JPH0711604Y2 - 抗菌・消臭作用を有する靴の中敷及び靴内消臭テープ - Google Patents

抗菌・消臭作用を有する靴の中敷及び靴内消臭テープ

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JPH0711604Y2
JPH0711604Y2 JP1989043773U JP4377389U JPH0711604Y2 JP H0711604 Y2 JPH0711604 Y2 JP H0711604Y2 JP 1989043773 U JP1989043773 U JP 1989043773U JP 4377389 U JP4377389 U JP 4377389U JP H0711604 Y2 JPH0711604 Y2 JP H0711604Y2
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JP
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antibacterial
ester
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JP1989043773U
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千明 大浜
啓介 加藤
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株式会社ミドリ十字
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、抗菌・消臭作用を有する靴の中敷及び靴内消
臭テープに関するものである。
(従来技術及びその問題点) 従来、靴の中敷については各種のものが知られている。
例えば、活性炭等の吸着剤を含有させて靴内の悪臭を吸
着除去するように工夫されたもの等が知られている。し
かしながら、このような従来品は、靴内ですでに生じた
悪臭を吸着するだけのものであることから、その効果に
おいて未だ満足し得るものではない。
一方、足臭は、汗に含まれている脂質がバクテリアで分
解されることによって発生することが知られている。従
って、靴内の消臭を行うには、脂質を分解するバクテリ
アを殺菌するか又はその増殖を防止することが有効であ
る。
(考案の課題) 本考案は、靴内を有効に消臭し得る新しい手段を提供す
ることをその課題とする。
(課題を解決するための手段) 本考案者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、意外にも、イソチオシアン酸エステルが脂質を分
解するバクテリアに対してすぐれた抗菌作用を有し、こ
れを靴内に存在させることにより、靴内の消臭を容易に
達成し得ることを見出し、本考案を完成するに至った。
即ち、本考案によれば、靴の中敷の少なくとも一部に、
イソチオシアン酸エステル発生剤を含有させたものから
なり、該イソチオシアン酸エステル発生剤は、イソチオ
シアン酸エステル沸点180℃以上の油性液体に0.01〜20
重量%の濃度で溶解させた溶液を含むことを特徴とする
抗菌・消臭作用を有する靴の中敷が提供される。
また、本考案によれば、粘着剤層を有する支持体テープ
に、イソチオシアン酸エステル発生剤を支持固定化させ
たものからなり、該イソチオシアン酸エステル発生剤
は、イソチオシアン酸エステルを沸点180℃以上の油性
液体に0.01〜20重量%の濃度で溶解させた溶液を含むこ
とを特徴とする抗菌・消臭作用を有する靴内消臭テー
プ。が提供される。
本考案におけるイソチオシアン酸エステルとしては、イ
ソチオシアン酸の各種エステルが用いられるが、好まし
くは、イソチオシアン酸アリルエステル(CH2=CHCH2NC
S)や、イソチオシアン酸アルキルエステル(RNCS、R:
アルキル基)が用いられる。本発明においては、カラシ
油をそのまま用いることができる。
わさびは、従来から抗菌作用や、防カビ作用、腐敗防止
作用を有することは経験上知られている。しかし、わさ
びの主成分であるイソチオシアン酸エステルを有効成分
として含む抗菌剤や、消臭剤ないし防臭剤等の産業的薬
剤は知られていない。
本考案で用いるイソチオシアン酸エステル発生剤(以
下、単に発生剤とも言う)とは、イソチオシアン酸エス
テルの蒸気を長時間にわたって徐々に発生し得るものを
意味するものである。このようなものとしては、例え
ば、以下のものを示すことができる。
(1)イソチオシアン酸エステルの溶液を多孔性物質に
含浸保持させたもの イソチオシアン酸エステルを溶液として多孔性物質に含
浸保持させることにより、発生剤を得ることができる。
多孔性物質としては、吸着剤や充填材等として一般に使
用されているものを用いることができる。このようなも
のとしては、ケイソウ土、黄土、粘土、タルク、ゼオラ
イト、アタパルジャイト、セピオライト等の粘土又は粘
土鉱物の他、活性炭、シリカ、アルミナ、マグネシア、
シリカアルミナ、シリカマグネシア、合成アルミノシリ
