JPH0511884Y2 - - Google Patents

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JPH0511884Y2
JPH0511884Y2 JP1987164249U JP16424987U JPH0511884Y2 JP H0511884 Y2 JPH0511884 Y2 JP H0511884Y2 JP 1987164249 U JP1987164249 U JP 1987164249U JP 16424987 U JP16424987 U JP 16424987U JP H0511884 Y2 JPH0511884 Y2 JP H0511884Y2
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JP
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racket
center
gravity
tennis
weight
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は、テニスに用いられるラケツトに関す
るものである。 (従来技術) 現在、一般に使用されているテニスラケツト
は、全長が68.0〜69.0cm、重量が300〜370gの範
囲内にあり、また、柄の末端から重心までの距離
が全長の45〜50%程度の範囲内にあるものがほと
んどである。 ところが、このようなテニスラケツトのフレー
ム素材として、炭素繊維、ガラス繊維等で強化さ
れた合成樹脂が提供されるに至つてからは、テニ
スラケツトの軽量化が進み、最近では、全重量が
300〜310g程度のものが超軽量モデルと称され、
市販されるようになつている。この超軽量モデル
は、女性層、初心者層向けに設計されたものであ
り、軽く、振り易いという長所を有している。 しかし、このような超軽量モデルのラケツト
は、上記長所を有する反面、その重量が軽いこと
により、反発性、あるいは打球時における耐衝撃
性があまり良くなく、従つてボールが飛ばない、
あるいは手に不快な振動が伝わる等の短所も同時
に有しており、また強度的にも、素材の使用量に
限度があり、通常のラケツトに比べ不利な構造と
なつているため、完全に実用化することは困難な
状況となつている。 しかしながら、ラケツトの扱いに慣れない女性
層や初心者層にとつて「振り易い」ということは
テニスプレーの上達を早める上において非常に重
要な点である。よつて、上記超軽量モデルのもつ
短所を克服しながら、一方で振り易さを改善する
ことができるテニスラケツトの出現が望まれてい
た。 (考案の目的) 本考案は、上記事情に鑑み、反発性、耐衝撃
性、および強度の面においては従来のテニスラケ
ツトと同等のレベルを有しながら、従来のテニス
ラケツトに比べ振り易さに優れたテニスラケツト
を提供することを目的とする。 (考案の構成) 本考案は、全重量が320〜370gの範囲内にあ
り、かつ、柄の末端から重心までの距離が全長の
39〜43%の範囲内にあるものである。 このような構成によると、従来のラケツトに比
べ重心の位置が柄側にあるので、スイング時の慣
性モーメントが小さく、よつて振り易い。しか
も、全重量は従来のテニスラケツトとほぼ同等の
範囲内にあるので、反発性等は同レベルに維持さ
れる。 (実施例) 本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図に示されるテニスラケツト1は、ガツト
2が張られるフレーム3からなり、このフレーム
3の終端に柄4が連結されている。そしてこのテ
ニスラケツト1では、上記柄4の末端から重心G
までの距離aが、テニスラケツト1全長l(ここ
では68.6cm)の41.5%となるように設定されてい
る。現在、通常使用されているテニスラケツト
は、上記距離aの全長lに対する比(以下、重心
の全長比と称す)が約45%〜50%に設定されてお
り、従つて上記テニスラケツト1は、この従来の
テニスラケツトよりも重心が柄4側に位置する構
成となつている。このように重心を柄4側に寄ら
せる手段としては、 (a) シヤフト部3aから柄4にかけてのフレーム
3の肉厚を大きくして質量分布を柄4側に集中
させる。 (b) シヤフト部3aから柄4にかけての部位に、
アモルフアス繊維やアルミナ繊維等の比較的比
重の大きな金属繊維を使用する。 (c) 一般に柄4内に設けられるバランス調整用の
鉛を、なるべく柄4の末端部側に配設する。 等、様々なものが考えられる。 ところで、第2図に示されるようなスイング時
におけるラケツトの振り易さを判断する場合、一
般にその慣性モーメントの値が目安となり、この
慣性モーメントの値が小さいほど、ラケツトが振
り易いということがいえる。いま、ラケツトの重
量をm、重力をg、回転中心から重心までの距離
をr、上記回転中心を中心とするラケツトの振り
子運動の往復時間をtとすると、上記慣性モーメ
ントの値Iは次の式により表される。 I=mgrt2/4π2 ……(1) なお、ここで回転中心とは、プレーヤーの握り
手に対してラケツトが回転しようとする点を意味
する。この(1)式から分るように、ラケツトの慣性
モーメントIは、ラケツトの重量m、および回転
中心から重心までの距離rに影響を受け、これら
の値が小さい程、慣性モーメントIの値も小さく
なる。 一般に超軽量モデルと呼ばれているテニスラケ
ツトは、上記重量mを小さくすることにより、慣
性モーメントIを小さくしたものであり、これに
よつてラケツトの振り易さを追求している。これ
に対して本考案にかかる上記テニスラケツト1
は、上記重量mに関しては通常モデルのラケツト
とほぼ同等に維持し、その代わりに回転中心から
重心までの距離rを小さく設定することにより、
慣性モーメントIの値を小さくするようにしてい
る。従つて、このテニスラケツト1は、ラケツト
の軽量化により発生する問題点、すなわち、反発
性、耐衝撃性、および強度の低下等はなく、しか
も、振り易さに優れた構造となつている。 第1表は、本考案のラケツト(重量320〜370
g、重心の全長比39〜43%)と、その他のラケツ
