JPH0430955Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は首を載せた仰臥状態で使用できる洗い
場装置に関するものである。

〔従来の技術及びその問題点〕

従来、洗い場は必要最低限度の広さを有する平
面状の洗い場と、その洗い場面の一隅部に開設さ
れた排水口と、水栓器具やシヤワー装置とを具備
した形状・構造のものであれば機能的に十分であ
り、満足して利用できるものとされている。これ
は浴槽で深い入浴感を満喫して日々の疲れや精神
的なストレス等を解消し、洗い場で洗体、洗髪す
るという我国の根強い生活慣習が大きな要因であ
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、洗い場を利用する場合にはどうして
も立つたまま或いは座つたままという姿勢を義務
づけられ、よりリラツクスして浴室を利用する趣
旨からして未だ利用者の身になつた構造に設計さ
れていない。

そこで、一般的に浴槽よりも広い洗い場を利用
して浴槽とは異なつた入浴を楽しむ事が企画化で
きる。

しかし、大人から子供まで万人が自然体で風邪
等ひかずにシヤワー浴を楽しむこと、シヤワー浴
以外に、広い洗い場を利用した独特な入浴感を満
喫できることの両点を達成する為には実体構成に
工夫を要する。

本考案は上記従来事情に鑑みなされたもので、
その目的とする処は仰臥した自然体で大人から子
供まで万人が風邪等ひかずにシヤワー浴が楽しめ
且つせせらぎの中で入浴する疑似自然浴を洗い場
で楽しめる斬新な洗い場装置を提供することにあ
る。

〔問題点を解決する為の手段〕

上記問題点を解決する為に講じた技術的手段
は、利用者が首を載せて仰臥できる程度の深さを
有する洗い場を形成し、該洗い場の側壁部に噴出
方向及び噴出角度を任意に調節可能なシヤワー水
噴出部を多数適宜間隔をおいて配設し且つ仰臥姿
勢の背凭れ壁部となる上記側壁部部分に洗い場の
排水勾配で仰臥姿勢の利用者に沿つて流下する自
然浴用流水吐水部を設けてなり、該シヤワー水噴
出部及び自然浴用流水吐水部に給水装置を連絡し
たことを要旨とする。

〔作用〕

上記技術的手段によれば、首を載せた自然体で
ある仰臥姿勢の使用者に向けて側壁部のシヤワー
水噴出部個々からアーチ状のシヤワー水を噴出す
る。シヤワー水噴出部は噴出方向及び噴出角度が
任意に調節可能であることから、大人から子供ま
で身長の関係で噴出到達点に相違があり身体にム
ラなくシヤワー水を噴出したい場合やシヤワー水
を身体の部位に集中吐水すたい場合等に対応して
噴出方向及びその角度を自由に変更できる。ま
た、自然浴用流水吐水部からあたかもせせらぎの
ような流水が仰臥姿勢の背中からボデイー、脚に
沿つて排水口へと流下し、疑似自然浴感を利用者
に受感させる。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように構成した洗い場装置であ
るから、背丈に大きなひらきがある大人から子供
まで、万人仰臥姿勢である自然体のままで風邪等
をひかせることなく沐浴と同じように長時間のシ
ヤワー浴を満喫でき且つ洗髪等多量のシヤワー水
（洗浄水）が必要となる場合でも所望部位にシヤ
ワー水を集中吐水でき、洗体・洗髪時の洗浄水不
足等の不便も一切惹起させない。

またシヤワー浴以外に森林浴と呼称されてお
り、せせらぎの中で入浴する一風変つた疑似自然
浴を家庭内等で楽しむことができる。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

浴槽Ｃは槽部c₁の上縁に上縁面c₂を連設した洋
風或は和風浴槽と言われる態様のもので、この浴
槽Ｃに隣接して洗い場Ａが一体或は一体的に設け
てある。

洗い場Ａは浴槽Ｃの上縁面c₂と同面状の上縁面
a₁で囲まれた一定範囲に利用者が仰臥できる程度
の槽部a₂を凹設形成し、その槽部a₂の短辺側上縁
面a₁に首載せ部a₃を膨出形成し、底面a₄に排水口
a₅を開口してなり、仰臥した自然体の利用者Ｄの
側方に対峙する側壁部a₆には給水装置Ｂに連絡す
るシヤワー水噴出部b₁が設けられている。

