JPH0711680A - 便器洗浄タンク装置 - Google Patents

便器洗浄タンク装置

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JPH0711680A
JPH0711680A JP32232993A JP32232993A JPH0711680A JP H0711680 A JPH0711680 A JP H0711680A JP 32232993 A JP32232993 A JP 32232993A JP 32232993 A JP32232993 A JP 32232993A JP H0711680 A JPH0711680 A JP H0711680A
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智一 合田
Takahiro Kusano
孝浩 草野
Toshiaki Kashiwabara
栢原  利明
Kazuo Matsui
一夫 松井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大洗浄と小洗浄の切り替え機能を具備する
便器洗浄タンク装置に対して、排水弁周りに容器を二重
に配置しなくとも給水量の大小切り替えを行なうことの
できる手段を提供することにより、構造の簡素化と小型
化を図ることである。 【構成】 タンク本体1内底部に排水口32を開口す
ると共に、この排水口32に対して排水弁体31を開閉
自在に着座させて排水弁31を構成し、上記排水弁体3
1に浮き子体7を取り付け、該浮き子体7を制御容器5
内に収容し、上記制御容器5の所定位置に流出口8、同
容器5下部に小通孔16を各々開設し、操作ハンドル4
の回動により引き上げられる連結部材10,11を上記
排水弁体31と制御容器5の流出口8に設ける開閉弁蓋
9連結し、引き上げ機構63を操作ハンドル4に設けた
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、便器洗浄タンク装置
に関し、さらに詳しくは操作ハンドルの回動操作により
便器に対する給水量を大側若しくは小側に切り替え可能
な便器洗浄タンク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の便器洗浄タンク装置の中には、例
えば特公昭60−27780号公報のように、タンク本
体に設けた操作ハンドルの回動方向を大側若しくは小側
に回動することにより、タンク本体内に貯水した洗浄水
を便器に対して全て給水する大洗浄と、タンク本体内に
所定量の洗浄水を残して給水する小洗浄とを選択的に切
り替え、これにより節水を図ったものがある。図15は
大洗浄と小洗浄とを選択することができる従来の便器洗
浄タンク装置を示している。
【0003】この便器洗浄タンク装置100は、タンク
本体101内の底部に便器へ連絡する排水口部材102
を設け、この排水口部材102に貯水筒104の下端口
を接続し、さらに上記貯水筒104の外側に筒体103
を設け、この筒体103の内部に上記貯水筒104を収
容するように構成してある。上記貯水筒104の中心部
にはオーバーフロー管105を上下摺動自在に嵌挿する
共に、該オーバーフロー管105の下端に排水口部材1
02に設けた排水弁座102’に着座する排水弁体10
6を設け、該排水弁体106と排水弁座102’とによ
り排水弁120を構成してある。そして、オーバーフロ
ー管105の上下動に伴って上記排水弁120が開閉さ
れるようにしてある。上記オーバーフロー管105の中
間部には支持片を介して浮き子体107が取り付けてあ
り、この浮き子体107を貯水筒104の内部に上昇及
び降下可能に収容してある。また、タンク本体101内
の上部に設けられる操作ハンドル108からは2本の連
結鎖109,110が垂れ下げてあり、これらの下端を
オーバーフロー管105の上端と筒体103の周壁の中
途部に開口する流入口111に設けた開閉弁体112に
各々連結してある。
【0004】上記したように構成される便器洗浄タンク
装置100において操作ハンドル108を大側に回動す
ると、連結鎖109を介してオーバーフロー管105下
端の排水弁体106が引き上げられ、排水弁120が開
弁する。これにより、タンク本体101内の洗浄水が貯
水筒104周壁の下部に設けた開口113を通過し、排
水弁120より便器へ向けて供給される。また、大洗浄
時において、操作ハンドル108の回動による連結鎖1
10の引き上げ量は少なく、流入口111に設けた開閉
弁体112は開弁状態のまま作動しない。よって、大き
く開口する流入口111からタンク本体内の洗浄水が流
れ込み、さらに貯水筒104の開口113を通過してか
ら上記したように排水弁120より排水されることにな
る。よって大洗浄の際にはタンク本体101内水位が流
入口111の下端に下がるまで排水が行なわれ、タンク
本体101内に貯水される洗浄水が残らず排水されるこ
とになる。
【0005】一方、貯水筒104の底部には小通孔11
4が穿設してあり、上記した如く行なわれる排水により
タンク本体内水位が低下するのと平行して、上記小通孔
114から貯水筒104内の水が徐々に排水される。そ
して、洗浄水の排水が終了した後に排水弁座102’に
着座して閉弁される。排水弁120が閉弁した後は、タ
ンク本体101上部に設けた給水栓(図示せず)から給
水が行なわれ、タンク本体内に所定量の洗浄水が溜るま
で続けられる。小洗浄の際に操作ハンドル108を小側
に回動すると、連結鎖109の引き上げにより排水弁1
20が開弁されて便器に対する給水が開始されると共
に、連結鎖110の引き上げにより流入口111の開閉
弁体112が閉弁される。よって、排水弁120からの
