JPH0711678Y2

JPH0711678Y2 - 浴槽

Info

Publication number: JPH0711678Y2
Application number: JP1989047121U
Authority: JP
Inventors: 祐子江藤; 規子吉井
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1989-04-20
Filing date: 1989-04-20
Publication date: 1995-03-22
Anticipated expiration: 2004-04-20
Also published as: JPH02136594U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野この考案は、吐水口と浴槽本体との間に特定形状の傾斜
流水面を設けた浴槽に関する。

（ロ）従来の技術従来、家庭用の浴槽には、給湯機からのお湯あるいは水
道水等を供給する為の吐水口が設けられており、同吐水
口は、例えば、浴室の側壁等に、給湯機に接続した吐水
金具を取付け、しかも、浴槽のやや上方に配設しているそして、かかる吐水金具よりお湯等を浴槽内に直接落下
させて、お湯等を浴槽内に供給するようにしている。

また、気泡発生装置を有した浴槽においては、浴槽本体
に浴湯吸込口と、気泡混合の浴湯を噴出する気泡浴湯噴
出口とを設け、他方、浴槽本体の一側には循環浴湯を上
方から流下する周縁立上げ部を設けたものがある。

（ハ）考案が解決しようとする課題ところが、かかる浴槽構造は、以下のような欠点を有し
ていた。

すなわち、入浴中にたし湯を行う際に吐水金具より給湯
機からのお湯が線状となって直接落下し、その水勢によ
って、激しい落下音が生じ、この落下音が入浴者に不快
感を与え、快適な入浴を行うことができなかった。

また、浴湯流下構造の立上り部を周縁に有した気泡派生
浴槽においては、気泡浴湯噴出と浴湯流下との間に何ら
有機的な機能のつながりがなく、気泡発生と浴湯流下が
個別の個所で行われているのみで気泡浴湯噴出に変化を
もたらすものではなかった。

（ニ）課題を解決するための手段本考案では、浴槽本体の一側のリムと浴室の側壁との間
に傾斜流水面を介設し、同傾斜流水面の上方中央部に
は、吐水口となる吐水金具を傾斜流水面の幅員の略半分
程の吐水幅を有して配設し、更には、浴槽本体の側壁に
は浴湯吸込口を設けると共に、傾斜流水面の下方に位置
する浴槽本体の側壁には、気泡混合の浴湯噴出口を設
け、しかも、浴湯吸込口には、気泡発生装置の循環ポン
プに連通した浴湯吸込パイプを連通連設し、浴湯噴出口
には、気泡発生装置の循環ポンプの吐水側に連通した浴
湯環流パイプを連通連設し、傾斜流水面上方の吐水口に
は、循環ポンプの吐水側に連通した浴湯供給パイプを連
通連設してなる浴槽を提供せんとするものである。

（ホ）作用効果この考案では、浴槽本体のリム部に傾斜流水面を設け、
入浴中にたし湯を行う際に、この流水面上に、吐水金具
からのお湯を流して、傾斜流水面から浴槽本体内にゆっ
たりとした流勢でお湯を供給し、しかも、同流水面を介
して間接的に浴槽本体内に流入させることにより、お湯
の水勢を弱めて、その落下音を低減させることができ
る。

また、吐水金具が広幅なので傾斜流水面で吐水が広が
り、広がった状態でゆるやかに浴槽内に流れ込む。

従って、浴槽本体内で気泡混合の浴湯を噴出口より噴出
する場合に、その上方より傾斜流水面から通常の浴湯を
流下すると、流下浴湯は、気泡混合の浴湯噴出口に幅広
くゆるやかに流下していき、しかも通常の浴湯より気泡
浴湯の方が軽いので、気泡浴湯は通常の浴湯によって上
方から押圧され可及的に浴槽本体内底部に幅広くもぐり
込むことになる。

