上げられ、又は下げられるのに対して、特に速いサ
ーブをレシーブするとき、軸Yの中央の幾何学的中心
で、或はともかく軸Yの近くでボールを打つことを確実
にすることは、まして困難である。それが軸Xに沿って
9cm以上に亙り復原の少なくとも80%を維持することが
できることが極めて有効である理由である。
ガットの種々の箇所における復原を測定するために使用
された振動曲線は、また振動の減衰を研究するためにも
使用された。
第7図の例の振動において、信号の振幅が指数関数的に
減少せしめられることが分かる。
それ故、減衰の基準(criterion)は、次の式によって
定義される。α=λ/2πf この式において、 fは振動周波数であり、 λは以下のようにして求められる。ガットでボールを打
った後、振動は次式に従って指数関数的に減衰する。
Ax=A×exp(−λt) …(1) Axはガットでボールを打ってから時間t経過後における
振動の振幅である。λは振動の種々の最大振幅値から測
定した指数関数的減衰に対する減衰定数であって、ガッ
ト毎に異なる値である。上式α=λ/2πfにおけるλは
(1)式におけるλと同義である。
第8図及び第9図は、ガット上の衝突箇所の位置の関数
としてこの減衰基準を示すグラフである。
当然に、減衰がより大きいほど、振動はより迅速に消失
する。
これらの条件下で、第8図及び第9図で分かるように、
ボールが軸Yに沿うのみならず軸Xに沿って幾何学的中
心の付近に4cm以上の距離に亙って広がる領域でボール
が打たれるとき、αは、他の二つのラケットが軸Xに沿
って3%を、又は軸Yに沿って3.5%を決して越えない
のに対して、本発明のラケットに対して4%乃至5%の
範囲にあり、またガットの幾何学的中心において、2%
以上になることは殆どなく、このことは、振動の消失が
他の二つのラケットのいずれによる場合よりも本発明の
ラケットの場合、まして迅速であり、またボールを打つ
ことが、特にガットの幾何学的中心において、確かによ
り好ましく、より有効であることを示す。
本発明によって得られた利点 上に述べたプレーの電子的測定及び実験室の試験は、本
発明のラケットを試験したプレーヤーの観察を確認する
ものである。
道理にあった寸法により、これらのラケットは、小さな
糸を張った面を有するラケットを使用して得られる多く
の利点と共に大きな糸を張った面を有するラケットを使
用して得られる多くの利点を得るものであり、一方空気
力学的抵抗により扱いにくいとされる取り扱いの欠点、
及び大きな表面にあてはまる正確さの不足とボールがガ
ットの中心で正確に打たれないときの不快を伴う小さな
表面の低い復原を避ける。
実験室の試験は、また、全く驚くべきことに、本発明
が、ガットの中心において、またその両側で、振動のよ
り速い減衰を提供し、かくしてベストプレーヤーについ
て快適さを増進し、正確さを増すことも示した。
加えて、本発明の糸を張った面の軸Yの端部の付近の二
つの側は、波状で(sinuous)あることを必要とし、そ
れによってそれらはフレームを堅くし、またフレームの
振動に多分影響を及ぼし、それは、車体の鋼板の振動を
減らす目的で、ある種の車体の側部に波形(corrugatio
ns)が、形成されるのと同じである。波形部分の曲率半
径が、領域B及びCにおいて、領域Aに最も近い交差糸
を受ける孔の軸が、フレームの外側で糸に対して余りに
も鋭角過ぎる角度を生ずることなく、糸と一直線になっ
ているのに対して、領域Aにおいて、三つの交差糸が全
部ほぼ同長さであるようなものであり、またこれは、こ
れらの糸の反発弾性を、糸がフレームの中心の方に傾斜
している孔の開口に多かれ少なかれもたれかからねばな
らないときよりも、僅かに長い長さに亙って利用するこ
とができることを意味することに注目することは興味深
いことである。
第4図において、領域B及びCの交差糸の長さのため、
フレームの外側の端部の幅が、BをDから分離し、また
CをEから分離する複数の線の端において、軸Xの回り
のラケットの慣性モーメントの有効な少量の増加を生じ
させ、それによって、軸Xを僅かに外れて打たれると
き、卵形の糸を張った表面を持ったラケットと比べてプ
レーヤーの手中で回転するラケットの傾向を減少させ
る。
結局、本発明により、例えば現在のテニスにおいて最も
重要なストローク中、特にサーブの速度及びサーブの打
ち返しの正確さによって、プレー中に最良の可能な結果
が得られる。
勿論、多数の変形を発明の範囲を越えることなく、特に
技術的に等価の手段と取り替えることによって考えるこ
とができるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸を張った面を画定するフレームと、 前記フレームの端部間の空所を含む部分を介して前記フ
    レームと接続する柄と、 前記フレームを閉じるヨークを備え、 前記糸を張った面は、前記フレームとX1、X1において交
    差する前記フレームの対称軸Xと平行に走る主糸と、前
    記X1、X1の中点において前記対称軸Xと直交し、前記フ
    レームと両端Y1、Y1において交差する軸Yと平行に走る
    交差糸とからなるものであるラケットにおいて、 前記糸を張った面は、 少なくとも3本の交差糸を備え、前記糸を張った面の幾
    何学的中心と打撃中心とを有する中央領域Aを有し、前
    記幾何学的中心は前記X1X1と前記Y1Y1との交点であり、
    前記打撃中心は、ボールを打ったときにプレーヤーの手
    に作用する衝撃が最小になるとともに、いかなる変形効
    果も生じさせず、最小の振動を生じるだけでラケット全
    体を単に回転させるにすぎない点であり、 前記中央領域Aの両側に位置する領域B及びCを有し、
    該領域B及びCの各々は、前記中央領域Aの交差糸の平
    均長さよりも長い平均長さを有する、少なくとも3本の
    交差糸を備えており、 前記領域Bと前記ラケットの先端との間に位置する領域
    Dと、 前記領域Cと前記ヨークとの間に位置する領域Eとを有
    するラケット。
  2. 【請求項2】前記領域B及びCの各々の3本の交差糸の
    平均長さは前記中央領域Aの交差糸の平均長さよりも4
    乃至12mm長いことを特徴とする請求の範囲第1項に記載
    のラケット。
  3. 【請求項3】前記対称軸Xに沿い、かつ、前記糸を張っ
    た面の幾何学的中心から4.8cm以内の距離にあるガット
    の任意の点iに対して、次式で定義されるエネルギー復
    原の割合が前記ガットの幾何学的中心におけるエネルギ
    ー復原の割合の80%以上であることを特徴とする請求の
    範囲第1項又は第2項に記載のラケット。 Ri=100×ri/(riの最大値) i:ガット内の任意の点 ri:点iにおけるエネルギー復原 Ri:点iにおけるエネルギー復原の割合〔%〕
  4. 【請求項4】前記ラケットの幾何学的中心付近において
    は、ボールを打つことにより生じる振動に対して適用さ
    れ、かつ、次式で定義される減衰基準が4以上であるこ
    とを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のラ
    ケット。 α=λ/2πf α:減衰基準 λ:振動の種々の最大振幅値から測定した指数関数的減
    衰に対する減衰定数 f:振動の周波数
  5. 【請求項5】前記糸を張った面を画定するフレームは、
    前記軸Yの両端部Y1Y1の側において、前記フレームの外
    側に中心を有する曲率半径を有する中央部分を備えた波
    状部分、すなわち、前記フレームの湾曲に対して反対の
    湾曲をなしている波状部分を各々備えていることを特徴
    とする請求の範囲第1項に記載のラケット。
JP1505544A 1988-05-05 1989-05-02 テニスラケット Expired - Lifetime JPH07116B2 (ja)

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FR8806028A FR2630920B1 (fr) 1988-05-05 1988-05-05 Raquette pour le tennis
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JPH03505828A JPH03505828A (ja) 1991-12-19
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EP (1) EP0366778B1 (ja)
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US5306005A (en) 1994-04-26
FR2630920A1 (fr) 1989-11-10
FR2630920B1 (fr) 1991-01-11
EP0366778B1 (fr) 1992-03-25
EP0366778A1 (fr) 1990-05-09

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