排水は全て筒体103と貯水筒104との間を通して行
なわれることになる。しかもタンク本体内水位が筒体1
03の上端口まで低下した時点で筒体103内に洗浄水
が流れ込まなくなり、その後小通孔114からの排水で
貯水筒104内の水位が低下し、浮き子体107が降下
して排水弁体120が閉弁する。この時、タンク本体内
には筒体103上端口より下の範囲に洗浄水が残されて
おり、結果的にこの残留洗浄水の分便器に対する給水量
が削減されたことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の便器洗
浄タンク装置は、浮き子体107を収容する貯水筒10
4の外側に筒体103を設け、この筒体103の流入口
111に設けた開閉弁体112を開閉することにより、
排水時におけるタンク本体内水位の低限位置を変えるよ
うに構成したものであるから、貯水筒104の外側に筒
体103を設けて容器を二重に配置する必要があり、こ
の為に排水弁周りの構造がどうしても大型化し、また、
部品点数も多くなるので製造コストも高くなっていた。
【0007】本発明の目的は、上記したように如き大洗
浄と小洗浄の切り替え機能を具備する便器洗浄タンク装
置に対して、排水弁周りに容器を二重に配置しなくとも
給水量の大小切り替えを行なうことのできる手段を提供
することにより、構造の簡素化と部品点数の削減を実現
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を解決する
ために本発明の便器洗浄タンク装置は、タンク本体内の
底部に便器へ連絡する排水口を上向きに開口すると共
に、この排水口により構成した弁口に対して排水弁体を
上方から開閉自在に着座させて排水弁を構成し、上記排
水弁体に同弁体を浮上させる浮き子体を取り付け、該浮
き子体をタンク本体内底部から間隔を置いて所定の高さ
に設置した制御容器の内部に昇降自在な状態で収容し、
上記制御容器の上部を開口すると共に、同容器の所定位
置に流出口、同容器下部に小通孔を各々開設し、且つタ
ンク本体上部に設けた操作ハンドルの回動により引き上
げられる2本の連結部材の内、一方を上記排水弁体に、
他方を制御容器の流出口を閉塞し開閉可能に支持される
開閉弁蓋に各々連結し、上記操作ハンドルの大側小側両
回動方向の選択により他方連結部材の引き上げ量若しく
は引き上げ方向の少なくとも一方を切り替える引き上げ
機構を操作ハンドルに設けると共に、操作ハンドルを小
側に回動させた時、上記引き上げ機構により開閉弁蓋を
開動させ、且つ操作ハンドルを大側に回動させた時、引
き上げ機構により開閉弁蓋を閉状態とするように構成し
たものである。
【0009】また、本発明の便器洗浄タンク装置は、タ
ンク本体内の底部に便器へ連絡する排水口を上向きに開
口すると共に、この排水口により構成した弁口に対して
排水弁体を上方から開閉自在に着座させて排水弁を構成
し、上記排水弁体に同弁体を浮上させる浮き子体を取り
付け、該浮き子体をタンク本体内底部から間隔を置いて
所定の高さに設置した制御容器の内部に昇降自在な状態
で収容し、上記制御容器の上部を開口すると共に、同容
器側壁の所定位置に流出口、同容器下部に小通孔を各々
開設し、且つタンク本体上部に設けた操作ハンドルの回
動により引き上げられる2本の連結部材の内、一方を上
記排水弁体に、他方を制御容器の流出口を閉塞し制御容
器側壁に沿う上下動により開閉可能に支持される開閉弁
蓋に各々連結し、上記操作ハンドルの大側小側両回動方
向の選択により他方連結部材の引き上げ量を切り替える
引き上げ機構を操作ハンドルに設け、操作ハンドルを小
側に回動させた時、上記引き上げ機構により開閉弁蓋を
引き上げて開弁させ、且つ操作ハンドルを大側に回動さ
せた時、引き上げ機構により開閉弁蓋を閉状態とするよ
うに構成し、上記開閉弁蓋に同弁蓋の自重による降下を
所定時間遅延させる降下遅延機構を具備せしめてなるも
のである。
【0010】本発明の便器洗浄タンク装置は、タンク本
体内の底部に便器へ連絡する排水口を上向きに開口する
と共に、この排水口により構成した弁口に対して排水弁
体を上方から開閉自在に着座させて排水弁を構成し、上
記排水弁体に同弁体を浮上させる浮き子体を取り付け、
該浮き子体をタンク本体内底部から間隔を置いて所定の
高さに設置した制御容器の内部に昇降自在な状態で収容
し、上記制御容器の上部を開口すると共に、同容器側壁
の所定位置に流出口、同容器下部に小通孔を各々開設
し、且つタンク本体上部に設けた操作ハンドルの回動に
より引き上げられる2本の連結部材の内、一方を上記排
水弁体に、他方を制御容器の流出口を閉塞し一側辺部に
沿う枢軸中心に閉側と開側との間を回動可能に支持され
る開閉弁蓋に各々連結し、上記操作ハンドルの大側小側
両回動方向の選択により他方連結部材の引き上げ方向を
切り替える引き上げ機構を操作ハンドルに設け、操作ハ
ンドルを小側に回動させた時、上記引き上げ機構により
開閉弁蓋を開側に移動させ、且つ操作ハンドルを大側に
回動させた時、引き上げ機構により開閉弁蓋を閉側に移
動させるように構成したものである。
【0011】本発明の便器洗浄タンク装置は、タンク本
体内の底部に便器へ連絡する排水口を上向きに開口する
と共に、この排水口により構成した弁口に対して排水弁
体を上方から開閉自在に着座させて排水弁を構成し、上
記排水弁体に同弁体を浮上させる浮き子体を取り付け、
該浮き子体をタンク本体内底部から間隔を置いて所定の
高さに設置した制御容器の内部に昇降自在な状態で収容
し、上記制御容器の上部を開口すると共に、同容器側壁
の所定位置に流出口、同容器下部に小通孔を各々開設
し、且つタンク本体上部に設けた操作ハンドルの回動に
より引き上げられる2本の連結部材の内、一方を上記排