トとの性能を比較するための実験データを示した
ものである。ここでは、本考案のラケツトの代表
として、上記第1図に示されるテニスラケツト1
を選出し、その他のラケツトの代表として、従来
の通常モデルのラケツト、超軽量モデルのラケツ
ト、および重心の全長比が本考案のラケ
【表】 ツトの比よりも小さい(ここでは36.5%)ラケツ
トを選出している。この表に示されるように、各
ラケツトの全長は68.6cmに統一されており、重量
は、超軽量モデルのラケツトを除いて350gに統
一されている。 まず、慣性モーメントの欄を参照すると、当実
施例のテニスラケツト1は、超軽量モデルのラケ
ツトに比べ重量が40g大きいにも拘らず、慣性モ
ーメントは等しい値となつており、通常モデルの
ラケツトよりも振り易く、超軽量モデルのラケツ
トと同等の効果が得られる構造となつているのが
分る。 次に、反発係数について説明する。この表に示
される反発係数は、ラケツトに当たつたボールの
跳返り速度を入射速度(ここでは30m/sec)で
除したものである。一般に、ラケツトの反発性は
ラケツトの重量と密接な関係にあり、ラケツトの
重量が大きい程、その反発性は高くなる。この表
においても、超軽量モデルのラケツトの反発係数
は低くなつており、その反発性の低下を理解する
ことができる。これに対して当実施例のテニスラ
ケツト1は、慣性モーメントが低減しているにも
拘らず、その反発性は通常レベルのラケツトと同
レベルに維持されている。 また同表から分るように、本考案のテニスラケ
ツトよりも重心の全長比を低く設定した場合に
は、慣性モーメントは小さくなるものの、超軽量
モデルのものと同様、反発性は大きく低下するこ
ととなる。 ラケツトの強度については、第3図に示される
ような要領によつてその測定が行なわれている。
すなわち、テニスラケツトをその両端で支持する
【表】 とともに、このラケツトの中央に集中荷重Pをか
けて徐々に増大させ、ラケツト破壊時の荷重Pを
測定する。なお、この第1表の評価は、第2表の
対応表に基づいて行なわれている。 この第1表から分るように、本考案にかかるテ
ニスラケツト1は、強度的にも通常のラケツトと
同等のレベルを維持しており、十分使用に耐えら
れるものとなつている。しかし、同図に示される
ように、重心の全長比を本考案のテニスラケツト
よりも小さく設定すると、重量分布が柄側に集中
しすぎて網面側の重量が小さくなり、打球時の衝
撃に耐えるだけの網面部の強度が保持できないこ
ととなる。 以上の結果をまとめると、まず本考案のラケツ
トは、その重量が通常モデルのラケツトとほぼ同
等(320〜370g)にあることにより、その反発性
および強度が同レベルに維持されており、しか
も、その重心の全長比が39〜43%の範囲にあるこ
とにより、慣性モーメントが小さく、振り易い構
造となつていることが言える。 また、重心の全長比を上記範囲よりも小さく設
定した場合には、振り易さに関しては有利な構造
となるが、超軽量モデルのラケツトと同様、反発
性および強度の低下を避けることは困難であると
いえる。逆に、重心の全長比を上記範囲よりも大
きく設定した場合には、慣性モーメントが通常の
ラケツトとほぼ等しくなり、振り易さの改善を図
ることは難しい。 なお本考案のテニスラケツトは、第1図に示さ
れるような形状および構造に限られるものではな
く、その重量および重心の全長比が上記条件を満
足すればよいことはいうまでもない。 (考案の効果) 以上のように本考案は、全重量を320〜370gの
範囲内とし、従来の通常モデルのものと同等に維
持することにより、反発性、耐衝撃性、および強
度を同レベルに保ちつつ、柄の末端から重心まで
の距離を全長の39〜43%の範囲内とし、通常のテ
ニスラケツトよりも短くすることにより、慣性モ
ーメントの低減によつて振り易さの向上を図るこ
とができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例におけるテニスラケ
ツトの正面図、第2図は同テニスラケツトのスイ
ング状態を示す概略側面図、第3図は同テニスラ
ケツトの強度の測定要領を示す側面図である。 1……テニスラケツト、4……柄、G……重
心、a……柄の末端から重心までの距離、l……
ラケツトの全長。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 全重量が320〜370gの範囲内にあり、かつ、柄
    の末端から重心までの距離が全長の39〜43%の範
    囲内にあることを特徴とするテニスラケツト。
JP1987164249U 1987-10-27 1987-10-27 Expired - Lifetime JPH0511884Y2 (ja)

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JP1987164249U JPH0511884Y2 (ja) 1987-10-27 1987-10-27

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JP1987164249U JPH0511884Y2 (ja) 1987-10-27 1987-10-27

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JPH0168067U JPH0168067U (ja) 1989-05-01
JPH0511884Y2 true JPH0511884Y2 (ja) 1993-03-25

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JP2928281B2 (ja) * 1989-09-04 1999-08-03 美津濃株式会社 テニスラケット

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57107172A (en) * 1980-12-23 1982-07-03 Mizuno Kk Racket

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