浴槽本体の内底部にもぐり込んだ気泡は、下から上方に
噴き上ることになり、気泡があたかも側壁からではな
く、内底面から噴き上る状態となり、入浴者の体全体を
下方から気泡で包み込む泡風呂形態を現出することがで
きる。

他方、傾斜流水面からの流下を停止すると、浴槽本体の
側壁の噴出口から一気に気泡が噴出して、通常の気泡噴
流圧によって入浴者の体の所要部所を押圧しながらもみ
ほぐす作用を果すものである。

このように、本考案によれば、通常の気泡噴流圧を楽し
むこともできるし、傾斜流水面からの浴湯と組合わせて
泡風呂形態として浴槽内底面からの噴上り気泡も楽しむ
ことができるし、更には、吐水金具から傾斜流水面に落
下する吐水と傾斜流水面からの流下浴湯とで二重の滝の
ようになり、音と風景で入浴を楽しむこともできる。

（ヘ）実施例本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、第１図に
示した（Ｃ）は、この考案の浴槽の一実施例を示したも
のであり、浴槽本体（１）を浴室（Ｒ）の床部に載置固
定している。浴槽（Ｃ）は、浴槽本体（１）の一側に設
けたリム部（1a）に傾斜流水面（６）を形成している。

本実施例では、浴槽本体（１）のリム部（1a）と浴室
（Ｒ）の側壁とに傾斜流水面（６）を設けており、この
傾斜流水面（６）の上端部（6a）の上方に位置する浴室
（Ｒ）の側壁に吐水口（３）の吐水金具（3a）を広幅状
に取付けている。

かかる傾斜流水面（６）は、第１図に示すように、浴槽
本体（１）の幅と略同一に形成しており、その両側に、
同流水面（６）に沿ってガイド部（6b）を設けている。

かかる構造により、吐水金具（3a）からのお湯を傾斜流
水面（６）の上端部（6a）に流下させ、同傾斜流水面
（６）に沿って浴槽本体（１）内に流入し、お湯の水勢
を弱めて、その落下音を低減させることができる。

さらに、かかる浴槽（Ｃ）は、河川に設けられた堰の斜
面に沿って水の流れが輝いて流下するような景観を連想
させるものであり、吐水金具（3a）より多量のお湯を放
出し傾斜流水面（６）上に流下させれば、流層の厚い流
れを創り出し、逆に少量のお湯を放出すれば、流層の薄
い流れを創り出して自然の川の流れに近い景観を創り出
すことができる。

また、この実施例の浴槽（Ｃ）に傾斜流水面（６）は、
実施例にような角度、幅を何ら制限するものではなく、
流水傾斜面（６）の角度を小さくしてお湯の流下速度を
遅くしたり、逆に角度を大きく採り、お湯の流下速度を
早くすることも可能である。

さらに、第１図に示した浴槽（Ｃ）は、浴槽本体（１）
の側壁に浴湯噴出口（７）（７）を設け、しかも同噴出
口（７）（７）は、傾斜流水面（６）の下方に位置する
浴槽側壁に配設されており、浴槽噴出口（７）（７）に
は気泡発生装置（Ｍ）を連通連設しており、以下、その
構造を詳説する。

すなわち、気泡発生装置（Ｍ）は、循環ポンプ（８）
と、循環パイプ（９）と、空気取込パイプとより構成さ
れており、浴槽本体（１）に設けた浴湯吸込口（11）
と、循環パイプ（９）の吸引口とを浴湯吸込パイプ（9
a）によって接続し、同循環パイプ（９）の吐出口と、
同気泡発生浴槽本体（１）の浴湯噴出口（７）（７）と
を浴湯環流パイプ（9b）によって接続している。

本実施例では、浴槽本体（１）の傾斜流水面（６）によ
って、その下方に空間を形成しており、同空間に循環ポ
ンプ（８）を収納している。

また、浴湯噴出口（７）（７）の近傍には、空気取込パ
イプを取付けている。

そして、循環ポンプ（８）の作動により、循環パイプ
（９）を介して同浴湯を浴湯噴出口（７）（７）から噴
出する際に、同浴湯の流動により生じる負圧吸引作用に
よって空気取込パイプから強制的に空気を取り込み、取
り込んだ空気が浴湯内に混入されて気泡となる。

