JPH07116263B2 - フェノール系交互共重合体の製法 - Google Patents
フェノール系交互共重合体の製法Info
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- JPH07116263B2 JPH07116263B2 JP62139916A JP13991687A JPH07116263B2 JP H07116263 B2 JPH07116263 B2 JP H07116263B2 JP 62139916 A JP62139916 A JP 62139916A JP 13991687 A JP13991687 A JP 13991687A JP H07116263 B2 JPH07116263 B2 JP H07116263B2
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- alternating copolymer
- phenolic
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F212/00—Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
- C08F212/02—Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
- C08F212/04—Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring
- C08F212/14—Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring substituted by heteroatoms or groups containing heteroatoms
- C08F212/22—Oxygen
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- Emergency Medicine (AREA)
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- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成樹脂の改質剤や塗料などに用いることの出
来るフェノール系交互共重合体の製法に関する。
来るフェノール系交互共重合体の製法に関する。
一般に重合反応性に乏しいα−アルケニルフエノール類
を他のモノマーと反応させて有用な共重合体を製造する
技術は知られている。例えば特開昭48−22187号公報に
はビニルフエノール類と無水マレイン酸とをラジカル開
始剤の存在下または不存在下に共重合させて水溶性高分
子としてあるいはイオン交換樹脂としてさらには自己熱
硬化性樹脂等として用いうる共重合体を製造する方法が
開示されている。また特開昭52−6790号公報には、同様
の反応を所定の双極子能率を有する溶媒中で行う方法が
提案されている。これらの方法によつて得られる共重合
体は水酸基と共に酸無水基を有するため有利な点をもつ
にもかかわらず、耐熱性に乏しいという欠点を有してい
た。また後者の特許公報にも記載されているようにこれ
らの製造方法における重合速度は遅く、能率良く進行さ
せるためには特殊な溶媒を用いることが必要であつた。
を他のモノマーと反応させて有用な共重合体を製造する
技術は知られている。例えば特開昭48−22187号公報に
はビニルフエノール類と無水マレイン酸とをラジカル開
始剤の存在下または不存在下に共重合させて水溶性高分
子としてあるいはイオン交換樹脂としてさらには自己熱
硬化性樹脂等として用いうる共重合体を製造する方法が
開示されている。また特開昭52−6790号公報には、同様
の反応を所定の双極子能率を有する溶媒中で行う方法が
提案されている。これらの方法によつて得られる共重合
体は水酸基と共に酸無水基を有するため有利な点をもつ
にもかかわらず、耐熱性に乏しいという欠点を有してい
た。また後者の特許公報にも記載されているようにこれ
らの製造方法における重合速度は遅く、能率良く進行さ
せるためには特殊な溶媒を用いることが必要であつた。
本発明者は先行技術の上述の欠点に注目しつつ検討した
結果、特定のビニルフェノール誘導体とマレイミド誘導
体から得られる共重合体を加水分解して得られる特定の
フェノール系交互共重合体が優れた耐熱性を有し、有用
な物質であり、かつこの方法を採用することにより特殊
な反応条件を用いることなく容易かつ比較的迅速に該共
重合体を得ることが出来ることを見い出し本発明を完成
させることができた。
結果、特定のビニルフェノール誘導体とマレイミド誘導
体から得られる共重合体を加水分解して得られる特定の
フェノール系交互共重合体が優れた耐熱性を有し、有用
な物質であり、かつこの方法を採用することにより特殊
な反応条件を用いることなく容易かつ比較的迅速に該共
重合体を得ることが出来ることを見い出し本発明を完成
させることができた。