ケート等が挙げられる。多孔性物質に対してイソチオシ
アン酸エステルを含浸保持させるには、イソチオシアン
酸エステルを溶液状で多孔性物質に添加混合する方法
や、スプレーする方法、イソチオシアン酸エステルの溶
液中に多孔性物質を浸漬する方法等がある。
また、イソチオシアン酸エステルの溶液を含浸保持させ
た多孔性物質は、これを慣用の成形法により成形し、タ
ブレット状、薄板状、球状等の各種形状の成形品とする
こともできる。この場合、多孔性物質としては、粉末状
のものが用いられ、また成形法としては、打錠成形法、
押出成形法等が用いられる。この成形を行う場合、成形
助剤が用いられるが、このような成形助剤としては、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ア
ルギン酸ソーダ等の有機系バインダーや、ベントナイ
ト、カオリン、アルミナヒドロゲル、ケイ酸ヒドロゲル
等の無機系バインダーが挙げられる。さらに、成形助剤
として、各種短繊維、例えば、石こうウィスカー等を用
いることができる。
(2)イソチオシアン酸エステルの溶液のカプセル化物 イソチオシアン酸エステルの溶液をカプセル化するとに
より発生剤を得ることができる。この場合のカプセル化
法としては、従来公知の各種の方法が用いられる。例え
ば、2流体のノズルの外側ノズルから高分子溶液及び内
側ノズルからイソチオシアン酸エステルの溶液を同時に
水性媒体中に噴出する方法や、界面重合法等がある。ま
た、イソチオシアン酸エステルの溶液を含浸させた多孔
性物質を、常温で固体状を示し、融点が100℃以下、好
ましくは40〜60℃の範囲にある熱可融性物質の融液に添
加混合した後、冷却固化し、粉砕することによってカプ
セル化物とすることができる。この場合、熱可融性物質
としては、高級アルコール、又はそのエステル、高級脂
肪酸又はそのエステル、油脂、各種ワックス類等が挙げ
られる。さらに、常温又は100℃以下の温度で液状を示
す硬化性樹脂組成物(エポキシ樹脂組成物、不飽和ポリ
エステル樹脂組成物等)の溶融液中にイソチオシアン酸
エステルの溶液を含浸させた多孔性物質を添加混合した
後、冷却固化し、粉砕することによってカプセル化物と
することもできる。さらに、シクロデキストリン、尿素
等の包接化合物形成剤とイソチオシアン酸エステルとを
反応させて包接化合物のカプセル化物とすることもでき
る。
(3)イソチオシアン酸エステルの溶液を含むシート状
物 従来の接着剤組成物、塗料組成物又はインク組成物にお
いて、その配合成分として、イソチオシアン酸エステル
の溶液、イソチオシアン酸エステルの溶液を含む粉末状
多孔性物質あるいは前記したイソチオシアン酸エステル
の溶液を含むカプセル化物を配合したものを用い、これ
を紙、不織布、プラスチックフィルム等のシート状物に
塗布することにより、シート状の発生剤を得ることがで
きる。この場合、塗布層はシートの片面又は両面に存在
させることができる他、2枚のシートの積層面に存在さ
せることができる。
また、靴の中敷の表面又は裏面に対し、前記組成物を塗
布し、この塗布層をイソチオシアン酸エステルの発生剤
層とすることもできる。
本考案においては、イソチオシアン酸エステルは、沸点
180℃以上の難揮発性油性液体に濃度0.01〜20重量%の
低濃度で溶解させた溶液として用いる。イソチオシアン
酸エステルは、揮散性に富み、強い刺激臭を発生して周
囲環境を悪化させるが、前記のような難揮発性油性液体
の溶液とすることによりこのような問題はなくなり、し
かも、イソチオシアン酸エステルを極めて徐々に揮散さ
せることができる。油性液体としては、一般的には、沸
点180℃以上、好ましくは200℃以上の油性液体が用いら
れ、このようなものとしては、例えば、オリブ油、ゴマ
油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ
油、ナタネ油、ヒマシ油、ヒマワリ油、綿実油、落花生
油、カカオ脂、パーム油、チョウジ油、ヤシ油、牛脂、
魚油、硬化油、タートル油、卵黄油等の油脂類;液状ラ
ノリン等のロウ類;流動パラフィン、流動ポリイソブチ
レン、スクラワン等の炭化水素油;オレイン酸、リノー
ル酸、リシノール酸等の高級脂肪酸油;オクチルアルコ
ール、オレイルアルコール等のアルコール;ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン
等の多価アルコール;酢酸リノリン、ウラリン酸ヘキシ
ル等のエステル油等が挙げられる。
次に、本考案の靴の中敷の1つの実施例について、その
説明断面図を第1図に示す。この靴の中敷は、従来一般
に用いられている2枚の中敷シート状物1,2を、イソチ
オシアン酸エステルを難揮発性油性液体(大豆油)中に
低濃度(5重量%)で溶解させた溶液を含む発生剤層3
を介して積層接着させた構造を有する。イソチオシアン
酸エステルの蒸気は、浸透性の強いもので、ポリエチレ
ンやポリプロピレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体等