水弁体に、他方を制御容器の流出口を閉塞し一端部の支
軸を中心に制御容器の側壁に沿いながら閉側と開側との
間を回動可能に支持される開閉弁蓋に各々連結し、上記
操作ハンドルの大側小側両回動方向の選択により他方連
結部材の引き上げ方向を切り替える引き上げ機構を操作
ハンドルに設け、操作ハンドルを小側に回動させた時、
上記引き上げ機構により開閉弁蓋を開側に移動させ、且
つ操作ハンドルを大側に回動させた時、引き上げ機構に
より開閉弁蓋を閉側に移動させるように構成したもので
ある。
【0012】本発明の便器洗浄タンク装置は、タンク本
体内の底部に便器へ連絡する排水口を上向きに開口する
と共に、この排水口により構成した弁口に対して排水弁
体を上方から開閉自在に着座させて排水弁を構成し、上
記排水弁体に同弁体を浮上させる浮き子体を取り付け、
該浮き子体をタンク本体内底部から間隔を置いて所定の
高さに設置した制御容器の内部に昇降自在な状態で収容
し、上記制御容器の上部を開口すると共に、同容器底壁
に流出口、同容器下部に小通孔を各々開設し、且つタン
ク本体上部に設けた操作ハンドルの回動により引き上げ
られる2本の連結部材の内、一方を上記排水弁体に、他
方を制御容器の流出口を閉塞し容器底壁に沿って摺動す
ることにより開閉可能に支持される開閉弁蓋に各々連結
し、上記操作ハンドルの大側小側両回動方向の選択によ
り他方連結部材の引き上げ量を切り替える引き上げ機構
を操作ハンドルに設け、操作ハンドルを小側に回動させ
た時、上記引き上げ機構により開閉弁蓋を開弁方向に摺
動させ、且つ操作ハンドルを大側に回動させた時、引き
上げ機構により開閉弁蓋を閉状態を維持するように構成
し、付勢手段により上記開閉弁蓋に対して常時閉動方向
への付勢力を与えると共に開位置から閉位置へ向かう開
閉弁蓋の作動を所定時間遅延させる作動遅延機構を具備
せしめたものである。
【0013】
【作用】以上の手段によれば、タンク本体底部に設けた
排水弁の排水弁体がタンク本体内に貯水される洗浄水に
よる水圧により排水口に対して着座し閉弁状態を維持す
る。また、排水弁体に取り付けた浮き子体はタンク本体
内下部に設置した制御容器内において昇降自在に収容さ
れ、同容器内を満たす水から浮力を得ている。大洗浄の
際、操作ハンドルを大側に回動すると、一方の連結部材
を介して排水弁の排水弁体が引き上げられ、タンク本体
内に貯水される洗浄水が排水口から便器へ向けて給水が
開始される。排水弁体は、排水口から一旦引き上げられ
ると、制御容器内に収容される浮き子体による浮力によ
り開弁状態を維持する。また、大洗浄時には、引き上げ
機構により他方の連結部材の引き上げ量が小さくなる
か、若しくは引き上げ方向が閉方向へ向けられることに
より、流出口に設けられる開閉弁蓋は流出口を閉塞した
状態を維持する。
【0014】タンク本体内の洗浄水が排水口から排水さ
れるのに伴ってタンク本体内水位が低下し、制御容器上
部の開口部まで下がると、タンク本体内の洗浄水が上記
開口部から制御容器内に流れ込むことがなくなり、さら
にタンク本体内の洗浄水は排水口から大量に排水され水
位も急速に低下する。これと平行して上記制御容器内の
水も同容器の下部に設けた小通孔から流出し、制御容器
内の水位も徐々に低下し、これに伴って浮き子体も降下
する。しかし、上記小通孔を介して行なわれる排水は少
量であるため浮き子体の降下は時間をかけて比較的ゆっ
くりと行なわれる。よって、浮き子体が降下して排水弁
が排水口に着座するまでの間にタンク本体内の洗浄水は
全て排水され、排水は既に完了していることになる。
【0015】また、小洗浄に際して操作ハンドルを小側
に回動すると、排水弁体が引き上げられて便器に対する
給水が開始されると共に、引き上げ機構により他方の連
結部材が大きく引き上げられるか、若しくは引き上げ方
向が開方向へ向けられ、これにより流出口の開閉弁蓋が
開弁する。排水に伴ってタンク本体内の洗浄水が低下
し、制御容器上部の開口部以下まで低下すると、制御容
器の流出口が十分に開口されている為、同容器内の水も
排水によるタンク本体内水位の低下に伴って上記流出口
から外部に流出する。よって、制御容器内の水位もタン
ク本体内水位と同じく急速に低下し、制御容器側壁の所
定の高さ、即ち小洗浄時におけるタンク本体内水位の低
限のレベルに対応させて開口した流出口の位置まで低下
する。そして、制御容器内の水位と共に同制御容器内に
収容される浮き子体が下がり、上記レベルに至った時点
で排水弁体が排水口に着座して閉弁する。この時点にお
いて、タンク本体内には制御容器流出口から下の範囲に
洗浄水が残り、その分、便器に対する洗浄水の供給量が
低減されることになる。
【0016】請求項2の便器洗浄タンク装置において
は、制御容器の流出口を閉塞する開閉弁蓋が制御容器の
側壁に沿って上下動することにより流出口が開閉され
る。よって、小洗浄時、操作ハンドルの回動により連結
部材を介して開閉弁蓋が大きく引き上げられ、制御容器
の流出口が開口する。反対に大洗浄時においては、連結
部材による引き上げ量が小さくなり、開閉弁蓋は閉状態
を維持する。また、小洗浄時において引き上げられた開
閉弁蓋は、自重により降下するが、降下遅延機構により
その降下が所定時間遅延される。従って、上記遅延時間
の間、開閉弁蓋が開かれることになり、これにより流出
口から制御容器内の水が急速に流出して排水弁体の閉弁
が早められる。
【0017】請求項3の便器洗浄タンク装置において
は、開閉弁蓋が同弁蓋一側辺部に沿う枢軸を中心に閉側
と開側との間を扉のように回動可能に支持される。小洗
浄時、操作ハンドルの回動により連結部材が開側へ向け
て引かれると開閉弁蓋が開側に移動して流出口が開口す
る。開口した流出口からは制御容器内の水が急速に流出