[発明の概要] すなわち本発明は、 一般式(II) [式中、R1,R2およびR3はそれぞれ水素又はアルキル基
であり、R5は低級アシル基であり、mは1ないし3の整
数である。]で表わされるビニルフェノール誘導体と一
般式(III) [式中、R4はアルキル基で置換されていてもよいフェニ
ル基である。]で表わされるマレイミド誘導体とを反応
して得られる共重合体を加水分解することを特徴とする
一般式(I) [式中、R1,R2,R3,R4およびmは前記と同じである。]
で表わされる繰り返し単位から実質的に成り、重量平均
分子量が10,000ないし500,000の範囲にあるフェノール
系交互共重合体の製法の発明である。
であり、R5は低級アシル基であり、mは1ないし3の整
数である。]で表わされるビニルフェノール誘導体と一
般式(III) [式中、R4はアルキル基で置換されていてもよいフェニ
ル基である。]で表わされるマレイミド誘導体とを反応
して得られる共重合体を加水分解することを特徴とする
一般式(I) [式中、R1,R2,R3,R4およびmは前記と同じである。]
で表わされる繰り返し単位から実質的に成り、重量平均
分子量が10,000ないし500,000の範囲にあるフェノール
系交互共重合体の製法の発明である。
本発明に用いるビニルフエノール誘導体は一般式(II)
で表わされるものであり、R1、R2およびR3が表すアルキ
ル基としては通常炭素数6以下、好ましくはR4で例示す
る如き4以下の低級のものである。R1、R2およびR3の特
に好ましいものとしてはR1は水素またはメチル基であ
り、かつ、R2、R3は水素である。R5の低級アシル基とし
てはホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリ
ル基などを例示することができ、中でもアセチル基であ
るものが好ましい。またmは好ましくは1である。
で表わされるものであり、R1、R2およびR3が表すアルキ
ル基としては通常炭素数6以下、好ましくはR4で例示す
る如き4以下の低級のものである。R1、R2およびR3の特
に好ましいものとしてはR1は水素またはメチル基であ
り、かつ、R2、R3は水素である。R5の低級アシル基とし
てはホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリ
ル基などを例示することができ、中でもアセチル基であ
るものが好ましい。またmは好ましくは1である。
本発明に用いることの好ましいビニルフエノール誘導体
としては、ヒドロキシスチレン、イソプロペニルフエノ
ール、2−ヒドロキシフエニル−1−ブテン、2−ヒド
ロキシフエニル−1−ペンテン、プロペニルフエノー
ル、ブテニルフエノール、イソブテニルフエノール、ビ
ニルカテコール、イソプロペニルカテコールなどを例示
でき、中でもヒドロキシスチレン、イソプロペニルフエ
ノールがとくに好ましい。これらは二種以上を混合して
用いてもよい。
としては、ヒドロキシスチレン、イソプロペニルフエノ
ール、2−ヒドロキシフエニル−1−ブテン、2−ヒド
ロキシフエニル−1−ペンテン、プロペニルフエノー
ル、ブテニルフエノール、イソブテニルフエノール、ビ
ニルカテコール、イソプロペニルカテコールなどを例示
でき、中でもヒドロキシスチレン、イソプロペニルフエ
ノールがとくに好ましい。これらは二種以上を混合して
用いてもよい。
本発明に用いるマレイミド誘導体は一般式(III)で表
わされるものであり、式中のアルキル基で置換されてい
てもよいフエニル基R4のアルキル基としてはメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基など
の炭素数4以下の直鎖状若しくは分枝状の低級アルキル
基を好適な例示とできる。
わされるものであり、式中のアルキル基で置換されてい
てもよいフエニル基R4のアルキル基としてはメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基など
の炭素数4以下の直鎖状若しくは分枝状の低級アルキル
基を好適な例示とできる。
好適なマレイミド誘導体としては、N−フエニルマレイ
ミド、N−トリルマレイミド、N−エチルフエニルマレ
イミド、N−t−ブチルフエニルマレイミドなどを例示
でき、とくにはN−フエニルマレイミドが好ましい。こ
れらは二種以上混合して用いてもよい。
ミド、N−トリルマレイミド、N−エチルフエニルマレ
イミド、N−t−ブチルフエニルマレイミドなどを例示
でき、とくにはN−フエニルマレイミドが好ましい。こ
れらは二種以上混合して用いてもよい。
ビニルフエノール誘導体(II)とマレイミド誘導体(II
I)の反応においては、とくに反応触媒や反応溶媒を用
いる必要はなく、両者を撹拌下に加熱すれば、反応は容
易に進行する。しかし、前項特開昭52−6790号で例示さ
れているようなラジカル開始剤を使用しても構わない。
また反応溶媒を使用してもよく、例えばアセトン、ジエ
チルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等のケトン類、メタノール、エタノール、イソプロ