尚、洗い場Ａの槽部a₂の深さは20〜30cm程度で
ある。

シヤワー水噴出部b₁は第４図に示すように一端
に上記洗い場Ａの側壁部a₆内面に係止する係止鍔
部１１を備え且つ内外面に内螺子２１、外螺子３
１を有する内部中空な取付金具１と、その取付金
具１の外螺子３１に螺合せしめ前記係止鍔部１１
と協働して取付金具１を洗い場Ａの側壁部a₆に取
付ける挟持用金具２と、取付金具１の他端と給水
装置Ｂの給水管b₂とを接続するナツト３と、取付
金具１内の流路４１に回動可能に支持されその流
路４１との連通路１４とその連通路１４に通ずる
噴出孔２４とを開穿した球形噴出体４と、から構
成してあり、取付金具１内の内螺子２１に螺合し
中央部に流水路５ａを有する受座５と、その球形
噴出体４の表側に当接して前記係止鍔部１１の背
後に嵌着してあるパツキン材２５との摩擦抵抗力
に抗して球形出体４を回動させることによつてあ
らゆる方向に噴出孔２４を向けることができるよ
うにしてなり、仰臥した自然体の利用者Ｄの側方
に対峙する側壁部a₆等の所望箇所に適宜間隔をお
いて複数個設けられている。

給水装置Ｂは、第４図に示すように一端を前記
噴出部b₁に接続する給水管b₂の他端を給湯機b₃に
連絡すると共に、その給水管b₂の中途部に上流側
から電磁弁b₄、減圧弁b₅、止水栓b₆を装備し、そ
の電磁弁b₄、減圧弁b₅及び給湯機b₃に、操作パネ
ルb₇の操作に従い温度調整、湯量調整及びシヤワ
ー水の吐水、停止を制御するコントローラーb₈を
電気的に接続した今日、周知の自動給湯式のもの
である。

而して、洗い場Ａの首載せ部a₃に首を載せた状
態で仰臥した利用者Ｄが操作パネルb₇をタツチ操
作することによつてシヤワー水が側壁部a₆からア
ーチ状に降り注ぎ、洗体・洗髪が可能になる。

また、側壁部a₆部分において首載せ部a₃に連設
する背凭れ壁部分から流水し排水口a₅から排水さ
れる自然浴用流水吐水部２６を備えている。

この自然浴用流水吐水部２６は、自然浴如き疑
似入浴を満喫できるようにする為のもので、第５
図に示すように背凭れ壁となる側壁部a₆に凹部６
を凹設し、その凹部６の立壁６′に給水管e₁を接
続すると共に、側壁部a₆との間に流水流路e₂を残
してその給水管e₁を覆うように凹部６内にカバー
体e₃を嵌合固定して構成され、その給水管e₁の中
途部に電磁弁e₄、減圧弁e₅を装備し、その電磁弁
e₄、減圧弁e₅を前記コントローラb₈に電気的に連
係して操作パネルb₇のタツチ操作によつて温風調
整、湯量調整及び流水の吐水、停止を制御できる
ようにした前記記載の給水装置Ｂと同様な給水装
置B′に連絡してある。

そしてこの自然浴用流水吐水部２６から温湯が
仰臥状態である自然体の利用者の背中部分からあ
たかもせせらぎの如く流出し、背中、ボデイー、
脚に沿つて洗い場Ａの排水勾配で排水口a₅から排
水され、家庭にいながら森林浴に疑似した入浴が
可能となる。

尚、本実施例においては浴槽Ｃに自動給湯装置
Ｆ、周知の気泡噴流装置Ｇ及びエアーブロー装置
Ｈを備えている。

自動給湯Ｆは浴槽Ｃ上縁面c₂から槽部c₁に突出
する吐水口b₁と、給湯機b₃とを連絡する給水管b₂
の中途部に上流側から配設した電磁弁b₃、減圧弁
b₄をコントローラ一部b₈に電気的に連係して操作
パネルb₇のタツチ操作で温風調整、湯量調整及び
給湯の開始及び停止を自動制御するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案洗い場装置の実施例を示し、第１
図は平面図、第２図は２−２断面図、第４図は３
−３断面図、第４図は４−４拡大断面図、第５図
は５−５拡大断面図、第６図は給水系統を示す平
面図である。 尚図中、Ｃ……浴槽、Ａ……洗い場、b₁……シ
ヤワー水噴出部、Ｂ，B′……給水装置、２６…
…自然浴用流水吐水部、a₆……側壁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 利用者が首を載せて仰臥できる程度の深さを有
   する洗い場を形成し、該洗い場の側壁部に噴出方
   向及び噴出角度を任意に調節可能なシヤワー水噴
   出部を多数適宜間隔をおいて配設し且つ仰臥姿勢
   の背凭れ壁部となる上記側壁部部分に洗い場の排
   水勾配で仰臥姿勢の利用者に沿つて流下する自然
   浴用流水吐水部を設けてなり、該シヤワー水噴出
   部及び自然浴用流水吐水部に給水装置を連絡した
   ことを特徴とする洗い場装置。