し、排水弁体の閉弁が早められる。大洗浄時において
は、連結部材が閉方向へ向けて引かれ、開閉弁は閉側に
移動して流出口を閉塞する。
【0018】請求項4の便器洗浄タンク装置において
は、開閉弁蓋が、一端部の支軸を中心に制御容器の側壁
に沿いながら閉側と開側との間を回動可能に支持され
る。よって、小洗浄時おいて、操作ハンドルの回動によ
り連結部材が開側へ向けて引かれると開閉弁蓋が開側に
回動移動して流出口が開口する。開口した流出口からは
上記したと同様に制御容器内の水が急速に流出し、排水
弁体の閉弁が早められる。また、大洗浄時においては、
連結部材が閉方向へ向けて引かれ、開閉弁蓋は閉側に移
動して流出口を閉塞する。
【0019】請求項5の便器洗浄タンク装置において、
開閉弁蓋は容器底面壁に設けた流出口を閉塞し、容器底
面壁に沿って摺動しながら開閉自在に支持される。ま
た、上記開閉弁蓋は、付勢手段により常時閉動方向へ向
けて付勢され、この付勢力により閉状態を維持する。小
洗浄時において、操作ハンドルの回動により連結部材が
大きく引き上げられると、上記開閉弁蓋が開側に摺動し
て流出口が開口する。開動した開閉弁蓋は上記作動遅延
機構による付勢力により閉側へ向けて戻るように移動す
るが、同作動遅延機構の遅延機能により所定の時間をか
けてゆっくりと移動する。よって、上記遅延時間の間大
きく開口を維持する流出口からは、上記と同様に制御容
器内の水が急速に流出し、排水弁体の閉弁が早められ
る。また、大洗浄時においては、連結部材による引き上
げ量が小さくなり、開閉弁蓋は閉位置を維持し流出口を
閉塞する。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、操作ハン
ドルの回動方向を大側と小側とに選択することにより、
制御容器に設けた流出口を開閉弁蓋により閉口若しくは
開口した状態で排水弁からの排水を開始し、制御容器内
における水位の低下時間を変化させることで、排水弁の
閉弁のタイミングを遅い場合(大洗浄時)と、早い場合
(小洗浄時)とに制御し、タンク本体内から便器に対し
て行なわれる洗浄水排水量の大小を選択的に切り替える
ように構成したものであるから、従来の便器洗浄タンク
装置のように排水弁の周囲に容器を二重に配置する必要
がなくなり、制御容器だけで排水量の切り替え機能を発
揮することができる。よって、構造の簡素化と同時に、
部品点数を削減してコストダウンを図ることができ、ま
た、排水弁周りをコンパクトにまとめることができるの
でタンク本体内の空間を有効に利用することができる。
【0021】請求項2の便器洗浄タンク装置において
は、上記効果を奏する上に、開閉弁蓋の構造を簡素化
し、降下遅延機構により開閉弁蓋の開弁から閉弁までの
時間を設定することにより小洗浄時における給水量を自
由に設定することができる。請求項3の便器洗浄タンク
装置においては、開閉弁蓋の構造を簡素化することが出
来ると共に、開閉弁蓋の開弁、閉弁動作を確実に行なう
ことができる。請求項4の便器洗浄タンク装置において
は、開閉弁蓋の構造を簡素化すると共に、開閉弁蓋の開
弁、閉弁動作を確実に行なうことができるようになる。
請求項5の便器洗浄タンク装置においては、開閉弁蓋の
構造を簡素化し、作動遅延機構により開閉弁蓋の開弁か
ら閉弁までの時間を設定することにより小洗浄時におけ
る給水量を自由に設定することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1にて示す便器洗浄タンク装置aは便器(図示
せず)の上方部に設置するものであり、陶器製のタンク
本体1内部おける底面部に洗浄水を便器へ給水する排水
弁3を設けると共に、同タンク本体1周壁の上部には上
記排水弁3を開弁させる操作ハンドル4と、便器洗浄を
行なう度に給水源から供給される水をタンク本体内の給
水レベルまで補給するボールタップ給水栓2を設けてあ
る。タンク本体1と便器とを連絡する給水管12の上端
口はタンク本体1底面の開口に対して嵌挿してあり、そ
の給水管12の上端口が排水口32として構成されてい
る。上記排水口32は排水弁3の弁口を構成するもので
あり、タンク本体1内の底面において上方へ向けて開口
し、該排水口32に上方から排水弁体31が着座してい
る。
【0023】円板状の排水弁体31は、オーバーフロー
管15の下端に取り付け固定され、その中心部にはオー
バーフロー管15を流れ落ちてくる水を排水口32に通
過させる孔31aを穿設してある。オーバーフロー管1
5は後述する制御容器5の中心部を貫通し、制御容器5
に支持される形で上下摺動自在に支持されている。制御
容器5は上面を開口させた平面略D型の容器であり、脚
14を介してタンク本体1底面に取り付け支持すること
により、タンク本体1内における底面から幾分上の位置
に設置してある。尚、上記した制御容器5は平面D型以
外の形状であってもよい。また、制御容器5の中心部に
は中筒部5aを垂直に貫通させた状態で設け、該中筒部
5a内部に沿って前記オーバーフロー管15を摺動自在
に嵌挿し、該オーバーフロー管15の上昇端において管
下端に設けた排水弁体31が制御容器5の底面に当接さ
せることにより、後述する浮き子体7による浮上上限を
定めてある。
【0024】前記オーバーフロー管15の上部外周から
は中筒部5aを避けて制御容器5内へ延びる2本の連結
部材13を突出してあり、これら連結部材13の下端に
各々中空状の浮き子体7を取り付け固定してある。浮き
子体7はオーバーフロー管15と排水弁体31とを浮上
させるだけの浮力を生じる中空体であり、上記制御容器
5の内部に収納され、連結部材13を介して一体化する
オーバーフロー管15の上下動に伴って、容器5内にお
いて上昇、降下するように支持されている。