パノールの如きアルコール類、トルエン、キシレン、ベ
ンゼンの如き芳香族炭化水素類、また、塩化メチレン、
塩化エチレンの如きハロゲン化炭化水素類を例示でき
る。また生成するポリマーが該溶媒に不溶のため、反応
とともにポリマーが析出してくるようなヘキサン、ヘプ
タン、デカンの如き炭化水素類も溶媒ととして用いるこ
とができる。また原料のビニルフエノール誘導中に含ま
れる反応に不活性な不純物ないし溶媒、例えばアセトキ
シフエノール、プロピルフエノールアセテート、イソプ
ロピルフエノールアセテート、エチルフエノールアセテ
ートなどのエステル類が含まれていてもよい。これらの
溶媒は混合してもよく、全反応系あたり80wt%程度まで
含まれていてもよい。原料モノマーであるビニルフエノ
ール系誘導体(II)とマレイミド誘導体(III)の使用
モル比(II)/(III)はとくに好ましくは1である
が、通常9ないし0.1、好ましくは1.5ないし0.6の範囲
である。
I)の反応においては、とくに反応触媒や反応溶媒を用
いる必要はなく、両者を撹拌下に加熱すれば、反応は容
易に進行する。しかし、前項特開昭52−6790号で例示さ
れているようなラジカル開始剤を使用しても構わない。
また反応溶媒を使用してもよく、例えばアセトン、ジエ
チルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等のケトン類、メタノール、エタノール、イソプロ
パノールの如きアルコール類、トルエン、キシレン、ベ
ンゼンの如き芳香族炭化水素類、また、塩化メチレン、
塩化エチレンの如きハロゲン化炭化水素類を例示でき
る。また生成するポリマーが該溶媒に不溶のため、反応
とともにポリマーが析出してくるようなヘキサン、ヘプ
タン、デカンの如き炭化水素類も溶媒ととして用いるこ
とができる。また原料のビニルフエノール誘導中に含ま
れる反応に不活性な不純物ないし溶媒、例えばアセトキ
シフエノール、プロピルフエノールアセテート、イソプ
ロピルフエノールアセテート、エチルフエノールアセテ
ートなどのエステル類が含まれていてもよい。これらの
溶媒は混合してもよく、全反応系あたり80wt%程度まで
含まれていてもよい。原料モノマーであるビニルフエノ
ール系誘導体(II)とマレイミド誘導体(III)の使用
モル比(II)/(III)はとくに好ましくは1である
が、通常9ないし0.1、好ましくは1.5ないし0.6の範囲
である。
反応温度は通常30℃ないし300℃、好ましくは90℃ない
し200℃で反応を行う。反応時間は長いほど転化率は良
好となる。反応は通常撹拌機の付いた反応容器中で行
い、無溶媒の場合、内容物は次第に増粘し、遂には固化
するが、次の工程を考えあわせると溶媒を用いた方が有
利である。前記の如き溶媒を使用する場合は反応溶液の
粘度は低く、容易に析出処理等でポリマーを精製でき
る。
し200℃で反応を行う。反応時間は長いほど転化率は良
好となる。反応は通常撹拌機の付いた反応容器中で行
い、無溶媒の場合、内容物は次第に増粘し、遂には固化
するが、次の工程を考えあわせると溶媒を用いた方が有
利である。前記の如き溶媒を使用する場合は反応溶液の
粘度は低く、容易に析出処理等でポリマーを精製でき
る。
反応生成物はこの段階で常法に従い分離精製してもよ
い。
い。
前段で得られた共重合体を加水分解することにより、目
的共重合体(I)を得る。
的共重合体(I)を得る。
この反応に用いることのできる溶媒は、前段で得られた
共重合体を溶かすものであれば何でもよく、例えばアセ
トン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、エチルセロソルプ
の如きアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンの
如き芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンの如きエーテル類が例示できる。
中でもアセトン、メタノール、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、エチルセロソルブ等水を良く溶かしこむ溶媒
が特に好ましい。これらの溶媒は混合して用いてもよ
い。共重合体濃度としては通常0.1wt%ないし50wt%で
あり、溶液の粘度にもよるが、好ましくは1wt%ないし3
0wt%の範囲である。
共重合体を溶かすものであれば何でもよく、例えばアセ
トン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、エチルセロソルプ
の如きアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンの
如き芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンの如きエーテル類が例示できる。
中でもアセトン、メタノール、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、エチルセロソルブ等水を良く溶かしこむ溶媒