のプラスチックフィルムを透過する。第1図に示した構
造の中敷では、シート状発生剤層3で発生したイソチオ
シアン酸エステルの蒸気は、中敷シート状物1,2を透過
して靴内に放散される。
第1図に示した靴の中敷において、発生剤層3は、前記
したイソチオシアン酸エステルの大豆油溶液を含むシー
ト状物の発生剤を用いて形成し得る他、中敷シート状物
1,2をイソチオシアン酸エステルの大豆油溶液を含む接
着剤組成物を用いて積層接着することによって得ること
ができる。この場合、イソチオシアン酸エステル大豆油
溶液は、これを多孔性物質に含浸させてあるいはカプセ
ル化物として接着剤組成物中に配合するのが好ましい。
また、発生剤層は、必ずしも靴の中敷にサンドイッチ構
造で存在させる必要はなく、中敷の表側及び/又は裏側
の面に存在させることもできるし、さらに中敷の全面に
わたって存在させる必要もなく、つま先部のみに存在さ
せることができる。
次に、本考案の靴内消臭テープの1つの実施例につい
て、その説明断面図を第2図に示す。第2図において、
4は支持体フィルム、5はその支持体フィルムに接合さ
れた発生剤部、6は粘着剤層を示す。発生剤部5は、イ
ソチオシアン酸エステルの難揮発性油性液体溶液を粉末
状多孔性充填剤に含浸保持させたもの又はカプセル化し
たものを、バインダーを用いて薄板状に成形したものの
使用が好ましい。その他、前記したシート状発生剤を用
いることができるし、また、前記したイソチオシアン酸
エステルの難揮発性油性液体溶液を含む多孔性物質やカ
プセル化物をポリエチレンやポリプロピレン等のプラス
チックフィルムあるいは紙等の袋を封入したものであっ
てもよい。
(考案の効果) 本考案によれば、靴の使用に際して発生する悪臭は、発
生剤により靴内に放出されるイソチオシアン酸エステル
の蒸気の持つ抗菌・消臭作用により、効果的に消臭する
ことができる。この場合、靴内空間に存在するイソチオ
シアン酸エステル蒸気は、10〜1000ppm程度でその充分
な効果を発揮する。本考案者らは、第1図及び第2図に
示した構造の製品を作り、これを実際に使用することに
より、その消臭効果を確認している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の靴の中敷の説明断面図を示す。 第2図は靴内消臭テープの説明断面図を示す。 1,2…中敷シート、3…発生剤層、4…支持体シート、
5…発生剤部、6…粘着剤層。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−143514(JP,A) 実開 昭63−111152(JP,U) 実開 昭63−111153(JP,U) 実開 昭63−127641(JP,U) 実開 昭62−166854(JP,U) 特公 昭52−39012(JP,B2)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】靴の中敷の少なくとも一部に、イソチオシ
    アン酸エステル発生剤を含有させたものからなり、該イ
    ソチオシアン酸エステル発生剤は、イソチオシアン酸エ
    ステルを沸点180℃以上の油性液体に0.01〜20重量%の
    濃度で溶解させた溶液を含むことを特徴とする抗菌・消
    臭作用を有する靴の中敷。
  2. 【請求項2】粘着剤層を有する支持体テープに、イソチ
    オシアン酸エステル発生剤を支持固定化させたものから
    なり、該イソチオシアン酸エステル発生剤は、イソチオ
    シアン酸エステルを沸点180℃以上の油性液体に0.01〜2
    0重量%の濃度で溶解させた溶液を含むことを特徴とす
    る抗菌・消臭作用を有する靴内消臭テープ。
JP1989043773U 1989-04-14 1989-04-14 抗菌・消臭作用を有する靴の中敷及び靴内消臭テープ Expired - Lifetime JPH0711604Y2 (ja)

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DE2541579A1 (de) * 1975-09-18 1977-03-24 Mahle Gmbh Tauchkolben fuer verbrennungsmotore mit im unteren schaftbereich verdicktem kolbenhemd
JPS54143514A (en) * 1978-04-28 1979-11-08 Genichi Inagaki Surgical antiitrichophytosis agent
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JPS63111153U (ja) * 1986-08-12 1988-07-16
JPS63111152U (ja) * 1986-08-12 1988-07-16
JPS63127641U (ja) * 1986-08-12 1988-08-22

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