【0025】上記制御容器5の側壁の平面部5bには流
出口8を開口し、この流出口8の外側に開閉弁蓋9が設
けてある。流出口8は小洗浄時において制御容器5内の
水を短時間の間に流出させる為のものであり、タンク本
体1内における底面から所定の高さ、即ち小洗浄時にお
けるタンク本体内水位の低限のレベルに合わせて開口し
てある。一方、上記流出口8に設ける開閉弁蓋9は、図
1及び図5によって示す如く板状に形成し、制御容器5
側壁に開口した流出口8に外側からあてがう形で設けて
ある。弁蓋9の両側辺部には下へ向けて垂直に延出する
ガイドシャフト91を設けてあり、このガイドシャフト
91を流出口8の両側辺部に沿って垂直に設けた摺動孔
92に対して上方から摺動自在に挿嵌することにより、
上下にスライドして流出口8を開閉自在に閉鎖してい
る。通常、上記した開閉弁蓋9は自重により閉弁状態を
維持しているが、上部に連結した連結部材11が操作ハ
ンドル4の回動操作により引き上げられることにより上
昇して開弁し、上記連結部材11が弛むことにより自重
により再び降下して流出口8を閉鎖する。
【0026】上記ガイドシャフト91は開閉弁蓋9が降
下する時に摺動孔92の内部に嵌挿されるように摺動す
るが、上記摺動孔92の下端口は小径に絞ってあり、ガ
イドシャフト91が摺動孔92の内部を降下するのに伴
って摺動孔92内を満たす水がその小径孔93を介して
外部へ噴出し、その際に適度な抵抗が生じ、開閉弁蓋9
の降下が遅延させるようになっている。尚、上記した抵
抗は、小径孔93を設けずに、ガイドシャフト91と摺
動孔92との間に適度なクリアランスを設け、このクリ
アランスを介して摺動孔92内と外部との間の水の出入
りを行なうように構成しても発生させることができる。
よって操作ハンドル4の操作に開閉弁蓋9が引き上げら
れ、その後、開閉弁蓋9が自重により閉弁する際に、ガ
イドシャフト91の降下により摺動孔92の内部から小
径孔93を介して噴出する。この時、ガイドシャフト9
1に必要な抵抗が生じ、この抵抗によって開閉弁蓋9が
ゆっくりと時間をかけて降下するようになっている。上
記制御容器5の底面には小通孔16が穿設してある。こ
の小通孔16は制御容器5内の水を少量ずつ排水するこ
とにより容器5内の浮き子体7を時間をかけて降下させ
るためのものであり、容器5内を満たす水が容器下部の
浮き子体7降下位置に低下するまで所定の時間、例えば
タンク本体内洗浄水の排水開始から排水が完全に終了す
るまでの時間をかけて流出し得る直径に設定してある。
【0027】タンク本体1周壁の上部に設けられる操作
ハンドル4はタンク本体1内へ向けて水平に延びる回動
軸41と下向きに突出するレバー42とを備え、上記回
動軸41をタンク本体1周壁に嵌着した支持筒11に外
側から嵌挿することにより、左右に所定角度ずつ回動す
るように支持してある。また、操作ハンドル4は大洗浄
と小洗浄とに対応して回動方向が定めてあり、レバー4
2が下向きになる位置を中立として、ハンドル4を左に
回動させると大洗浄が行なわれ、右に回動させると小洗
浄が行なわれるようになっている。
【0028】タンク本体1内に水平に延出する回動軸4
1の外周には回動管61を嵌着し、この回動管61に排
水弁体31を引き上げる腕片62と開閉弁蓋9を引き上
げる引き上げ腕片63とを各々下へ向けて取り付けてあ
る。腕片62には鎖等からなる連結部材10を垂下し、
該連結部材10の下端を弛みの無い状態でオーバーフロ
ー管15の上端に接続してある。また、引き上げ腕片6
3は回動管61外周に固定される固定片64と該固定片
64中間部に回転軸65を介して軸支される回動片66
とから構成され、上記固定片の先端部一側辺部に係止片
67を屈曲形成してある。そして、上記した回動片66
の先端からは連結部材11を垂下させ、その連結部材1
1の下端を前記した開閉弁蓋9の上部に幾分弛ませた状
態で接続してある。よって、操作ハンドル4を大側に回
動させると、図6(b)にて示すように一方へ向けて所
定角度回動した固定片64の回転軸65から回動片66
が垂下する形で連結部材11が小さく引き上げられる。
尚、この引き上げでは引き上げストロークが小さい為に
連結部材11の弛みがとれるだけで開閉弁蓋9は閉状態
を維持している。また、操作ハンドル4を小側に回動さ
せると、固定片64が所定角度回動する共に係止片67
に係止された回動片66が固定片64を延長する形で回
動され、これより連結部材11が大きなストロークで引
き上げられて開閉弁蓋9が開弁する。
【0029】次に上記した如く構成した便器洗浄タンク
装置aの作動説明をする。通常時、タンク本体1内はボ
ールタップ給水栓2により行なわれる給水によって、タ
ンク本体1内の上限レベルまで洗浄水が貯水されてい
る。この状態において排水弁3は水圧により閉弁され、
また、開閉弁9は自重により閉状態を維持している。
【0030】大洗浄に際して、使用者が操作ハンドル4
を大側に回動すると、腕片62が図6(b)にて示すよ
うに所定角度回動し、この回動により連結部材10及び
オーバーフロー管15が引き上げられて排水弁体31が
開弁する。この時点からタンク本体1から便器に対する
洗浄水の給水が開始される(図3)。また、一端開弁し
た排水弁体31は浮き子体7による浮力により上昇して
開弁状態を維持する。腕片62の回動と同時に、引き上
げ腕片63が図6(b)にて示すように回動し、これに
より連結部材11が小さなストロークで引き上げられ
る。しかし、上記したストロークでは弛んだ状態の連結
部材11を張るだけで開閉弁蓋9は引き上げられず閉状
態が維持される。
【0031】洗浄水の排水に伴ってタンク本体1内水位
が低下し、制御容器5上端の開口部まで下がると、タン
ク本体1内の洗浄水が制御容器5内に流れ込むことがな