かかる構造により、浴槽本体に入浴した際に、気泡発生
装置（Ｍ）からの気泡混じりの浴湯を身体に当てて、同
気泡によって身体を刺激し、同身体のマッサージ等を行
うことができる。

また、本実施例において、気泡発生装置（Ｍ）の循環ポ
ンプ（８）と、吐水金具（3a）とを浴湯供給パイプ（1
2）によって接続し、同循環ポンプ（８）によって傾斜
流水面（６）に浴湯を流下させることができるように構
成しており、該流水面（６）の下方には、気泡を噴出す
るための浴湯噴出口（７）（７）が配設されている。

以上、本考案の実施例について説明したが、本考案の浴
槽を使用する場合は、吐水口（３）より傾斜流水面
（６）を介してお湯が浴槽本体（１）内へ流入させる。

そして、傾斜流水面（６）によってお湯を浴槽本体
（１）内に流すことにより、小さな滝や、清流の流れ又
は、堰を越して流れるような水流と流音を形成すること
ができる。

しかも、傾斜流水面（６）を介して間接的に浴槽本体
（１）内にお湯を流入させることにより、お湯の水勢を
弱めて、その落下音を低減させ、同流水面（６）によっ
ておの落下音を低減させて、入浴者が不快感を感じるこ
となく、快適に入浴することができる。更には、その下
方に気泡混合の浴湯噴出口（７）（７）が位置している
ために、同噴出口（７）（７）から噴出する気泡は、傾
斜流水面（６）から流下する浴湯によって下方に押付け
られて、浴槽本体（１）の内底部に一旦もぐり込み、次
いで、底面から上方に浮上って、あたかも下方からの噴
流気泡が入浴者の体全体を包むような泡風呂形態を現出
する。

また、浴槽本体（１）上に設けられた各種の傾斜流水面
（６）にお湯を流すことによって、吐水金具からの吐水
と傾斜流水面から浴槽内に落下する吐水で二重の滝のよ
うになり、自然の景観によってさわやかな気分を味うこ
とができ、しかも、傾斜流水面（６）からの流下を停止
すれば、浴湯噴出口（７）（７）からは気泡発生装置
（Ｍ）を介して気泡が噴出し、その刺激によって血行を
良好とし、健康の促進を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の浴槽構造を示す斜視図。（Ｃ）：浴槽（１）：浴槽本体（1a）：リム（３）：吐水口（3a）：吐水金具（６）：傾斜流水面（７）：浴湯噴出口（８）：循環ポンプ（9a）：浴湯吸込パイプ（11）：浴湯吸入口（12）：浴湯供給パイプ（Ｍ）：気泡発生装置（Ｒ）：浴室

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】浴槽本体（１）の一側のリム（1a）と浴室
（Ｒ）の側壁との間に傾斜流水面（６）を介設し、同傾
斜流水面（６）の上方中央部には、吐水口（３）となる
吐水金具（3a）を傾斜流水面（６）の幅員の略半分程の
吐水幅を有して配設し、更には、浴槽本体（１）の側壁
には浴湯吸込口（11）を設けると共に、傾斜流水面
（６）の下方に位置する浴槽本体（１）の側壁には、気
泡混合の浴湯噴出口（７）を設け、しかも、浴湯吸込口（11）には、気泡発生装置（Ｍ）の
循環ポンプ（８）に連通した浴湯吸込パイプ（9a）を連
通連設し、浴湯噴出口（７）には、気泡発生装置（Ｍ）の循環ポン
プ（８）の吐水側に連通した浴湯環流パイプ（12）を連
通連設し、傾斜流水面（６）上方の吐水口（３）には、
循環ポンプ（８）の吐水側に連通した浴湯供給パイプ
（12）を連通連設してなる浴槽。