が特に好ましい。これらの溶媒は混合して用いてもよ
い。共重合体濃度としては通常0.1wt%ないし50wt%で
あり、溶液の粘度にもよるが、好ましくは1wt%ないし3
0wt%の範囲である。
加水分解反応は酸またはアルカリを触媒として行う。こ
こで用いられる触媒としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸
の如き無機酸の水溶液、p−トルエンスルホン酸、トリ
フルオロ酢酸、メタンスルホン酸の如き有機酸の水溶
液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの如きアルカリ
金属水酸化物の水溶液等が挙げられる。これらの触媒は
混合して用いてもよい。
こで用いられる触媒としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸
の如き無機酸の水溶液、p−トルエンスルホン酸、トリ
フルオロ酢酸、メタンスルホン酸の如き有機酸の水溶
液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの如きアルカリ
金属水酸化物の水溶液等が挙げられる。これらの触媒は
混合して用いてもよい。
この触媒水溶液を共重合体に対し、50wt%以上、好まし
くは1000wt%以上加え、加熱することにより、反応を進
行する。反応温度は通常30℃〜300℃、好ましくは50℃
〜200℃である。反応後酸性の触媒を用いた場合にはそ
のまま油水分離を行い、油相をヘキサン等貧溶媒中に滴
下することで、ポリマーを析出回収することができる。
アルカリ性触媒を用いた場合には、触媒と当量以上の酸
を加え、反応液を一旦酸性とし、そののち油水分離して
油相より目的共重合体を回収することができる。この様
にして得られた共重合体は通常白色粉末状で、その赤外
吸収スペクトルよりマレイミド環が保持された状態であ
ることがわかる。つまりアセチル基のカルボニル結合に
起因する1770cm-1の特性吸収帯は加水分解前後で消失す
るのに対し、マレイミド環のカルボニル結合に起因する
1710cm-1の特性吸収帯は加水分解前後で保持されてい
る。
くは1000wt%以上加え、加熱することにより、反応を進
行する。反応温度は通常30℃〜300℃、好ましくは50℃
〜200℃である。反応後酸性の触媒を用いた場合にはそ
のまま油水分離を行い、油相をヘキサン等貧溶媒中に滴
下することで、ポリマーを析出回収することができる。
アルカリ性触媒を用いた場合には、触媒と当量以上の酸
を加え、反応液を一旦酸性とし、そののち油水分離して
油相より目的共重合体を回収することができる。この様
にして得られた共重合体は通常白色粉末状で、その赤外
吸収スペクトルよりマレイミド環が保持された状態であ
ることがわかる。つまりアセチル基のカルボニル結合に
起因する1770cm-1の特性吸収帯は加水分解前後で消失す
るのに対し、マレイミド環のカルボニル結合に起因する
1710cm-1の特性吸収帯は加水分解前後で保持されてい
る。
前記の方法で得られる本発明のフエノール系交互共重合
体(I)は文字通り実質的に前記モノマー単位(II)、
(III)に由来する構造が交互に連結した線状共重合体
であり、分子量は反応条件により左右されるが、重量平
均分子量(w)が10,000ないし500,000の範囲にある
ものであり、好ましくは30,000ないし300,000の範囲で
あり、数平均分子量との比w/nは通常1.5ないし3.5
の範囲である。該共重合体は柳本製作所製ミクロ融点測
定器を用いて目視により通常200℃以上の融点を有す
る。
体(I)は文字通り実質的に前記モノマー単位(II)、
(III)に由来する構造が交互に連結した線状共重合体
であり、分子量は反応条件により左右されるが、重量平
均分子量(w)が10,000ないし500,000の範囲にある
ものであり、好ましくは30,000ないし300,000の範囲で
あり、数平均分子量との比w/nは通常1.5ないし3.5
の範囲である。該共重合体は柳本製作所製ミクロ融点測
定器を用いて目視により通常200℃以上の融点を有す
る。
本発明で提供される新規フエノール系交互共重合体は分
子内にフエノール性の水酸基を有し、かつ耐熱性に良好
ならしめるマレイミド残基を有するので、種々の用途に
使用しうる。例えば耐熱性を有する樹脂改質剤としてポ
リスチレン、ABS、AS、ポリカーボネート、ポリフエニ
レンオキサイド、ポリフエニレンサルフアイド、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートな
どの芳香族系ポリマーに用いられる。そのほか塗料、接
着剤、ゴム用老化防止剤、汚水処理剤、イオン交換樹
脂、成形用樹脂などとしても有用である。
子内にフエノール性の水酸基を有し、かつ耐熱性に良好
ならしめるマレイミド残基を有するので、種々の用途に
使用しうる。例えば耐熱性を有する樹脂改質剤としてポ
リスチレン、ABS、AS、ポリカーボネート、ポリフエニ