くなり、さらにタンク本体1内の洗浄水は排水口32か
ら大量に排水され水位も急速に低下する。これと平行し
て制御容器5底面の小通孔16からも容器5内の水が流
出し、浮き子体7も降下するが、小通孔16からの流出
量が少ない為に制御容器5内水位の低下は遅く、時間を
かけてゆっくりと降下する。よって、上記した浮き子体
7が制御容器5内下部まで降下し、排水弁体31が排水
口32に着座するまでの間には、タンク本体1内の洗浄
水は全て排水され、排水が完了している。即ち、大洗浄
時においてはタンク本体1内の水が全て排水されること
になる。排水弁3が閉弁した後は、タンク本体1内上部
のボールタップ給水栓2から給水が行なわれ、タンク本
体1内の上限水位まで洗浄水が補給される。
【0032】小洗浄に際して操作ハンドル4を小側に回
動すると、腕片63が所定角度回動し、連結部材10を
介して排水弁体31が引き上げられて排水弁3が開弁
し、便器に対する給水が開始される。これと同時に、引
き上げ腕片63が図6(a)に示す状態まで回動し、こ
れにより連結部材11が大きく引き上げられて開閉弁蓋
9が開弁する(図4)。排水に伴ってタンク本体1内水
位が低下し、制御容器5上端の開口部以下にまで低下す
ると、制御容器5側壁の流出口8が大きく開口されてい
る為、制御容器5内の水が流出口8を介して速やかに流
出し、容器5内の水位もタンク本体1内の水位低下と略
同じ速度で急速に低下する。尚、上記開閉弁蓋9は回動
された操作ハンドル4から手が離された時点から自重に
よって降下を開始するが、前記したようにガイドシャフ
ト91の降下に伴って抵抗が生じる為、非常にゆっくり
と降下する。よって、流出口8が開閉弁蓋9により閉鎖
されるのは排水弁3が閉弁した後となる。
【0033】制御容器5内の浮き子体7が同容器5下部
まで降下し、タンク本体1内水位が小洗浄時における下
限レベルまで低下した時、浮き子体7と共に降下する排
水弁体31が排水口32に着座して閉弁する。排水弁3
が閉弁した時点において、タンク本体1内には制御容器
5流出口から下の範囲に洗浄水が残っており、この残留
水の分、便器に対して供給される洗浄水の量が削減され
ることになる。
【0034】以上説明したように、便器洗浄タンク装置
aにあっては、従来のもののように排水弁の周りに容器
を二重に配置しなくとも、制御容器5だけで便器に対す
る洗浄水の給水量を選択的に切り替えることができる。
したがって、構造を簡素化できると共に、排水弁3周り
に設ける制御容器5の外形をコンパクトにまとめること
が可能となり、タンク本体1内部の空間を有効に利用す
ることができる。尚、上記した便器洗浄タンク装置aに
おいては、小通孔16を制御容器5の底面壁に開設した
が、小通孔は、制御容器5の下部に位置すればどのよう
な形態で設けてもよく、例えば図9及び図10に示すよ
うに開閉弁蓋9に穿設してもよい。図9にて示すものは
小通孔16を開閉弁蓋9の中央下部に穿設し、また、図
10にて示すものは、開閉弁蓋9下部の角を斜めに切欠
することにより流出口8に連絡する小通孔16を構成し
ている。
【0035】図7は制御容器5の流出口8を開閉する開
閉弁蓋の他の実施例を示している。この開閉弁蓋29
は、制御容器5の側壁5aに開口した流出口8の外側に
扉のように開閉自在に設けてある。制御容器5の側壁5
aは幾分傾斜させてあり、流出口8は上記側壁5aに上
方を向く状態で開口してある。板状の開閉弁蓋29は上
記した流出口8を外側から覆うように設けられ、その一
側辺部に沿って嵌挿した支軸292の上下両端を制御容
器5の側壁5aに設けた受け片293によって軸受して
ある。よって、上記開閉弁蓋29は支軸292に支持さ
れて側壁5a面における流出口8側とその反対側を扉の
ように回動する。また、上記開閉弁蓋29の上縁部の一
端には連結部材11の下端が接続してあり、操作ハンド
ル4の回動によって引き上げ腕片63を小側に回動する
と開閉弁蓋29が連結部材11に引かれて開側に振られ
て小通孔16を塞ぐ。反対に、引き上げ腕片63を大側
に回動すると開側に移動した開閉弁蓋29が再び閉側に
戻って自重により流出口8を閉塞するようになっいる。
尚、上記した小通孔16は前記したものと同様に制御容
器5の底面に設けてもよい。
【0036】図8にて示す開閉弁蓋39は、下辺部の一
端に突設し突片391を支軸392により制御容器5の
側壁5aに対して軸着することにより、開閉弁蓋39を
垂直な側壁5aに沿って回動自在に支持する。また、開
閉弁蓋39の下辺部の他端に連結部材11の下端を接続
してある。上記開閉弁蓋39は、操作ハンドル4の回動
によって引き上げ腕片63を小側に回動することによ
り、連結部材11に引かれて開側に回動し、小通孔16
を塞いだ状態でストッパ393に突き当たりその状態で
維持される。反対に、操作ハンドル4を回動して引き上
げ腕片63を大側に回動すると,開側で維持される開閉
弁蓋39が閉側に回動して再度流出口8を閉塞するよう
になっている。
【0037】図11及び図12にて示す実施例において
は、平面略四角形に形成した制御容器5’の底面に長方
形の流出口8を開設し、該流出口8はその下面に位置す
る開閉弁蓋49により開閉自在に閉塞している。上記開
閉弁蓋49は流出口8よりも一回り大きな長方形板であ
り、その両短辺部をガイド辺42と制御容器5’底面と
の間に形成される摺動溝42a内に差し込むことより短
辺方向へ摺動自在に支持し、流出口8を塞ぐ閉位置と解
放する開位置との間を移動するように支持されている。
また、小孔16は上記流出口8の範囲内に位置する開閉
弁蓋49の略中央に開設してある。尚、制御容器5’の
形状、及び流出口8、開閉弁蓋49の形状は上記実施例
のものに限定されるものではなく、任意の形状に変更可