レンオキサイド、ポリフエニレンサルフアイド、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートな
どの芳香族系ポリマーに用いられる。そのほか塗料、接
着剤、ゴム用老化防止剤、汚水処理剤、イオン交換樹
脂、成形用樹脂などとしても有用である。
以下、実施例によつて本願発明を具体的に説明する。
実施例 1 100mlのガラス製フラスコに(メタ)イソプロペニルフ
エノールアセテート5.29g(合成品、純度99%)とN−
フエニルマレイミド5.20g(和光純薬工業(株)試
薬)、メチルイソブチルケトン50gを加え、窒素シール
したのち100℃に加熱した。N−フエニルマレイミドが
溶解したのち系に撹拌し、均一な溶液とし、3.5時間反
応を行つた。
エノールアセテート5.29g(合成品、純度99%)とN−
フエニルマレイミド5.20g(和光純薬工業(株)試
薬)、メチルイソブチルケトン50gを加え、窒素シール
したのち100℃に加熱した。N−フエニルマレイミドが
溶解したのち系に撹拌し、均一な溶液とし、3.5時間反
応を行つた。
反応終了後、反応溶液を冷却し、激しく撹拌しているト
ルエン中に滴下することにより、ポリマーを析出させ
た。得られたポリマーは室温にて減圧乾燥を行つた。収
量は3.29gであり、ゲルパーミエイシヨンクロマトグラ
フイー(GPC)による数平均分子量は61,400、重量平均
分子量は106,500(いずれもポリスチレン換算。以下、
同様。)であつた。柳本製作所製ミクロ融点測定器を用
い(以下同様)、目視による融点は300℃以上であつ
た。
ルエン中に滴下することにより、ポリマーを析出させ
た。得られたポリマーは室温にて減圧乾燥を行つた。収
量は3.29gであり、ゲルパーミエイシヨンクロマトグラ
フイー(GPC)による数平均分子量は61,400、重量平均
分子量は106,500(いずれもポリスチレン換算。以下、
同様。)であつた。柳本製作所製ミクロ融点測定器を用
い(以下同様)、目視による融点は300℃以上であつ
た。
上記の用にして得られた共重合体0.5gにテトラヒドロフ
ラン20ml、アセトン20mlを加え加熱溶解したのち、2規
定の水酸化ナトリウム水溶液を5ml加え、5時間還流条
件下に加熱した。反応終了後2規定の硫酸10mlを加え、
系を酸性とした。そののちメチルイソブチルケトン100m
lを加え、有機層を2回水洗した。
ラン20ml、アセトン20mlを加え加熱溶解したのち、2規
定の水酸化ナトリウム水溶液を5ml加え、5時間還流条
件下に加熱した。反応終了後2規定の硫酸10mlを加え、
系を酸性とした。そののちメチルイソブチルケトン100m
lを加え、有機層を2回水洗した。
有機層にヘキサン中に滴下することで白色粉末状ポリマ
ーを得た。このものの重量平均分子量は85,200、数平均
分子量は50,100であつた。このポリマーは加水分解前後
の吸収スペクトルよりアセチル基のカルボニル基の振動
吸収帯1770cm-1は消失しているが、マレイミド環のカル
ボニル基の振動吸収帯1710cm-1は保持されていることに
より、マレイミド環を残して、アセチル基のみ100%加
水分解されていることが明らかとなつた。
ーを得た。このものの重量平均分子量は85,200、数平均
分子量は50,100であつた。このポリマーは加水分解前後
の吸収スペクトルよりアセチル基のカルボニル基の振動
吸収帯1770cm-1は消失しているが、マレイミド環のカル
ボニル基の振動吸収帯1710cm-1は保持されていることに
より、マレイミド環を残して、アセチル基のみ100%加
水分解されていることが明らかとなつた。
実施例 2 68%のm−イソプロピルフエノールアセテートを含む、
m−イソプロペニルフエノールアセテート留分68.45g
(m−イソプロピルフエノールの含量0.124モル)とN
−フエニルマレイミド25.0g(0.144モル)をメチルイソ
ブチルケトン200mlに溶かし、120℃で3時間撹拌した。
m−イソプロペニルフエノールアセテート留分68.45g
(m−イソプロピルフエノールの含量0.124モル)とN
−フエニルマレイミド25.0g(0.144モル)をメチルイソ
ブチルケトン200mlに溶かし、120℃で3時間撹拌した。
系は徐々に増粘したが固化することはなかつた。反応後
冷却しアセトンを加え、粘度を下げたのち、トルエン−
ヘキサン混合溶媒中に滴下して、析出させた。析出した
ポリマーを濾過後一晩室温にて減圧乾燥を行つた。収量
は32gでこのもののGPCによる重量平均分子量は68900、
数平均分子量は31800であった。
冷却しアセトンを加え、粘度を下げたのち、トルエン−
ヘキサン混合溶媒中に滴下して、析出させた。析出した
ポリマーを濾過後一晩室温にて減圧乾燥を行つた。収量
は32gでこのもののGPCによる重量平均分子量は68900、
数平均分子量は31800であった。
上記の様にして得られたポリマー25gをテトラヒドロフ
ラン250mlに溶かし、これに2規定の水酸化カリウム水
溶液36mlを加え、還流条件下に8時間加熱した。
ラン250mlに溶かし、これに2規定の水酸化カリウム水
溶液36mlを加え、還流条件下に8時間加熱した。
反応終了後2規定硫酸100ml、メチルイソブチルケトン2
00mlを加え、油相は3回水洗ののちヘキサン中に滴下し
て白色粉末状ポリマーを析出させた。一晩減圧乾燥した
のち、収量は23gであり、重量平均分子量は69000、数平
均分子量は31500であつた。このポリマーは目視により3
00℃以上の融点を持ち、赤外線スペクトルより1770cm-1
のアセチルC=0の振動吸収が消失し、1710cm-1のマレ
イミドC=0の振動吸収は残つていることにより、アセ
チル基のみ100%加水分解されていることが明らかとな
つた。
00mlを加え、油相は3回水洗ののちヘキサン中に滴下し
て白色粉末状ポリマーを析出させた。一晩減圧乾燥した
のち、収量は23gであり、重量平均分子量は69000、数平
均分子量は31500であつた。このポリマーは目視により3
00℃以上の融点を持ち、赤外線スペクトルより1770cm-1
のアセチルC=0の振動吸収が消失し、1710cm-1のマレ
イミドC=0の振動吸収は残つていることにより、アセ
チル基のみ100%加水分解されていることが明らかとな
つた。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(II) [式中、R1,R2およびR3はそれぞれ水素又はアルキル基
であり、R5は低級アシル基であり、mは1ないし3の整
数である。]で表わされるビニルフェノール誘導体と一
般式(III) [式中、R4はアルキル基で置換されていてもよいフェニ
ル基である。]で表わされるマレイミド誘導体とを反応
して得られる共重合体を加水分解することを特徴とする
一般式(I) [式中、R1,R2,R3,R4およびmは前記と同じである。]
で表わされる繰り返し単位から実質的に成り、重量平均
分子量が10,000ないし500,000の範囲にあるフェノール
系交互共重合体の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62139916A JPH07116263B2 (ja) | 1987-06-05 | 1987-06-05 | フェノール系交互共重合体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62139916A JPH07116263B2 (ja) | 1987-06-05 | 1987-06-05 | フェノール系交互共重合体の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63305112A JPS63305112A (ja) | 1988-12-13 |
JPH07116263B2 true JPH07116263B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=15256633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62139916A Expired - Lifetime JPH07116263B2 (ja) | 1987-06-05 | 1987-06-05 | フェノール系交互共重合体の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07116263B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0331378A (ja) * | 1989-06-28 | 1991-02-12 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | 塗料組成物 |
KR100492796B1 (ko) * | 1999-07-30 | 2005-06-07 | 주식회사 하이닉스반도체 | 초미세 패턴의 형성 공정에서 사용되는 반사방지용 수지 |
KR100557606B1 (ko) * | 1999-08-31 | 2006-03-10 | 주식회사 하이닉스반도체 | 유기 난반사 방지용 중합체 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61218607A (ja) * | 1985-03-23 | 1986-09-29 | Maruzen Sekiyu Kagaku Kk | ヒドロキシスチレン類とマレイミド類との交互共重合体とその製造法 |
JPS61271312A (ja) * | 1985-05-25 | 1986-12-01 | Cosmo Co Ltd | ヒドロキシスチレン類とマレイミド類との共重合体の製造法 |
-
1987
- 1987-06-05 JP JP62139916A patent/JPH07116263B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63305112A (ja) | 1988-12-13 |
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