能である。
【0038】図13及び図14にて示すように、上記開
閉弁蓋49の長辺部両端にはダンパー41のピストンロ
ッド41bの先端が止着してある。両ダンパー41は、
制御容器5’の底面に対して取付固定される中空筒状の
シリンダ41a内に、開閉弁蓋49側に接続するピスト
ンロッド41bを摺動自在に嵌挿すると共に、上記シリ
ンダ41a内の一半部にコイルスプリング41cを圧縮
させた状態で内装することにより構成し、上記コイルス
プリング41cの復元力よりピストンロッド41bを常
時伸動方向に付勢している。即ち、開閉弁蓋49は上記
コイルスプリング41cの付勢力により閉側に引き寄せ
られている。また、上記ダンパー41の後側の端面には
シリンダ41a内と外部とを連通する小孔41dを穿設
してあり、ピストンロッド41bの縮動時に上記小孔4
1dからシリンダ41a内に水が流入し、伸動時には逆
にシリンダ41a内の水が小孔41dから流出するよう
に構成してあり、上記小孔41dを通して水が出入りす
る際の抵抗がピストンロッド41bの伸動を遅らせる抵
抗として作用するようになっている。また、上記制御容
器5’底面外側の一辺部にはプーリ43が設けてあり、
前記腕片63から延びる連結部材11を上記プーリ43
に通し、制御容器5’の底面側に引き込んで上記開閉弁
蓋49の外側長辺部の中央に止着してある。
【0039】上記したように構成した装置において、操
作ハンドル4を大側に回動させると、連結部材11が小
さく引き上げられるが、この引き上げでは引き上げスト
ロークが小さい為に連結部材11の弛みがとれるだけで
開閉弁蓋49は閉状態を維持している(図11)。ま
た、操作ハンドル4を小側に回動させると、連結部材1
1が大きなストロークで引き上げられて開閉弁蓋49が
開位置までスライドし、流出口8が開口する。この際、
両ダンパー41のピストンロッド41bは強制的に引き
延ばされ、小孔41dを介してシリンダ41a内に水が
流入される(図12)。上記開閉弁蓋49は回動された
操作ハンドル4から手が離された時点から両ダンパー4
1のコイルスプリング41cによる付勢力により閉側へ
向けて移動を開始するが、前記したように小孔41dを
通して流出する際に生じる水の抵抗により、ピストンロ
ッド41bの戻りに時間がかかり罌流出口8が開閉弁蓋
49により閉鎖されるのは、タンク本体1内の水が全て
供給されて排水弁3が閉弁した後となる。尚、開位置に
ある開閉弁蓋49が流出口8を閉鎖するまでの時間は、
ダンパー41の小孔41dの大きさ、若しくはコイルス
プリング41cのバネ条数、又はその両方を変化させる
ことにより任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施した便器洗浄タンク装置を一
部切欠して示す正面図。
【図2】 同タンク本体の排水弁部分を示す拡大図。
【図3】 大洗浄時における排水弁部分を示す縦断面
図。
【図4】 小洗浄時における排水弁部分を示す縦断面
図。
【図5】 制御タンクの流出口部分を示す斜視図。
【図6】 大洗浄時と小洗浄時における引き上げ腕片
の回動状態を示す縦断面図。
【図7】 扉式の開閉弁蓋を示す斜視図。
【図8】 回動により開閉する開閉弁蓋を示す正面
図。
【図9】 小通孔を開閉弁蓋に設けた実施例の流出口
部分を示す斜視図。
【図10】 開閉弁蓋に切欠からなる小通孔設けた実
施例の流出口部分を示す斜視図。
【図11】 開閉弁蓋にダンパーを設けた制御容器を
示す縦断面図。
【図12】 同制御容器の小洗浄状態を示す縦断面
図。
【図13】 同制御容器の流出口部分を示す拡大縦断
面図。
【図14】 開閉弁蓋とダンパーを示す斜視図。
【図15】 従来の便器洗浄タンク装置を示す縦断面
図。
【符号の説明】 a・・・便器洗浄タンク装置 10,11・・・連結部材 1・・・タンク本体 32・・・排水口 3・・・排水弁 63・・・引き上げ腕片 4・・・操作ハンドル 41c・・・コイルスプリング 5・・・制御容器 (付勢手段) 7・・・浮き子体 8・・・流出口 9・・・開閉弁蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栢原 利明 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 松井 一夫 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク本体内の底部に便器へ連絡する
    排水口を上向きに開口すると共に、この排水口により構
    成した弁口に対して排水弁体を上方から開閉自在に着座
    させて排水弁を構成し、上記排水弁体に同弁体を浮上さ
    せる浮き子体を取り付け、該浮き子体をタンク本体内底
    部から間隔を置いて所定の高さに設置した制御容器の内
    部に昇降自在な状態で収容し、上記制御容器の上部を開
    口すると共に、同容器の所定位置に流出口、同容器下部
    に小通孔を各々開設し、且つタンク本体上部に設けた操
    作ハンドルの回動により引き上げられる2本の連結部材
    の内、一方を上記排水弁体に、他方を制御容器の流出口
    を閉塞し開閉可能に支持される開閉弁蓋に各々連結し、
    上記操作ハンドルの大側小側両回動方向の選択により他
    方連結部材の引き上げ量若しくは引き上げ方向の少なく
    とも一方を切り替える引き上げ機構を操作ハンドルに設
    けると共に、操作ハンドルを小側に回動させた時、上記
    引き上げ機構により開閉弁蓋を開動させ、且つ操作ハン
    ドルを大側に回動させた時、引き上げ機構により開閉弁
    蓋を閉状態とする弁蓋作動機構を具備してなる便器洗浄
    タンク装置。
  2. 【請求項2】 タンク本体内の底部に便器へ連絡する
    排水口を上向きに開口すると共に、この排水口により構
    成した弁口に対して排水弁体を上方から開閉自在に着座
    させて排水弁を構成し、上記排水弁体に同弁体を浮上さ
    せる浮き子体を取り付け、該浮き子体をタンク本体内底
    部から間隔を置いて所定の高さに設置した制御容器の内
    部に昇降自在な状態で収容し、上記制御容器の上部を開
    口すると共に、同容器側壁の所定位置に流出口、同容器
    下部に小通孔を各々開設し、且つタンク本体上部に設け
    た操作ハンドルの回動により引き上げられる2本の連結
    部材の内、一方を上記排水弁体に、他方を制御容器の流
    出口を閉塞し制御容器側壁に沿う上下動により開閉可能
    に支持される開閉弁蓋に各々連結し、上記操作ハンドル
    の大側小側両回動方向の選択により他方連結部材の引き
    上げ量を切り替える引き上げ機構を操作ハンドルに設
    け、操作ハンドルを小側に回動させた時、上記引き上げ
    機構により開閉弁蓋を引き上げて開弁させ、且つ操作ハ
    ンドルを大側に回動させた時、引き上げ機構により開閉
    弁蓋を閉状態とするように構成し、上記開閉弁蓋に同弁
    蓋の自重による降下を所定時間遅延させる降下遅延機構
    を具備せしめてなる便器洗浄タンク装置。
  3. 【請求項3】 タンク本体内の底部に便器へ連絡する
    排水口を上向きに開口すると共に、この排水口により構
    成した弁口に対して排水弁体を上方から開閉自在に着座
    させて排水弁を構成し、上記排水弁体に同弁体を浮上さ
    せる浮き子体を取り付け、該浮き子体をタンク本体内底
    部から間隔を置いて所定の高さに設置した制御容器の内
    部に昇降自在な状態で収容し、上記制御容器の上部を開
    口すると共に、同容器側壁の所定位置に流出口、同容器
    下部に小通孔を各々開設し、且つタンク本体上部に設け
    た操作ハンドルの回動により引き上げられる2本の連結
    部材の内、一方を上記排水弁体に、他方を制御容器の流
    出口を閉塞し一側辺部に沿う枢軸中心に閉側と開側との
    間を回動可能に支持される開閉弁蓋に各々連結し、上記
    操作ハンドルの大側小側両回動方向の選択により他方連
    結部材の引き上げ方向を切り替える引き上げ機構を操作
    ハンドルに設け、操作ハンドルを小側に回動させた時、
    上記引き上げ機構により開閉弁蓋を開側に移動させ、且
    つ操作ハンドルを大側に回動させた時、引き上げ機構に
    より開閉弁蓋を閉側に移動させるように構成してなる便
    器洗浄タンク装置。
  4. 【請求項4】 タンク本体内の底部に便器へ連絡する
    排水口を上向きに開口すると共に、この排水口により構
    成した弁口に対して排水弁体を上方から開閉自在に着座
    させて排水弁を構成し、上記排水弁体に同弁体を浮上さ
    せる浮き子体を取り付け、該浮き子体をタンク本体内底
    部から間隔を置いて所定の高さに設置した制御容器の内
    部に昇降自在な状態で収容し、上記制御容器の上部を開
    口すると共に、同容器側壁の所定位置に流出口、同容器
    下部に小通孔を各々開設し、且つタンク本体上部に設け
    た操作ハンドルの回動により引き上げられる2本の連結
    部材の内、一方を上記排水弁体に、他方を制御容器の流
    出口を閉塞し一端部の支軸を中心に制御容器の側壁に沿
    いながら閉側と開側との間を回動可能に支持される開閉
    弁蓋に各々連結し、上記操作ハンドルの大側小側両回動
    方向の選択により他方連結部材の引き上げ方向を切り替
    える引き上げ機構を操作ハンドルに設け、操作ハンドル
    を小側に回動させた時、上記引き上げ機構により開閉弁
    蓋を開側に移動させ、且つ操作ハンドルを大側に回動さ
    せた時、引き上げ機構により開閉弁蓋を閉側に移動させ
    るように構成してなる便器洗浄タンク装置。
  5. 【請求項5】 タンク本体内の底部に便器へ連絡する
    排水口を上向きに開口すると共に、この排水口により構
    成した弁口に対して排水弁体を上方から開閉自在に着座
    させて排水弁を構成し、上記排水弁体に同弁体を浮上さ
    せる浮き子体を取り付け、該浮き子体をタンク本体内底
    部から間隔を置いて所定の高さに設置した制御容器の内
    部に昇降自在な状態で収容し、上記制御容器の上部を開
    口すると共に、同容器底壁に流出口、同容器下部に小通
    孔を各々開設し、且つタンク本体上部に設けた操作ハン
    ドルの回動により引き上げられる2本の連結部材の内、
    一方を上記排水弁体に、他方を制御容器の流出口を閉塞
    し容器底壁に沿って摺動することにより開閉可能に支持
    される開閉弁蓋に各々連結し、上記操作ハンドルの大側
    小側両回動方向の選択により他方連結部材の引き上げ量
    を切り替える引き上げ機構を操作ハンドルに設け、操作
    ハンドルを小側に回動させた時、上記引き上げ機構によ
    り開閉弁蓋を開弁方向に摺動させ、且つ操作ハンドルを
    大側に回動させた時、引き上げ機構により開閉弁蓋を閉
    状態を維持するように構成し、付勢手段により上記開閉
    弁蓋に対して常時閉動方向への付勢力を与えると共に開
    位置から閉位置へ向かう開閉弁蓋の作動を所定時間遅延
    させる作動遅延機構を具備せしめてなる便器洗浄タンク
    装置。
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